「ハスラー」 1961年 アメリカ
監督 ロバート・ロッセン
出演 ポール・ニューマン
ジャッキー・グリーソン
パイパー・ローリー
ジョージ・C・スコット
マーレイ・ハミルトン
マイロン・マコーミック
マイケル・コンスタンティン
ジェイク・ラモッタ
ストーリー
賭けビリヤードのプロ、エディ(ポール・ニューマン)は次第に腕を磨きやがてシカゴで名うてのハスラー、ミネソタのファッツ(ジャッキー・グリーソン)に挑戦した。
勝負は36時間にわたるポケット式玉突きで行われた。
勝負の前半はほとんどエディが奪った。
だが図に乗って酒を飲みながら勝負を続けたエディは逆転されて、老巧なファッツに敗れ文無しになってしまった。
エディはやけ酒にふけっていたある日、明け方のバス・ステーションで作家志望の女子大生に会った。
彼女はサラ(パイパー・ローリー)といい小児麻痺を患ったため足が不自由だった。
エディは酒飲みのサラと親しくなり、彼女のアパートで暮らすようになった。
こんな生活を続けるうちにエディは金に詰まり、再び稼ぎに出ることにした。
ある日、彼はサウス・サイドの小さなビリヤード場でバート(ジョージ・C・スコット)という賭博師に会った。
かつてエディとファッツの勝負を観戦したことがあるバートは、エディにケンタッキー州のフィンレーという金持ちに挑戦するようすすめた。
彼は75パーセントの分け前を条件にマネジャーを引き受けるという。
エディは断ったが、それから間もなくあるビリヤード場で小金を稼いだエディは、ハスラーであると因縁をつけられ袋だたきにされて両手の親指を折られてしまった。
いよいよ文無しになったエディは、バートに泣きつきフィンレーと勝負できるように頼んだ。
勝負はフィンレーの屋敷で行われたが、エディは負け続けてしまう。
エディは彼に見切をつけた出資者のバートに更なる勝負をと助けを乞うのだった。
こんなエディのあさましい姿を見たサラは、自分たち二人に絶望する。
一方、バートと手を切ったエディは、ファッツに2度目の挑戦を挑むことになるのだが・・・。
寸評
主演のポール・ニューマンはもとより、それを固める脇役陣が素晴らしい。
ミネソタ・ファッツをやったジャッキー・グリーソンは、その体格といい風貌といい貫録十分でオーソン・ウェルズを髣髴させる。
またバート役のジョージ・C・スコットは、冷徹な観察眼を持った金への執着を見せる嫌な男を魅力的演じて悪役を一手に引き受けている。
サラのパイパー・ローリーはアル中気味な落ちぶれた女でありながら、一方で女子大生でもある何とも宙に浮いたような存在を見事に醸し出している。
彼女が小児麻痺を患っていて、父親とも確執があると言う設定は、全体として陰鬱なこの映画のムードをさらに高める役割を担っている。
彼女の存在は、この映画に光明をもたらすかのようでもあるのだが、アル中気味という状況と彼女の結末はそれをもたらさない。
最後にバートが要求する取り分は、最初の75%から25%に逆転提示となって、エディとバートの立場も逆転していることを示していたのだが、サラをなくした虚脱感で勝者の雰囲気はない。
ラストシーンもあくまでもそのわびしさが漂うばかりで登場人物すべての人生の挫折と苦渋を描いた重い映画だ。
ビリヤードのシーンは、球だけが写る場面はプロがやっているのだろうけれど、二人の対決シーンではポール・ニューマンもジャッキー・グリーソンも上手いんだなあと感心させられ迫力あるものになっている。
監督 ロバート・ロッセン
出演 ポール・ニューマン
ジャッキー・グリーソン
パイパー・ローリー
ジョージ・C・スコット
マーレイ・ハミルトン
マイロン・マコーミック
マイケル・コンスタンティン
ジェイク・ラモッタ
ストーリー
賭けビリヤードのプロ、エディ(ポール・ニューマン)は次第に腕を磨きやがてシカゴで名うてのハスラー、ミネソタのファッツ(ジャッキー・グリーソン)に挑戦した。
勝負は36時間にわたるポケット式玉突きで行われた。
勝負の前半はほとんどエディが奪った。
だが図に乗って酒を飲みながら勝負を続けたエディは逆転されて、老巧なファッツに敗れ文無しになってしまった。
エディはやけ酒にふけっていたある日、明け方のバス・ステーションで作家志望の女子大生に会った。
彼女はサラ(パイパー・ローリー)といい小児麻痺を患ったため足が不自由だった。
エディは酒飲みのサラと親しくなり、彼女のアパートで暮らすようになった。
こんな生活を続けるうちにエディは金に詰まり、再び稼ぎに出ることにした。
ある日、彼はサウス・サイドの小さなビリヤード場でバート(ジョージ・C・スコット)という賭博師に会った。
かつてエディとファッツの勝負を観戦したことがあるバートは、エディにケンタッキー州のフィンレーという金持ちに挑戦するようすすめた。
彼は75パーセントの分け前を条件にマネジャーを引き受けるという。
エディは断ったが、それから間もなくあるビリヤード場で小金を稼いだエディは、ハスラーであると因縁をつけられ袋だたきにされて両手の親指を折られてしまった。
いよいよ文無しになったエディは、バートに泣きつきフィンレーと勝負できるように頼んだ。
勝負はフィンレーの屋敷で行われたが、エディは負け続けてしまう。
エディは彼に見切をつけた出資者のバートに更なる勝負をと助けを乞うのだった。
こんなエディのあさましい姿を見たサラは、自分たち二人に絶望する。
一方、バートと手を切ったエディは、ファッツに2度目の挑戦を挑むことになるのだが・・・。
寸評
主演のポール・ニューマンはもとより、それを固める脇役陣が素晴らしい。
ミネソタ・ファッツをやったジャッキー・グリーソンは、その体格といい風貌といい貫録十分でオーソン・ウェルズを髣髴させる。
またバート役のジョージ・C・スコットは、冷徹な観察眼を持った金への執着を見せる嫌な男を魅力的演じて悪役を一手に引き受けている。
サラのパイパー・ローリーはアル中気味な落ちぶれた女でありながら、一方で女子大生でもある何とも宙に浮いたような存在を見事に醸し出している。
彼女が小児麻痺を患っていて、父親とも確執があると言う設定は、全体として陰鬱なこの映画のムードをさらに高める役割を担っている。
彼女の存在は、この映画に光明をもたらすかのようでもあるのだが、アル中気味という状況と彼女の結末はそれをもたらさない。
最後にバートが要求する取り分は、最初の75%から25%に逆転提示となって、エディとバートの立場も逆転していることを示していたのだが、サラをなくした虚脱感で勝者の雰囲気はない。
ラストシーンもあくまでもそのわびしさが漂うばかりで登場人物すべての人生の挫折と苦渋を描いた重い映画だ。
ビリヤードのシーンは、球だけが写る場面はプロがやっているのだろうけれど、二人の対決シーンではポール・ニューマンもジャッキー・グリーソンも上手いんだなあと感心させられ迫力あるものになっている。