「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

この記事一応いいんじゃね?ボタン(作ってみました!) ちょっとさ、押してくれると、うれしいんです!(笑)

blogram投票ボタン

女性が知りたい、社会で出世する男性の条件!

2015年03月31日 | 毎日のしあわせの為の知恵

さて、その時、僕らは御島さん(31)を囲んでお酒を飲んでいました。

イケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若いミユウちゃん(25)、若い池澤くん(24)と、僕でした。

「御島さん、わたし、女性として、究極的な質問をしていいですか?」

と、ミユウちゃんが真面目な顔で、御島さんに聞いています。

「いいわよ。わたしに答えられる事なら、なんでも聞いて!」

と、やさしい笑顔の御島さんは、鷹揚な表情で頷きます。

「御島さんは今まで社会で、いろいろな男性を見てきたと思うんです。それこそ、人生に失敗して消えて行った男性から」

「ドンドン出世する男性まで・・・社長業って、その中でも、社会で出世する人間を探してプロデュースする事だと思うし・・・」

と、ミユウちゃん。

「まあ、それはそういう事よね」

と、御島さん。

「そこで、ズバリ、社会で出世する男性の条件を聞いてみたいんです、わたし」

と、ミユウちゃんは真面目な顔して、言葉にした。

「そういうオトコをゲット出来れば、女性としても、しあわせになれる・・・そういう話ですか?」

と、池澤くん。

「まあ、いいじゃない。・・・と言うか、社長業って、どういう目が必要なのか、それもわかるし」

と、辛辣姫。

「興味深いですね。御島さんが、どんな目で男性を見ているのか」

と、貴島くんは笑顔で言った。


「そうね。まず、ミユウちゃんに、聞いてみたいけど、普通に考えて、どんな男性が出世しそうかしら?」

「その条件みたいなモノ、挙げられる?」

と、御島さん。

「そうですね。仕事がバリバリ出来る、切れ味鋭いオトコ?上司の懐刀になれるような?」

「そんなイメージがありますね」

と、ミユウちゃん。

「じゃあ、逆に出世しないオトコの典型はどんな感じ?これはユキちゃんに聞こうかしら?」

と、御島さん。

「うーん、真面目に仕事はするけど、それだけの人って感じですかね?家でも家族に馬鹿にされていて」

「飼い猫くらいにしか相手にしてもらえず、家での居場所が無いオトコ・・・そんなイメージですけど」

と、ユキちゃん。

「なるほど・・・と言う事は、ここで言う出世するオトコって、サラリーマンの間で、っていうお約束の質問に」

「なっているのかしらね。まあ、まず、その質問に答えていきましょうか」

と、御島さん。

「それはサラリーマンで出世するオトコとサラリーマン以外・・・自営業の独立派のオトコでは」

「出世の条件が違うと言う事ですか?」

と、ミユウちゃん。

「そういう事になるわね。イメージ的に言うと、サラリーマンで出世するオトコの条件にプラスαが必要なのが」

「独立派の男性って事になるわね。まあ、そのあたりは、おいおいやっていきましょう」

と、御島さん。

「じゃあ、まず、日本の文化と言う側面でサラリーマンと言う職業を見ていくわね。一般に日本人のサラリーマンが」

「大事にしなきゃいけないものは何かしら?池澤くん、答えてくれる?」

と、御島さん。

「それは・・・サラリーマンと言う大きな枠で考えたら、「顧客からの信頼」と言う事でしょうね」

「会社員と言う事で考えれば、「上司の信頼」や、「仕事仲間の信頼」と言う事になるでしょうけど・・・いずれにしろ、信頼ですよ」

と、池澤くん。

「うん。そうね。信頼が最も大事ね。でも、この日本ではそれ以上に大事なモノがあるの・・・」

「それは日本文化が「相手を本能的に気持ちよくする事」と言う、基本的お約束から出来ているからなの」

と、御島さん。

「相手を本能的に気持ちよくする事?それが出来ないと日本人は社会人として失格って言う事ですか?」

と、池澤くん。

「そうなの。これは日本文化が、欧米文化のような「理性的に納得出来ればいい」と言う文化ではなく」

「それ以上に、「本能的に気持ちよくなる事」を求められている文化だからなの」

と、御島さん。

「うーん、話が、突然、難しくなりましたね」

と、池澤くん。

「日本以外では社会的なお約束の根拠は、聖書だったり、コーランだったり、仏典だったり、そういうテキストで書かれた」

「「守るべき条項集」を守る事でしょ?それは理性的に納得出来ればお互いがお互いを評価するし、そういう社会であるのが」

「日本以外の国々でしょ?まあ、例外はあるとしても、ざっくり言うと、わたしにはそう見えているわ」

と、御島さん。

「確かに、それはそのようですね。僕にもその理解は納得出来ます」

と、貴島くん。

「だけど、日本は違うわ。日本文化は過去の経験から経験知を作ってきた日本人の祖先たちが作り出してきた文化だから」

「それは経験知に拠った文化で・・・日本の最高正義は、「和を以て貴しとなす」だから、「社会皆でしあわせになっていこう」」

「と言うスローガンが日本文化の底流に流れているのね」

と、御島さん。

「それはわかります。日本人は「和」こそ、最高正義だし、その為に「情けは人の為ならず」・・・他人を笑顔にすることで」

「その他人が自分を笑顔にしてくれる。つまり、他人をしあわせにする事で、その他人が自分をしあわせにしてくれる」

「・・・そういう社会って事ですよね」

と、ミユウちゃん。

「そういう事。だから、日本文化は、「他人を本能的に笑顔に出来て、なんぼ」と言うお約束になっているのよ」

「それが日本社会で生きていける能力の基本中の基本なのね」

と、御島さん。

「なるほど・・・だから、日本文化は、「他人を本能的に気持ちよくする事」「相手を本能的に気持ちよくする事」が」

「シンプルに求められるし、それが日本人の最低限守らなければいけない、お約束と言う事になるんですね」

と、貴島くん。

「そういう事。それが最低限、守れないと日本人として、しあわせにはなれないの」

と、御島さん。

「そっか。だから、「情けは人の為ならず」の逆である「他人を腐して悦に入る」をやっている人間は永久にしあわせになれない」

「そういう法則になっているんですね」

と、池澤くん。

「そういう事ね。パワーハラスメントにしろ、セクシャル・ハラスメントにしろ、その本質は「他人を腐して悦に入る」だから」

「皆、結果的に不幸になっているでしょ?それはそういう理由があるのよ」

と、御島さん。

「なるほど・・・そういう構造になっていたんですか・・・」

と、池澤くん。

「そして、この日本で「他人を腐して悦に入る」行為をやると、どうなるかしら?」

「この場合、その人間は日本社会全体に「負のエネルギー」をまき散らす事になるから、日本社会全体から、「負のエネルギー」が」

「自身に集中して返ってくる事になるから・・・ふしあわせになるの」

と、御島さん。

「・・・と言う事は、パワハラで有名になったジョージさんや、大塚家具問題の創業者夫婦にも、周囲からの「負のエネルギー」が」

「集中して、ふしあわせになっていく・・・そういう事ですか?」

と、ミユウちゃん。

「ま、カタチとしては、そうなるんじゃないのかしら。「負のエネルギー」がどういうカタチを取るかは知らないけどね」

「所詮、他人事だわ・・・」

と、御島さん。

「日本人はそういう所は冷たいの。つまり、ここからわかるのは、日本人は「情」こそが大事って事よね?」

「相手への「情」が無くなったら、日本人はすべて「他人事」で済ませちゃうし、逆に「情」を自分に集める事が出来たら」

「たくさんの日本人の支援を受ける事が出来るわ」

と、御島さん。

「この間の「大塚家具問題」で創業者社長夫婦は、浪花節で、「情」を集めようとしていましたね」

「最も、妻にしろ、夫にしろ、三文芝居の上、「嘘つき」だったから、大いに「情」を失ってましたけど」

と、辛辣姫。

「だから、日本人は「嘘つき」に最大に厳しいのよ。普段、「傲岸不遜」だった勝久会長が一転して「平身低頭」になったって」

「それは自分だけを守る為だけの「嘘」だって日本国民すべてに見抜かれたから・・・「嘘つき」「ワガママ」「傲岸不遜」を」

「最大に嫌う日本人全員から当然のように、そっぽを向かれた・・・それがあの創業者社長夫婦の現状と言う事になるの」

と、御島さん。

「「嘘つき」「ワガママ」「傲岸不遜」・・・これを日本人が嫌う理由を教えてください」

と、貴島くん。

「それはすべて日本社会の「和を以て貴しとなす」を破壊するからよ。日本の正義を破壊する人間を日本人は許さないし」

「・・・だから、皆から放たれた「負のエネルギー」がその人間に集中するから、ふしあわせになるのよね」

と、御島さん。

「「嘘つき」は人をたぶらかして、自分を優位な位置に置こうとする行いだから・・・確かに「和」を乱しますね」

「「ワガママ」も・・・結局、周囲の事など考えず、自我を押し通そうする行為だから・・・皆に嫌われ、「和」を乱しますね」

「「傲岸不遜」も・・・これは完全に周囲に「負のエネルギー」を押し付ける行為だから・・・皆に嫌われ、「和」を乱しますね」

と、池澤くん。

「だから、簡単に言うと、日本社会では、国民皆に嫌われたら、終わってしまうのよ」

「・・・と言って、嫌われないように、嫌われないように生きている人間も、相手にされなくなるけどね」

と、御島さん。

「そこって、何か、難しそうですね」

と、池澤くん。

「具体的に思い浮かべてごらんなさい。小学生の頃でも、中学、高校、大学生の頃でも、嫌われないように嫌われないように」

「する余り、常に他人の顔色を伺い、チカラのある人間に媚ばかり売る・・・そういう人間は社会にもいるわね」

「・・・そういう人間って、「腰巾着」と言われて、周囲から嫌われていなかった?」

と、御島さん。

「ああ。いましたね・・・わたし、そういう人間、一番嫌いですけどね」

「男性にもいるけど、女性にも、いますよ、そういう人間って」

と、ミユウちゃん。

「そういう人間って、人間的にも弱いし、人間性の小さい、けつの穴の小さい男女って感じですよね」

と、辛辣姫。

「そ。要は弱いし、人間性が小さいから、誰も味方になってくれないばかりか、むしろ、周囲から嫌わているから」

「自分を守るために腰巾着にならざるを得ない人間たちなのよね、そういう男女って」

と、御島さん。

「そうなると・・・やっぱり、自分を守る為の行為ばかりするから・・・自分勝手な人間と言う事になり、「和」を乱すから」

「皆から嫌われ、ふしあわせになる・・・そういう構図ですか?」

と、池澤くん。

「そういう事。この日本ではどこまでも、「和」を乱す人間は周囲から嫌われ・・・ふしあわせになっていくの」、、

と、御島さん。

「でも、腰巾着って、テレビドラマなんかだと上からの引きで、出世していたりしますよね?」

と、池澤くん。

「あれは作り物だから・・・作劇上、日本社会のお約束を無視しているに過ぎないわ」

「あのね。日本って・・・高度な相互監視社会なの。だから、滅多な事は出来ないようになっているのよ・・・」

と、御島さん。

「それって、具体的に言うと、どういう事になります?」

と、貴島くん。

「つまり、さっきの例で言うと、腰巾着が可愛いから、上からの引きと言う事で、出世させたりしたとするじゃない?」

と、御島さん。

「はい」

と、貴島くん。

「そしたら、能力も無い人間・・・性格も弱いし、人間性も小さいオトコを出世させたら・・・その人間を出世させた人間は」

「人を見る目がないと判断されて・・・その本人諸共腰巾着も否定され・・・出世させた本人は降格処分を受けるし」

「腰巾着は、左遷されたりするの・・・人事と言うのは、そのコミュニティが成長する上で最も大事な行為だから」

「それに失敗すると、それこそ、コミュニティ全体の信用に関わるから、コミュニティ全体から、その上司と腰巾着が否定される」

「そういう羽目になるの・・・怖いでしょ?日本はコミュニティ全体が個人個人を見張っているのよ」

と、御島さん。

「だからこそ、小学生低学年の女の子が一人で電車通学とか出来るんですね。それは皆がその少女を見守っているから」

「そういう社会なのが、健全な日本社会の姿なんですね」

と、辛辣姫。

「そうなの。最近は、それの出来なくなった、自分に逃げこんでしまう「逃げ込み者」が増えたから、「相互監視社会」が壊れ」

「それを狙った、不埒者が増えている・・・そういう話なの」

と、御島さん。

「ここで、わかりやくすまとめたいんですけど・・・大塚勝久会長のような「負のエネルギー」をまき散らして」

「他者との関係性を壊すあり方こそ・・・「俺偉い病」と言う事で、ふしあわせスパイラル一直線の日本人のあり方としていますよね」

と、ユキちゃん。

「そうよ。もっともこのあたりは、ゆるちょくんの完全なる受け売りだけどね」

と、御島さん。

「そして、今、話した「腰巾着」・・・性格的に弱くて、人間性も小さいから、自分の事しか考えなくなる」

「・・・こういうあり方は「逃げ込み者」と言うあり方で・・・他者との関係性を切り、自分に逃げこむあり方だから」

「これも、ふしあわせスパイラル一直線のあり方としていますね」

と、ユキちゃん。

「なるほど・・・そうやって見ていくと、他人と言うか、社会と自分との関係において、他を攻撃しちゃうあり方である「俺偉い病」」

「になると、逆に他から自分への攻撃が集中して、不幸になっていくんですね」

と、池澤くん。

「さらに・・・社会と自分との関係を切って、自分だけに逃げこむと・・・皆、その人間の事を「他人事」として見ちゃうから」

「完全に存在を無視される事になり、これまた、不幸になる・・・つまり、社会と自分との関係を破壊したり、関係性を切ったりすると」

「日本では絶対に不幸になる・・・そういう事なんですね?」

と、池澤くん。

「そういう事。だからこそ、他人の「情」を大切にしなくちゃいけないのよ・・・」

と、御島さん。

「えーと、それって・・・「俺偉い病」の場合は、「和」を完全に破壊しちゃうから、他人からすれば、怒る事になるから」

「「情」のステイタスは「怒り」・・・だから、周囲から積極的に滅ぼされることになるんですね」

と、辛辣姫。

「さらに言えば・・・「逃げ込み者」は自分自身に「逃げ込んじゃう」から、他人からすればすべて「他人事」となるから」

「・・・「情」のステイタスは「徹底無視」・・・だから、孤立して不幸になると言う事なんですね」

と、辛辣姫。

「そういう事よ。簡単に言えば、この二つのカテゴライズな人間・・・「俺偉い病」と「逃げ込み者」は「和を以て貴しとなす」を」

「破壊する、あるいは、他人から無視され孤立するから、ふしあわせになると言う事なの。そこから考えれば」

「日本人のしあわせになるやり方と言うのは、自ずとわかってくるでしょう?どう、ミユウちゃん」

と、御島さん。

「つまり、「俺偉い病」「逃げ込み者」では無いあり方を目指せばいいんですよね」

「もっと具体的に言えば、「和を以て貴しとなす」をしっかりと実現し、「和」を成長させるあり方であればいい」

「それが出来る人間こそ、日本でしあわせになれる人間と言う事になりますね」

と、ミユウちゃん。

「それこそ・・・「情けは人の為ならず」が出来る・・・他人を本能からしあわせな気分にさせ、その他人から」

「本能からしあわせな気分にしてもらう・・・そういうカタチの取れるひと・・・そういう事ですよね?」

と、ユキちゃん。

「そういう事。ほら、知らず知らず「情けは人の為ならず」と言う言葉を使って・・・ここでも「情」と言う言葉が使われているでしょう?」

「それだけ、「情」と言うのは、日本社会にとって、大事だと言う事なの・・・」

「そして、もちろん、しあわせになるあり方における「情」のステイタス・・・他者からの「情」は「笑顔」のステイタスと言う事になるわね」

「わたしはこういう日本人のあり方を「絶対しあわせ者」と読んでいるけどね」

と、御島さん。

「「情」についてまとめれば、「俺偉い病」が「怒り」、「逃げ込み者」が「徹底無視」、「絶対しあわせ者」が「笑顔」・・・これはすべて本人に対する」

「日本社会側のステイタスだから・・・しあわせになりたければ、社会は怒らせちゃいけないし、徹底無視されてもダメ、唯一、笑顔にすること」

「・・・そういう事なんですね」

と、辛辣姫。

「そういう事ね。わかりやすくまとまったわね」

と、御島さん。


「そして・・・話を戻すけど、しあわせになっていく人間は、コミュニティ内部の人間を本能から笑顔に出来る人間なの。そういう人間こそ」

「わたし達は既に別な呼び方で呼んでいるわ・・・「ムードメーカー」・・・皆、彼がいると、自然と笑顔になれるし」

「その人間の言うことに笑顔で、従うでしょう?彼はコミュニティを守る強い意識を持っているし、その実力も兼ね備えていることを」

「コミュニティの皆は、知っているもの・・・それでいて、皆にやさしい・・・そういう人間、皆は社会でも出会ってきたんじゃない?」

と、御島さん。

「ははあ・・・なるほど、そういう事ですか」「わかりやすいですね。その例え」

と、池澤くんとミユウちゃんが言葉にする。

「「ムードメーカー」のすごい所はそのコミュニティの空気を作る人間であると言う事よ。そのコミュニティのメンバーひとりひとりの」

「資質を読み切り、メンバーすべてが笑顔になれる落とし所を考えながら、そういうシナリオを作っていける人間・・・」

「そういう人間こそが、そのコミュニティの長になれるのよ・・・そう言えば、わたし達はそういう実例を最近、見たんじゃなかった?」

と、御島さん。

「大塚家具問題の久美子社長・・・その人ですね!」

と、池澤くん。

「っていう事は出世する人間の条件はまさに久美子社長・・・コミュニティのメンバーひとりひとりの資質を読み切り」

「メンバーすべてが笑顔になれる落とし所を作れる人間・・・社員ひとりひとりの資質を知っていて、いい落とし所を用意した」

「久美子社長こそ、大塚家具の社長に相応しい・・・そういう事ですね」

と、ミユウちゃん。

「でも、テレビって馬鹿ですね。大塚家具問題の本質を未だに父と娘の対立と言う・・・外から見えるだけのカタチでしか」

「理解していない・・・視聴率獲得の為にそんな低劣な事ばかり言ってるから、テレビ全体の信用を失い」

「全体の視聴率がガタ落ちになるんですよ。ほんと「木を見て森を見ず」ですよね」

と、辛辣姫。

「ま、テレビの事はいいわ。まるっきり「他人事」だもの・・・だから、出世する人間と言うのは」

「「コミュニティ全体をコントロールする事が出来、メンバー全員を本能からの笑顔に出来る人間」・・・こういう定義になるの」

「それはオトコであっても、女性であっても、その条件さえ、実現出来れば、それでいいの」

と、御島さん。

「わたしは、しあわせになれる結婚の定義として、大きな夢を持ち、それを実現するために毎日自分を進化・成長させながら」

「前に出る人間・・・それとそのパートナーの夢の実現のために最大のサポートをし、パートナーの笑顔を」

「実現する事に自分を賭けられ、そのパートナーの笑顔に自分も笑顔になれる・・・そういう二人こそ、最高の結婚が実現出来るし、」

「それこそ、しあわせな結婚になれる条件だと思っているの」

と、御島さん。

「それって、先ごろ終了した、朝ドラ「マッサン」の二人・・・夢を実現する為に、前に出て七転八倒しながら、夢を実現したマッサンと」

「後ろから、そのマッサンの夢の実現をサポートし、マッサンの笑顔を自分の笑顔に変えてた、エリーの生き方・・・そのものですね」

「考えてみれば・・・」

と、辛辣姫。

「そうね。そういう物語だったわね」

と、御島さん。

「・・・って言う事は、出世するオトコって・・・仕事が出来る出来ないよりも・・・」

「コミュニティ皆を、男女の別なく笑顔に出来る・・・そういう能力こそ、出世する人間の本質だったんですね」

と、池澤くん。

「もう少し言えば・・・その「ムードメーカー」がオトコだったら、そのコミュニティのマドンナこそ・・・」

「そのムードメーカーのパートナーに相応しいの。だって二人共、コミュニティの皆が認めた男女であり」

「当然、コミュニティのメンバーすべてがその二人なら、お似合いだし、しあわせになって欲しいと願うから」

「だからこそ、二人はしあわせになれるの。そこが大事なところなのよ」

と、御島さん。

「大事な事は、その二人の後見人がたくさんいる事なの。だから、昔は、その後見人の中でも、もっともチカラのある夫婦が」

「媒酌人と言うカタチで、結婚式の時に、コミュニティ皆に、披露されたモノなの。最近は、そういう構造を無視し・・・ううん、それが」

「わからない人間が増え、ふしあわせになる人間が日本人の8割にも登っているわ。皆、「俺偉い病」か「逃げ込み者」に」

「なっているもの・・・仕方の無い事だわ」

と、御島さん。

「結局、コミュニティのメンバーを皆、笑顔に出来る人間こそ、そして、そのパートナーこそ、しあわせになれるって事だったんですね」

「そして、それこそが、出世出来るオトコの条件・・・よくわかりました」

と、ミユウちゃん。

「まあ、この日本では、やっぱり「御恩と奉公」の関係なのよ。「士は目をかけてくれる主の為に働く」と言う事」

「目をかけてくれる主だからこそ、士も全力で働く。そういう関係性なの。「この人の為なら死ねる」・・・それくらいの気持ちで働ける主に出会えたら」

「日本人はしあわせなんじゃないかしら。簡単に言えば、お互いがお互いを信頼して、働ける・・・そういう環境を作らないとね」

と、御島さん。

「主と士の関係って、お互いがお互いを支える意味では、結婚の関係にも共通しますね」

と、ユキちゃん。

「そうよ。だから、相手が何を考えているか、洞察力高く相手の気持ちを見抜ける事は日本では最も重要な事になるのよ」

「日本で言う「空気を読む」って、要は場にいるひとりひとりが何を考えているか瞬時に察するって言うことだもん」

「それが出来なきゃ、日本でコミュニティのトップには立てないわ」

と、御島さん。

「もちろん、そういう人間は、人間性が大きくて、頭の回転が速くて、そのコミュニティを率いていける・・・会社だったら、その会社の行き先を見極められる」

「そういう能力は持ち合わせてないといけないわ。でも、コミュニティをコントロール出来ると言う事はそのコミュニティの行き先も見えているはずだもの」

「そうやって、人間は成長していくし、それがさらなる出世につながると言う事になるのよね・・・」

と、御島さんは言った。

「それが社長業の出来る人間の条件でもあるんですね。うちの事務所と言うコミュニティの行き先が見えるからこそ、御島さんは社長になれているんですね」

と、ユキちゃんは言った。

「そういう事になるかしらね。だから、前に踏み出す勇気と他人の気持ちを見極める洞察力は大事なの。そういう人間こそ、皆に認められるのよ」」

と、御島さんはそう言った。、

「それが出世出来る人間の条件・・・大事な事は、やっぱり、「情けは人の為ならず」・・・「情け」こそ大事で・・・」

「・・・皆で助けあって生きていく事こそ、重要なんですね」

と、ミユウちゃんが、結論的に、言葉にした。


「・・・ところで、それはサラリーマンの場合ですよね。僕らのようなフリーの人間は、どういう事になりますか?」

と、貴島くんが質問する。

「これはコミュニティが同じ会社と言うところから・・・業界全体・・・あるいは日本全体と言う事に変わる・・・そういう事なの」

「だから、より、人間性の大きな個体が求められる・・・そういう事になるのよね」

と、御島さん。

「もちろん、世界的にオンリーワンな価値を持つ、オリジナリティーのある仕事が出来るって言うのも、重要だけど・・・」

「それと同時に、日本人全体、あるいは、世界の全人口をも、その背中にかつげるとかつて言った・・・ゆるちょくんなんか、そのいい例になるわよね」

「ね、そう言ったわよね、ゆるちょくん」

と、御島さん。

「はあ。それくらいの気持ちを持たないと、フリーでは成功出来ない・・・そういう意味でしたけどね」

と、僕。

「ううん。いいの。その意気よ。その意気で、わたしも、わたしの事務所のメンバー皆も、これからも、本能からの笑顔にしていって、頂戴」

と、御島さんは、言って、笑顔になった。


(おしまい)

3月30日 女性に聞く、女性とさしでしゃべれる方法!

2015年03月30日 | 毎日のしあわせの為の知恵

さて、その時、僕は、イケメン貴島くん(29)と辛辣姫ユキちゃん(28)、

若いミユウちゃん(25)、若い池澤くん(24)とお酒を飲んでおりました。

「あのー、僕ちょっと聞きたいんですけど、女性と二人きりになると、どうも上手く話せないんですよね」

「まあ、普段から、そんなに話も上手く話せないんですけど、女性と二人きりになると、さらにダメで」

「これってどうしたら、いいんすかね?」

と、池澤くんが聞いてくる。

「おまえ、女性と二人きりになりたいの。そうやって仕向けてるの?」

と、貴島くんが聞いています。

「いや、そういう事じゃなくて、流れ的に、いつの間にか、二人になってるパターンとかですよ」

「そうやって仕向ける程、俺、自分に自信があるわけじゃないし」

と、池澤くんは頭を掻きながら、話しています。

「俺、女性と二人になると、何を話していいかわからなくて、変な沈黙に入っちゃったり」

「意味の無い事をしゃべっちゃったり・・・あーいう時ってどうすればいいんですかね?具体的に聞きたいんですけど」

と、池澤くん。

「池澤くんは、そういう時、どんな話をするの?」

と、ユキちゃんが聞く。

「いやあ、なんか、変に照れちゃうっていうか、そういう時って、頭真っ白になっちゃうんですよね」

「で、変にため息とかついちゃったりして、「わたしといると退屈?」なんて言われちゃったりして、相手に気を使わせちゃって」

と、池澤くん。

「結局、話盛り上がらなくて、「わたし、用事思い出したから、帰るね」って言われたりして、終了な感じなんですよね」

と、池澤くん。

「うーん、っていうか、おしゃべりとしては、何を話しているの?」

と、ユキちゃん。

「え?それは・・・僕が普段読んでる漫画の話とか、ゲームの話、アニメの話とか・・・趣味の話全般ですかね」

と、池澤くん。

「うーん、それって、相手の女子、楽しそうに聞いてる?」

と、ミユウちゃん。

「いや・・・静かに聞いてるような感じですけど、俺、あんまり、おしゃべりしている時・・・特に女性の場合」

「あんまり、顔を見れないっていうか・・・目を合わせられないっていうか」

「・・・返ってくる言葉で判断しているようなところがあるんすけどね」

と、池澤くん。

「相手の表情を見ながら、話したりしないの?」

と、辛辣姫。

「結果的には、見てないかもしれませんね」

と、池澤くん。

「どう思う?ミユウ」

と、ユキちゃん。

「うーん、あんまり、よろしくないんじゃないですか?」

と、ミユウちゃんが言葉にする。

「それって、まずいすかね?」

と、池澤くん。

「だって、相手と視線を合わせて話すのは、礼儀だって教わらなかった?」

と、ユキちゃん。

「はあ、やっぱそうすよね・・・でも、なんか視線合わせるの、怖くて・・・」

「こっちが視線を向けた時に、相手が視線外してきたら、どうしようって思っちゃって・・・」

と、池澤くん。

「それはそうだけど、まずは、トライしてみないと何も始まらないわよ」

と、辛辣姫。

「ま、それはそうなんですけどね」

と、池澤くん。

「わたしが、まず指摘出来る事は・・・さっきの「用事があるから、帰るね」って言うセリフなんだけど・・・」

「これ、わかりやすく翻訳すると「あなたと二人でのおしゃべり試してみたけど、やっぱり今回もダメだったわね」って事よ」

と、ミユウちゃん。

「え?そうなんですか?」

と、池澤くん。

「それはそうよね。ただ、指摘出来る事は、相手の女性はそれなりに池澤くんに期待して」

「チャンスを与えていると言う事なんじゃない?まるっきしダメだったら、チャンスすら与えないのが女性だもん」

と、辛辣姫。

「それはそうかも・・・ただ、駄目出しされているのは、確か。だいたい自分の趣味の話ばかりして」

「相手の女性が食いつくとでも思ってる?」

と、ミユウちゃん。

「え?そうか・・・僕は自己紹介のつもりだったんだけどな」

「僕、こういうのが好きなんだ・・・的な」

と、池澤くん。

「女性はね。基本的には、相手に構って欲しい人間なの。つまり、自分の事をおしゃべりの中心においてほしいの」

「よく父親が娘に「今日はどんな事があったの?」って質問するシーンがあるじゃない?女性は基本、あれを期待しているのよ」

「もっともそれは、父親のように、話したい相手に話しかけられた時に限るけどね」

と、ユキちゃん。

「え?って言うと、話をする前に相手の女性に、選別されるって事ですか?オトコは」

と、池澤くん。

「そういう事。だから、池澤くんに聞くけど、女性と二人きりになるシチュエーションって、結構多いの?池澤くんは」

と、辛辣姫。

「いや・・・半年に一回あればいいほうかな。だから、たまにそういう事になった時くらい、上手くおしゃべり出来ればなーっと」

「そう思っているんですけど」

と、池澤くん。

「さっき、自分から仕掛けて二人きりになれているわけではないって言ってたけど・・・」

「それってやっぱり偶然なの?相手はいつも同じとか・・・そういう事はない?」

と、ミユウちゃん。

「え?それは・・・いつも遊んでいるメンバーは割りと一緒ですから・・・その相手の女性はだいたい同じ女性になりますね」

と、池澤くん。

「ふーん、それって、相手の女性、池澤くんに気があるんじゃない?」

「なければ、二人きりになんて、そもそもならないし」

と、ユキちゃん。

「え?でも・・・」

と、池澤くん。

「もしかして、池澤くんに、その気がないとか?」

と、ミユウちゃん。

「えーと、その気がないって言うより・・・そういう目で見たことがないって言う方が正しいかな」

と、池澤くん。

「それってどんな女性?」

と、辛辣姫。

「同期で入った子ですけど、あんまりおしゃべりしない子で・・・僕もその子の性格、あんまりわかっていないんですよ」

「ただ、同期グループにいて、何人かの女性と一緒にいるから、なんとなく、同期の会では、一緒になるけど・・・その程度」

と、池澤くん。

「ふーん・・・まだ、なんにも始まっていないって、そんな感じかしら?」

と、ユキちゃん。

「そうですね。まだまだ、様子見と言った・・・そんな感じのようですね」

と、ミユウちゃん。

「でも・・・その女性にその気があるなら、半年に一回って事、ないんじゃないのかな」

と、貴島くんがポツリと大事な事を指摘する,

「あ、そっか・・・」「それはそうかも・・・」

と、ユキちゃんとミユウちゃん。

「ま、いざと言う時の為に女性とのおしゃべりについての準備をしておくのは男性として、悪くないと思うけどね」

と、僕もその話にしれっと食いついた。


「いや、だから・・・僕はその子とどうにかなろうと言うんじゃなくて・・・将来的に、ユキさんやミユウさんや」

「そういう聡明な女性と対等におしゃべりが出来るようになりたいから・・・そうなるにはどうしたらいいか、聞いているんです」

と、池澤くん。

「そうねー。ミユウはどう思う?この話」

と、辛辣姫。

「うーん、まず、池澤くんは、もう少し魅力が必要なんじゃない?女性とのおしゃべりって、まず、女性の方が」

「「この人とおしゃべりしたい!」って思わない事には、実現しないものだし・・・」

と、ミユウちゃん。

「え?どういう事ですか?」

と、池澤くん。

「女性は男性に対して、二つの評価をするの。それは簡単で「あ。この人、素敵!ずーっと視界に入れておきたい!」って思う男性と」

「「この人、視界にすら、入れたくないわ」って評価する男性の二つに分かれるのよ。そして、女性は、視界に入れたくない男性は」

「即、記憶から消してるわ。だから、その女性にすれば、視界に入れたくない男性は、この世に存在しない事になるの」

と、ミユウちゃん。

「わたし、人の記憶って、その時の感情とセットになって記憶されていると思っているの。だから、年が経つと」

「不快な記憶が消されて、楽しい時の記憶ばかり残ると言うのは、記憶と感情がセットになっているから・・・だと思っているの」

「そして、それは、現在進行中の好ましい男性との思い出・・・それを記憶する為の領域を確保するためのものだと思っているのよ」

「だから、視界に入れたくない男性は、当然、真っ先に記憶から消され、忘れる事になるの」

と、ユキちゃん。

「だから、女性と二人きりでおしゃべりがしたければ・・・その女性に「この人と二人きりでおしゃべりがしたい!」って」

「まず、思われなければ、当然、実現しない話なのよ・・・」

と、辛辣姫。

「そう。女性にそう思われるには、池澤くんは、まだまだ、魅力に乏しいかな」

と、ミユウちゃん。手厳しい。

「それと、もうひとつ言えば・・・池澤くんは、ちょっとまだ、人間的に頼りがいがないかな」

と、ユキちゃん。

「まあ、逆に言えば、年上の女性に甘える事が出来るって事にもなるけど・・・それも、ちょっとあれかな」

と、辛辣姫。

「え、どういう事です?」

と、池澤くん。

「女性って、自分が甘えられるにしろ、自分が甘えるにしろ、相手の人間性の大きさを求めるものなのよ」

「まあ、母性本能をくすぐられて、男性を甘えさせてもいい場合、人間性が小さくてもあえて、甘えさせる事もあるけど」

「それでも、相手が好ましいと感じなければ、絶対に甘えさせる事はないわ。まあ、その女性自身、どれくらい人間性が大きいか」

「にもよるけど・・・」

と、ユキちゃん。

「端的に言えば、人間性の大きい男性は好まれるけど、人間性の小さい男性は好まれない・・・そういう事よね」

と、ミユウちゃん。

「女性が男性を好ましいと感じるのは、やっぱりかっこよく感じないと・・・あとはその上に頼りがいがあると言う事かしら」

「それは本能的に女性が感じるから・・・本能的に説得される事が重要なのよね」

と、辛辣姫。

「池澤くんって、女性と二人きりになると、心理的にバタバタしない?」

と、ミユウちゃん。

「ああ、それは当然ありますよ。普段、慣れていないシチュエーションだし」

と、池澤くん。

「でもさ、ゆるちょさんはわたしと二人きりとか、御島さんと二人きりとか、よくあるけど、全然バタバタしないわよ」

「春風にあたりながら、のんびりと昼寝している大型犬のように、おっとり構えているわ」

と、ユキちゃん。

「おいおい、僕は大型犬だったのか。にしても、僕と池澤くんを直接比較しても、あまり意味はないんじゃない?」

「社会に出てから、の経験量が全然違うんだし」

と、僕。

「ま、それはそうですけどね」

と、辛辣姫。

「池澤、お前、女性と二人きりになるとバタバタするって言うけど、女性の方はどんな感じにしてる?」

「もしかして、難しそうな顔していないか?」

と、貴島くん。

「あ、そうですね。あまりいい表情をしていないのは、確かなんですよ。不安そうな顔をするって言うか・・・」

「貴島さんやゆるちょさんのように、場にいる女性が笑顔で・・・しゃべりやすい雰囲気をしているのとはまるで逆なんです」

と、池澤くん。

「女性と言うのは、経験も豊富で、なにより、本能的に強いオスの個体が目の前にいると・・・もちろん、やさしい個体である事が」

「わかっていると、本能的に安心するんだよ。だから、自然笑顔になるし、おしゃべりもしやすくなるんだ」

と、貴島くん。

「ゆるちょさんが場にいると、その場は安定するし、皆笑顔になるだろ。それはゆるちょさんの本能のチカラが半端無く強いからだ」

「だから、皆、安心する。だが、池澤ひとりが場にいても、安定しないどころか、皆不安になる。それは池澤が」

「経験も少ないし、まだまだ、本能的に弱い個体だからだ。だから、場は不安定になるし、女性は不安顔になる。だから、おしゃべりも生まれない」

「そういう理屈なんだ」

と、貴島くん。

「え、じゃあ、僕ってまだまだ、女性と二人きりで話せる人間じゃないって事ですか?」

と、池澤くん。

「それは違うわ。女性が池澤くんに恋したら、別だもの。ゆるちょさんや貴島さんのレベルに達するには時間がかかるし」

「そういう場を作れるようになれる人間は、わたしが見たところ、一握りだもの。だから、池澤くんは、まず、女性に恋される」

「あるいは、愛されるパーソナリティを作る事が先決なんじゃない?」

と、ユキちゃん。

「だって、ゆるちょさんって、20歳の頃から、素敵な女性に恋されていたんですものね?」

「リアルお姫様に・・・」

と、辛辣姫。

「ああ。あの頃はまだまだ、人間性も小さかったし、それこそ、社会的経験はゼロに近かったから」

「・・・それでも恋してくれる素敵な女性はいるもんさ」

と、僕。

「そうなんですか・・・その体験を聞くと、なんだかホッとするな。僕でもやれるんじゃないかと思えるし」

と、池澤くん。

「まあ、それでも、経験豊富な事が、女性に恋される一つの要素になることは確かだぞ」

と、貴島くん。

「そうね。ゆるちょさんに言わせれば、たくさん恋してたくさんフラレろ・・・そうすれば、男性はドンドン成長して」

「本能的に強くなれる・・・痛みは当然伴うけど、その痛みが治癒することが自分の成長につなるんだから」

「恋することに臆病になるな、絶対に!ってところですよね?・・・ね、ゆるちょさん!」

と、ミユウちゃん。

「ん?ああ、まあ、そういう事だね」

と、僕。

「まあ、池澤は、愛されるパーソナリティをまず作る事かな、準備としてはさー」

と、貴島くん。

「えーと、それって具体的に言うと、どういう事でしょう?」

と、池澤くん。

「皆まで聞く気なの?まあ、いいわ。池澤くんって、今の自分の要素で、好きなところある?」

と、辛辣姫。

「いやあ、俺、ナルシストじゃないすから・・・自分に好きな所なんて、そうそうないっすよ」

「強いて言えば、素直でやさしいところくらいすかね・・・でも、それって気の利いている人間なら、誰でもそうだし・・・」

と、池澤くん。

「まあ、でも、そこから始めるのね・・・とにかく、自分を磨いて、少しずつ、自分の好きな所を増やしなさい」

「自分の嫌いな部分は、他人も評価しないわ。人に愛されるのは、自分で評価出来る部分がたくさんあるオトコよ」

「それは確かだわ・・・」

と、ユキちゃん。

「それに、池澤くんは、いつも自分の事ばかり考えているでしょ?」

「たまには、目の前の女性の事を考えてあげたら・・・自分よりまず先に相手の事を思いやるようになれば」

「少しは変わるような気がする」

と、ミユウちゃんも言った。

「それは大事な事よ」

と、そこに御島さん、登場。

「この日本では、まず、相手がどんな気持ちでいるか・・・まず、それを考えるようにしなさい」

「自分の事なんて、後回しでいいのよ。っていうか、自分が、自分がって、言う人間はこの日本では永久にしあわせになれないわ」

と、御島さん。

「この日本の最高正義は「和を以て貴しとなす」だから、周囲の和を考えられない、自分勝手なだけの人間は不幸になる・・・でしたよね?」

と、ユキちゃん。

「そういう事。自分勝手が許されるのは10代までだわ。それは子供のする事だもの。まず、相手の事を思いやれる人間になること」

「それがこの日本において、まず、大人になるって事じゃないかしら?最低限の、ね」

と、御島さんが結論的に言い抜いた。

「まあ、結局、最初はやさしさが武器になるのかもね・・・」

「でも、やさしさだけでは、男性として認められないけどね」

と、辛辣姫。

「そうですね。やっぱり個性が大事ですよ。「価値とは他人と違った所にまず宿るモノ・・・」ゆるちょさんの受け売りですけど」

「そういうモノだとわたしも思いますから」

と、ミユウちゃん。

「オリジナリティーって事っすね・・・まあ、道は通そうだけど、やり始めるっすかねー」

と、池澤くんは、少し遠い目をした。


(おしまい)

3月29日 情報劣化装置としてのテレビ?(大塚家具問題結論!)

2015年03月29日 | 時事ネタ
さて、その時、僕は御島さん(31)のマンションで昼間っからなんとなく春の宴をしていました。

メンバーはイケメン貴島くん(29)、若い池澤くん(24)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若いミユウちゃん(25)でした。

「わたし、一晩寝て考えていたんだけど、久美子社長って、強烈な使命感があったからこそ」

「あれだけの矢面に立っても、がんばり続けているんだと思ったの」

と、御島さん。シャンパンを飲んでいる。

「へー。それは具体的にはどういう?」

と、貴島くん。

「あの横暴なだけのワンマンオトコ・・・勝久会長よ。久美子社長は、大塚家具を普通の会社に戻そうとしているのよ」

「今までワンマン会長が横暴に社長業を進めてきた結果、彼の周りにはイエスマンしかいなくなってしまった」

「それに危機意識を感じた久美子社長以下、勝久会長の子供達が・・・ポンコツで危機意識すらない長男は別だけどね・・・」

「勝久会長の排除こそ、大塚家具を普通の会社に戻し、今後、100年先を見据えた時、それが大塚家具を残していく最良の選択だと」

「久美子社長は決断し、その理由に賛同した勝久会長の子供達が・・・今回の挙に出た・・・そう見るべきだわ」

と、御島さん。

「彼女言ってたじゃない。創業社長は永久に生きられるわけではないって・・・つまり、創業社長がいなくても、ちゃんと」

「生き残っていける、大塚家具を、そういう普通の会社にしたいと言うのが、久美子社長の熱意を傾ける先だし、それを実施する事こそ」

「久美子社長のライフワークであると、彼女は理解し、使命感から、久美子社長は今回の挙に出たのよ」

と、御島さん。

「そして、ポンコツ以外は、それに賛同した・・・ですか。わかりやすいですね。日本人の強い女性が使命感を持った時」

「その女性は究極に強くなれる・・・御島さんみたいに・・・と言う事ですね?」

と、僕。

「そう。そういう事。同じ女性社長として、久美子社長の熱意の源がわかったような気がするの」

「彼女はそういう意味では、大塚家具の事を必死で考えているのよ。社員も会社も一生懸命守ろうとしているの」

「そして、その最大の敵こそが、勝久会長、本人だと言う事も十分、熟知しているから、冷静に処理を進めているだけなのよ」

と、御島さん。

「なるほど・・・そこには兄弟姉妹、皆が納得する理由があったんですね。それなら、社員も納得するでしょう」

「その理由が公になった時、大塚家具は「和を以て貴しとなす」が達成されますね」

と、僕。

「わたしもそう思うわ・・・」

と、御島さんは、ニッコリした。


「でも、彼女、結婚していないんですよね。若い時から、大塚家具の事を真剣に考えて・・・そうやって生きてきたから」

「恋をすると言う発想自体、なかったんですかね?」

と、貴島くんが言葉にする。

「御島さんは、どうです?久美子社長の気持ちって、同じ社長業の御島さんなら、わかるんじゃありませんか?」

と、僕。

「そうね。社長業ってそれこそ、フルタイム会社の事を考えちゃうモノだけど、わたしはそういう事に向いているから苦ではないわ」

と、御島さん。

「それにシビアに結果が出る職業だから・・・すごく面白いの。やりたい事があれば、やれるし、それが業績に響けばやったり」

「楽しく感じるし、面白いのよね、端的に言って・・・ある意味、恋なんかより、全然面白いし、恋している暇なんて」

「勿体無い感じすら、あるわね」

と、御島さん。

「御島さんは、ゆるちょさんの事、プロデュースする事に悦びを感じているんですよね?」

と、辛辣姫。

「ええ。それがわたしの今の最大の悦びだわ。ゆるちょくんはそれによく応えてくれるし」

「素直だし、話はいつも面白くて退屈することがないもの・・・っと話を久美子社長に戻すわね」

「だから、彼女は真剣に社長業に取り組んでいるからこそ」

「・・・恋より面白いモノを見つけちゃったからこそ、結婚してないんじゃない」

と、御島さん。

「そうなんだー。女性にとって、恋より楽しいモノってあるんですね」

と、ミユウちゃん。

「ええ。それに、彼女を支えているのは、ポンコツな長男以外の兄弟姉妹達だから・・・そのチカラって強力じゃない?」

「彼女からすれば、父親なんて、もしくは母親なんてもういらないのよ。っていうか、彼女が社長業にのめり込んでいるとすれば」

「両親は、大塚家具にとって、最大の敵に他ならないわ」

と、御島さん。

「でも、今回の株主総会での勝久会長、その奥さんの行為で・・・彼らが大塚家具の最大の敵だと言う事は全国にバレちゃったし」

「これから、やりやすくなるんじゃないですか?久美子社長は」

と、貴島くん。

「わたしね、その点でひとつ引っかかる事があるのよ・・・」

と、御島さん。

「それって何です?」

と、ミユウちゃん。

「彼はワンマンな「俺偉い病」のオトコでしょ?今回も平身低頭した意識の裏にあるのは」

「「誰よりも偉い、この俺様がここまで平身低頭しているんだ。その俺を辱めやがって・・・今に見てろ」」

「「このお返しは必ずしてやる!」って盲目的に夫婦で決意しているだろうと観測出来る事なの」

と、御島さん。

「「俺偉い病」の人間は空気を読みませんからね。復讐戦は、当然、考えているでしょう」

と、僕。

「それって、完全なるパワーハラスメントですね。彼は大塚家具の価値を貶める事しか、今後しないことになりますね」

と、辛辣姫。

「パワーハラスメントの怖い所は、自分が加害者になっていると言う意識が完全に抜け落ちている事にありますからね」

「勝久会長夫婦は、自分達が三船美佳さんの離婚問題の・・・あれ?えーと、XXジョージさんの立場だってわからないでしょうね」

と、ミユウちゃん。

「それを言うなら、高橋ジョージさんですけどね。でも、僕もすぐ忘れそーっすけど」

と、池澤くん。

「まあ、実際、勝久会長夫婦が大塚家具のガンだって、日本人全員が認識してる事実にすら、本人達は気づけ無いでしょうけどね」

と、御島さん。

「まあ、でも、久美子社長と、その兄弟姉妹の結束の固さがあれば・・・いろいろと乗りきれていけるんじゃないですか?」

と、僕。

「それより・・・社長業って、そんなに魅力的な仕事なんですね?」

と、ミユウちゃん。

「そうよ。だって、人間相手の仕事だもの・・・面白いに決っているじゃない」

と、御島さん。

「よく、犬や猫たちを飼うと・・・独身女性は結婚出来なくなるって言うじゃないですか?」

「あれに近いモノがあります?社長業って」

と、ミユウちゃん。

「あー、それはあるかもね・・・だって、犬や猫たちが可愛いから、その健康的な成長を願う時間を取られるから」

「好きって言う感情も犬や猫たちに向けられちゃうし、物理的な時間も彼らに取られてしまう」

「そもそも普段の思考から、犬や猫たちでいっぱいいっぱいになっちゃうから・・・現実的な恋に行かない・・・そういう事だし」

と、御島さん。

「だから、久美子社長は結婚していないと言う結論はもう出てますけどね」

と、貴島くん。

「そうなの。だから、わたしも、それこそ、ゆるちょくんと得意先回りとか新規顧客開拓とかパトロンさん開拓に励んでいると」

「その瞬間が最も輝いているのよ・・・わたしもゆるちょくんも・・・」

と、御島さん。

「ま、僕はおしゃべり好きですからね。単純に出来る人間、理解力の高い人間が好きと言うだけで」

「相手の笑顔が見れるんだから、プレゼンにも気合が入るし、やりがいがありますからね」

と、僕。

「わたしも、わたしが最大に評価するゆるちょくんが、皆に笑顔で受け入れられていく様子を間近で見られて」

「単純に嬉しいのよね。そうやって、仕事もドンドン増えてくるし、うちの事務所も少しずつ大きくなっていくわ」

「それが商売と言うモノだし・・・お客様の信頼、評価、期待・・・それはお互いがお互いを利用しあって」

「次のステージへ向かうと言うモノだもの・・・うまく行った時の・・・ゆるちょくんと二人でハグ出来る時は」

「それこそ、しあわせだわ」

と、御島さん。

「わたしは信じてる・・・この日本の大向うの人たちは、わたし達の事業の素晴らしさをきっとわかってくれて」

「受け入れてくれる・・・そして、その相互の信頼こそが、わたし達をもっと大きくしてくれるのよ・・・」

と、御島さん。

「そのセリフ、久美子社長の本心にもつながっているような気がしますね」

と、僕。

「ふふ、そうかもしれないわね」

と、御島さんは笑った。

「勝久会長も、大塚家具を大きくしている最中は、同じ気持ちだったはずよ」

「顧客の信頼こそ、大事だと言う事を理解してたはずなのよ・・・それがあのザマじゃね」

「彼は大向うに嫌われたら・・・日本人の商売人としては引退の時だって言う事を・・・忘れているのかもしれないわね」

と、御島さん。

「いずれにしても、大塚家具の問題は、まだ、収束しないでしょうけど」

「この後はノーケアーでいいんじゃないのかしら?」

と、御島さんは言った。


「・・・でも、御島さんって普段、あまりテレビを見られないんですよね?」

と、貴島くん。

「ええ。まあ、今回の大塚家具の株主総会みたいに、ダイレクトに情報が欲しい時は別だけど」

「普段はあまりテレビを見る必要性は感じないわ」

と、御島さん。

「だって仕事の方が圧倒的に楽しいし、貴島くんや池澤くんや、ユキちゃん、ミユウちゃん、ゆるちょくんとおしゃべりしている方が楽しいもの・・・」

と、御島さん。

「特にゆるちょくんに日本文化的に今起きている現象を説明して貰えると・・・モノの見方も変わってくるし」

「知的で楽しいモノ・・・そっちの方が大事だわ」

と、御島さん。

「まあ、テレビこそ、オワコン・・・終わったコンテンツと言われてますしね」

と、貴島くん。

「わたしがテレビを見ない理由は、単純にテレビ番組って、中二の男女にわかるように作られているから」

「すぐに情報の劣化が起こるんですよね。今回の大塚家具事件だって・・・本来は大塚家具を普通の会社にしようとする久美子社長を筆頭とした」

「兄弟姉妹の経営陣がワンマン社長だった勝久会長の会社統治の手法を敵視し、排除しようとした事から始まっているわけで」

「久美子社長が言っていたように、まさに、コーポレート・ガバナンスの手法の違いの問題なんですよね」

と、辛辣姫。

「それをテレビはわかりやすいように、親子喧嘩と言う見方に情報を劣化させてしまいました。情報を劣化させると物事の理解力の低い人間は」

「水が低きに流れるように、そっちの理解に走るから・・・株主総会で、久美子社長に「親をなんだと思っているのだ?」などという陳腐な質問が出たりする」

「・・・こういうのをわたしはテレビの罪だと思うんですよね・・・」

と、辛辣姫。

「わたし、この日本に起こる現象を中二の男女が全部理解出来るとは思わないモノ・・・例えば何故、大人の男女は涙脆くなるのか・・・」

「これだって、テレビでは「年を取ると涙腺が弱くなるから」みたいな誰かが作り上げた下らない情報に劣化しているけど」

「実際は、泣きたくなるような、きつい経験を誰もが若い時に経験するから・・・テレビの向こうできつい経験をして泣いている登場人物の心の中が読めるから」

「同じ気持ちになれて、共感出来て、泣けるんですよ・・・ですよね、ゆるちょさん」

と、辛辣姫。

「泣ける理由はそうだね。僕が以前主張した内容だ」

と、僕。

「それって、いくら中二の男女に説明しても、体験的にしかわからない事だし、中二の男女は大人を年寄りとして規定し、上から目線で馬鹿にし」

「自分アゲを図りたいから・・・「大人の男女は弱くなったから、涙もろくなる」と規定したがる・・・から、本質を理解出来ないと思うし・・・」

と、辛辣姫。

「だから、大塚家具問題で、「話し合え」とか「いい加減、親子なんだから仲直りしろ」とか言ってる人間は、まず、問題の本質を理解出来てない人達なんですよ」

「ビジネス的に久美子社長側すれば、勝久会長は排除すべきと言う結論になっているんだから、仲直りしようが、何しようが、勝久会長は排除すべきと」

「言う結論は変わらないんですよ・・・次元が違う話なんです・・そこを理解出来ていないとダメなのに・・・親子喧嘩なんて言う浅い物語に内容をすり替えたから」

「問題に対する理解と言う点で、テレビはやっちゃいけない情報劣化をさせているんです・・・ですよね、ゆるちょさん」

と、辛辣姫。

「まあ、そういう事だね。さすがに辛辣姫はよくわかってるね」

と、僕。

「単なる親子喧嘩なら、要は親子共に出すべき情報が少ないとか、理解が出来ていなかったなどの事が解消されれば、お互いわかりあえて、仲直り出来るだろうけど」

「コーポレート・ガバナンスの違いだったら、久美子社長側からすれば勝久会長排除が結論だし、当然、その結論を勝久会長が知っているから」

「お互いそういう意味ではわかりあえているから、路線の対立は永久に解消されない・・・そういう話なんですね?」

と、池澤くん。

「ほう。お前もわかるようになったな。ま、しかし、この場合、日本文化的には、日本人全員が勝久会長がいない方が大塚家具の為になる」

「と、判断しているんだから、その大向うの意見に従うべきだろうね。それが大人のやり方だと言う事だ」

「大人のやり方と言うのは、決して徹底して対立を回避する事ではなく、大向うの意見に従う事ですからね」

と、貴島くん。

「こういうところもテレビのおかげで、情報の劣化につながっているのよね。だから、テレビって、情報劣化を国民に押し付け」

「この日本に、誤解を増やす装置と化しているから・・・見たくないんです」

と、ユキちゃん。

「まあ、いいじゃない・・・ゆるちょくんを始めとしたうちの皆と話していれば、個人的には、誤解も解けるんだから・・・」

と、御島さんが言葉にする。

「ええ。だから、皆と話すようにしているんです。いつでも」

と、ユキちゃんは言うと、僕の隣にチョコンと座った。


(おしまい)


3月28日 ピンチをチャンスにする人と真実が出ちゃう人!(大塚家具騒動!)

2015年03月28日 | 時事ネタ

さて、その時、僕は御島さん(31)、辛辣姫ユキちゃん(28)、イケメン貴島くん(29)と事務所でテレビを見ていました。

「ゆるちょさんの言った通り、久美子社長側が勝ちましたね。しかも、61%とは」

「会長側は随分水を明けられたカタチですね」

と、貴島くんが言葉にする。

「これ、今日の株主総会に出て、勝久会長の醜態、その奥さんの醜態を見て、久美子社長側についた」

「個人株主ってどれくらいいるんですかね?」

と、ユキちゃん。

「会社として株を持っている側は、事前に相談して決めているでしょうから」

「今日の醜態で決めた個人株主は少数派でしょうね」

と、御島さん。

「でも、僕としては・・・冒頭、久美子社長に勝久会長が「おまえは大塚家具の事を考えていない!」と感情的に発言した」

「あり様を見て・・・その言葉の裏を考えれば・・・勝久会長は、大塚家具の事しか考えていない・・・そういう事になるね」

「株主やお客様の事なんて、一切考えていないよ、彼の行動は」

と、僕。

「そうね。勝久会長の奥さんも質問に立ったらしいけど、感情的な・・・しかも、長い質問だったから」

「株主の間から、ブーイングすら出たっていうんだから・・・そのエピが日本中に流れれば、彼らが自分たちの事しか考えていないって日本中に明白に理解されるわ」

と、御島さん。

「この国では結局、大向うが答えを出すからね。大向うを説得出来なければ、終わっていくし」

「大向うに、ダメって判断されれば・・・消えていかざるを得ないよ」

と、僕。

「そう言えば、言われてましたね、勝久会長・・・「今日は平身低頭なポーズを取っているけど」」

「「今まであなたは、株主総会では、傲岸不遜で、「俺のやり方が正しいんだ。口出すな!」って言う、姿勢だったじゃないか」」

「「今回だけ、平身低頭なポーズを取り繕ったって、あんたの本当は株主全員知っている」的に個人株主に指摘されてて・・・」

と、ユキちゃん。

「そういうのが後々、効いてくるんだよな。自分の身が危うくなったからって、急に平身低頭になったって・・・今までの勝久会長の傲岸不遜な姿勢を見ていたら」

「以前書面に出した「社員は家族」とかって言葉も嘘臭いし、今回の「クーデターで追われた会長です」みたいな言説も」

「なんか「株主達が頭悪いから、宣伝してやってるんだ」的な上から目線の勝久会長の裏の意識が透けて見えるんだよね」

と、僕。

「・・・と言う事は、勝久会長は「俺偉い病」!」

と、辛辣姫。

「もちろん、そうだよ。「自分こそが大塚家具をここまで大きくしたんだ。業界も俺なら立て直せる」みたいな事を」

「今日も、言ってたし。ほぼ妄想的虚言を講じて相手を騙すレベルの詐欺師的発想にまで踏み込んでいるからね・・・」

「周囲に「負のエネルギー」ばかり、撒き散らすだけで・・・日本人の洞察力の高さを知らないみたいだ・・・」

と、僕。

「なんだか、お客様の事なんて一切、考えていないのがバレバレなのよね。もう、大塚家具の事しか考えていないし」

「自分が勝つためには、社員がどんなに厳しい対応に迫られようと、なんとも思っていないの」

「組織のトップに立つ者としては、失格レベルだと思うわ。なにより、日本人は人の中身を容易に見抜くもの・・・」

「それが今日の結果じゃない?」

と、御島さん。

「でしょうね。それと笑っちゃったのが、以前、御島さんが、「木偶の坊の長男」って言ってましたけど」

「その長男、今日も個人株主に「お前に社長の器はない。まだ、出来損ないだろ」的に指摘されてるセリフがあったので・・・御島さんの洞察力すげーって思いながら」

「思わず、笑っちゃいましたよ」

と、貴島くん。

「だって、あの長男、ほんと、馬鹿なんだもん。久美子社長の足元にも及ばない馬鹿だったわ」

「だから、それを知ってる勝久会長の子供たちは皆、久美子社長の側に回ったのよ」

「近くで見ているんだから、一番、長男の資質に問題があるのを知っている人たちでしょ?」

と、御島さん。

「っていうか、長男しかつかない勝久会長側を見れば・・・最初から劣勢なのは明らかだったわ」

と、御島さん。

「使えるコマは、脅せば動かせる社員達だけ・・・そういう事だったんですね」

と、ユキちゃん。

「日本人は裏側にあるストーリーをすぐに読み切るわ」

「あの勝久会長側に付くように脅された社員達の気持ちに立てば・・・いたたまれないし」

「勝久会長の横暴さがわかると言うものだわ」

と、御島さん。

「今回、あのプレゼンがすべての墓穴につながっていましたね。一般の人は、あの勝久会長のプレゼンに担ぎ出された幹部社員達の立場でモノを見ますからね」

「どうせ恫喝と「こっちにつけば将来を約束してやる」的な甘事で釣られたんだろうけど、会社員なんて悲しい存在だからね」

「そう言われちゃあ、会長側につかざるを得ない・・・そういう弱い存在を傲慢に利用した勝久会長に一般の人間は怒りを感じた・・・そういう事だと思うな」

と、僕。

「確かに・・・あの勝久会長の後ろに並ばされた幹部社員の気持ちになったら・・・いたたまれないですよ」

と、貴島くん。

「最低な事をしたオトコだったのね・・・勝久会長」

と、御島さん。


「彼の今回のやり方・・・弱い立場にある社員をカネのチカラで動かし、自分を支持していると見せかけ・・・日本国民すべてを騙そうとした」

「しかも、一旦娘にすべてを渡し、後ろから後見人的にバックアップするのが常道なのに、自分の娘をけなし、復活しようと画策し、大塚家具そのものの」

「価値すら、毀損した。それまで傲岸不遜を通してきたのに、突然、自身が危ういと見るや、平身低頭、泣き落としにかかる」

「しかし、すべては、自分の為、金の為。社員の事なんて自分に対する奉仕者程度にしか考えていないし、社員が迷惑するのも顧みず、大塚家具を割るカタチで」

「カネのチカラで多数派工作をする・・・すべて、自分の為、自分がカネを確保するため・・・客の事なんて、一切考えていない事が露骨に露呈した・・・」

「・・・こんなオトコとオンナ、日本人が許すはず、ありませんよ」

と、貴島くんが少し怒りながら、言葉にする。

「日本人の洞察力の高さを馬鹿にした、そういう人間には、鉄槌が下ると言う事ね」

と、御島さんが言葉にした。


「結局、この程度の子供だましな手腕しか見せられない、時代遅れの浪花節野郎は、今の時代を経営者として、乗りきれない・・・そう、株主達に判断されたのね」

と、御島さん。

「他人に迷惑をかけまくり、社員の気持ちなど考えもせず、株主や客の事も一切考えない、自分だけが良ければイイ・・・その発想が根底にあるのは明らかですもの」

「そんな社長、支える人間なんて、この世に、誰も、いませんよ」

と、辛辣姫。

「それが決定的・・・だったんでしょうね、今回」

と、僕。

「まさに墓穴を掘った感じですね。勝久会長は。それとその妻も・・・」

と、貴島くんが言葉にした。

「だいたい、自分一人では生きていけない、あのポンコツの長男が会長側についている段階で・・・どっちを信頼出来るか、わかりそうなものだわ」

と、御島さんがわかりやすく笑った。


「しかし・・・「和を以て貴しとなす」が最高正義のこの国で・・・公の場で、感情的に娘をなじる両親なんて、わたしだったら」

「恥ずかしくて・・・娘に財産渡したのに、また、蘇ってくるなんて、ほとんど、ゾンビですよ」

と、辛辣姫。

「それも、金の為、自分の為・・・この日本で最も嫌われるあり方だな」

「日本人は退き時を誤った老醜には、厳しいからね・・・」

と、僕。

「老醜ですか・・・確かにドンピシャな表現ですね」

と、貴島くん。

「わたしは、久美子さん側が上手いなって思ったのは・・・事前のコメントとして、「株主総会が終わったら、すべてノーサイド」」

「「皆で大塚家具を立て直そう」的な言葉を出したじゃないですか・・・三方に攻撃をしかけて、一方をがら空きにして」

「逃げ場所を作った・・・落とし所を用意したのが、久美子社長側でしたから・・・」

と、ユキちゃん。

「孫子の兵法だね、それ」

と、僕。

「そうなんです。日本人はちゃんと落とし所を作れる人間を主に仰ぎますからね」

「そういう意味では、久美子社長は勝つべくして勝った・・・とも言えますね」

と、辛辣姫。

「しかし、久美子社長、強いな」

と、貴島くんが感想を言う。

「彼女は、ライフワークを見つけたんだよ。そして、そこに自分のチカラが有用だと言う事も知っている」

「彼女は常に「社員に悪い」と言う事を言い続けてきたから・・・それが本当である事を望みたいね」

と、僕。

「そうよ。ライフワークを見つけて、その仕事に向いている自分を見つけたら・・・日本の女性は究極に強くなれるのよ」

「それはどんな立場でも・・・サラリーマンでも、専業主婦でも、一緒だわ」

「彼女・・・社員を自分の子供みたいに考えているのかもね・・・」

と、御島さんが言った。

「立場的には、同じ社長さんですものね・・・御島さんは、その心のうちをわかるのかもしれない」

と、ユキちゃんが笑顔で言った。


「感情的に振る舞い、お金の事しか頭に無く、株主なども人として扱わない勝久会長と」

「落とし所を用意し、社員の事を思い、終始冷静に振る舞った久美子社長では・・・久美子社長が圧勝するのも、当然よね」

と、御島さん。

「まず、あの最初のプレゼンで、日本のサラリーマンすべてを敵に回したし、娘をなじる馬鹿な父と言う事で、女性すべてを敵にした」

「その上で、ダメ押し的に、今日のプレゼンで、社員の事も、客の事も、株主の事も一切考えず、カネの事と、自分の事しか考えていない有り様を露呈させ」

「完全に日本人すべてを敵に回したよ。だって、それは日本の最高正義である「和を以て貴しとなす」を完全に破壊するあり方だからね。笑っちゃうくらいひどい有様だったね」

と、僕。

「ピンチになると自分が出ちゃうって本当だったんですね」

と、辛辣姫。

「ああ。勝久会長の真実の像が今日プレゼンされてた・・・それが墓穴を掘った。そういう事だろうね」

と、僕。

「怖いなあ。ピンチ」

と、貴島くんは、苦笑しながら言葉にした。


「でも、ほんと、社長のなんたるかを勉強したわ、今回の事で」

「それに、事業や株主、社員やお客の事を一切考えず、自分の事、お金の事ばかり考える人間は、この日本では否定されると言う事よ」

「だって、ゆるちょくんの言う通り、あの勝久会長の最初の会見・・・彼の後ろに並ばされた社員達の恨みみたいなモノを感じたもの・・・」

と、御島さんはため息をついた。

「自分の為に他人に迷惑をかける人間は、この日本ではいらない・・・そういう事なんですね」

と、辛辣姫は言いながら、

「コーヒー入れてきますね」

と、笑顔で歩いて行った。


(おしまい)

3月27日 「逃げ込み者」こそが今の状況を生んだ!

2015年03月27日 | 毎日のしあわせの為の知恵

さて、御島さん(31)のマンションでのバーベキューは、まだまだ続いています。

変わったのは、途中から参戦の若いミユウちゃん(25)が増えた事。

最初からいるメンバーは、御島さん、イケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)に若い池澤くん(24)です。


「ちょっと家の事で抜けられない事があって・・・遅れちゃいました」

と、舌をペロッと出しながらミユウちゃんは屈託無く笑います。

「ミユウちゃんのお家は古い家系なんですって。それでいろいろなしきたりがあるんですって」

「ま、今日は、最初から遅れる予定だったから、問題はなかったけどね」

と、御島さん。

「古い家系と言えば、ゆるちょさんですよね。ゆるちょさんは自然と古い家系の女性を惹きつけちゃうから・・・」

と、辛辣姫。

「そんな事言ったって、ユキちゃんだって、結構なお嬢様でしょ?」

と、僕。

「お嬢様って言ったって、うちは家系的にはどうって事無いし・・・」

と、ユキちゃん。

「まあまあ、お二人共・・・多岐川さんも、水島さんもお美しいお嬢様なら、男子としては」

「嬉しい限りだし・・・特に言い合う必要もないですよ。ねえ、貴島さん」

と、池澤くんが気を利かす。

「はは。ゆるちょさんだって、それくらいはわかっているさ。ねえ、ゆるちょさん」

と、貴島くん。

「ま、確かに、それはそうなんだけどね」

と、僕。

「実は今日の午前中、いとこの高校生の女子に会って・・・話をしていたんですけど」

「恋愛の経験がまるきり無くて・・・「大学に行ったら、恋愛出来ますか?」って聞かれちゃって・・・」

と、ミユウちゃん。

「で、どう答えたの?」

と、ユキちゃん。

「その子、割りと美人だし・・・だから「大学に行けば告白される確率は高まるんじゃない?」とは言いましたけど」

「「さとり男子」の時代だから、恋愛氷河期って言うのは、変わらないかもしれませんね」

と、ミユウちゃん。

「俺、ちょっと前に恋愛の特集記事、担当してたんですけど、僕らより下の世代は、さらに恋愛に消極的みたいですよ」

「「デートに金使わなくていいし、恋愛しない方がすごく楽」とか言ってましたもん。僕の母校の後輩達が・・・」

と、池澤くん。

「池澤は立教大学だったよな」

と、貴島くん。

「はあ、そうっすけど」

と、池澤くん。

「わたし達の時代で、立教大学の男子って言ったら、相当、人気だったけどな」

と、御島さん。

「へー、そうなんすか。でも、今じゃあ・・・やさしいけれど、覇気が無いとか、言われているようですよ。うちの後輩達」

と、池澤くん。

「覇気が無いのは、最近の男子学生全体の問題のような気がします」

と、ミユウちゃん。

「そういうもんなの?」

と、ユキちゃん。

「ええ。わたしも恋愛関連の企画に携わった事があるんですけど・・・とにかく何をやるにも失敗して傷つくことを極度に恐れてて」

「チャレンジしないんです。チャレンジしないから、成長しないし、だから、とにかく頼りがいがないんです・・・」

と、ミユウちゃん。

「なんかナヨナヨしているって言うか・・・それこそ、女性を頼りにしたりして・・・それが恥ずかしい事だと気づきもしないんですよ・・・」

と、ミユウちゃん。

「ナヨナヨした男子程、嫌いなモノはないかな。わたしは男性は頼りがいがあってこそ、男性だと思うし・・・」

と、辛辣姫。

「・・・それに、わたし思ったんですけど、今の大学生達ってどこかで「自分は頭がイイから人生楽に行きられる方法を見つけられるはずだ」って思っているんです」

「だから、社会に出て、あくせく働いている先輩達をどこか見下した感じで、見て、話しているんですよね」

と、ミユウちゃん。この子の洞察力は高い。

「それってどこか「働いたら負けだ」とか言い出す、ニートの論理と似た構造を感じるわね」

と、辛辣姫。

「そんなのくだらない、何の根拠もない自分アゲに過ぎないわ。ね、ゆるちょくん」

「意味の無い自分アゲばかりやっていると、誰も相手にしなくなり、孤立して、ふしあわせスパイラル一直線になるのよね?」

と、御島さん。

「そうですね。さすが御島さん、洞察力が高い」

と、僕。

「その構造は、その昔、理系の知的エリートがぞくぞくとオウム真理教に参加していった構造とほぼ同じですね」

「「自分は頭がイイから、人生楽に生きられるはずだ。自分こそは特別なんだ」・・・この思いが彼らがまともな道から踏み外してしまった根底の思いですよ」

と、貴島くん。

「ほう、なるほど・・・その考えは鋭いな。未だにマスコミ達は多くの知的エリートが何故、オウム真理教に参加してしまったか、その原因を理解出来ていない」

「それに比べれば、貴島くんの指摘は素晴らしいの一言に尽きるよ」

と、僕。

「ありがとうございます。彼らはエリートと自負していたからこそ、オウム真理教に参加した。その証拠に皆、修行をすれば、超能力を身につけられ」

「人間的に高いステージに一般の人間よりも、楽して行けると信じていた・・・当然自分にそういう資質があると信じていたから、教祖の言葉を信じてしまったんだ」

「人は自分に気持ちのいい事を言われると、都合よく信じてしまう・・・この説得の法則を教祖は単に知っていたに過ぎないんでしょうね」

と、貴島くん。

「ま、その法則は、説得のイロハであるけどね。理系大学出の勘違いエリートが、社会でたくさんの失敗をしながら、人を信じさせるイロハを体験的に身に着けていった」

「苦労人でもある教祖に説得されれば、一発だよ、そんなの」

と、僕。

「要は相手をアゲてあげれば・・・説得しやすくなると言うシンプルな法則・・・それを教祖は知り抜いていたんだよ。何人もの人間を説得し騙し抜いてきた教祖にすれば」

「赤子の手を捻るのも同然。「自分はエリートだ。自分は誰も指摘してくれないけど、エリートなのだ」なんて思っている人間程、説得しやすい人間はいないからね」

「普通に生きてきた僕でさえ、そんなの簡単だって、すぐにわかるよ」

と、僕。

「新聞記者やマスコミ関係者はなんでわからないんでしょうね。こんな簡単な事が」

と、貴島くん。

「もしかすると彼らも組織への「逃げ込み者」にして「知識者」の「俺偉い病」なのかもしれないね」

「だから、思考停止者と化している・・・そういう事かもしれない」

と、僕。

「思考停止か・・・それほど、この世に怖いモノは無いと思いますけどね」

「ちなみに・・・相手をアゲると、説得しやすくなる例・・・ありますか?」

と、貴島くん。

「例えば「なるほど、君はこの教義が理解出来るのか。この教義は生半可な人間には理解出来ない・・・君がこの場所に来るのは運命だったんだよ」」

「などと言って説得すれば・・・「自分は特別だ」と思っている人間程、それを強固に信じる事になるからね・・・」

と、僕。

「単に気持ちをアゲられただけで説得されちゃうなんて、知的エリートでも何でもないじゃないですか?精神的に無防備そのものだわ」

と、辛辣姫。

「ま、常に自分の防御に関心の高い女性だったら、そう言うだろうね。だいたい、この説得の法則は女性を口説く時にこそ、威力を発揮するものだからね」

「「君、結構近くで見ると可愛んだね」とか「君って、話してみると、印象が変わるな。結構外見的には真面目って感じだけど、話してみると大人の女性を感じるよ」とか」

「「君、いい匂いがするな。生まれつき、いい女なんだね」とか「やっぱ女性は理解力の高い女性が一番だよ。この話わかってくれる女性には、ホロリと来ちゃうんだ俺」とか」

「「この料理、美味しく作れる女性に、俺、弱いんだよな」とか・・・いくつでも思いつくけど、女性を口説く時に大事なのは、相手の女性が自分に気があるとか」

「好印象を持っていると言う事を見抜いておく事が大事。これがなければ、どんな言葉を言ったって、口説けないからね」

と、僕。

「そういう意味では知的エリートは自分を評価してくれる人間に弱いから・・・その構造は恋の口説きと同じ構造かも」

と、ユキちゃん。

「彼らは厳密に言えば、知的エリートでも何でもない。単なる「知識者」の「俺偉い病」だよ。だから、教祖の言葉の裏側にある真意すら掴めず」

「ちょっとアゲられただけで、簡単にマインドコントロールされたのさ。しかも、自分からマインドコントロールされる事を無意識に求めていたから」

「マインドコントロールが外れる事もなかったんだよ」

と、僕。

「知的エリートが「自分は特別だ」と言う思いから、他人にマインドコントロールされ、テロ組織化した例はその前にもありますよ」

「マルクス主義・・・いや、それはマルクス教とも言える宗教そのものだ。そのマルクス教にマインドコントロールされた学生達が1960年の安保闘争や」

「1968年から69年の学生運動・・・東大安田講堂事件なども、反米化した左翼主義の人間がエリート意識から左翼主義に、単純にマインドコントロールされ」

「起こした事件ですよ。結局、知的エリートだと自分アゲする人間は、自分を評価してくれる人間に弱くて、その人間を通して、何らかの思想に容易にたぶらかされ」

「思考停止者と化し、暴徒化するんですよ。なぜなら、戦う事で他を否定し、最高の自分アゲを実施するからです」

「「俺は人類史上最高の聖戦士なのだ」・・・彼らは暴徒化する事で、そう叫びながら、最高の自分アゲを実施し、オナニー的オルガスムスを感じているだけなんですよ」

「実際は単なるわがままの思考停止者のオナニー行為者と言う、迷惑者のアホ・ナルシストに過ぎません」

と、貴島くんが詳説してくれる。

「そういう人間ってトモダチいないんでしょうね。「俺は誰にもわかってもらえない。偉いのに」くらいの事を思っているから、余計、トモダチも出来ない」

「だから、人に簡単に騙され、利用されるし、必要以上に自分を誇るような行動に出る、言わばやっかい者でしょうね」

「だから「この世界は敵か味方か、だけだ」と言う短絡的思考しか、出来なくなるんですよ。っていうか、利用されている事すら、一生理解出来ないでしょうね」

「ま、思考停止者ですから、当たり前ですけどね」

と、池澤くん。

「彼らのエリート意識が・・・自分アゲの行き着いた先が、宗教あるいはそれに類する教義に名を借りたテロ集団へ所属する事だった」

「・・・この構造って、今、現在進行している、「イスラム国」に端を発した世界各国のならず者テロ集団のメンバーの意識と同じじゃないですか!」

と、貴島くん。

「宗教の問題点は、自分で物事を考えずに、すべての行動の決定を他に依存するようになると言う事だ」

「命令されれば、それを実行する以外、手はなくなるし、その行為がどれだけ残虐でも」

「それが、宗教的な修行であり、宗教的高位なステージに行ける行いだと理解したら・・・躊躇なく実施すると言う事だ」

と、僕。

「そういう意味では、日本は「イスラム国」などより、20年も前に、オウム真理教と言うテロ組織によって実施された、サリンと言う毒ガスによる大規模テロに」

「遭遇する経験を持っていたんですね」

と、ユキちゃん。

「学生運動は、その走りだったのね・・・思考停止者となり、暴力に訴える・・・時代は変わっても、その構造は変わらないと言う事ね」

と、御島さん。

「結局、根拠の無い「自分は特別なんだ」と言う似非エリート意識による自分アゲこそが・・・なんらかの教義に染まる思考停止者のテロリストを作り上げてしまうんだ」

「そういう意味では何時の時代も若者は同じ。人生で苦労しながら、成功させていく先輩をビビりながら見てて」

「「いや、俺は頭がいいから楽な道を行けるのだ」と不幸な呪文を唱えて楽しようとするんだ。この構図は全然変わっていないと言う事だよ」

と、僕。

「わたしもこれまで生きてきて思うけど、結局、人生って積み木なのよね。積み上げて行かなければカタチにもならないし」

「積み上げ、組み上げる事さえ出来れば、どんなカタチにでも発展させる事が出来るし、カタチになれば、評価され始めるものだわ」

と、御島さん。

「組み上げずにサボっていたら、永遠に組みあがらない。そしたら、一生評価されないし、しあわせも当然やって来ない。それだけの事ですね」

「つまり、人生やったもん勝ち!・・・その言葉に尽きるんですよね、ゆるちょさん」

と、ユキちゃん。

「そう。ユキちゃんの言う通りだ」

と、僕は笑顔で言う。

「人生楽してしあわせになれる程、楽な場所ではない。だから、人生の組み上げは必須になるんだけど」

「日本文化においては、ただ組み上げただけでは評価はされない。その組み上げ方にも約束がある、と言う事が実は大事なんだ」

と、僕。

「それはどういう?」

と、ミユウちゃんが質問する。

「日本文化は、経験知をベースにして作られた、「本能を気持ち良くする」事に重きを置いた文化だ。他の国とは違い、そこはシビアだ」

「自分のやる事が相手の「本能を気持ちよくする」ところまで行き着いていないと一切評価されないんだ」

と、僕。

「それが日本のおもてなしの心ですね。確かにお客さんを本能からの笑顔に出来なければ、そのサービスは失格になりますからね」

と、辛辣姫。

「ま、ここでは別のアプローチとして、一般のサービスとは別の話をするけれども・・・」

と、僕は少し別の話をし始める。


「先日、脳科学の本を読んでいたら、人間が本能的に気持ちよくなるのは、①情動、②種を次代に残す行為、③自身の安全を保つこと」

「と言う事だった。まあ、僕的には、①と②は同じ事で・・・要は人間は恋をする為に生まれてきて、恋をすると」

「すっごく気持ちよくなれるんだ。③はまあ、美味しいモノを食べるとか、美味しいお酒を飲むとか、十分な睡眠を」

「取る事などと、説明されていたが・・・要はそれって本能から来る欲求を満たしてやる事なんだよね」

「性欲、食欲、排泄欲、睡眠欲、まあ、財産を持ちたいとか、名誉が欲しいなどの社会的欲求はまあ、別として」

「性欲、食欲、排泄欲、睡眠欲を満たす事は毎日必要不可欠な事になるんだよ」

と、僕。

「ゆるちょさんは、性欲、食欲、排泄欲、睡眠欲の中でも、優先順位第一位は恋・・・恋する為に人間は生まれてきたと日頃から言ってますよね」

と、ユキちゃん。

「そ。だって、何歳になっても恋が可能になる為に、「八百比丘尼化」は起こるんだぜ。上戸彩さんなんて」

「30歳だけど、全然そう感じないし、ビジュアル年齢が止まって「八百比丘尼化」していると見ていいと思うよ」

と、僕。

「吉永小百合さんや、岸恵子さんを始めとして、多くの美しい女性がビジュアル年齢を止めていますね」

と、貴島くん。

「そういう意味では毎日散歩している加山雄三さんは・・・もうすぐ80歳ですよ・・・」

「彼も「八百比丘尼化」しているって見てもいいでしょうね」

と、ユキちゃん。

「それを言うなら、アド街ック天国の愛川欽也さんも80歳ですよ。ビジュアル年齢は60歳くらいにしか見えませんよねー」

と、貴島くん。

「「八百比丘尼化」している人って、案外多いんですね」

と、池澤くん。

「そ。だから、日本人的には、まず、ひとから注目を受けて、その注目に打ち勝てる強い人間性を持てて、たくさんの「ハッピーエナジー」の直接照射を受けて、その結果」

「男性は「ヒカルの君の目」、女性は「ヒカルの姫の目」を備えて・・・「八百比丘尼化」するのが、個体としての成長の」

「順番なわけ。それが出来ていない人が圧倒的に多いけどね・・・」

と、僕。

「それがリアル・ニュータイプへの成長の方法ですよね。・・・そうなれないと、オールドタイプのまま、早くに老けて」

「早くに死んでしまう・・・そういう事ですよね」

と、池澤くん。

「そういう事になる。そして、「ヒカルの目」シリーズを装備出来れば、目がキラキラになるから、異性を恋に落とす事になる」

「成長の順番的には、そういう順番さ」

と、僕。

「でも、それには、たくさんの異性から注目される事に耐えられる強い自分を作る必要があるんですよね・・・」

「同性の友人を作るのさえ、苦手な今の大学生以下にそれが出来るかな」

と、ミユウちゃん。

「結局、傷つく事を恐れている段階で、一切成長が見込めない事になるわよ」

「そういう人材って、そもそも社会に出て、大丈夫なのかしら?ていうか、使い物になるんですか、御島さん」

と、辛辣姫。

「そうね。将来を不安がってばかりいて、一切成長出来ない男子を取るより、状況を理解したら、腹をすえてかかる」

「現実的な女性の方を取る事になるかもね・・・」

と、御島さん。

「なにしろ、人生で最も大切な事は「日々の進化」だもの。それが出来ない人材は必要ないわ」

と、御島さん。

「結局、楽な方へ楽な方へ、逃げてばかりいるから・・・「逃げ込み者」と化すから・・・一切成長も出来ず、周囲から人が消え、孤立し、ふしあわせスパイラル」

「一直線の個体が出来上がっていくんですね」

と、貴島くんが結論のように言う。

「逆に「ヒカルの目シリーズ」を備えていれば・・・男性は女性を恋に落とす事が出来るし、井川遥さんのようなキラキラした「ヒカルの姫の目」を持った女性ならば」

「その「ヒカルの君の目」を持った男性を唯一恋に落とす事が出来る・・・でしたよね?」

と、ユキちゃん。

「こう考えて来ると、社会が怖くて逃げ込んじゃう人間・・・似非エリートだろうとなんだろうと・・・は「逃げ込み者」だから一切成長出来ないか」

「思考停止者の暴徒になってしまう、はた迷惑な人間になるのが関の山で、それらはふしあわせスパイラル一直線の「絶対ふしあわせ者」って事になりますよね」

と、貴島くん。

「それに対して、社会でいろいろ経験して毎日の成長環境を作れた人間は、「ヒカルの君シリーズ」を装備出来て「八百比丘尼化」し、キラキラお目目で」

「異性も同性も笑顔に出来る・・・おもてなしの心サービスの出来る「絶対しあわせ者」になれるって事ですか?」

と、辛辣姫。

「それって、今の大学生以下は「絶対ふしあわせ者」になって、消えるだけ・・・って事すか?」

と、池澤くん。

「絶対ふしあわせ者に恋する人間なんて、いないでしょうからね・・・」

と、ミユウちゃん。

「でも、その話を理解すれば、がんばる人間もいるんじゃないかしら。わたしは、そっちに賭けるわ」

と、御島さん。

「だって、うちの事務所には、そのあたり、よーくわかっている人生の先達者達がたくさんいるもの。後輩をやさしく熱心に指導できるでしょ?皆は」

と、御島さん。

「さすが、しっかりしてますね」

と、僕。

「それくらいじゃないと、皆を引っ張る社長業は成り立たないから」

と、御島さんは笑顔で言うと、自分のシャンパングラスを空にした。


(おしまい)

3月24日 運のイイひと、悪いひと!(日本はつながり!)

2015年03月24日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
さて、その時、僕は御島さん(31)のマンションでバーベキューをしていました。

残りのメンバーはイケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若い池澤くん(24)でした。

「しかし、いい日和ですね。「暑さ寒さも彼岸まで」って言いますけど、穏やかな春の日ですね」

と、池澤くん。

「でも、明日の月曜日から「寒の戻り」らしい。今年の花見の会は、来週末以降の平日になりそうだなあ」

と、貴島くん。

「今年はどこを予定しているの?花見の会の場所は・・・」

と、御島さん。

「今のところ、目黒川沿いにいい場所を見つけてるので・・・その場所で」

と、貴島くん。

「あとは天気のいい日と花の咲き具合を見て・・・決行って感じですね」

と、池澤くん。

「ま、今年も事務所一同で盛大にやりましょ。お酒も料理もパーッと豪華に」

「事務所あげての花見パーティーにしましょうね」

と、御島さん。

「サラリーマンの池澤は、当日、うまくやれよ」

と、貴島くん。

「ええ。最悪、有給休暇を取りますよ。まあ、仕事の方はなんとかなっていますから」

「・・・と言うか、御島さんの事務所の皆さんがうらやましいですよ。理解力のある社長さんだし」

と、池澤くん。

「おまえだって、将来、この事務所に入るつもりなんだろ。ま、せいぜい今のうちに」

「仕事が出来るような人間になっておけよ。御島さんは休む時は休むけど、仕事の要求も厳しいぞ」

「ゆるちょさんだって、馬車馬のように働かされているんだから」

と、貴島くん。

「いやいや、馬車馬は言いすぎだよ。ただ要求が高いのは確かだね。おかげで、自分をシビアに成長させる事が出来る」

「来年度のハードルも高い設定だしね」

と、僕。

「ま、事務所としては個人の成長を最大限バックアップする姿勢・・・そういう事ね」

と、御島さんは笑顔で言う。

「そういう事だから、お前も早く御島さんにスカウトされる人材になれよ」

と、貴島くんはビールを飲みながら笑顔になった。


「そう言えば、桜で思い出しましたけど・・・同じ温度帯のソメイヨシノが一斉に咲き出す理由って知ってました?」

と、池澤くん。

「上野の桜は一斉に咲くし、目黒川の桜も一斉に咲く・・・その理由か?」

と、貴島くん。

「それは・・・同じ品種だから、と言う理由じゃダメって事ね?別な理由があるのね?」

と、ユキちゃん。

「例えば夏休みの観察で有名な朝顔だって・・・個体によって育ち方に多少差もあるし、花をつける時期も」

「微妙に違うじゃないですか?」

と、池澤くん。

「でも、ソメイヨシノは・・・確かに一斉に咲く感じね」

と、御島さん。

「うーん、なんだろうね。池澤くん、正解は?」

と、僕。

「ソメイヨシノはすべて一本の原木のクローンだからです」

と、池澤くん。

「クローン?そうだったのか?」

と、貴島くん。

「新聞には、「上野の山にある原木・・・から、「接ぎ木」で増やしていったのがソメイヨシノ。だから彼らは」」

「「種を作る事が出来ない。日本全国のソメイヨシノはすべて上野の山の原木を接ぎ木したものと考えられる」って出ていて」

「それって要はクローンって事でしょ?」

と、池澤くん。

「なるほど・・・クローンって言い方をすると、わかりやすいね。同じDNAだから、一斉に咲くんだね」

と、僕。

「それを聞くと日本人ってますます、すごいなって感じますね。自然の作用を見事に応用して芸術を作り上げている」

「日本全国にある発酵食品も日本人の叡智を感じるけど・・・ソメイヨシノがクローンだから、同時期に咲くとは・・・」

「日本人の知恵の凄さですね」

と、貴島くん。

「日本人の美的センスは自然を尊敬し、その自然に人間の手を入れ、いわば自然と人間の叡智とのハイブリット体としての」

「芸術を生み出しているんだね。だから、自然がカタチ作る淡い中間色の芸術を好むんだ・・・桜が咲いた上野の山の風景」

「あるいは吉野山や嵐山の風景を日本人は好むんだ・・・日本人の芸術的センスが自然に根ざしている理由がそこにある」

と、僕。

「ゆるちょさんのそういう目って確かですよね。この間、齋藤孝と言う人の著書を読んでいたら」

「「なぜ日本では印象派の展覧会ばかりなのだ。世界にはもっともっと原色を使ったゴーギャンやマチス」」

「「金色を印象的に使ったクリムト、カタチすら壊してしまったピカソなどの作品群があるのに、その展覧会はあまり見かけない」」

「「日本人はもっと広範な世界の芸術を知るべきなのに!」みたいな事が書いてあって・・・」

と、ユキちゃん。

「ユキちゃんはそういう上から目線の物言いが大嫌いだったわよね」

と、御島さん。

「ええ。なんか、あの齋藤孝って人、「自分は頭が良くて偉いのだから、頭の悪い人たちに是非教えなければいけない」って」

「言う意識で話しているのが、丸見えで・・・すごく鼻につくんです。だって今のゆるちょさんの指摘からすれば」

「日本で何故印象派の「淡い中間色の芸術」が好まれるのか、と言えば、日本人が自然を愛し、自然のプレゼンする」

「「淡い中間色の芸術」が好きだからで・・・日本人の芸術センスは自然によって作られた事になるじゃないですか」

と、辛辣姫。

「つまり、日本で印象派の展覧会ばかりある理由は・・・たくさんの日本人に入って貰わないと印象派の展覧会がペイしないからで」

「だから自然に印象派の展覧会が多くなる。印象派以外の日本人が好まない展覧会は少ない」

「・・・そういう経済的に当然な現象になるわけですよ。それなのに、齋藤孝氏には、そういう経済観念がない」

「と言うか、現象の裏側にある当然の理由に頭が行かないんです」

「「世界には様々な芸術があり、日本人はそれを広範に理解すべきだ。それが日本人を成長させる事なのだ」と言う意識しかない」

「だから、経済の原則すら、理解出来ず、むしろ、国民の芸術的センスを磨くために、展覧会があるかのような」

「そんな勘違いをしている・・・それってもう、モノを見る目が可怪しいとしか言えないと思います」

と、ユキちゃんは言い抜いた。

「ま、ユキちゃんがそう言うなら、その人の正体は「知識者」の「俺偉い病」ってところね」

「「知識者」の弱点はその人が得た「知識」に依存するだけで、自分で現象を分析して、その裏にある原因を見つけ出すような」

「「知恵」を作れない事だから・・・そういう見方になるんじゃない?」

と、御島さんが言葉にする。

「自然にある色を日本人は好む・・・と言いながら、僕は尾形光琳らの琳派の金色の表現・・・これは自然には無い色だけど」

「そういう表現も好きだよね。ま、僕はクリムトも大好きだけどね・・・クリムトの展覧会があれば、ぜひ行きたいし」

と、僕。

「琳派は、16世紀終わりから脈々と息づいて来た芸術ですけど、一方、クリムトは19世紀ですからね」

「あまり、芸術で早い遅いを話しても意味はないと思いますけどね。表現の問題だから・・・」

と、貴島くん。

「まあ、いいわ。いずれにしろ、季節を愛でるのが日本人で、自然を愛するのが日本人・・・もちろん、人間の行いも愛でていた」

「そのいい例が美人画だったり、浮世絵よね。・・・まあ、いいわ、今日は芸術論をしたいわけじゃないし」

と、御島さんが結論のように言葉を出した。


「そうだ。僕は今日、ゆるちょさんに聞きたい事があって来たんです」

と、池澤くん。

「さて、何かな、今日は?」

と、僕。

「人間には何故、「運のいい人間」と「悪い人間」がいるんでしょう?」

「僕なんか宝くじを買ってもめったに当たらないし、考えてみたら、女性運もよくなさそうだし」

「なんだか、自分自身、運が悪い人間のような気がするんですよねー」

と、池澤くんが不安そうな顔をして質問してくる。

「池澤・・・女性運が悪いなんて、それは失礼なんじゃないか?」

「僕が見る所、多岐川も、御島社長も、美人でオトコマエで理解力も高くて、おまけに性格もいい・・・いい女だと思うけどな」

と、貴島くんが言う。

「いやあ、それはもちろん・・・女性運と言ったのは、僕の彼女になってくれる人と言う意味で・・・」

「御島さんや、ユキさんは別ですよ、別・・・」

と、池澤くんは大慌てで否定する。

「ふふ。それにしても、興味深い話よね。「運のいい人間」と「運の悪い人間」の線引とは何か?」

「なかなか、いい質問じゃないかしら?」

と、御島さん。

「なるほどね。面白そうな質問だ。少し考えてみよう」

と、僕は焼いた豚肉を口にいれると、ビールでお腹に流し込んだ。


「日本社会と言うのは、ムラ社会と言ってもいい。つまり、周囲の人間が皆知り合い・・・」

「村長さんも警察署長さんも消防署長さんも校長先生もお坊さんも、近所の皆さんも・・・みーんな知り合い」

「・・・それが日本社会の本質であり、わかりやすく言えば、いい意味での善意の相互監視社会だ」

「だから、小学生がひとりで学校に登校しても危険などなかった。今まではね」

と、僕。

「しかし、最近はそういう相互監視社会網が壊れ始めた・・・自分の事、自分の家族しか考えない人間が増え」

「要は「逃げ込み者」が増えたから、相互監視社会が機能しなくなり、結果、下校中の小学生が狙われたりするようになった」

「これは日本文化を破壊している「逃げ込み者」と言うダメ人間達が増えていると言う証拠だ」

と、僕。

「それはまあいい。問題提起だけしておこう」

「じゃあ、なぜ、善意の相互監視社会が作られるかと言えば・・・以前は同じ地域に住んでいるだけで、そのような社会が出来ていた」

「が、しかし、今は、そのような地域のつながりさえ、無くなりつつある。そして、人間のつながりそのものが二極化したんだ」

と、僕。

「二極化!」

と、ユキちゃん。

「その人間が社会的に好ましい人間の場合、多くの人間が「こいつの為に人肌脱ごう。こいつは有用な、好ましい人間だ」と」

「判断する個人が多ければ多い程・・・その人間にはその人間を無償で助ける後見人が多数生まれる事になるんだ」

と、僕。

「そして、そう思われない人間に関しては・・・関係すら持たない人間が増えている。つまり、「後見人のたくさんいる人間」と「関係する人間すらいない人間」」

「・・・日本人のつながりは、この二極化となっているんだ」

と、僕。

「ふーん。じゃあ、後見人の定義を教えて?ゆるちょくん」

と、御島さん。

「その人間の中身を見抜き、その人間を信頼し、その人間の発展を願い、その人間の行為に責任を持ち」

「その人間を利用しながら、自分も発展して行こうとする人間・・・ですかね」

と、僕。

「それってゆるちょさんが会社員時代、部長さんにその人間性を買われ、部の様々なイベントの司会から、全国の営業応援の為の現地派遣」

「東大その他から入ってきた新人女性技術者の教育担当など、部の為にいろいろ仕事をした事が・・・結果、部の成績になり」

「結果として、部長さんが本社に栄転する・・・そんな部長さんと多数の部下の関係・・・そういう関係性を言いますか?」

と、ユキちゃん。

「うん。具体的に言うと、そういう事になるね」

と、僕。

「ははは。ゆるちょさんって、部長さんに「こいつ使えるから」と言われちゃー、いろいろ頼まれていたって話ですよね」

と、貴島くん。

「すごいな。ゆるちょさんって出来る人だったんですね」

と、池澤くん。

「うーん、それはちょっと理解が違う。僕は純粋にコンピューター技術者としては三流以下の人間だ」

「ただ、対人間の仕事に関してはチカラを出せる人間だったし、真面目で陽気で裏の無い人間だったから、単純に相手に好かれたんだ」

「人見知りもしないしね。だから、愛された・・・クレームを言ってきた相手さえ、真摯に取り組めば、一緒に酒を酌み交わせる」

「くらいには、なれた・・・そういう話だよ」

と、僕。

「ゆるちょさん、答え出しちゃったじゃないですか。それが「運のいい人間」の具体的な能力そのものでしょ?」

と、貴島くん。

「え?どういう事ですか?」

と、池澤くん。

「ゆるちょさんと知り合いになった人間、一緒に仕事をした人間は皆、ゆるちょさんのファンになってしまう」

「言わば皆、後見人になるんだ。だから、皆、ゆるちょさんの為になるように動こうとする。だから、ゆるちょさんを知る人間が」

「増えれば増える程・・・「こういう使える人間がいるんだ」と他人に知らせたくなるから・・・ゆるちょさんの仕事は口コミで」

「どんどん増えていくと言う・・・今の仕事増大スパイラルに入っている。そうですよね、御島さん」

と、貴島くん。

「そうね。日本社会はそういうところ。口コミこそが最大のコマーシャル効果を生むと言っても過言ではないわね」

「むしろ、信頼できる人間が推す人間こそ・・・信頼を得るわけだから・・・この日本では後見人が多い人間の勝ち!と言う」

「事になるかしらね」

と、御島さん。

「わたしもそうだけど・・・仕事の出来る人間を使いこなせる人間もまた、出世出来るのよ」

「わたしがゆるちょくんに目をつけたのは、そういう意味もあるの」

と、御島さん。

「具体的に言うと、どういう事ですか?」

と、池澤くん。

「「このオトコはわたしを世界のトップにすら、連れて行ってくれる。だったら、このオトコをわたしの商品として徹底的に守り」」

「「一緒に歩いていくべきだわ。わたしはこのオトコをプロデュースし、この世界でトップを取る」」

「・・・そういう決断をさせてくれたのがゆるちょくんだもの。言葉で表せば、そういう感じかしら」

と、御島さん。

「自転車のトレーニング方法に、そういうやり方ってあるんだよ。基本、自転車のトレーニングは」

「まあ、孤独にやるってのもあるんだけど、最小単位は、二人でさ。一人が前に出て風よけになる。もうひとりは後ろで守られながら」

「足のエネルギーを貯めたら、今度は前に出て、風よけになる。その繰り返し・・・」

と、僕。

「「お前は俺を上手く利用して上に行け。俺もお前を上手く利用して上に行く。そうやってドンドン上のステージに行くのがサイクリストの生き方だ」」

「・・・と言われているけど、こういう生き方がサイクリストの基本なんだ。トレーニングばかりでなく、生き方そのものがそういう感じなんだね」

と、僕。

「それってまさに、ゆるちょさんと御島さんのあり方を説明していると思いますよ。お互いがお互いを守っているカタチに」

「なるわけだし、お互いがお互いを利用して、上のステージを目指しているわけだし」

と、貴島くん。

「このカタチは日本文化的に言えば、古くからある「御恩と奉公」のカタチなんだ。遡れば平安時代中期くらいからある」

「サムライの忠義のカタチだから・・・日本文化そのものの人同士のつながりと言ってもいいね」

と、僕。

「つまり、そういうカタチ・・・御島さんとゆるちょさんの御恩と奉公のカタチを核としたつながりのコミュニティ・・・」

「たくさんの後見人が日本社会に現れるような・・・そういうコミュニティをどんどん大きくしていこうとしているのが」

「今の御島さんとゆるちょさんと言う事になるんですか?」

と、辛辣姫。

「そういう事ね。そして、そういう後見人が機能するから、「ゆるちょにはがんばってもらおう。あいつには、それを可能とする」」

「「優秀な能力がある。他の誰にも無い能力を持っているから」と皆が理解してくれるから・・・皆、よかれと思って」

「いろいろしてくれるから・・・口コミもドンドン広がるから、いい事がゆるちょくんにもわたしにも生まれてくる・・・それが「運がいい」と言われる」

「状況の正体なの・・・」

と、御島さん。

「御島さん、答え知ってたんですか?」

と、貴島くん。

「かなり前に、そういう話になったの。ゆるちょくんと・・・今、それを思い出したわ」

と、御島さん。

「じゃあ、「運が悪い」と言うのは?」

と、池澤くん。

「それはその逆の状況よね。彼を知ってる皆が彼に才能が無いのを知ってる・・・そんな状況じゃない?」

「だから、誰もその彼に手助けをしない・・・だから、その彼にいい事は起こらず、むしろ、不利な事ばかり起こる」

「そんな所かしら」

と、御島さん。

「それを言うなら、その彼を誰も知らない・・・そんな状況も入ってくるんじゃない?もっともその場合、いい事も悪い事も」

「起こらない・・・だけど、それ以上に誰からも知られていない・・・と言う状況は日本的にはつながりが無いわけだから」

「不幸と言う事になる。誰からも無視されている状況だからね」

と、僕。

「ゆるちょさんの指摘した人間の状況って、いわゆる「逃げ込み者」って事になりますよね?」

「でも、わたし、そういう日本人が増えているように思います。そもそも核家族化だって、親世代からの「逃げ込み者」でしょう?」

「それでいて、ママ友とうまくやれなくて・・・みたいな事を聞くけど、そもそも「逃げ込み者」だから、周囲の支えすらないし」

「結局、自分勝手な人間は、この日本ではマックスな不幸になるって事ですよね?」

と、辛辣姫。

「それについてもう少し言えば、「まず相手の事を考える。自分の事は最後に後回しにする」と言う、日本人の基本的な思考が」

「出来なければ、誰も相手にしないわ。そういう自分勝手と言うのは、社会に出れば、ある程度治るものだけど」

「最近は社会などおざなりにして、家庭に引きこもって、自分勝手な王様になり、旦那も嫌い、子離れ親離れが出来ず」

「ダメな子供を作り出す馬鹿親が増えているから・・・結局、日本の誇った「善意の相互監視社会」が破壊されている」

「・・・わたしはそう見るわ」

と、御島さん。

「うーん、でも、そういう家庭って、子供がコミュニケーション能力を確立出来ないから・・・結果的にふしあわせな血脈って」

「そういう風にシビアな日本社会に見抜かれて・・・結婚も出来ずに不幸になっていくんじゃないですか?」

「言わば結婚って、日本社会に入れてもらえるって事だから」

と、池澤くんが言う。

「ほう。池澤、なかなか、鋭い事を言うじゃないか」

と、貴島くんは感心する。

「・・・と言う事は、最近の日本の晩婚化や、若い世代が恋愛出来ない症候群に陥ってる理由って」

「家庭における教育の失敗にあるって事ですか?親が悪いと・・・そういう事になります?」

と、辛辣姫。

「さあ、どうかな。それを論じて見ても、誰得なんじゃない?」

「この日本は、人生やったもん勝ち!の世界だ。逃げ込んでいる人間にしあわせが訪れる程、ヤワな世界じゃないさ」

と、僕。

「逃げ込んでいたら、誰からも忘れられて、決してしあわせにはなれない・・・そういう話ですか?」

と、ユキちゃん。

「まあ、そうだろうね。なにより、日本は「和を以て貴しとなす」を最高正義とする国だ。和とはつながりだよ」

「日本社会とどれだけの有用なつながり・・・お互いがお互いを本能から笑顔にする関係を結べるか・・・そこが鍵になる」

と、僕。

「それが出来る人間に、どんどん運が回ってくるし、それの出来ない人間には、不運がついてくる・・・そういう結論ね」

と、御島さん。

「そういう事だね」

と、僕。

「パワースポットに行けば、運が得られる・・・なんて妄想なんですね。っていうか、最近、パワースポットって」

「ダメ人間ホイホイになっているし・・・」

と、池澤くん。

「お前、行ったのか、パワースポット」

と、貴島くん。

「まあ、ちょっと・・・不幸そうな・・・彼氏や彼女のいなさそうな、女性や男性で溢れてました」

「あと、誰にも相手にされない、不幸そうなオバサン連中も多かったですけど」

と、池澤くんは言いながら、頭を掻くと、

「もう、あーゆーところには、絶対に行きません。こうやって、みなさんとおしゃべりしていた方がよっぽど、運が向きますから」

と、言って、池澤くんは、焼けた肉を頬張った。


皆、その様子を見て、楽しそうに笑っていた。


「日本では「使える人間」と言う表現が、最も最高の呼称なのかもね」

と、ポツリと御島さんが言葉にした。


(おしまい)



3月19日 しあわせになる人、切られる人!(モラハラの本質!)

2015年03月19日 | 毎日のしあわせの為の知恵
さて、その時、僕と御島さん(31)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若いミユウちゃん(25)、

そして、イケメン貴島くん(29)は事務所の近所のスペイン料理店の個室で、料理を食べながら、楽しくお酒を飲んでいました。

「わたし、この機会に聞きたいんですけど、御島社長は今、女性として、どんな風に人生を楽しんでいるんですか?」

と、少々酔ったミユウちゃんが、御島さんに聞いています。

「そうね。わたし社長業と言う仕事がこれほど、わたしの性に合っているとは思わなかったわ」

「事務所の皆をプロデュースし、社長として人間関係を構築し、有効なコネクションを広げ、事務所の運営をする」

「何より人対人の仕事において冷静に戦略を立て、種をまき、花にしていくのは人間もそうだけど、人間関係も同じだわ」

「そういう仕事が行動派のわたしにはとっても向いているみたい・・・」

と、御島さん。

「御島さんの人を見る目は的確だし、どこに攻撃をしかければいいかを見抜く的確な目とその行動力はいつも尊敬に値するよ」

と、僕。

「ほんと、コネクションの張り方も、こんな所まで?ってところにまで伸ばしていて・・・いやあ、頭が下がりますよ」

「すごい慧眼です」

と、貴島くん。

「若い子はコネって言うと嫌がるけど、コネクションは、お互い価値のある人間でないとつなげないの」

「ただ知り合いだから・・・じゃあ、ダメなのよ。だから、相手の価値を瞬時に見抜けないと社長業はやってはいけないわ」

と、御島さん。

「やっぱり、社長業は「運」「縁」「恩」を使い尽くせないとダメですか?」

と、僕。

「そうね。ゆるちょくんが良く言ってくれるけど「運」「縁」「恩」を味方に出来る人間は、第三者の人間の価値を見抜ける玄人に評価される人間でなければ」

「ダメなのね。そういう人間を抱えるのが事務所と言う事になるの。まあ、有り体に言えば、人に求められる人間でなければ事務所の戦力にはならないわ」

と、御島さん。

「そういう人間が多く在籍してくれるから「運」「縁」「恩」を十分に使える事になるの」

と、御島さん。

「じゃあ、うちの事務所的には、仕事を増やす為にどんな活動を具体的に行っているんですか?」

と、ユキちゃん。

「簡単に言えば、営業プレゼンという事になるかしら」

「うちにはこんなすごい人材がいまして・・・一度使ってみてくれませんか?的な話をしに行く感じよね」

と、御島さん。

「特にゆるちょくんは誰と喋っても相手の度肝を抜くくらいの話をへーきでしちゃうから」

「・・・面会してくだすった多くの本物の大人達を熱狂的な支持者にしてしまうくらいの度量を持っているし」

「その話も独特・・・「ハッピーエナジー」理論なんて誰もが息を呑む内容だもの・・・」

と、御島さん。

「人の能力を見抜くチカラの秀でる人間ほど、ゆるちょくんに出会うと、イチコロだもんね。ね、ゆるちょくん」

と、御島さん。

「いやあ、そんなにすごいわけじゃあ・・・でも、うちの事務所の為なら誰にでも、どこにでも会いに行きますけどね」

「それが僕の使命だ」

と、僕。

「だから、営業活動で、ゆるちょくんを連れて行くと楽なの。だいたいゆるちょくんは、日々、真摯に生きているし、基本いい子だから」

「・・・それでいて話す話は世界中どこでも聞いたこと無い、皆が興味を持っている話を滔々と話してくれるもの・・・」

「「リアル・ニュータイプ理論」の話から、「八百比丘尼化」「不老長寿」「恋のマジックアイテム」「女性を笑顔にする方法」」

「なんでもござれだもの・・・それを平易にわかりやすく、楽しく話せるんだから、すごい玉よね・・・」

と、御島さん。

「だから、わたしとすれば、相手との信頼関係を築いた上で、ゆるちょくんをプレゼンすれば・・・」

「話がいい方向に進むの。それにゆるちょくん、キラキラな大人のオトコだから・・・若い女の子にも支持されるし」

「相手が男性だったら、わたしの美貌を使えばいいし、女性だったら、ゆるちょくんをプレゼンすればいいから」

「対応は万全なの」

と、笑う御島さん。

「わたしの美貌・・・は、言い過ぎだけどね」

と、笑う御島さん。

「いえいえ、御島さんはやっぱり美しいですよ。それにオトコマエな所もあるし・・・社長さん達は、やっぱり御島さんを好きなんじゃないですか?」

と、貴島くん。

「そうね。わたしはそれでいいと思っているの。誰かが誰かを評価し、愛してくれる。思いを乗せてくれる。それでいいじゃない」

「それを利用するとか、利用したとか、そういう言い方に変える方が相手の気持ちに失礼だわ」

と、御島さん。

「それ、なんとなく、わかります」

と、ユキちゃん。


「ゆるちょさんがよく御島さんと外出するのは、そういう事務所の営業活動をしていたんですね」

と、ミユウちゃん。

「ま、僕的には軽いおしゃべりをしに行くって感じだけどね。僕は初対面に強いし、御島さんもそのようだから」

と、僕。

「ゆるちょくんはなんと言っても若い女性に強いし・・・そこを使えると踏む社長さん達は多いわ」

と、御島さん。

「だから、業績も右肩上がり・・・お二人はうちの事務所の両輪って感じですね。それともエンジンそのものかしら」

と、辛辣姫。

「今はそういう毎日の活動を含めて、毎日が楽しいわ。結果もシビアについてくるし、将来的な成長が見込めるモノ・・・そういう未来を今作り上げている」

「そういう今が楽しいの。・・・っていうか、ゆるちょくんに教わったの」

と、御島さん。

「どんな事をですか?」

と、ミユウちゃん。

「「今まで生きてきた結果としての今日を楽しもう」って。そして、「今まで生きてきた中で今日をベストな日にしよう」って」

「「あー、その考えってすごくいいな」って、わたしも共感出来たから・・・わたしもその意識で毎日を生きていこうって最近は思えているの」

と、御島さん。

「そういう考えでいられれば、毎日、精一杯生きられるだろ。結果はどうあれ、そういう意識をすることこそ、次につながるんじゃないかなって」

「僕は思ってる。毎日がただ通り過ぎるだけのモノと考えていたら、それこそ、無為に時間を送ることになるだろ。それは僕はいやなんだ」

と、僕。

「わたしも電車移動の時によく思うんですけど・・・女性も男性も皆、今、スマホに必死じゃないですか・・・あれって純粋に時間の浪費のように感じて・・・」

「ゆるちょさんのそういう言葉を聞くと、わたしも意識を変えようって思います」

と、ミユウちゃん。

「ゆるちょさんのその話、わたしも聞いていたけど・・・毎日精一杯生きて、その上で日々の成長を実感できる事が一番いいかなってやっぱり思うし」

「ただ、意味の無い時間を送るのは、わたしも嫌だな」

と、ユキちゃん。

「前にも話した事あるけど・・・大学卒業してすぐ結婚して家庭に入った女性の友人がいるの。その子、子供が二人いるんだけど」

「先日、会ったら、なんだか外見も、パッとしないし、話も自分の子供の話と旦那とママ友に対する愚痴ばかりで・・・なんだか,人生が灰色になってしまった感じがして」

「正直嫌だったの・・・学生の頃は華やかで明るくて、皆に愛されて、いつも笑ってたイメージだったけど、なんだか日々にスポイルされちゃった感じがしたわ」

「多分、結婚してから、無為な日々を送っちゃったのね・・・」

と、辛辣姫はため息をつきながら言葉にした。

「ま、そういう事を言うと、多分、わたし「子育てもした事無いくせに」って言われるんでしょうけどね。ま、それは本当だから、仕方ないけど」

「わたしは、なりたくない自分にはなりたくないだけ・・・だから、そうなった原因も明確に理解したいだけだわ・・・」

と、辛辣姫。

「まあね。大抵の人間は「自分は絶対に正しい。間違っているのは、自分以外だ」って思い込んでいるみたいだし・・・」

「そして自分の価値観をへーきで、他人に押し付けてくるわ。それこそがDVの始まりだし、モラルハラスメントそのものなんだけどね」

と、御島さん。

「専業主婦の9割以上が「自分は正しい。間違っているのは旦那だ」って思っているらしいですよ。そういう統計が出ていますね」

「でも、それって・・・どうしてそうなっちゃうんでしょうね。「自分が間違いかも?」ってなんで思わなくなるんでしょう?」

と、ミユウちゃん。

「家庭と言うところは自分こそが絶対で・・・実際、誰にも自分は否定されない世界じゃないですか」

「気の合う友人とだけつきあっていれば・・・自分絶対の世界が作れる場所・・・それが家庭と言う場所だからじゃないですか?」

と、貴島くん。

「旦那がサラリーマンの場合、やっぱり職場で、自分が否定される場合もあるわけですよ」

「だから、自分の誤りの可能性は考えるはずですけど・・・これが何故か家に帰ると、こちらも自分の価値観が絶対正しい・・・そういう考えになるみたいですね」

と、貴島くん。

「それってさ・・・どちらの場合も明確な自分の価値観が無い人なんじゃない?その価値観を取る理由が無いというか・・・」

「だから、「自分は正義だ。自分は絶対に正しいのだ」と規定しないと、自分が否定されちゃうから、否定されない為の「自分は絶対に正しい」と言う思い込みなんじゃない?」

と、僕。

「自分が無いと言うのは、「自分は正しい」と言う思い込みしか無いって事ですか?」

と、ユキちゃん。

「うん。多分、そういう人は「理論的に自分が正しい」と言う結論に至ったわけでなくて、「自分が思うから、自分は正しい」と言うくらいの思い込みなんじゃない?」

「有り体に言えばただの自分アゲに過ぎないような気がするな」

と、僕。

「でも、なにより、その話の中心ってさ・・・日本人は「情けは人の為ならず」なんだから、周囲の人間をまず、本能から笑顔に出来るから」

「それが回りまわって、自分を本能から笑顔に出来るわけでしょ?つまり、周囲の人間の気持ちを斟酌出来て、なんぼ」

「・・・それが日本人のしあわせになれる条件になるんだ」

と、僕。

「なるほど・・・それはわかります」

と、貴島くん。

「まあ、まず、相手の気持ちを考える・・・これが日本人のしあわせを呼ぶ姿勢なんだけど・・・モラハラって、要は自分の価値観を「自分は正しいから」と言うだけで」

「相手の気持ちも考えずに自己の価値観を無理やり相手に押し付ける事・・・これって要は他人を支配することで自分だけ気持ちよくなろうとする」

「オナニー行為そのものなんだよね」

と、僕。

「周囲の人間を本能から笑顔に出来るから、自分がしあわせになれるのに・・・自分だけ抜け駆けして気持ちよくなろうとしたら・・・しあわせになるのとは」

「まるで、逆の行為になりますね」

と、貴島くん。

「それじゃあ、日本ではしあわせになれない・・・っていうか、不幸を呼ぶ・・・そういう事ですね。しあわせの破壊行為そのもの・・・」

と、辛辣姫。

「だから、結局、三船美佳さんに、モラハラしていた高橋ジョージ氏は、コミュニティから切られた・・・そういう事?」

と、御島さん。

「三船美佳さんが、お母さんと子供・・・家族を守ったって言うカタチなんでしょうね」

と、ミユウちゃん。

「高橋ジョージって、「俺は正しい事をしただけだ。何が悪いんだ」とか、頭の悪いことを、すぐ言いそうだもんね」

と、辛辣姫。

「結局、日本のコミュニティにおいて、「正しい」って言うのは、皆が理性的に話し合って、納得して出来た合意の事であって」

「自分の一方的な価値観を「正しいから」と言う理由だけで押し付ける行為は、「正しくない」んだよ」

と、僕。

「そうよね。結婚ってそもそも別々の価値観を持っている二人が一緒に暮らしていこうとするから、リスクがあるわけであって」

「まず相手の事を考える「しあわせに向かえる人」なら、お互い理性的に話し合って、納得出来る合意を模索するはずだものね」

と、御島さん。

「高橋ジョージ氏は、年上だからと言うだけで、自分の価値観を三船美佳さんやその母親、娘にただ押し付けていたんじゃない?」

「よく「これは教育だ」と言ったりする親もいるけど・・・「教育だ」と言えばすべてが許されるわけでもないものね」

と、ユキちゃん。

「その「教育だ」と言う言葉と「自分は正しい」と言う言葉の性質は一緒なんでしょうね。それって単に自分の価値観を子供に一方的に押し付けているだけで」

「親だからと言って、子供も奥さんも納得出来ない価値観を押し付けるのは間違っていますよね」

と、ミユウちゃん。

「そうか。要はコミュニティ皆が納得して合意した内容でなければ、その行為はコミュニティ的に承認されないと言う事なんだ」

「だから、三船美佳さんとその母親、娘で作る三船美佳コミュニティの中で・・・「高橋ジョージ氏の行為は一方的な価値観の押し付けであり、納得出来ないので」」

「「コミュニティより出てって貰う」と言う合意が出来たから、そういう現実になったと言う事だ。そうですよね、ゆるちょさん」

と、貴島くん。

「非常に日本文化的だね。日本は「コミュニティの総意」至上文化だと言う事だ。それがハッキリわかるね」

と、僕。

「だから、高橋ジョージ氏が「俺は正しい事しか言ってないし、していない」といくら訴えても、その正しさの認定は高橋ジョージ氏個人の見解に過ぎなくて」

「三船美佳コミュニティにおいては、否定されている行いだからこそ、彼は三船美佳コミュニティからお払い箱にされた・・・そういう事ですね」

と、辛辣姫。

「この間、テレビでちょっと見たけど、あのオトコ、未だに「両親が顔を合わせて離婚について話し合わずに別れるのは子供の為によくない」って言ってましたよ」

「それら、すべてを理解した上で「三船美佳コミュニティ」で楽しそうにしている娘の映像とか見てないのかしら・・・頭が悪いにも程があると思いますけどね」

と、ミユウちゃんが言葉にした。

「日本の「コミュニティの総意」至上主義の怖い所よね。コミュニティをないがしろにして、自分勝手ばかりやっていたら、いつしかその個人は「コミュニティの総意」で」

「切られる・・・そういういい例だもの・・・」

と、御島さん。

「それって「自分勝手な正義に逃げ込む」症候群って言ってもいいんじゃないですか?」

「子供や奥さんを虐待している人って、必ず「自分は正しい」って言いますものね。それこそ「独善的正義に逃げ込む」症候群と言ってもいいくらいだわ」

と、ユキちゃん。

「それにしても、オトコって、いつまでも立ち止まってるんですね。女性からしたら、まだ、あの話、やってるの?って感じなのに・・・」

「それとも、芸能界に生き残る為の自虐ネタ・ショーを意識しているのかしら」

と、ミユウちゃんは言葉にした。


「結局、この日本って、「皆(コミュニティ)に求められる人」がしあわせになって、「皆(コミュニティ)から嫌われている人」がふしあわせになっていくって感じね」

「まず、相手の気持ちを斟酌し、他人を笑顔に出来る人はしあわせになれるけど、相手の気持ちを無視し、自己の正義を相手に押し付けるだけの」

「「独善的正義に逃げ込む」症候群の人達は、ふしあわせになる・・・そういう話なのね」

と、御島さんがまとめてくれる。

「正義も・・・コミュニティ全体が納得して合意した内容であれば、「正義」と言えるけど、個人的な価値観の押し付けは「正義」とは言えない・・・そういう事なんですね」

と、貴島くん。

「結局、モラハラをする人って、独善的正義を押し付ける事で相手を支配し・・・支配することで快感を感じているだけの人達なのよ」

「そういう人間はこの日本にはいらないわ・・・」

と、御島さんは、結論的に言葉にした。

「結局、この日本じゃあ、自分勝手ばかりやっていると、切られる宿命にされされる・・・そういう事だね」

「そして、しあわせになるには・・・求められる人間になること・・・それのみなんだね・・・」

と、僕はため息をつくように言葉にした。

「いいじゃない・・・ゆるちょくんも、うちの事務所の皆も、皆に求められる人材なんだから」

「これからも、求められる人間としての自分を磨いて、大いにしあわせになっていきましょう」

と、御島さんが笑顔で言った。

「さ、もっと飲もう!」

と、御島さんが言うと、皆、笑顔で、それに従った。


(おしまい)

3月17日 しあわせになる、日本人のオトコの生き方!(やりよう?)

2015年03月17日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

もうすぐお彼岸ですが、「暑さ寒さも彼岸まで」ですからね。

やっとこさ、春!と言った所でしょうか。


さて、御島さんのマンションでのバーベキューはまだまだ続いております。

僕、イケメン貴島くん(29)、池澤くん(24)、御島さん(31)、辛辣姫ユキちゃん(28)のいつものメンバーです。

「ねえ、ゆるちょさん。日本の男性ってどうやったら、しあわせになれるんですかね?」

「この間、本読んでたら、「年収1500万円以上になると人は不幸になる」って書いてあったんですよね」

と、池澤くん。

「それってやっぱり、お金持ちっていろいろな悪い人が近づいてくるからかしら?」

と、御島さん。

「単に仕事に割かれる時間が多すぎるとか、仕事そのものが楽しめていないとか、そういう類かも」

と、ユキちゃん。

「仕事に追われてストレス溜めるパターンかもしれませんね、それ」

と、貴島くんも言葉にした。

「ねえ、池澤くん。池澤くんは、お金があればあるほど、しあわせになれると思う?」

と、僕。

「そうですね。僕なんか考えなしだから、たくさんお金があればあるほど、しあわせになれるんじゃないかなって」

「素直に思っちゃうんですけど・・・それは違うって事になるんですかね」

と、池澤くん。

「まあ、それはおいおい見ていくとして・・・でも、大事な事は」

「「お金は自分の周囲の環境や衣服、食事を整備する手段に過ぎない。人間生きてて最も大事な人間関係はお金では買えない」」

「・・・と言う事だ。つまり、お金は手段に過ぎないんだ」

と、僕。

「お金は手段?」

と、池澤くん。

「僕が一番大事にしている言葉・・・これは「人間はしあわせになる為に生きている」・・・と言う言葉だ」

「そして、そのしあわせを達成する為のいくつかの手段がある」

「その中でも一番上位に来るのが「日本でしあわせになると言う事は唯一「情けは人の為ならず」によって達成出来る」」

「「だからこそ、自分の周囲の男女を本能からしあわせを感じさせて笑顔にすること」」

「「それが回り回って自分を、こころからのしあわせな笑顔にしてくれる」と言う事なんだ・・・」

と、僕。

「この時、他人を笑顔にすると言う事は・・・やはり、多かれ少なかれ、そこに愛が介在するからなんだよ」

「シンプルに言えば「この人と一緒に笑顔になりたい」って思いがあって、相手を愛しているから、相手もその思いに」

「説得されるから・・・そういうお互いを思いやる気持ちのやりあいがあるからこそ、笑顔は生まれてくるんだよね」

と、僕。

「そこにはお金の介在はない・・・それを言いたいんですね、ゆるちょさんは」

と、貴島くん。

「そ。その場でのお金は絶対に主役にならない。重要な脇役でしかないんだ」

と、僕。

「でも、他人をこころから笑顔に出来るなんて・・・それこそ難しい事なんじゃないかって、僕なんか思っちゃうんですけど」

と、池澤くん。

「だって、女性をお笑い的に笑わせても、「それは馬鹿にされて笑われているだけだから、女性の心は蕩かせない」って貴島さんに言われたし」

「女性を笑顔にするには、もう、どうしたら、いいか、俺、わからないところがあるんですよね」

と、池澤くん。

「それは大きな人間になるしかないんじゃないのか?女性は安心した時にココロから笑顔になれる」

「目の前のオトコが小さい人間だったら、女性の不安感は取り除けないから、笑顔になれないんだよ」

「つまり、自分のあり方が相手の心を開かせるか閉ざすか決めているんだ」

と、貴島くん。

「そうね。こればっかりは、人間性の大きな人間になって、女性を安心させる事が出来なきゃダメね」

と、御島さん。

「それにはどういう修行が一番効果的ですか?」

と、池澤くん。食い下がる。

「いろいろな事にぶつかる事だろうね。もう少し言えば、逃げない事。逃げてたら一生大きくなんかなれないからね」

「そういう大人も多いけどね」

と、僕。

「いろいろな事にぶつかる事って、要は自分の限界にぶつかるって言う事なの。自分の限界にぶつかるからこそ、傷つくけど、突破口を考えて」

「再度ぶつかってみれば、少し進めるかもしれない。進めたら、進めた理由を考えて再度挑戦する。そうやって自分の限界を突破するの」

「まあ、その生き方って一生だけどね。わたし、今でもそうだもん。もちろん、傷つくけど、その傷が治る頃には、さらに強くなってるし、人間も大きくなってる」

「それが出来る人は女性に愛されるようになるけど、そこから逃げている人は永久に女性に愛されないわ」

と、辛辣姫。

「そういう男性って、世の中に多いわよね。自分じゃ女性にモテてるつもりの勘違い野郎。自分が裏で女性にひどい事言われてたり、徹底無視されているのに」

「気づかないのがこの手の男性よね。そういう男性はまず男性に嫌われているけどね・・・」

と、御島さん。

「この日本では女性に嫌われた男性には、一生しあわせは訪れない・・・そうでしたよね?」

と、貴島くん。

「ああ。女性を味方に出来なければ、男性は大きな仕事は出来ないからね」

と、僕。

「つまり、人に愛されたり、恋されたり、仕事が出来たり・・・そういう能力を整備することこそ、しあわせになる為の主役で」

「お金はあくまでも脇役・・・そういう話なんですよね?」

と、池澤くん。

「そう・・・例えば、今日の場みたいに、食事やお酒をごちそうしたりしながら、笑顔で談笑って言うのは」

「皆を笑顔にする事が主役で、お金はあくまでも脇役・・・お金は、決して主役ではないものね」

と、御島さん。

「そうやって、具体的に言って貰えるとわかりやすいですね。そうか、お金は確かに主役になりえない、脇役ですね」

と、池澤くん。

「むしろ、主役になるのは・・・お互いが気を許せて、なんでも話し合える、こういう場を提供してくれる、御島さんだったり」

「何を尋ねても笑顔で答えをくれる、ゆるちょさんの存在だったり、その話に楽しく参加してくれるメンバーみんなだったり」

「・・・大事なのはそこにいる人間の存在そのもの・・・そういう事になるんですよね?ゆるちょさん」

と、辛辣姫。

「そういう事。僕らがしあわせになる為に必要なモノは・・・獲得しなければならないモノは、一緒に気兼ねなく話してくれる」

「気心の知れた同性、異性の人間達だよ。大事なのは人。その皆をまとめてくれる御島さんのような存在だし」

「いつも多方面からの見方を提供してくれるユキちゃんだったり、大切な疑問を投げかけてくれる池澤くんだったり」

「途中で話を整理してまとめてくれて、話の流れをうまく交通整理してくれる貴島くんだったり・・・そうやっておしゃべりすることで」

「さらに関係性も深まるし、新しい「しあわせになる為の知恵」も生まれてくる・・・このコミュニテイは」

「僕がしあわせに生きていく上で欠くべからざる存在になっているよ」

と、僕。

「そう言えば、チャーリー・チャップリンに、こんな言葉がありましたね」

「「人生で成功するためには、少しの勇気とサムマネー」・・・人間関係を作り上げる勇気が主役で・・・」

「脇役として、少しのお金があれば・・・成功する為には、それでいいって事でしょうね」

と、貴島くん。

「なるほど・・・大事な事は、その主役の方なのね。でも、脇役としてのお金も大事・・・そんなところかしら?」

と、御島さん。

「そっか。だから、お金だけあっても、しあわせはやってこないのか。脇役ばかりあっても、肝心な主役」

「・・・大事な人間関係を作る勇気が無いと・・・ダメなんだな」

と、池澤くん。

「まあ、今は一般論を言ったけど、日本文化において、どう考えるか・・・そこに話を進めていこう」

「まず、池澤くんに聞くけど・・・日本人の男子は、どんな時に最高のしあわせを感じるのかな・・・2,3例を出して欲しい」

と、僕。

「そうですか?えーと男性でも、結婚式を挙げた時って、割りと最高にしあわせを感じてる瞬間なのかなって思ったりしますけど」

と、池澤くん。

「僕は自分の仕事が社会で認められた時ですかね。賞とか貰ったりすると嬉しいでしょうし、何より、自分の仕事で」

「誰かを笑顔に出来たら・・・それこそしあわせな気持ちに出来たら、それが最高にしあわせを感じるような気がしますね」

と、貴島くん。

「うちの祖父はフレンチレストランのシェフだったんですけど、やっぱり、祖父の料理を食べたお客さんが」

「なんとも言えないいい笑顔になる瞬間が最もしあわせだって言ってましたね、生前」

と、ユキちゃん。

「うーん、やっぱり、オトコは仕事が認められた時、その仕事で誰かを満足させた時こそ、しあわせを感じるように思うわね」

「だって、日本で言ったら、オトコはまず仕事だもの・・・それも世界的な仕事が出来て、たくさんの人間をしあわせな気持ちに」

「出来たら・・・それが一番しあわせな事のように感じるわ・・・オトコの場合は、ね」

と、御島さん。

「じゃあ、女性の場合はどうなんですか?」

と、池澤くん。

「それはもちろん、恋とか愛よね、女性の場合」

と、御島さん。

「恋とか、愛?」

と、池澤くん。

「まあ、個人差はあると思うけど、自分が好きでサポートしている男性が仕事で大きな成果をあげたら」

「笑顔になれるし、そういう男性をサポート出来てる自分に誇りも持てるし、そういう時、その女性はその男性に恋してるし」

「大きな愛も感じているでしょう?」

と、御島さん。

「そういう意味で言えば・・・オトコとオンナが対になることで、そういう大きな愛や恋が生まれ・・・その対の存在を中心に」

「コミュニテイレベルで愛や恋が生まれ・・・しあわせなコミュニテイを作れる・・・僕はそう見ているんだ」

と、僕。

「つまり、オトコは、その仕事で、誰かを笑顔にする事が大事・・・そして、その仕事の成果にその男性をサポートしている多くの」

「女性や男性が笑顔になり・・・それが続いていくことで、コミュニテイの内部で、その男性は評価され」

「愛すべき男性へと成長していき・・・その男性はコミュニテイ自体を笑顔に出来るから・・・コミュニテイ皆がしあわせになっていく」

「・・・そういう成長物語を生むのが・・・仕事の成果を徐々に大きくしていける日本の男性って事になりますね」

と、辛辣姫。

「もしかして、それこそが、日本における、しあわせになる男性のストーリーって事ですか?」

と、池澤くん。

「そ。だから、そのストーリーで行けば、まず、仕事ありきなんだよ、男性は」

「だから、仕事の成果さえあげれれば・・・勝手にお金はついてくるもんなんだ・・・その意識が大事なんだよ、男性は」

と、僕。

「中には勘違いして、「生活のお金を稼ぐために日々の仕事をしている」・・・と意識する人もいるけど、それじゃあ」

「当人の仕事の成果や、一番大事な当人の人間性が小さくなるばかりだ。だって上限が生活費程度に決まっちゃうからね」

「日本人はその逆じゃなければならない・・・「仕事の成果をあげ、周囲のサポートしてくれる人間を笑顔にするために働いている」」

「「そして、笑顔をたくさん作れればその人間に対する評価はうなぎのぼりになるし、どんどん大きく成長出来るし」

「「当人の人間性も大きくなっていく。そして、収入は後から、それについてくる」・・・そう考えるべきだ」

と、僕。

「なるほど、その理屈はわかりますね。なにしろ、お金は脇役なんだから、お金の為に働いてもしあわせにはなれない」

「周囲でサポートしてくれる男女を笑顔にする為に働くんだから・・・そうすれば、笑顔も増やしていけるから働きがいもあるし」

「ドンドン自分を大きくしていくことが出来る・・・そうすれば、仕事に応じたお金も入ってくる・・・こういう意識が大事なんですね」

と、池澤くん。

「そういう事。大事なのはカネじゃない。人々の笑顔なんだ。そういう仕事の仕方をしていれば、周囲だけでなく、たくさんの」

「人間から求められるようになる。求められるようになれば、自然と仕事量も増えていくし、それにつれて人間も成長していく」

「そっちが大事。それさえ考えて生きていけば、しあわせになれるし、お金も後から正当な報酬として、ついてくるよ」

と、僕。

「大事なことは、自分を成長させ、人間的に大きくなっていき、仕事もよりいい仕事が出来るようになること」

「大事なのは、やっぱり、日々の成長なんですね」

と、貴島くん。

「だって、それが無いと、毎日がつまらないじゃないか。成長するから、面白いんだよ、人生は」

と、僕。

「問題は、その男性がどういう仕事を選ぶか、ですよね・・・わたし思うんですけど、高校生の頃に」

「自分の進路を選ばせるのって、問題があると思うんですよね。だって、その頃って、まだ、自分の事」

「ほとんどわかっていないんじゃ・・・違いますか?」

と、ユキちゃん。

「そうね。それはそうだけど・・・ある目標に向かって、まず、歩き出せば・・・その目標が間違いだったと」

「気づくことも出来るわ。それに気づいた時に、新たな目標を設定し、そっちに向かって歩いていけるか・・・そこは当人次第でしょうね」

と、御島さん。

「そういう意味じゃあ、ゆるちょさんがいい例ですよ。ね、ゆるちょさん!」

と、貴島くん。

「そうだね。僕が当初職業として選んだ、コンピューター技術者はほんと僕に向いていない仕事だった。大学時代はロボット工学の研究者まで」

「やらされたからな・・・最も自分で望んでその道を歩いたんだけど、歩き始めてすぐに自分に全く向いていないとわかってね」

「進路修正は大変だったけど、なんとか、人生かけて、軌道修正出来た・・・ほんと、めでたし、めでたしって感じだよ」

と、僕。

「でも、ゆるちょさん言ってたじゃないですか。ロボット工学も、コンピューター技術者も、自分で経験してみたからこそ」

「自分に向いていないって判断出来た・・・やっぱり、経験する事は何よりも大切だ・・・って」

と、辛辣姫。

「そう。それは絶対の真理だよ。だから、僕は常に逃げずに経験する道を選ぶようにしている」

「経験してしまえば、後は考えたり、判断すればいいだけだからね・・・経験こそがいろいろな事を教えてくれる」

「逃げたら、終わりだからね、人生は」

と、僕。

「大事な事は「価値とは他人と違うところに初めて宿るモノ」と言う事をキモに銘じて、自分らしさを価値にしていくことだな」

「まず、最初の扉はさ、自分が向いている職業は何か・・・向いていない仕事は何かを見極める、と言うあたりから入る方がいいかな」

「でも、勘違いしがちなのが、若い頃って、他人とうまくやれないじゃん?人見知りだったり、他人とうまくトモダチになれないとか」

「・・・これは10代や20代の始めは仕方の無い事だ。社会に出てサラリーマンをやれば、そんな事は言ってられないからね」

「初対面の人間とも3分後にはプロジェクトの打ち合わせをしなければならないなんて当たり前だし」

「そういう仕事をこなすうちに、いつしか自分が鍛えられて「あれ、俺って、対人間の仕事の方が向いているじゃん・・・」って」

「気づけたりするもんさ」

と、僕。

「それ、ゆるちょさんの実話ですもんね。あまり考えられないけど、ゆるちょさん、20代前半までは人見知りだったんですってね」

と、ユキちゃん。

「そう。あの頃は、ひとが単純に怖かった。社会と言うモノが怖かったんだ」

「でも、経験はシビアにいろいろな事を教えてくれるからね。ま、僕が、対人間の仕事の方が向いているし、面白いと」

「気づけたのは、30代になってからだったけどね・・・」

と、僕。

「・・・となると、やっぱりいろいろな経験こそが大事と言う事になりますね」

と、池澤くん。

「それは女性も同じだって、以前、言ってましたよ」

「女性といろいろ経験するからこそ、教わる事はたくさんある・・・経験しなければ、教わる事が出来ないから」

「女性をしあわせにする知恵が増えない事になって、それはまずい事だって」

「ゆるちょさん、お酒を飲みながら、僕に語ってくれましたよ」

と、貴島くん。

「そういう意味じゃあ、いろいろな女性に恋されて、女性をしあわせにする知恵を蓄えておくのも男性の仕事かしら」

「最近は、結婚生活全体が上手くやれていない、しあわせになれていない夫婦も多いって言うし」

と、御島さん。

「そうですね。ゆるちょさんに聞きたいんですけど、結婚生活をしあわせにやるには、どうしたら、いいんでしょう?」

と、辛辣姫。

「それぞれ個人差があるけど、夫婦のカタチって、前に出る性格の人間とサポート役に徹することの出来る人間とが結婚すると」

「しあわせになれる例が多いんだ。プロ野球の選手と、その奥さんとか、アスリートな女性とそのコーチ役の男性とかかな」

「・・・夏木マリさんが以前言っていたけど、旦那さんが毎日手作りしてくれるお昼のお弁当を食べる時間が一番しあわせだって」

「言ってたし、白鵬関は、今の自分が頑張れるのは、美しくて賢い奥さんのおかげだって、常に口にしているしね」

と、僕。

「前に出る人間とサポート役に徹する人間ね。どちらもそういう生き方で体内に「ハッピーエナジー」をたくさん発生させてる感じね」

と、御島さん。

「そうだね。結局、しあわせと言うのは、突き詰めれば、その行為が体内に「ハッピーエナジー」を生むか」

「他人の笑顔から、「ハッピーエナジー」を貰えるか・・・その二つきりなんだからね」

と、僕。

「なるほど・・・仕事について補足して貰いたいんですけど・・・どんな職種を選ぶべきですか?男性は」

と、池澤くん。

「その仕事にまず向いていて、その仕事で、社会に貢献出来て、その仕事が世界でもたったひとり自分にしか出来ない仕事で」

「しかも世界的に輝ける仕事・・・そういう仕事を選ぶべきだろうね。自分こそがこの仕事をやるために生まれてきた・・・」

「そう思えるくらいの仕事を見つける事こそ、男性は自分の真の幸せへの道を探す事になるんじゃないかな」

と、僕。

「サラリーマンでは常に自分の代わりはいる。・・・だから、サラリーマンから脱出して、世界一を目指し」

「かけがえの無い自分を目指せ・・・ゆるちょさんは以前、そうも話していましたね・・・」

と、貴島くん。

「ま、そういう事。結局かけがえの無いの自分になる事で、自分の仕事にも自信が出来るからね」

「どこまでも、その仕事の価値を追求出来る・・・それが出来るのは自分だけ・・・そうならなければいけないね・・・」

と、僕。

「ただ・・・そういう自分に向いている職種を見つけるには、時間もかかる・・・いろいろやってみて、失敗してみて、最終的にたどり着くもの」

「そうとも言ってましたよね・・・でも、それくらいのたうち回るからこそ、本当に自分に向いた、自分だけの仕事にたどり着けるんでしょうね」

と、貴島くん。

「そういう事だ。でも、たどり着いてさえ、しまえば、こっちのもんだぜ。後は楽だよ」

と、僕は笑顔で言った。


「あと・・・仕事の面ではそれでいいけど、女性からすれば、女性をしあわせに出来る男性であって欲しいわ」

「その為にも、ぜひ、30歳前後くらいには「ヒカルの君の目」を確保して、強力な「サル山のボス力」を誇る」

「コミュニテイを守れる強いオス的なボスになってほしい。もちろん、目のキラキラがその個体の印になるから・・・」

「キラキラした目の大人のオトコになってほしいわね」

と、御島さん。

「そうですね。仕事には世界一の目標を持って、恋の相手としてはキラキラな目を持っていてくれれば」

「そして、家族とコミュニテイにやさしくて強いオスになってくれれば・・・女性としてはサポートのしがいがあるわ」

と、ユキちゃん。

「世界一の目標があるからこそ、大きく成長する事が出来る。その目標がないと、小さくまとまって終わる事になりますからね」

「「何事も成せない自分でいるのが嫌だ」とこの間、吉田松陰さんが言ってましたけど・・・ほんと、その通りですね」

と、貴島くん。

「結論的に言えば、恋と仕事の出来る・・・世界一を目指す大人のオトコになれ・・・そういう事ですね」

「でも、高校生で自分の職業を決めるのは、難しいだろうな。僕もそうだったし」

と、池澤くん。

「だから、ゆるちょさんのように、サラリーマン時代と言うモラトリアムで自分の適正を考え・・・」

「自分の進むべき道に雄々しく脱サラする・・・それが王道なんじゃないか?」

と、貴島くん。

「途中苦しいし、誰も僕の事は認めてくれないし、理解してくれる人を求めたりもしなかったけど」

「人とはそういうもんだ。やっぱり、自分の人生は自分ですべて決めるモノだし、自分ひとりで歩いて行くものだ」

「生きている途中で、同志が生まれたのなら・・・御島さんを始めとしたみなさんのように・・・それは幸運な事だと思うべきで」

「いすれにしろ、人生はたった一人、向かい風の中を目標に向かって歩いて行くものだよ」

「その途中に家族と言う同志が出来たら、サポーターが出来たら、御の字・・・それくらいのモノじゃないかな」

と、僕。

「「人生は大変だけど、やりようによっては、しあわせになれる」」

「・・・それくらいの言い方の方が現実に即している・・・そんな所ですか」

と、貴島くん。

「そうだね。いずれにしろ、僕らは幸運な方だ。楽しく、一緒に歩いて行こう」

と、僕。


皆、笑顔で頷いてくれた。


(おしまい)

3月15日 大塚家具は武田家か?(人心は離れている?)

2015年03月15日 | 時事ネタ
おはようございます。

今日はのんびりとした日曜日になるでしょうか。

・・・と言いつつ、いつものように超朝で、仕事してますけどねー。


さて、その時、僕は御島さんのマンションでバーベキューを楽しんでいました。

メンバーはイケメン貴島くん(29)と池澤くん(24)、御島さん(31)と辛辣姫ユキちゃん(28)と言う構成です。

「わたし、この頃、テレビで大塚家具のニュースを見ていて、思うのは」

「創業社長氏の文章がすごく不快だって事で・・・「社員は家族だ」とか「お客様の為に」とか」

「なんだか、とってつけたような言葉で・・・絶対この人、社員を人間として見てない・・・自分が神で」

「あとは手下みたいに考えているように見えて・・・すごく不快なの。これって、わたしだけかな?」

と、御島さんはシャンパンを飲みながら、真面目な口調で話している。

「それ、わたしもわかりますよ。印象としてはわたしも同じように感じました。自分が言葉を出せば」

「皆聞くはずだと言う押し付けがましい言葉のオンパレード。その裏側にある意図がだだ見えで」

「わたしも不快感を感じましたね」

と、辛辣姫。

「うーん、確かに・・・でも、なんだか、あの会長、言ってる事がおかしいって言うか・・・」

「「あともう少しです。これを越えれば、お客様からよくがんばったと言ってもらえるはずだ」みたいな事が書いてありましたよね」

「果たしてそんな事になるのかなって・・・まあ、僕は大塚家具なんかで家具を買えるような身分でも無いですし」

「関係ないっちゃ関係ないんですよね、この件・・・」

と、池澤くん。

「うーん、僕も池澤と同じ感想かな。例えば携帯メーカーや音響メーカーなんかには強い思い入れがあるけど」

「家具を売る店には、特に強い思い入れは無いしね。ドコモやアップルなんかには潰れたら困るって言う危機感を持つけど」

「家具屋には、それが無いから・・・」

と、貴島くん。

「そうなんですよね。別に大塚家具が潰れたら、潰れたで他の店で家具を買えばいいだけの話だし・・・」

と、辛辣姫。

「ゆるちょさんは、この話、どう思います?」

と、貴島くん。

「いや、今ので、すっかり答えは出たんじゃない?」

「僕も別に大塚家具がどうなろうと構いやしない」

と、僕。

「わたしね。ことさら、状況を煽って会社をダメな方向に持って行っている創業社長こそ、会社のガンなんじゃないかって」

「最近、思い始めて・・・でも、自分でその原因の説明が出来なくて・・・あくまでも印象に過ぎないから・・・」

「これ、日本文化の研究者にして、日本の歴史に精通しているゆるちょくんだったら、どう解いて見せられる?」

と、御島さん。

「え?これ、解くの?僕が・・・ちょーっと待ってよ・・・」

と、僕。

「「歴史は二度繰り返す」は日本人が10万年前から同じ日本文化と言う遺伝子を受け継いできたからだ・・・」

「とゆるちょさんは、いつも言っていますよね。そう言うあたりから、この件、解いてみたら、どうです?」

と、辛辣姫。

「なるほど・・・この大塚家具騒動と同じような例を日本の歴史から見つけ出せばいいのか・・・ありがとう、ユキちゃん」

「その言葉に従おう」

と、僕。

「お家騒動と言えば、江戸時代は、よく見かけた話みたいですもんね・・・」

「徳川家でさえ・・・いろいろありましたから・・・」

と、貴島くん。

「家督相続の失敗って、お取り潰しになるいい理由になったんですよね」

「まあ、大塚家具はお取り潰しって言うわけじゃないけど、創業家が空中分解寸前なのは確かですよね」

と、池澤くん。

「うん。よし、大塚家具のお家騒動を説明する上での補助線足り得る、エピを見つけたよ」

「それは最もポピュラーなお家騒動・・・戦国時代の武田家の例を引き合いに出そう・・・」

と、僕。

「武田家って、武田信玄、武田勝頼の武田家の事ですか?」

と、池澤くん。

「ああ。ま、その話に入る前に、日本文化の大原則を明らかにしておこう」

「日本文化におけるコミュニティを束ねる人間・・・ま、大塚家具における創業社長や久美子社長に求められる資質は何か?」

「これをまず具体的に言葉にしてしまおう。それは何かわかるかい?池澤くん」

と、僕。

「え?いきなりそう言われると・・・」

と、池澤くん。

「それって、以前、ゆるちょさんは「司会者的資質」って言葉にしていましたよね」

と、辛辣姫。

「そ。具体的に言葉にしてしまえば、コミュニティ内の皆の個々の意見を、実際に聞かずに肌で感じ取り」

「コミュニティの総意に従うような舵取りの出来る人間を言うんだ。つまり、皆の求める落とし所を理解し」

「個々を盛り上げながら・・・言わば個々のチカラを充分に引き出しながら、最終的にコミュニティが求める、しあわせな落とし所に」

「皆を率いて行き、皆を笑顔に出来る・・・そういう指導者のあり方を示せる人間・・・それこそが、日本におけるコミュニティの指導者になれるんだ」

と、僕。

「えーと、それは日本以外で言う指導者の姿とは正反対のような気がします。日本以外では、指導者とは、強力なリーダーシップを発揮し」

「コミュニティの皆をその権力で抑えつけ、自分の意思に従わせて、ある方向へ持っていく・・・それがコミュニティ皆の納得する方向であれば」

「その政権は多数決で、承認される・・・つまり、結果評価であり、その判断も多数決・・・51対49でも成り立つ・・・そういう性格ですよね」

と、ユキちゃん。

「ああ。ある意味、そのあり方は日本とは真逆だ。日本で大事なのは、皆の総意、個々の意見、それをどう上手く汲み上げ」

「総意に沿うようなカタチで決定出来る人間こそ、皆の代弁者足りえるからね」

と、僕。

「つまり、日本における指導者とは、コミュニティの代弁者に他ならないんだ。だから、日本の議院内閣制とは、そういうシステムになっているだろ?」

「それは権力者ではない。だから、常にチェックされるし、日本人の善にもとる行為があれば厳しく断罪され、その立場すら、危うい」

「たまにそのことを理解出来ない、あるいは勘違いする人間もいるけどね。ま、だから、公の場でキスしたり、病院でタバコ吸ったりすると」

「厳しくお咎めを受けるんだよ・・・」

と、僕。

「なるほど・・・日本の政治家は権力者と言うより、代弁者であり、コミュニティをいい落とし所へ持っていく、司会者的資質を持つ」

「シナリオライター兼、演技者みたいなモノなんですね」

と、ユキちゃん。

「そういう事だ。だから、人間的に大きな人間でなければ、務まらない。まあ、一般には空気を読むと言うけれど、自分を支持してくれているコミュニティの総意や」

「細々とした難問などに、対応出来るすぐれた頭脳がなければやってられない職業だよ」

と、僕。

「もちろん、指導者は、コミュニテイを率いて結果を残す戦略は策定し実行していく。戦国武将であれば領国支配の戦略だ。拡大方針か現状維持か」

「大塚家具であれば、利益をあげていく戦略を策定し、実行していく事になる。もちろん、それが大塚家具社員の総意だからね」

と、僕。

「ここで大事な事は・・・日本の指導者は、コミュニティの総意に従いながら、良い落とし所へ持っていける資質を持った、人間であると言う事ね」

「そこで大事なのは、皆の信頼・・・「この人の為なら、粉骨砕身働ける・・・」そういう意識をコミュニティの皆が持っているって事なのね?」

「それは社長業を行っている人間として、納得が行くわ・・・」

と、御島さん。

「まあ、そういう構造だから、欠陥も当然ある。武田家に話を戻してみよう。武田家が戦国末期、消えてしまった理由としてよくあげられるのが」

「「武田信玄があまりに偉大すぎて・・・信玄亡き後、その部下達が新しい指導者、武田勝頼に満足せず、「まだ若い」と馬鹿にした事から」」

「「武田勝頼は情勢を考えず、領国拡大方針を取り続け、織田・徳川軍のチカラを読みきれず、長篠の戦いで大敗し、それが契機となって」」

「「家中の離反が相次ぎ、衰亡したところを、織田・徳川軍に打ち破られた」・・・これ簡単に言うと、武田勝頼が、対武田に対する他国の空気を読みきれなかった」

「と言う事なんだよね」

と、僕。

「実際、武田信玄の時代・・・それまで、信濃を領国化し、領国拡大方針を取っていた武田信玄は、周囲が大大名ばかりとなり、状況的に領国拡大は無理と言うことを」

「理解すると、各大名家と同盟を組み、領国保護政策へと舵を切っています。つまり、現在の武田家の置かれている立場を常に斟酌出来ていたから」

「巧みに戦略を変更しながら、領国を保っていった武田信玄だからこそ、部下に愛されたし、信玄自身も「人は城、人は石垣、人は堀、情けは見方、仇は敵なり」と」

「言う言葉に結実するんですね」

と、貴島くん。

「武田信玄の時代にすでに領国保護政策になっていたのに、武田勝頼は、領国拡大方針にまた戻した・・・それは何故なんです?」

と、池澤くん。

「それってやっぱり、武田信玄時代の部下が武田勝頼を侮った・・・それが大きかったんでしょ?」

「だから、武田勝頼は部下を納得させ臣従させる為に、チカラの誇示が必要だった・・・時代の状況を慮るより、国内政治を優先したから、武田家は結局自滅したのよ」

と、御島さん。

「それは武田信玄と言う人間があまりに偉大過ぎた為に・・・彼の部下達は、信玄のイエスマンと化し、信玄の言うことなら、なんでも聞くけど、それ以外は・・・」

「と言う状況になり、新しい棟梁である武田勝頼を結局、否定した事から、武田勝頼も、国内政治を優先し、他国の状況を無視し、領国拡大方針を取り続け」

「信玄の時代に取れなかった高天神城を陥落させるも・・・国内向けに結果は出たんですけど、この結果を重く見た、織田・徳川軍に滅ぼされた」

「・・・そう見るべきでしょうね」

と、辛辣姫。

「高天神城陥落は諸刃の剣だったんだよ。国内向けには、武田勝頼の領国拡大政策の正しさと武田勝頼の指導力の確かさをアピールする事になったけど」

「彼は国内の事しか考えていなかった。その高天神城陥落を見た、織田家、徳川家は武田家を打ち破り、滅ぼす決断をしちゃうんだから」

「武田信玄が時代の状況を見て、領国保護政策に舵を切ったのとは全く逆の事をしたんだから、武田勝頼はある意味、武田家の部下に振り回された結果」

「武田家を滅ぼしちゃうんだから・・・指導者失格だった事は確かだよ。信玄は自分亡き後は上杉家を頼れと遺言したのに、勝頼は、それにも、結局失敗しているしね」

と、僕。

「武田勝頼は冷静に状況を読む人間と言うより、感情的に指導していたようですからね。結果がついてこないのは当たり前でしょうね」

と、貴島くん。

「国外の状況を的確に読めなければ没落する。感情的に指導していたのでは没落する・・・先代が偉大すると跡継ぎは部下の掌握の為に国内政治が優先しがち・・・」

「それは亡国の道・・・そんなところでしょうか」

と、ユキちゃんがまとめてくれる。

「それを大塚家具のお家騒動問題に持ってくるとしたら・・・武田信玄が一旦死んだのに、武田勝頼の時代になって、また、亡霊になって生き返ってきて」

「「かつての部下達よ。俺の元に結集せよ。武田勝頼など、跡取りでもなんでもない。わしの愚息じゃ」と言い出したようなもんですね」

と、貴島くん。笑っている。

「なるほど・・・そうやって見てみると、その武田信玄がいかにむちゃくちゃで・・・武田家存亡の為には絶対にやっちゃいけない事をいろいろしでかしてる」

「・・・そういうイメージね」

と、御島さん。

「それが今の大塚家具の創業社長の姿・・・と言う事ですよね?」

と、池澤くん。

「それはめちゃくちゃだな、やってる事が」

と、貴島くん。笑っている。


「そういう意味で言えば、創業社長も、久美子社長も、社外の空気が読めていない。どちらも武田勝頼モードに入っている。お互い感情的に対応しているところも武田勝頼モードだ」

と、僕。

「面白い事に確かに武田信玄亡き後の、武田家に酷似していますね。部下達は皆、創業社長のイエスマンと化しているし・・・二代目とすれば、部下達を自分に臣従させる為に」

「先代とは違うやり方を打ち出さざるをえないし・・・武田勝頼が無理に領国拡大方針に固執した姿勢に酷似しているように見えますね」

と、ユキちゃん。

「実際、この後、株主総会でどちらが勝ち、どちらかが敗れる。久美子社長が勝ったとしても、創業社長についた部下達と、自分についた部下達との確執は残るだろうし」

「創業社長についた部下達はいつクビを切られるかと言った疑心暗鬼は残るだろう。社内の人心がそこまでねじれてしまっては、大塚家具は、あるいはそのまま」

「武田勝頼モードのまま、消えてしまう可能性だってある」

と、僕。

「創業社長が勝った場合は、もっと最悪じゃないですか?久美子社長側についた部下には容赦ないだろうし・・・でも、結局、社内政治に終始する結果になるし」

「大塚家具内は二分される事は確か・・・さらに言えば、創業社長が現今の厳しい状況に対応出来るのかと言った問題がある。自身、高齢だし」

「いつまで指導力を発揮出来るかも未知数、さらに言えば、自身、いい時を知ってしまっているから、それに回帰して、経営に失敗する可能性も高い」

「相当やばくないですか?大塚家具の将来・・・」

と、貴島くん。

「本来なら、創業社長は、一旦引退したんだから、うしろに下がって、久美子社長を全力でサポートすべきだったんだよ」

「そして、オールジャパン体制じゃないけど、オール大塚家具体制で、危機を乗り切り、久美子社長に「人は城、人は石垣、人は堀、情けは見方、仇は敵なり」と思わせなければ」

「いけなかったんだよ・・・」

と、僕。

「それが今では、「人を見たら、敵と思え、情けなどに価値はない。さらに仇は敵なり」・・・この仇が社内にいる状況なんですからね・・・」

と、辛辣姫。

「話に聞くと、創業社長は、あの出来損ないの長男に継がせようとして・・・その長男が育つ前に中継ぎで、久美子社長を据えたんでしょ?」

「武田信玄も長男の武田義信を殺してる・・・なんだか、そのあたりも武田家滅亡エピに似てるのよね」

と、御島さん。

「やっぱり、そうやって、話を聞いてくると、亡霊が復活して、久美子社長体制の大塚家具をめちゃくちゃにした・・・人心も離れちゃいますよね」

「創業社長が一番悪いような気がしてきました・・・っていうか、社外の人心も離れちゃうでしょ、これ・・・それが一番やばいんじゃ?」

と、池澤くん。

「「人は城、人は石垣、人は堀、情けは見方、仇は敵なり」であれば・・・日本のコミュニティで最も大事なのは、人心だという事になりますね」

「それをめちゃくちゃにした、創業社長は、万死に値しますよ。もっとも大塚家具自身、武田勝頼モードに入ったのなら・・・風前の灯と言う事でしょうけど」

「ま、大塚家具なんかで家具を買わなくても、僕は全然いいし・・・」

と、貴島くん。

「わたし、武田家以上に大塚家具に似ている状況を見つけたわ・・・平清盛よ。あそこもダメな子供たちばかり排出して・・・晩年、自身が出てきて」

「なんとかしようとしたけど、離れた人心を元に戻すことが出来ず、やることなすことすべてダメで、さらに人心が離れるようなむちゃくちゃをやって」

「・・・南都炎上とかね・・・で、最後、一番重要な時に熱病で死んだ・・・あの創業社長、そのあり方にそっくりじゃない?」

と、御島さん。

「まさに、歴史は繰り返す、ですね」

と、僕。

「ねえ、今の大塚家具のあり方と今後のあり方は、だいたいわかったわ。いずれにしろ、大塚家具内外の人心をめちゃくちゃにした、あの創業社長は強烈なしっぺ返しを」

「受けるでしょう。ある意味、久美子社長も被害者のような気がするけど・・・武田勝頼化も激しいから、それは自身の問題でもあるわね」

「・・・ただ、あの久美子社長の外見を見ていると・・・思った以上に老けているし、妙に冷たく感じるの。どう思う、ゆるちょくん」

と、御島さん。

「見た目の話ですか・・・彼女は、確かに必要以上に老けていますね。それに冷たい印象があります。なんか、血が通っていないような・・・鉄面皮と言うか」

「可愛げが一切無い・・・だから、僕的に言えば・・・彼女は無いですね。僕のオトコとしての結論はそうなりますよ」

と、僕。

「ふふふ。女性は見た目にすべてが出るわ・・・彼女、そもそも人心を惹きつけているのかしら?」

「・・・日本は情の国だから・・・彼女はそれを忘れているような気がするわ。あまりにビジネスライクな感じ・・・」

と、御島さん。

「それって、彼女が没落する原因にもなり得る・・・そういう話ですか?」

と、ユキちゃん。

「だって彼女、クールビューティーでも、ないでしょ?言ってしまえば、「俺偉い病」のただの冷たいおばさん・・・そんな風にわたしには見えているわ」

「ま、ただの女性の直感に過ぎないかもしれないけどね。なんか、部下すべてを見下している感じがするの。それは創業社長も同じだけどね」

と、御島さん。

「それがコミュニテイを破壊する直接の理由になるかもしれませんね。人心はデリケートだから」

と、僕。

「いずれにしろ、わたしの結論は決まっています。大塚家具が無くなろうが、誰もなんとも思わない・・・そうじゃないですか?」

と、辛辣姫。

「それって、もうすでに人心は離れている・・・その証拠にもなるんだけどね」

と、僕は言うと、焼けた肉を口に放り込んだ。


(おしまい)

3月13日 リリコさん問題?(ギャップ効果ゆえ!)

2015年03月13日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

昨日はのんびりとした晴れでしたね。

まあ、春が来たと言う事で、のんびり構えていますけどね。

今年も本格的に始まった・・・そんな感じなんでしょうか。


さて、その時、僕は辛辣姫ユキちゃん(28)とカフェでお茶していました。

「ねえ、ゆるちょさん。今年の流行りアイテムで、デートの時にわたしに着て来て欲しくない」

「そういうアイテムって、ありますか?」

と、ユキちゃんがなんとなく聞いてくる。

「そうだな。今年の流行りと言う事で言えば・・・ガウチョパンツかな」

「まあ、パンツは細身のパンツを素敵に着こなせる女性って大人の女性って感じで好きだけど」

「ガウチョパンツは、ちょっと僕の好みじゃないかな。女性同士でのお出かけで使ってほしいね」

と、僕。

「なるほど・・・デートは基本スカートで、全体の露出を増やし気味にする・・・がゆるちょさんのデート哲学ですもんね」

と、ユキちゃん。

「まあね。そりゃあ、その女性のキャラにもよるよ・・・常にパンツ使いの上手い女性っていうか・・・」

「30歳超えると脚を見せない女性の方が普通になるからね・・・それは了解しているつもりだけどね」

「でも、ユキちゃんは、ワンピも似合うし、いいところは強調してほしいから・・・そういうワガママを言わせて貰うんだけど」

と、僕。

「いいえ。ゆるちょさんのワガママなら、全然・・・それにそう言ってくれるゆるちょさんが傍にいてくれるから」

「体型維持の為の毎日のワークアウトにも、気合が入るんです。常に自分の人生にインスパイアをくれる男性が」

「傍にいるのと、いないのとでは、雲泥の差の結果が待っている感じだし」

と、ユキちゃん。

「まあ、でも、春のお出かけは毎年の事だし・・・今年もやっぱり鎌倉にします?」

と、ユキちゃん。

「そうだね。春の鎌倉はやっぱり文句なくいいもんね。由比ヶ浜から、海も見よう」

「ま、やっぱり行くのは平日だろうな。っていうか、女子は鎌倉大好きだもんな」

「っていうか、平日の春の鎌倉は、おばさん連中の団体で賑わっているけどね・・・」

と、僕。

「そうですね。そういえば、去年も、すごかったっけ・・・ま、せっかくフリーのクリエイターになれたんだから」

「平日の鎌倉で、のんびり過ごしましょう」

と、ユキちゃん。

「週末の鎌倉は来ちゃいけないよ。小町通なんか、ひとひとひと・・・って感じで、身動き取れないし」

と、僕。

「でも、ゆるちょさんと湘南に行くと・・・元ジモティーだけあって、安心して任せられるんですよね」

「そこが嬉しいところ」

と、ユキちゃん。

「って言っても、もう、湘南を離れて5年だからね。知らない店もたくさん増えているし、風景もだいぶ変わったよ」

と、僕。

「でも、歩いている時の感覚っていうか・・・空気感は変わっていないでしょう?」

と、ユキちゃん。

「うん、そうだね。なんとなく、はしゃぎたくなるような、それでいてゆったりとした時間の流れている場所だから・・・」

「それに湘南の人間は、人に慣れているから、割りと鷹揚だし、やさしい人が多いから」

「それは湘南にいた頃から、感じてた事かな。だから、やっぱり、第二の故郷に戻ってきた感じ」

と、僕。

「それって、ゆるちょさんだからって事あるでしょう?」

「今の街でも・・・コンビニにもスーパーにもモスバーガーにも,ゆるちょさんに積極的に笑顔で挨拶してくる」

「いろいろな年代の女性がいる・・・ま、それは都内でも一緒ですけどね」

と、ユキちゃん。

「うーん、街を一緒に歩いている率は、ユキちゃんが一番だろうから、そういう風景を見つかる率も一番高いんだろうな」

「二位は、ユミちゃんで、三位が御島さんかなあ・・・」

と、僕。

「はぐらかしてもダメですよ。ほんとゆるちょさんって、女性に挨拶されますよね・・・」

「わたし、思うんですけど、30歳以上の女性が笑顔で、挨拶してきますけど、あの感じ」

「絶対、ゆるちょさんを年下に見て挨拶してますよ・・・」

と、ユキちゃん。

「ま、それもいいんじゃない?彼女達の中で、それが楽しい事なら・・・」

と、僕。

「ゆるちょさん、言ってましたよね。「最近、僕も大人になったよ。そういう女性に満面の笑顔で挨拶を返せるようになった」って」

と、ユキちゃん。

「そうなんだよね。前は、なんとなく意識しちゃって、真顔で挨拶を返していたけど、最近は笑顔になれるし」

「相手の目を見つめて笑顔になれる・・・そこが少しは成長したところだろうね」

と、僕。

「ふふ。なんだか、そういうところがゆるちょさんって面白いんですよね。ちょっと他の人とは違うってところが・・・」

「そういえば、今年はお花見は、どんな感じになるんです?」

と、ユキちゃん。

「貴島くんと池澤くんコンビに丸投げしてあるよ。目黒川か、上野か、まあ、どっかいい場所を決めてくれるだろう」

「僕らはのんびり待っていればいいのさ・・・」

と、僕。

「あの二人なら、いい場所を決めてくれるでしょう・・・にしても、ワンピ、どんなの選ぼうかな」

「ゆるちょさんはノーブルな上品な感じが好きでしょう?」

と、ユキちゃん。

「そうだね。やっぱり日本における女性のおしゃれは上品をもって至高とすると僕は思っているからね」

「普段の基本が上品だからこそ、アバンギャルドも決まるわけだし」

と、僕。

「その件で、ゆるちょさんに聞きたいんですけど、ちょっと前に映画評論家のリリコさんがテレビで言ってたんですけど」

「「オトコが皆逃げていく、彼氏が出来ない」って嘆いていたんですけど、何故だと思います」

と、ユキちゃん。

「え?リリコさん?うーむ」

と、僕。

「彼女の主張は、「自分は好きな男性に尽くすタイプだし、いい奥さんになれると思う」」

「「だけど日本の男性はわたしの肉食女子と言うレッテルや外見ばかりに囚われて・・・中身を見てくれない」」

「「パッケージだけ見て、その先に進まないのは、辞めてほしい。テレビでの肉食女子キャラはあれはテレビで」」

「「売れる為の・・・言わば演技だから」・・・そういう主張でした」

と、ユキちゃん。

「なるほどね。その答えは完全に日本文化にあると言えるだろうね」

と、僕。

「それはどんな?」

と、ユキちゃん。

「シンプルに言えば、それは彼女の売りの「肉食女子キャラ」があまりにハマっているからなんじゃない?」

と、僕。

「日本の文化は、「コミュニティ、皆でしあわせになって行こう。自分がしあわせになる為に、他人を笑顔にしよう」」

「「さすれば、その他人が自分を笑顔にしてくれる」と言う、言わば「相互しあわせやりあい社会」なんだよね」

「そして、日本は「古来からのしあわせになる為の経験知」ベースの「感情を良くする」文化でもある」

「決して欧米みたいな「聖書」ベースの「理性的に納得出来ればよい」文化じゃないんだ」

と、僕。

「へー、そういう風に具体的に言われるとわかりやすいですね」

と、ユキちゃん。

「リリコさんは北欧のどこかの出身だったよね。つまり、彼女は「理性的に納得出来ればよい」文化のはずだ」

「だから、彼女は自分を理性的に説明出来れば・・・彼氏は出来ると考えているんだろうね」

「でも、そこに事実誤認がある・・・」

と、僕。

「日本は「感情を良くする」文化だから、それは受け入れられないと言う事ですか?」

と、ユキちゃん。

「そういう事だ。まず、彼女の肉食女子キャラは演技だと言う主張だけど・・・日本人は映像で見たものを非常に重視する」

「なぜなら、そこに自分だけが読み取れる答えがあるからだ。どんな説明があろうが、どんな言い訳があろうが」

「日本人は自分の目を最重要視するんだ・・・だから、リリコさんは、日本人の男性からテレビの中の演技である肉食女子キャラが本物だと」

「勘違いされて、ドン引きされているんだろうね」

と、僕。

「でも、お言葉を返すようですけど・・・日本人が自分の目で見たものを最重要視するのなら」

「素のリリコさんに会った日本人の男性は、素のリリコさんを理解するんじゃあ、無いですか?」

と、辛辣姫。

「ほほう。いい返しだ。そういう返しが出来るから、僕はユキちゃんが好きなんだよ」

と、僕。

「確かにそれはユキちゃんの言う通りだ。だがその前に、男性と女性の違いと言う事を話さなければいけないだろうね」

「日本の男性は日本の女性より洞察力が低く出来ている。相手の中身を容易に見抜けないんだよ」

「でも、これには理由がある・・・日本人の男性は家族を・・・あるいは率いているコミュニティを守らなければいけない」

「だから、相手の中身に斟酌してはいられない・・・そういう面もあるんだ」

「これが世の離婚の一つの原因にもなるんだけどね・・・」

と、僕。

「だから、日本人の男性は、リリコさんの中身を見抜かず、パッケージばかりに左右されるんですか」

と、辛辣姫。

「ま、そういうこと」

と、僕。

「で、だ。日本人が自分の目で見たものを重要視する・・・の法則がここでも出てくるんだけど」

「多分、リリコさんに会いに来る男性は必ずテレビの中のリリコさんをたくさん見て、それで興味を持って、リリコさんに」

「会いに来ている連中と言っていいだろうね」

と、僕。

「ええ、それはそうだと思います」

と、ユキちゃん。

「つまり、その彼らの頭の中には、「肉食女子」を演じるリリコさんの映像がすでにあり・・・その上でリリコさんに会っているから」

「その彼らは「リリコさんは肉食女子だ。それは間違いない。だってこの目で見たんだから」と言う理屈の出来上がった」

「言わばテレビに汚染された男性達と言っていいんだ」

と、僕。

「テレビ・・・これがすべての勘違いを生む機械なんだけど・・・」

「じゃあ、ユキちゃんに聞くけど、今、昼間のテレビで活躍されている、女性に好まれる女性を3人挙げて、一人はリリコさんだ」

と、僕。

「だったら、いとうあさこさん、マチャミさん、リリコさんってなるかな」

と、ユキちゃん。

「その3人の共通点は・・・それがわかれば、一般女性がテレビに何を求めているかが明らかになる」

と、僕。

「結婚していない、お笑い要素の3人・・・結婚出来ない事をネタにしている・・・ですかね」

と、辛辣姫。

「・・・と言う事は世の女性はテレビに何を求めているのかな?」

と、僕。

「結婚出来ない女性が結婚出来ない事を自虐すること・・・ですか?」

と、ユキちゃん。

「そ。つまり、女性にとって、やっぱり結婚することがこの世における最も価値のある事なんだよ」

「お笑いの構造は以前にも語ったけど、この日本におけるお笑いはすべて」

「「仕事の出来る人間が仕事の出来ない人間に対して、「お前仕事出来ないな!」とツッコミをいれる事に」」

「「テレビの前の人間が共感して、馬鹿にして、笑うと言う構造」になっているんだ」

と、僕。

「・・・と言う事は女性にとって結婚出来ないと言う事は、同じく「お前仕事出来ないな!」と突っ込まれて」

「笑いを取っている状況・・・と言う事ですか?」

と、辛辣姫。

「そ。それが彼女達のお笑いとしての仕事なんだよ・・・」

と、僕。

「だから、その役割を続ける間は、結婚しちゃいけない・・・そういう話ですか?」

と、ユキちゃん。

「ああ。彼女達は身体を張って優秀なお笑い芸人として振舞っている。だから、その対価として、大金を掴んでいる・・・そういう事だ」

と、僕。

「でも、リリコさんは「お金で買えるモノはもういらない。お金で買えないモノが欲しい」と言ってましたよ」

と、ユキちゃん。

「日本文化は、身体を張って笑いを取っている彼女達に正当な報酬を与えている」

「それが彼女達の仕事の報酬だ。もうお金がいらないと言うのなら、いますぐにお笑いの仕事を辞めるべきだろうね」

「理屈を言うとそうなるんだ・・・」

と、僕。

「だけど、それだけでは片手落ちだから、さらに説明を加えよう」

「最初の方で、「日本は「古来からのしあわせになる為の経験知」ベースの「感情を良くする」文化でもある」と僕は言ったね」

「そして、他人を笑顔に出来るから、自分も笑顔に出来る文化だとも言った・・・リリコさんのあり方は」

「ここに引っかかってくるんだよ」

と、僕。

「どういう事ですか?」

と、辛辣姫。

「日本には面白い、本質を突いたことわざがある。それは何だと思う?もちろん、女性についてのことわざだ」

と、僕。

「え?何でしょう?」

と、ユキちゃん。

「「美人は三日で飽きる。ブスは三日で慣れる」・・・このことわざだ。僕もこのことわざに同感だ」

と、僕。

「ゆるちょさんは、美人にしか恋しませんものね」

と、ユキちゃん。

「そ。だから、僕はこうやってユキちゃんとお茶しているんじゃないか」

「・・・で、だ。このことわざが何を意味しているかと言えば、それは」

「「日本人女性は、二割、外見だけど、八割、中身だ。その中身とは、良い人間性と働き者にして、洞察力が高く」」

「「人間的にも大きく、男性をいい気持ちで、働かさせる事の出来る、賢くて」」

「「オトコマエ(好奇心旺盛、サービス精神旺盛、チャレンジングスピリッツ旺盛)な女性・・・」

「「そして、外見としての唯一必要な要素は、「上品」であること」・・・と言う事になるんだね」

と、僕。

「そんな内容がそのことわざに含まれていたんですか!」

と、辛辣姫。

「ま、僕が体験的につくりあげてきたモノでもあるけど・・・大意はそうなんじゃないかな」

と、僕。

「・・・となると、リリコさんが引っかかる事とは・・・外見的に「上品」でない・・・彼女の肉食女子のプレゼンはそうなりますね」

と、ユキちゃんは言葉にする。

「ユキちゃんとさっき、おしゃれの話をしたけど、僕が女性にノーブルさを求めるのは、そういうところから来ているんだ」

「日本の旅館にしろ、宿泊施設にしろ・・・そういうところを思い出してみれば「和」のテイストと言うのは」

「取りも直さず、「上品」な世界・・・「品」こそ、和のテイストそのものなんだよ」

と、僕。

「日本人が「和」を作れるのも・・・他人と仲良くなれるのも、女性は「品」を大事にする事から始まっている・・・」

「それ、わたしが小さい時、日本舞踊のお師匠さんにまず、教わった事です」

と、ユキちゃん。

「だろ・・・そのはずなんだ。「品」とは、外見だけでなく、中身にも求められるモノ・・・言わば和の真髄なんだよ」

「それを破壊しているのが肉食女子と言う存在だ。だから、肉食女子は、日本人の男性に見向きもされないんだ」

「それは言わば、下品な行為だからだよ・・・」

と、僕。

「リリコさんは、下品だからこそ、「仕事が出来ないオンナ」として、笑いを取っているんだ。それがお金に変換されている」

「日本文化的に説明すれば、そういう話になるんだ」

と、僕。

「それに、日本人の男性がコミュニテイの他の男性や女性に下品を売りにする女性を紹介出来ると思うかい?」

「彼らは必ず上品な女性を結婚相手に選ぶ。そういう上品な女性なら、コミュニテイの他の男性や女性も納得するからね」

「そう。「和」の世界では、「品」のある人間だけがメンバーになれて、その「品」のある行いが皆を説得し」

「「納得」させるんだ。「納得」こそ、「和」の世界で最も重要視されるんだ」

と、僕。

「・・・「お笑い」と「品」とでは、全く逆の概念・・・リリコさんは下品なプレゼンをした段階で」

「日本人のコミュニテイには入り込めない・・・品が無いから・・・そういう世界に踏み出してしまったんですね」

と、辛辣姫。

「だって、品の無い人間を、日本人は嫌いだろ・・・なにしろ、日本は「感情を良くする」文化なんだから」

「品の無い人間は、そりゃあ、いい奥さんには、なれないよ・・・男性はそのあたりシビアだ」

と、僕。

「いくら、素で「上品」であってもダメなんでしょうか、リリコさん・・・」

と、ユキちゃん。

「いや、手ならある。日本最強の強調表現を使うんだ。「ギャップ」だよ」

と、僕。

「彼女がお茶席でも貸しきって、上品な振る舞いで、茶会でも開いて、お目当ての男性と両親を招待して」

「両親をその上品さで落としに行けば・・・そのギャップ感で、まず、両親を落とせるんじゃない?」

「それこそ、「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」そのものだよ。ま、そこまで持っていくのは、周囲に手伝って貰えばいいし」

と、僕。

「実際、リリコさんは、外国人のモデルなんかを圧倒するくらい、素敵なプロポーションを保っている」

「メリハリのあるラインを持っているし、脚なんかも長い、美しい女性なんだよね」

「しかも、外国の俳優、女優さん相手に上品なしゃべりも出来る・・・そういう女性が肉食女子キャラをしているもんだから」

「人気が出ちゃったんだな。要は、それもギャップ効果なんだよ。だからこそ、肉食女子キャラが際立つ結果になっちゃったんだな」

と、僕。

「そうですよね。映画評論家としてのリリコさんは上品だし・・・彼女はスタイリストを付けないで、自分で服も選んでいると言うし」

「素敵なセンスを持つ、大人の美しい女性なんですよね」

と、ユキちゃん。

「多分、彼女は今の状況に戸惑っているだけだろうと思うよ。自分ではそんなつもりはないのに、人気が出てしまって・・・」

「それがどういう理由か、わからない・・・状態じゃないかな」

「もっともそういう彼女の美しさや素敵さ、上品さに気づけば・・・素敵なオトコが見つかるはずだけど」

と、僕。

「じゃあ、どういう作戦がいいですか?リリコさんには」

と、ユキちゃん。

「さっきも言ったけど、今の状況を徹底的に使うのさ。彼女は本来上品な素敵な女性だよ。ただ、サービス精神に溢れちゃっているから」

「肉食女子のプレゼンをしているけど・・・彼氏とその家族の前では徹底して、上品ないいオンナを演じれば・・・」

「「あ、あれはテレビ用営業用のサービス精神なのね」と、オトコもその家族もわかってくれる」

「そうすれば、彼女はテレビで肉食女子を演じれば演じる程、普段の上品な佇まいが際立つ・・・そうやってギャップ効果を最大に使えば」

「オトコもその家族もコロッと行くはずさ。とにかく、両親を落とすこと・・・これがこの日本では大事になるよ」

と、僕。

「あとは、彼女を相手に出来る程の人間性の大きなオトコ・・・その存在が重要ですよね」

「最近、この日本には、けつの穴の小さい、今しか見れないダメなオトコが増えたから・・・」

と、辛辣姫。

「そうだな。なんなら、日本大好きの外国人でも・・・むしろ、そういう存在の方がリリコさんにはしっくり来るかも・・・ね」

と、僕。

「いずれにしろ、リリコさんの素の上品さを理解出来る、人間性の大きい素敵な男性が必要ですね」

と、ユキちゃん。

「ああ、そういう事だね」

と、僕。少しボーっと晴れた空を見ている。

「・・・にしても、今年の鎌倉は・・・どこへ行こうかな・・・ユキちゃんの上品な装いが今から楽しみだ」

と、僕。

「ふふふ。今から楽しみにしちゃいましょう。テンション上がります!」

と、辛辣姫は、僕の左肩に笑顔ですがりついた。


(おしまい)