「結局、俺エライ病のオトコの末路って感じですね。上から目線オトコって、結局、こうなっちゃうんですよね」
と、貴島くんがミント・ジュレップを飲みながら、言葉にする。
「まあね。舛添さんは、政治家になろうとしてたけど、途中から「どういう理由をつければ、政治資金を上手く使えるか」を」
「求めちゃって・・・なんでも政治資金にしちゃう方法を見つける事に終始しちゃったからね」
と、僕。
「だいたい、政治家として、その本文である「政治」・・・コメ農家相手にやさしい言葉を出す方法を忘れて」
「自分の事ばっか考えちゃったからね・・・そりゃあ、総スカンを食うよ」
と、僕。
「結局、名古屋の河村たかし市長に言われてたけど、「政治家はルイ16世になったら、あかん。税金を入れてくれる身になって」」
「「考えねば、ただのエラそうな人間になるだけだ」ってね」
と、御島さん。
「政治家なんて、ひとつもエラクはないのよ。日本って、そういう国でしょ。自分でエライと言ってはダメなの」
「むしろ、周囲の人間にこそ、「あの人はエライよ」と密かに思われたりすることで、その人の価値が出るんだもの」
「そっちこそ、「主」なのにね。本末転倒しているわ、あのひと・・・」
と、御島さん。カシスオレンジを飲んでいる。
「そこが難しい所なのよね。「信なくば立たず」って言うけど、「信」って結局、ベクトルで言えば、一般の人々から出たベクトルで」
「そのベクトルの先に人が立っていれば、「信」になるの。そのベクトルの先の人こそ、「政治家」と呼ばれるのよ」
「「政治家」は何も出せないの」
と、御島さん。
「でも、今回はひどかったですね。メディアに対する対応の仕方が・・・対人間のやり方じゃない」
「結局、舛添氏は、自分は限りなくエライと思っていて、一般の庶民には限りなく冷たくして、お金は政治資金としてつけ回せば」
「いいと考えている。人は良く物を見ている・・・って事、忘れちゃったのかな」
と、貴島くん。
「政治資金の説明の仕方もどうにいったものだったわね」
「①小さな事は、自分が間違えたと正直に謝る」
「②言い逃れ出来そうなら「それは野球がオリンピックの種目になりそうだから」のように理由をつけて逃げ延びる。もちろん、招待相手は口を閉ざす」
「③ヤバイ内容に触れそうになったら、「政治的な機微に触れる」として口を閉ざす」
「④絶対的にヤバイとなると「記憶にございません」で逃げる」
「・・・おおまか、この四種のタイプに分けて、うまく答えていたわ」
と、御島さん。
「結局、そういう言い訳をすれば、逃げられると思ったんでしょうね。つまり、一般市民をどこまでも馬鹿にして、政治の相手を一切明かさない」
「・・・これが彼の真理の羊蹄でしょうね。どこまで馬鹿にしても、一般市民はわからないと踏んでたんでしょう」
と、僕。
「わたしは彼は・・・一般市民を二種類いると踏んでたと思うんです。頭のいい一般市民とそうでない一般市民」
「彼は基本的に頭のいい一般市民を相手に言葉を出してたと思うんです。でも、それは中くらいの頭って事で、彼の頭の中では頭のいい一般市民は騙せたと信じていた」
「政治の内容や、招待相手、政治的機微・・・すべて口にしなかったですからね。さらに彼は常に上から教えてやるぞ・・・の精神でしょう?」
「だから、どんな質問にも誠心誠意答えた・・・無論、教えてやるぞの精神で、端から騙すつもりだったから・・・それこそ、懇切丁寧に、ね・・・」
と、辛辣姫。
「結局、そういうカラクリがすべてだったのね。お金は政治資金としてつけ回せばいい・・・これを悟られぬように、説明するのがすべてだったから・・・と言ってもわかるはずは」
「なかった・・・なにしろ、小さい時から秀才で、俺エライ病に浸りきっている人間だから、まさか、自分が追い込まれるとはつゆとも思わなかったからね」
と、御島さん。
「なるほど。じゃあ、彼は3種類の一般市民がいると考えていたんだ。つまり、3種類目の人間こそ、彼と対等にしゃべれる人間って、「政治家」と名のついた人間だと思っていた」
「だから、「同じ穴のムジナ」だからこそ、普段のお金を政治資金として、付け回している「政治家」だけが、対等にしゃべれる人間だったんだ」
と、僕。
「そういう事。彼はそこで大きな間違いを起こしているわ。大事な事は「舛添氏ほどの脳みその持ち主なんて、ざらにいる」って言う事ね」
「だいたい、俺エライ病になった時点で、この世では終わっているもの」
と、御島さん。
「さすがに鋭いなあ、御島さんは。ちょっと頭のいい人間は政治家になるって言われていますからね」
と、貴島くんが舌を巻いている。
「ま、そいう事」
と、御島さんは舌を出している。
「彼の場合、自民党を出て、新党改革を作った時点で終わりだったね。自民党にいる時が絶頂期だった。わざわざマスコミを呼んで、親孝行なゴミ出しオヤジのパフォーマンスまで」
「行っている。実際はそうじゃないのに、あの時の舛添氏を最近まで彼の本当の姿だと信じていた人間も多いけど、あれは単なるマスコミと共闘したパフォーマンスに過ぎないよ」
と、僕。
「彼は自民党時代、次期党首としての期待もあったんですよね」
と、貴島くん。
「ああ。東大出の「俺エライ病」風情が、「頭がいい」だの「エリート」だの吹きこまれて、参院選に出てみれば、たくさんの票をとって、当選だろ」
「それで「次期党首」だなんて言われたら、舞い上がるのもいいところだよ。結局、自民党が下野した所で、「自分で風を吹かしたる」ってんで、その受け皿ともいうべき」
「新党改革を作って、恩義こそありはすれ、自分を盛り上げてくれた「自民党」に後ろ足で砂をかけて出て行ったんだからね。その行為こそ彼の本質だよ」
「自分に利害をくれる人間以外には、冷たいんだよ。義理も人情も無視するし、ね。日本人として、政治家として、一番やっちゃいけない事だ・・・」
と、僕。
「新党改革づくりが彼を勘違いさせたんでしょうね」
と、貴島くん。
「ああ。そういう事だ。この頃から、彼は普段のお金を政治資金としてツケ回し始めている。「自分はそれが許される人間だ」と思い始めたんだろうね」
と、僕。
「その瞬間から、終わりは見えていたのね。お金絡みで東京都知事を辞めた前知事のおかげでくすぶっていた彼に大いなる野心を増上させたからね・・・」
と、御島さん。
「そこからは、見ての通り。結局、彼は自分の給金にまで手を付け、無給とまで言ったのに、誰も相手にしてくれなかった」
「ま、泣き落としや自分の家族の話などは、何のプラスにもならなかったからね。ま、最後のあり方を見れば、ただのけつの穴の小さい、口の臭いおっさん・・・それだけだよ」
と、僕。
「結局、ただのけちか。けちにすれば、無給って言うのは、最大限のサービスだもんね」
と、御島さん。
「そういう事。最大限の譲歩も・・・無給と言う・・・通用しなかったから、そこで初めて慌てたのかもね」
と、僕。
「けち・・・なにしろ、誰にも何一つおごらなかったじゃない。最悪ね・・・」
と、辛辣姫。
「結局、この舛添って人、なんだったのかしら。突然、都知事と言う、大きなお金を使える事になって狂喜乱舞しちゃった・・・俺エライ病のただのけち?」
と、御島さん。
「そうだね。だから、俺エライ病は、怖いんだよ・・・」
と、僕は言うと、のんびりとジントニックを飲み干した。
(つづく)
おはようございます。
すでに沖縄は梅雨突入だとか・・・5月中旬のその季節は、そういう季節ですよね。
ジメジメ前の初夏の季節・・・季節はうつろいゆきますねー。
さて、その時、僕らは、事務所の近くの和風居酒屋の個室で飲んでいました。
「でも、ゆるちょくんさー。やっぱり美人な子が好きなんでしょ?」
「今まで、そういう既婚の女性に多く愛されたから・・・違う?」
と、御島さん(31)。今日も外回りオッケーなシックな衣装だ。いつもかっちりした印象。
「うーん、でも、確かにそうかな。好意を持ってくれた子って、だいたい職場のマドンナな女性が多いんですよ」
「そういう女性って、コミュニティ皆に愛されているから・・・結局、自分でわかっているんですよね、子供の頃から」
「「わたしは、このコミュニティの中では、一番の美人だわ」って言う意識があるんですよ」
「それでいて、そういうマドンナの女性って、聡明だし、周囲の男女皆に愛されてるから」
「「ここはわたしに任せて」的な親分気質も持っていて・・・人間性の大きい、責任感の強い女性だったりするんですよね」
「僕は、そういう所がいいかな」
と、僕。
「でも、若くてかわいい子もまた、好きなのよね?本音的には・・・ほら、クライアントさんの所の秘書の子とか」
「ゆるちょくん、仲よかったりするじゃない?」
と、御島さん。
「まあ、やさしく声をかけられれば、僕だって、それはオトコですからね。笑顔で対応したりしますよ」
「それは、当たり前じゃないですか」
と、僕。
「でも、男性って、誰でもそういう所ありますよね。浮気症とまで、言わないけれど」
「いろいろな女性と笑顔で話したい・・・みたいなそういう感情。ま、ゆるちょさんはそういう男性だってわかっていますから」
「特に気にしませんけど・・・それが男性の特徴なのかなって、思ったりもしますね」
と、ユキちゃん(28)。
「ま、ゆるちょくんって、女性に対しては、基本的に深く考えていないで行動する所があるから・・・ある意味、無邪気なのよね」
「ま、でも、相手がゆるちょくんじゃあ、何も言えないわ。それが許されるオトコって事かしらね。そういう意味じゃあ、ある意味、ネコ的ね・・・」
と、御島さん。
「ネコ的?」
と、僕。
「いつも、上機嫌のネコ的・・・と言った方がいいかしら。世の中の男性を見ていると・・・わたしの世界にいて欲しい男性と」
「そうでない男性だけなのよね。そのくくりって・・・」
と、御島さん。
「はあ・・・なるほど・・・」
と、僕。
「その中でも、好きに発言して、好きに笑顔を見せてくれれば、それでいいって感じなのが、ゆるちょくんかしら」
「女性からすれば、ほぼ、ネコ的に好きに過ごしていい・・・たまにおしゃべり相手になってくれて、一緒に珈琲かお酒を飲んでくれたら」
「それでいい・・・みたいな?世界はそれくらいシンプルって感じがするわ・・・今は、ね・・・」
と、御島さん。
「だから、ゆるちょくんがいろいろな女性に笑顔を見せられて・・・楽しく話している風景は」
「・・・わたしにとっては猫の散歩って感じかしらね。好きにすればいいの。でも、結局、帰ってくる・・・そんな感じかしら」
と、御島さん。
「そっか。僕は御島さんにとって、猫的・・・なんだ」
と、僕。
「そういうオトコって珍しいと思うわよ。世のオトコ達は、皆、ワイシャツ姿にネクタイして、どこか刹那的に動いている」
「汗をかくことがカッコよさだと勘違いして、いつも一杯一杯の顔をして、そういう中で珈琲飲んでる俺ってカッコいいみたいな不自然な美学に溺れて」
「結果、オトコ達は、肥満と睡眠不足と胃の痛みにやられる「おっさん」と言う名のストレスの塊に変わっていく・・・世の中ってそういうもんだわ」
と、御島さん。
「そのストーリーに加わらないゆるちょくんは、やっぱり猫だわ。時代に突然現れた猫。いつも好きな事ばかりにちょっかい出してるもの」
と、御島さん。
「これでも、僕はストーリーに加わった経験があるんですよ。実際、鬱病すら発症した」
と、僕。
「それを経験しているからこそ、今、「猫」的人生を歩んでいるんじゃない?それは貴重な生き方だとわたしは、思うわ」
「何かに突き動かされていた時代は終わって、自分で能動的に動き始めたゆるちょくん・・・そういう事じゃないかしら?」
と、御島さん。
「なるほど・・・「猫」的生き方ですか・・・ふーん」
と、僕。
「御島さんの、その気持ち、よくわかりますよ。むしろ、共感するって言うか」
「わたしとっては、ゆるちょさんは相変わらず、「大部屋のセントバーナード」で、いつも静かに大部屋で仕事をしている・・・そういうイメージですけどね」
「その風景が、たまらなくのんびりするんですよね・・・いつもの変わらない風景って感じで」
「そこにぼんやりとした・・・でも、確かなしあわせの風景があるって・・・そんな感じですよね」
と、辛辣姫。
「猫と言われたと思ったら、今度は、犬?・・・僕はそういう存在なんだね?」
と、僕。
「多分、こころを許している、愛らしい存在って事なんだと思いますよ。そういう存在って」
「男性は、なかなかなれないですけどね。女性は男性を本能的に近寄せませんから・・・」
と、ユキちゃん。
「そうね。確かにそうだと思うわ・・・ゆるちょくんは、どこにいても気にならないって言うか」
「存在するだけで、嬉しいって所があるのよね。言わば、本能的に癒やしてくれる存在?そういう男性って珍しいわ」
と、御島さん。
「一般の男性って、どうしても、ガサツだったり、配慮が足りなかったりで、感情にカチンと来る存在なんですよね」
「だから、「傍に寄らないで。視界にも入らないで」って言う、当然の感情になる。でも、ゆるちょさんは、視界の中にいるだけで」
「癒やし・・・セントバーナードや猫の立ち位置ですよ、それは・・・」
と、辛辣姫。
「それって、どういう事なんですか?僕らからすると、羨ましいカタチですけど」
と、池澤くん。
「わたしが思うのは・・・それって、群れのオス・ライオンの立ち位置なのかなって、そういう事なんですよね」
と、ミユウちゃん(25)。
「どういう事ですか?」
と、池澤くん。
「オス・ライオンってよく、普段、のんびりしてて、食事は雌ライオンが全部とって来て、その獲物を食べるだけだから」
「楽な稼業みたいに思われていますけど、あれは、そのオス・ライオンが本能的な「威嚇力」が強いおかげで」
「縄張りも広くとれているから、雌ライオンや子供たちが安心して、食事が出来る、狩りも出来るって言う基本中の基本が」
「あるんです。だから、強いオス・ライオン程、縄張りが広いわけだから、のんびりしている・・・そういう話なんですよね」
と、ミユウちゃん。
「だから逆に「威嚇力」の無いオス・ライオンは家族を作れないんですよ。もちろん、縄張りが狭いというか無いに等しいから、雌ライオンから嫌われるんですよ」
「一切相手にされない。それが大自然の掟なんですよね。能力の無い個体は単純に否定される・・・それが自然なんです」
と、ミユウちゃん。
「だから、ゆるちょさんって、「威嚇力」強大だから・・・オス・ライオンと同じように、のんびりしているって事なんじゃないですか?」
「セントバーナードだって、同じだし・・・強いオス程、のんびりと視界の中に入っていれば、メス達は安心して」
「狩りが出来るし・・・その心の平安こそ、女性にとって、最上の癒やし・・・なんじゃないんですかね?」
と、ミユウちゃん。
「だから、巷の・・・仲の良くない夫婦って・・・旦那さんに「威嚇力」が、からっきし無いから、女性は常に不安だから」
「怒っている・・・そういう感じなんじゃないですか?わたしは、そう思います」
と、ミユウちゃん。
「女性は強いオスの「威嚇力」に守られている時こそ、心の平安が訪れて、女性にとって最大の癒やし状態になっている」
「そういう話?」
と、御島さん。
「ええ。本能的に守られているから、女性は安心して、自由に振る舞える。それが女性の最大の喜び・・・のように思えたんです」
と、ミユウちゃん。
「ミユウちゃん、鋭いなあ・・・ゆるちょさんがセントバーナードに感じられる理由って、多分、それかも」
「真理突いてる感じするわー」
と、辛辣姫。
「わたし、女性の心の平安って、唯一、男性の「威嚇力」にしっかり守られている時だって事に気づいて」
「・・・となると、男性の評価基準って当然「威嚇力があるかないか。そして、それが大きいか小さいか」って事に絞られて」
「・・・そういう意味で巷の男性を見ると、まあ、「威嚇力」が全く無い男性の多い事・・・そういう男性は絶対に相手にしてはいけないって」
「自分で理解したんです」
と、ミユウちゃん。
「だいたいゆるちょさんって、男性のクライアントさんに愛されてるじゃないですか。それってやっぱり、そういう「威嚇力」の強い男性だからこそ」
「ゆるちょさんの「威嚇力」の高さを評価して、信用しているって事じゃないですか。それって本能的なチカラなんですよね」
「それこそ、社会に出て、いろいろ鍛えられたからこそ、身についたチカラと言うか・・・だから、威嚇力の高いゆるちょさんは、女性の傍にいられるんです」
「好意的な評価を受けるんです」
と、ミユウちゃん。
「ふうーん。そういう事だったんだ・・・俺・・・」
と、僕。
「うん。すごくわかった。まるで、天才アナリストね、ミユウちゃんは」
と、御島さん。
「えへ。それ程でも!」
と、ミユウちゃんは頭を掻いた。
「ネコや犬は・・・飼い主に守られたいからこそ、気持ちを飼い主に寄せるわけだけど、ゆるちょさんの場合、自然といるだけで、群れを守っている構造になるから」
「女性達は、安心して、癒やされていたって事なのね。そして、女性はそういう自分を守ってくれる、「威嚇力」の高い男性を身辺に置く事だ大事って事がわかったわね」
「逆に言えば、「威嚇力」の無い男性は、男性失格として、女性は一切相手にしちゃいけないって言う事・・・結局、ダメになる夫婦の旦那って、「威嚇力」が無いのね」
と、御島さん。
「でも、それって、「いいオトコ」と「いいひと」の差みたいですね」
と、辛辣姫。
「それって、どういう意味ですか?」
と、池澤くん。
「「いいひと」って・・・どこにでもいると思うけど、結局、いろんな人の気持ちに配慮して動くんだけど、女性からは何の評価も受けない男性って事なのよね」
「「ただ、回りにやさしくするだけで、何の魅力も無い男性。だって、そんな事、誰だって出来るのに」って女性からは思われてるんだけどね」
と、辛辣姫。
「そういう奴、いますね。僕の友達にも、そういう奴、何人かいますよ」
と、池澤くん。
「あれ、なんで、女性に評価されないのかなって思ってたんですよ。男性からすれば、まあ、「良い奴」って感じで評価してますけど」
「「周囲に配慮は出来る奴だよな」くらいの評価ですかね。ああいう奴って」
と、池澤くん。
「ほら。もうその口調に男性としてバカにしている表現が出ているじゃない。同じ男性にも、そう思われるのなら」
「女性からも評価は受けないわ。そして、その理由こそが、その男性の「威嚇力」の完全なる欠如・・・これよ」
と、辛辣姫。
「なるほど・・・「いい奴」が女性から評価されない理由は「威嚇力」の欠如だったんだ」
と、池澤くん。
「だって、そういう男性の顔を思い出して御覧なさい。ただ笑っているだけ・・・何の意味も無いわ」
と、辛辣姫。
「逆に「いいオトコ」こそ、「威嚇力」マックスな男性ね。そういう男性こそ、女性に本当の癒やしを感じさせてくれるの」
「女性を本能的に守ってくれて、安心感を生んでくれる。それが「威嚇力」マックスな、本当に、やさしい男性なの」
と、辛辣姫。結論的に言葉にした。
「そして、「威嚇力」マックスなオトコはすぐにわかるわ。周囲を圧倒する強い目をしているから。これはもう何度も言ったわよね」
「女性はそういうオトコに守られる事に癒やしを感じるから、そういうオトコに恋をする・・・山田孝之さんや綾野剛さんの強い目・・・見ればわかるじゃない」
「彼らに人気のある訳が・・・」
と、ユキちゃん。
「女性は強いオトコに守られたい!って・・・素直に思いますからね。だから、強い目のオトコに弱い・・・当たり前ですね、この辺りは」
と、ミユウちゃん。
「女性は何より、オトコに「威嚇力」を求めている・・・この真理がわかってしまえば・・・他の・・・女性の行動の謎も、いろいろな事もわかりそうですね」
と、冷静な表情で、貴島くん。
「ああ。謎を解きほぐすのは、ちょっとした真理だ。それは今も昔も変わらないね」
と、僕。のんびりとビールを飲み干した。
「逆に言うと・・・女性にとって大事なのは、「威嚇力」の無い男性に騙されるなって事です」
「「死んだ魚の目」をしている男性を相手にするなって言う事です」
と、ミユウちゃん。
「結局、結婚しても、うまくいかない夫婦のケースって・・・その多くがこの男性の「威嚇力」ゼロ問題があると思うんです」
「社会に出ても、一切経験を積まず、むしろ、劣化したオヤジ問題・・・女性からすれば「威嚇力」ゼロなんて、役に立たなくなったオヤジ問題ですもん」
と、ミユウちゃん。
「世の中の女性は、まだ、そういう視点を持っていない。だから、男性を測るモノサシとしての「威嚇力」のあるなし・・・が大事だって事に気づいていないわ」
「それが不幸を生むのよ・・・」
と、御島さん。
「そういう夫婦の風景って、旦那が視界に入ってくるだけで、不快になるって、よく奥さんが言っていますよね」
「それって奥さんが旦那に「威嚇力」で守られているんじゃなくて、逆にメスの敵オスとして、傍にいる事・・・そして、「威嚇力」が一切無いから、メスにも」
「本能的にバカにされているって事ですね。そのリアルな構図が、よく理解出来ました」
と、ミユウちゃん。
「この場合、女性も男性の「威嚇力」と同じようにマックスな「抱擁力」が求められるんですけど・・・まあ、それはそれとして、男性の「威嚇力」は必須って事になりますね」
と、貴島くん。
「男性の「威嚇力」は、言葉の説得力になるのよね。「威嚇力」の無い男性がいくら言葉を発しても、あるレベル以上のチカラをもって男性達には、届かないし、信頼もされない」
「そこに男性の「威嚇力」が必要になるのよ。「こういう目をしたオトコの言う事なら、信用しよう」・・・そういう言葉がよく飛び交うわ」
と、御島さん。
「つまり、男性の「威嚇力」は仕事にも有効・・・と言うか、本当に仕事の出来るオトコは「威嚇力」に裏打ちされた「信頼」を多くの老練なクライアントから獲得する事が出来る」
「・・・そういう訳ですね」
と、ユキちゃん。
「結局、男性としては、そこを目指すべきなのよね。でも、明確に目指していない男性は・・・全体の9割以上はいるんじゃないかしら?」
「だって、山田孝之さんばりの強い目をしている男性って・・・巷にいないでしょう?」
と、御島さん。
「結局、男性達は、自分がオスである事を忘れちゃったんですね。縄張りを守るチカラを持つ事、敵と戦うチカラを持つ事、メスと子供たちを縄張りの中で安心して暮らせるように」
「強い「威嚇力」を持つ事も・・・すべて実現出来ないオスが・・・オス失格の単なる出がらし・オヤジが存在しているって事でしょうね」
と、ミユウちゃん。
「オスとして成長しきれなかったオトコがいるって事でしょうね。そういうオスが巷にたくさんいるように、わたしには見えるけど・・・」
と、御島さんはため息をつくように言葉にした。
「オスの「威嚇力」が問題になったけど、じゃあ、女性の場合は、「抱擁力」って事になるんだけど・・・それと同時に美しさも重要にならない?」
と、御島さん。
「でも、ゆるちょさんは女性が美しいのは素敵だけど、それと同時にコミュニティの男女に対する責任感がある女性がいい・・・と言う言葉を使いましたよね?」
と、ユキちゃん。
「うん。美人な子って、皆に愛されるから、途中から、責任感を感じ始めて・・・それも外見に出て来るって感じなんだよね」
「「いやあ、この子、可愛いなあ」って思っていると、責任感のある素敵な大人の女性に育っていくって言うか・・・それは周囲の大人達によって教育されるって言うか」
「そんな風に感じてるよね・・・」
と、僕。
「それってわかるわ。社会に教育されて綺麗になっていく女性と、社会に背を向ける女性がいるもの。現実的に、ね・・・」
「社会に背を向ける女性ってたくさん見たけど・・・その大体が「逃げ込み者」になってしまって、人間的にも小さい、精神的にも弱い女性になってしまうわ」
「そういう道も実際、あるのよね・・・」
と、御島さん。
「責任感の強い女性はいいですよね。常に周囲を意識する事が出来て、それがプレッシャーにならない。人間性が大きいから、それらを安々と受け止める事が出来る」
「そういうハートの大きな女性がいいですね」
と、僕。
「僕は思うんだけど・・・もし、仮にこの世を設計したシステムエンジニアがいたとしたら・・・どう設計するか、考えたりするんだ」
と、僕。
「男性の価値が・・・「威嚇力」を備えている事が大事と言う事になるなら、女性には絶対に・・・その対となる価値があるはず」
「それを考えると・・・それこそが・・・責任感の強い、ハートの大きな「抱擁力」であるのかなと思うんだよね」
と、僕。
「それはわかるけど・・・だとしたら、「美しさ」や「やさしさ」と言う要素はどうなると思うの?」
と、御島さん。
「強いオトコは美を好む・・・歴代の為政者が美を好んだと事を考えれば、女性はやさしさと美の化身なんじゃないかな。そういう意味で対の考えを取り入れれば」
「オトコは、強さとやさしさの化身って事になるね。結局、オトコは強い「威嚇力」を備える事で、女性と子供にやすらぎ・癒やしの場所を与えた。これが男性にまず求められる」
「事なんだね。だからこそ、女性はその男性を尊敬し愛する事が出来る。逆にこれが出来ないと、女性から嫌われるわけだから、「威嚇力」で持って、縄張りを持つ事こそ」
「オスの第一の義務と言っていいんじゃないかな」
と、僕。
「それと「対」になる・・・女性の第一の義務は何か?・・・そういう意識でゆるちょさんは考えているんですね?」
と、辛辣姫。
「うん。男性側の義務はわかりやすかったからね。「威嚇力」ゼロの男性が結局、多くの問題を引き起こしている事がわかったからね」
「じゃあ、今度は、女性の第一の義務は?と言う話になっているわけ」
と、僕。
「それは当然、メスの「抱擁力」の具現化・・・オスと子供たちに対する癒やしの提供でしょうね」
と、ミユウちゃん。
「ほう」
と、僕。
「子供達の母親として、「縄張り」と言う癒やしの場所を提供してくれるオスに対して」
「メスは・・・その見返りとして、「子供たちを育て、家庭を守り、オスを家庭の主と崇め、オスに対して、家庭と言う癒やしを提供していく」と言う事じゃないですか」
と、ミユウちゃん。
「なるほど・・・そうなれば、父性=威嚇力、母性=抱擁力と言う事で、ちゃんと一対になりますね。それにそういうカタチを取れば、お互い家庭を営む事で」
「最大の癒やしが与えられる。父は子育ての為の安心と言う癒やしを母と子供たちに与え・・・母は子供に「抱擁力」と言う受け止めるチカラを発揮する」
「そして、父も母のその抱擁力に癒やしを与えられる・・・そういうお互い癒やしを発揮する関係になれるからこそ、夫婦はそのチカラを発揮すると言うわけですね」
と、貴島くん。
「なるほどね。だから、人間性の小さい女性が・・・いつも毎日に精一杯で、そのストレスを子供に怒る事で発散させるカタチになって・・・」
「結果、情緒不安定な子供を育ててしまう・・・それは「抱擁力」が足りない女性だったから・・・そういう話につながるのね・・・」
と、御島さん。
「でも、わたし思うのは、父と母の関係が大事だと思うんです。最近、父親が子供と一緒になって、母親に甘えている構図をよく見かけるんですけど」
「あれは、父が権利を放棄しているように見えるんです。やっぱり父は雄々しく父であってほしい。オス・ライオンのように雄大で強い存在で居て欲しいと」
「わたしなんかは、思うんですけど」
と、ミユウちゃん。
「そうね。わたしもそれはそう思うわ。そこはやっぱり「威嚇力」を磨いたオトコであれば・・・本能的にメスを説得するんじゃないかしら」
「自分は家庭の主であって、父親である。母親は自分に付いてきて欲しい・・・そんな感じに、ね・・・」
と、御島さん。
「ま、オスとメスがお互い愛し合っていれば、一方的に甘える事は無いんじゃない。家庭では、両親と言う立場でいる必要があるもの」
「特に子供の前では、ね・・・」
と、御島さん。
「そうですね。オトコは子供の前で、どう振る舞えるか、ですね」
と、ミユウちゃん。
「子供の前で、メスに甘えるオスなんて信じられないでしょう?それは「威嚇力」の低い、大した事のないオスの行動よ。誰も相手にしない方がいいわ」
と、御島さん。
「いずれにしろ、大事なのは、オスが強い「威嚇力」を備えている事。そこからすべてが始まるわ。逆に言えば、オスが弱い「威嚇力」しか備えていなかったら」
「何も始まらないって事だとわたしは考えている」
と、御島さん。
「・・・だとしたら、オトコは・・・強い「威嚇力」を備えてから、落ちる恋に身を任せていれば・・・「抱擁力」の強い、母性のある美しい女性にやがてたどり着く」
「・・・それこそが、本当の結婚のカタチだ・・・そう考えるのが自然って、御島さんは、言ってます?」
と、池澤くん。
「そうね。男性の存在の基本こそ、強い「威嚇力」を持つ事・・・そこからすべての「しあわせになる為のラブストーリー」は始まってるって事じゃないかしら?」
と、御島さんは言うと、嬉しそうにミント・ジュレップを口にした。
(おしまい)
すでに沖縄は梅雨突入だとか・・・5月中旬のその季節は、そういう季節ですよね。
ジメジメ前の初夏の季節・・・季節はうつろいゆきますねー。
さて、その時、僕らは、事務所の近くの和風居酒屋の個室で飲んでいました。
「でも、ゆるちょくんさー。やっぱり美人な子が好きなんでしょ?」
「今まで、そういう既婚の女性に多く愛されたから・・・違う?」
と、御島さん(31)。今日も外回りオッケーなシックな衣装だ。いつもかっちりした印象。
「うーん、でも、確かにそうかな。好意を持ってくれた子って、だいたい職場のマドンナな女性が多いんですよ」
「そういう女性って、コミュニティ皆に愛されているから・・・結局、自分でわかっているんですよね、子供の頃から」
「「わたしは、このコミュニティの中では、一番の美人だわ」って言う意識があるんですよ」
「それでいて、そういうマドンナの女性って、聡明だし、周囲の男女皆に愛されてるから」
「「ここはわたしに任せて」的な親分気質も持っていて・・・人間性の大きい、責任感の強い女性だったりするんですよね」
「僕は、そういう所がいいかな」
と、僕。
「でも、若くてかわいい子もまた、好きなのよね?本音的には・・・ほら、クライアントさんの所の秘書の子とか」
「ゆるちょくん、仲よかったりするじゃない?」
と、御島さん。
「まあ、やさしく声をかけられれば、僕だって、それはオトコですからね。笑顔で対応したりしますよ」
「それは、当たり前じゃないですか」
と、僕。
「でも、男性って、誰でもそういう所ありますよね。浮気症とまで、言わないけれど」
「いろいろな女性と笑顔で話したい・・・みたいなそういう感情。ま、ゆるちょさんはそういう男性だってわかっていますから」
「特に気にしませんけど・・・それが男性の特徴なのかなって、思ったりもしますね」
と、ユキちゃん(28)。
「ま、ゆるちょくんって、女性に対しては、基本的に深く考えていないで行動する所があるから・・・ある意味、無邪気なのよね」
「ま、でも、相手がゆるちょくんじゃあ、何も言えないわ。それが許されるオトコって事かしらね。そういう意味じゃあ、ある意味、ネコ的ね・・・」
と、御島さん。
「ネコ的?」
と、僕。
「いつも、上機嫌のネコ的・・・と言った方がいいかしら。世の中の男性を見ていると・・・わたしの世界にいて欲しい男性と」
「そうでない男性だけなのよね。そのくくりって・・・」
と、御島さん。
「はあ・・・なるほど・・・」
と、僕。
「その中でも、好きに発言して、好きに笑顔を見せてくれれば、それでいいって感じなのが、ゆるちょくんかしら」
「女性からすれば、ほぼ、ネコ的に好きに過ごしていい・・・たまにおしゃべり相手になってくれて、一緒に珈琲かお酒を飲んでくれたら」
「それでいい・・・みたいな?世界はそれくらいシンプルって感じがするわ・・・今は、ね・・・」
と、御島さん。
「だから、ゆるちょくんがいろいろな女性に笑顔を見せられて・・・楽しく話している風景は」
「・・・わたしにとっては猫の散歩って感じかしらね。好きにすればいいの。でも、結局、帰ってくる・・・そんな感じかしら」
と、御島さん。
「そっか。僕は御島さんにとって、猫的・・・なんだ」
と、僕。
「そういうオトコって珍しいと思うわよ。世のオトコ達は、皆、ワイシャツ姿にネクタイして、どこか刹那的に動いている」
「汗をかくことがカッコよさだと勘違いして、いつも一杯一杯の顔をして、そういう中で珈琲飲んでる俺ってカッコいいみたいな不自然な美学に溺れて」
「結果、オトコ達は、肥満と睡眠不足と胃の痛みにやられる「おっさん」と言う名のストレスの塊に変わっていく・・・世の中ってそういうもんだわ」
と、御島さん。
「そのストーリーに加わらないゆるちょくんは、やっぱり猫だわ。時代に突然現れた猫。いつも好きな事ばかりにちょっかい出してるもの」
と、御島さん。
「これでも、僕はストーリーに加わった経験があるんですよ。実際、鬱病すら発症した」
と、僕。
「それを経験しているからこそ、今、「猫」的人生を歩んでいるんじゃない?それは貴重な生き方だとわたしは、思うわ」
「何かに突き動かされていた時代は終わって、自分で能動的に動き始めたゆるちょくん・・・そういう事じゃないかしら?」
と、御島さん。
「なるほど・・・「猫」的生き方ですか・・・ふーん」
と、僕。
「御島さんの、その気持ち、よくわかりますよ。むしろ、共感するって言うか」
「わたしとっては、ゆるちょさんは相変わらず、「大部屋のセントバーナード」で、いつも静かに大部屋で仕事をしている・・・そういうイメージですけどね」
「その風景が、たまらなくのんびりするんですよね・・・いつもの変わらない風景って感じで」
「そこにぼんやりとした・・・でも、確かなしあわせの風景があるって・・・そんな感じですよね」
と、辛辣姫。
「猫と言われたと思ったら、今度は、犬?・・・僕はそういう存在なんだね?」
と、僕。
「多分、こころを許している、愛らしい存在って事なんだと思いますよ。そういう存在って」
「男性は、なかなかなれないですけどね。女性は男性を本能的に近寄せませんから・・・」
と、ユキちゃん。
「そうね。確かにそうだと思うわ・・・ゆるちょくんは、どこにいても気にならないって言うか」
「存在するだけで、嬉しいって所があるのよね。言わば、本能的に癒やしてくれる存在?そういう男性って珍しいわ」
と、御島さん。
「一般の男性って、どうしても、ガサツだったり、配慮が足りなかったりで、感情にカチンと来る存在なんですよね」
「だから、「傍に寄らないで。視界にも入らないで」って言う、当然の感情になる。でも、ゆるちょさんは、視界の中にいるだけで」
「癒やし・・・セントバーナードや猫の立ち位置ですよ、それは・・・」
と、辛辣姫。
「それって、どういう事なんですか?僕らからすると、羨ましいカタチですけど」
と、池澤くん。
「わたしが思うのは・・・それって、群れのオス・ライオンの立ち位置なのかなって、そういう事なんですよね」
と、ミユウちゃん(25)。
「どういう事ですか?」
と、池澤くん。
「オス・ライオンってよく、普段、のんびりしてて、食事は雌ライオンが全部とって来て、その獲物を食べるだけだから」
「楽な稼業みたいに思われていますけど、あれは、そのオス・ライオンが本能的な「威嚇力」が強いおかげで」
「縄張りも広くとれているから、雌ライオンや子供たちが安心して、食事が出来る、狩りも出来るって言う基本中の基本が」
「あるんです。だから、強いオス・ライオン程、縄張りが広いわけだから、のんびりしている・・・そういう話なんですよね」
と、ミユウちゃん。
「だから逆に「威嚇力」の無いオス・ライオンは家族を作れないんですよ。もちろん、縄張りが狭いというか無いに等しいから、雌ライオンから嫌われるんですよ」
「一切相手にされない。それが大自然の掟なんですよね。能力の無い個体は単純に否定される・・・それが自然なんです」
と、ミユウちゃん。
「だから、ゆるちょさんって、「威嚇力」強大だから・・・オス・ライオンと同じように、のんびりしているって事なんじゃないですか?」
「セントバーナードだって、同じだし・・・強いオス程、のんびりと視界の中に入っていれば、メス達は安心して」
「狩りが出来るし・・・その心の平安こそ、女性にとって、最上の癒やし・・・なんじゃないんですかね?」
と、ミユウちゃん。
「だから、巷の・・・仲の良くない夫婦って・・・旦那さんに「威嚇力」が、からっきし無いから、女性は常に不安だから」
「怒っている・・・そういう感じなんじゃないですか?わたしは、そう思います」
と、ミユウちゃん。
「女性は強いオスの「威嚇力」に守られている時こそ、心の平安が訪れて、女性にとって最大の癒やし状態になっている」
「そういう話?」
と、御島さん。
「ええ。本能的に守られているから、女性は安心して、自由に振る舞える。それが女性の最大の喜び・・・のように思えたんです」
と、ミユウちゃん。
「ミユウちゃん、鋭いなあ・・・ゆるちょさんがセントバーナードに感じられる理由って、多分、それかも」
「真理突いてる感じするわー」
と、辛辣姫。
「わたし、女性の心の平安って、唯一、男性の「威嚇力」にしっかり守られている時だって事に気づいて」
「・・・となると、男性の評価基準って当然「威嚇力があるかないか。そして、それが大きいか小さいか」って事に絞られて」
「・・・そういう意味で巷の男性を見ると、まあ、「威嚇力」が全く無い男性の多い事・・・そういう男性は絶対に相手にしてはいけないって」
「自分で理解したんです」
と、ミユウちゃん。
「だいたいゆるちょさんって、男性のクライアントさんに愛されてるじゃないですか。それってやっぱり、そういう「威嚇力」の強い男性だからこそ」
「ゆるちょさんの「威嚇力」の高さを評価して、信用しているって事じゃないですか。それって本能的なチカラなんですよね」
「それこそ、社会に出て、いろいろ鍛えられたからこそ、身についたチカラと言うか・・・だから、威嚇力の高いゆるちょさんは、女性の傍にいられるんです」
「好意的な評価を受けるんです」
と、ミユウちゃん。
「ふうーん。そういう事だったんだ・・・俺・・・」
と、僕。
「うん。すごくわかった。まるで、天才アナリストね、ミユウちゃんは」
と、御島さん。
「えへ。それ程でも!」
と、ミユウちゃんは頭を掻いた。
「ネコや犬は・・・飼い主に守られたいからこそ、気持ちを飼い主に寄せるわけだけど、ゆるちょさんの場合、自然といるだけで、群れを守っている構造になるから」
「女性達は、安心して、癒やされていたって事なのね。そして、女性はそういう自分を守ってくれる、「威嚇力」の高い男性を身辺に置く事だ大事って事がわかったわね」
「逆に言えば、「威嚇力」の無い男性は、男性失格として、女性は一切相手にしちゃいけないって言う事・・・結局、ダメになる夫婦の旦那って、「威嚇力」が無いのね」
と、御島さん。
「でも、それって、「いいオトコ」と「いいひと」の差みたいですね」
と、辛辣姫。
「それって、どういう意味ですか?」
と、池澤くん。
「「いいひと」って・・・どこにでもいると思うけど、結局、いろんな人の気持ちに配慮して動くんだけど、女性からは何の評価も受けない男性って事なのよね」
「「ただ、回りにやさしくするだけで、何の魅力も無い男性。だって、そんな事、誰だって出来るのに」って女性からは思われてるんだけどね」
と、辛辣姫。
「そういう奴、いますね。僕の友達にも、そういう奴、何人かいますよ」
と、池澤くん。
「あれ、なんで、女性に評価されないのかなって思ってたんですよ。男性からすれば、まあ、「良い奴」って感じで評価してますけど」
「「周囲に配慮は出来る奴だよな」くらいの評価ですかね。ああいう奴って」
と、池澤くん。
「ほら。もうその口調に男性としてバカにしている表現が出ているじゃない。同じ男性にも、そう思われるのなら」
「女性からも評価は受けないわ。そして、その理由こそが、その男性の「威嚇力」の完全なる欠如・・・これよ」
と、辛辣姫。
「なるほど・・・「いい奴」が女性から評価されない理由は「威嚇力」の欠如だったんだ」
と、池澤くん。
「だって、そういう男性の顔を思い出して御覧なさい。ただ笑っているだけ・・・何の意味も無いわ」
と、辛辣姫。
「逆に「いいオトコ」こそ、「威嚇力」マックスな男性ね。そういう男性こそ、女性に本当の癒やしを感じさせてくれるの」
「女性を本能的に守ってくれて、安心感を生んでくれる。それが「威嚇力」マックスな、本当に、やさしい男性なの」
と、辛辣姫。結論的に言葉にした。
「そして、「威嚇力」マックスなオトコはすぐにわかるわ。周囲を圧倒する強い目をしているから。これはもう何度も言ったわよね」
「女性はそういうオトコに守られる事に癒やしを感じるから、そういうオトコに恋をする・・・山田孝之さんや綾野剛さんの強い目・・・見ればわかるじゃない」
「彼らに人気のある訳が・・・」
と、ユキちゃん。
「女性は強いオトコに守られたい!って・・・素直に思いますからね。だから、強い目のオトコに弱い・・・当たり前ですね、この辺りは」
と、ミユウちゃん。
「女性は何より、オトコに「威嚇力」を求めている・・・この真理がわかってしまえば・・・他の・・・女性の行動の謎も、いろいろな事もわかりそうですね」
と、冷静な表情で、貴島くん。
「ああ。謎を解きほぐすのは、ちょっとした真理だ。それは今も昔も変わらないね」
と、僕。のんびりとビールを飲み干した。
「逆に言うと・・・女性にとって大事なのは、「威嚇力」の無い男性に騙されるなって事です」
「「死んだ魚の目」をしている男性を相手にするなって言う事です」
と、ミユウちゃん。
「結局、結婚しても、うまくいかない夫婦のケースって・・・その多くがこの男性の「威嚇力」ゼロ問題があると思うんです」
「社会に出ても、一切経験を積まず、むしろ、劣化したオヤジ問題・・・女性からすれば「威嚇力」ゼロなんて、役に立たなくなったオヤジ問題ですもん」
と、ミユウちゃん。
「世の中の女性は、まだ、そういう視点を持っていない。だから、男性を測るモノサシとしての「威嚇力」のあるなし・・・が大事だって事に気づいていないわ」
「それが不幸を生むのよ・・・」
と、御島さん。
「そういう夫婦の風景って、旦那が視界に入ってくるだけで、不快になるって、よく奥さんが言っていますよね」
「それって奥さんが旦那に「威嚇力」で守られているんじゃなくて、逆にメスの敵オスとして、傍にいる事・・・そして、「威嚇力」が一切無いから、メスにも」
「本能的にバカにされているって事ですね。そのリアルな構図が、よく理解出来ました」
と、ミユウちゃん。
「この場合、女性も男性の「威嚇力」と同じようにマックスな「抱擁力」が求められるんですけど・・・まあ、それはそれとして、男性の「威嚇力」は必須って事になりますね」
と、貴島くん。
「男性の「威嚇力」は、言葉の説得力になるのよね。「威嚇力」の無い男性がいくら言葉を発しても、あるレベル以上のチカラをもって男性達には、届かないし、信頼もされない」
「そこに男性の「威嚇力」が必要になるのよ。「こういう目をしたオトコの言う事なら、信用しよう」・・・そういう言葉がよく飛び交うわ」
と、御島さん。
「つまり、男性の「威嚇力」は仕事にも有効・・・と言うか、本当に仕事の出来るオトコは「威嚇力」に裏打ちされた「信頼」を多くの老練なクライアントから獲得する事が出来る」
「・・・そういう訳ですね」
と、ユキちゃん。
「結局、男性としては、そこを目指すべきなのよね。でも、明確に目指していない男性は・・・全体の9割以上はいるんじゃないかしら?」
「だって、山田孝之さんばりの強い目をしている男性って・・・巷にいないでしょう?」
と、御島さん。
「結局、男性達は、自分がオスである事を忘れちゃったんですね。縄張りを守るチカラを持つ事、敵と戦うチカラを持つ事、メスと子供たちを縄張りの中で安心して暮らせるように」
「強い「威嚇力」を持つ事も・・・すべて実現出来ないオスが・・・オス失格の単なる出がらし・オヤジが存在しているって事でしょうね」
と、ミユウちゃん。
「オスとして成長しきれなかったオトコがいるって事でしょうね。そういうオスが巷にたくさんいるように、わたしには見えるけど・・・」
と、御島さんはため息をつくように言葉にした。
「オスの「威嚇力」が問題になったけど、じゃあ、女性の場合は、「抱擁力」って事になるんだけど・・・それと同時に美しさも重要にならない?」
と、御島さん。
「でも、ゆるちょさんは女性が美しいのは素敵だけど、それと同時にコミュニティの男女に対する責任感がある女性がいい・・・と言う言葉を使いましたよね?」
と、ユキちゃん。
「うん。美人な子って、皆に愛されるから、途中から、責任感を感じ始めて・・・それも外見に出て来るって感じなんだよね」
「「いやあ、この子、可愛いなあ」って思っていると、責任感のある素敵な大人の女性に育っていくって言うか・・・それは周囲の大人達によって教育されるって言うか」
「そんな風に感じてるよね・・・」
と、僕。
「それってわかるわ。社会に教育されて綺麗になっていく女性と、社会に背を向ける女性がいるもの。現実的に、ね・・・」
「社会に背を向ける女性ってたくさん見たけど・・・その大体が「逃げ込み者」になってしまって、人間的にも小さい、精神的にも弱い女性になってしまうわ」
「そういう道も実際、あるのよね・・・」
と、御島さん。
「責任感の強い女性はいいですよね。常に周囲を意識する事が出来て、それがプレッシャーにならない。人間性が大きいから、それらを安々と受け止める事が出来る」
「そういうハートの大きな女性がいいですね」
と、僕。
「僕は思うんだけど・・・もし、仮にこの世を設計したシステムエンジニアがいたとしたら・・・どう設計するか、考えたりするんだ」
と、僕。
「男性の価値が・・・「威嚇力」を備えている事が大事と言う事になるなら、女性には絶対に・・・その対となる価値があるはず」
「それを考えると・・・それこそが・・・責任感の強い、ハートの大きな「抱擁力」であるのかなと思うんだよね」
と、僕。
「それはわかるけど・・・だとしたら、「美しさ」や「やさしさ」と言う要素はどうなると思うの?」
と、御島さん。
「強いオトコは美を好む・・・歴代の為政者が美を好んだと事を考えれば、女性はやさしさと美の化身なんじゃないかな。そういう意味で対の考えを取り入れれば」
「オトコは、強さとやさしさの化身って事になるね。結局、オトコは強い「威嚇力」を備える事で、女性と子供にやすらぎ・癒やしの場所を与えた。これが男性にまず求められる」
「事なんだね。だからこそ、女性はその男性を尊敬し愛する事が出来る。逆にこれが出来ないと、女性から嫌われるわけだから、「威嚇力」で持って、縄張りを持つ事こそ」
「オスの第一の義務と言っていいんじゃないかな」
と、僕。
「それと「対」になる・・・女性の第一の義務は何か?・・・そういう意識でゆるちょさんは考えているんですね?」
と、辛辣姫。
「うん。男性側の義務はわかりやすかったからね。「威嚇力」ゼロの男性が結局、多くの問題を引き起こしている事がわかったからね」
「じゃあ、今度は、女性の第一の義務は?と言う話になっているわけ」
と、僕。
「それは当然、メスの「抱擁力」の具現化・・・オスと子供たちに対する癒やしの提供でしょうね」
と、ミユウちゃん。
「ほう」
と、僕。
「子供達の母親として、「縄張り」と言う癒やしの場所を提供してくれるオスに対して」
「メスは・・・その見返りとして、「子供たちを育て、家庭を守り、オスを家庭の主と崇め、オスに対して、家庭と言う癒やしを提供していく」と言う事じゃないですか」
と、ミユウちゃん。
「なるほど・・・そうなれば、父性=威嚇力、母性=抱擁力と言う事で、ちゃんと一対になりますね。それにそういうカタチを取れば、お互い家庭を営む事で」
「最大の癒やしが与えられる。父は子育ての為の安心と言う癒やしを母と子供たちに与え・・・母は子供に「抱擁力」と言う受け止めるチカラを発揮する」
「そして、父も母のその抱擁力に癒やしを与えられる・・・そういうお互い癒やしを発揮する関係になれるからこそ、夫婦はそのチカラを発揮すると言うわけですね」
と、貴島くん。
「なるほどね。だから、人間性の小さい女性が・・・いつも毎日に精一杯で、そのストレスを子供に怒る事で発散させるカタチになって・・・」
「結果、情緒不安定な子供を育ててしまう・・・それは「抱擁力」が足りない女性だったから・・・そういう話につながるのね・・・」
と、御島さん。
「でも、わたし思うのは、父と母の関係が大事だと思うんです。最近、父親が子供と一緒になって、母親に甘えている構図をよく見かけるんですけど」
「あれは、父が権利を放棄しているように見えるんです。やっぱり父は雄々しく父であってほしい。オス・ライオンのように雄大で強い存在で居て欲しいと」
「わたしなんかは、思うんですけど」
と、ミユウちゃん。
「そうね。わたしもそれはそう思うわ。そこはやっぱり「威嚇力」を磨いたオトコであれば・・・本能的にメスを説得するんじゃないかしら」
「自分は家庭の主であって、父親である。母親は自分に付いてきて欲しい・・・そんな感じに、ね・・・」
と、御島さん。
「ま、オスとメスがお互い愛し合っていれば、一方的に甘える事は無いんじゃない。家庭では、両親と言う立場でいる必要があるもの」
「特に子供の前では、ね・・・」
と、御島さん。
「そうですね。オトコは子供の前で、どう振る舞えるか、ですね」
と、ミユウちゃん。
「子供の前で、メスに甘えるオスなんて信じられないでしょう?それは「威嚇力」の低い、大した事のないオスの行動よ。誰も相手にしない方がいいわ」
と、御島さん。
「いずれにしろ、大事なのは、オスが強い「威嚇力」を備えている事。そこからすべてが始まるわ。逆に言えば、オスが弱い「威嚇力」しか備えていなかったら」
「何も始まらないって事だとわたしは考えている」
と、御島さん。
「・・・だとしたら、オトコは・・・強い「威嚇力」を備えてから、落ちる恋に身を任せていれば・・・「抱擁力」の強い、母性のある美しい女性にやがてたどり着く」
「・・・それこそが、本当の結婚のカタチだ・・・そう考えるのが自然って、御島さんは、言ってます?」
と、池澤くん。
「そうね。男性の存在の基本こそ、強い「威嚇力」を持つ事・・・そこからすべての「しあわせになる為のラブストーリー」は始まってるって事じゃないかしら?」
と、御島さんは言うと、嬉しそうにミント・ジュレップを口にした。
(おしまい)
おはようございます。
5月の週末。もう初夏の感じですね。
少し暑いくらいですけど。
さて、その時、僕らは事務所近くの和風居酒屋の個室で、飲んでいました。
「でも、恋している女性って、すぐにわかるのよね」
「決まって、キラキラした、やさしい、目の笑った表情をしているもの。もちろん、その目は「ヒカルの姫の目」をしている」
「多分、あの表情をしている時、その女性は人生で最も上機嫌な時を迎えているんでしょうね」
「人生、最上の日・・・ほんと、生まれてきて、最高の笑顔をしているのよ・・・恋する女性は・・・」
と、御島さん(31)。冷たいビールを飲みながら、どこか遠い目をしている。
「その風景はどこでも見られるわ。今日も、見たの。少し嬉しかった」
と、御島さん。
「それって、どこで見たんですか?」
と、池澤くん。
「近所の薬局屋さん。バイトの女性が目をキラキラさせて、嬉しそうに若い男性に商品を渡してた」
「多分、あの二人は、ずっと顔見知りで・・・でも、今、バイトの彼女の恋がときめいている・・・そんな表情をしていたわ」
と、御島さん。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「そういう風景って時折見るのよね。コンビニのレジでバイトの女性とお客さんとか、病院の会計課のお姉さんと患者の息子さんとか」
「駅のお土産モノ屋さんの女性とお客さんとか・・・グリーン車のグリーンアテンダントの女性とお客さんとか」
「・・・それこそ、いろいろな場所で見られる風景・・・ある意味、春の風景かしらね・・・」
「恋の季節だわ・・・」
と、御島さん。少し夢見がちな表情である。
「そうなんですか?僕なんかにすると、仕事している女性って真面目に・・・男性にはマニュアル通り、ちょっと冷たく対応しているような気が」
「しますけどね・・・」
と、池澤くん(24)。
「すごく真面目と言うか・・・なんか、けんもほろろって感じもしますけどね。ま、業務だから当たり前でしょうけどね」
「男性からすれば、業務で、個人的な感情を入れるなんて以ての外ですからね・・・」
と、池澤くん。
「そこがもう、男性って女性の気持ちを読み切れないって言うか、「洞察力」がない所なのよね・・・」
と、御島さん。
「え?そうなんですか?仕事に真面目だからこそ、女性は男性に、けんもほろろ・・・じゃ、なかったんですか?」
と、池澤くん。
「うーん、そういう事を思っている男性は、女性に相手にされないんでしょうね」
と、辛辣姫。
「ど、どういう事です?女性は真面目・・・じゃ、いけないんですか?」
「真面目に仕事をするからこそ、感情抜きにすべてのお客さんに差別なく平等に接する・・・これが当たり前なんじゃないですか?」
と、池澤くん。
「男性はすぐこれだから困るわ。事を大仰にしがちだし、すぐになんらかの正義を持ち出してくる」
「だいたい、差別なく平等なんて・・・本気で思ってるの?こういう頭の堅い男性が、女性から最も嫌われるのよ・・・ね、ユキちゃん」
と、御島さん。
「男性は人の中身が見抜けないと、すぐに自分の正当性を誇示するために、何らかの正義を持ち出しガチですね」
「そして、すぐに相手と敵対し、相手を打ち負かそうとする。まあ、面倒くさい相手ですよ。だから、一部の女性から」
「すぐに敬遠される。その女性から敬遠される行為を導いているのは、確実に男性の方なんですけどね」
と、辛辣姫。
「女性は子供の頃から、周囲の女性の思惑を見抜く訓練をしています。皆の思惑は何なのか・・・自分の立ち位置はどうなのか」
「そして、どういう発言や行動をすれば、女性達の共存共栄が図れるのか・・・それを常に考えているのが女性ですね」
と、辛辣姫。
「それに対して、男性はすぐに攻撃に出る。そういう挙に出れば、女性はすぐに引き下がると思っている」
「それはそうかもしれないけれど、そういう行為に出た男性に対して、女性達がどう思うか・・・後々それがどういう障害になるか」
「全く考えていないのが、一部のオトコ達です。それが将来、自分の立ち位置を危うくするなんて、考えない」
と、辛辣姫。
「どうも女性と男性と言うのは、違う発想の人間のようです。短絡的に今、結果を求めたがるのが男性で」
「将来も含めた自分の立ち位置を守ろうとするのが、女性。立ち位置や共存共栄と言う事にこころを砕いていないのが」
「男性って感じが、女性からは、しますよね」
と、辛辣姫。
「それ、わたし、すごく思うんですよね。まず、女性の思惑を男性がさっぱり理解出来ないって言う現状がまったくわからない」
「結局、「今が良ければいい」って言う発想が男性でしょ?しかも、男性が、女性の思惑を理解出来なかったら、女性と男性の共存共栄も」
「出来るわけないじゃないですか?相手の思惑を理解しながら、こころを近づけていく、相手を思いやる気持ちを持つ」
「それが男女の共存共栄の、基本中の基本だと思うんですけど・・・」
と、ミユウちゃん。
「それ聞くと、なんとなく、わかってきたけど・・・男性には2種類のオトコがいるのよ」
「女性の思惑がわからなくて、だから、適当に理由をつけて正義をかざして、女性に戦闘を挑み、屈服させようとする「怖がり派」と」
「女性の思惑がわかっているからこそ、笑顔で相手の思いを引き出し、キラキラした目の上機嫌な女性の笑顔を引き出すオトコ「恋する派」と」
「その2種類のオトコ・・・もちろん、弱くて、絶対にしあわせになれないオトコが「怖がり派」で」
「強くて、女性を絶対にしあわせにしていけるオトコが「恋する派」じゃない?」
と、御島さん。
「女性はそういうオトコの本質を見抜きます。池澤くんに言っておくけど・・・池澤くんは「怖がり派」と女性から見なされているから」
「コンビニでも、スーパーでも、薬局でも、女性店員さんにマニュアル通りの対応しかされないのよ・・・」
「もちろん、女性から見ても、恋の相手では無いって事ね」
と、辛辣姫。
「え?そうだったんですか?」
と、池澤くん。冷たいビールをグビリと飲む。
「素敵な女性は上手く出会いを作って、恋をしているわ。もちろん、皆から愛されるマドンナ系の女性が素敵な男性に恋をするからこそ」
「「出会い」は生まれるし、恋も生まれていくんだけどね。マドンナ系の女性は自分が美しい事をちゃんと理解しているからこそ安心して、恋に落ちていけるのよ」
と、辛辣姫。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「だって、女性からすれば、興味を覚えない男性には、マニュアル通りの対応で充分だと普通に思うでしょう?」
「恋は女性によって、コントロールされているのよ。恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノだもの・・・」
と、辛辣姫。
「だから、恋の対象外の男性には、むしろ、すぐに忘れてもらうように、マニュアル通り、何も特別な事をしないの」
「女性達が一番嫌うのは、興味のない男性に興味を持たれる事だもの」
と、辛辣姫。
「男性達に、なにか、勘違いされて、「このオンナは俺に気がある」みたいに思われたり、「このオンナ、可能性があるな」とか思われるのが」
「女性とすれば、絶対に嫌なのよ・・・」
と、辛辣姫。
「そうですよね。そういう勘違いオヤジっていますよね。スーパーの美人なレジ係の女性にしきりに話しかけるバカオヤジ」
「・・・話しかけていれば、いつしか女性はなびく・・・と変な思い込みを持っている勘違いオヤジっているんですよね」
「そんなわけ・・・永久に無いのに。だいたい、そういうオヤジって、デブで外見ブサイクなオヤジですからね。口臭そうだし」
「身体は、だらしなく太っているし、もう人生そのものが終わっている感じのオヤジなんですよね」
「そして、他人の迷惑が理解出来ない・・・最悪タイプの人間ですよ」
と、ミユウちゃん。
「美しい女性は、ただでさえ、そういうダメオヤジを惹きつけてしまうリスクに囲まれているから・・・美しい女性程」
「慎重に毎日働いているの。ダメなオヤジ程、女性からは嫌われているから・・・洞察力も無いし、奥さんや子供からも相手に」
「されていないから、仕事上仕方なく、やさしく相手してくれるスーパーのレジ係のお姉さんを勘違いして、口説こうとする」
「・・・そいうオヤジはお金だして、女性のいる飲み屋に行くべきなのよ。女性に、うまくあしらって貰って、たくさんお金を吐き出されられて」
「・・・そういう場にいるべきオヤジなのにね」
と、御島さん。
「まあ、いいわ。話を元に戻しましょう。だから、そういうオヤジを嫌って、接客業で働いている女性達は普段はマニュアル通りに」
「男性に接するようにしているの。女性から相手にされない男性ほど、勘違いしがちだから、そこはよく相手の男性を見極めてるわ」
と、御島さん。
「そして、それでも女性は女性だわ。毎日、恋を探している・・・つまり、好きになれるオトコを探しているって事。だって、女性は恋する男性と出会う為に」
「生まれてきたんですもの・・・違うかしら?ユキちゃん」
と、御島さん。
「そうですね。ざっくり言ってしまえば、女性は恋する為に生まれてくる。恋する男性を見つける為に生まれてくる・・・ですよね」
「そして、そういう男性に出会った時にこそ、はじめて、その目が笑う・・・そういう事ですね」
と、辛辣姫。
「だから、そういう意味では、そういう目の笑う女性の表情を生まれてから一度も見た事のない男性だっていると思うんですよね」
「テレビの向こうで、綺麗な女性の目が笑っている風景って素敵だと思うんですけど、リアルな毎日で、そういう風景を」
「見ている男性って、かなり少ないとわたしは思っています。それが現実・・・」
と、ミユウちゃん。
「女性に視界にさえ、入れられていない男性は、全体の8割以上だっていいますよ。っていうか・・・女性も恋される女性は全体の2割で」
「あとの8割は、男性に女性として、認識されていない・・・だから話しやすい・・・って話を聞きますね」
と、辛辣姫。
「それを言うなら、男性だって・・・視界に入れるべき素敵な男性・・・「恋する派」の男性は約2割で」
「あとの8割は、「興味なし」のレッテルの貼られた「怖がり派」の男性・・・だそうですよ」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性は、その「恋する派」の男性を見つけ出し・・・恋に落ちる。でも、その時、普通の業務の対応の間に」
「女性は相手を見極め・・・恋に落ちていくのよね・・・そこが女性のすごいところ・・・」
と、御島さん。
「そこがわからないんですよ。女性は自分が恋に落ちている事をどうやって、男性に伝えるんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。ユキちゃんだったら、どうする?」
と、御島さん。
「そうですね。わたしが見たことがあるのは・・・コンビニの女性でしたけど・・・その女性は「素敵な男性だわ」って」
「男性の見た目から気づいているんですよね。そして、その男性と目を合わせた時・・・女性は恋に落ちる・・・その男性はもちろん」
「「ヒカルの君の目」・・・キラキラした目で彼女と目を合わせて・・・その瞬間、女性は恋の魔法にかけられたようでした」
「そして、彼女はその男性にマニュアル通りの言葉をその彼に発した・・・もちろん、目の笑う素敵な笑顔で・・・そんな風に見ましたけどね」
と、辛辣姫。
「目の笑う素敵な笑顔・・・それが鍵ね。女性は恋した相手にしか、そんな笑顔を見せないモノ・・・それは女性だったら、わかる事じゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性は、「恋する派」の男性には、マニュアル通りの言葉で、恋の思いを伝えるけれど・・・その時、その女性の目は笑っている・・・」
「でも、興味の無い「怖がり派」の男性には、ただ冷たい表情で、マニュアル通りの対応しかしない・・・そういう事?」
と、僕。
「そういう事。結局、女性の表情がモノを言う・・・そういう事です」
と、辛辣姫。
「そういう意味じゃあ・・・女性は好きな男性には、目の笑う表情で相手の言葉を受け止めるのに対して」
「興味の無い男性には、冷静なマニュアル通りの対応しかしないんだから・・・そこで男性は女性の本当の気持ちを理解すべきよね」
「それは自然な「洞察力」とも言えないモノじゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性をしあわせにするには、男性の「洞察力」が最も大切・・・と言う事を御島さんは言いたいんだね?」
と、僕。
「そ。女性のこころが読めない男性は、女性を不幸にしてしまうでしょ?」
と、御島さん。
「なるほど・・・それはシンプルによくわかる話ですね」
と、貴島くん(29)。
「でしょう?わたしは、人間として、最も大事なモノは「日々の成長」だと思っているの」
「その中でも「お互いをわかりあう気持ち」・・・「洞察力」こそ、オトコとオンナが一緒に生きていく上で、大事なチカラだとわたしは思っている」
「だって、これが無ければ、お互いをわかりあえないじゃない。それが結婚しても、しあわせになれない」
「男女共存のカタチがとれていない・・・今の不幸のカタチの原因だとわたしは思っているの」
と、御島さん。
「ある意味、女性は「夫に洞察力が無いから、わかりあえない」と言う事はわかっているって御島さんは言いますよね」
「だから、妻側が諦めちゃって・・・夫婦の中が終わっていくって」
「夫婦って結婚して、子供を大人まで成長させられれば、それで、いいってもんじゃないって思います。わたしは」
「家族としてのしあわせを実現出来る事こそ、大事な事だって、わたしは思っていて・・・父を尊敬している、愛する母」
「母の献身を愛する父。そういう両親を誇りを持って愛する子供達・・・そういう両親をやさしく見守る祖父と祖母のカタチ」
「・・・大切な事は「お互いを思いやるココロ」・・・その基本が、両親、それぞれが相手の心を理解し、気にかけている事」
「・・・「洞察力」だって、わたしは思っています」
と、辛辣姫。
「例えば、父親の立場にたって、「あの子は今、こういう立場にある。だとすれば、こういう問題を抱えているはずだ。娘は」」
「「初めての事に怖がっているに違いない。だとしたら、少しこういう話をしてやったらどうだろう?」・・・そんな思いを」
「父親が持って、母親と相談しながら、娘の今に助けを出してやれる・・・そういうカタチが家族の理想なんじゃないですか?」
「わたしは、そういう対応をされた過去があるから・・・家族を信じられるんです」
「その基本こそ、「お互いを思いやる心」・・・「気にかけてあげる気持ち」・・・「洞察力」なんじゃないですか?」
と、辛辣姫。
「そういう事の出来ない父親があまりに増えてしまっているんじゃないかしら。同じように母親も」
「夫婦お互い・・・気にかけてないって言うか・・・ただ自分勝手に生きてるっていうか・・・だから、ふしあわせな家族が一杯いるような気がするわ」
と、御島さん。
「人々が弱くなったから、洞察力そのもののチカラが弱まったって言えませんか?」
「洞察力・・・相手の気持ちを察する事って結局、相手の立場に立ってモノを考えられる事でしょう?」
「それが・・・人間性が小さくなったから・・・自分の事で精一杯になってしまった・・・そう考えるのは、間違いですか?」
と、ミユウちゃん。
「女性はそもそもチカラが弱いから・・・男性に襲撃されたら、怖いから、「洞察力」を進化させたって言われています」
「目の前の男性がいきなりレイプしてこないか・・・それを判断する為に、男性に対する「洞察力」を進化させ、男性の今の気持ちを」
「見据える事が出来るようになった・・・それが生物学的知見ですけど・・・だから、逆に男性は「洞察力」を進化させる必要を感じなかった」
「それが男性が「洞察力」をあまり重視しない理由・・・とも考えられますよね?」
と、ミユウちゃん。
「それが男性の今の行いすべての通底する事だと?」
と、僕。
「ええ。だから、男性は女性をいつも上から目線で、バカにしているんじゃないですか?「洞察力」なんか無くても、自分の立場は揺るがないって」
「そう思ってる・・・」
と、ミユウちゃん。
「だから、女性の気持ちなんか関係なく自分勝手に振る舞い始める・・・結婚後の男性の特徴が出始めるんじゃないですか?」
「自分勝手に好きなモノを買ってくる。子育てに協力するふりして、面倒くさい事はすべて奥さんに押し付ける」
「好きにお酒を飲んで酔っ払って帰ってくる。週末は自分の趣味に没頭・・・結局、自分のしたい事ばかりして、後は女性に甘えるだけ」
「女性はあんたのお母さんじゃないのよ。まったく・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって結局、女性をバカにして、女性に甘えてるってだけじゃない?」
と、辛辣姫。
「そ。何の為の結婚生活かよくわからない・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって、でも、「洞察力の無いオトコ」の結婚生活って事でしょ?」
と、御島さん。
「ええ。そうなります」
と、ミユウちゃん。
「「怖がり派」オトコの結婚生活、とも言えますよ。「洞察力」が無いから、相手の中身が見えないオトコの「怖がり派」オトコの結婚生活・・・」
と、辛辣姫。
「だから、ふしあわせになるのよ。何も見えない自分勝手の怖がり野郎の結婚生活だから」
と、御島さん。
「洞察力のある「恋する派」の男性だったら、そこは違うんじゃないかしら。相手の気持ちを思いやれる」
「人間性の大きい、精神的に強い男性なら、ね・・・」
と、御島さん。
「そういうオトコを女性は、恋する相手として、選んでいるのよ・・・本当は」
と、御島さん。
「そういうオトコは、いろいろなネガティブを経験し、そこを乗り越えてきたオトコだから、自然と女性に対する」
「「洞察力」も磨かれてきたのよ。大事なのは女性に対する「洞察力」を磨く経験をちゃんとしているって事」
「それがあるのと無いのとでは、結果が大きく違ってくるわ」
と、御島さん。
「そういう経験をその人生でしっかり体験しているからこそ、その笑顔で、女性をすべて受け入れる事が出来る」
「どんなネガティブにも打ち勝てる自信が彼をそうさせるのよ・・・」
と、御島さん。
「結局、人生で大切なのは、やっぱり、経験なんですね」
と、池澤くん。
「で・・・そういうのって、外見上、差があるんですか?どうやったら、そういう男性を女性は理解出来るんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。要は雰囲気よね。ダメなオトコって、「エラそう臭」がプンプンしているのよね」
「「俺は東大出だ」とか「俺、いい会社の正社員なんだ」とか「俺、官僚」とか「俺、アカデミックな人間なんだ。准教授だし」とか」
「簡単に言うと、「知識がある」事ばかり誇っているような最低な奴らよね。そもそもオリジナルな知恵も作れない最低の人間の癖に」
「家柄とか卒業大学、現状の所属先ばかり偉そうに誇って、何の価値も無い自分に気づいていない」
「ま、こういう男性には、空気を読まないダメなオンナがくっつくんだけどね」
と、御島さん。
「少し感情が入ったわ。いいオトコは、常に今の空気に敏感よね。そして、相手の女性の気持ちをほぐすように常に言葉を出してくるわ」
「「君の一番好きなスイーツは何?」。「回転寿司のネタで好きなのは何?僕は創作軍艦系」」
「「春はやっぱり、ワンピースでデートしたいよね。君は、どういうワンピースが好きなの?」」
「「好きなアクセサリーは何?イヤリングで趣味に走るのも面白いよね」「新しいパンケーキを食べに行くのも冒険みたいで面白いよ」」
「・・・いろいろなセリフで、まず、女性を癒やしてくれるわ。まあ、簡単に言えば、笑顔で、女性に話しかける事の出来る男性が基本よね」
「そういうオトコは女性の感情をほぐす、具体的で適切なセリフもちゃんとチョイスしてくるわ」
と、御島さん。
「女性に話しかけられない男性は、やっぱりダメですか・・・」
と、池澤くん。
「当然ね。子供じゃないんだから。相手にならないわ・・・」
と、御島さん。
「それに、女性に自由に話しかけてくれる男性って、人生に固定観念が無いって言うか、毎日を冒険として捉えていて」
「タブーが無い感じですよね」
と、ミユウちゃん。
「そうね。毎日、しなやかに生きてる感じがするわよね」
と、御島さん。
「それに一番大事なのは、本能的に男女がつながっている事・・・相手の笑顔に吸い込まれるように女性が笑顔になれなくてはいけないわ」
「そこで大事なのは言葉じゃないの。相手の目を見た時に、ココロがすーっと相手のこころに吸い寄せられるようにつながっていくの」
「お互い目を介してココロが繋がっている感じね。そういう本能のチカラを使える男性がいいのよ・・・」
と、御島さんは遠い目をしながら、夢見がちに言葉にする。
「言葉ではないの。こころを繋げる、本能のチカラこそ、大事なの。恋の魔法をかけられた女性だけに許された透明な鍵が・・・そこにはあるのよ・・・」
「これ、経験した人間じゃないと、わからないかもね・・・」
と、御島さんは遠い目をしている。
「でも、わたし思うんですけど・・・その男性のファッションも大事だと思うんですよ。なんかサラリーマンのオヤジが着ているような」
「おっさんスーツで、好きなパンケーキのお店に行ったとしても、浮いちゃいますよね。そういう男性ってファッションも固定観念って」
「言うか・・・頭が堅いって、そういう事だと思うんです。人生は冒険じゃなくて、既定路線みたいな・・・」
と、辛辣姫。
「ゆるちょさんは、明確に日本人を規定しています。人間はしあわせになれる人とそうでない人の2種類に分かれている」
「そして、しあわせになれない人はこれまた2種類の人間が居て、周囲に偉そうに上から命令する「俺エライ病」の患者・・・と」
「周囲との関係を断ち切った「逃げ込み者」の人間・・・週末の趣味に逃げ込んだオヤジや、週末、子供と遊ぶ事にだけ逃げ込んだ」
「おっさん・・・逆に仕事に逃げ込んだおっさん・・・夜、酒を飲むことだけに逃げ込んだおっさん・・・」
「結局、仕事や、普段の生活を捨て、どこが好きな場所に逃げ込んだ人々は・・・それはネットも含めて・・・」
「リアルを怖がって、別の場所に逃げ込んだ人々は・・・そういう人達は、必ず不幸になると規定しています・・・」
と、辛辣姫。
「わたし、「俺エライ病」の患者は一切相手にしていないですけど、「逃げ込み者」って結構、巷に多いんですよね」
「で、この頭の堅いおっさん達・・・週末でも、常にサラリーマンスーツでいる人・・・みたいな人生・既定路線のおっさん達って」
「ある種、「逃げ込み者」だって、最近、気づいて・・・人生冒険じゃないひとって、相手にしちゃいけないんだなって、やっと気づいたんですよ・・・」
と、辛辣姫。
「だって、サラリーマンスーツの禿げたおっさんをパンケーキの店に連れていけますか?」
「っていうか、そういうオヤジと話す・・・話したい気持ちが一切ありませんよ。そんな人生・既定路線のオヤジなんか」
「同じ空間にいる意味があります?そもそも!絶対つまらないもの・・・そういう男性・・・」
と、辛辣姫。
「そうね。わたし、視界にも入れたくない。毎日、同じ靴を履いて・・・同じスーツを着て、目立つのではなく」
「目立たない事を意識して、「長い物には巻かれろ」主義のオトコ・・・そんなオトコ、いやだあ・・・」
「半径1メートル以内には、絶対いれたくないタイプね。同じ空気さえ、吸いたくないわ」
と、御島さん。
「結局、本能に帰るのよ。本能的に、生理的に、そういうオヤジ達は嫌」
「なんか、目が濁っているのよね、そういうオヤジって」
「話題だって乏しいだろうし、パンケーキなんて言ったって、理解すら出来ないんじゃないかしら」
と、御島さん。
「そうですね。空想すら、したくないです」
と、ミユウちゃん。
「そういう時に欲しくなるのは、気のきいたオトコなのよ。「ちょっとお酒でも飲みに行こうか。すぐ先の店でほっこりしようよ」」
「って言ってくれる。オトコは行動的なオトコじゃダメよね。さっきも言ったけど、女性に声をかけられるのを永久に待ってるようなオトコじゃだめ」
「オトコは先に先に、女性の気持ちを察して、行動してくれなきゃ」
と、御島さん。
「やっぱり、大切なのは、「洞察力」だ」
と、貴島くん。
「そういうオトコはやっぱり雰囲気が違うんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。目を合わせただけで、こちらをトロンとさせてしまうような、そういう目を持っているわ」
「オトコは目なのよ。その目があるから、彼の言葉も生きてくる」
「「いいじゃん。行こうよ。約束だろ?」と彼は少し強引に手を握って、歩きだす」
「約束なんてしていなくても、女性のこころに突き刺さる言葉を彼は持っている。そして、それを繰り出してくるの」
と、御島さん。
「男性は少し強引な方がいいって、聞いた事がありますけど」
と、池澤くん。
「そういうカタチじゃないのよ。雰囲気と言うか、彼の目ね。その目がわたしの行動を促すの。それは獣の動きのようだわ」
と、御島さん。
「その瞬間、女性は確かに恋しているんですよね?」
と、辛辣姫。
「そ。恋をしているからこそ、男性の言葉が、やさしく促してくれるの。本能的に女性を動かすの・・・」
と、御島さん。
「光る目と光る目が合わさって・・・上機嫌な微笑みを生むわ。人生で初くらいの上機嫌な微笑み」
「だからこそ、もう、その先に進める事を相手にも解らせて・・・人生の冒険はさらに進んでいくの」
「人生・既定路線のオヤジには、入り込む隙間も一切無いわね・・・」
と、御島さん。
「人生は何も決まっていないの。相手の男性が、わたしのこころを見つめてくれて、最高の上機嫌の場所に連れて行ってくれるから」
「人生は動き出し、恋は成就するのよ。そういう素敵な男性こそ、女性を最高にしあわせに出来る、結婚相手の男性になるとわたしは信じているわ」
と、御島さん。
「男女の間で、一番大事なのは、そこで作り上げられた「こころとこころの繋がり」なのよ。そこが一番大事。そのこころが切れたら」
「こころが離れたら・・・その関係性は、終わってしまう・・・それだけだと思うの。そこが大事ってお互い思っていれば・・・」
「お互い、それを大事に出来なくなったら、当然、終わりが来るのよね。それが二人の関係って事じゃない?」
と、御島さん。
「シンプルな恋で始まって、お互いの大事さを知り、こころとこころが繋がり、愛が芽生えて、二人の人生が始まる」
「子供が出来て、生きていくうち、それが家族愛に成長していくか、自分勝手な人生を追いかけるようになって、こころが離れるか」
「それが人生って事かもね。いずれにしろ、人生は冒険だわ。常に美味しいパンケーキを求めていくように」
「融通無碍な、自由なカタチで生きる自分でありたいわ」
と、御島さん。
「・・・とすると・・・パンケーキの似合わない、人生・既定路線のオヤジは、結婚相手失格って事になりますかね」
と、貴島くん。苦笑している。
「女性の気持ちのわからない・・・「洞察力」の無い男性は、そもそも、女性の恋の相手にはならないわ」
「そういう男性を相手にしている女性も、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
と、御島さん。冷たいビールをグビリと飲んだ。
「お互い相手の気持ちをわかりあえる、お互いの気持ちを気にかけられる・・・そういう二人になれないと、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
「それが素敵な恋する二人だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「じゃあ、逆に言えば、お互い相手の気持ちをわかりあえる・・・気にかけられる・・・そういう二人になれれば、確実に、しあわせになれる」
「・・・恋する女性はしあわせになれるって・・・そういう結論で、いいですね!」
と、辛辣姫が言うと、御島さんもミユウちゃんもやさしい笑顔で頷いた。
数時間後、別の店に、僕と貴島くんの姿がある。
「結局、恋の魔法をかけられた時に見つける事の出来る、魔法の鍵・・・それを見つけられた女性だけがしあわせになれるって事ですか?」
と、貴島くん。
「ああ。あの鍵を使うとすっげー、気持ちよくなるれるんだぜー」
と、僕はジン・リッキーを飲みながら、笑顔で言葉にした。
(おしまい)
5月の週末。もう初夏の感じですね。
少し暑いくらいですけど。
さて、その時、僕らは事務所近くの和風居酒屋の個室で、飲んでいました。
「でも、恋している女性って、すぐにわかるのよね」
「決まって、キラキラした、やさしい、目の笑った表情をしているもの。もちろん、その目は「ヒカルの姫の目」をしている」
「多分、あの表情をしている時、その女性は人生で最も上機嫌な時を迎えているんでしょうね」
「人生、最上の日・・・ほんと、生まれてきて、最高の笑顔をしているのよ・・・恋する女性は・・・」
と、御島さん(31)。冷たいビールを飲みながら、どこか遠い目をしている。
「その風景はどこでも見られるわ。今日も、見たの。少し嬉しかった」
と、御島さん。
「それって、どこで見たんですか?」
と、池澤くん。
「近所の薬局屋さん。バイトの女性が目をキラキラさせて、嬉しそうに若い男性に商品を渡してた」
「多分、あの二人は、ずっと顔見知りで・・・でも、今、バイトの彼女の恋がときめいている・・・そんな表情をしていたわ」
と、御島さん。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「そういう風景って時折見るのよね。コンビニのレジでバイトの女性とお客さんとか、病院の会計課のお姉さんと患者の息子さんとか」
「駅のお土産モノ屋さんの女性とお客さんとか・・・グリーン車のグリーンアテンダントの女性とお客さんとか」
「・・・それこそ、いろいろな場所で見られる風景・・・ある意味、春の風景かしらね・・・」
「恋の季節だわ・・・」
と、御島さん。少し夢見がちな表情である。
「そうなんですか?僕なんかにすると、仕事している女性って真面目に・・・男性にはマニュアル通り、ちょっと冷たく対応しているような気が」
「しますけどね・・・」
と、池澤くん(24)。
「すごく真面目と言うか・・・なんか、けんもほろろって感じもしますけどね。ま、業務だから当たり前でしょうけどね」
「男性からすれば、業務で、個人的な感情を入れるなんて以ての外ですからね・・・」
と、池澤くん。
「そこがもう、男性って女性の気持ちを読み切れないって言うか、「洞察力」がない所なのよね・・・」
と、御島さん。
「え?そうなんですか?仕事に真面目だからこそ、女性は男性に、けんもほろろ・・・じゃ、なかったんですか?」
と、池澤くん。
「うーん、そういう事を思っている男性は、女性に相手にされないんでしょうね」
と、辛辣姫。
「ど、どういう事です?女性は真面目・・・じゃ、いけないんですか?」
「真面目に仕事をするからこそ、感情抜きにすべてのお客さんに差別なく平等に接する・・・これが当たり前なんじゃないですか?」
と、池澤くん。
「男性はすぐこれだから困るわ。事を大仰にしがちだし、すぐになんらかの正義を持ち出してくる」
「だいたい、差別なく平等なんて・・・本気で思ってるの?こういう頭の堅い男性が、女性から最も嫌われるのよ・・・ね、ユキちゃん」
と、御島さん。
「男性は人の中身が見抜けないと、すぐに自分の正当性を誇示するために、何らかの正義を持ち出しガチですね」
「そして、すぐに相手と敵対し、相手を打ち負かそうとする。まあ、面倒くさい相手ですよ。だから、一部の女性から」
「すぐに敬遠される。その女性から敬遠される行為を導いているのは、確実に男性の方なんですけどね」
と、辛辣姫。
「女性は子供の頃から、周囲の女性の思惑を見抜く訓練をしています。皆の思惑は何なのか・・・自分の立ち位置はどうなのか」
「そして、どういう発言や行動をすれば、女性達の共存共栄が図れるのか・・・それを常に考えているのが女性ですね」
と、辛辣姫。
「それに対して、男性はすぐに攻撃に出る。そういう挙に出れば、女性はすぐに引き下がると思っている」
「それはそうかもしれないけれど、そういう行為に出た男性に対して、女性達がどう思うか・・・後々それがどういう障害になるか」
「全く考えていないのが、一部のオトコ達です。それが将来、自分の立ち位置を危うくするなんて、考えない」
と、辛辣姫。
「どうも女性と男性と言うのは、違う発想の人間のようです。短絡的に今、結果を求めたがるのが男性で」
「将来も含めた自分の立ち位置を守ろうとするのが、女性。立ち位置や共存共栄と言う事にこころを砕いていないのが」
「男性って感じが、女性からは、しますよね」
と、辛辣姫。
「それ、わたし、すごく思うんですよね。まず、女性の思惑を男性がさっぱり理解出来ないって言う現状がまったくわからない」
「結局、「今が良ければいい」って言う発想が男性でしょ?しかも、男性が、女性の思惑を理解出来なかったら、女性と男性の共存共栄も」
「出来るわけないじゃないですか?相手の思惑を理解しながら、こころを近づけていく、相手を思いやる気持ちを持つ」
「それが男女の共存共栄の、基本中の基本だと思うんですけど・・・」
と、ミユウちゃん。
「それ聞くと、なんとなく、わかってきたけど・・・男性には2種類のオトコがいるのよ」
「女性の思惑がわからなくて、だから、適当に理由をつけて正義をかざして、女性に戦闘を挑み、屈服させようとする「怖がり派」と」
「女性の思惑がわかっているからこそ、笑顔で相手の思いを引き出し、キラキラした目の上機嫌な女性の笑顔を引き出すオトコ「恋する派」と」
「その2種類のオトコ・・・もちろん、弱くて、絶対にしあわせになれないオトコが「怖がり派」で」
「強くて、女性を絶対にしあわせにしていけるオトコが「恋する派」じゃない?」
と、御島さん。
「女性はそういうオトコの本質を見抜きます。池澤くんに言っておくけど・・・池澤くんは「怖がり派」と女性から見なされているから」
「コンビニでも、スーパーでも、薬局でも、女性店員さんにマニュアル通りの対応しかされないのよ・・・」
「もちろん、女性から見ても、恋の相手では無いって事ね」
と、辛辣姫。
「え?そうだったんですか?」
と、池澤くん。冷たいビールをグビリと飲む。
「素敵な女性は上手く出会いを作って、恋をしているわ。もちろん、皆から愛されるマドンナ系の女性が素敵な男性に恋をするからこそ」
「「出会い」は生まれるし、恋も生まれていくんだけどね。マドンナ系の女性は自分が美しい事をちゃんと理解しているからこそ安心して、恋に落ちていけるのよ」
と、辛辣姫。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「だって、女性からすれば、興味を覚えない男性には、マニュアル通りの対応で充分だと普通に思うでしょう?」
「恋は女性によって、コントロールされているのよ。恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノだもの・・・」
と、辛辣姫。
「だから、恋の対象外の男性には、むしろ、すぐに忘れてもらうように、マニュアル通り、何も特別な事をしないの」
「女性達が一番嫌うのは、興味のない男性に興味を持たれる事だもの」
と、辛辣姫。
「男性達に、なにか、勘違いされて、「このオンナは俺に気がある」みたいに思われたり、「このオンナ、可能性があるな」とか思われるのが」
「女性とすれば、絶対に嫌なのよ・・・」
と、辛辣姫。
「そうですよね。そういう勘違いオヤジっていますよね。スーパーの美人なレジ係の女性にしきりに話しかけるバカオヤジ」
「・・・話しかけていれば、いつしか女性はなびく・・・と変な思い込みを持っている勘違いオヤジっているんですよね」
「そんなわけ・・・永久に無いのに。だいたい、そういうオヤジって、デブで外見ブサイクなオヤジですからね。口臭そうだし」
「身体は、だらしなく太っているし、もう人生そのものが終わっている感じのオヤジなんですよね」
「そして、他人の迷惑が理解出来ない・・・最悪タイプの人間ですよ」
と、ミユウちゃん。
「美しい女性は、ただでさえ、そういうダメオヤジを惹きつけてしまうリスクに囲まれているから・・・美しい女性程」
「慎重に毎日働いているの。ダメなオヤジ程、女性からは嫌われているから・・・洞察力も無いし、奥さんや子供からも相手に」
「されていないから、仕事上仕方なく、やさしく相手してくれるスーパーのレジ係のお姉さんを勘違いして、口説こうとする」
「・・・そいうオヤジはお金だして、女性のいる飲み屋に行くべきなのよ。女性に、うまくあしらって貰って、たくさんお金を吐き出されられて」
「・・・そういう場にいるべきオヤジなのにね」
と、御島さん。
「まあ、いいわ。話を元に戻しましょう。だから、そういうオヤジを嫌って、接客業で働いている女性達は普段はマニュアル通りに」
「男性に接するようにしているの。女性から相手にされない男性ほど、勘違いしがちだから、そこはよく相手の男性を見極めてるわ」
と、御島さん。
「そして、それでも女性は女性だわ。毎日、恋を探している・・・つまり、好きになれるオトコを探しているって事。だって、女性は恋する男性と出会う為に」
「生まれてきたんですもの・・・違うかしら?ユキちゃん」
と、御島さん。
「そうですね。ざっくり言ってしまえば、女性は恋する為に生まれてくる。恋する男性を見つける為に生まれてくる・・・ですよね」
「そして、そういう男性に出会った時にこそ、はじめて、その目が笑う・・・そういう事ですね」
と、辛辣姫。
「だから、そういう意味では、そういう目の笑う女性の表情を生まれてから一度も見た事のない男性だっていると思うんですよね」
「テレビの向こうで、綺麗な女性の目が笑っている風景って素敵だと思うんですけど、リアルな毎日で、そういう風景を」
「見ている男性って、かなり少ないとわたしは思っています。それが現実・・・」
と、ミユウちゃん。
「女性に視界にさえ、入れられていない男性は、全体の8割以上だっていいますよ。っていうか・・・女性も恋される女性は全体の2割で」
「あとの8割は、男性に女性として、認識されていない・・・だから話しやすい・・・って話を聞きますね」
と、辛辣姫。
「それを言うなら、男性だって・・・視界に入れるべき素敵な男性・・・「恋する派」の男性は約2割で」
「あとの8割は、「興味なし」のレッテルの貼られた「怖がり派」の男性・・・だそうですよ」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性は、その「恋する派」の男性を見つけ出し・・・恋に落ちる。でも、その時、普通の業務の対応の間に」
「女性は相手を見極め・・・恋に落ちていくのよね・・・そこが女性のすごいところ・・・」
と、御島さん。
「そこがわからないんですよ。女性は自分が恋に落ちている事をどうやって、男性に伝えるんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。ユキちゃんだったら、どうする?」
と、御島さん。
「そうですね。わたしが見たことがあるのは・・・コンビニの女性でしたけど・・・その女性は「素敵な男性だわ」って」
「男性の見た目から気づいているんですよね。そして、その男性と目を合わせた時・・・女性は恋に落ちる・・・その男性はもちろん」
「「ヒカルの君の目」・・・キラキラした目で彼女と目を合わせて・・・その瞬間、女性は恋の魔法にかけられたようでした」
「そして、彼女はその男性にマニュアル通りの言葉をその彼に発した・・・もちろん、目の笑う素敵な笑顔で・・・そんな風に見ましたけどね」
と、辛辣姫。
「目の笑う素敵な笑顔・・・それが鍵ね。女性は恋した相手にしか、そんな笑顔を見せないモノ・・・それは女性だったら、わかる事じゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性は、「恋する派」の男性には、マニュアル通りの言葉で、恋の思いを伝えるけれど・・・その時、その女性の目は笑っている・・・」
「でも、興味の無い「怖がり派」の男性には、ただ冷たい表情で、マニュアル通りの対応しかしない・・・そういう事?」
と、僕。
「そういう事。結局、女性の表情がモノを言う・・・そういう事です」
と、辛辣姫。
「そういう意味じゃあ・・・女性は好きな男性には、目の笑う表情で相手の言葉を受け止めるのに対して」
「興味の無い男性には、冷静なマニュアル通りの対応しかしないんだから・・・そこで男性は女性の本当の気持ちを理解すべきよね」
「それは自然な「洞察力」とも言えないモノじゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性をしあわせにするには、男性の「洞察力」が最も大切・・・と言う事を御島さんは言いたいんだね?」
と、僕。
「そ。女性のこころが読めない男性は、女性を不幸にしてしまうでしょ?」
と、御島さん。
「なるほど・・・それはシンプルによくわかる話ですね」
と、貴島くん(29)。
「でしょう?わたしは、人間として、最も大事なモノは「日々の成長」だと思っているの」
「その中でも「お互いをわかりあう気持ち」・・・「洞察力」こそ、オトコとオンナが一緒に生きていく上で、大事なチカラだとわたしは思っている」
「だって、これが無ければ、お互いをわかりあえないじゃない。それが結婚しても、しあわせになれない」
「男女共存のカタチがとれていない・・・今の不幸のカタチの原因だとわたしは思っているの」
と、御島さん。
「ある意味、女性は「夫に洞察力が無いから、わかりあえない」と言う事はわかっているって御島さんは言いますよね」
「だから、妻側が諦めちゃって・・・夫婦の中が終わっていくって」
「夫婦って結婚して、子供を大人まで成長させられれば、それで、いいってもんじゃないって思います。わたしは」
「家族としてのしあわせを実現出来る事こそ、大事な事だって、わたしは思っていて・・・父を尊敬している、愛する母」
「母の献身を愛する父。そういう両親を誇りを持って愛する子供達・・・そういう両親をやさしく見守る祖父と祖母のカタチ」
「・・・大切な事は「お互いを思いやるココロ」・・・その基本が、両親、それぞれが相手の心を理解し、気にかけている事」
「・・・「洞察力」だって、わたしは思っています」
と、辛辣姫。
「例えば、父親の立場にたって、「あの子は今、こういう立場にある。だとすれば、こういう問題を抱えているはずだ。娘は」」
「「初めての事に怖がっているに違いない。だとしたら、少しこういう話をしてやったらどうだろう?」・・・そんな思いを」
「父親が持って、母親と相談しながら、娘の今に助けを出してやれる・・・そういうカタチが家族の理想なんじゃないですか?」
「わたしは、そういう対応をされた過去があるから・・・家族を信じられるんです」
「その基本こそ、「お互いを思いやる心」・・・「気にかけてあげる気持ち」・・・「洞察力」なんじゃないですか?」
と、辛辣姫。
「そういう事の出来ない父親があまりに増えてしまっているんじゃないかしら。同じように母親も」
「夫婦お互い・・・気にかけてないって言うか・・・ただ自分勝手に生きてるっていうか・・・だから、ふしあわせな家族が一杯いるような気がするわ」
と、御島さん。
「人々が弱くなったから、洞察力そのもののチカラが弱まったって言えませんか?」
「洞察力・・・相手の気持ちを察する事って結局、相手の立場に立ってモノを考えられる事でしょう?」
「それが・・・人間性が小さくなったから・・・自分の事で精一杯になってしまった・・・そう考えるのは、間違いですか?」
と、ミユウちゃん。
「女性はそもそもチカラが弱いから・・・男性に襲撃されたら、怖いから、「洞察力」を進化させたって言われています」
「目の前の男性がいきなりレイプしてこないか・・・それを判断する為に、男性に対する「洞察力」を進化させ、男性の今の気持ちを」
「見据える事が出来るようになった・・・それが生物学的知見ですけど・・・だから、逆に男性は「洞察力」を進化させる必要を感じなかった」
「それが男性が「洞察力」をあまり重視しない理由・・・とも考えられますよね?」
と、ミユウちゃん。
「それが男性の今の行いすべての通底する事だと?」
と、僕。
「ええ。だから、男性は女性をいつも上から目線で、バカにしているんじゃないですか?「洞察力」なんか無くても、自分の立場は揺るがないって」
「そう思ってる・・・」
と、ミユウちゃん。
「だから、女性の気持ちなんか関係なく自分勝手に振る舞い始める・・・結婚後の男性の特徴が出始めるんじゃないですか?」
「自分勝手に好きなモノを買ってくる。子育てに協力するふりして、面倒くさい事はすべて奥さんに押し付ける」
「好きにお酒を飲んで酔っ払って帰ってくる。週末は自分の趣味に没頭・・・結局、自分のしたい事ばかりして、後は女性に甘えるだけ」
「女性はあんたのお母さんじゃないのよ。まったく・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって結局、女性をバカにして、女性に甘えてるってだけじゃない?」
と、辛辣姫。
「そ。何の為の結婚生活かよくわからない・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって、でも、「洞察力の無いオトコ」の結婚生活って事でしょ?」
と、御島さん。
「ええ。そうなります」
と、ミユウちゃん。
「「怖がり派」オトコの結婚生活、とも言えますよ。「洞察力」が無いから、相手の中身が見えないオトコの「怖がり派」オトコの結婚生活・・・」
と、辛辣姫。
「だから、ふしあわせになるのよ。何も見えない自分勝手の怖がり野郎の結婚生活だから」
と、御島さん。
「洞察力のある「恋する派」の男性だったら、そこは違うんじゃないかしら。相手の気持ちを思いやれる」
「人間性の大きい、精神的に強い男性なら、ね・・・」
と、御島さん。
「そういうオトコを女性は、恋する相手として、選んでいるのよ・・・本当は」
と、御島さん。
「そういうオトコは、いろいろなネガティブを経験し、そこを乗り越えてきたオトコだから、自然と女性に対する」
「「洞察力」も磨かれてきたのよ。大事なのは女性に対する「洞察力」を磨く経験をちゃんとしているって事」
「それがあるのと無いのとでは、結果が大きく違ってくるわ」
と、御島さん。
「そういう経験をその人生でしっかり体験しているからこそ、その笑顔で、女性をすべて受け入れる事が出来る」
「どんなネガティブにも打ち勝てる自信が彼をそうさせるのよ・・・」
と、御島さん。
「結局、人生で大切なのは、やっぱり、経験なんですね」
と、池澤くん。
「で・・・そういうのって、外見上、差があるんですか?どうやったら、そういう男性を女性は理解出来るんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。要は雰囲気よね。ダメなオトコって、「エラそう臭」がプンプンしているのよね」
「「俺は東大出だ」とか「俺、いい会社の正社員なんだ」とか「俺、官僚」とか「俺、アカデミックな人間なんだ。准教授だし」とか」
「簡単に言うと、「知識がある」事ばかり誇っているような最低な奴らよね。そもそもオリジナルな知恵も作れない最低の人間の癖に」
「家柄とか卒業大学、現状の所属先ばかり偉そうに誇って、何の価値も無い自分に気づいていない」
「ま、こういう男性には、空気を読まないダメなオンナがくっつくんだけどね」
と、御島さん。
「少し感情が入ったわ。いいオトコは、常に今の空気に敏感よね。そして、相手の女性の気持ちをほぐすように常に言葉を出してくるわ」
「「君の一番好きなスイーツは何?」。「回転寿司のネタで好きなのは何?僕は創作軍艦系」」
「「春はやっぱり、ワンピースでデートしたいよね。君は、どういうワンピースが好きなの?」」
「「好きなアクセサリーは何?イヤリングで趣味に走るのも面白いよね」「新しいパンケーキを食べに行くのも冒険みたいで面白いよ」」
「・・・いろいろなセリフで、まず、女性を癒やしてくれるわ。まあ、簡単に言えば、笑顔で、女性に話しかける事の出来る男性が基本よね」
「そういうオトコは女性の感情をほぐす、具体的で適切なセリフもちゃんとチョイスしてくるわ」
と、御島さん。
「女性に話しかけられない男性は、やっぱりダメですか・・・」
と、池澤くん。
「当然ね。子供じゃないんだから。相手にならないわ・・・」
と、御島さん。
「それに、女性に自由に話しかけてくれる男性って、人生に固定観念が無いって言うか、毎日を冒険として捉えていて」
「タブーが無い感じですよね」
と、ミユウちゃん。
「そうね。毎日、しなやかに生きてる感じがするわよね」
と、御島さん。
「それに一番大事なのは、本能的に男女がつながっている事・・・相手の笑顔に吸い込まれるように女性が笑顔になれなくてはいけないわ」
「そこで大事なのは言葉じゃないの。相手の目を見た時に、ココロがすーっと相手のこころに吸い寄せられるようにつながっていくの」
「お互い目を介してココロが繋がっている感じね。そういう本能のチカラを使える男性がいいのよ・・・」
と、御島さんは遠い目をしながら、夢見がちに言葉にする。
「言葉ではないの。こころを繋げる、本能のチカラこそ、大事なの。恋の魔法をかけられた女性だけに許された透明な鍵が・・・そこにはあるのよ・・・」
「これ、経験した人間じゃないと、わからないかもね・・・」
と、御島さんは遠い目をしている。
「でも、わたし思うんですけど・・・その男性のファッションも大事だと思うんですよ。なんかサラリーマンのオヤジが着ているような」
「おっさんスーツで、好きなパンケーキのお店に行ったとしても、浮いちゃいますよね。そういう男性ってファッションも固定観念って」
「言うか・・・頭が堅いって、そういう事だと思うんです。人生は冒険じゃなくて、既定路線みたいな・・・」
と、辛辣姫。
「ゆるちょさんは、明確に日本人を規定しています。人間はしあわせになれる人とそうでない人の2種類に分かれている」
「そして、しあわせになれない人はこれまた2種類の人間が居て、周囲に偉そうに上から命令する「俺エライ病」の患者・・・と」
「周囲との関係を断ち切った「逃げ込み者」の人間・・・週末の趣味に逃げ込んだオヤジや、週末、子供と遊ぶ事にだけ逃げ込んだ」
「おっさん・・・逆に仕事に逃げ込んだおっさん・・・夜、酒を飲むことだけに逃げ込んだおっさん・・・」
「結局、仕事や、普段の生活を捨て、どこが好きな場所に逃げ込んだ人々は・・・それはネットも含めて・・・」
「リアルを怖がって、別の場所に逃げ込んだ人々は・・・そういう人達は、必ず不幸になると規定しています・・・」
と、辛辣姫。
「わたし、「俺エライ病」の患者は一切相手にしていないですけど、「逃げ込み者」って結構、巷に多いんですよね」
「で、この頭の堅いおっさん達・・・週末でも、常にサラリーマンスーツでいる人・・・みたいな人生・既定路線のおっさん達って」
「ある種、「逃げ込み者」だって、最近、気づいて・・・人生冒険じゃないひとって、相手にしちゃいけないんだなって、やっと気づいたんですよ・・・」
と、辛辣姫。
「だって、サラリーマンスーツの禿げたおっさんをパンケーキの店に連れていけますか?」
「っていうか、そういうオヤジと話す・・・話したい気持ちが一切ありませんよ。そんな人生・既定路線のオヤジなんか」
「同じ空間にいる意味があります?そもそも!絶対つまらないもの・・・そういう男性・・・」
と、辛辣姫。
「そうね。わたし、視界にも入れたくない。毎日、同じ靴を履いて・・・同じスーツを着て、目立つのではなく」
「目立たない事を意識して、「長い物には巻かれろ」主義のオトコ・・・そんなオトコ、いやだあ・・・」
「半径1メートル以内には、絶対いれたくないタイプね。同じ空気さえ、吸いたくないわ」
と、御島さん。
「結局、本能に帰るのよ。本能的に、生理的に、そういうオヤジ達は嫌」
「なんか、目が濁っているのよね、そういうオヤジって」
「話題だって乏しいだろうし、パンケーキなんて言ったって、理解すら出来ないんじゃないかしら」
と、御島さん。
「そうですね。空想すら、したくないです」
と、ミユウちゃん。
「そういう時に欲しくなるのは、気のきいたオトコなのよ。「ちょっとお酒でも飲みに行こうか。すぐ先の店でほっこりしようよ」」
「って言ってくれる。オトコは行動的なオトコじゃダメよね。さっきも言ったけど、女性に声をかけられるのを永久に待ってるようなオトコじゃだめ」
「オトコは先に先に、女性の気持ちを察して、行動してくれなきゃ」
と、御島さん。
「やっぱり、大切なのは、「洞察力」だ」
と、貴島くん。
「そういうオトコはやっぱり雰囲気が違うんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。目を合わせただけで、こちらをトロンとさせてしまうような、そういう目を持っているわ」
「オトコは目なのよ。その目があるから、彼の言葉も生きてくる」
「「いいじゃん。行こうよ。約束だろ?」と彼は少し強引に手を握って、歩きだす」
「約束なんてしていなくても、女性のこころに突き刺さる言葉を彼は持っている。そして、それを繰り出してくるの」
と、御島さん。
「男性は少し強引な方がいいって、聞いた事がありますけど」
と、池澤くん。
「そういうカタチじゃないのよ。雰囲気と言うか、彼の目ね。その目がわたしの行動を促すの。それは獣の動きのようだわ」
と、御島さん。
「その瞬間、女性は確かに恋しているんですよね?」
と、辛辣姫。
「そ。恋をしているからこそ、男性の言葉が、やさしく促してくれるの。本能的に女性を動かすの・・・」
と、御島さん。
「光る目と光る目が合わさって・・・上機嫌な微笑みを生むわ。人生で初くらいの上機嫌な微笑み」
「だからこそ、もう、その先に進める事を相手にも解らせて・・・人生の冒険はさらに進んでいくの」
「人生・既定路線のオヤジには、入り込む隙間も一切無いわね・・・」
と、御島さん。
「人生は何も決まっていないの。相手の男性が、わたしのこころを見つめてくれて、最高の上機嫌の場所に連れて行ってくれるから」
「人生は動き出し、恋は成就するのよ。そういう素敵な男性こそ、女性を最高にしあわせに出来る、結婚相手の男性になるとわたしは信じているわ」
と、御島さん。
「男女の間で、一番大事なのは、そこで作り上げられた「こころとこころの繋がり」なのよ。そこが一番大事。そのこころが切れたら」
「こころが離れたら・・・その関係性は、終わってしまう・・・それだけだと思うの。そこが大事ってお互い思っていれば・・・」
「お互い、それを大事に出来なくなったら、当然、終わりが来るのよね。それが二人の関係って事じゃない?」
と、御島さん。
「シンプルな恋で始まって、お互いの大事さを知り、こころとこころが繋がり、愛が芽生えて、二人の人生が始まる」
「子供が出来て、生きていくうち、それが家族愛に成長していくか、自分勝手な人生を追いかけるようになって、こころが離れるか」
「それが人生って事かもね。いずれにしろ、人生は冒険だわ。常に美味しいパンケーキを求めていくように」
「融通無碍な、自由なカタチで生きる自分でありたいわ」
と、御島さん。
「・・・とすると・・・パンケーキの似合わない、人生・既定路線のオヤジは、結婚相手失格って事になりますかね」
と、貴島くん。苦笑している。
「女性の気持ちのわからない・・・「洞察力」の無い男性は、そもそも、女性の恋の相手にはならないわ」
「そういう男性を相手にしている女性も、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
と、御島さん。冷たいビールをグビリと飲んだ。
「お互い相手の気持ちをわかりあえる、お互いの気持ちを気にかけられる・・・そういう二人になれないと、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
「それが素敵な恋する二人だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「じゃあ、逆に言えば、お互い相手の気持ちをわかりあえる・・・気にかけられる・・・そういう二人になれれば、確実に、しあわせになれる」
「・・・恋する女性はしあわせになれるって・・・そういう結論で、いいですね!」
と、辛辣姫が言うと、御島さんもミユウちゃんもやさしい笑顔で頷いた。
数時間後、別の店に、僕と貴島くんの姿がある。
「結局、恋の魔法をかけられた時に見つける事の出来る、魔法の鍵・・・それを見つけられた女性だけがしあわせになれるって事ですか?」
と、貴島くん。
「ああ。あの鍵を使うとすっげー、気持ちよくなるれるんだぜー」
と、僕はジン・リッキーを飲みながら、笑顔で言葉にした。
(おしまい)
おはようございます。
5月の週末。もう初夏の感じですね。
少し暑いくらいですけど。
さて、その時、僕らは事務所近くの和風居酒屋の個室で、飲んでいました。
「でも、恋している女性って、すぐにわかるのよね」
「決まって、キラキラした、やさしい、目の笑った表情をしているもの。もちろん、その目は「ヒカルの姫の目」をしている」
「多分、あの表情をしている時、その女性は人生で最も上機嫌な時を迎えているんでしょうね」
「人生、最上の日・・・ほんと、生まれてきて、最高の笑顔をしているのよ・・・恋する女性は・・・」
と、御島さん(31)。冷たいビールを飲みながら、どこか遠い目をしている。
「その風景はどこでも見られるわ。今日も、見たの。少し嬉しかった」
と、御島さん。
「それって、どこで見たんですか?」
と、池澤くん。
「近所の薬局屋さん。バイトの女性が目をキラキラさせて、嬉しそうに若い男性に商品を渡してた」
「多分、あの二人は、ずっと顔見知りで・・・でも、今、バイトの彼女の恋がときめいている・・・そんな表情をしていたわ」
と、御島さん。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「そういう風景って時折見るのよね。コンビニのレジでバイトの女性とお客さんとか、病院の会計課のお姉さんと患者の息子さんとか」
「駅のお土産モノ屋さんの女性とお客さんとか・・・グリーン車のグリーンアテンダントの女性とお客さんとか」
「・・・それこそ、いろいろな場所で見られる風景・・・ある意味、春の風景かしらね・・・」
「恋の季節だわ・・・」
と、御島さん。少し夢見がちな表情である。
「そうなんですか?僕なんかにすると、仕事している女性って真面目に・・・男性にはマニュアル通り、ちょっと冷たく対応しているような気が」
「しますけどね・・・」
と、池澤くん(24)。
「すごく真面目と言うか・・・なんか、けんもほろろって感じもしますけどね。ま、業務だから当たり前でしょうけどね」
「男性からすれば、業務で、個人的な感情を入れるなんて以ての外ですからね・・・」
と、池澤くん。
「そこがもう、男性って女性の気持ちを読み切れないって言うか、「洞察力」がない所なのよね・・・」
と、御島さん。
「え?そうなんですか?仕事に真面目だからこそ、女性は男性に、けんもほろろ・・・じゃ、なかったんですか?」
と、池澤くん。
「うーん、そういう事を思っている男性は、女性に相手にされないんでしょうね」
と、辛辣姫。
「ど、どういう事です?女性は真面目・・・じゃ、いけないんですか?」
「真面目に仕事をするからこそ、感情抜きにすべてのお客さんに差別なく平等に接する・・・これが当たり前なんじゃないですか?」
と、池澤くん。
「男性はすぐこれだから困るわ。事を大仰にしがちだし、すぐになんらかの正義を持ち出してくる」
「だいたい、差別なく平等なんて・・・本気で思ってるの?こういう頭の堅い男性が、女性から最も嫌われるのよ・・・ね、ユキちゃん」
と、御島さん。
「男性は人の中身が見抜けないと、すぐに自分の正当性を誇示するために、何らかの正義を持ち出しガチですね」
「そして、すぐに相手と敵対し、相手を打ち負かそうとする。まあ、面倒くさい相手ですよ。だから、一部の女性から」
「すぐに敬遠される。その女性から敬遠される行為を導いているのは、確実に男性の方なんですけどね」
と、辛辣姫。
「女性は子供の頃から、周囲の女性の思惑を見抜く訓練をしています。皆の思惑は何なのか・・・自分の立ち位置はどうなのか」
「そして、どういう発言や行動をすれば、女性達の共存共栄が図れるのか・・・それを常に考えているのが女性ですね」
と、辛辣姫。
「それに対して、男性はすぐに攻撃に出る。そういう挙に出れば、女性はすぐに引き下がると思っている」
「それはそうかもしれないけれど、そういう行為に出た男性に対して、女性達がどう思うか・・・後々それがどういう障害になるか」
「全く考えていないのが、一部のオトコ達です。それが将来、自分の立ち位置を危うくするなんて、考えない」
と、辛辣姫。
「どうも女性と男性と言うのは、違う発想の人間のようです。短絡的に今、結果を求めたがるのが男性で」
「将来も含めた自分の立ち位置を守ろうとするのが、女性。立ち位置や共存共栄と言う事にこころを砕いていないのが」
「男性って感じが、女性からは、しますよね」
と、辛辣姫。
「それ、わたし、すごく思うんですよね。まず、女性の思惑を男性がさっぱり理解出来ないって言う現状がまったくわからない」
「結局、「今が良ければいい」って言う発想が男性でしょ?しかも、男性が、女性の思惑を理解出来なかったら、女性と男性の共存共栄も」
「出来るわけないじゃないですか?相手の思惑を理解しながら、こころを近づけていく、相手を思いやる気持ちを持つ」
「それが男女の共存共栄の、基本中の基本だと思うんですけど・・・」
と、ミユウちゃん。
「それ聞くと、なんとなく、わかってきたけど・・・男性には2種類のオトコがいるのよ」
「女性の思惑がわからなくて、だから、適当に理由をつけて正義をかざして、女性に戦闘を挑み、屈服させようとする「怖がり派」と」
「女性の思惑がわかっているからこそ、笑顔で相手の思いを引き出し、キラキラした目の上機嫌な女性の笑顔を引き出すオトコ「恋する派」と」
「その2種類のオトコ・・・もちろん、弱くて、絶対にしあわせになれないオトコが「怖がり派」で」
「強くて、女性を絶対にしあわせにしていけるオトコが「恋する派」じゃない?」
と、御島さん。
「女性はそういうオトコの本質を見抜きます。池澤くんに言っておくけど・・・池澤くんは「怖がり派」と女性から見なされているから」
「コンビニでも、スーパーでも、薬局でも、女性店員さんにマニュアル通りの対応しかされないのよ・・・」
「もちろん、女性から見ても、恋の相手では無いって事ね」
と、辛辣姫。
「え?そうだったんですか?」
と、池澤くん。冷たいビールをグビリと飲む。
「素敵な女性は上手く出会いを作って、恋をしているわ。もちろん、皆から愛されるマドンナ系の女性が素敵な男性に恋をするからこそ」
「「出会い」は生まれるし、恋も生まれていくんだけどね。マドンナ系の女性は自分が美しい事をちゃんと理解しているからこそ安心して、恋に落ちていけるのよ」
と、辛辣姫。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「だって、女性からすれば、興味を覚えない男性には、マニュアル通りの対応で充分だと普通に思うでしょう?」
「恋は女性によって、コントロールされているのよ。恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノだもの・・・」
と、辛辣姫。
「だから、恋の対象外の男性には、むしろ、すぐに忘れてもらうように、マニュアル通り、何も特別な事をしないの」
「女性達が一番嫌うのは、興味のない男性に興味を持たれる事だもの」
と、辛辣姫。
「男性達に、なにか、勘違いされて、「このオンナは俺に気がある」みたいに思われたり、「このオンナ、可能性があるな」とか思われるのが」
「女性とすれば、絶対に嫌なのよ・・・」
と、辛辣姫。
「そうですよね。そういう勘違いオヤジっていますよね。スーパーの美人なレジ係の女性にしきりに話しかけるバカオヤジ」
「・・・話しかけていれば、いつしか女性はなびく・・・と変な思い込みを持っている勘違いオヤジっているんですよね」
「そんなわけ・・・永久に無いのに。だいたい、そういうオヤジって、デブで外見ブサイクなオヤジですからね。口臭そうだし」
「身体は、だらしなく太っているし、もう人生そのものが終わっている感じのオヤジなんですよね」
「そして、他人の迷惑が理解出来ない・・・最悪タイプの人間ですよ」
と、ミユウちゃん。
「美しい女性は、ただでさえ、そういうダメオヤジを惹きつけてしまうリスクに囲まれているから・・・美しい女性程」
「慎重に毎日働いているの。ダメなオヤジ程、女性からは嫌われているから・・・洞察力も無いし、奥さんや子供からも相手に」
「されていないから、仕事上仕方なく、やさしく相手してくれるスーパーのレジ係のお姉さんを勘違いして、口説こうとする」
「・・・そいうオヤジはお金だして、女性のいる飲み屋に行くべきなのよ。女性に、うまくあしらって貰って、たくさんお金を吐き出されられて」
「・・・そういう場にいるべきオヤジなのにね」
と、御島さん。
「まあ、いいわ。話を元に戻しましょう。だから、そういうオヤジを嫌って、接客業で働いている女性達は普段はマニュアル通りに」
「男性に接するようにしているの。女性から相手にされない男性ほど、勘違いしがちだから、そこはよく相手の男性を見極めてるわ」
と、御島さん。
「そして、それでも女性は女性だわ。毎日、恋を探している・・・つまり、好きになれるオトコを探しているって事。だって、女性は恋する男性と出会う為に」
「生まれてきたんですもの・・・違うかしら?ユキちゃん」
と、御島さん。
「そうですね。ざっくり言ってしまえば、女性は恋する為に生まれてくる。恋する男性を見つける為に生まれてくる・・・ですよね」
「そして、そういう男性に出会った時にこそ、はじめて、その目が笑う・・・そういう事ですね」
と、辛辣姫。
「だから、そういう意味では、そういう目の笑う女性の表情を生まれてから一度も見た事のない男性だっていると思うんですよね」
「テレビの向こうで、綺麗な女性の目が笑っている風景って素敵だと思うんですけど、リアルな毎日で、そういう風景を」
「見ている男性って、かなり少ないとわたしは思っています。それが現実・・・」
と、ミユウちゃん。
「女性に視界にさえ、入れられていない男性は、全体の8割以上だっていいますよ。っていうか・・・女性も恋される女性は全体の2割で」
「あとの8割は、男性に女性として、認識されていない・・・だから話しやすい・・・って話を聞きますね」
と、辛辣姫。
「それを言うなら、男性だって・・・視界に入れるべき素敵な男性・・・「恋する派」の男性は約2割で」
「あとの8割は、「興味なし」のレッテルの貼られた「怖がり派」の男性・・・だそうですよ」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性は、その「恋する派」の男性を見つけ出し・・・恋に落ちる。でも、その時、普通の業務の対応の間に」
「女性は相手を見極め・・・恋に落ちていくのよね・・・そこが女性のすごいところ・・・」
と、御島さん。
「そこがわからないんですよ。女性は自分が恋に落ちている事をどうやって、男性に伝えるんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。ユキちゃんだったら、どうする?」
と、御島さん。
「そうですね。わたしが見たことがあるのは・・・コンビニの女性でしたけど・・・その女性は「素敵な男性だわ」って」
「男性の見た目から気づいているんですよね。そして、その男性と目を合わせた時・・・女性は恋に落ちる・・・その男性はもちろん」
「「ヒカルの君の目」・・・キラキラした目で彼女と目を合わせて・・・その瞬間、女性は恋の魔法にかけられたようでした」
「そして、彼女はその男性にマニュアル通りの言葉をその彼に発した・・・もちろん、目の笑う素敵な笑顔で・・・そんな風に見ましたけどね」
と、辛辣姫。
「目の笑う素敵な笑顔・・・それが鍵ね。女性は恋した相手にしか、そんな笑顔を見せないモノ・・・それは女性だったら、わかる事じゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性は、「恋する派」の男性には、マニュアル通りの言葉で、恋の思いを伝えるけれど・・・その時、その女性の目は笑っている・・・」
「でも、興味の無い「怖がり派」の男性には、ただ冷たい表情で、マニュアル通りの対応しかしない・・・そういう事?」
と、僕。
「そういう事。結局、女性の表情がモノを言う・・・そういう事です」
と、辛辣姫。
「そういう意味じゃあ・・・女性は好きな男性には、目の笑う表情で相手の言葉を受け止めるのに対して」
「興味の無い男性には、冷静なマニュアル通りの対応しかしないんだから・・・そこで男性は女性の本当の気持ちを理解すべきよね」
「それは自然な「洞察力」とも言えないモノじゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性をしあわせにするには、男性の「洞察力」が最も大切・・・と言う事を御島さんは言いたいんだね?」
と、僕。
「そ。女性のこころが読めない男性は、女性を不幸にしてしまうでしょ?」
と、御島さん。
「なるほど・・・それはシンプルによくわかる話ですね」
と、貴島くん(29)。
「でしょう?わたしは、人間として、最も大事なモノは「日々の成長」だと思っているの」
「その中でも「お互いをわかりあう気持ち」・・・「洞察力」こそ、オトコとオンナが一緒に生きていく上で、大事なチカラだとわたしは思っている」
「だって、これが無ければ、お互いをわかりあえないじゃない。それが結婚しても、しあわせになれない」
「男女共存のカタチがとれていない・・・今の不幸のカタチの原因だとわたしは思っているの」
と、御島さん。
「ある意味、女性は「夫に洞察力が無いから、わかりあえない」と言う事はわかっているって御島さんは言いますよね」
「だから、妻側が諦めちゃって・・・夫婦の中が終わっていくって」
「夫婦って結婚して、子供を大人まで成長させられれば、それで、いいってもんじゃないって思います。わたしは」
「家族としてのしあわせを実現出来る事こそ、大事な事だって、わたしは思っていて・・・父を尊敬している、愛する母」
「母の献身を愛する父。そういう両親を誇りを持って愛する子供達・・・そういう両親をやさしく見守る祖父と祖母のカタチ」
「・・・大切な事は「お互いを思いやるココロ」・・・その基本が、両親、それぞれが相手の心を理解し、気にかけている事」
「・・・「洞察力」だって、わたしは思っています」
と、辛辣姫。
「例えば、父親の立場にたって、「あの子は今、こういう立場にある。だとすれば、こういう問題を抱えているはずだ。娘は」」
「「初めての事に怖がっているに違いない。だとしたら、少しこういう話をしてやったらどうだろう?」・・・そんな思いを」
「父親が持って、母親と相談しながら、娘の今に助けを出してやれる・・・そういうカタチが家族の理想なんじゃないですか?」
「わたしは、そういう対応をされた過去があるから・・・家族を信じられるんです」
「その基本こそ、「お互いを思いやる心」・・・「気にかけてあげる気持ち」・・・「洞察力」なんじゃないですか?」
と、辛辣姫。
「そういう事の出来ない父親があまりに増えてしまっているんじゃないかしら。同じように母親も」
「夫婦お互い・・・気にかけてないって言うか・・・ただ自分勝手に生きてるっていうか・・・だから、ふしあわせな家族が一杯いるような気がするわ」
と、御島さん。
「人々が弱くなったから、洞察力そのもののチカラが弱まったって言えませんか?」
「洞察力・・・相手の気持ちを察する事って結局、相手の立場に立ってモノを考えられる事でしょう?」
「それが・・・人間性が小さくなったから・・・自分の事で精一杯になってしまった・・・そう考えるのは、間違いですか?」
と、ミユウちゃん。
「女性はそもそもチカラが弱いから・・・男性に襲撃されたら、怖いから、「洞察力」を進化させたって言われています」
「目の前の男性がいきなりレイプしてこないか・・・それを判断する為に、男性に対する「洞察力」を進化させ、男性の今の気持ちを」
「見据える事が出来るようになった・・・それが生物学的知見ですけど・・・だから、逆に男性は「洞察力」を進化させる必要を感じなかった」
「それが男性が「洞察力」をあまり重視しない理由・・・とも考えられますよね?」
と、ミユウちゃん。
「それが男性の今の行いすべての通底する事だと?」
と、僕。
「ええ。だから、男性は女性をいつも上から目線で、バカにしているんじゃないですか?「洞察力」なんか無くても、自分の立場は揺るがないって」
「そう思ってる・・・」
と、ミユウちゃん。
「だから、女性の気持ちなんか関係なく自分勝手に振る舞い始める・・・結婚後の男性の特徴が出始めるんじゃないですか?」
「自分勝手に好きなモノを買ってくる。子育てに協力するふりして、面倒くさい事はすべて奥さんに押し付ける」
「好きにお酒を飲んで酔っ払って帰ってくる。週末は自分の趣味に没頭・・・結局、自分のしたい事ばかりして、後は女性に甘えるだけ」
「女性はあんたのお母さんじゃないのよ。まったく・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって結局、女性をバカにして、女性に甘えてるってだけじゃない?」
と、辛辣姫。
「そ。何の為の結婚生活かよくわからない・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって、でも、「洞察力の無いオトコ」の結婚生活って事でしょ?」
と、御島さん。
「ええ。そうなります」
と、ミユウちゃん。
「「怖がり派」オトコの結婚生活、とも言えますよ。「洞察力」が無いから、相手の中身が見えないオトコの「怖がり派」オトコの結婚生活・・・」
と、辛辣姫。
「だから、ふしあわせになるのよ。何も見えない自分勝手の怖がり野郎の結婚生活だから」
と、御島さん。
「洞察力のある「恋する派」の男性だったら、そこは違うんじゃないかしら。相手の気持ちを思いやれる」
「人間性の大きい、精神的に強い男性なら、ね・・・」
と、御島さん。
「そういうオトコを女性は、恋する相手として、選んでいるのよ・・・本当は」
と、御島さん。
「そういうオトコは、いろいろなネガティブを経験し、そこを乗り越えてきたオトコだから、自然と女性に対する」
「「洞察力」も磨かれてきたのよ。大事なのは女性に対する「洞察力」を磨く経験をちゃんとしているって事」
「それがあるのと無いのとでは、結果が大きく違ってくるわ」
と、御島さん。
「そういう経験をその人生でしっかり体験しているからこそ、その笑顔で、女性をすべて受け入れる事が出来る」
「どんなネガティブにも打ち勝てる自信が彼をそうさせるのよ・・・」
と、御島さん。
「結局、人生で大切なのは、やっぱり、経験なんですね」
と、池澤くん。
「で・・・そういうのって、外見上、差があるんですか?どうやったら、そういう男性を女性は理解出来るんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。要は雰囲気よね。ダメなオトコって、「エラそう臭」がプンプンしているのよね」
「「俺は東大出だ」とか「俺、いい会社の正社員なんだ」とか「俺、官僚」とか「俺、アカデミックな人間なんだ。准教授だし」とか」
「簡単に言うと、「知識がある」事ばかり誇っているような最低な奴らよね。そもそもオリジナルな知恵も作れない最低の人間の癖に」
「家柄とか卒業大学、現状の所属先ばかり偉そうに誇って、何の価値も無い自分に気づいていない」
「ま、こういう男性には、空気を読まないダメなオンナがくっつくんだけどね」
と、御島さん。
「少し感情が入ったわ。いいオトコは、常に今の空気に敏感よね。そして、相手の女性の気持ちをほぐすように常に言葉を出してくるわ」
「「君の一番好きなスイーツは何?」。「回転寿司のネタで好きなのは何?僕は創作軍艦系」」
「「春はやっぱり、ワンピースでデートしたいよね。君は、どういうワンピースが好きなの?」」
「「好きなアクセサリーは何?イヤリングで趣味に走るのも面白いよね」「新しいパンケーキを食べに行くのも冒険みたいで面白いよ」」
「・・・いろいろなセリフで、まず、女性を癒やしてくれるわ。まあ、簡単に言えば、笑顔で、女性に話しかける事の出来る男性が基本よね」
「そういうオトコは女性の感情をほぐす、具体的で適切なセリフもちゃんとチョイスしてくるわ」
と、御島さん。
「女性に話しかけられない男性は、やっぱりダメですか・・・」
と、池澤くん。
「当然ね。子供じゃないんだから。相手にならないわ・・・」
と、御島さん。
「それに、女性に自由に話しかけてくれる男性って、人生に固定観念が無いって言うか、毎日を冒険として捉えていて」
「タブーが無い感じですよね」
と、ミユウちゃん。
「そうね。毎日、しなやかに生きてる感じがするわよね」
と、御島さん。
「それに一番大事なのは、本能的に男女がつながっている事・・・相手の笑顔に吸い込まれるように女性が笑顔になれなくてはいけないわ」
「そこで大事なのは言葉じゃないの。相手の目を見た時に、ココロがすーっと相手のこころに吸い寄せられるようにつながっていくの」
「お互い目を介してココロが繋がっている感じね。そういう本能のチカラを使える男性がいいのよ・・・」
と、御島さんは遠い目をしながら、夢見がちに言葉にする。
「言葉ではないの。こころを繋げる、本能のチカラこそ、大事なの。恋の魔法をかけられた女性だけに許された透明な鍵が・・・そこにはあるのよ・・・」
「これ、経験した人間じゃないと、わからないかもね・・・」
と、御島さんは遠い目をしている。
「でも、わたし思うんですけど・・・その男性のファッションも大事だと思うんですよ。なんかサラリーマンのオヤジが着ているような」
「おっさんスーツで、好きなパンケーキのお店に行ったとしても、浮いちゃいますよね。そういう男性ってファッションも固定観念って」
「言うか・・・頭が堅いって、そういう事だと思うんです。人生は冒険じゃなくて、既定路線みたいな・・・」
と、辛辣姫。
「ゆるちょさんは、明確に日本人を規定しています。人間はしあわせになれる人とそうでない人の2種類に分かれている」
「そして、しあわせになれない人はこれまた2種類の人間が居て、周囲に偉そうに上から命令する「俺エライ病」の患者・・・と」
「周囲との関係を断ち切った「逃げ込み者」の人間・・・週末の趣味に逃げ込んだオヤジや、週末、子供と遊ぶ事にだけ逃げ込んだ」
「おっさん・・・逆に仕事に逃げ込んだおっさん・・・夜、酒を飲むことだけに逃げ込んだおっさん・・・」
「結局、仕事や、普段の生活を捨て、どこが好きな場所に逃げ込んだ人々は・・・それはネットも含めて・・・」
「リアルを怖がって、別の場所に逃げ込んだ人々は・・・そういう人達は、必ず不幸になると規定しています・・・」
と、辛辣姫。
「わたし、「俺エライ病」の患者は一切相手にしていないですけど、「逃げ込み者」って結構、巷に多いんですよね」
「で、この頭の堅いおっさん達・・・週末でも、常にサラリーマンスーツでいる人・・・みたいな人生・既定路線のおっさん達って」
「ある種、「逃げ込み者」だって、最近、気づいて・・・人生冒険じゃないひとって、相手にしちゃいけないんだなって、やっと気づいたんですよ・・・」
と、辛辣姫。
「だって、サラリーマンスーツの禿げたおっさんをパンケーキの店に連れていけますか?」
「っていうか、そういうオヤジと話す・・・話したい気持ちが一切ありませんよ。そんな人生・既定路線のオヤジなんか」
「同じ空間にいる意味があります?そもそも!絶対つまらないもの・・・そういう男性・・・」
と、辛辣姫。
「そうね。わたし、視界にも入れたくない。毎日、同じ靴を履いて・・・同じスーツを着て、目立つのではなく」
「目立たない事を意識して、「長い物には巻かれろ」主義のオトコ・・・そんなオトコ、いやだあ・・・」
「半径1メートル以内には、絶対いれたくないタイプね。同じ空気さえ、吸いたくないわ」
と、御島さん。
「結局、本能に帰るのよ。本能的に、生理的に、そういうオヤジ達は嫌」
「なんか、目が濁っているのよね、そういうオヤジって」
「話題だって乏しいだろうし、パンケーキなんて言ったって、理解すら出来ないんじゃないかしら」
と、御島さん。
「そうですね。空想すら、したくないです」
と、ミユウちゃん。
「そういう時に欲しくなるのは、気のきいたオトコなのよ。「ちょっとお酒でも飲みに行こうか。すぐ先の店でほっこりしようよ」」
「って言ってくれる。オトコは行動的なオトコじゃダメよね。さっきも言ったけど、女性に声をかけられるのを永久に待ってるようなオトコじゃだめ」
「オトコは先に先に、女性の気持ちを察して、行動してくれなきゃ」
と、御島さん。
「やっぱり、大切なのは、「洞察力」だ」
と、貴島くん。
「そういうオトコはやっぱり雰囲気が違うんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。目を合わせただけで、こちらをトロンとさせてしまうような、そういう目を持っているわ」
「オトコは目なのよ。その目があるから、彼の言葉も生きてくる」
「「いいじゃん。行こうよ。約束だろ?」と彼は少し強引に手を握って、歩きだす」
「約束なんてしていなくても、女性のこころに突き刺さる言葉を彼は持っている。そして、それを繰り出してくるの」
と、御島さん。
「男性は少し強引な方がいいって、聞いた事がありますけど」
と、池澤くん。
「そういうカタチじゃないのよ。雰囲気と言うか、彼の目ね。その目がわたしの行動を促すの。それは獣の動きのようだわ」
と、御島さん。
「その瞬間、女性は確かに恋しているんですよね?」
と、辛辣姫。
「そ。恋をしているからこそ、男性の言葉が、やさしく促してくれるの。本能的に女性を動かすの・・・」
と、御島さん。
「光る目と光る目が合わさって・・・上機嫌な微笑みを生むわ。人生で初くらいの上機嫌な微笑み」
「だからこそ、もう、その先に進める事を相手にも解らせて・・・人生の冒険はさらに進んでいくの」
「人生・既定路線のオヤジには、入り込む隙間も一切無いわね・・・」
と、御島さん。
「人生は何も決まっていないの。相手の男性が、わたしのこころを見つめてくれて、最高の上機嫌の場所に連れて行ってくれるから」
「人生は動き出し、恋は成就するのよ。そういう素敵な男性こそ、女性を最高にしあわせに出来る、結婚相手の男性になるとわたしは信じているわ」
と、御島さん。
「男女の間で、一番大事なのは、そこで作り上げられた「こころとこころの繋がり」なのよ。そこが一番大事。そのこころが切れたら」
「こころが離れたら・・・その関係性は、終わってしまう・・・それだけだと思うの。そこが大事ってお互い思っていれば・・・」
「お互い、それを大事に出来なくなったら、当然、終わりが来るのよね。それが二人の関係って事じゃない?」
と、御島さん。
「シンプルな恋で始まって、お互いの大事さを知り、こころとこころが繋がり、愛が芽生えて、二人の人生が始まる」
「子供が出来て、生きていくうち、それが家族愛に成長していくか、自分勝手な人生を追いかけるようになって、こころが離れるか」
「それが人生って事かもね。いずれにしろ、人生は冒険だわ。常に美味しいパンケーキを求めていくように」
「融通無碍な、自由なカタチで生きる自分でありたいわ」
と、御島さん。
「・・・とすると・・・パンケーキの似合わない、人生・既定路線のオヤジは、結婚相手失格って事になりますかね」
と、貴島くん。苦笑している。
「女性の気持ちのわからない・・・「洞察力」の無い男性は、そもそも、女性の恋の相手にはならないわ」
「そういう男性を相手にしている女性も、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
と、御島さん。冷たいビールをグビリと飲んだ。
「お互い相手の気持ちをわかりあえる、お互いの気持ちを気にかけられる・・・そういう二人になれないと、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
「それが素敵な恋する二人だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「じゃあ、逆に言えば、お互い相手の気持ちをわかりあえる・・・気にかけられる・・・そういう二人になれれば、確実に、しあわせになれる」
「・・・恋する女性はしあわせになれるって・・・そういう結論で、いいですね!」
と、辛辣姫が言うと、御島さんもミユウちゃんもやさしい笑顔で頷いた。
数時間後、別の店に、僕と貴島くんの姿がある。
「結局、恋の魔法をかけられた時に見つける事の出来る、魔法の鍵・・・それを見つけられた女性だけがしあわせになれるって事ですか?」
と、貴島くん。
「ああ。あの鍵を使うとすっげー、気持ちよくなるれるんだぜー」
と、僕はジン・リッキーを飲みながら、笑顔で言葉にした。
(おしまい)
5月の週末。もう初夏の感じですね。
少し暑いくらいですけど。
さて、その時、僕らは事務所近くの和風居酒屋の個室で、飲んでいました。
「でも、恋している女性って、すぐにわかるのよね」
「決まって、キラキラした、やさしい、目の笑った表情をしているもの。もちろん、その目は「ヒカルの姫の目」をしている」
「多分、あの表情をしている時、その女性は人生で最も上機嫌な時を迎えているんでしょうね」
「人生、最上の日・・・ほんと、生まれてきて、最高の笑顔をしているのよ・・・恋する女性は・・・」
と、御島さん(31)。冷たいビールを飲みながら、どこか遠い目をしている。
「その風景はどこでも見られるわ。今日も、見たの。少し嬉しかった」
と、御島さん。
「それって、どこで見たんですか?」
と、池澤くん。
「近所の薬局屋さん。バイトの女性が目をキラキラさせて、嬉しそうに若い男性に商品を渡してた」
「多分、あの二人は、ずっと顔見知りで・・・でも、今、バイトの彼女の恋がときめいている・・・そんな表情をしていたわ」
と、御島さん。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「そういう風景って時折見るのよね。コンビニのレジでバイトの女性とお客さんとか、病院の会計課のお姉さんと患者の息子さんとか」
「駅のお土産モノ屋さんの女性とお客さんとか・・・グリーン車のグリーンアテンダントの女性とお客さんとか」
「・・・それこそ、いろいろな場所で見られる風景・・・ある意味、春の風景かしらね・・・」
「恋の季節だわ・・・」
と、御島さん。少し夢見がちな表情である。
「そうなんですか?僕なんかにすると、仕事している女性って真面目に・・・男性にはマニュアル通り、ちょっと冷たく対応しているような気が」
「しますけどね・・・」
と、池澤くん(24)。
「すごく真面目と言うか・・・なんか、けんもほろろって感じもしますけどね。ま、業務だから当たり前でしょうけどね」
「男性からすれば、業務で、個人的な感情を入れるなんて以ての外ですからね・・・」
と、池澤くん。
「そこがもう、男性って女性の気持ちを読み切れないって言うか、「洞察力」がない所なのよね・・・」
と、御島さん。
「え?そうなんですか?仕事に真面目だからこそ、女性は男性に、けんもほろろ・・・じゃ、なかったんですか?」
と、池澤くん。
「うーん、そういう事を思っている男性は、女性に相手にされないんでしょうね」
と、辛辣姫。
「ど、どういう事です?女性は真面目・・・じゃ、いけないんですか?」
「真面目に仕事をするからこそ、感情抜きにすべてのお客さんに差別なく平等に接する・・・これが当たり前なんじゃないですか?」
と、池澤くん。
「男性はすぐこれだから困るわ。事を大仰にしがちだし、すぐになんらかの正義を持ち出してくる」
「だいたい、差別なく平等なんて・・・本気で思ってるの?こういう頭の堅い男性が、女性から最も嫌われるのよ・・・ね、ユキちゃん」
と、御島さん。
「男性は人の中身が見抜けないと、すぐに自分の正当性を誇示するために、何らかの正義を持ち出しガチですね」
「そして、すぐに相手と敵対し、相手を打ち負かそうとする。まあ、面倒くさい相手ですよ。だから、一部の女性から」
「すぐに敬遠される。その女性から敬遠される行為を導いているのは、確実に男性の方なんですけどね」
と、辛辣姫。
「女性は子供の頃から、周囲の女性の思惑を見抜く訓練をしています。皆の思惑は何なのか・・・自分の立ち位置はどうなのか」
「そして、どういう発言や行動をすれば、女性達の共存共栄が図れるのか・・・それを常に考えているのが女性ですね」
と、辛辣姫。
「それに対して、男性はすぐに攻撃に出る。そういう挙に出れば、女性はすぐに引き下がると思っている」
「それはそうかもしれないけれど、そういう行為に出た男性に対して、女性達がどう思うか・・・後々それがどういう障害になるか」
「全く考えていないのが、一部のオトコ達です。それが将来、自分の立ち位置を危うくするなんて、考えない」
と、辛辣姫。
「どうも女性と男性と言うのは、違う発想の人間のようです。短絡的に今、結果を求めたがるのが男性で」
「将来も含めた自分の立ち位置を守ろうとするのが、女性。立ち位置や共存共栄と言う事にこころを砕いていないのが」
「男性って感じが、女性からは、しますよね」
と、辛辣姫。
「それ、わたし、すごく思うんですよね。まず、女性の思惑を男性がさっぱり理解出来ないって言う現状がまったくわからない」
「結局、「今が良ければいい」って言う発想が男性でしょ?しかも、男性が、女性の思惑を理解出来なかったら、女性と男性の共存共栄も」
「出来るわけないじゃないですか?相手の思惑を理解しながら、こころを近づけていく、相手を思いやる気持ちを持つ」
「それが男女の共存共栄の、基本中の基本だと思うんですけど・・・」
と、ミユウちゃん。
「それ聞くと、なんとなく、わかってきたけど・・・男性には2種類のオトコがいるのよ」
「女性の思惑がわからなくて、だから、適当に理由をつけて正義をかざして、女性に戦闘を挑み、屈服させようとする「怖がり派」と」
「女性の思惑がわかっているからこそ、笑顔で相手の思いを引き出し、キラキラした目の上機嫌な女性の笑顔を引き出すオトコ「恋する派」と」
「その2種類のオトコ・・・もちろん、弱くて、絶対にしあわせになれないオトコが「怖がり派」で」
「強くて、女性を絶対にしあわせにしていけるオトコが「恋する派」じゃない?」
と、御島さん。
「女性はそういうオトコの本質を見抜きます。池澤くんに言っておくけど・・・池澤くんは「怖がり派」と女性から見なされているから」
「コンビニでも、スーパーでも、薬局でも、女性店員さんにマニュアル通りの対応しかされないのよ・・・」
「もちろん、女性から見ても、恋の相手では無いって事ね」
と、辛辣姫。
「え?そうだったんですか?」
と、池澤くん。冷たいビールをグビリと飲む。
「素敵な女性は上手く出会いを作って、恋をしているわ。もちろん、皆から愛されるマドンナ系の女性が素敵な男性に恋をするからこそ」
「「出会い」は生まれるし、恋も生まれていくんだけどね。マドンナ系の女性は自分が美しい事をちゃんと理解しているからこそ安心して、恋に落ちていけるのよ」
と、辛辣姫。
「はあ・・・」
と、池澤くん。
「だって、女性からすれば、興味を覚えない男性には、マニュアル通りの対応で充分だと普通に思うでしょう?」
「恋は女性によって、コントロールされているのよ。恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノだもの・・・」
と、辛辣姫。
「だから、恋の対象外の男性には、むしろ、すぐに忘れてもらうように、マニュアル通り、何も特別な事をしないの」
「女性達が一番嫌うのは、興味のない男性に興味を持たれる事だもの」
と、辛辣姫。
「男性達に、なにか、勘違いされて、「このオンナは俺に気がある」みたいに思われたり、「このオンナ、可能性があるな」とか思われるのが」
「女性とすれば、絶対に嫌なのよ・・・」
と、辛辣姫。
「そうですよね。そういう勘違いオヤジっていますよね。スーパーの美人なレジ係の女性にしきりに話しかけるバカオヤジ」
「・・・話しかけていれば、いつしか女性はなびく・・・と変な思い込みを持っている勘違いオヤジっているんですよね」
「そんなわけ・・・永久に無いのに。だいたい、そういうオヤジって、デブで外見ブサイクなオヤジですからね。口臭そうだし」
「身体は、だらしなく太っているし、もう人生そのものが終わっている感じのオヤジなんですよね」
「そして、他人の迷惑が理解出来ない・・・最悪タイプの人間ですよ」
と、ミユウちゃん。
「美しい女性は、ただでさえ、そういうダメオヤジを惹きつけてしまうリスクに囲まれているから・・・美しい女性程」
「慎重に毎日働いているの。ダメなオヤジ程、女性からは嫌われているから・・・洞察力も無いし、奥さんや子供からも相手に」
「されていないから、仕事上仕方なく、やさしく相手してくれるスーパーのレジ係のお姉さんを勘違いして、口説こうとする」
「・・・そいうオヤジはお金だして、女性のいる飲み屋に行くべきなのよ。女性に、うまくあしらって貰って、たくさんお金を吐き出されられて」
「・・・そういう場にいるべきオヤジなのにね」
と、御島さん。
「まあ、いいわ。話を元に戻しましょう。だから、そういうオヤジを嫌って、接客業で働いている女性達は普段はマニュアル通りに」
「男性に接するようにしているの。女性から相手にされない男性ほど、勘違いしがちだから、そこはよく相手の男性を見極めてるわ」
と、御島さん。
「そして、それでも女性は女性だわ。毎日、恋を探している・・・つまり、好きになれるオトコを探しているって事。だって、女性は恋する男性と出会う為に」
「生まれてきたんですもの・・・違うかしら?ユキちゃん」
と、御島さん。
「そうですね。ざっくり言ってしまえば、女性は恋する為に生まれてくる。恋する男性を見つける為に生まれてくる・・・ですよね」
「そして、そういう男性に出会った時にこそ、はじめて、その目が笑う・・・そういう事ですね」
と、辛辣姫。
「だから、そういう意味では、そういう目の笑う女性の表情を生まれてから一度も見た事のない男性だっていると思うんですよね」
「テレビの向こうで、綺麗な女性の目が笑っている風景って素敵だと思うんですけど、リアルな毎日で、そういう風景を」
「見ている男性って、かなり少ないとわたしは思っています。それが現実・・・」
と、ミユウちゃん。
「女性に視界にさえ、入れられていない男性は、全体の8割以上だっていいますよ。っていうか・・・女性も恋される女性は全体の2割で」
「あとの8割は、男性に女性として、認識されていない・・・だから話しやすい・・・って話を聞きますね」
と、辛辣姫。
「それを言うなら、男性だって・・・視界に入れるべき素敵な男性・・・「恋する派」の男性は約2割で」
「あとの8割は、「興味なし」のレッテルの貼られた「怖がり派」の男性・・・だそうですよ」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性は、その「恋する派」の男性を見つけ出し・・・恋に落ちる。でも、その時、普通の業務の対応の間に」
「女性は相手を見極め・・・恋に落ちていくのよね・・・そこが女性のすごいところ・・・」
と、御島さん。
「そこがわからないんですよ。女性は自分が恋に落ちている事をどうやって、男性に伝えるんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。ユキちゃんだったら、どうする?」
と、御島さん。
「そうですね。わたしが見たことがあるのは・・・コンビニの女性でしたけど・・・その女性は「素敵な男性だわ」って」
「男性の見た目から気づいているんですよね。そして、その男性と目を合わせた時・・・女性は恋に落ちる・・・その男性はもちろん」
「「ヒカルの君の目」・・・キラキラした目で彼女と目を合わせて・・・その瞬間、女性は恋の魔法にかけられたようでした」
「そして、彼女はその男性にマニュアル通りの言葉をその彼に発した・・・もちろん、目の笑う素敵な笑顔で・・・そんな風に見ましたけどね」
と、辛辣姫。
「目の笑う素敵な笑顔・・・それが鍵ね。女性は恋した相手にしか、そんな笑顔を見せないモノ・・・それは女性だったら、わかる事じゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性は、「恋する派」の男性には、マニュアル通りの言葉で、恋の思いを伝えるけれど・・・その時、その女性の目は笑っている・・・」
「でも、興味の無い「怖がり派」の男性には、ただ冷たい表情で、マニュアル通りの対応しかしない・・・そういう事?」
と、僕。
「そういう事。結局、女性の表情がモノを言う・・・そういう事です」
と、辛辣姫。
「そういう意味じゃあ・・・女性は好きな男性には、目の笑う表情で相手の言葉を受け止めるのに対して」
「興味の無い男性には、冷静なマニュアル通りの対応しかしないんだから・・・そこで男性は女性の本当の気持ちを理解すべきよね」
「それは自然な「洞察力」とも言えないモノじゃないかしら」
と、御島さん。
「つまり、女性をしあわせにするには、男性の「洞察力」が最も大切・・・と言う事を御島さんは言いたいんだね?」
と、僕。
「そ。女性のこころが読めない男性は、女性を不幸にしてしまうでしょ?」
と、御島さん。
「なるほど・・・それはシンプルによくわかる話ですね」
と、貴島くん(29)。
「でしょう?わたしは、人間として、最も大事なモノは「日々の成長」だと思っているの」
「その中でも「お互いをわかりあう気持ち」・・・「洞察力」こそ、オトコとオンナが一緒に生きていく上で、大事なチカラだとわたしは思っている」
「だって、これが無ければ、お互いをわかりあえないじゃない。それが結婚しても、しあわせになれない」
「男女共存のカタチがとれていない・・・今の不幸のカタチの原因だとわたしは思っているの」
と、御島さん。
「ある意味、女性は「夫に洞察力が無いから、わかりあえない」と言う事はわかっているって御島さんは言いますよね」
「だから、妻側が諦めちゃって・・・夫婦の中が終わっていくって」
「夫婦って結婚して、子供を大人まで成長させられれば、それで、いいってもんじゃないって思います。わたしは」
「家族としてのしあわせを実現出来る事こそ、大事な事だって、わたしは思っていて・・・父を尊敬している、愛する母」
「母の献身を愛する父。そういう両親を誇りを持って愛する子供達・・・そういう両親をやさしく見守る祖父と祖母のカタチ」
「・・・大切な事は「お互いを思いやるココロ」・・・その基本が、両親、それぞれが相手の心を理解し、気にかけている事」
「・・・「洞察力」だって、わたしは思っています」
と、辛辣姫。
「例えば、父親の立場にたって、「あの子は今、こういう立場にある。だとすれば、こういう問題を抱えているはずだ。娘は」」
「「初めての事に怖がっているに違いない。だとしたら、少しこういう話をしてやったらどうだろう?」・・・そんな思いを」
「父親が持って、母親と相談しながら、娘の今に助けを出してやれる・・・そういうカタチが家族の理想なんじゃないですか?」
「わたしは、そういう対応をされた過去があるから・・・家族を信じられるんです」
「その基本こそ、「お互いを思いやる心」・・・「気にかけてあげる気持ち」・・・「洞察力」なんじゃないですか?」
と、辛辣姫。
「そういう事の出来ない父親があまりに増えてしまっているんじゃないかしら。同じように母親も」
「夫婦お互い・・・気にかけてないって言うか・・・ただ自分勝手に生きてるっていうか・・・だから、ふしあわせな家族が一杯いるような気がするわ」
と、御島さん。
「人々が弱くなったから、洞察力そのもののチカラが弱まったって言えませんか?」
「洞察力・・・相手の気持ちを察する事って結局、相手の立場に立ってモノを考えられる事でしょう?」
「それが・・・人間性が小さくなったから・・・自分の事で精一杯になってしまった・・・そう考えるのは、間違いですか?」
と、ミユウちゃん。
「女性はそもそもチカラが弱いから・・・男性に襲撃されたら、怖いから、「洞察力」を進化させたって言われています」
「目の前の男性がいきなりレイプしてこないか・・・それを判断する為に、男性に対する「洞察力」を進化させ、男性の今の気持ちを」
「見据える事が出来るようになった・・・それが生物学的知見ですけど・・・だから、逆に男性は「洞察力」を進化させる必要を感じなかった」
「それが男性が「洞察力」をあまり重視しない理由・・・とも考えられますよね?」
と、ミユウちゃん。
「それが男性の今の行いすべての通底する事だと?」
と、僕。
「ええ。だから、男性は女性をいつも上から目線で、バカにしているんじゃないですか?「洞察力」なんか無くても、自分の立場は揺るがないって」
「そう思ってる・・・」
と、ミユウちゃん。
「だから、女性の気持ちなんか関係なく自分勝手に振る舞い始める・・・結婚後の男性の特徴が出始めるんじゃないですか?」
「自分勝手に好きなモノを買ってくる。子育てに協力するふりして、面倒くさい事はすべて奥さんに押し付ける」
「好きにお酒を飲んで酔っ払って帰ってくる。週末は自分の趣味に没頭・・・結局、自分のしたい事ばかりして、後は女性に甘えるだけ」
「女性はあんたのお母さんじゃないのよ。まったく・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって結局、女性をバカにして、女性に甘えてるってだけじゃない?」
と、辛辣姫。
「そ。何の為の結婚生活かよくわからない・・・」
と、ミユウちゃん。
「それって、でも、「洞察力の無いオトコ」の結婚生活って事でしょ?」
と、御島さん。
「ええ。そうなります」
と、ミユウちゃん。
「「怖がり派」オトコの結婚生活、とも言えますよ。「洞察力」が無いから、相手の中身が見えないオトコの「怖がり派」オトコの結婚生活・・・」
と、辛辣姫。
「だから、ふしあわせになるのよ。何も見えない自分勝手の怖がり野郎の結婚生活だから」
と、御島さん。
「洞察力のある「恋する派」の男性だったら、そこは違うんじゃないかしら。相手の気持ちを思いやれる」
「人間性の大きい、精神的に強い男性なら、ね・・・」
と、御島さん。
「そういうオトコを女性は、恋する相手として、選んでいるのよ・・・本当は」
と、御島さん。
「そういうオトコは、いろいろなネガティブを経験し、そこを乗り越えてきたオトコだから、自然と女性に対する」
「「洞察力」も磨かれてきたのよ。大事なのは女性に対する「洞察力」を磨く経験をちゃんとしているって事」
「それがあるのと無いのとでは、結果が大きく違ってくるわ」
と、御島さん。
「そういう経験をその人生でしっかり体験しているからこそ、その笑顔で、女性をすべて受け入れる事が出来る」
「どんなネガティブにも打ち勝てる自信が彼をそうさせるのよ・・・」
と、御島さん。
「結局、人生で大切なのは、やっぱり、経験なんですね」
と、池澤くん。
「で・・・そういうのって、外見上、差があるんですか?どうやったら、そういう男性を女性は理解出来るんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。要は雰囲気よね。ダメなオトコって、「エラそう臭」がプンプンしているのよね」
「「俺は東大出だ」とか「俺、いい会社の正社員なんだ」とか「俺、官僚」とか「俺、アカデミックな人間なんだ。准教授だし」とか」
「簡単に言うと、「知識がある」事ばかり誇っているような最低な奴らよね。そもそもオリジナルな知恵も作れない最低の人間の癖に」
「家柄とか卒業大学、現状の所属先ばかり偉そうに誇って、何の価値も無い自分に気づいていない」
「ま、こういう男性には、空気を読まないダメなオンナがくっつくんだけどね」
と、御島さん。
「少し感情が入ったわ。いいオトコは、常に今の空気に敏感よね。そして、相手の女性の気持ちをほぐすように常に言葉を出してくるわ」
「「君の一番好きなスイーツは何?」。「回転寿司のネタで好きなのは何?僕は創作軍艦系」」
「「春はやっぱり、ワンピースでデートしたいよね。君は、どういうワンピースが好きなの?」」
「「好きなアクセサリーは何?イヤリングで趣味に走るのも面白いよね」「新しいパンケーキを食べに行くのも冒険みたいで面白いよ」」
「・・・いろいろなセリフで、まず、女性を癒やしてくれるわ。まあ、簡単に言えば、笑顔で、女性に話しかける事の出来る男性が基本よね」
「そういうオトコは女性の感情をほぐす、具体的で適切なセリフもちゃんとチョイスしてくるわ」
と、御島さん。
「女性に話しかけられない男性は、やっぱりダメですか・・・」
と、池澤くん。
「当然ね。子供じゃないんだから。相手にならないわ・・・」
と、御島さん。
「それに、女性に自由に話しかけてくれる男性って、人生に固定観念が無いって言うか、毎日を冒険として捉えていて」
「タブーが無い感じですよね」
と、ミユウちゃん。
「そうね。毎日、しなやかに生きてる感じがするわよね」
と、御島さん。
「それに一番大事なのは、本能的に男女がつながっている事・・・相手の笑顔に吸い込まれるように女性が笑顔になれなくてはいけないわ」
「そこで大事なのは言葉じゃないの。相手の目を見た時に、ココロがすーっと相手のこころに吸い寄せられるようにつながっていくの」
「お互い目を介してココロが繋がっている感じね。そういう本能のチカラを使える男性がいいのよ・・・」
と、御島さんは遠い目をしながら、夢見がちに言葉にする。
「言葉ではないの。こころを繋げる、本能のチカラこそ、大事なの。恋の魔法をかけられた女性だけに許された透明な鍵が・・・そこにはあるのよ・・・」
「これ、経験した人間じゃないと、わからないかもね・・・」
と、御島さんは遠い目をしている。
「でも、わたし思うんですけど・・・その男性のファッションも大事だと思うんですよ。なんかサラリーマンのオヤジが着ているような」
「おっさんスーツで、好きなパンケーキのお店に行ったとしても、浮いちゃいますよね。そういう男性ってファッションも固定観念って」
「言うか・・・頭が堅いって、そういう事だと思うんです。人生は冒険じゃなくて、既定路線みたいな・・・」
と、辛辣姫。
「ゆるちょさんは、明確に日本人を規定しています。人間はしあわせになれる人とそうでない人の2種類に分かれている」
「そして、しあわせになれない人はこれまた2種類の人間が居て、周囲に偉そうに上から命令する「俺エライ病」の患者・・・と」
「周囲との関係を断ち切った「逃げ込み者」の人間・・・週末の趣味に逃げ込んだオヤジや、週末、子供と遊ぶ事にだけ逃げ込んだ」
「おっさん・・・逆に仕事に逃げ込んだおっさん・・・夜、酒を飲むことだけに逃げ込んだおっさん・・・」
「結局、仕事や、普段の生活を捨て、どこが好きな場所に逃げ込んだ人々は・・・それはネットも含めて・・・」
「リアルを怖がって、別の場所に逃げ込んだ人々は・・・そういう人達は、必ず不幸になると規定しています・・・」
と、辛辣姫。
「わたし、「俺エライ病」の患者は一切相手にしていないですけど、「逃げ込み者」って結構、巷に多いんですよね」
「で、この頭の堅いおっさん達・・・週末でも、常にサラリーマンスーツでいる人・・・みたいな人生・既定路線のおっさん達って」
「ある種、「逃げ込み者」だって、最近、気づいて・・・人生冒険じゃないひとって、相手にしちゃいけないんだなって、やっと気づいたんですよ・・・」
と、辛辣姫。
「だって、サラリーマンスーツの禿げたおっさんをパンケーキの店に連れていけますか?」
「っていうか、そういうオヤジと話す・・・話したい気持ちが一切ありませんよ。そんな人生・既定路線のオヤジなんか」
「同じ空間にいる意味があります?そもそも!絶対つまらないもの・・・そういう男性・・・」
と、辛辣姫。
「そうね。わたし、視界にも入れたくない。毎日、同じ靴を履いて・・・同じスーツを着て、目立つのではなく」
「目立たない事を意識して、「長い物には巻かれろ」主義のオトコ・・・そんなオトコ、いやだあ・・・」
「半径1メートル以内には、絶対いれたくないタイプね。同じ空気さえ、吸いたくないわ」
と、御島さん。
「結局、本能に帰るのよ。本能的に、生理的に、そういうオヤジ達は嫌」
「なんか、目が濁っているのよね、そういうオヤジって」
「話題だって乏しいだろうし、パンケーキなんて言ったって、理解すら出来ないんじゃないかしら」
と、御島さん。
「そうですね。空想すら、したくないです」
と、ミユウちゃん。
「そういう時に欲しくなるのは、気のきいたオトコなのよ。「ちょっとお酒でも飲みに行こうか。すぐ先の店でほっこりしようよ」」
「って言ってくれる。オトコは行動的なオトコじゃダメよね。さっきも言ったけど、女性に声をかけられるのを永久に待ってるようなオトコじゃだめ」
「オトコは先に先に、女性の気持ちを察して、行動してくれなきゃ」
と、御島さん。
「やっぱり、大切なのは、「洞察力」だ」
と、貴島くん。
「そういうオトコはやっぱり雰囲気が違うんですか?」
と、池澤くん。
「そうね。目を合わせただけで、こちらをトロンとさせてしまうような、そういう目を持っているわ」
「オトコは目なのよ。その目があるから、彼の言葉も生きてくる」
「「いいじゃん。行こうよ。約束だろ?」と彼は少し強引に手を握って、歩きだす」
「約束なんてしていなくても、女性のこころに突き刺さる言葉を彼は持っている。そして、それを繰り出してくるの」
と、御島さん。
「男性は少し強引な方がいいって、聞いた事がありますけど」
と、池澤くん。
「そういうカタチじゃないのよ。雰囲気と言うか、彼の目ね。その目がわたしの行動を促すの。それは獣の動きのようだわ」
と、御島さん。
「その瞬間、女性は確かに恋しているんですよね?」
と、辛辣姫。
「そ。恋をしているからこそ、男性の言葉が、やさしく促してくれるの。本能的に女性を動かすの・・・」
と、御島さん。
「光る目と光る目が合わさって・・・上機嫌な微笑みを生むわ。人生で初くらいの上機嫌な微笑み」
「だからこそ、もう、その先に進める事を相手にも解らせて・・・人生の冒険はさらに進んでいくの」
「人生・既定路線のオヤジには、入り込む隙間も一切無いわね・・・」
と、御島さん。
「人生は何も決まっていないの。相手の男性が、わたしのこころを見つめてくれて、最高の上機嫌の場所に連れて行ってくれるから」
「人生は動き出し、恋は成就するのよ。そういう素敵な男性こそ、女性を最高にしあわせに出来る、結婚相手の男性になるとわたしは信じているわ」
と、御島さん。
「男女の間で、一番大事なのは、そこで作り上げられた「こころとこころの繋がり」なのよ。そこが一番大事。そのこころが切れたら」
「こころが離れたら・・・その関係性は、終わってしまう・・・それだけだと思うの。そこが大事ってお互い思っていれば・・・」
「お互い、それを大事に出来なくなったら、当然、終わりが来るのよね。それが二人の関係って事じゃない?」
と、御島さん。
「シンプルな恋で始まって、お互いの大事さを知り、こころとこころが繋がり、愛が芽生えて、二人の人生が始まる」
「子供が出来て、生きていくうち、それが家族愛に成長していくか、自分勝手な人生を追いかけるようになって、こころが離れるか」
「それが人生って事かもね。いずれにしろ、人生は冒険だわ。常に美味しいパンケーキを求めていくように」
「融通無碍な、自由なカタチで生きる自分でありたいわ」
と、御島さん。
「・・・とすると・・・パンケーキの似合わない、人生・既定路線のオヤジは、結婚相手失格って事になりますかね」
と、貴島くん。苦笑している。
「女性の気持ちのわからない・・・「洞察力」の無い男性は、そもそも、女性の恋の相手にはならないわ」
「そういう男性を相手にしている女性も、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
と、御島さん。冷たいビールをグビリと飲んだ。
「お互い相手の気持ちをわかりあえる、お互いの気持ちを気にかけられる・・・そういう二人になれないと、しあわせにはなれないんじゃないかしら」
「それが素敵な恋する二人だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「じゃあ、逆に言えば、お互い相手の気持ちをわかりあえる・・・気にかけられる・・・そういう二人になれれば、確実に、しあわせになれる」
「・・・恋する女性はしあわせになれるって・・・そういう結論で、いいですね!」
と、辛辣姫が言うと、御島さんもミユウちゃんもやさしい笑顔で頷いた。
数時間後、別の店に、僕と貴島くんの姿がある。
「結局、恋の魔法をかけられた時に見つける事の出来る、魔法の鍵・・・それを見つけられた女性だけがしあわせになれるって事ですか?」
と、貴島くん。
「ああ。あの鍵を使うとすっげー、気持ちよくなるれるんだぜー」
と、僕はジン・リッキーを飲みながら、笑顔で言葉にした。
(おしまい)
おはようございます。
昨日は雨・・・。静かな雨の時間も、たまにはいいですね。
さて、その時、僕らは事務所の大部屋で、お茶していました。
「でもね。わたし、女性って、結婚して子供が出来ると、旦那に対する気持ちが消えて」
「子供だけに気持ちが集中しちゃうって言うけど、それって旦那に対する「恋の魔法」が自然に消える現象だと思うのよね」
と、御島さん(31)。
「そのタイミングこそ、旦那の浮気の時期って、いいますけどね」
と、ミユウちゃん(25)。
「それって、システマチックに「恋の魔法」が消えるって事ですか?」
「だとしたら、「女性に子育てに集中しろ」って言う命令が出ている事はわかるんですけど」
「その時、男性には、どのような命令が下っているんでしょう?」
と、辛辣姫(28)。
「そうなのよね。いろいろ考えられると思うんだけど、女性に有利に考えるとすれば」
「男性は女性と子供が安心して、生きていける環境を整備する事に没頭しろって事になるんじゃないかしら」
「だから、この時期こそ、男性の「威嚇力」を鍛える時期だと思うのよね」
と、御島さん。
「でも、世の中を見てみると・・・自分の家庭を守る為の「威嚇力」を身につけた男性って・・・すっごく少ないと思いますよ」
「どちらかと言うと、「威嚇力」の無い、出がらしのような男って言うか・・・落語に出て来る「若旦那」のような」
「世間知らずの頼りないオトコばかり・・・」
と、辛辣姫。
「だからこそ、家庭を持ったら、家族を守る為の「威嚇力」が必要なんじゃない?」
「簡単に言うと、オトコって「威嚇力」が無いと侮られるのよね。これは高校生以下の子供たちに聞けばよくわかるわ」
「子供たちは弱い存在だからこそ、世の中で、チカラを持っている男性とそうでない男性をきっちり見極めるわ」
「それは目を見ること。「強い目」をしている教師に高校生達は従い、弱い目をした教師は相手にしない」
「それが弱者が生き延びる為の手段ですもの。子供は弱者だからこそ、シビアなの・・・」
と、御島さん。
「オトコ達は、自分たちが大人の事をそういう風に見ていたにも、かかわらず、社会に出ると、その一番大事な」
「オトコとしての、チカラの優劣を忘れてしまうのよ。それこそ、本能的なチカラ・・・結局、オトコの優劣ってそこがベースなの」
「東大に入ろうが小卒だろうが、生物としてのチカラのベースは「威嚇力」のあるなしだから、例え東大卒だろうが」
「「威嚇力」が無ければ、笑われる存在って事なの。簡単に言えば、信用してもらえないって事ね」
と、御島さん。
「そういう意味じゃあ、結婚だって、信頼なんじゃないですか?男性は、相手の女の子だけでなく、その父親、母親、家族にも」
「信頼される必要がある・・・その時、「威嚇力」のある、なし・・・つまり、「ヒカルの君の目」と言う「強い目」を」
「持っていなかったら?」
と、辛辣姫。
「自分たちが「強い目」を持っていない両親だったら、「強い目」を保持しているオトコこそ、家庭を上手く守れるから」
「将来しあわせになれる公算が高い・・・と言う事実そのものを知らないでしょうね」
と、御島さん。
「「強い目」こそ、狼の群れを守るボス狼の目ですものね。たったひと睨みで、他のボスさえ震え上がらせる、ボスの本能的なチカラ」
「中学生がよくやってる、「ガンの飛ばし合い」で、勝てる条件ですからね。そこで勝てると言う事が自分の群れを家族を・・・他の攻撃から守ると言う事ですから・・・」
「父親としての基本中の基本のチカラだと思います。動物としての、本能的なチカラ。それが無くっちゃ「へなちょこ」ですよ。ただの」
と、辛辣姫。
「結局、そういう「しあわせになる為の知恵」を、その人生の中で、どれだけ渉猟しているかが、鍵になるとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「そうですね。「強い目」をもった男性に出会った経験が無い女性だって、男性だっているわけだし」
「そもそも出会っていたとしても、その「強い目」にどれだけの価値があるか・・・わからない人間では、話にならないですから」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性なら、「強い目」の男性の価値がわかるわ。「強い目」こそ、普通に恋に落とされるから・・・」
「その目に見つめられると胸がドキドキして、自然と笑顔になれて・・・その人とずっと目を合わせていたくなる」
「ずっと傍にいたくなるし、その手を胸に抱きたくなる。自分に触って欲しいとさえ、思う。その思いはすべて自然なモノだわ」
と、御島さん。
「そうなると、恋って、その手を胸に抱きたくなる気持ちって事ですかね」
と、辛辣姫。
「わたしは、そう思う。その肌に触りたいし、触ってもらいたい。いつまでも一緒にいたい・・・そんな感情に自然になるのよ・・・」
と、御島さん。
「それってある意味、そうなるように、この世のシステムエンジニアが考えた・・・ストーリーに乗っているって事なんですかね?」
と、辛辣姫。
「ええ。でも、それって本能的に気持ちのいい事なのよ。本当に大好きになってしまった男性に、手を握られただけでも、気持ちが飛んじゃうくらい嬉しいでしょ?」
「相手の目を見つめて・・・相手を抱きしめたくなるくらい、嬉しいでしょ?・・・その時、感情は最高に嬉しくなってるでしょ?」
と、御島さん。
「そうですね。それは、そう・・・」
と、辛辣姫。
「しあわせってね。しあわせって・・・本能的に気持ちよくなる事なの。感情が最高に嬉しくなってるって事なの」
「しあわせって、その積み重ねだと思っているの。だから、それは女性にとっては男性が与えてくれるモノでしかないの。そこはもちろん、いろいろな個人差があるけど」
と、御島さん。
「大切なのは、本能的に気持ちよくしてくれる事。感情が最高に嬉しくなるようにしてくれる事。これが出来るオトコこそ、女性は選ばなければいけないの・・・」
と、御島さん。
「それがしあわせの基本中の基本だとわたしは思っているの。そこからすべてが始まるわ」
「そのきっかけを与えてくれるのが男性の「強い目」「ヒカルの君の目」だとわたしは断定しているの。たくさんの経験からね・・・」
と、御島さん。
「でも、それは確かですよね。そういう「強い目」に見つめられると・・・理性が飛んで、ただただ嬉しくなっちゃうから・・・」
と、ミユウちゃん。
「だとすると・・・話を最初に戻しますけど・・・奥さんと子供と言う家族が出来てから「強い目」を作るのではなくて・・・まず「強い目」を装備してから」
「女性を恋に落とし・・・その「強い目」こそが、奥さんと子供達を守る、群れのボスの目だから・・・その男性に信頼を置く・・・そういう流れですよね」
と、辛辣姫。
「そうね。家族にとって、父親は家族を守り、家族を率いる事が出来なければいけないわ」
「奥さんと子供を外敵から守れるのは、父親として最低の条件だわ。それが目が死んでたら、意味ないじゃない。そもそも外敵から侮られて家族すら守れないし」
「家族も本能的に不安を覚えるから、いつしか父親を侮るようになる。まあ、「強い目」と言うのは本能的な「威嚇力」があるって事なのよ」
「最初にも言ったように、「強い目」でなければ「威嚇力」が無いって事は子供にはすぐわかるわ」
「なぜなら、子供に言うことを聞かせる為には、この「威嚇力」が必須だから」
と、御島さん。
「それは最初に「高校生でもわかる」って言う話をしたでしょ?「威嚇力」のある教師の話は聞くけど、「威嚇力」の無い教師の話は聞かない」
「だから、父親である限り、子供達に言う事を聞かす為に、この「威嚇力」は必須なのよ」
と、御島さん。
「だから、父親のいない家庭や、父親が「威嚇力」を持っていないダメ父の場合、子育てに問題が出て来るわ」
「簡単に言えば、子供が親の言う事を聞かない・・・それって大問題でしょう?」
と、御島さん。
「だから、父親になるオトコには「強い目」が必須。これが基本中の基本になるんですね」
と、辛辣姫。
「親子が友達関係なんて、家族は将来決まって不幸になるわ。正しい子育てが出来ないんですもの」
「父親が「強い目」を持っていれば、父子が友達関係でもいいの。ただし、父親はビシっと躾してくるわ。子供を本能からビビらせるのは、言葉ではないの」
「「威嚇力」よ。その「威嚇力」の無い父親は子供から侮られているの。それは確かだわ」
と、御島さん。
「だから、父親は、子供たちに言う事を聞かせる為に「威嚇力」の装備こそ、必須になるの。それが父親の自然な威厳にもなるし、子供達は自然にそういう父親を尊敬する」
「それらはすべて父親の「威嚇力」につながってくるのよね・・・」
と、御島さん。
「うちの母親も父の自然な威厳に尊敬の目を持っていましたし、それが父への愛しさにつながっているような感じがしました」
「うちの父はあまり言葉で叱ったりする人ではないですけど、背中に説得力あるし、やっぱり、そういう父親は誇らしいですよね。もちろん、今でも生きてますけど」
と、ミユウちゃん。
「で、話を戻しますけど・・・その「強い目」に信頼を置いた女性が・・・その男性との結婚を求め・・・家族もその「強い目」に信頼を置き、納得する・・・」
「ここで大事なのは、当人も、家族も・・・その「強い目」の必須な事が、しっかりわかっているって事じゃないでしょうか?」
と、辛辣姫。
「その人生の中で、「強い目」の男性に出会い、そのオトコの価値を知っていると言う事ね」
と、御島さん。
「そういう事だと思います」
と、辛辣姫。
「例えば・・・今やっている大河ドラマ「真田丸」で、真田昌幸が織田信長に拝謁した時、織田信長は一言「いい面構えをしている」と言いました」
「つまり、誰にも負けない「強い目」をしているからこそ、真田昌幸は、織田信長に最大の評価を受けたと見ていいでしょう」
「つまり、古来、オトコの信頼出来る証こそ「いい面構え」。つまり、「強い目」だったんですよ」
と、辛辣姫。
「ハリウッドザコシショウさんがR-1で優勝出来たのも・・・ネタはもちろん、最高でしたけど、場を圧するあのエネルギー・・・それを生み出したあの「強い目」が」
「リンクしての事だと思います。周囲すべてを惹きつけるそのパワーはあの場を完全に圧倒していたし、他の・・・単なるしゃべりだけのへなちょこなんて」
「完全に圧倒していましたからね」
と、ミユウちゃん。
「その他を圧するエネルギーこそ、あの「強い目」を支持する男性や女性から受け取ったモノ・・・そういうエネルギーの収支のある人間はやっぱり強いし」
「「強い目」を持たない・・・どこからもエネルギーを受けとる事の出来ない男性は・・・やっぱり弱いですからね」
と、辛辣姫。
「そうなのよね。オトコってやっぱりエネルギーを持っているか、否かなのよね」
「なーんか、虫みたいに弱そうな、へなちょこなオトコがいれば・・・他を圧倒する程のパワーを瞬時に発生する事の出来る、ザコシショウみたいなオトコもいる」
「確実に違うじゃない。世の中のステージを駆け上がる事の出来るのは、ザコシショウのように、圧倒的パワーを瞬時に炸裂出来る・・・周囲からエネルギーを貰えるオトコよ」
と、御島さん。
「って言う事は・・・圧倒的パワーを炸裂出来るオトコは、その「強い目」で奥さんと子供達を守る事が出来るのは、当然として、周囲の男女すら、巻き込む圧倒的パワーを」
「出せる所まで、成長しているって事ですか?また、そういう男性こそ、周囲すら盛り上げて、高いステージに登っていく「いい面構え」のオトコって事になりますか?」
と、辛辣姫。
「「いい面構え」のオトコ・・・言い換えればキラキラ光る「ヒカルの君の目」を持っている「強い目」を持っているオトコって事でしょう」
「その「強い目」は女性の視線を集め、男性の視線すら集める事が出来る。つまり、たくさんの「ハッピーエナジー」をその体内に集約し」
「それを自らのパワーにしているの。だから、いつも元気だし、一瞬にしてパワーを全開に出来るのよ」
と、御島さん。
「一方、「死んだ魚の目」をしているオトコ達は、「だしがら」なのよね。注目される事は一切無いから、何のエネルギーも無いし、むしろ、体内に何にも無いの」
「元気も無ければ、「坊っちゃん」に「うらなり」って先生が出てきたけど、あんな状態ね。だから、誰も相手にしない。自然ひとも離れていく。ふしあわせスパイラル一直線ね」
「もちろん、仕事も出来ない。なぜなら、社会が協力しないから。仕事が出来る人間と言うのはね。社会が協力してくれる女性や男性の事を言うのよ。勘違いしないでね」
と、御島さん。
「で、話を戻すと・・・ザコシショウだっけ。確かに彼の圧倒的なパワーの炸裂をR-1の決勝で見たわ」
「だいたい彼・・・「いい面構え」をしているもの。もちろん、「度胸満点」だしね。度胸の無いオトコは、オトコじゃないわ」
「だって、「男は度胸、女は愛嬌」でしょう。だから、愛嬌の無いオンナは、オンナじゃないわ。結婚する相手ではないわね」
と、御島さん。
「でも、御島さん。男性に男らしさ、女性に女らしさを求めるのは過去の旧弊でしかないって言う女性もいますよ」
「女らしさを捨てて、自由に生きている女性の方が今的だ・・・みたいに言われている事も一方で事実かと・・・」
と、辛辣姫。
「わたしは自分の思った事、正しいと思った事を提案しているに過ぎないから、それが否定されても、そういう考え方の男女がいるんだなって思うだけなの」
「ただ、ひとつ言える事は、わたしも若い時、先輩の理論を「そんなの時代遅れ」って言い方で批判した事があったわ。だけど、それは今考えれば、自分の信じている議論と」
「先輩の結論が違ったから、ムカついて、否定の為に否定していただけで、しっかりとした議論の根拠は無かったの。ただ、感情だけで、否定の為の否定をしていただけ」
「それはちょっと自分でも恥ずかしいわ」
と、御島さん。
「それに女らしくするのが面倒くさいから、ただ、「そんなの時代遅れ」って言ってるだけって感じがするわ。何故、男らしさが男性に求められ、女性に、女性らしさが」
「求められるかと言われれば、そういう男女である事が将来的にしあわせを呼ぶ・・・日本文化の中で、随分と考えられた結論として、そういう考えが残ったんだとわたしは思うの」
と、御島さん。
「「知恵」と言うのは、常に新しいモノが発見されて、それが新しい考え方を呼んでいくと思っているわ」
「だけど、一方で、例えば200年、300年続く伝統と言うのは、300年、「それってただの因習じゃねーの?間違ったやり方なんじゃね?」って言う批判にさらされてきて」
「でも、生き残った「知恵」なのよね。つまり、「知恵」と言うのは常に批判にさらされるべきで、その中で生き残った尊い「知恵」こそが初めて伝統になると」
「わたしは思っているの。意見は常に批判にさらされるべき。その中で、生き残った意見こそ、今度は「知恵」として、人をしあわせにしてくれるツールとして」
「理解され。使われるべきだとわたしは思っているわ」
と、御島さん。、
「例えば、ね。具体的に言えば、男性は勇気が必要だし、度胸が必要だし、大きな人間性と強い精神力が」
「必要でしょ?何より、「威嚇力」を表現する「強い目」が必要よ。それが「男らしさ」の具体的内容なんだから、この内容がすべてない「女々しい」オトコは」
「そもそも周囲の人間に本能から愛されるかしら?周囲の人間に「興味なし」と判定されたら・・・結局、結婚も出来ずに孤立して、ふしあわせになるだけだわ」
と、御島さん。
「女性で考えてみる?オンナは愛嬌なんだから・・・まず、人間的に大きく、大人も子供も受け止めるだけのそういう度量が必要でしょ?愛嬌ってのは、ただいい顔をしていれば」
「いいってだけじゃないわ。むしろ、受け止めるチカラ・・・「抱擁力」・・・これこそ、女性の場合は大事なのよ。もちろん、人間的に大きく、精神的にも強くなくっちゃいけないわ」
「だからこそ、子供達も受け入れる「見返りを求めない無償の愛」が必要なのよ。それが母親の基本中の基本でしょ?そういう無償の愛を持ち、「ヒカルの姫の目」を持っていれば」
「その女性はその愛嬌と共に皆に本能的に愛されるわ。それら具体的な要素ひとつひとつが大事なのよ。それを身につけるのが嫌だから、面倒だから・・・って言う女性は」
「度胸のある男性には、愛される事も無いし、オナニー的な自己満足の世界だけで、周囲から浮くし、孤立して最後を迎えるのは当たり前の事じゃないかしら?」
と、御島さん。
「女性にとって「ヒカルの姫の目」と言うのは・・・男性の場合、「威嚇力」の表現でしたけど、女性の場合はどうなるんですか?」
と、ミユウちゃん。
「やさしさの表現だと思うわね。それこそ「見返りを求めない無償の愛」だし、他人を受け止める「抱擁力」のある女性って意味・・・中身の小さい女性もいるからね」
「そういう女性は信頼出来ないもの。自分の事しか考えられないから。そういう自分勝手な女性は決してしあわせにはなれないわ」
と、御島さん。
「「面倒くさい」と言う不幸の呪文ばかり唱えている人は決してしあわせになれない・・・そう御島さんは言ってましたね」
「それは自分勝手だから、誰からも相手にされなくなる・・・孤立する・・・だから、結果孤独死になって、ふしあわせになるって言う・・・御島さんの持論でしたね」
と、辛辣姫。
「そ。結局、しあわせって、皆に納得される生き方をする人にやってくるモノなのよ。逆に自分勝手な生き方をすると、周囲から納得もされないし、相手にされなくなるから」
「結果、周囲から人がいなくなって、孤独死・・・ふしあわせでしょう?そういう事よ。ここで勘違いしてほしくないのは、しあわせになる人は人を率いる事が出来る人なの」
「人を率いる事が出来るから、皆に愛されるの。人に愛される為に気を使いまくる・・・というカタチではないわ。周囲が積極的に愛する人間・・・そういうカタチよね」
「その上で空気を自在に操り、コントロール出来るから、周囲の方が、空気を読む・・・そういうムードメイカーなオトコ、それを愛する皆のマドンナ・・・」
「そして、その二人を愛する民衆・・・そういう構図が安定するカタチなのよね・・・」
と、御島さん。
「なるほど。主役の二人は空気を読むのではなく、空気を作る側なんですね。よくわかりました」
と、辛辣姫。
「ま、こういう場合、空気を読む事の出来ない「俺エライ病」の人間と社会と一切関係を遮断している「逃げ込み者」は、ほぼ社会から相手にされないけどね」
「無論、その先にあるのは、孤独死だけど」
と、僕。
「そうね。ゆるちょくんは、「俺エライ病」と「逃げ込み者」に関しては厳しいくらいの意見を持っているモノね」
と、御島さん。
「ま、この日本をダメにしている・・・そういう人間達だからね。僕自身も一切関わらない事にしている」
と、僕。
「ゆるちょくん。サラリーマン時代に相当、嫌な事があったみたいね。やさしくて鷹揚なゆるちょくんにそこまで言わせるとは、ね・・・」
と、御島さん。
「ま、人生いろいろさ・・・」
と、僕。
「話を戻すわね。女性は男性を結婚相手として、見つける時、その男性には子供に言う事を聞かせる「強い目」が必須。それが無ければ、子供が言う事を聞かず」
「他人から、家族も守れず、ふしあわせになる・・・と言う話にまで、辿り着いたのよね。要は父親に「ヒカルの君の目」がある事は必須だって、言う話に・・・」
と、御島さん。
「家族を形成する上で、最も大事なのは、父親が奥さんからも、子供たちから、尊敬されている事じゃないの?」
「それってなんか、お父さんは家族の為に毎日仕事をしているんだ・・・みたいなお涙頂戴の話を母親から子供たちから聞かされているからだ・・・みたいな表現をよく見るけど」
「それ以前に・・・父が「威嚇力」をちゃんと備えていて・・・自然な「威厳」につながっていた事だと思うし、その「威厳」こそが周囲の大人を納得させていたし」
「女性にも愛されている・・・と言う事に僕は気づいていたんだ。つまり、「威厳」と言うのは本能的能力に過ぎなくて、それは父親が「威嚇力」を備えていたからこそ」
「自然に出るもんなんだ・・・」
と、僕。
「だから、いくら、偉そうにえばっても・・・「威嚇力」の初めからない男性は、侮られてバカにされるのが落ちだって、やっと気づいたのさ」
「そういう人間、社会にいくらでもいるだろう?」
と、僕。
「なるほどね。それはすごくわかるわ。ダメな父親の場合、子供達がまず言う事を聞かないのよ。そこをシビアに見ないといけないわね」
「シングルマザーの場合も同じで、子供が言う事を聞かないばかりか、日々、不安で、感情的に不安定な子供が育つ事になる」
「人の言う事も聞かないし、自分勝手な子供に育つの。そこが今の日本をダメにしている元凶だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「孤食の問題もありますね。父親に「威嚇力」が無いおかげで、奥さんも子供も父親を軽く侮っている。誰も父親の言う事を聞かないばかりか、家族での優先順位は一番下」
「最悪の父親です。そういう父親が家庭崩壊を呼び、「俺が悪いんじゃねえ。家族が悪いんだ」とばかりに、週末、自分の趣味に走り、本格的に家庭崩壊」
「誰も父親を相手にしなくなる・・・そういう負の連鎖ですからね。そういう中で子供達は勝手に夕食をコンビニから買ってきて、勝手に食べる」
「「孤食」の問題は「お一人様」の問題にまで、つながっている。誰とも打ち解けず、ひとりでいる事しか出来ない」
と、貴島くん(29)。
「他人が怖いから、他人を避ける「孤食」・・・「お一人様」問題も・・・結局、周囲と打ち解ける事が出来ず」
「自分の好きな世界の中で生きていく・・・それって現代の病って言いますけど・・・結局、父親が「威嚇力」を持てず・・・家族形成に失敗した事に起因しているんですかね」
と、池澤くん(24)。
「日本の国の文化って・・・結局、他人とどうやっていくか、なんだよ」
「自分勝手にしていたら、誰からも相手にされない。だからこそ、他人を率いるには、どうしたら、いいか・・・その答えに辿り着いた人間こそ」
「他人をしあわせにしながら、自分もしあわせになっていく」
と、僕。
「っていうか、日本人のしあわせって、他人をしあわせにして、笑顔に出来るからこそ、その笑顔によって、自分がしあわせになれる・・・こういうカタチなんだよ」
「いかに他人をしあわせに・・・笑顔にするかで、自分のしあわせってのは決まってくる。こういう構造を持っているから、他国とは違うんだ」
と、僕。
「だから、他人との関係性をどう構築するかが問題になってくる。その中でも大事なのは、男性にとっては、「威嚇力」だと言う事が、御島さんの指摘でわかった」
「そういう話だよ。そして、「威嚇力」の無い男性は、家族を形成する準備さえ、出来ていない、と言う事だ」
「だから、女性は男性の「威嚇力のあるなし」をちゃんとチェックしてから、結婚相手を見つけろと・・・そういう話なんだよね?」
と、僕。
「そういう事。「孤食」の話も「お一人様」の問題も、結局、父親の「威嚇力のあるなし」の問題に端を発するのよ」
と、御島さん。
「じゃあ、女性は男性を見る時に、「強い目」をしているか否かを確認する事が大事って事ですね」
「「強い目」をしているオトコこそ、女性にしあわせを運んでくる・・・そういう結論ですね。ま、見た目でわかるから、わかりやすいし、ちょっといい情報です。それ」
と、ミユウちゃん。
「逆に「死んだ魚の目」をした男性と結婚すると子供達がふしあわせになる・・・それは怖い事実ですね。そういう事実を展開している事に父親も母親も気づいていない」
「シングルマザーが不幸になる理由もその一端がわかりましたし・・・怖いですね」
と、辛辣姫。
「ま、女性は「強い目」をした男性に弱いから・・・すーぐ恋に落ちちゃうモノね」
「そこは正しい反応って事かしら?ね、ゆるちょくん」
と、御島さん。
「は。そういう事だと思いますね」
と、僕。
「あらあら。「強い目」をしている事で、随分、いい思いをしている癖に・・・」
と、御島さん。
「いやあ。ははははは」
と、僕は頭を掻きながら笑顔になった。
(おしまい)
昨日は雨・・・。静かな雨の時間も、たまにはいいですね。
さて、その時、僕らは事務所の大部屋で、お茶していました。
「でもね。わたし、女性って、結婚して子供が出来ると、旦那に対する気持ちが消えて」
「子供だけに気持ちが集中しちゃうって言うけど、それって旦那に対する「恋の魔法」が自然に消える現象だと思うのよね」
と、御島さん(31)。
「そのタイミングこそ、旦那の浮気の時期って、いいますけどね」
と、ミユウちゃん(25)。
「それって、システマチックに「恋の魔法」が消えるって事ですか?」
「だとしたら、「女性に子育てに集中しろ」って言う命令が出ている事はわかるんですけど」
「その時、男性には、どのような命令が下っているんでしょう?」
と、辛辣姫(28)。
「そうなのよね。いろいろ考えられると思うんだけど、女性に有利に考えるとすれば」
「男性は女性と子供が安心して、生きていける環境を整備する事に没頭しろって事になるんじゃないかしら」
「だから、この時期こそ、男性の「威嚇力」を鍛える時期だと思うのよね」
と、御島さん。
「でも、世の中を見てみると・・・自分の家庭を守る為の「威嚇力」を身につけた男性って・・・すっごく少ないと思いますよ」
「どちらかと言うと、「威嚇力」の無い、出がらしのような男って言うか・・・落語に出て来る「若旦那」のような」
「世間知らずの頼りないオトコばかり・・・」
と、辛辣姫。
「だからこそ、家庭を持ったら、家族を守る為の「威嚇力」が必要なんじゃない?」
「簡単に言うと、オトコって「威嚇力」が無いと侮られるのよね。これは高校生以下の子供たちに聞けばよくわかるわ」
「子供たちは弱い存在だからこそ、世の中で、チカラを持っている男性とそうでない男性をきっちり見極めるわ」
「それは目を見ること。「強い目」をしている教師に高校生達は従い、弱い目をした教師は相手にしない」
「それが弱者が生き延びる為の手段ですもの。子供は弱者だからこそ、シビアなの・・・」
と、御島さん。
「オトコ達は、自分たちが大人の事をそういう風に見ていたにも、かかわらず、社会に出ると、その一番大事な」
「オトコとしての、チカラの優劣を忘れてしまうのよ。それこそ、本能的なチカラ・・・結局、オトコの優劣ってそこがベースなの」
「東大に入ろうが小卒だろうが、生物としてのチカラのベースは「威嚇力」のあるなしだから、例え東大卒だろうが」
「「威嚇力」が無ければ、笑われる存在って事なの。簡単に言えば、信用してもらえないって事ね」
と、御島さん。
「そういう意味じゃあ、結婚だって、信頼なんじゃないですか?男性は、相手の女の子だけでなく、その父親、母親、家族にも」
「信頼される必要がある・・・その時、「威嚇力」のある、なし・・・つまり、「ヒカルの君の目」と言う「強い目」を」
「持っていなかったら?」
と、辛辣姫。
「自分たちが「強い目」を持っていない両親だったら、「強い目」を保持しているオトコこそ、家庭を上手く守れるから」
「将来しあわせになれる公算が高い・・・と言う事実そのものを知らないでしょうね」
と、御島さん。
「「強い目」こそ、狼の群れを守るボス狼の目ですものね。たったひと睨みで、他のボスさえ震え上がらせる、ボスの本能的なチカラ」
「中学生がよくやってる、「ガンの飛ばし合い」で、勝てる条件ですからね。そこで勝てると言う事が自分の群れを家族を・・・他の攻撃から守ると言う事ですから・・・」
「父親としての基本中の基本のチカラだと思います。動物としての、本能的なチカラ。それが無くっちゃ「へなちょこ」ですよ。ただの」
と、辛辣姫。
「結局、そういう「しあわせになる為の知恵」を、その人生の中で、どれだけ渉猟しているかが、鍵になるとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「そうですね。「強い目」をもった男性に出会った経験が無い女性だって、男性だっているわけだし」
「そもそも出会っていたとしても、その「強い目」にどれだけの価値があるか・・・わからない人間では、話にならないですから」
と、ミユウちゃん。
「でも、女性なら、「強い目」の男性の価値がわかるわ。「強い目」こそ、普通に恋に落とされるから・・・」
「その目に見つめられると胸がドキドキして、自然と笑顔になれて・・・その人とずっと目を合わせていたくなる」
「ずっと傍にいたくなるし、その手を胸に抱きたくなる。自分に触って欲しいとさえ、思う。その思いはすべて自然なモノだわ」
と、御島さん。
「そうなると、恋って、その手を胸に抱きたくなる気持ちって事ですかね」
と、辛辣姫。
「わたしは、そう思う。その肌に触りたいし、触ってもらいたい。いつまでも一緒にいたい・・・そんな感情に自然になるのよ・・・」
と、御島さん。
「それってある意味、そうなるように、この世のシステムエンジニアが考えた・・・ストーリーに乗っているって事なんですかね?」
と、辛辣姫。
「ええ。でも、それって本能的に気持ちのいい事なのよ。本当に大好きになってしまった男性に、手を握られただけでも、気持ちが飛んじゃうくらい嬉しいでしょ?」
「相手の目を見つめて・・・相手を抱きしめたくなるくらい、嬉しいでしょ?・・・その時、感情は最高に嬉しくなってるでしょ?」
と、御島さん。
「そうですね。それは、そう・・・」
と、辛辣姫。
「しあわせってね。しあわせって・・・本能的に気持ちよくなる事なの。感情が最高に嬉しくなってるって事なの」
「しあわせって、その積み重ねだと思っているの。だから、それは女性にとっては男性が与えてくれるモノでしかないの。そこはもちろん、いろいろな個人差があるけど」
と、御島さん。
「大切なのは、本能的に気持ちよくしてくれる事。感情が最高に嬉しくなるようにしてくれる事。これが出来るオトコこそ、女性は選ばなければいけないの・・・」
と、御島さん。
「それがしあわせの基本中の基本だとわたしは思っているの。そこからすべてが始まるわ」
「そのきっかけを与えてくれるのが男性の「強い目」「ヒカルの君の目」だとわたしは断定しているの。たくさんの経験からね・・・」
と、御島さん。
「でも、それは確かですよね。そういう「強い目」に見つめられると・・・理性が飛んで、ただただ嬉しくなっちゃうから・・・」
と、ミユウちゃん。
「だとすると・・・話を最初に戻しますけど・・・奥さんと子供と言う家族が出来てから「強い目」を作るのではなくて・・・まず「強い目」を装備してから」
「女性を恋に落とし・・・その「強い目」こそが、奥さんと子供達を守る、群れのボスの目だから・・・その男性に信頼を置く・・・そういう流れですよね」
と、辛辣姫。
「そうね。家族にとって、父親は家族を守り、家族を率いる事が出来なければいけないわ」
「奥さんと子供を外敵から守れるのは、父親として最低の条件だわ。それが目が死んでたら、意味ないじゃない。そもそも外敵から侮られて家族すら守れないし」
「家族も本能的に不安を覚えるから、いつしか父親を侮るようになる。まあ、「強い目」と言うのは本能的な「威嚇力」があるって事なのよ」
「最初にも言ったように、「強い目」でなければ「威嚇力」が無いって事は子供にはすぐわかるわ」
「なぜなら、子供に言うことを聞かせる為には、この「威嚇力」が必須だから」
と、御島さん。
「それは最初に「高校生でもわかる」って言う話をしたでしょ?「威嚇力」のある教師の話は聞くけど、「威嚇力」の無い教師の話は聞かない」
「だから、父親である限り、子供達に言う事を聞かす為に、この「威嚇力」は必須なのよ」
と、御島さん。
「だから、父親のいない家庭や、父親が「威嚇力」を持っていないダメ父の場合、子育てに問題が出て来るわ」
「簡単に言えば、子供が親の言う事を聞かない・・・それって大問題でしょう?」
と、御島さん。
「だから、父親になるオトコには「強い目」が必須。これが基本中の基本になるんですね」
と、辛辣姫。
「親子が友達関係なんて、家族は将来決まって不幸になるわ。正しい子育てが出来ないんですもの」
「父親が「強い目」を持っていれば、父子が友達関係でもいいの。ただし、父親はビシっと躾してくるわ。子供を本能からビビらせるのは、言葉ではないの」
「「威嚇力」よ。その「威嚇力」の無い父親は子供から侮られているの。それは確かだわ」
と、御島さん。
「だから、父親は、子供たちに言う事を聞かせる為に「威嚇力」の装備こそ、必須になるの。それが父親の自然な威厳にもなるし、子供達は自然にそういう父親を尊敬する」
「それらはすべて父親の「威嚇力」につながってくるのよね・・・」
と、御島さん。
「うちの母親も父の自然な威厳に尊敬の目を持っていましたし、それが父への愛しさにつながっているような感じがしました」
「うちの父はあまり言葉で叱ったりする人ではないですけど、背中に説得力あるし、やっぱり、そういう父親は誇らしいですよね。もちろん、今でも生きてますけど」
と、ミユウちゃん。
「で、話を戻しますけど・・・その「強い目」に信頼を置いた女性が・・・その男性との結婚を求め・・・家族もその「強い目」に信頼を置き、納得する・・・」
「ここで大事なのは、当人も、家族も・・・その「強い目」の必須な事が、しっかりわかっているって事じゃないでしょうか?」
と、辛辣姫。
「その人生の中で、「強い目」の男性に出会い、そのオトコの価値を知っていると言う事ね」
と、御島さん。
「そういう事だと思います」
と、辛辣姫。
「例えば・・・今やっている大河ドラマ「真田丸」で、真田昌幸が織田信長に拝謁した時、織田信長は一言「いい面構えをしている」と言いました」
「つまり、誰にも負けない「強い目」をしているからこそ、真田昌幸は、織田信長に最大の評価を受けたと見ていいでしょう」
「つまり、古来、オトコの信頼出来る証こそ「いい面構え」。つまり、「強い目」だったんですよ」
と、辛辣姫。
「ハリウッドザコシショウさんがR-1で優勝出来たのも・・・ネタはもちろん、最高でしたけど、場を圧するあのエネルギー・・・それを生み出したあの「強い目」が」
「リンクしての事だと思います。周囲すべてを惹きつけるそのパワーはあの場を完全に圧倒していたし、他の・・・単なるしゃべりだけのへなちょこなんて」
「完全に圧倒していましたからね」
と、ミユウちゃん。
「その他を圧するエネルギーこそ、あの「強い目」を支持する男性や女性から受け取ったモノ・・・そういうエネルギーの収支のある人間はやっぱり強いし」
「「強い目」を持たない・・・どこからもエネルギーを受けとる事の出来ない男性は・・・やっぱり弱いですからね」
と、辛辣姫。
「そうなのよね。オトコってやっぱりエネルギーを持っているか、否かなのよね」
「なーんか、虫みたいに弱そうな、へなちょこなオトコがいれば・・・他を圧倒する程のパワーを瞬時に発生する事の出来る、ザコシショウみたいなオトコもいる」
「確実に違うじゃない。世の中のステージを駆け上がる事の出来るのは、ザコシショウのように、圧倒的パワーを瞬時に炸裂出来る・・・周囲からエネルギーを貰えるオトコよ」
と、御島さん。
「って言う事は・・・圧倒的パワーを炸裂出来るオトコは、その「強い目」で奥さんと子供達を守る事が出来るのは、当然として、周囲の男女すら、巻き込む圧倒的パワーを」
「出せる所まで、成長しているって事ですか?また、そういう男性こそ、周囲すら盛り上げて、高いステージに登っていく「いい面構え」のオトコって事になりますか?」
と、辛辣姫。
「「いい面構え」のオトコ・・・言い換えればキラキラ光る「ヒカルの君の目」を持っている「強い目」を持っているオトコって事でしょう」
「その「強い目」は女性の視線を集め、男性の視線すら集める事が出来る。つまり、たくさんの「ハッピーエナジー」をその体内に集約し」
「それを自らのパワーにしているの。だから、いつも元気だし、一瞬にしてパワーを全開に出来るのよ」
と、御島さん。
「一方、「死んだ魚の目」をしているオトコ達は、「だしがら」なのよね。注目される事は一切無いから、何のエネルギーも無いし、むしろ、体内に何にも無いの」
「元気も無ければ、「坊っちゃん」に「うらなり」って先生が出てきたけど、あんな状態ね。だから、誰も相手にしない。自然ひとも離れていく。ふしあわせスパイラル一直線ね」
「もちろん、仕事も出来ない。なぜなら、社会が協力しないから。仕事が出来る人間と言うのはね。社会が協力してくれる女性や男性の事を言うのよ。勘違いしないでね」
と、御島さん。
「で、話を戻すと・・・ザコシショウだっけ。確かに彼の圧倒的なパワーの炸裂をR-1の決勝で見たわ」
「だいたい彼・・・「いい面構え」をしているもの。もちろん、「度胸満点」だしね。度胸の無いオトコは、オトコじゃないわ」
「だって、「男は度胸、女は愛嬌」でしょう。だから、愛嬌の無いオンナは、オンナじゃないわ。結婚する相手ではないわね」
と、御島さん。
「でも、御島さん。男性に男らしさ、女性に女らしさを求めるのは過去の旧弊でしかないって言う女性もいますよ」
「女らしさを捨てて、自由に生きている女性の方が今的だ・・・みたいに言われている事も一方で事実かと・・・」
と、辛辣姫。
「わたしは自分の思った事、正しいと思った事を提案しているに過ぎないから、それが否定されても、そういう考え方の男女がいるんだなって思うだけなの」
「ただ、ひとつ言える事は、わたしも若い時、先輩の理論を「そんなの時代遅れ」って言い方で批判した事があったわ。だけど、それは今考えれば、自分の信じている議論と」
「先輩の結論が違ったから、ムカついて、否定の為に否定していただけで、しっかりとした議論の根拠は無かったの。ただ、感情だけで、否定の為の否定をしていただけ」
「それはちょっと自分でも恥ずかしいわ」
と、御島さん。
「それに女らしくするのが面倒くさいから、ただ、「そんなの時代遅れ」って言ってるだけって感じがするわ。何故、男らしさが男性に求められ、女性に、女性らしさが」
「求められるかと言われれば、そういう男女である事が将来的にしあわせを呼ぶ・・・日本文化の中で、随分と考えられた結論として、そういう考えが残ったんだとわたしは思うの」
と、御島さん。
「「知恵」と言うのは、常に新しいモノが発見されて、それが新しい考え方を呼んでいくと思っているわ」
「だけど、一方で、例えば200年、300年続く伝統と言うのは、300年、「それってただの因習じゃねーの?間違ったやり方なんじゃね?」って言う批判にさらされてきて」
「でも、生き残った「知恵」なのよね。つまり、「知恵」と言うのは常に批判にさらされるべきで、その中で生き残った尊い「知恵」こそが初めて伝統になると」
「わたしは思っているの。意見は常に批判にさらされるべき。その中で、生き残った意見こそ、今度は「知恵」として、人をしあわせにしてくれるツールとして」
「理解され。使われるべきだとわたしは思っているわ」
と、御島さん。、
「例えば、ね。具体的に言えば、男性は勇気が必要だし、度胸が必要だし、大きな人間性と強い精神力が」
「必要でしょ?何より、「威嚇力」を表現する「強い目」が必要よ。それが「男らしさ」の具体的内容なんだから、この内容がすべてない「女々しい」オトコは」
「そもそも周囲の人間に本能から愛されるかしら?周囲の人間に「興味なし」と判定されたら・・・結局、結婚も出来ずに孤立して、ふしあわせになるだけだわ」
と、御島さん。
「女性で考えてみる?オンナは愛嬌なんだから・・・まず、人間的に大きく、大人も子供も受け止めるだけのそういう度量が必要でしょ?愛嬌ってのは、ただいい顔をしていれば」
「いいってだけじゃないわ。むしろ、受け止めるチカラ・・・「抱擁力」・・・これこそ、女性の場合は大事なのよ。もちろん、人間的に大きく、精神的にも強くなくっちゃいけないわ」
「だからこそ、子供達も受け入れる「見返りを求めない無償の愛」が必要なのよ。それが母親の基本中の基本でしょ?そういう無償の愛を持ち、「ヒカルの姫の目」を持っていれば」
「その女性はその愛嬌と共に皆に本能的に愛されるわ。それら具体的な要素ひとつひとつが大事なのよ。それを身につけるのが嫌だから、面倒だから・・・って言う女性は」
「度胸のある男性には、愛される事も無いし、オナニー的な自己満足の世界だけで、周囲から浮くし、孤立して最後を迎えるのは当たり前の事じゃないかしら?」
と、御島さん。
「女性にとって「ヒカルの姫の目」と言うのは・・・男性の場合、「威嚇力」の表現でしたけど、女性の場合はどうなるんですか?」
と、ミユウちゃん。
「やさしさの表現だと思うわね。それこそ「見返りを求めない無償の愛」だし、他人を受け止める「抱擁力」のある女性って意味・・・中身の小さい女性もいるからね」
「そういう女性は信頼出来ないもの。自分の事しか考えられないから。そういう自分勝手な女性は決してしあわせにはなれないわ」
と、御島さん。
「「面倒くさい」と言う不幸の呪文ばかり唱えている人は決してしあわせになれない・・・そう御島さんは言ってましたね」
「それは自分勝手だから、誰からも相手にされなくなる・・・孤立する・・・だから、結果孤独死になって、ふしあわせになるって言う・・・御島さんの持論でしたね」
と、辛辣姫。
「そ。結局、しあわせって、皆に納得される生き方をする人にやってくるモノなのよ。逆に自分勝手な生き方をすると、周囲から納得もされないし、相手にされなくなるから」
「結果、周囲から人がいなくなって、孤独死・・・ふしあわせでしょう?そういう事よ。ここで勘違いしてほしくないのは、しあわせになる人は人を率いる事が出来る人なの」
「人を率いる事が出来るから、皆に愛されるの。人に愛される為に気を使いまくる・・・というカタチではないわ。周囲が積極的に愛する人間・・・そういうカタチよね」
「その上で空気を自在に操り、コントロール出来るから、周囲の方が、空気を読む・・・そういうムードメイカーなオトコ、それを愛する皆のマドンナ・・・」
「そして、その二人を愛する民衆・・・そういう構図が安定するカタチなのよね・・・」
と、御島さん。
「なるほど。主役の二人は空気を読むのではなく、空気を作る側なんですね。よくわかりました」
と、辛辣姫。
「ま、こういう場合、空気を読む事の出来ない「俺エライ病」の人間と社会と一切関係を遮断している「逃げ込み者」は、ほぼ社会から相手にされないけどね」
「無論、その先にあるのは、孤独死だけど」
と、僕。
「そうね。ゆるちょくんは、「俺エライ病」と「逃げ込み者」に関しては厳しいくらいの意見を持っているモノね」
と、御島さん。
「ま、この日本をダメにしている・・・そういう人間達だからね。僕自身も一切関わらない事にしている」
と、僕。
「ゆるちょくん。サラリーマン時代に相当、嫌な事があったみたいね。やさしくて鷹揚なゆるちょくんにそこまで言わせるとは、ね・・・」
と、御島さん。
「ま、人生いろいろさ・・・」
と、僕。
「話を戻すわね。女性は男性を結婚相手として、見つける時、その男性には子供に言う事を聞かせる「強い目」が必須。それが無ければ、子供が言う事を聞かず」
「他人から、家族も守れず、ふしあわせになる・・・と言う話にまで、辿り着いたのよね。要は父親に「ヒカルの君の目」がある事は必須だって、言う話に・・・」
と、御島さん。
「家族を形成する上で、最も大事なのは、父親が奥さんからも、子供たちから、尊敬されている事じゃないの?」
「それってなんか、お父さんは家族の為に毎日仕事をしているんだ・・・みたいなお涙頂戴の話を母親から子供たちから聞かされているからだ・・・みたいな表現をよく見るけど」
「それ以前に・・・父が「威嚇力」をちゃんと備えていて・・・自然な「威厳」につながっていた事だと思うし、その「威厳」こそが周囲の大人を納得させていたし」
「女性にも愛されている・・・と言う事に僕は気づいていたんだ。つまり、「威厳」と言うのは本能的能力に過ぎなくて、それは父親が「威嚇力」を備えていたからこそ」
「自然に出るもんなんだ・・・」
と、僕。
「だから、いくら、偉そうにえばっても・・・「威嚇力」の初めからない男性は、侮られてバカにされるのが落ちだって、やっと気づいたのさ」
「そういう人間、社会にいくらでもいるだろう?」
と、僕。
「なるほどね。それはすごくわかるわ。ダメな父親の場合、子供達がまず言う事を聞かないのよ。そこをシビアに見ないといけないわね」
「シングルマザーの場合も同じで、子供が言う事を聞かないばかりか、日々、不安で、感情的に不安定な子供が育つ事になる」
「人の言う事も聞かないし、自分勝手な子供に育つの。そこが今の日本をダメにしている元凶だとわたしは思うわ」
と、御島さん。
「孤食の問題もありますね。父親に「威嚇力」が無いおかげで、奥さんも子供も父親を軽く侮っている。誰も父親の言う事を聞かないばかりか、家族での優先順位は一番下」
「最悪の父親です。そういう父親が家庭崩壊を呼び、「俺が悪いんじゃねえ。家族が悪いんだ」とばかりに、週末、自分の趣味に走り、本格的に家庭崩壊」
「誰も父親を相手にしなくなる・・・そういう負の連鎖ですからね。そういう中で子供達は勝手に夕食をコンビニから買ってきて、勝手に食べる」
「「孤食」の問題は「お一人様」の問題にまで、つながっている。誰とも打ち解けず、ひとりでいる事しか出来ない」
と、貴島くん(29)。
「他人が怖いから、他人を避ける「孤食」・・・「お一人様」問題も・・・結局、周囲と打ち解ける事が出来ず」
「自分の好きな世界の中で生きていく・・・それって現代の病って言いますけど・・・結局、父親が「威嚇力」を持てず・・・家族形成に失敗した事に起因しているんですかね」
と、池澤くん(24)。
「日本の国の文化って・・・結局、他人とどうやっていくか、なんだよ」
「自分勝手にしていたら、誰からも相手にされない。だからこそ、他人を率いるには、どうしたら、いいか・・・その答えに辿り着いた人間こそ」
「他人をしあわせにしながら、自分もしあわせになっていく」
と、僕。
「っていうか、日本人のしあわせって、他人をしあわせにして、笑顔に出来るからこそ、その笑顔によって、自分がしあわせになれる・・・こういうカタチなんだよ」
「いかに他人をしあわせに・・・笑顔にするかで、自分のしあわせってのは決まってくる。こういう構造を持っているから、他国とは違うんだ」
と、僕。
「だから、他人との関係性をどう構築するかが問題になってくる。その中でも大事なのは、男性にとっては、「威嚇力」だと言う事が、御島さんの指摘でわかった」
「そういう話だよ。そして、「威嚇力」の無い男性は、家族を形成する準備さえ、出来ていない、と言う事だ」
「だから、女性は男性の「威嚇力のあるなし」をちゃんとチェックしてから、結婚相手を見つけろと・・・そういう話なんだよね?」
と、僕。
「そういう事。「孤食」の話も「お一人様」の問題も、結局、父親の「威嚇力のあるなし」の問題に端を発するのよ」
と、御島さん。
「じゃあ、女性は男性を見る時に、「強い目」をしているか否かを確認する事が大事って事ですね」
「「強い目」をしているオトコこそ、女性にしあわせを運んでくる・・・そういう結論ですね。ま、見た目でわかるから、わかりやすいし、ちょっといい情報です。それ」
と、ミユウちゃん。
「逆に「死んだ魚の目」をした男性と結婚すると子供達がふしあわせになる・・・それは怖い事実ですね。そういう事実を展開している事に父親も母親も気づいていない」
「シングルマザーが不幸になる理由もその一端がわかりましたし・・・怖いですね」
と、辛辣姫。
「ま、女性は「強い目」をした男性に弱いから・・・すーぐ恋に落ちちゃうモノね」
「そこは正しい反応って事かしら?ね、ゆるちょくん」
と、御島さん。
「は。そういう事だと思いますね」
と、僕。
「あらあら。「強い目」をしている事で、随分、いい思いをしている癖に・・・」
と、御島さん。
「いやあ。ははははは」
と、僕は頭を掻きながら笑顔になった。
(おしまい)