わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 241 窯を自分で築く事は可能か?

2016-05-25 13:50:14 | 素朴な疑問
結論から先に言うと、窯を自作する事は可能です。勿論窯を築くには、それなりの準備(場所等)と

費用や時間が必要です。窯の規模(大きさ)にもよりますが、数ヶ月の歳月と数十万円〜数百万円の

費用が掛かる事もあります。また、ガスや電気を使用する場合には、資格のある専門家の助けが必要

な事柄も発生しますので、最後まで完全に自分一人で築く事が出来ない場合が多いです。

尚、街中で薪(まき)で火を焚く事は消防法で禁じられている処もありますし、煙などの環境悪化で

不都合な事が起こる恐れがある場合には、そのような場所では、必然的に薪窯(登窯や窖窯等)を

築く事はできません。尚、灯油窯の様に若干黒煙が発生する程度ならOKの事が多いです。


陶芸(焼き物)をやる以上、作品を焼く行為は必須条件です。勿論焼かないで作品を作る事が出来

ますが、実用的な作品にするには是非とも焼く事です。焼成する事でより強固で耐久性のある作品に

仕上げる事ができます。但し、単に焼くだけでなく高温(少なくとも1000℃以上)でなけれならず、

それなりの設備の整った窯でなければ成りません。

一般に陶芸の窯は、メーカー各社から大小様々の物で、焼成方法の異なる窯が市販されており、

それらの中から選び購入し、設置するだけで直ぐに使用するのが普通です。その為わざわざ自分で

窯を築く事は少ないのが現状です。更に、山の中など既存の窯を設置するのに不都合な場所では、

専門家が窯を築いてくれるサービスもあります。

その他、何らかの理由で、どうしても御自分で窯を築きたいと思っている方もいます。

1) 自分で築く事の利点。

  ー分で作った窯であれば、如何様にも作り変えて改良する事が可能です。

  窯を焚いていると、どうしても不満な事が起こり勝ちです。例えば、酸化や還元の程度を変え

  たい、部分的な酸化又は還元を窯の一部又は全体で行いたい。又温度を早く上昇させたい、

  窯の中の温度差を少なくしたい。釉の熔け不足を解消する為に、最高温度をもっと上げたい、

  特定の釉の発色を良くしたい等の欲が出てきます。この望みを適えるには、必ずしも窯を改造

  する事なく対処する事も可能ですが、それでも自分の考え通り窯の改造をしたい場合には、

  既存の窯では難しくなります。勿論この様な事柄が起こるのは、何度も窯焚きを続けた結果です

  ので、窯を改造するのは、それなりのベテランの人とも言えます。

 ◆〕劼諒匹鮓くし、良い結晶を作り出したい。 窯の容積を大きくしたい等にも対処出来るのは

   自分が設計した自作の窯である必要があります。

  初めて窯を持つ人でも、窯を自作したいと思っている方もいます。

  特に楽焼専用の窯であれば、温度が比較的低く、容積も小さくてすむ為自作可能と思われるから

  です。但し、コストを抑える為に自作する事を考えているのであれば、余り期待できません。

  耐火煉瓦を積み上げたり、バーナー類を揃えたり、電熱線を張り巡らせたりする行為には結構

  費用が掛かる物です。最終的には、購入する価格と同じ程度になる事も稀ではありません。

 ぁ)楙討が可能な本格的窯の場合、ある程度の専門的な知識が必要になります。

  一般に市販されている窯には、カタログ上で窯の構造が描かれている事が多いです。

  これを見ておおよその構造を把握する事が出来ます。又各種の調整装置を設ける必要も発生し

  ますので、どの様な調整が必要か、予め考えておく必要があります。

  更に、窯をガッチリ組み立てる為には、鉄製のフレームを溶接する知識があればもっと良くなり

  ます。但し、フレームはネジ止めでも処理が可能です。又、耐火煉瓦や耐火モルタル、断熱材

  (グラスウール等)などは、陶芸材料店で入手可能ですが、詳しい事は、近くのメーカーに出向

  き教えを請う事も可能です。


当方も20数年前に耐火煉瓦を積み上げ、プロパンガスの本焼用の窯を自作し、現在も使用してい

ます。その経験を基に、次回より窯の築く手順や方法などをお話したいと思います。
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素朴な疑問 240 自前の電動轆轤は何時購入するのが良いか2?

2016-05-20 16:34:54 | 素朴な疑問
5) 自前の轆轤を持つ事に捕われ過ぎるのでは無く、持つ事による色々な問題をクリアーする事が

 大切です。例え轆轤を持ったとしても、轆轤を長く使い続ける為には、前もって考えておく必要が

 ある事柄も多いです。

  ‐得場所の問題。

  自前の轆轤を持ったといっても、その作品を焼成してくれる処を見付ける必要があります。

  基本的には、従来焼いて貰っていた処にお願いするのが筋ですが、何らかの理由でお願い出来

  ない場合も多いです。自前の窯を持つのが理想ですが、電動轆轤と窯を同時に購入する事は、

  資金的にも大変です。 尚、電動轆轤はその能力、馬力(ワット数)によっても値段が異なり

  ます。一般的な物は十万円程度です。電動轆轤は一生使える(一生物)ですので、能力のある

  轆轤を慎重に選ぶ事です。 又、容積の小さな一般的な電気窯でも、数十万円します。

  将来自前の窯を持つとしても、当面は焼成してくれる処を見付けてから行動を起こさなければ

  成りません。焼成だけを頼める窯元や業者、陶芸教室などもありますが、焼いてもらう為には

  作品をそこに持ち込む必要があります。素焼きと本焼きの二回の場合が多いはずです。

  その為なるべく手近の場所が有れば理想的です。その他にも、釉を自分で施釉するにしても、

  何処で行うかによっても、かなりのスペースが必要になります。

  轆轤を持つ事は先々色々な問題が発生します。予め計画的に行動する必要があります。

 ◆‥兎壱橄發鮴瀉屬垢襪砲蓮∪賤僂両貊蠅必要です。

  数十kgもある電動轆轤は、なるべくコンクリートの土間などに設置した方が安全です。

  轆轤作業は力仕事ですので、轆轤がガタ付いたり、揺れが発生すると作業がやり難くなります。

  更に土(粘土)と水を使いますので、泥による汚れや目に見えない程度の細かい土埃(つち

  ぼこり)が発生します。その為掃除のし易い処で無ければ成りません。但し轆轤の天板さえ綺麗

  にしておけば、必ずしも毎回轆轤の掃除をする必要はありません。

  作品を置く場所も必要になります。

  轆轤挽きした作品は生乾きさせてから削り作業に入ります。その為乾燥させておく場所が必要に

  なります。轆轤作業が面白くなると、どんどん制作する様になり、作品も溜まります。

  素焼き前の作品は壊れ易く、安全な場所において置く必要があります。又、作業台(含練り台)や

  粘土や削りカス等や釉などの置き場所も必要になります。場所が広い事は何事にも便利です。

 ぁ|屬い榛酩覆髻他の場所に移動させる必要に迫られる事も稀ではありません。その様な場面が

  一番危険です。乾燥した作品は粘りが少なく、脆い状態に成っていますので、一寸した不注意で

  作品を破損する事も度々あります。なるべく両手を添えて持ち上げ、運ぶ事です。

6) 結論

 勿論、自前の轆轤を持つのは自由です。傍からとやかく言われる事柄ではありません。

 但し、宝の持ち腐れに成らない為には、それなりの準備と覚悟が必要になります。

 折角入手した轆轤を活発に活用するには、それなりの環境が整っていなければ成りません。

 その為の準備や検討に十分時間を裂き、ある程度の目安が付いた段階で、購入する事を薦めます。

 轆轤はあくまでも一つの道具に過ぎません。道具に慣れる事も大切ですが、何を作るかが先に

 無ければ、道具を巧く使いこなす事は出来ません。更に、高度の轆轤技術を習得するには、常に

 新しい事柄(作品など)に挑戦し続ける必要があります。場合によっては従来に無い轆轤技術を

 開発発見する気概で臨んで下さい。

以上にて、「自前の電動轆轤は何時購入するのが良いか?」の話を終わります。
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素朴な疑問 239 自前の電動轆轤は何時購入するのが良いか1?

2016-05-10 11:07:54 | 素朴な疑問
本題に入る前に、これから述べる事は、当方(明窓窯)の考え方ですので、あくまで参考意見として

お読み下さい。

陶芸を楽しんでいる方の中には、電動轆轤の面白さに惹かれ、嵌まり込んでいる人も多いと思います

但し、多くの方はご自分で轆轤を持つ事なく、陶芸教室や公民館活動などで共同して使用する轆轤を

使う事が多い様です。その為、何時でも自由に使える自前の轆轤が有れば、更に早く上達すると

考えるのが普通です。実際に電動轆轤を購入した方も多く知っています。又購入したいと相談を受け

た事も多々あります。その様な相談の場合、多くは自前の轆轤を持つのは、「もう少し後にした方が

良いのではないか」と、助言する事が多いです。その理由は以下の事が言えるからです。

尚、地方の窯場などで、将来陶芸家を目指して、修行している方々は上記の事は当てはまりません。

自分専用の轆轤を持つ事は稀ではありません。但しあくまでも与えられた仕事を遂行する為に、

貸し与えられる場合が多いです。この場合には当然確実に技術がアップする事は間違いありません。

自前と窯場の違いは環境の差と言えます。

1) 轆轤が誰の助けも無くても、作品が作れる程度の技術が習得出来ている人では、問題無い

  のですが、(尚、一人で轆轤が挽ける様になる為には、実働500時間が一つの目安になります。)

  技術をこれから磨こうと思っている程度の人には、自前の轆轤は「宝の持ち腐れ」となる可能性

  が多いです。即ち、自前の轆轤で更に上達を目指すには、何時でも見ていてくれ、悪い処を的確

  に指摘してくれる人や、質問や相談に載ってくれる人が、身近にいる事が必要だからです。

  轆轤は自己流でもそれなりの技術を習得できますが、轆轤技術をマスターしたいのであれば、

  しっかりした指導者(先生など)に付いて学ぶ事です。但し学ぶには、時間と費用が掛ます。

2) 自前の轆轤を買った人が、常に轆轤を使っているのは、むしろ珍しいとも言えます。

  何時でも使えるからと言って、場所的、時間的制約を受け易いからです。

  例え自宅に轆轤を据える工房(工房風)を設けたとしても、意外と使い難い場合が多いです。

  洗い場など無くても、轆轤を置くスペースがあれば良いのですが、重たい轆轤をしっかり固定

  するには、それなりの場所が必要になります。又、轆轤挽きした作品を置く場所なども必要です

3) 何時でも出来ると言う心の油断も大きく作用します。

  轆轤作業に取り掛かる前には準備が必要です。勿論、作りたい物を予め考えていたとしても、

  やる事は多いです。例えば、轆轤周りの整理や掃除などの他、粘土等の準備、土練なども必要に

  なりますので、この準備で時間が取られ、直ぐに轆轤作業に取り掛かれる訳では無い為、始める

  前から嫌気がさしてしまい勝ちです。轆轤挽きはその日の調子や、気分によって巧く行かない

  場合も多いですので、嫌な感情を抱いた状態では、轆轤挽きも巧く行きません。

  自由と言う事は自分に厳しくなければならない事でもあります。

  三日坊主と言う様に、最初は張り切っていても長続きしない場合も多いで様です。

  一方陶芸教室や公民館活動などでは、多くの仲間もいますし、決まった時間内での作業ですので

  それに対応する事で、楽しく轆轤を挽く事ができます。但し実技の短いのが欠点です。

4) 道具を持つ事が必ずしも、上手になる訳ではありません。

  道具はあくまでも、手段であり技術的に未熟であれば、思う様に使いこなす事はできません。

  轆轤挽きの基礎的技術と言えば、土を練る事もありますが、重要な事は、土殺しの作業です。

  即ち轆轤の中心に土を据える事ですが、この作業をマスターしない限り、先に進む事は出来ま

  せん。土殺しも数挽きの様に小物を作る場合と、大皿などを作る場合ではそのやり方は異なり

  ます。それ故、作品に応じてやり方を変える必要がありますので、それらのやり方をマスター

  しておく必要があります。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 238 スリップウェアとは5?

2016-05-04 21:44:34 | 素朴な疑問
6) 現代の「スリップウェア」と作家さん達。

 英国の民窯で作り続けられた「スリップウェア」は、20世紀初頭に姿を消します。

 しかし我が国では、古典的な「スリップウェア」を更に発展させて、精力的に作品を作り続けて

 いる作家さんや、「スリップウェア」を現に手掛けている幾つかの窯元もあります。

  ”杙嵬勝覆佞犬福望討の窯元(島根県松江市)で作られています。

  バーナード・リーチと親交のあった、船木道忠(1900〜 1963年 島根県 指定重要無形文化財保持

  者)と、その長男の船木研兒 (1927〜2015年)は、民藝運動に参加し、「スリップ ウェア」の

  復元に努力し、作品を作り続けていました。

  ◎ 注: 当ブログでも、現代陶芸78、79(船木道忠、研児1、2)で既に紹介していますので、

   興味のある方はご覧下さい。

  顱法〜ヌ敍暫藥瓩虜酩福

   黄釉を生かした作品で、楕円皿、楕円鉢、角鉢などの平面的な作品の表面には、抽象的な

   文様が描かれ、花入、花瓶、壷、鶏冠壷(けいかんこ)等の立体的な作品には、化粧土の

   流し掛けや藁描などの技法を使い、文様を付けています。

  髻法〜ヌ攜ρ察覆韻鵑検 氏の作品。

   鹿、鶏、兎、獅子、梟(ふくろう)などの動物が、スリップを用いて具象的に描かれた作品が

   多く、その他、スリップ技法による、鳥文や河童図の陶板なども手掛けています。

  鵝法”杙嵬松討の湯町窯。

   江戸中期頃から続く布志名焼きの特徴は、来待石(きまちいし)と呼ばれる石の粉を用いた

   淡黄釉にあります。湯町窯二代目福間貴士氏(1909〜1989年)は民藝運動に共感し、リーチ達

   の薦めに応じて洋食器を作り始めます。日曜雑貨の食器には、筒描きによるスリップが施され

   ます。リーチは7回も訪れ滞在し、スリップ技法を指導したそうです。

   現在は三代目が後を継ぎ、スリップウェアーの作品を作り続けています。

 ◆.好螢奪廚鰺僂い親芸家達。

  顱法”霪眄夏麩沙瓠1921〜79年) 岡山市生まれ。

   倉敷市西の高梁川の旧い堤の跡に、1960年登窯の「酒津堤窯」を築きます。戦争で左腕を失う

   も、型物を中心にスリップ、型押、象嵌などの技法を駆使した作品は、重厚で力強い作品を

   作ります。尚、晴二郎亡き後、息子の 真木(マキ)氏が継承します。真木氏は、栃木県益子町

   の浜田窯に入門し、その後「酒津堤窯」を「倉敷堤窯」と改名されました。

  髻法%酘十郎氏(1969〜)静岡県伊東市在住。

   齊藤氏のスリップ模様の付け方は、タタラ作りでこの表面全体を赤色などの色土で化粧掛けし

   その後、素地が乾燥する前に、白などの色違いの化粧土をスポイト掛けします。但し太めの

   縞模様とします。一筆書きの要領で折り返しながら全体に縞模様を付け、縞と直角方向に櫛状

   の用具で撫ぜる様に引っ張ります。(フエザーコームの技法です)化粧土がある程度乾燥し

   たら石膏型又は土型に合わせて形を作ります。焼成温度は高火度焼成します。

  鵝法〜位酊昌法覆泙┐里覆ふみ)氏  (京都府南丹市日吉町生畑) 

     生畑皿山窯(きはたさらやまがま))

   スリップウェアとの出会いは、1989年に兵庫県近代美術館で開催された「セントアイヴィス

   展」だそうです。 彼の作品は、皿の表面に白化粧を施し、茶色のスリップを用い筒描きの

   要領で、螺旋状の「ぐるぐる模様」に特徴があります。近年はしばしば、個展グループ展を

   開催しています。

  堯法^貌丈浩(いとうたけひろ)氏(1977年千葉県銚子市生) 栃木県益子町在住

   ・ 掛分(かけわけ)指描文: 二色の化粧土を掛け分け、その境界を指でなぞり、ジギザク

    模様を付ける方法です。

   ・ ヘリンボーン模様: 伊藤氏のトレードマーク的な文様と成っています。

    酸化第一鉄を加えた化粧土(茶色系)を、タタラの表面に流し掛けする。次にスポイト状の

    筒にやや薄めた白化粧土を入れ、左右折り返しながら縞模様を付ける。縞の間隔はやや広く

    取り、化粧土が平らに成る様にテーブルを叩く。細いスポイトを用いて上記縞模様と直角

    方向に、先端を模様に付けながら細い線を全面に引く。すると細かい「ジグザク」模様と

    なり、ヘリンボーン模様が完成します。」スリップウェア」制作の若手の一人です。

    伊藤氏も各種の販売方法で作品を販売しています。

 ◎ 以上の作家さん達の作品(写真)や展示会等の情報は、ネット上で見る事ができます。

   興味のある方は、名前を入力し検索して下さい。

  「スリップウェアー」の作品が展示されている美術館など。

  顱法‖膾綟本民藝館: 大阪府吹田市千里万博公園

  髻法…纂萍演佐曄А  …纂荼鳥取市栄町 651

  鵝法〜夘潴演佐曄А  _山県倉敷市中央 1-4-11

以上で「スリップウェアー」の話を終わります。


参考資料: 「スリップウェア」(Slipware)

  副題: 英国から日本に受け継がれた民藝の器 その意匠と現代に伝わる制作技法

  編者、発行所: 誠文堂新光社    
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素朴な疑問 237 スリップウェアとは4?

2016-05-01 15:18:47 | 素朴な疑問
3) 英国の「スリップウェア」の制作方法。

  .織織蕁頁甘擇糧帖望態の土を型に押し当てて形を作っています。

   以上までが前回までの話です。

 ◆〇樌悗半得。

  顱法 ̄儿颪痢屮好螢奪廛ΕД◆廚蓮1000℃程度の低温で焼成されています。それ故釉は鉛を

   含む透明釉と成っています。尚、現在では、食器類に鉛を含む釉は、健康を害しますので禁止

   されています。

  髻法〇樌悗垢詒楼呂蓮器の内側のみで、外側(底)は施釉されていません。又、鋸歯状の特徴

   ある器の縁も施釉されていません。これは、窯の中で重ね焼きをする為です。即ち上部の器を

   縁で受け止める形に成っている為、施釉されていません。

4) 変わった形の英国の「スリップウェア」。

  一般に「スリップウェア」の器は、日常使う皿類が多いのですが、特殊な皿や蓋物、「ポセット」

  (両手付きのミルクや蜂蜜等入れる容器)、酒瓶、壷、水差し(ピチャー)、置物などのより

  立体的な作品にも、「スリップウェア」で飾られた物があります。

  ‘端譴併の例として、水切り用の皿があります。

  これは皿の中央に複数個の孔(あな)が開けられた物です。丁度笊(ざる)の様に使われたと

  思われ、スリップの加飾後に、棒状又は筒状の物で孔を開けた物と思われます。

 ◆[体的な作品に「スリップウェア」を施すには、スリップ(化粧土)の濃度が大切です。

  適度の濃さでないと、流れ落ちたり、ひび割れしたります。

5) 英国の「スリップウェア」の技法は我が国を始め、アメリカ等でも継承され、新たな作品を

   作り上げています。20世紀に入ると、一時廃れた「スリップウェア」は我が国の民藝の担い手

   によって見直され新たな創造がなされる様に成ります。

  _罎国の「スリップウェア」の技法。

   当然ですが、英国から伝えられた技法を下敷きにして、我が国でも民藝作家などを中心に

   類似の焼き物が試作されたり、新たな技法も開発される様になります。

  顱法〆能蕕忙邵遒鮖遒澆燭里、バーナードリーチ達です。

   「スリップウェア」の技法の情報が乏しく、手探り状態の中で試作を試みたのが、日本に

   留学中のリーチや、富本憲吉氏達で1920年代には盛んに作られる様になります。

   主に楽焼で、筒描きの技法で行われていました。その他、白化粧の掻き落しや線彫りなどの

   作品もあります。

   当時の作品類は濱田庄司記念益子参考館や日登美美術館などで展示されています。

   注: 日登美美術館 : 所在地  滋賀県東近江市 山上町2083

    主に民藝運動に関わる作家の作品が多く、特にバーナード・リーチの作品は300点を超え、

    国内外屈指のコレクションを誇る美術館です。

  髻法×静直瓜併瓩皹彁劼療擇肥悗鮖箸ぁ∈酩覆鮑遒辰討い泙后

   1920〜30年代益子の工房で、「スリップウェア」の作品を作ります。当然英国の作品よりも

   高温で焼成しています。施釉の技法は流し掛けで行っています。これらの経験が後の彼の

   代表的な技法と成って人間国宝まで上り詰める事になります。

  鵝法_楼羇下]沙瓩癲屮好螢奪廛ΕД◆廚北イ擦蕕譴泙后

   彼も1920〜30年代に掛けて、試行錯誤の末化粧土の流し掛けによる表現方法に辿りつきます。

   作品は定番の皿の他、鉢、花瓶、蓋物(小筥、盒子=ごうす)などがあります。

   全体に飴釉が掛けられ、白い化粧土で流し掛けしたり、象嵌(ぞうがん)の作品も残して

   います。尚、彼の作品は河井寛次郎記念館(京都市東山氏五条坂)で見る事ができます。

 民藝の作品を集めた美術館では、日本民藝館(東京都目黒区駒場)が著名です。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 236 スリップウェアとは3?

2016-04-27 16:22:10 | 素朴な疑問
2) 英国の「スリップウェア」とはどんな焼き物なのでしょうか?

  〆能蕕肋り皿が多く作られていました。

 ◆18〜19世紀になると、実用的な皿が作られる様なります。

  以上が前回までの話です。

  皿の鋸歯状の縁の形状も、見所の一つに成っています。

  皿は後で述べる型押しの技法で制作している事で、強度を持たせる為と、焼成では重ね焼きで

  行いますので、くっ付き防止の為、及び持ち運びの際、手指の滑り止めの働きもある形状に

  成っています。細かい鋸歯状の縁や太い細いを繰り返す縁や、深く切れ込んだ物、浅い物など

  多様な鋸歯状の縁があります。専用の用具を使用した様です。

  但し、鋸歯状の縁にはスリップは掛かっていません。

  又、皿の裏底も見所に成っています。裏底はベタ高台(高台が無い)に成っています。これは

  次で述べる方法に由来しています。

3) 英国の「スリップウェア」の制作方法。

  .織織蕁頁甘擇糧帖望態の土を型に押し当てて形を作っています。

  顱法\作工程は、タタラを作る。スリップ加工を施す。型に合わせて成形する。仕上げ。

   乾燥。素焼き。施釉。本焼き。完成となります。

  髻法.織織蕕鮑遒襦

   使う粘土は、スリップ効果が出る様に、赤土や黒く発色する色の付いた土を使います。

   又、黒く発色させる為に、弁柄(酸化第二鉄)などを用いた化粧土を、作品の表面に流し掛け

   して、土台を黒くする事もあります。

   タタラの厚みは作品の大きさに合わせ、5〜8mm程度が多いです。

   粘土を掌(てのひら)や叩き、板を使い必要な大きさに延ばし、数cmの厚さにします。

   タタラ板を上記の粘土の両端に積み上げ、糸やワイヤーを用いてタタラ板に沿わせて粘土を

   スライスします。同様にして数枚のタタラ板を作ります。尚、切り出したタタラは乾燥しない

   様に、濡れた新聞紙や布の上に置きます。この新聞紙や布は後で役立ちます。

  鵝法.好螢奪弉湛を施す。

   スリップの色は白が多いですが、黄色、黒、赤色なども使われます。

   スリップで加飾する為には、それなりの用具が必要になります。主にスポイト状の用具が

   使われますが、多くは独自の形状の物を自作している様です。スリップの濃度の調整が大切

   に成ります。濃い場合には盛り上がりますが、薄い場合は横に広がってしまい綺麗な文様が

   出来なくなります。その他、一度描いた縞文様の直角方向に櫛を軽く当て(滑らす様にする)、

   鳥の羽の様な文様(フェーザコートと言う)を描き出す事もあります。

  堯法〃燭帽腓錣擦得形する。

   型は粘土で作り、素焼きした物を使います。素焼き型は被せたタタラの水分を吸収する働きが

   あり、型離れも良くなります。型には内型と外型があります。

   一般には型の外側に被せ、スリップ文様に傷に出ない方法(内型)を取りますが、型の内側を

   使う事(外型)もあります。  

   a) 内型に合わせる。

    スリップ文様が乾いた段階で、タタラの中心に型を置き、天地を引っ繰り返します。

    その際、タタラの下に敷いた新聞紙や布で、タタラを安定した形で引っ繰り返す事が出来

    ます。タタラを強く押し付くける必要があります。一般には直に両手の掌(てのひら)を

    使い、型の中心から外側に向かって押し込みます。特に縁周辺では波状の皺が発生し易い

    ですので、しっかり押さえ込みます。型から外にはみ出した粘土は、針やカッター等で

    切り取ります。タタラが乾燥するに従い、型から離し易くなります。又、型から離れ難い

    粘土の場合、予め型に「片栗粉」等を薄く掛ける方法もあります。「片栗粉」は何ら悪さは

    しません。

   b) 外型に合わせる。

    外型の利点は、タタラの乾燥収縮と共に型から自然と離れ易くなる事です。但し、スリップ

    文様側に力を加えて、型に沿わせる為、複雑な形の作品には向きません。

    尚、出来るだけ外型の形に近い形に変形させてから、内側に押し込む方法がベストです。

    スリップ面からは、砂袋(砂を布の袋に入れ口を輪ゴムや紐で閉じた物)で軽く叩き型に

    沿わせます。

    注意点は、どちらの方法でもタタラに「ひび割れ」を発生させない事です。特にスリップ面

    に「ひび」が入ると面倒です。その為にもスリップ面が圧縮する方向に力が働く、内型が

    適してると言えます。

  ) 仕上げ。 縁の形状を整えた後、鋸歯状の文様を付ける。

    型から外して一晩置いた程度の時、一番加工し易く成っています。鋸歯状の文様は、粘土で

    作った、丸や棒状の用具を使います。この縁も見所の一つですので、各自工夫が凝らされて

    います。

以下次回に続きます。
 
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素朴な疑問 235 スリップウェアとは2?

2016-04-23 17:03:49 | 素朴な疑問
2) 英国の「スリップウェア」とはどんな焼き物なのでしょうか?

  英国で「スリップウェア」の作品が、目立って作られる様になったのは、17世紀頃からと言われ

  ています。勿論英国以外でも、17世紀以前より存在していました。

  〆能蕕肋り皿が多く作られていました。

  形は丸形、角に丸みのある正方形、長方形などが多く、かなりの大皿です。丸形の場合直径

  35〜45cm程度の作品で、正方形では、30〜40cm、長方形では、35〜45cm程度が多く作られ

  ています。長方形の場合は、模様の付け方により、縦長と横長の形に分かれます。

  飾り皿ですので、多くは皿立てに立て掛けられて使われていました。

  顱法|呂凌А頁甘擇凌А砲蓮黒と黄色味かかった色が多く、黒地には黄色のスリップが、

    黄色地には黒色のスリップ(化粧土)が掛けられた物が多い様です。描かれた模様は人物や

    鳥類、ライオンなど具象的なものが多いです。特に鶏や小鳥などの鳥類が多く見られます。

    模様はスポイト状の用具で描かれた様で、細い線で描かれ、面状に塗り潰された作品は稀

    かも知れません。中央に描かれた鳥類の他に、草花や意味不明な抽象的な模様(線)が

    添えられています。描き方は鳥類と同じ技法です。

  髻法‐り皿の特徴として、極浅めに作られ浅皿で、高さが5〜8cm程度の物が多いです。

    底部が広く周囲がやや盛り上がった形に成っています。盛り上がった皿の周囲全体に、

    細かい凸凹(鋸歯状)が付けられた作品が多いです。この件は後で述べます。

 ◆ 18〜19世紀になると、実用的な皿(料理を盛る皿)が作られる様なります。

   描かれた模様も、具象的な物から、抽象的な物へと替わって行きます。

  顱法ー福覆靴沺北詫佑隆錙

    黒色の地に黄色いスリップ(化粧土)で器内部全体に塗り、その上から細い棒(カンナ)で

   引っ掻き傷を付けた物や、櫛を使って平行線の模様の物、あるいは、隙間を空けながら、

   スポイト技法を駆使し、平行線を作り出す方法などがあります。黄色地に黒い色が浮き出て

   来る視覚的効果があります。更に、黒線の強弱、幅の広い狭い、湾曲した線などの違いに

   よって、皿の印象は大きく異なります。

  髻法 ̄模様(フェザーコーム)の器。

   これも英国を代表する絵柄です。上記縞模様と直角方向に、強く動かして櫛を入れる方法で、

   櫛の動いた方向に模様が引っ張られます。我が国では鶉紋(うずらもん)と呼ばれる模様です

   縞模様の間隔と、櫛目の粗さによって作品のイメージが大きく変化します。 

  鵝法^貮書きの模様の器。

   一本の線が途切れる事無く、一思いに描き切った模様です。イッチン(スポイト掛け)技法で

   抽象的な模様が、器全体に描かれています。ジグザク線や連続した円、八の字状の模様、

   更にこれらの組み合わせ文様も見られます。

  堯法ヽ併卻戸佑隆錙9地に黄色い線描きで表現されています。

   縦線と横線を交叉させた格子文様です。縦横ではなく左右に傾斜した線で描かれたものも

   あります。交叉の仕方によって多くのバリエイションが生まれます。

  ) 捻り(ひねり)文様の器。小振りな皿の場合が多い。

   直線の途中から捻って円を描き又直線に戻ってから、更に逆方向に捻った円を連続して描く

   方法です。多くは一本線ではなく平行した三本線で描かれています。三本線はスポイトを三本

   並べて使い、一度に描いています。

   皿の鋸歯状の縁も、見所の一つに成っています。

以下次回に続きます。
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素朴な疑問 234 スリップウェアとは1?

2016-04-21 15:44:16 | 素朴な疑問
スリップとは泥漿(でいしょう)状の化粧土の事です。化粧掛けの技法は古く、江戸時代初期頃、

又はそれ以前から行われていた様です。主に白以外の濃い色の付いた土を、白化粧土で覆い綺麗に

見せる為に行われていました。それ故、その技法は刷毛目や粉引、三島(印を押した素地に白化粧掛

け)等の方法が取られていました。ここでお話しようとする「スリップウェア」の技法は、従来の

方法とやや異なるやり方の化粧掛けの方法です。

1) 「スリップウェア」はヨーロッパ(特に英国)から、わが国へもたらされた技法です。

 西洋での「スリップウェア」の歴史は古く、古代ローマの時代まで遡るとも言われ、西洋の各地の

 窯場で、日常的な器に使われていたとも言われています。但しここでは、主に英国で行われていた

 技法に付いてお話します。なぜなら、英国のスリップウエアに強い影響を受けた人が、民藝(みん

 げい)の創設者である、柳宗悦を始め、濱田庄司、河井寛次郎などの人々だからです。

  _罎国で最初に「スリップウエア」が紹介されたのは、1913(大正2)年日本橋丸善書店より

  発売された、「古風な英国陶器」(当然、英語の題名です)と言う、英国のコレクター著の洋書

  です。この本は柳宗悦(むねよし、1889年 〜1961年)氏、富本憲吉氏(1887〜1963)、バー

  ナードリーチ(1887〜1979)らの 目にとまります。

  この本は、「スリップウエア」に付いての解説、産地、技法などが記載されていました。

  富本とリーチは、再現を試みます。スポイト掛けの要領で黄土、赤土、白土などで試します。  

 ◆ ̄儿颪卜嘘愧罎累静直瓜併瓠1894〜1978年)が、「スリップウェア」の大皿に出会います。

  1920(大正9)年、20代の濱田庄司氏は窯場の近所の家で、45cm程度の大皿に出会い、大変驚き

  ます。それは、黒地に単純な白い縞模様のある大皿で、実用品として使われていた物です。

  その後、この「スリップウェア」の作品は当地で多く見付ける事が出来、その一部の写真は、

  京都時代の友人の河井寛次郎氏(1890〜1966)に送られます。

  濱田氏は1924(大正13)年の帰国の際、10枚ほどの「スリップウェア」の作品を持ち帰ります。

  これらの作品は京都の河井寛次郎氏に見せる事になります。実物を見た河井寛次郎氏は、形の良

  さ釉の美しさ、自由で味のある縞模様の魅力に驚きます。多くの日本人の心を掴む事になります

  柳氏らによって、「民藝」の語が使われる様になります。

  当時、柳氏と河井氏は不仲で有ったが、濱田氏が「スリップウェア」の皿を、河井氏の家に見る

  来る様に柳氏を誘い、不仲が解消する事になります。その後、3人で紀州への旅行先で、「民藝」

  の語が初めて登場したそうです。それ故、「スリップウェア」も民藝誕生に一役買ったとの事です

  注: 民藝とは、名も無き職人の手から生み出された、日常の生活道具の中に「用の美」を

   見出しもう一度表舞台に登場させて、活用する独自の運動で、民家、民具、民画などが含まれ

   ます。美術品とは一線を画しています。現在でもその運動は続けられています。

以下次回に続きます。

 参考資料: 「スリップウェア」 編者、発行所:誠文堂新光社(せいぶんどうしんこうしゃ)

  (英国から日本へ受け継がれた民藝のうつわ、その意匠と現代に伝わる制作技法)の副題あり。
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素朴な疑問 233 傷のある作品が売られている理由とは3?

2016-04-20 16:27:12 | 素朴な疑問
3) 手書きの絵は価値がある?。

  大量生産された絵付けのある作品は、ほとんどが転写紙で転写さられた焼き物です。それ故、

  寸分の違いも無い絵付けと成っています。転写紙は色々の種類の物があり、多色刷りの物も市販

  されてもいますし、希望すれば専用の転写紙を、業者に作って貰う事も可能です。

  ー蟒颪された絵付は同じ書き手が描いても、微妙に変化しますので、ある程度見極める事が

   可能です。ある意味この違いが価値を得る事にもなります。絵の具の濃淡や筆の擦れなども

   見所の一つになる場合があります。当然、描き手の個性が出るのも、手書きの絵です。

 ◆ー蠅旅んだ絵付けされた焼き物では、少々の傷が有っても、さほど価値を落とさず市販(出品)

   される事もあります。手書きの絵付けは手間隙が掛り、長時間の作業に成る為、少々の傷で

   「オシャカ」にするのは、勿体無いともいえます。但し、名の通った作者であれば、少々の

   傷であっても、その様な作品を世に出す事は少ないです。

4) 割れた部分の処置は必要です。

  割れた作品が売られていたとしても、割れた状態のままで売られている訳ではありません。

  本焼きで割れた作品は、割れた断面の角(エッジ)が鋭く角張っていますし、釉も鋭く突出しま

  すので、そのまま使用したり、洗ったりした場合、手の指を傷付け易いですので、角を丸める

  必要があります。本焼きした作品は石の様に硬くなっていますので、紙ヤスリ程度では削る事が

  出来ません。一般的には、砥石(といし)を使いたいですが、割れた空間は狭いですので、

  砥石が掛からない場合が多いです。簡単な方法は「ダイヤモンドヤスリ」を使い、削り取る事

  です。「ダイヤモンドヤスリ」は100円ショップ等で買う事ができます。平、丸、三角、湾曲し

  ている物など色々な形の物が市販されています。 更に、細い物太い物、幅広い物など多様です

  主に銀色をしています。

  注: 以前ですと「ダイヤモンドヤスリ」は高価な物でしたが、現在はかなり安価に成ってい

   ます。勿論、ダイヤモンドは合成された小さな粒子の物が、ヤスリ本体に接着(焼付け?)

   された物です。粒子が取れて無くなれば寿命です。

5) まとめ

  新品の作品で割れた作品が世に出る事は稀な事です。壊すには何らかの「勿体無い」要素を

  含んでいる必要があります。売りに出す(出品する)のは、作者ですので全く自由です。

  但し、割れている事を認識し、更にその作品に魅力を感じた人のみが、購入する事になります。

  実際には出品しても、実用的に考えて売れない事が多い事が多い様です。

  但し、突飛とも思える作品を出品する事は、作品に彩りを添える効果もあります。


中途半端な記事に成ってしまいましたが、以上で、「傷のある作品が売られている理由とは?」

の話を終わります。
  
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素朴な疑問 232 傷のある作品が売られている理由とは2?

2016-04-15 22:08:54 | 素朴な疑問
2) 陶芸の作家が、一個一個手造りした作品だから、貴重なものに成っているのかも知れません。

  現在では、手造りと言うだけで世界に一つしかない物と、見なされる場合も多いです。

  _罎国では、歪んだ(ひしゃげた)作品が持て囃される傾向が強いです。

 ◆‖腓く割れた平皿であっても、堂々として売られ、しかも高価な値段が付いている場合も

  あります。

  以上が前回までのお話です。

  釉の剥がれ、釉の斑(むら)、窯変のある作品も売買されています。

  一般に釉の剥がれや斑のある作品は、欠点とされ市場に出回る事はほとんどありません。

  特に大量生産された焼き物では、均一に掛けられた釉であり、斑があるのは見る事もありません

  しかしながら、陶芸家の作品では、堂々と展示販売される事も稀ではありません。

  顱法ー分の窯を持ち作品を焼いている人にとって、常に釉の擦れ(かすれ)や釉剥げ、斑の

   無い作品を作る事は中々難しい事です。釉を掛ける方法は色々ありますが、基本的には一個

   づつ手で釉を掛ける事が多いです。その際、釉の掛け方及び手順によっては、斑に掛かる事も

   ありますし、釉の濃度の差によって斑模様に成る事も多いです。更に、釉は直ぐに沈殿して

   しまいますので、攪拌しながら、施釉しなければ、作品間に釉の濃淡の差が出る事に成ります

   攪拌のタイミングによっては、釉の濃度に差が出てくる訳です。

  髻法℃悗良く磨り潰されている場合と、磨り潰しが不完全の物では、焼き上がった作品の表情

   に差が出ます。又磨り潰した粒子が粗い場合には、十分熔けきらずに点々とした状態で表面に

   浮き出てくる事もあります。これも失敗と見るか、景色と見るかは判断が分かれます。

  鵝法℃悗琉貮瑤擦れる場合もあります。大量生産の作品ではほとんど見る事はありません。

   施釉時に作品の一部を濡れたスポンジで拭いたり、水に漬けるなどすると、その部分の釉は

   薄くなります。一般に釉が極端に薄くなると、どんな釉でも光沢の無い赤味掛かった茶色、

   又は褐色に発色します。施釉した部分の釉が、各種の作業中に薄くなる場合もあります。

   釉の種類にもよりますが、窯詰めや作品の底の釉を剥がす際など、施釉した部分を手(指)で

   触る必要があります。触った部分の釉の厚みが剥がれたり、薄くなる場合もあります。何度も

   持ち替える、一層釉が薄くなり、焼成後には斑に成ってしまう場合もあります。

   更に、何らかのアクシデントによって、窯詰めの際やそれ以前に釉が剥がれる事があります。

   この段階では修復可能ですが、何らかの理由で見逃す事も多いです。剥がれた状態で本焼き

   すれば、当然釉剥げとなります。

  堯法‘辰鳳蠅僚个詬劼両豺隋⇒卻欧の仕方によって釉の発色の仕方が変化します。

   ご存知の様に、酸化焼成と還元焼成では、釉の色が違う釉も多いです。特に銅を使用した釉に

   多いのですが、石灰系の透明釉でも、酸化、還元焼成とでは色が異なります。

   即ち、還元ではグレー掛り、酸化焼成では明るいベージュ色になります。

   更に、窯の雰囲気を一定に保ちたいのですが、容積の大きい窯程、窯の中では一定にする事は

   難しくなります。それ故、同じ釉であり同じ窯で焼いたとしても作品の色は微妙に変化します

  ) 思いがけずに良い色に仕上がった場合、「窯変」と呼ばれる現象が起こる事もあります。

    窯内の作品全体が「窯変」する事は少なく、一部の作品に起きる事が多いです。偶然性が

    大きく、再び同じ様には出来ないのが、「窯変」の悩みでもあります。

以下次回に続きます。

  
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