おはようございます。
最近は、僕は白のデニムパンツに、白のデッキシューズ、で、赤のボーダーTシャツを選んだりするんですが、
どーも、この赤のボーダーを着ていると、女性のやさしさがいつもの倍近く感じたりしますねー。
「ゆるちょさん、身長がコンパクトだから、圧迫感が無くて、少年感すら感じちゃうんですよね・・・」
「その赤のボーダーTシャツ姿なんて・・・ある意味、10代から20代のファッションですよー。また、それが似合ってるから、完全に年齢が謎です」
などといわれたりしますねー。
ま、自分でも、その年齢不詳感に苦笑しちゃいますけど、
ま、老けて見られるよりはいいかなーって感じですねー。
さて、その時、僕はユキちゃん(28)のマンションにいました。
「いやあ、週末の銀座はいいねえ・・・なんとなく、のんびりするよ・・・」
と、僕。
「土曜日の午前中から、ゆるちょさんと銀座のデパ地下で食材探しなんて・・・なんか、すごく楽しかったです、わたしー」
と、ユキちゃんは食事の準備をしながら、言葉にしてくれる。
「ワインと肉とサラダ類も買って・・・土曜日は昼から食事会なんて・・・なーんか贅沢な時間を使い方だよねー」
と、僕。
「アスパラガスと鶏ささみサラダに、湯葉と水菜と大根の京風サラダにゆでたまごときゅうりとコーンのレタスサラダに・・・」
と、ユキちゃんは買ってきたデパ地下サラダをお皿に移して美しく配膳してくれる。
「ユキちゃんはそういうところが躾が行き届いているんだよね。デパ地下サラダをいちいちお皿に移して、配膳の美も考えてくれて・・・」
「巷じゃあ、洗い物が増えるからって、デパ地下の容器のまま、出す女性だって多いだろうに・・・」
と、僕。
「うーん、わたし、せっかくゆるちょさんと過ごせる時間を楽しみたいんです、精一杯・・・それにゆるちょさんって、美しいものが好きだし」
「・・・それにこういう時に使う為に日頃から、好きなお皿や容器を買ったりしているから、単純に使いたいんですよね・・・」
と、ユキちゃん。
「そこは生き方かなって、わたしは思うから・・・」
と、ユキちゃんは言葉にしながら、配膳してくれます。
「・・・と、肉、少しずつ焼きましょう。やっぱり、熱々の肉食べたいですよね?ゆるちょさん」
と、ユキちゃんはテキパキと肉も焼いてくれる。
「うん、ありがと・・・そういう所もユキちゃんは気が効くんだよね」
と、僕。
「はい・・・とりあえず、これでお酒飲んでてください・・・」
と、ユキちゃんは嬉しそうに台所仕事をしている。
「じゃあ、お言葉に甘えて、ベルギービールは「シメイゴールド」行っておきますか!」
と、僕はビールをグラスに開け、ぐびりと飲む。
「くーっといい感じに冷えてて美味い・・・ユキちゃん、これ、いつ手に入れたの?」
と、僕。
「ゆるちょさんがいつ来てもいいように・・・先週末に買って、冷蔵庫にキープしておいたんです・・・」
と、ユキちゃん。
「ありがたいねえ・・・いやあ、いい週末だ・・・横を見れば美人なユキちゃんが白いエプロン姿で、料理を作ってくれているし・・・ビールは美味いし、肉も美味そうだ」
と、僕。肉を頬張ってビールで流すとそこはもう天国・・・。
「はい・・・簡単料理ですけど、ゆるちょさんの好きなスペイン風オムレツです」
と、ユキちゃんは料理を終えると、僕の左隣に早速座る。
「うわ、美味そう・・・ハフハフしちゃうね・・・うん、美味しいオムレツ・・・」
と、僕。
「ゆるちょさんって、食べる姿が子供みたい・・・」
と、ユキちゃんは笑みを浮かべる。
「しかし、ユキちゃんも、もう脱サラ間近だね・・・」
と、僕。
「ええ、15日付ですから・・・わたし的には御島さんが事務所作ってくれて・・・ほんとよかったって感じです・・・」
と、ユキちゃん。
「まあ、仕事的には変わらないけど・・・拘束時間が思い切り減るし、今後は自由に生きられるから、そこがいいですね」
と、ユキちゃん。
「まあ、しかし、御島さんが社長で、ユキちゃんと僕がタレントって感じだからね・・・ま、うちの事務所もミニマムスタートって感じかな」
と、僕。
「いつの間にか、同僚になっちゃいましたね、ゆるちょさん・・・」
と、ユキちゃん。
「そうだね・・・ま、今後もよろしくね、ユキちゃん」
と、僕。
「ええ・・・でも、夢みたいです・・・脱サラ出来て、ゆるちょさんと同僚だ、なんて・・・」
と、ユキちゃん。
「週末もこうやって、ゆるちょさんと一緒に過ごせて・・・一緒にお酒も楽しめて・・・」
と、ユキちゃん。
「なんか、いい大人になれているかなあって普通にそう思いますね・・・」
と、ユキちゃん。
「貴島くんも準備さえ終われば、僕らと合流するんでしょ?御島さんもやる気満々だし・・・タレントはすぐに増えそうだね・・・」
と、僕。
「ま、美田園さんが相談役でついていてくれるから・・・まあ、安心だよね、実際さ」
と、僕。
「そういえば、美田園さんが言ってたよ。「ユキちゃんは女性女性しているし、家庭に入ってもしあわせになれる女性だ」って・・・」
と、僕。
「美田園さんがそんな事を・・・やだ・・・なんか、嬉しい」
と、ユキちゃん。
「でも、僕もユキちゃんを見ていると、そう思うな・・・ユキちゃんは常に相手の気持ちを察しながら動いてくれるから、僕も実際楽なんだよね・・・」
と、僕。
「わたし、父に小さい頃から「相手をしあわせにするから、自分がしあわせになれるんだ・・・それをしっかり理解しなさい」って言われてきたので」
「自然と相手に気が使えるようになったんです。全部父の教えなんです」
と、ユキちゃん。
「それに母も美意識が高いっていうか・・・例えばお皿ひとつ取っても、母は、ちゃんと良い物を使うようにしていたんで・・・それが身体に馴染んでいるんだと思います」
と、ユキちゃん。
「だから、デパ地下で買った包装のモノを食卓にあげる発想がそもそもないんです」
と、ユキちゃん。
「なるほどね・・・やっぱり、小さい頃からの躾や環境って大事なんだね・・・僕はひとり身が長いから、デパ地下サラダをそのまま、食卓に載せちゃうタイプだけど」
「だからこそ、ユキちゃんみたいな躾の行き届いたお嬢様と暮らさないといけないのかもしれないな・・・」
と、僕。
「ありがとうございます、ゆるちょさんにそう言われると、わたし、正直嬉しいです・・・たぶん、両親に感謝しないといけないですよね・・・」
と、ユキちゃん。
「わたし、自分の人生だからこそ、しっかり生きたいんです・・・お皿ひとつ取っても、手を抜きたくないんです。だから、お皿だって、良い物を選んで買ってるし」
「そういういいお皿を使える人生にしたいから、仕事もちゃんとやってお給料貰ってるんだし・・・」
と、ユキちゃん。
「洗い物増えるから、お皿を使わないって発想をしちゃうと、自分の人生がたちまち貧相なモノに変わってしまう・・・そんな風に思えるんです・・・」
と、ユキちゃん。
「だから、普段の生活にこそ、美意識が必要かなって、わたしは思っているんです・・・」
と、ユキちゃん。
「それにわたし・・・出来れば食事は全部自分で用意したい人間なんです。今日はデパ地下のお惣菜を利用したけど、それは昼間だし・・・それもいいかなって思って」
「本当なら、全部自分で料理したモノをゆるちょさんに食べて貰いたい・・・そういう風に考える人間なんです」
と、ユキちゃん。
「なんかデパ地下のお惣菜を利用するのって、ちょっと人生ズルしているみたいに感じちゃう・・・そういう人間なんです」
と、ユキちゃん。
「ユキちゃんの料理ってプロ並みだもんね・・・確かにあれだけ料理が出来れば・・・デパ地下のお惣菜を使わなくても全然ありだよねー」
と、僕。
「だって、それってわたしに料理を教えてくれた母や父の努力を無にすることにもなるし・・・」
と、ユキちゃん。
「なるほど・・・確かにそれは道理だね・・・」
と、僕。
「だから、それはわたしには出来ない事なんです・・・だから、美味しい手作りの料理をゆるちょさんに味わって貰いたいんです」
と、ユキちゃん。
「なるほどね・・・ユキちゃんはしっかりとした考え方を持っているんだね」
と、僕は感心しながら、言葉にする。
「しかし・・・そう言えば、ユキちゃんのマンションって活け華が飾ってあったり、観葉植物も多いし・・・素敵な空間なんだよね・・・」
と、僕。
「華は子供の頃から習っているので・・・もう、毎日の事なんですよね・・・お軸も家からいくつも持って来ちゃったし・・・」
と、ユキちゃん。
「確かに・・・お軸って活け華に合わせて選んでいるんだ、ユキちゃん」
と、僕。
「そうですね・・・自分なりの美意識で選んでるんで・・・少し自信がないですけど・・・そこは子供の頃から習ってきたから、なんとなくになっちゃいますけど」
と、ユキちゃん。
「やっぱり、お茶とお花と日本舞踊は・・・女性は子供の頃から習わせないといけないみたいだなあ」
「・・・こうやってユキちゃんに接していると、その有効性がよくわかるよ」
と、僕。
「でも、ゆるちょさんも緑が好きじゃないですか・・・ゆるちょさんに選んで貰ったポトス・ライムも元気にしてますよ・・・」
と、ユキちゃん。
「会社員時代、僕も観葉植物を育てるのにはまってね・・・長く一人暮らしだったし・・・パキラとかポトス・ライムとか、いろいろ育ててた」
「・・・昔からボタニカルなオトコだったんだよね・・・」
と、僕。
「ゆるちょさん、そういう感じ、似合ういますよね・・・美意識高いし、おしゃれだし・・・」
と、ユキちゃんは笑顔。
「うん・・・だから、ユキちゃんと一緒にいると、楽なんだろうな・・・お互いの美意識が同レベルな感じで・・・」
と、僕。
「わたしは楽です。何より、ゆるちょさんは、わたしを笑顔にする事を、真っ先に考えてくれますし・・・一緒にいる時は・・・」
と、ユキちゃん。
「だから、一緒にいると、しあわせ感じちゃうんです・・・」
と、ユキちゃんは急に僕の肩にしなだれかかった。
「今日はそんなゆるちょさんのやさしさに甘えちゃお」
と、ユキちゃんは言って、目の笑う素敵な笑顔になった。
(おしまい)
さ、今日は日曜日。
楽しい週末を過ごしましょう。
ではでは。