わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

轆轤が速く上手になる方法 6 (種類を多く1)

2010-08-03 21:25:12 | 轆轤の上達方法
電動轆轤の、上達方法について、述べます。

4) 色々な作品を作る事

  1種類の作品(例えば、湯呑み茶碗)を、何千個も、同じ形と寸法で、手早く作る練習方法も、

  有ります。 昔の職人さんは、この様な方法で、轆轤の修行をしたと、聞いています。

  即ち、同じ形、同じ寸法の作品を、いかに多く作れるかが、職人としての価値にも、成っている為、

  この様な、練習方法が、取られたと、思います。

 ・ 現在、轆轤が上手に成りたい方は、轆轤職人に成りたいと、思っている人は、少ないと、思います。

   それ故、単一作品を、数多く挽くのも良いですが、なるべく、色々な形、大きさの作品を

   作った方が、轆轤上達には、向いていると思います。

 ① 轆轤で最初に作るのは、湯呑み茶碗の場合が、多いと思います。

   湯呑み茶碗こそが、轆轤で作る基本的な、作品と言えるからです。

 ② 基本だからと言って、湯呑みのみを、作っていても、一般には、轆轤技術が、さほど上達するとは、

   思われません。むしろ、形や大きさの違う作品を、手がけた方が、上達は早いと、思われます。

 ③ 技術は、簡単な物から始め、より大きく、複雑な形へと、変化していくのが、常道です。

  ) 基本の湯呑みが、ある程度、作れる様に成ったら、口径を拡げた形を、作ります。

  ) 轆轤は常に回転している為、外へ外へと、遠心力が働きますので、口径を拡げる事は、

     容易な事です。湯呑みの次は、小鉢を作ると、良いでしょう。

  ) 小鉢の口径を、更に広げると、小皿が出来ます。

     皿も、深さが浅く成る程、難しく成ります。

     即ち、俗に、傘が「おちょこ」に成った状態に、なり易いからです。(これを落ちると言います)

    ・ 下の土が、上の土を、支える事が出来ないと、「おちょこ」に成ります。

    ・ どこが限界かを、体験する為にも、恐れずに、径を拡げ、浅くしていきます。

      限界点を、会得できれば、轆轤も上達した事に成ります。

    ・ 皿にも色々な形があります。西洋皿の様に、縁の周りが、水平気味に成っている形は、

      より落ち易い形状です。

    ・ 又、落ちやすい条件として、口縁が肉厚の場合や、底の径が、口径に対して狭い場合などが、

      有ります。

    ・ 更に、土の水分も、大きく影響します。 即ち、手早く作業しないと、水が回り、

      土に腰がなくなりますので、支える力が、弱くなります。

      それ故、短時間で、仕上げなければ成りません。それだけ、上達する必要が有ります。

    ・ 又、当然ですが、円周上で、肉厚に差がない事です。差が有ると、作品が振ら付いたり、

      縁の一部が、落ちる事に成ります。

 以上の様に、基本の湯呑みから、皿を作るまでにも、新しい技術や、注意が必要に成ります。

 新たな技術(手法)や方法を、会得していくには、なるべく、異なる作品を、作る事をお勧めします。

 尚、浅い小皿が出来る様に成ってから、湯呑み茶碗を作ると、確実に、以前よりも、簡単に轆轤挽きが、

 出来るはずです。

以下次回に、続きます。
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