わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 291 陶芸の手順とは8(轆轤作業の手順8)。

2017-06-25 15:46:08 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ④ 底削りの手順

  ⅰ) 削りに掛かる前に用具を揃える。

  ⅱ) 作品を伏せて轆轤の中心に据える方法は、以下の方法があります。

  ⅲ) 作品を轆轤の中心に据える。     

  ⅳ) 作品を轆轤上又は湿台(シッタ)に固定する。 以上までが前回の話です。

  ⅴ) 底削りの仕方。

   轆轤作業では、作品が例えベタ高台であっても、底又は高台脇は削り取るのが一般的です。

   轆轤挽きし易い軟らかい粘土では、高さを出しそれを保持する為には、高台脇を肉厚にしな

   ければ成りません。この肉厚部分を削り取る事が作品を軽くする為に是非とも必要な作業に

   なります。

   イ) 高台の種類。

   ・ 輪高台: 一般的な高台で、ドーナツ状の形状です。尚、輪高台には撥(ばち)高台、

    三日月高台、切高台、割高台なども含まれます。底周辺の外形に段差が出来ます。

   ・ 碁笥底(ごけぞこ)高台: 底周辺の外形に段差が出来ず、底まで連続したカーブが続き

    ます。尚、碁笥とは碁石を入れる蓋付きの器の事です。欠点として、作品がやや重くなる事

    と、施釉の際掴む処が無く、施釉がし難い事で指跡が残り易いです。

   ・ ベタ高台: 底にフラットで凹凸が無有りません。

    欠点として、原則底面に釉が塗れません。釉が内側のみで、花瓶など常に水が入った器では

    水漏れを起こし易くなります。

   ロ) 削りの実際。以下の記事は、私のやり方ですので、参考程度にして頂ければ幸いです。

    尚、異なる方法で削り作業を行っている方も多いです。

    用意する用具は、数種類のカンナや掻きベラ等の他、底に円を描く針(剣先)です。

    削る場所や作品の形に合わせて、数種類のカンナ類を用意します。

   ・ 削り出す前に、出来れば、削る周辺の肉厚を把握しておく事が大切です。作品が重たく

    感じる時は肉厚ですので、どの部分が肉厚かを、指等で挟んで(摘んで)おくと削る場所と

    削り量が予想できます。

   ・ 高台の種類と大きさ(高台の外形)を決めます。高台の種類や大きさによって作品の

    雰囲気が大きく変わります。大きな高台は安定感がありますが、鈍重な感じを与えます。

    径の小さな高台は底周辺が丸くなり、可愛い感じになりますが、不安定感が出ます。

   ・ 逆さに伏せた底面を平らに削ります。

    切糸で粘土から切離された作品の底面は、切口が平らとは限りません。そこで底全体が平坦

    になる様にカンナで平坦にします。(口と底を平行にする。)

    その際高い部分のみを削り、低い部分は空振りする様にします。全体にカンナの刃が当た

    れば、平坦になった事になります。但しこの作業意外と難しいです。即ち、カンナの刃の

    高さを、しっかり保持させながら削ら無ければなりません。

    刃の位置が不安定ですと、全体を平坦に削る事が出来ません。即ち片手(右手)にカンアを

    持ち、他の手(左手)の親指をカンナの刃の近くに当てます。その他の左手の指を作品の外

    側に沿わせます。カンナの刃と名左手の指は対角(反対側)線上にある様にし、カンナの

    圧力を緩和します。

   ・ 底の中心を少し凹ませる。

    高台は外径から削り出します。その際、左手の中指は底の中心に置く為、擂鉢状に凹ませ

    ます。これは、内シッタ等で作品を止め土で固定しない場合の、作品の浮き上がりの防止で

    あり、浮き上がった場合、直ぐに轆轤の回転を止める為の感知器になります。

    カンナの端を中心に当て、刃をやや外開きにすると容易に擂鉢状の凹みができます。

   ・ 高台の外形を針で丸く描きます。(罫書き線と言います)カンナの刃を利用して線を描く

    事も可能です。罫書き線はやや大きめに描き、仕上げで線を消し、高台の外径を決定します。

   ・ カンナの刃の動かせ方に決りは有りません。

    上から下へ移動させるのが一般的ですが、下から上、上から下へと交互に削る事も可能です。

    カンナの傾け方やカンナの動く速度によって、削り跡も違いが出ます。丸みを帯びる削り方

    や角張った形など、カンナの使い方で作品の表情も刻々変化します。

   ・ 一番削りかす(滓)が出る位置でカンナを使う事。

    カンナは刃物ですので、刃を立てなければ削れません。刃の立てる角度は削りかすが一番

    多く出る位置です。削りかすが少ない様でしたら、刃の傾け具合を調整する必要があります。

 
以下次回に続きます。   
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素朴な疑問  290 陶芸の手順とは7(轆轤作業の手順7)。

2017-06-15 15:55:33 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ④ 底削りの手順

  ⅰ) 削りに掛かる前に用具を揃える。

  ⅱ) 作品を伏せて轆轤の中心に据える方法は、以下の方法があります。

  ⅲ) 作品を轆轤の中心に据える。      以上までが前回の話です。

  ⅳ) 作品を轆轤上又は湿台(シッタ)に固定する。

   回転する轆轤上の作品は、遠心力や横又は斜め方向からの鉋(かんな)の力に対し、不安定

   です。特に注意する事は、作品が移動し轆轤上から転げ落ち、作品を壊したり大きな傷を負う

   事です。ドベ受けがある場合には、轆轤とドベ受けの間に落ち、作品が台無しにしてしまう事

   が多いです。その為、作品を轆轤又はシッタに、しっかり固定する必要があります。

   イ) 止め土を用いて作品を固定する。

    止め土はなるべく作品と同じ土を使います。止め土は作品に付着(密着)させますので、

    多少なりとも作品にこびり付きます。特に白い素地の場合、色の付いた止め土を使うと、

    その色が目立ちます。勿論、止め土を直ぐに取り除いたり、素焼き後に紙やすり等で削り取

    る事も可能ですが、なるべくその手間を省く目的で、作品と同じ土を使った方が無難です。

    但し、止め土は容易に変形する程度に、柔らく無ければ成りません。

   ロ) 作品は三点を止めで土で固定します。

    背の低い作品であれば、伏せた作品の口縁周辺(根元)を、口縁に合わせた湾曲した紐状に

    した止め土で固定します。背の高い作品であれば、根元と作品の胴体部分の両方を止めます

    止める箇所は六点になります。胴体部分の止め土は太くて長めの土を使い、斜め下方向から

    支えます。出来れば根元の止め土の中間位置にして下さい。

   ハ) 口縁周辺の止め方。

    紐状にした止め土を三方向に置いていきます。その際作品の底を左(又は右)手で下に軽く

    押さえ込み、作品が動かない様にします。紐の両端のみを轆轤面に押し付けます。同様に

    して三点に止め土を置いていきます。次に上記紐状の土の径の外側半分程を轆轤面に親指で

    強く押し付け密着させます。残り半分を作品側に人差し指で軽く寄せます。同様にして他の

    二点も止めます。注意する事は、一箇所ずつ止め無いことです。先に一箇所のみ行うと、

    作品が移動してしま恐れがあり、折角轆轤の中心に載せた意味がなくなりますので、三点置

    いた後で一箇所ずつ止めて行く事です。尚、作品が乾燥不十分な場合、止め土を強く作品に

    押し付けると、作品の口縁が変形してしまいますので、作品に力が加わらない様にする事

    です。

   ニ) 胴体部分の支え方。

    作品を斜め下方向から止め土で支えます。止め土の一端を轆轤面に押し付け固定します。

    他端はやや平面に延ばし作品の形に添う様にし、軽く押し付けます。取り付け角度は60度

    程度が良いでしょう。

   ホ) シッタを使う場合。素焼きのシッタは水で濡らして置く事です。

    シッタを轆轤の中心に据え、三点を止め土で止めます。止め方は上記の方法と同じです。

   ・ 外シッタの場合: 鶴首の様に口縁が細い場合に使用します。

    ドーナツ状の止め土を、シッタの真上に載せ軽く叩いてシッタに密着させます。真上を水平

    にし、内側は「切へら」等で真円を出します。当然ですが、円の大きさは鶴首より大きく、

    作品の肩の径より小さくなければ成りません。真円の角は45度程度で面取りします。

    真円の中に鶴首を差込み作品がシッタの中心に載る様にします。作品が中央に載ると作品の

    底面は水平になりますので、一つの目安になりきます。中心を出す為、作品全体をやや斜め

    にし調整します。作品をシッタに固定するには、5mm程度の細い止め土を三個用意し、

    作品とシッタの合わせ目に等間隔で置いていきます。三点置いたら、上記ドーナツ状の外側

    の土を細い止め土を巻き込みながら、作品まで上に撫ぜあ上げ固定します。

   ・ 内シッタの場合: 轆轤面よりも大きな口径の作品や、口縁に凹凸のある作品等に使用

    します。即ちシッタは作品の内側で使います。作品は止め土では止める難く、その為作品を

    直接シッタ上に被せる様にして使います。

    シッタ上の止め土で作ったドーナツ状の上面を水平に削り取り、ドーナツの外周を真円にし

    上部角部分を面取りします。作品はこの角部で支える事になります。削りたい周辺が綺麗な

    円で回転する様に、取り付け位置を微調整します。作品の底面が水平であれば、概ね中心に

    載った事になります。

   ⅴ) 底削りの仕方。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問  289 陶芸の手順とは6(轆轤作業の手順6)。

2017-06-08 20:10:15 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順  

 ④ 底削りの手順

  ⅰ) 削りに掛かる前に用具を揃える。

  ⅱ) 作品を伏せて轆轤の中心に据える方法は、以下の方法があります。

   a) 直接轆轤上に作品を据える。

   b) 轆轤上に止め土用の粘土を薄く敷く方法。

   c) 湿台(シッタ)を使う方法。

   d)  湿台(シッタ)の固定方法。 以上が前回までの話です。

  ⅲ) 作品を轆轤の中心に据える。

   中心が出ていないと、片側のみが薄く削られる所謂(いわゆる)片削りとなり、最悪側面や

   高台脇に穴が開きます。

   轆轤の中心に据える事は轆轤の初心者には、大変難しい作業でもあります。

   a) 中心が出ているかを判断する位置は、高台の脇で作品の底面より約1~2cm程度の位置

    です。ここが振れずに綺麗な円を描ければ、良いとみなします。当然作品全体を見れば、

    口縁や胴部分は綺麗な円を描かないこもしれません。尚、基本的には削りたい部分周辺が、

    轆轤の中心に有れば良い事です。

   b) 中心が出ている事を確認する方法。

    轆轤の回転がやや速い場合には、目で見てもある程度狂いを確認できますが、ゆっくり回転

    させると、狂いは確認でき難いです。この点が難しい一因です。

    イ) 定位置からの作品までの隙間が一定である事が基本です。定位置とは、左手の人差し

     指で有ったり(右回転の場合)、轆轤の傍に置かれた固定した物の事です。実際には

     作品の表面は、カンナ類の刃から等位置にある事になります。即ち轆轤をゆっくり回転

     させた際、作品に触れる指が常に触れた状態であれば、中心に据えられたと見なします。

     但しこの指が作品に合わせて動いてしまっては意味がありませんので、しっかり固定され

     ている事が大切です。

    ロ) 轆轤をゆっくり回転させ、指が作品から離れた場所で、轆轤を瞬時にストップさせ、

     指と作品の隙間の半分程を、指のある方向に両手で移動します。轆轤の回転が速いと瞬時

     にストップが掛かりません。確実に止める為には、片手は轆轤の縁の傍に置いておく必要

     があります。

    ハ) 良く見る光景は、作品の胴の部分を横から軽く叩きながら、中心を出す方法です。

     この方法はかなり轆轤に慣れた方では可能ですが、初心者ではほとんど不可能です。

     作品の大きさにより、叩く力も加減する必要があり、更に作品が叩かれた場合わずかに

     移動する必要があるからです。慣れないと叩く度に狂いが増す事も珍しくありません。

    ニ) 芯出し機械も市販されています。必ずしも芯出しが出来る訳ではありません。

     轆轤上にセットしてつかいます。三方向から作品を挟み込み、轆轤の中心にセットする

     方法ですが、三点を抑える部分は、轆轤上又は数センチ上の部分です。

     前者は伏せた作品の口縁を押さえる事になります。この場合作品の背が低い事と、歪みが

     少ない事が条件になります。轆轤上即ち口縁は中心が出ますが、伏せた作品の上部に行く

     程、狂いが大きくなります。その為、一番削りたい部分が大きく狂う事になります。

     後者はやや背の高い作品に使います。即ち作品の胴体付近を押さえる事になります。

    ホ) 何れの方法であっても、かなりの練習が必要です。

     初心者は指導者等の他の人に作品が、中心に据えられているかを確認してもらう事を

     お勧めします。

   ⅳ) 作品を轆轤上又は湿台(シッタ)に固定する。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問  288 陶芸の手順とは5(轆轤作業の手順5)。

2017-05-28 17:37:29 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順  以上が前回までの話です。

 ④ 底削りの手順

  底削りは、作品を伏せたまま轆轤上に固定し、轆轤を回転させながらカンナ類で削ります。

  轆轤の回転方向は、成形時と異なりる場合もあります。即ち成形では右(時計方向)回転で、

  削りは左回転の人もいます。ご自分で削り易い方向に回転する事です。

  底削りは、鉋(カンナ)類が使用できる程度に、素地が乾燥させた後に行います。

  乾燥が甘いとカンナの刃で作品の表面を削る事はできませんし、作品を伏せた時形が崩れる恐れ

  も発生します。逆に乾燥が進み過ぎると、素地が固過ぎて削る事が困難になります。その判断は

  削り滓(カス)がカンナの刃から紐状に伸びる状態で、刃にくっ付いたり粉々に成らない状態が

  理想的で、効率良く削る事が出来ます。又、作品を手に持った際、形が崩れない事は勿論ですが

  少々の力では変形しない事が必要です。乾燥し過ぎの場合には、作品の表面が白く変色した状態

  になります。この様な場合には、水を含ませたスポンジ等で表面を拭きます。又表面は削れます

  が、削ると白い部分が表出する状態の場合は、濡れたスポンジで拭きながら削る事もあります。

  尚、白く乾いた作品を一瞬水に浸しても形が壊れる事はありません。但し長く水に漬けると、

  表面が溶けてきまうので、一瞬で終わらせる事です。

  ⅰ) 削りに掛かる前に用具を揃える。

   使う用具は、「カンナ又は掻きベラ」を使う事が多いです。高台の大きさを描く針も必要です

   更に、作品を固定する為の止め土、及び作品の形状によっては、たシッタ(湿台)が必要に

   なります。尚カンナ類は刃物ですので、切れる状態で使いたいです。砥石やヤスリで切れる

   状態にしておく事が大切です。

  ⅱ) 作品を伏せて轆轤の中心に据える方法は、以下の方法があります。

   a) 直接轆轤上に作品を据える。

    作品が上手に仕上がっている場合や、背の低い皿類等には有効な方法です。

    即ち、口縁の高さに凹凸が無く、轆轤を回転させた時、作品が振れずに綺麗な円を描く場合

    です。背の低い作品は、口縁と底の円が一致し易い(振れが少ない)作品になり、狂いが無

    いか少ない場合です。轆轤面上に鉛筆で作品の口縁径よりやや大きい円を描き、その円に

    合わせる方法も有力です。

   b) 轆轤上に止め土用の軟らかい粘土を薄く敷く方法。

    口縁の高さが凹凸がある場合には、そのまま直に作品を轆轤に据えると、底の高さが口縁と

    平行に成りません。その為、底が振れ削り難くなります。そこで轆轤上に止め土を2~3cm

    の厚みに薄く敷き、その上面をカンナ(又は竹へら)で水平削り出し、その上に作品を伏せて

    載せます。凸凹の口の一部を軟らかい止め土に潜り込ませ、底面を水平にします。

   c) 湿台(シッタ)を使う方法。

    湿台とは、粘土をドーナツ状にし、素焼きした削り用の用具です。繰り返し使用できます。

    水を十分吸わせてか使用します。乾燥したままだと、止め土がくっつきません。口縁が細い

    鶴首など、作品を作品を伏せると自立できない場合は外湿台を、口縁を浮かせて削りたい

    場合には、内湿台を使います。即ち作品が湿台の内側に入り込む外湿台、作品が湿台から

    外にはみ出す内湿台があります。

   d) 湿台(シッタ)は、轆轤に直接載せ、おおよそ中心に載っている事を確認し、裾野のの三

    点を止め土で轆轤に固定します。シッタの上部にドーナツ状の止め土を載せ、シッタに押し

    込む様にして、上記土を止めます。轆轤を回転させながら、ドーナツの最上部をカンナ等で

    水平に削ります。外シッタの場合には、ドーナツの内側を綺麗な円に成る様に、針や竹ベラ

    (切べラ)で切り取ります。更に内側の角を45度程度の角度を付けて面取りします。

    尚、当然ですが円の内側に作品の頭と首及び肩の部分が入る必要があります。

    内シッタの場合には、ドーナツ状の土の外側と、肩の部分を綺麗な円に成る様に整形します

    作品の内側がこのドーナツ状の土の上に載る事になります。

  ⅲ) 作品を轆轤の中心に据える。

以下次回に続きます。

 
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素朴な疑問  287 陶芸の手順とは4(轆轤作業の手順4)。

2017-05-24 16:41:55 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順

  ⅰ) 轆轤上の中央に、土を据え密着させる為、土を強く両手で叩く。

  ⅱ) 土殺しを行う。(センター出し)

  ⅲ) 作品の底を作る。  

  ⅳ) 土を上に伸ばす。  

  ⅴ) 形を作る。        以上が前回までの話です。

  ⅵ) 形を作った後に行う作業。 

   イ) ご自分の希望した形や寸法になったら、確認作業に入ります。

    口縁が凸凹に成っていないか? (勿論抹茶々碗の様にあえて凸凹にする場合を除きます。)

    一般には、底面と平行で均一の高さに成った作品が多いです。狂いが有る場合には、弓や

    細い針で切り取り高さを揃えます。振れが有る場合には、出来るだけ振れを止めます。

    尚、轆轤に慣れていない方は、轆轤上にある作品は座った状態で、斜め上から見る事と轆轤

    に近過ぎる為、正確な形を認識し難ですので、轆轤を回転させた状態で、なるべく遠くから

    見る事をお勧めします。

   ロ) 口縁を濡らした「なまめし皮」で拭きます。

    親指と人差し指の間に「皮」を入れ、摘む様にして使用します。摘む時間は、轆轤の回転を

    やや早くし、ニ回転する程度で終わらせます。

    口縁を滑らかにする以外に、土を締める目的もあります。皮の使い方によって、縁が太く

    成ったり、薄く成ったりします。即ち、摘む力を強くすれば、薄くなり力を弱め、他方の手

    の人差し指で縁の真上を押せば、肉厚の縁になります。磁器の場合には口縁が薄い事は賞賛

    されますが、陶器の場合には、薄い口縁は割れ易く、貧弱に見えます。

    更に、摘んだ指に捻りを加えると、端反りに成ったり、内側に入り込みます。

   ハ) 「竹へら」を使い、糸で切り離す位置を固定します。 

    切り離す際、底抜けに成らない様にする必要があります。それ故、内側の底との厚み(距離)

    が重要に成ります。特に数挽きの際には、一塊の土から順々に作品を切出しますので、

    轆轤に慣れない方は、厚みの判断が難しくなります。一本挽きの場合には、底に針を差込み

    厚が確認できます。位置が決れば、竹へらで楔形の切り口を作ります。楔形は切糸のガイド

    になりますので、轆轤を回転させ3mm程度内側に押し込みます。これは底面の裾野を面取

    りした事にもなります。面取りする事で乾燥時に底の中心に向かう亀裂を防ぐ事ができます

   ニ) 器の内側の水を取り除く。

    轆轤挽きすると、内部(特に底)に水が溜まります。この水を抜かないと、底割れが発生

    します。即ち、周囲は乾燥が速く、濡れた部分は乾燥が遅くなります。乾燥とは周囲の土を

    引っ張り合いながら、自身も縮む現象ですので、濡れた弱い部分は「又裂き」状態になり、

    亀裂が入る事になります。

   ホ) 作品を糸で切り離します。

    慣れた方なら、轆轤を回転させた状態で、切り口に糸を巻きつけ一回転半程度で水平に糸を

    引き、切り取ります。慣れない方は、轆轤を回転させずに止めたまま糸で切り取ります。

   へ) 作品を轆轤上より取り除く。

    作品によっては、轆轤上より取り除き難い形の物もあります。例えば平たい皿類や、寸胴形

    の物です。前者は直径が大きい為、持ち上げると変形してしまいます。この場合には亀板上

    で制作すると、亀板ごと移動が可能となります。又後者の場合、持ち上げる指の引っ掛かり

    が無い為、指が滑って持ち上げる事が出来ません。それ故、持ち上げる部分に出来るだけ

    竹へらで段差を設けておくと、持ち上げ易くなります。輪高台の場合は、これで良いのですが

    碁笥底高台の場合、なるべく段差は付けたくないですので、二重切で切る方法があります。

    即ち、高台部分を上下二段に切り分けます。上段が本来の切り取り位置で、下段が取り上げ

    る為の土です。下段は取り上げ易い形状にする事が出来ます。

    尚、轆轤上より作品を取り除く方法は、両手の人差し指と中指で「チョキ」を作り、指を

    上向きにして、両手の「チョキ」で作品を挟み、手前に傾ける様にして持ち上げます。

  ④ 底削りの手順。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問  286 陶芸の手順とは3(轆轤作業の手順3)。

2017-05-19 17:06:35 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順

  ⅰ) 轆轤上の中央に、土を据え密着させる為、土を強く両手で叩く。

  ⅱ) 土殺しを行う。(センター出し)

  ⅲ) 作品の底を作る。  

  ⅳ) 土を上に伸ばす。  以上が前回の話です。

  ⅴ) 形を作る。 

   私し流は土を可能な限り薄く伸ばしてから、形作りを行う方法です。

   形を作る以前に当然「どの様な作品にしたい」かは、頭に無ければなりません。 出来れば

   紙に描いて見るとより形がハッキリします。 湯吞みの様に、単純な形も有れば、急須など

   の様に、やや複雑な形もあります。複雑な形の場合には、図を描く事を薦めます。

   尚、轆轤で出来る事は、背を高くする事、直径を大きくする事と、小さくする事のみです。

   イ) 作品の形にする為には、土が十分伸び、必要な高さ以上に成っていなければ成りません。

    但し、直径を細した作品を作る際には、成形途中で細くするに従い、背が高く成りますが、

    径を大きくする場合事には、成形途中で背が低くなります。それ故十分の高さが必要です。

    轆轤に慣れた方では、斜め方向に土を伸ばす事も可能ですが、形を崩さずに十分薄く伸ばす

    事は難しいです。

   ロ) どの部分から形を作り出せば良いのか?

    底の広い皿類は、十分底の広さが必要です。後から底を広くする事は、限界があります。

    始めに底径を十分大きく取ります。大き過ぎる場合には、成形途中で狭く出来ますが、

    手順を誤り、狭い底を無理に広げると、上部に載る土の重みで作品の側面が下に落ち、

    傘が「おちょこ」の様な姿になって仕舞ます。

    口縁が広い作品では、口縁を所定の寸法に広げてから、胴、腰、底と上から順番に形作ると

    土も安定した状態で形になります。

   ハ) 径を広げる事と狭める事。

    直径は内外の力の強弱(バランス)によって変化します。即ち、内側が強いと外に広がり、

    外側が強いと径は狭まります。常に壁の内外の手指が向かい合った状態で、一方を強くする

    事は、他方は力を弱くしなければなりません。広げる場所が口縁の場合、内側の壁に掌を

    当て、外側に倒す様にすれば口径を自然に広げる事ができます。胴体や腰の部分を広げる

    には、外側の指をやや高めにし、内側の指を若干低くし段差を付け、内側の指で少しずつ

    外側に押し出す様にします。慣れない方は、押し出す回数を増やして対処します。

    一度に強く出すと、作品の形が破れたり崩れます。回転速度も関係しますので、遅すぎない

    様、早過ぎない様にバランスをとる必要があります。

   ニ) 径を広げる事は容易ですが、狭める事はやや難しくなります。

    轆轤は回転していますので、常に遠心力(外に向く力)が働きます。それ故、さほど苦労す

    る事も無く、径を広げる事ができます。逆に径を細める事は、遠心力以上の力で内側に押す

    必要があります。押す力は形に従いますので、常に一定である事は少ないです。当然径を

    急激に細くする場合は強く 押す必要があります。但し、急激に細くすると、上部が落ち

    込む事になります。慣れない方は良く起こす事例です。

   ホ) 径を変化させる事による肉厚の変化。

    一見径を広げると、肉厚が薄くなる感じがしますが、径を広げても、肉厚はほとんど変化し

    ません。但し背の高さは確実に低くなります。一方径を細くする場合には、肉厚の変化を

    伴います。即ち、肉厚になります。そのまま続けると側面に拠れ(よれ)が発生し、形も

    歪みますので、薄く伸ばしてから径を細くする必要があります。それ故、背の高さは次第に

    高くなります。

  ⅵ) 形を作った後に行う作業。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問  285 陶芸の手順とは2(轆轤作業の手順2)。

2017-05-12 14:20:44 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順

  ⅰ) 轆轤上の中央に、土を据え密着させる為、土を強く両手で叩く。

  ⅱ) 土殺しを行う。(センター出し)

  ⅲ) 作品の底を作る。  以上が前回の話です。

  ⅳ) 土を上に伸ばす。

   轆轤で出来える事は、土を薄く上に伸ばす事と、直径を大きくしたり、小さくする事のみです。

   この組み合わせで作品を形造ります。

   尚、紐土を巻き上げてから、轆轤作業を行う方法については後で述べます。

   a) 土を薄く伸ばす前に、周囲の肉厚が一定である事、高さに狂いが無いかを確認します。

    即ち、現状は底が成形された背の低い円筒形に成っています。筒の内側に両手の親指を当て

    筒の外側には、他の四本の指を当て、更に筒の口縁には、親指と人差し指の付け根で押さえ

    込みます。同時に外側に力を入れ、直径を小さくするのがコツです。内外上を押さえ込み

    肉厚と高さを補正します。但し、口縁を極端に肉厚にしない事です。

   b) 出来るだけ肉を薄くする為には、土を垂直方向又はやや鼓(つづみ)型に伸ばす事です。

    鼓とは中央がやや細くなった状態で、中央が膨らむ太鼓型にすると土は薄く伸びません。

    即ち、土を薄くするには、その上の土を保持する形が必要があるからです。

    作者によっては、形を作りながら肉薄にする人もいます。轆轤に慣れた方には容易な方法

    ですが、慣れない方の場合、全体に肉厚に成り易いです。

   c) 土は上部より薄くする。

    下部から薄く伸ばすと、頭(上部)が肉厚になり、上部の重みを支え難くなる為、振れの

    原因となる他、全体が潰れる恐れも出てきます。その為、全体を薄くする事が出来ません。

   d)  背の高い作品の場合、土の量も多くなります。その場合、上部、中部、下部と三段階に

    分けて、順次肉薄にしていく方法があります。各段を肉薄にすると、どうしても境目(段差)

    が出ますので、段差を消して滑らかにし、指に当たる力を極端に変化させない様にします。

   e) 土を薄く伸ばす「コツ」は、

    イ) 左右の指同士を同じ高さで向かい合わせ、やや外側に力を加え、径が広がらない様に

     下から上へと両手の指を挙げていきます。即ち、左手(轆轤が右回転の場合)が主役に

     成りますので、左手の肘(ひじ)は太ももに付け、しっかり固定します。

     尚、両手の指の位置を内外で若干の差を設けて、薄く伸ばす方法もあります。

    ロ) 左右の親指が繋がる高さ(深さ)であれば、しっかり組み合わせます。

    ハ) 左右の指の位置は、時計の針で、7~9時の範囲内にある事です。(右回転の場合)

     10,11時と成るに従い、体が伸び力が入りません。

    ニ) 必ず口縁まで両手の指を上げる事です。途中で手が止まり、手(指)を離すと、

     必ず作品は振れます。表面を撫ぜるだけでも良いので、心掛けてください。

     土から手指を離す際には、一呼吸置いてから実行して下さい。「振れ」の原因になります

    ホ) 力を有効に使う為に、向かい合わせた両指は、点又は線状に使う事です。掌など

     面状に使うと、力が土に伝わらず、中々土は伸びません。

    ヘ) 一度口縁まで手指を挙げると、土の表面の泥を剥ぎ取り、水不足になりますので、

     次には水で濡らした両手で土の表面を撫ぜ、表面を濡らします。

    ト) 土を薄く伸ばすのは、単に腕力だけではありません。勿論腕力があれば、肉薄にでき

     ますが、それよりも轆轤の遠心力を利用した方が、より少ない力で土を薄く出来ます。

     即ち、外に向く遠心力を外側の手(左手)で阻止し、上向きの力に変換させます。

     その為、轆轤の回転をやや速くし、遠心力を強くします。但し、口縁近辺では回転速度を

     若干落さないと、「ふらつき」ます。

    チ) 指の使い方には、各自その人なりの方法があります。統一した基準はありません。

   例えば、両手の人差し指を折り曲げ、爪の部分を親指で押さえ、指の第一、第二関節を

     壁の内外に当て、締め上げる様にして土を伸ばしん¥ます。

     又、コテや牛ベラを利用して土を薄く伸ばす人もいます。要は自分に合った方法を会得

     する事です。

    リ) 轆轤に慣れた方は、土上げの回数が少なく、目標の高さまで伸ばす事ができます。

     何度も試みると、土は水分を吸い過ぎ、土の腰がなくなりますので、素早く作業を終わる

     様にします。大きな作品は、固めの土を使うと、水を使い過ぎても、腰が残ります。

  ⅴ) 形を作る。     

以下次回に続きます。
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素朴な疑問  284 陶芸の手順とは1(轆轤作業の手順1)。

2017-05-09 17:48:25 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。経験者であれば、手順の理由をある程度理解していて、手順を誤っても

カバーできますが、慣れない方はどんどん誤りが増幅され、手におえなくなり易いです。

手順はある意味その人の身に付いたリズムと見る事もできます。物事がスムーズに運ばれる為には、

リズムに載る事も大切です。一々次の工程を意識しなくても、自然と行動に移せる程度に慣れるまで

練習を続ける事が早道になります。

具体的に、陶芸に対する手順とはどの様な事でしょうか?

1) 全体の手順

 陶芸作業は、以下の手順を踏んで作業を進めるのが一般的です。

 勿論、人によっては、以下に述べる通りとは限りませんが、その人が何らかのトラブルが発生

 しないので有れば、その人の手順で物事が進めても何ら問題になりません。

 ① 陶芸の作業の手順。

  成形(轆轤、手捻り、鋳込み、その他)-> 乾燥 -> 窯詰めー> 素焼き -> 施釉 

  窯詰め -> 本焼き ー> 窯出し

  但し、焼き締め陶の様に、素焼きや施釉せずに、即本焼きの方法もあります。

  個々の作業にも手順が存在します。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

  轆轤は以下の手順を踏んで作業を進める必要があります。

  (但し、私流です。他の人とは異なるかも知れません。)

  ⅰ) 作りたい作品の形、大きさを決める。又、作品に施す装飾も考えておく必要があります。

   但し、轆轤では円形の作品は得意ですが、四角形や不定形等は、轆轤以外の何らかの手段を

   講じなければなりません。轆轤で各パーツを作り、組み合わせて作品にする場合には、

   各パーツまで形を分解し、手順良く作る必要があります。

  ⅱ) 土の準備(使用する粘土を決め、必要量を集める。)

   「一土、二焼き、三細工」と言われる程、使う土を吟味する必要があります。

   土の種類は無限と言って良い程存在し、陶芸材料店にも数十種類あり、市販されています。

   作品の種類や細工によって、土の種類を変える事は理想的な事です。

   但し、多くの方は常日頃使う土は、おおよそ決っている事が多いです。   

  ⅲ) 使用する粘土の空気(気泡)を抜く為に、土練をしておく必要があります。

   一般的には手練(菊練)又は土練機(真空)で行います。

  ⅳ) 轆轤作業の用具を揃える。

   水桶、竹へら、なめし皮、トンボ(スケール、コンパス)、スポンジ、弓、切糸、その他。

 ③ 成形の手順

  ⅰ) 轆轤上の中央に、土を据え密着させる為、土を強く両手で叩く。土の裾野から水が入り

   込まな様に轆轤に密着。密着が不十分であれば、作業中に土が動き、作品を作る事が出来

   ません。

  ⅱ) 土殺しを行う。(センター出し)

   a) 先ず、両手に水を付け、粘土を濡らしながら、泥(ドベ)を出しをします。

    轆轤を回転させながら、両手で粘土の表面を下か上に撫ぜ、泥を出します。

    轆轤の回転はやや速め、手の移動はゆっくり、粘土の頂点まで移動させます。最低三回

    撫上げます。強く押し付ける必要はありません。水不足に成らない様に、気を付けます。

    (毎回手に水を付ける事)

   b) 土殺しとは、使用する粘土を轆轤の中心に据える事です。

    この作業は轆轤作業で最も重要な事とも言えます。(特に初心者には)

    轆轤の中心に載っていないと、土の重心がずれ、綺麗な回転になりませんし、次に行う

    土の中心に穴を掘り込んだ際、周囲の壁の厚みに狂いが生じます。これは又土を上に薄く

    伸ばした際、高さの狂いと成って現れます。

  c) 土殺しの実務とは。

   両手の掌(てのひら)又は小指の付け根で土を挟み込み、土の中心に向かって力を加え、

   下から上に両手を挙げていきます。途中で手が止まると、その部分でネジ切れる恐れもあり

   ます。土を高く山形にします。高ければ高い程良いと言われています。その際両肘は太ももに

   固定し、両手が「ぶれる」のを防ぎます。(延べ上げ)

   土の天辺に凹みが出来るのは、力が土の中心まで届かず、周囲の土のみが上に伸びた結果で

   力不足が原因です。次に右手の親指の付け根を、上記山形の頂き付近を抱え込み、左斜め

   方向に押し倒す様にして、手を下に下ろしていきます。(轆轤右回転の延べ下げ)その際

   右手と左手で土の円周を押さえ込み、綺麗な外周を作りだします。一度では綺麗に成りません

   ので、3回程繰り返します。この際にも水切れを起こさない様に、毎回手に水を付けて行います。

   ◎ 土殺し終了の確認は、轆轤上の土を左で抱え込み、手が「ぶれなければ」終了となります

  ⅲ) 作品の底を作る。

   a) 土の量が多い時は両手の親指で、少ない時は左手の親指で穴を掘り込んでいきます。

    その際、肘は太ももにしっかり固定します。親指が届かなく成ったら、右手中指一本で堀

    進みます。途中水切れになりますので、指で水を掬い穴に流し込みます。

   b) 底の厚みは高台の高さによって左右されます。一般に輪高台や碁笥底高台など削り

    高台が多いですので、最低でも10mm程度残します。ベタ高台の場合は5~8mm程度

    底の厚みを計る針等があれば便利です。釘と割り箸で作る事が出来ます。

   c) 底の内側を平らに広げる。

    使用時に底の内側が見える食器等は、綺麗に作る必要があります。袋物と呼ばれる作品は

    内側の底は見えませんが、綺麗に作った方が良いでしょう。特に食器の場合、中央がやや

    凹むのは良いのですが、中央が盛り上がった場合には、残り汁が輪状に残り、見苦しく

    なります。

   ⅳ) 土を上に伸ばす。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 283 轆轤挽きで使う小道具(用具)とは 6

2017-05-08 12:08:26 | 素朴な疑問
3) 皮、布、スポンジの使い方。

 ④ スポンジの使い方。

  轆轤作業では、スポンジは主に水を取り除く際に利用します。逆に水分を含ませて、土に水分を

  与える際にも使用します。

  ⅰ) 器の底に残った水を取り除く際に使用する。

   轆轤作業では水を多量に使って、作品を成形します。その為、轆轤挽きが終了した段階でも、

   底の内側に水が多く残るのが一般的です。この水を残した状態で轆轤作業を終了すると、

   乾燥時に底割れを起こします。即ち、水に濡れた部分は、乾燥が周囲より遅くなります。

   その結果、周囲の土に引っ張られ、股裂き状態になり、底に直線状又は「S字状」にひび割れ

   が発生します。乾燥時にひび割れを起こした作品は、素焼きをせずに廃棄処分として、土に

   戻し再利用します。ひび割れの状態は、素焼き、本焼きと作業を進める程、拡大しますので、

   素焼きせずに壊し、土に戻すのが肝銘です。ひび割れを防ぐ為に、底に残った水を綺麗に取り

   除きます。取り除く道具(用具)としてスポンジが最適です。

  ⅱ) スポンジは特別な物ではなく、家庭用の台所用品として、市販されている物で十分です。

   100円均一で3個入りの物を使います。但し、固いフェルト状の物が付いている物はその

   部分は取り除き、柔軟性を持たせます。目の粗い物と細かい物がありますが、細かめの方が

   水を吸収し易いです。

  ⅲ) スポンジの使い方。

   a) 作品の口が十分大きく、片手が入る場合には、スポンジを半分に折って親指と他の指で

    掴み、轆轤を回転させながら、スポンジを底に押し付けます。スポンジを引き上げ水桶の上

    でスポンジ絞り、再度、作品の底の水を取り除きます。スポンジ使用後、内部の底を覗き

    込み、光の反射が無ければ、水が無くなった事に成ります。底に押し当てるのは、底の凸凹

    を無くす事と、土を締め底割れを防ぐ役割もあります。

   b) 口の狭い作品の場合には、スポンジを長めの竹棒等に巻き付けて使用します。

    巻く為には、薄手(厚み3cm程度)のスポンジを使います。棒の先がスポンジより2~3

    cm内側とし、先端部分はスポンジのみにします。スポンジを2~3巻きしたら水糸等で

    止めます。水糸とは工事用のナイロン糸の事です。使い方は、棒を鷲掴みにし、しっかり

    持ち、口からスポンジの付いた棒を差し込み轆轤を回転させながら、底に押し込み底の水を

    取り除きます。一度で取り除け無い場合には数回繰り返します。尚、作品によっては極度に

    狭い口縁の場合もありますもで、巻いたスポンジの太さの異なる物を用意して置けば、

    より作業がし易いです。轆轤を回転させながら縁口に当てれば、自然と内側に入り込みます

  ⅳ) その他のスポンジの使い方。

   スポンジは水を十分含ませる事ができます。それ故水切れ防止用として使用する事もあります

   例えば、作品の最下部(轆轤に接している部分)は肉厚に成り易いです。肉薄にするには、

   作品の内外から土を締める様に強く押します。その際、外側の手(右回転では左手)に濡ら

   したスポンジ持ち、水切れがしない様にスポンジを押し当てる方法があります。

   その他にも、スポンジの使い方はあると思いますので、各自工夫してご利用下さい。

4) その他の用具類。

   亀板を利用する。 大皿等の大きな作品は、轆轤挽き後に轆轤上から他の場所に移動する際

   土が柔らか過ぎて、容易には移動できません。そこで亀板を使います。

   以前ですと、轆轤上に粘土を敷き、その上から亀板を載せ、叩いて止める方法が取られて

   いました。亀板全体を水平にセットする必要があり、又、大きな亀板では、ドベ受けが邪魔に

   なり、意外と扱い難い用具でした。現在では、直接轆轤上にセットす亀板が市販されていますが

   容易いに自作する事もできます。水平度も出易いのが利点です。

   厚手の合板の四隅を三角に切り取り、轆轤の天板の直径に合わせて、合板の裏からネジ止め

   します。ネジは調整用ですので、隣会う両隅のみとし、他は接着剤で固定しても良いです。

   轆轤の天板の直径を計り、コンパスで円を描くとおおよその取り付け位置が決ります。

   天板に押し当てた際、若干キツメになる様に取り付けます。緩いと亀板が動いてしまいます。

   但し、亀板を使用する際には、キツク絞ったスポンジで亀板を濡らすと土の貼り付きも良く

   成ります。又、亀板上に鉛筆などで真円を描くと土を燃せる際の目安になります。

以上で 「轆轤挽きで使う小道具(用具)」 の話を終わります。
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素朴な疑問 282 轆轤挽きで使う小道具(用具)とは 5

2017-05-01 17:43:22 | 素朴な疑問
3) 皮、布、スポンジの使い方。

 ③ 布の使い方。

  主に布は水切れ防止として使う事が多いです。その他、紐作り後轆轤挽きする際にも利用します

  ⅰ) 水切れ防止として利用。

   轆轤挽きでは水切れは大敵です。作業する手指が作品上を滑らかに移動できる為には水切れ

   しない様にする必要があります。水を含む布を使う事は理に叶う事になります。

   布を使う事で、手指を使う方法よりも、強い力で粘土を押す事が出来ます。その為、土を

   綺麗に回転させる(整形)事が出来ます。

  ⅱ) 使用する布は、薄手の物とやや厚手の物があります。

   薄手の布は、日本手拭(てぬぐい)等の薄手の布を、幅約10cm、長さ15~20cmに

   切った物を使います。やや厚手の布は、表面が滑らかで、毛羽立ちが無い物を使用します。

   大きさは小さな物から、大きな物など使う目的によって様々です。

  ⅲ) 薄手の布の使い方。

   a) 布の端は切断面になり、毛羽立ち易いですので、布を内々に折り、切れ端が隠れる様に

    します。 即ち、幅10cmの両端を布の中央まで折り、更に中央部分を谷折りにし、

    幅約2.5cm長さ15~20cmの短冊状に折ります。使う時は折口が左側に成る様に

    します。(轆轤が右回転の場合)これは、袋状になった口から粘土がは入るのを防ぐ為です。

   b) 両手を使う場合。

    大皿を作る際、底を拳で叩き締め、周囲を土手状に盛り上げる様にして作るのが、一般的に

    行われている作り方です。土手状の部分は高さも狂えば、外周も内側も凸凹です。

    轆轤挽きする前に高さを揃え、外側も綺麗な円にする必要があります。その為濡れた布を

    使います。布の使い方は、前回なめし皮でお話したと同じ方法で使います。

    即ち、右側の親指を土手の外周に、人差し指を内側当て、外周の真上は左手の人差し指で

    強く押し付けます。内外上の三方を強く押さえ込む事で綺麗な円にする事が出来ます。

    布が濡れている為、押さえ込む時間が長くなり、押さえる力も強く出来る利点があります。

  c) 紐作りで筒状に高く巻き上げてから轆轤挽きする方法でも、布を使うと作業がし易いです。

    即ち、各段の繋ぎ目を指で綺麗に消す作業をしても、表面の凸凹は残ります。薄手の布を

    濡らして左右一枚づつ持ち、轆轤を回転させ、内外の壁を滑らかに整形してから、本格的な

    轆轤挽きに移ります。筒の高さ(深さ)によっては、両手が繋がらない事もあります。

    手順としては、最初に濡れた布を、両手の中指と人差し指の先端に巻き付け、親指で端を押

    さえます。膜方向は轆轤の回転で布が解けない方向にします。即ち轆轤が右回転ならば、

    巻く方向も右巻きとなります。軽く内外から挟む様にして、泥(ドベ)をだします。

    次に、両手の布を下から上、上から下へ布を滑らせます。基本は肉の厚い方向から薄い方向

    になります。最初は轆轤の回転を遅くし、凸凹が少なくなったら、回転を速くします。

    表面の凸凹が無くなれば、布を取り外します。

  d) 背の高い作品を作る際、上下を別々に作り、下側がある程度乾燥したらその上に継ぎ足す

    方法があります。即ち切継ぎ、碗継ぎと呼ばれる方法です。

    継ぎ足す際、合わせ目の肉厚を一定にする為、繋ぎ目が無くなる様にする為、濡れた布を

    使う事があります。当然繋ぎ目の大きさは略同じ様にすると同時に、糊代となる部分は肉厚

    に成りますので、繋ぎ目の肉厚は他よりも肉厚になります。この部分を布を用いて他と

    同じ厚みに仕上げます。基本的には肉厚の部分から、肉薄の部分に土を滑らせ移動し、

    しっかり接着した後、轆轤挽きして薄く伸ばします。両手に持った薄手の布で挟み込み

    ます。手の入らない場合には、次に述べる柄コテを使います。 

  e) 柄コテ(鏝)の先に濡れた布を巻き付けて使う方法。

    口縁が狭い作品では、手が中に入らなくなりますので、柄コテを使います。内側は水で濡

    らす事は難しくなりますので、水切れし易いです。そこで柄コテの先に濡れた短冊状の布を

    巻き使います。但し、轆轤の回転が右であれば、巻き付ける方向も右にします。さもないと

    轆轤の回転と共に布が解ける事になるからです。(指に巻き付ける時と同じ)

  f) ハゼ石の入った粘土や目の粗い粘土を使う場合、指を保護する目的で濡れた布を使います。

    土殺しの時に大量の土を使う程、掌や指び付け根などに強い力が必要になります。

    強く押し付けると石等で手や指を切る恐れが生じます。特に女性に向いた方法とも言えます

    使い方は、掌(てのひら)側の人差し指、中指、薬指の指の付け根から指先に掛けて、

    濡れた布で覆い、一端は、小指と薬指の間を通し、他端は親指と人差し指の間を通し、

    挟み込んで保持します。この場合掌全体が濡れた布で覆われている訳では有りませんので、

    親指の付け根付近は無防備になります。掌全体を覆うのでしたら、五本の指全部を布を巻き

    付ける必要があります。厚手の布であれば、掌の保護になるのですが、掌の感覚が鈍くなる

    のが欠点となります。

 その他に濡れた布を上手に使っている方もいらっしゃる事と思います。各自工夫して使う事を

 お勧めします。

 ④ スポンジの使い方。

以下次回に続きます。

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