運命の女神は意外にも、おばちゃんの姿を借りて現れた。
荷物を積み込む我々に、
「こんな早朝から、どこへ出発するのか?」と、訝しそうに尋ねながら。
そこで、
前日『稲佐の浜』へ行って砂を頂いてきたこと。
出雲大社内の須佐之男命の社にそれを納めに行こうとするも、
時間が遅くてその場に入れなかったこと等を話すと、
おばちゃん、
「実は出雲大社の参拝には、それ以外にもちゃんとした順序があるのだ」と、
そう教えてくれた。
ちょうど我々の向いている方角に天照大神様のお社があります。
曰く、
「出雲大社に祀られているのは、大国主命。
大国主命は、天照大神の『娘婿』だから、
まずは筋として『お姑さん』である天照大神にお参りしなければいけない。
ここからさらに山の中へ入ると『須佐神社』があるから、まずはそこへ行き、
『須佐神社』の鳥居の前でくるっと回れ右。
すると、そこには『天照大神』様をお祀りしたお社があるからお参りして、
次に『須佐神社』にお参り。
そして、傍にある、杉の大木の根を撫でて、
それから出雲大社に行きなさい」と。
加えて、
「その杉の大木の根っこは、『有名なスピリチュアルの人』言うところの、
『日本最強のパワースポット』なんだよ」と。
ネットには書いていなかった貴重な情報を、
たまたま朝早く荷物を積んでいたがために、
『女神が』教えてくれた奇跡!
出雲大社の参道には、四つの鳥居があるとか。
まあ、後に調べたところ、
大国主命や須佐之男命や天照大神の関係性には、諸説があるらしいが、
おばちゃんにかかれば、有難い神様も、
『所詮は娘婿』という扱いらしい(おばちゃん...笑)
とにかく我々は、おばちゃんのアドバイスに従って、
まずは山の中の、『須佐神社』に向かい、
その教えの通りにお参り。
いよいよ、前日稲佐の浜で頂いた砂を持って、
出雲大社に向かった。
神在月を前にして、神様のお宿も忙しい!?
出雲大社の参拝方法は、ネットの情報に倣って。
鳥居を順にくぐったり、
反時計回りに回ったり。
もちろん、稲佐の浜の砂は、須佐之男命のお社下に納め、
代わりの砂を頂いてくるのも忘れずに。
『お参りをする』とひと言でいうには、
複雑で波乱に満ちた道のりではあったが(笑)
おかげさまで、大変有難い道のりにもなった。
おばちゃんの説明に迷い、
おばちゃんの説明に導かれた二日間。
もしも前日、須佐之男命のお社まで、
難なく進むことが出来ていたなら...
迷子にはなったものの、あの宿を選んで泊まっていなかったら...
早朝荷物を積み込んでいなかったら。
まさに、転ぶも迷うも『神様のお導き』!
なにしろ、我々には、旅の神様がついているのである。
出雲は、神様の降り立つ地。
お参りを無事に終えたら『出雲そば』
いろいろあって楽しかった♪