「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

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僕がサイクリストになった、いくつかの理由(60)

2012年10月31日 | アホな自分
「しかし、ショウコさんって、すごいなあ」

と、タケルは、アイリの横で、そんな風につぶやいている。

4月上旬の日曜日の朝・・・アイリのベッドの中でタケルは、裸のまま、そんな風につぶやいていた。

アイリはタケルの肩にもたれ・・・満足感に浸っていた・・・。


「僕、思ったんだけどさ・・・このところのショウコさんとイズミのやりとり・・・これ、ショウコさんとイズミの代理戦争だったんじゃないかなーって」

と、タケルは言う。

「まあ、結局、最後はイズミのやり方に憤慨したショウコさんが、イズミの恋愛を子供の恋と決め付け、「そんな子供は相手にならないわ」って切り捨てたからね」

と、タケル。

「そうね・・・ショウコさんは、社内でも、誰も敵に回さない、ある意味怖いひとだから・・・社長だって、一目も二目も置いている、すごいひとよ・・・」

と、アイリ。

「僕は普段イズミに接していて、「こいつは、どれだけ女性のことを知っているんだ?」と舌を巻いていたんだけど・・・その上を行ったからね、ショウコさんは」

と、タケルは、普通にショウコの手腕に驚いている。

「あのイズミが、赤子の手をひねるように、あっけなくやられて・・・驚くね、ほんとに」

と、タケルは、素直に言っている。

「ショウコさんは、余程、イズミさんのやり口に憤慨したのね・・・ま、女性はオバサン!と言われるのが、一番いやだから・・・」

と、アイリ。

「まあ、そのあたりは、イズミも確かに子供だよ・・・ショウコさんは、美しいし、何より話していて、話しがいのある、大人の美しい女性だもの・・・」

と、タケル。

「そのショウコさんの価値のわからないイズミは・・・女性にしろ、男性にしろ、年齢じゃなく、あり方だってことに、気づいているのが、大人の男性であり、女性だよ」

と、タケル。

「そうね・・・ショウコさんは、本当に美しくなったもの・・・あれなら、すぐにでも、パートナーを見つけそうね」

と、アイリ。

「そうかな・・・まあ、僕はヒデさんのことは、全然知らないけれど・・・相当ポテンシャルの高いひとだったんじゃないかな・・・そういうひとって、なかなかいないじゃない」

と、タケル。

「だからこそ、あんなに美しいショウコさんでさえ・・・10年もの間、漂流してたんだろ?」

と、タケル。

「そうか・・・そうよね・・・ちょっとわたしも安易に言い過ぎたかな」

と、少し苦笑するアイリ。

「でも、アイリの気持ちはわかるよ。早く・・・長いことアンハッピーだったショウコさんにしあわせになって貰いたい・・・そういう気持ちだからでしょ?」

と、タケル。

「うん。そうよ・・・タケルも、わたしの心を見抜けるようになったわね」

と、嬉しそうにするアイリ。

「ショウコさんと対決して・・・相当勉強になったからね・・・それにアイリはいつもそばにいてくれるから・・・その気持ちもわかるようになってきたのさ」

と、嬉しそうにタケルも話す。

「ありがとう・・・タケルにそう言ってもらうと、ほんとに、嬉しいの・・・尽くしているかいがあるわ」

と、アイリ。

「尽くしがいのある大人の男に・・・早くならなっくちゃね、僕も」

と、素直に言う、タケル。

「タケル、相当、おとなの男になっていると思うけど・・・でも、少年な部分も残しておいてね」

と、アイリ。

「ああ・・・アイリを抱く時は、少年に戻るよ」

と、タケルは言いながら、アイリを抱き始める。

「うれしい・・・」

アイリはそんなタケルの愛撫を受けながら、しあわせそうに、言った。


「でも・・・わたし気になっているのは、イズミさんのことかな・・・」

と、音楽を流しながら、ベッドの上で、のんびりと裸で過ごしているアイリは言った。

「イズミのこと?」

と、タケルも、アイリの横に寝ながら、言う。

「うん・・・こう言うとあれだけど・・・ショウコさんは、余程イズミさんのやり口に憤慨していたんだと思うの・・・」

と、アイリ。

「まあ、そうだね・・・切り捨て方が、すごかった」

と、タケル。

「わたしも、イズミさんのやり口は・・・前から気になっていたけど・・・正直言うけど、女性を上から目線で見下している姿勢が、女性にわかっちゃうのよね」

と、アイリ。

「だから、大人の女性は、いくらイズミさんが、イケメンでも・・・普通に嫌うのよ・・・子供じみているから」

と、アイリ。

「彼は大人として女性に無償の愛を与えられない・・・その欠点が露わになるから・・・彼の元から、女性が次々と去っていく・・・そういう状況なんじゃないかしら」

と、アイリは、大人の女性として、鋭く見抜く。

「ほう、なるほど・・・たまには、女性の意見も聞いてみるもんだな・・・いや、俺はいつもイズミの口から別れの理由を聞いていたから・・・そういうことか」

と、タケル。

「え、イズミさんは、別れの理由をどう説明していたの?」

と、アイリ。

「ん?ああ・・・「俺がやさしくしなくなるから・・・女どもは結婚だの子供がほしいだの言い出して・・・面倒くさいから切る」・・・あくまで、イズミ主導の話だった」

と、タケル。

「まあ、相手にも依るとは思うけれど・・・イズミさんは思っている程、モテないと思う・・・大人の女性は敬遠するし・・・」

と、アイリ。

「その説明も・・・あくまで、イズミさんの主張だから・・・」

と、アイリ。

「なるほど・・・裏をとったわけではないから・・・裏の取ってない話として扱うべき・・・そう言いたいんだな、アイリ」

と、タケル。

「うん・・・まあ、イズミさんを信じないわけではないけど・・・ショウコさんの話を信じるなら・・・イズミさんは、今のままでは、本当の愛は見つけられないわ」

と、アイリ。

「13歳の子供のままでは・・・ね」

と、アイリ。

「そうだな・・・というか、イズミは、最初からショウコさんの怖さを知っていて・・・それで逃げたのかもしれないな・・・オバサンはパス!とか言って」

と、タケル。

「どう考えても、ショウコさんとイズミじゃあ・・・喧嘩になるしか、なさそうだからな・・・相性は最悪って、感じがしない?アイリ」

と、少し笑ってしまうタケル。

「そうね・・・確かに、そうなりそうね・・・イズミさんとショウコさんじゃあ」

と、アイリも少し笑う。

「イズミは、そうやって、いつも逃げてるのかもしれないな・・・自分の正体を女性に知られたくないのかもしれない・・・だから、長続きしないんじゃないか?女性と」

と、タケルは言う。

「自分の正体を隠そうと逃げる男性・・・自分に自信がないから、逃げるのかしら、そういう男性って・・・」

と、アイリは、素直に疑問。

「あいつ・・・どうも、説明と実際が、違うような気がするな・・・」

と、タケルは言う。

「どういうこと?」

と、アイリ。

「あいつは、自分のわがままを聞いてくれる、大らかな女性を探していると言ってるんだけど・・・だったら、自分をさらけ出すだろ、普通」

と、タケル。

「自分をさらけ出して、相手に見せて、それを受け入れてくれる女性を彼女にするはずだろ・・・だけど、イズミのやってることは、正反対だ」

と、タケル。

「自分に自信がなくて、女性から逃げ回っている・・・だったら、女性はどう思う?アイリ」

と、タケル。

「余程好きなら別だけど・・・普通、諦めるんじゃない・・・だって、女性は、かまってくれるから、愛しくなるんだもん。そして、そういう男性を支えたいと思うの」

と、アイリ。

「そして、強い大人の男性になろうと努力している男性を、応援していくの・・・最初から逃げているような男は・・・正直駄目ね」

と、アイリは結論付ける。

「うーん、だいたいわかってきた・・・つまり、イズミはイケメンだからこそ、最初はモテる。彼女も出来る・・・だけど、自分に自信がないから、逃げまわる・・・」

と、タケルは説明する。

「逃げるイズミに気がついた彼女は・・・そこで、自分に自信のないイズミの本当の姿に気がついて・・・愛想を尽かして、別れる・・・これの繰り返しだったんだよ。イズミは」

と、タケルは説明する。

「だから、ショウコさんの存在を知った時・・・ショウコさんなら、イズミの正体を見ぬいてしまうことを知っていたイズミは、逃げを打った・・・そういうことだ」

と、タケルは説明し、自分の説明に驚く。

「あいつ、そんな自分を隠していたんだ・・・さも、モテるイケメンという物語を作って・・・そういうことだったのか・・・」

と、タケルは悲しく結論を言う・・・。

「ある意味、悲しい話だ・・・ま、でも、強い大人な自分を作れない悲劇だろうな・・・それは」

と、タケルは言う。

「イズミ自身がそれに気づいて、乗り越えて行かなければいけない壁・・・それは俺たちにも、どうすることも出来ない・・・そういうことだろうな」

と、タケルは言う。

「それって、ショウコさんの目がいかに正しいかってことの証明よね?」

と、アイリ。

「だって、ショウコさんは、激しくイズミさんを嫌い、タケルを恩人のように愛している」

と、アイリ。

「って言ったって、あのシナリオの多くの部分はイズミが書いたんだぜ」

と、タケル。

「でも・・・大切なのはシナリオじゃないと思う・・・ショウコさんの前で、プレゼンしたタケルにこそ、意味があったんだと思う」

と、アイリ。

「タケルの人間性が・・・ショウコさんを信じさせ、説得したから、ショウコさんは、10年の不幸から、抜け出られたんだもの」

と、アイリ。

「あの時、タケルでなくて、イズミさんが、プレゼンしたら、どういう結果になったか、タケルだって、想像出来るでしょ?」

と、アイリ。

「まあ、そーだな・・・ショウコさんは、イズミのことを激しく嫌うだろうから・・・事態は最悪な結果になってただろうな」

と、タケル。

「大事なのは、他人を信じさせる、説得出来る、プレゼンターの人間性なのよ・・・タケルの人間性にこそ、価値があったの・・・それは認めてくれても、いいでしょ?」

と、アイリ。

「ちょっとこそばゆいけどね・・・まあ、そうかもしれないな・・・以前ガオにも似たようなことを言われたよ「パパは皆に好かれてるから何も心配しないで大丈夫」ってね」

と、頭を掻きながら、タケル。

「私としては、ショウコさんが、価値を認める男・・・鈴木タケルを支える仕事が出来て・・・こんなに誇らしい仕事はないって、思ってるわ」

と、アイリ。

「確かに・・・ショウコさんの洞察力は、半端無いからな・・・僕の周りを見回しても・・・ね」

と、タケル。

「わたしは、タケルの洞察力もすごいと思うけどな・・・でも、ショウコさんは、その上をいくもん・・・信じないわけにはいかないわ」

と、アイリ。

「ショウコさんに、タケルとわたしの写真をはじめて見せた時・・・それだけで、わたしたちを認めてくれた・・・あの瞬間から、すべては始まっていたのねー」

と、アイリは感慨深そうに言う。

「いや、いい知り合いが出来たよ・・・ショウコさん・・・なにかと二人の力になって貰おう・・・激闘の日々をこれから進んでいくためにも、ね」

と、タケル。

「心強い味方でしょ?ショウコさん」

と、アイリはうれしそう。

「ああ・・・いいひとを紹介してくれたよ・・・と言って、イズミもガオも、俺の評価は変わらないけどね」

と、タケル。

「うん。二人共個性的で、いいひとだと、わたしも思うわ」

と、アイリ。

「まあ、でも、楽しいよ・・・アイリといると、いろいろな冒険が出来るから」

と、タケル。

「わたしも、タケルといると、いろいろな冒険が楽しめて、ほんとに、楽しい」

と、アイリ。

「さ、そろそろ起きるか・・・お腹すいちゃった」

と、タケル。

「そうね。今日はブランチって感じかしらね・・・ワインでも飲む?」

と、笑顔のアイリ。

「ああ・・・今日はここに泊まれるからな・・・楽しい時間を過ごそう」

と、笑顔のタケル。

「うん・・・じゃ、タケル、キスして」

と、笑顔で、頬を出すアイリ。

「チュ!」

という音が響いて、楽しい日曜日が始まっていった。


つづく

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10月31日 思い描いていた、未来は実現した?(男女で楽しく!)

2012年10月31日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

いやあ、朝、気持ちいいですねー。

でも、今日も寒かったです。

朝トレ、90分のウォーキングをこなしてきましたが、

最近は、寒さがきついですねー。

ま、それでも、途中から身体がホカホカしてきますから、まあ、問題なしですけどねー。

季節は、冬に向かいつつありますねー。


さて、まあ、クリスマス・イブまで、2ヶ月を切った、ということで、

少しやわらかな話を続けようかと思うんですが、

まあ、僕もいい大人ですが・・・だいたいこのあたりまで、結婚はしないかなーと思っていたんですね。

昨日も書きましたが、脱サラ成功まで、結婚しないのであれば・・・まあ、自然、そうなりますよね。


だから、逆に女性とは、楽しく話せる大人になっておこうと・・・そこは若い時から、考えていましたねー。

女性と話せない男性っているじゃないですか・・・男性同志でつるんで、会社の愚痴を言って、家に帰ってくると居場所がない・・・みたいな男性。

僕はああいう男性になりたくなかったんですね。


むしろ、ハンフリー・ボガートや、ジェームズ・ボンドとまで行かなくても、ぐっさんのように、

「あ、このひとと一緒に飲んでみたいな、話してみたいな、話したら、おもしろそうだな」

と、女性に思われるような、男性になる・・・これが、僕が大学時代から持っていた、自分の理想の大人像でしたねー。


まあ、そのきっかけをつかんだのが・・・大学2年の夏・・・美雪ちゃんに恋されたシーン、ということになるんでしょうね。


僕はそれ以来・・・たくさんの、いろいろな女性と出会ってきて・・・まあ、普通に女性と飲める、そんな時間を作れる大人になってきた・・・ということかなあ、と思います。

出会ってきた女性達のおかげ・・・ということは、大きいと思いますね。

皆、美しくて、強くて、やさしい女性達でした・・・。

真心の暖かい、女性たちでしたね。


「わたし、その永島さんってひとの気持ちがわかるな・・・」

先日、仮名陽子ちゃん(27)が、カンパリソーダを飲みながら、そんな風に話していました。

彼女は僕のブログをチェックしてから、会社に来るようにしているそうです。

「タケルさんが、どんな話を書いているか、毎日、気になりますからね・・・それにおもしろいし」

と、陽子ちゃんは、話してくれます。

「タケルさんって・・・永島さんの言うように、特別なひとだと思いますよ・・・他のひとに無いものを持っている・・・いつもニコニコ笑顔だし・・・人間が大きいですよ」

と、陽子ちゃん。

「そう言ってくれるとうれしいね。なにしろ、あの永島さんの話は、もう10年くらい前の話だし・・・それから、少しは成長したってことだし・・・」

と、僕。

「それにタケルさんっておしゃれだし・・・バーバリーのトレンチコート・・・この季節のお約束だし、よく似あってます。大人の男性って感じで・・・」

と、陽子ちゃん。

「それに髪の毛のふわっとした感じも・・・ゆるやかウェーブが入っていて・・・いい感じだし、おとなのおしゃれ上手です」

と、陽子ちゃん。

「スポーツマンらしい、スタイリッシュな身体だし・・・サラリーマンには絶対いないタイプですよね、タケルさんは」

と、笑う陽子ちゃん。

「なんか、今日は褒めてくれるねー、陽子ちゃん・・・機嫌がいいのかな?」

と、僕。

「わたし、機嫌の悪い日なんて、ありましたー?・・・私、タケルさんと飲んでる時は、基本、機嫌がいいんです!」

と、むくれる陽子ちゃん。

「いやいや、僕は小心者だから、ほめられると、オレオレ詐欺に騙されているんじゃないかって、不安になるんだよー」

と、僕。

「もう・・・そうやって、すぐに、けむにまくんだから・・・」

と、陽子ちゃん。

「でも、なんていうのかな・・・陽子ちゃんと飲んでいると、俺も大人の男になったなーって、思うよ」

と、僕。

「え?どうしてですか?」

と、陽子ちゃん。

「陽子ちゃんだって、白いトレンチコート似合っているし、クリーム色のハイヒールはおしゃれだし、シャツはフリルでフェミニンだし、薄いピンクのタイも上品だ」

と、僕。

「色白で、細身ですらりとした姿は美しいし、ね・・・僕も大人のおしゃれな美人女性とさしで飲めるようになったかと思うと・・・男としてうれしいのさ」

と、僕。

「タケルさんこそ・・・オレオレ詐欺?」

と、笑う陽子ちゃん。

「な、やっぱり、的確に具体的に、ほめられると、そんな感じするだろ?」

と、僕。

「なあるほど・・・そう言わせたかったのね!」

と、陽子ちゃん。

「美人な大人の女性の笑顔程・・・男性が欲しがるものは、ないからさ」

と、僕が言うと、

「もう・・・うまいんだから!」

と、笑顔で睨む陽子ちゃんは、美しい。

「マスター、マンハッタンお代わり!」

と、僕は、上機嫌でお酒を追加。


「その・・・美雪さんって、女性は、綺麗だった?タケルさんが、初めて惚れられたっていう・・・」

と、陽子ちゃん。

「ああ・・・とびきり綺麗だったよ・・・でも、エイコも綺麗だったし、永島さんだって、綺麗だった・・・。もちろん、陽子ちゃんくらいに、綺麗だった、ということさ」

と、僕。

「だって、男がさ・・・さしで、飲みたくなる女性って・・・やっぱり、その時、見ていたい女性なんだよ・・・一緒に過ごしたい女性なんだろうな」

と、僕。

「僕は女性は中身で勝負だと思っている・・・賢くて、強くて、尊敬出来る女性を・・・僕は探しているからね」

と、僕。

「それ、仮名高橋さんに言われたんだっけ・・・タケルさんは、女性の知り合いが多いから・・・」

と、陽子ちゃん。

「まあ、女性が教えてくれる、そういう、生きている知恵って、とっても大事だからね・・・」

と、僕。

「でも、僕は・・・美しさが、一番大事だと思っている・・・外見にそのひとのすべてが現れているからだよ・・・ひとは知らず知らず、それを見抜いている・・・」

と、僕。

「じゃあ、タケルさんは、今日はわたしとさし飲みしているんだから・・・けっこう合格ってこと、わたし・・・」

と、陽子ちゃん。

「まあ、今飲みたいって意味ではね・・・陽子ちゃんの横が、今の僕的には、心地いいんだろうね」

と、僕。

「ふーん、タケルさんも、たまにはそういうこと、言ってくれるんだー?」

と、不審げな陽子ちゃん。

「ま、オレオレ詐欺かも、しれないけどね」

と、笑う僕。

「もー、すぐ落とすんだからー!」

と、僕を睨む陽子ちゃん。

「それとも、陽子ちゃん、俺に抱かれたい?」

と、さらりと陽子ちゃんを見て聞く、僕。

「え?それは・・・そのー・・・いきなり変なこと聞かないでよ・・・」

と、少し慌てる陽子ちゃん。

「でも・・・抱きたいの?」

と、態勢を立て直す陽子ちゃん。

「ふふ・・・正解だな。疑問形には疑問形で答える・・・やり過ごしの基本形だよ」

と、僕。

「俳優のケビン・スペイシーが、どこかのインタビューで答えてた・・・「会話のほんの3%に、セクシーな質問を混ぜること・・・これが男女の会話の男のエチケットだ」ってね」

と、僕。

「ほんと、ちょっとドッキリしちゃった」

と、陽子ちゃん。

「僕は煙草を吸う女性とキスしたことがあるんだ・・・元ヤンの女性でね。でも、綺麗な女性だった・・・でも、キスは最悪・・・ヤニ臭くてね・・・」

と、僕。

「ファーストキスは、ヤニの味・・・どこかの元ヤンの女性が言ってたけど・・・これのことか!と思ったよ」

と、僕。

「陽子ちゃんは、煙草を吸わないからね・・・そういう心配は必要ないかなって、思ってね」

と、僕。

「ふーん、タケルさん、わたしとキスしたいんだ?」

と、勝ち誇ったように言う陽子ちゃん。

「美しい女性にキスしたくない男性なんて、この世にいないさ」

と、僕。

「もう・・・絶対に尻尾を踏ませないんだから・・・タケルさんは・・・」

と、いじける陽子ちゃん。

「だって、男女の会話を楽しみたいだろ・・・陽子ちゃんだって」

と、僕。

「まあ、でも・・・そういう頭のくるくる回る男性って、好きよ・・・頭の回転の早い男性って、だーい好き」

と、白旗を上げる陽子ちゃん。

「そうだな。僕も素直な女性は大好きさ」

と、マンハッタンのグラスをカンパリソーダのグラスにぶつける僕。

陽子ちゃんは、笑顔笑顔なのでした。


なんとなく、美しい女性とそんな会話を楽しめるようになって・・・僕も少しは描いていた未来を実現出来ているのかな、とも思います。

と言いながら、まだ、道半ば・・・そんな気もしていますけどねー。

でも、女性といると楽しいし、女性の方も楽しんでくれるようになってきたし・・・これがまずは基本形かなと思います。


どんどん進化していって・・・いつか、本当にかみさんにしたい女性を見つけることが出来た時・・・その時こそ、本当の大人になれる時だと思いますね。

思い描いていた未来は、案外近いところにある・・・最近はそう思える鈴木タケルでした。


「わたしね・・・その永島さんって、女性に会ってみたいなあ・・・」

隣で陽子ちゃんは、そんなことを言っています。

「さあ・・・今彼女は、世界のどのあたりにいるのか・・・それすらもわからないからな・・・」

と、僕。

「でも、最後に別れる時・・・いい笑顔だったことは、確かだなあ・・・」

と、僕が言うと、

「思い出は綺麗なまま、残るのよね・・・なんか、わたし、嫉妬しちゃいそ」

と、陽子ちゃん。

「ふ・・・でも、君の横には、今現在、僕がいるわけだし・・・」

と、僕。

「そうね・・・もう少し、つきあってあげる」

と、笑顔になる陽子ちゃん。

「どーも・・・大人の美しい女性さん」

と、僕が言うと陽子ちゃんは、満足そうに笑顔になるのでした。


未来は確実に近いところにありそうです。


さて、今日も楽しい時間を過ごしてきましょうかね。

都内の緑も、少しずつ、色づいてきていますから。

晩秋から冬へのこの季節、楽しんでいきましょう!


ではでは。

僕がサイクリストになった、いくつかの理由(59)

2012年10月30日 | アホな自分
4月の上旬の土曜日の午前11時半・・・タケルとアイリは、ショウコと、青山の、とあるビルの前で待ち合わせた。

その日は、晴天で、気分のいい春の日だった。

気持ちのいい陽光が差していた。


タケルとアイリが、連れ立って、そのビルに近づくと、クリーム色のレースのワンピースを着て、うれしそうに手を振る、ショウコがいた。

すらりとしたショウコが満面の笑顔で手を振ると、タケルとアイリの周りの男達がざわついた・・・それくらい、ショウコは美しかった。

「ショウコさん・・・すごいでしょうー」

と、アイリはショウコに近づいていきながら、自慢するように、タケルに言った。

「ああ・・・化粧と服装を変えただけで、あんなに、女性って、美しくなるんだな」

と、タケルは笑顔で言っている。

「ショウコさんは、中身から変わったから、さらに美しくなったのよ・・・さ、走りましょう」

と、アイリはタケルの背中を押しながら、走りだす。

満面の笑みのショウコとの距離が縮まっていく・・・。


「いやあ、すみませんねー。お休みの日にお呼び出てしちゃってー」

と、タケルは笑顔でショウコに言う。

3人はビルの8Fにある、フレンチレストラン「relation delicieuse」で、早速サングリアを飲んでいた。

「最近タケルは仕事が忙しくて・・・金曜日は、本社で会議の後、また、鎌倉に戻って深夜まで仕事だったんです」

と、アイリが説明している。

「だから、土曜日の午前中はタケルには、休んで欲しくて・・・それで、こんな時間にショウコさんに会うことに・・・」

と、アイリが説明している。

「システムエンジニアの仕事は忙しいって言うものね・・・知り合いにシステムエンジニアを夫にしている女性がいるけど・・・まあ、愚痴ばかり聞かされるわ」

と、ショウコは苦笑している。

「アイリは大丈夫?タケルくんの仕事は、そういう仕事らしいわよ」

と、ショウコはいたずらっぽくアイリに聞いている。

「全然?・・・わたしはタケルを支えるために存在しているんだし・・・望むところです」

と、アイリは笑顔。

「それにしても・・・ショウコさんは、大人の美しい女性そのものですね・・・お美しい・・・特に今日のファッションは、春の日の大人の妖精って感じです」

と、タケルは笑顔でショウコのファッションを褒める。

「タケルは、背の高いすらりとした、美人の女性が大好きなんですよ」

と、アイリは、ショウコに、少し笑顔になりながら、言う。

「それを知っていて、白いワンピースを着て僕を落としに来た、美しいすらりとした女性を僕は知っていますけどね」

と、タケルもいたずらっ子のような表情で言う。

「あらあ・・・アイリはそうやって、タケルくんを落としたの・・・初耳ね」

と、洞察力の高い、ショウコは、それだけで、わかってしまう。

「もう・・・タケルったら・・・」

と、アイリは口をつぐむが・・・すぐに笑い出してしまう。

タケルも笑顔、ショウコも笑顔だ。

気持ちのいい陽光の中、皆、サングリアで、楽しそうに前菜をつまんでいる。


「沢村イズミが、この間のことで、お礼を言ってました。ショウコさんのおかげで、母親の呪縛から解かれた、と言って・・・」

と、タケルがショウコに言っている。

「まあ、あいつが、ここに来て直接言えばよかったんですけど・・・まあ、彼も週末はなにかと忙しい身で・・・」

と、タケルが言うと、

「まあ、「ところで、ショウコさんって、何歳?」「36歳だったかな」「あ、それなら、俺、パス」・・・的な会話が交わされたんじゃないの?」

と、ショウコは、洞察力の高いところを見せる。

「ま、多分、見破られるとは、思ってましたけどね・・・彼はおんなとデートしてます。今の時間・・・」

と、タケルは、素直に話している。

「そのイズミくんって、どんな恋愛をする子なの?」

と、女性の恋愛には、一家言あるショウコが、興味を示している。

「そうですねー。彼は自分の恋愛を「猫」と表現していますね。機嫌のいい時はやさしくするけれど、やばくなるとすぐ逃げる・・・そういう恋愛だそうです」

と、タケルは説明する。

「まあ、彼は子供が嫌いなんですけど・・・友人の見立てによると、それは好きな女性を独占したいから、で・・・子供すらライバル視する、強い独占欲を持っているとか」

と、タケルは説明する。

「まあ、彼の場合、あの母親が中1で男と逃げていますから・・・恋愛もものすごく短期で終わる・・・彼に言わせると、母親の代わりに、女に復讐しているんだそうです」

と、タケルは説明する。

「実際会うと、やさしい・・・少し線の細い、傷つきやすそうなところもある、イケメンって感じなんですよ。イズミさんは」

と、アイリはフォローする。

「まあ、タケルの説明だと、すごい感じですけど、実際会うと、いいひとでしたけどね」

と、アイリは言う。

「まあ、僕自身も一緒に住んでるわけですけど・・・まあ、いい奴です。はい」

と、タケル。

「なるほどね・・・猫とは、言い得て妙、というところかしら」

と、すべての情報を聞き終わったショウコは、口をナフキンで拭きながら、赤ワインを飲む。

「そのイズミくんは・・・そのイズミくんの恋愛年齢は母親に捨てられた年・・・つまり中1で止まっているということね」

と、ショウコさんは言う。

「え?恋愛年齢・・・それが中1、つまり、13歳で止まっているってことですか?イズミの場合」

と、タケルはびっくりして聞く。

「ええ・・・今の話を総合すると、そういう結論にならない?」

と、今度は、ショウコの方が、少しびっくりした表情で、話す。

「わたしは、女性のしあわせについて、ずっと考えてきたの・・・もちろん、自分がしあわせになるためにだけど・・・ずっとああいう状態だったからね」

と、ショウコは説明する。

「それは、アイリから僕も聞いてます。男女がお互い自然に笑顔になる関係が最高だと・・・そういうお話だったんですよね」

と、タケルは確認する。

「そう・・・だから、タケルくんとアイリは、今、最高の関係なの・・・だって、最高にしあわせでしょ?二人共」

と、ショウコは二人に言う。

「はい」「はい」

と、二人は頷く。

「「大人の愛、子供の恋」っていう言葉、知ってる?」

と、ショウコが言う。

「いや・・・僕は初耳です」「わたしも・・・」

と、タケルとアイリが言う。

「まあ、いいわ・・・恋というのは、基本、相手から奪うモノなの・・・だから、十代の恋は・・・相手に求めるの。特に女性は、男性になにかしてもらうことが喜びよね?」

と、ショウコ。

「はい・・・男性から誘われたり、キスされたり、思い切り抱きしめられたり・・・それが十代の頃の喜びでしたね」

と、アイリ。

「それは逆も同じよね。男性だって、女性に好きになってもらいたいから、誘うわけだし、・・・まあ、男性的に言うと奪う恋と言った方がいいかしら」

と、ショウコ。

「心を奪う、唇を奪う、処女を奪う・・・男性の十代の恋は、奪う恋・・・いずれにしろ、相手に求めるのが恋なの・・・それは子供の恋なのよ」

と、ショウコ。

「それに引換え・・・愛は与えるモノなの・・・父親は小さい娘に無償の愛を与える。母親は、男の子に無償の愛を与える・・・それが大人の愛」

と、ショウコ。

「つまり、私が言いたいのは、その人がやっている恋愛行為が、与えているのか、求めているのかで、大人か子供か、わかる、ということを言いたいのよ」

と、ショウコ。

「だから、「大人の愛・・・与えるモノ」「子供の恋・・・求めるモノ」というくくりなんですね」

と、タケル。

「そう。だから、イズミくんの恋愛年齢は、13で止まっているから、子供の恋なのよ・・・相手に求めてばかりいて、自分からは与えられないの」

と、ショウコ。

「だから、機嫌のいい時はやさしくする・・・駄目な時は逃げる・・・猫じゃないの・・・子供の恋なのよ」

と、ショウコ。

「だから・・・母親に捨てられた腹いせに、つきあっている女たちに復讐しているって、言ったけれど、それ、要は捨てた母親に責任をとらせようとしているだけなのよ」

と、説明するショウコ。

「母親に一度捨てられたから・・・その責任を母親が取るまで許さないと決意している・・・だから、母親がやさしく謝ってくるまで、わがままし放題で許されると思っている」

と、説明するショウコ。

「だから、女を冷たく捨てても、オバサンをパスしても、女性には何をやっても許されると勘違いしている・・・そういう子供なのよ・・・そのイズミくんは」

と、説明するショウコ。

「イズミくんが、その悲しい勘違いに気づくまで・・・その行為は止まないし・・・母親の呪縛から逃げられないと思うわ、わたし」

と、説明するショウコ。

「だって・・・もし、わたしだったら、そんな幼い子供を相手にしないもの・・・そういうイズミくんを相手にするのは、幼い「子供の恋」しか出来ない女性だけよ」

と、説明するショウコ。

「そう思わない?大人のおんなとして・・・どう?」

と、ショウコは、アイリに聞く。

「うーん、確かに、恋の仕方が拙いというか・・・確かに子供っぽいですよねー・・・わたしは、タケルに大人になることを求めているし・・・」

と、アイリ。

「タケルも、私の為に、大人になろうと日々努力してくれるし・・・そういう二人から見れば、確かに、イズミさんの恋の仕方は、ちょっと拙く感じますね」

と、アイリ。

「でしょ?タケルくんは、アイリの為に大人になることが、今の人生のテーマになっているんでしょ?」

と、ショウコは今度はタケルに振る。

「ええ・・・女性をリード出来る大人の男性になる・・・これが、僕の今の生きるテーマですから・・・ということは、大人になることって・・・」

と、タケルは少し口ごもる。

「大人になることって、大人の女性に、愛を与えられるようになる・・・そういうことになりますよね?」

と、タケルはショウコに聞く。

「そう。男性の、大人の愛は、無償の愛を、女性にも子供たちにも与えられるようになることよ。女性の大人の愛も、無償の愛を、男性にも子供にも与えられることよ」

と、ショウコは、話す。

「そういう意味じゃ、アイリは無償の愛を僕にくれてます。僕も出来るだけ早く、無償の愛をアイリに与えられるようにしなくっちゃ・・・」

と、タケル。

「タケルも、無償の愛を私にくれているじゃない・・・大人になってる証拠じゃない?それ」

と、アイリ。

「それが本当だったら、二人共大人!ってことになるけど・・・でも、二人だけの時は、甘えまくってるんじゃないのー?」

と、ショウコは笑う。

「え、まあ、それは当然・・・」「まあ、それは、ねー」

と、笑顔のタケルとアイリ。

「しかし・・・そうかー・・・イズミはまだまだ、母親の呪縛に囚われているのか・・・恋愛年齢は、13歳のまま止まってるのか・・・」

と、タケル。

「子供はいつか大人にならなくては、いけないの・・・イズミくんも子供のままだと、回りに置いていかれちゃうと思うけどな」

と、ショウコは、静かに言う。

「「大人の愛、子供の恋」か・・・だから、イズミさんの恋は相手に求めてばかりなのね・・・与えることが出来ないから、うまくいかなくなるのね・・・」

と、アイリも赤ワインを飲みながら、考えている。

「ま、それとなく、本人に知らせておきますよ・・・あいつ、もう、母の呪縛から抜け出せたと勘違いしてるから・・・」

と、タケル。

「でも・・・ショウコさんって、すごいですね・・・あのイズミの上を行く人がいるとは・・・」

と、タケルは素直に驚いている。

「私も長く苦しんできたから・・・経験がいつしか知恵になるのよ・・・」

と、ショウコは素直に言う。

「タケルくん、どうやら、借りの10分の1くらいは、返せたようね」

と、笑顔のショウコ。

「ええ。10分の1なんて・・・けっこうな割合で返してもらいましたよ」

と、タケル。

「ううん・・・わたしはあなたに本当に感謝しているの・・・こんなのことでは、まだまだ、返せないくらいにね」

と、笑顔のショウコは、美しい。

「さ、話題を変えようか・・・そういえば、二人は将来、どんな場所に住みたい?ロンドン?パリ?ニューヨーク?」

と、ショウコは、話題を変え、さらに楽しい時間を過ごそうとしていた。


土曜日の午後は、楽しい時間だけが過ぎていった。


つづく

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10月30日 恋は、男性にとっても、女性にとっても、毎日の大事なお仕事!(特別なひと!)

2012年10月30日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

いやあ、今日は寒かったですねー。

もう、歩き出し、手袋の中の手がかじかみまして・・・それくらい寒かったですねー。

今日はまんまるおつきさまだったんですけど・・・晩秋そのものと言った感じで、寒かったです。

まあ、途中から身体がホカホカしてきましたから、事なきを得たんですけど、

季節は進んでいますねー。


さて、昨日は、仮名永島さんの話をしたんですけど、もう、10年くらい前の話ですかねー。

まあ、これも、僕が独り身だったから、そうなった話で・・・。

まあ、僕がなぜ、今、独り身かと言うと、これは根拠がありまして・・・。


会社に入社する直前、大学時代の親友に、

「俺たちはコンピューター技術者には、向いていない。ましてや、サラリーマンなんて、まったく向いていない・・・」

「僕らが幸せになるためには、自分の輝ける仕事を見つけ、脱サラして、その仕事で輝くことだ。それが僕らのしあわせになる唯一の道だ!」

という言葉を貰って、それを人生の大戦略にしたからですねー。


そして、僕は同時に、

「僕は弱い。だから、結婚してかみさんや子供がいたら、脱サラ出来るわけがない・・・脱サラして成功するまで、結婚はしないでおこう!」

と、決めちゃったから・・・だから、未だに一人なんですね。


なので、僕の結婚戦略というのは、

「となると、20代での結婚はあり得ない。であれば、恋愛攻撃力は高めにして、いつでも恋愛が出来るようにしておこう」

「大人になる時は、かっちょいい大人の男になること。絶対に、ださいおっさんには、ならない!」

という考えでした。まあ、これを20代前半で決めたんですねー。


まあ、今、ほぼ考えた通りに人生が推移してきたので、自分としては嬉しいですね。

まあ、脱サラして、自分の得意な仕事につけましたから・・・日々楽しいです!


まあ、おかげで、迷惑をかけた女性も多かったですねー。


例えば、昨日話した永島さん・・・彼女はユーモアのセンスもあってですねー。

「あなたは、なぜ、今になって現れたの・・・あなたは、わたしに会うのが遅すぎたのよ!」

なーんて、言ったりしてくれるわけで、もちろん、これは、機動戦士ガンダムという作品で、ニュータイプ少女ララアさんのセリフなんですけど、

「タケルさんとは、私が結婚する前に出会いたかった。そうすれば・・・わたしはあなたと結婚していた。あなたを守る人生を歩んでいた・・・」

なんて言ってくれたりするわけです。

もちろん、僕は本当のことを話さなければいけませんから、

「いや、永島さん・・・僕は脱サラを目指しているし、脱サラが成功するまでは、結婚しないと決めている・・・だから、それは出来ない話だったんだよ」

と、僕が言ったら、

「だったら、私はあなたの脱サラまで見守る選択肢だって、あったはずだわ・・・それから結婚してもよかった・・・・あなたの人生を守るために・・・」

と、言ってくれて・・・まあ、迷惑をかけましたねー。

「あなたは、ひととは違う・・・だから、私が愛したの・・・あなたなら、きっと、脱サラ出来る。大丈夫、絶対大丈夫だから・・・私にはわかるの・・・」

と、最後は言ってくれましたが・・・やっぱ迷惑かけたんだよなー。


なんか、似たようなことを外語大の仮名美雪ちゃんにも、言われました。


「タケルさんは、人とは違うわ・・・わたしにはわかる・・・あなたは、特別なひとだと思う・・・だから、わたしはあなたを愛したの・・・」


考えてみると・・・いろいろな女性にそういうことを言われました。

彼女達の方が、僕の中にある、輝きを、先に、見つけていた・・・そういうことなんでしょうね。

しっかし・・・よくもまあ、あのアンポンタンな頃の僕の中に・・・・そんなものを見つけましたねー。


つーか、だいたい、大人になってからの恋の一発目が美雪ちゃんでしょー・・・・リアルお姫さんですよー。

そりゃ、ハードル上げすぎですよねー。


で、2発目が、5歳年下のエイコちゃんだったわけで・・・この子は、僕が口説き落としたんですけど、

この子、その後、舞台女優になっちゃいますからねー。

美貌のポテンシャルは、それくらい高かったわけですから・・・ハードル高すぎ(笑)。


まあ、僕はそういう自分がわかっていたので、恋愛攻撃力は高めに高めに設定していましたね。


でも、もちろん、そういうのは、常にうまくいくわけでもなく・・・ある事件が起こって僕は挫折するわけです。

恋愛攻撃力も失って・・・暗黒を漂うことになる・・・。

まあ、長い時間、そういう暗黒を漂っていましたが、僕自身、おもしろいことに、挫折からの復活が半端無いんですよね。


僕はサイクリストに生まれ変わって復活するわけですが・・・そこで人生大きく変わりましたねー。


まあ、恋愛攻撃力も高めに設定出来て・・・そこからの恋は、すべて、

「気づいたら、恋されている」

パターン・・・まあ、美雪ちゃんパターンが復活したわけです。


その復帰一発目が、永島さんの恋・・・だったんですねー。


「あなたは、本当にアムロ・レイになるかもしれない・・・それとも、シャア・アズナブルかしら・・・」


と、永島さんは笑いながら、僕に微笑みかけました。

そんなシーンを思い出しますね。


つーか、僕は実際「リアル・ニュータイプ理論」を提唱していますし、リアル・ニュータイプを増やしていこうと考えていますから・・・シャアだったんだ、俺・・・。


永島さんの予言が当たったようですねー(笑)。


「あなたは、普通のひととは、違う・・・それだけは、本当よ。タケルさん・・・」


永島さんの、懐かしい言葉です・・・男は過去の女性の記憶と遊べる・・・そこがいいところかもしれませんね。


まあ、この永島さんという女性は、うちの部の女性に尊敬されていて・・・美しくって仕事がバリバリ出来るからですね。

なので、その永島さんが、僕と毎日楽しそうに談笑しているので・・・女子達はみーんな彼女が恋していることに気づいていた・・・。

ま、裏で噂になっていたそうですけど・・・なので、部の女性達が、みーんな僕にやさしかったりして・・・楽しかったですねー。


女性の毎日の大事な仕事は、恋をすること・・・女性は好きな男性に恋をして・・・男性はその恋を受け止めてあげる・・・それこそが男と女の毎日の大事な仕事ですねー。

そして、彼女が退場し、僕も関空に去り・・・何年かが過ぎると、また、新しい物語が始まる・・・。


僕が鎌倉に戻って仕事を始めると・・・新しい女性が僕を見つめている・・・。


そんな時代でした。僕のサラリーマン時代は・・・。


って、今でもあまり変わっていませんけどね。


恋は毎日のお仕事・・・男性にとっても、女性にとっても・・・。


そんなことを思いながら、また、新しい一日を過ごしていきましょう。

今日はどんな恋をしようかな(笑)。


ではでは。

僕がサイクリストになった、いくつかの理由(58)

2012年10月29日 | アホな自分
4月頭の火曜日の夜、八津菱電機鎌倉華厳寮の203号室では、沢村イズミ(24)が、鈴木タケル(27)を前に激昂していた。

「糞!こんな事件が起こっていながら、俺に隠し立て出来ると思っていたのか!オヤジも、叔父さんも!」

と、イズミは、肉親に対して怒っていた。

「まあ、立場というのが、あるんだろ・・・むしろ、いつバレるかとビクビクしていたんじゃないか。二人共・・・」

と、タケルが言うと、イズミは、その言葉に鉾を収める風情を見せる。

「イズミが知らないのであれば・・・一生知らせたくない・・・そういう親心じゃないか・・・それは」

と、タケルが言うと、イズミも少し考える。

「そうだな・・・パパの言うとおりだ・・・肉親のやさしさって奴か・・・自分にリスクを負ってでも・・・俺がかわいかったのかな」

と、イズミもそのあたりは、大人だ。


「大島で、殺人未遂!捨てられた腹いせに、女性を逆恨み!女性は10年のうちに、6人の男を取っ替え引っ替え・・・女性の規範意識低下?これでいいのか、日本!」


という見出しで、大島新聞の記事がスクラップされていた。

記事は、女性がそれまでつきあっていた男性を捨て、新しい男性に乗り換えたことに腹を立てた、前の男が、女性を殺そうとした事実を伝えていた。

「女性に、処女性までは求めないが、女性の規範意識のあまりの低下が、男性の殺意を呼んだ、現代のある種の女性を、象徴的に現した事件である」

と、記事の最後にはあったが・・・この事件の主人公が、沢村イズミの実の母親、千草果穂(42)だった。

「女性は、42歳という年齢に似合わず若々しく美貌で・・・それが女性の本性を現す結果につながったと思われ・・・」

などの記事まである・・・これは、当時の男性誌の記事の切り抜きだ。

「女性は、それまで、嫁いでいた長野市内の男性(53)と離婚すると、取っ替え引っ替え男性とつきあったようで・・・」

と、記事にある。もちろん、この長野市内の男性こそが、イズミの父親だ。

「現在の女性の写真を見せると、長野市内に住む、幼馴染の男性は、「若い頃より、むしろ綺麗になってる」と証言した」

と、記事にある。

「女性は、男性と取っ替え引っ替え付き合ううちに、さらに美しくなっていったと思われる。男性に愛されるうちに、女性は、自分というものを見失い、本能のまま行動したのだろう」

と、記事にある。

「本能のまま行動し始めた彼女は、やがて、自分が愛してあげているんだ、と、男性より高い意識に到達し、男性を見下すようになり、あげく、相手の男性に殺意まで抱かせた」

と、記事にある。

「彼女は、今は、傷を受けて病院に入院しているが、やがて、退院する。その時が、彼女にとって、悪夢の始まりにならないことを祈る」

と、記事は結んでいる・・・最後の記事は、一昨年の5月だ・・・イズミらは、まだ、長い研修期間にいる頃だった。

別の男性誌の記事には・・・イズミの父の名前まであった・・・そして、果穂の子である、イズミの名も・・・ショウコは、そのイズミの名前を覚えていたのだった。


「皮肉なもんだ・・・今の俺の行動と・・・この母親の行動は、シンクロしている・・・俺はまだ、女に殺意を抱かせるところまでは行ってないけどね」

と、座って、再度資料を読み込んだイズミは、冷静にそう言葉にする。

「俺の今の行動は、血だったんだ・・・しかも、母親の・・・」

と、イズミは、顔面蒼白になって、そう話す。

「だとしたら・・・俺が母親に会って、文句を言ったくらいじゃ、治らない・・・そういうことにならないか?パパ」

と、イズミは瞳に涙を浮かべながら、タケルに語りかける。


「そうは、絶対にならないよ。イズミ」


と、部屋の扉を開けて入ってきたガオが、言う。

「ガオ・・・なぜ、ここに・・・」

と、イズミはびっくりしてガオに聞く。

「難しい話は、いつも、3人で考えて来たじゃないか。3人で乗り越えて来たじゃないか・・・」

と、タケルが、言う。

「だから、ガオには、あらかじめ資料も見せて・・・この時間にここへ来るよう言ってあったんだ」

と、タケルが、言う。

「イズミ、お前が女性を取っ替え引っ替えしているのと、イズミの母親が男性を取っ替え引っ替えするのとでは、求めているモノが最初から違うぞ」

と、ガオが言う。


ガオはそう言いながら、イズミとタケルの前にどっかりと座る。


「まず、イズミの母親・・・果穂さんだっけか・・・その果穂さんは、自分が真に愛せる・・・自分が安心して、尽くせる相手を探しているんだ」

と、ガオは言う。

「そして、イズミ、お前は、お前に安心して尽くしてくれる女性を探しているんだろ?まあ、美しくなくちゃダメ!とか、ハードルは高いけれど、な」

と、ガオは言う。

「お前が、子供を嫌うのは、女性がお前一人に尽くしてくれるのを心の底で望んでいるからだ・・・家族の中にライバルはいらない・・・そう思っているからだよ」

と、ガオが言う。

「そういう意味では、お前と果穂さんは、徹底的に追求していく性格という点では同じだ。だが、決定的に違うのは、お前は男で、果穂さんは女だと言うことだ」

と、ガオは言う。

「お前は徹底して、尽くしてくれる女性を探しているだけだ・・・仕事が終わった後、徹底して甘えさせてくれる女性を探しているだけだ・・・違うか?」

と、ガオは言う。

「そうだ・・・ガオの言うとおりだ・・・俺はガキさえライバル視しているくらい、尽くす女を独占したい・・・今わかった・・・それが俺の本音だったんだ」

と、イズミは、自分の本音に驚きながら話している。

「独占したい気持ちが強いんだ・・・それだけ、お前は、女を深く愛しているし、逆に深く愛して欲しいんだよ・・・それがお前の本音だ」

と、ガオ。

「一方、果穂さんだが・・・これは、パパの方が説明出来るだろ・・・俺は女性心理は、さっぱりだからな・・・というか、パパに対する、イズミの教育がよかったんだな」

と、笑顔になるガオ。


「俺の見る所・・・この資料を読み込んで・・・まあ、会社でも調べてみたんだが・・・果穂さんは自分とバランスの取れる相手を探していたらしいことがわかる」

と、タケルは言う。

「ただ、果穂さんは、できるだけ辺鄙なところに逃げ込んでいたようだから・・・いい男性に会えなかったんだよ・・・妥協出来なかったんだな・・・一度きりの人生だものな」

と、タケルは言う。


「私は妥協って言葉が嫌いなの・・・自分とバランスのとれる男性を探したい・・・これは全女性の願いでしょ?だから、妥協なんてしないわ」

と、片桐ショウコは、アイリと会っていた、イタリアンレストラン「グラッチェグラッチェ」で、そう話した。

「女性のしあわせとは、何かと考えた時、わたしの頭にあるのは、自分に素直に笑顔が出せるってことなの・・・妥協して相手を選んだら、そんなこと自然に出来ない・・・」

と、ショウコは言った。

「目の前の男性に素直に笑顔を出せること・・・心から自然に笑顔が出るようでなければ、そのカップルは本当にしあわせになれるカップルじゃない・・・」

と、ショウコは言った。

「だから、私がアイリとタケルくんのしあわせそうな写真を初めて見た時、「あなたたちはしあわせになるわ」って言ったのよ。そういう思いがあるから、言ったのよ」

と、ショウコは言った。

「あなたとタケルくんの写真・・・それはそれは、自然なしあわせそうな笑顔同志だったもの・・・それが本当のしあわせを掴めるカップルだとすぐわかったわ」

と、ショウコは言った。

「それに対して、この千草果穂っていう女性・・・一生懸命そういう男性を探していたんだと思うわ・・・でも、出会えなかった・・・見つけに行く場を間違えていたのよ・・・」

と、やさしい笑顔で、ショウコは言う。

「だから、不幸になった・・・見つける場所が問題だったの・・・その違いが、こんなにも差を生むの・・・アイリ、私が言っていること、わかるわね?」

と、ショウコは、アイリに訊く。

「え、どういうことですか?」

と、アイリはポカンとした表情で、ショウコに言う。

「この千草果穂という女性の反対側にいるのが、あなただってことよ・・・タケルくんという本物の相手を見つけた・・・あなたが、正反対の場所にいるってこと」

と、ショウコは強い口調でアイリに言う。

「タケルくんも、あなたも・・・自然な笑顔で、しあわせを感じられる同志でしょ!」

と、ショウコは指摘する。

「はい。そうです。わたしたち、しあわせになるんです!」

と、アイリはしあわせそうな笑顔で、言う。

「もう、2度目よ、そのセリフ・・・」

と、苦笑するショウコ。

「いずれにしても、女性のしあわせって、本物の相手を探せるかどうかにかかってる・・・探す場所も大事ってことよ・・・この女性は探し方を間違えただけなのよ」

と、ショウコ。

「この女性は、どこにでもいる・・・青い鳥を探している、かわいい少女なのよ・・・」

と、ショウコは結論付けている。


「ショウコさんは、そう言ってる・・・お前が助けたショウコさんは、お前の為に、果穂さんのことをそう分析してくれた・・・」

と、タケルはそういう話し方をした。

「俺もアイリも、そのショウコさんの意見に同感だ・・・まあ、女性心理に長けたお前ならとっくにわかっていただろうがな」

と、タケルがニヤリとしながら、言う。

その言葉を聞いたイズミは・・・ニヤリと笑う。ガオもそれを聞きながらニヤリと笑う。

「相変わらず、いい落とし所に落とすのが、うまいな、パパは・・・」

と、ガオが唸るように言う。

「そう言われちゃあ・・・女性心理の師である、俺は何も言えんよ・・・パパ・・・いや、ショウコさんの言う通りだ・・・俺のおふくろは・・・」

と、イズミ。


「ということは、イズミは女性を独占したいから、子供が嫌いと言っているだけで、女性がそこらへんうまくやってくれれば・・・子供もオッケーってことになるじゃん?」

と、タケル。

「ん?まあ、そういうことになるかな」

と、イズミ。

「だったら、そういうあたり、相手の女性に匂わせるようにしていけば・・・うまくプレゼンできれば・・・お前の女探しの旅も早く終わるんじゃん?」

と、タケル。

「ほう、長年の宿痾が、とれそうだな。イズミ」

と、ガオ。

「そうだな・・・俺は母親とは、違う理由で、女探しをしていたんだから・・・その処方箋さえ、わかれば・・・すぐにでも・・・」

と、イズミ。

「だとしたら、もう、母親を探す必要もないってことになるけど?」

と、タケル。

「そうだな・・・そうか、母親の呪縛なんて、最初から、無かったんだ・・・俺・・・」

と、イズミは、そのことに気がついて感激している。

「もう、俺、自由なんだ・・・俺は自由に恋を出来る男になったんだー」

と、イズミは、叫び、思わず立ち上がる。

「よかったな、イズミ」「うん、ほんとに、よかった」

と、タケルもガオも、うれしそうにする。

「よし・・・せっかく、うれしいことがあったんだ・・・飲もうぜ、楽しく」

と、ガオがうれしそうに誘う。

「ああ、イズミも新しい道を見つけた・・・目出度いよ」

と、タケル。

「俺もうれしい・・・なにか、霧がパーーーっと晴れたような気持ちだよ」

と、イズミ。

「イズミが、ショウコさんを助けたから、回りまわって・・・イズミを成長させてくれたんだ」

と、タケルが言う。

「「情けは人の為ならず」って、奴か・・・目の当たりにすると、ほんとだなって、素直に、思えるな」

と、ガオ。

「ショウコさんって女性に、シナリオ作っておいて、良かった・・・俺、そのショウコさんって、人にお礼を言わなきゃ・・・是非!」

と、イズミは感激している。

「わかったよ。ま、とりあえず、今日は飲もう」

と、タケルがイズミの肩を叩きながら、言うと、

「そだな」「そうそう・・・飲もう飲もう」

と、イズミとガオが賛成している。


イズミの顔が晴れやかに輝いていた。

タケルもガオも、そんなイズミを見て、うれしそうにしていた。


鎌倉の夜は、やさしく、しあわせそうに更けていった。


(つづく)

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10月29日 大人の恋バナ!(クリスマスまで2ヶ月!)

2012年10月29日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

えー、今日も90分のウォーキングをこなしてきましてー。

今日は暖かでしたね。いつも絶対必要な手袋をきょうはしなくて済みましたから・・・少し温度が高いんでしょうね。

まあ、そんなこともあって、のんびり、ゆっくりウォーキングしてきましたねー。


さて、もう、クリスマス・イブまで、あと2ヶ月・・・ということで、クリスマススを意識した宣伝なんてのも、ぼちぼち始まってきましたねー。


ま、今年もなんということもなく終わっていくんでしょうけど、

まあ、一応意識的には、盛り上げておきますかねー。


というわけで、恋バナでも書いておきますか。

このネタは以前にも書いたので、ちょっと表現を変えて書いてみたいと思います。はい。


それは僕が会社に入って4年目くらいのことだったと思います。

僕は当時成田空港の担当をしていて・・・成田に出張し、営業さんと二人で、客先打ち合わせに臨み・・・問題なく終えた、その時の話でした。

僕より、10歳くらい年上の営業さんが、

「今日、うちの会社からもう1チーム、成田に来てるんだけど・・・綺麗な子がいるんだよねー」

と、俺独身なんだから、バックアップ頼むよ的な話をしたわけです。

「だから、打ち上げ的に、これから、その子と飲まない?」

ということだったので、まあ、綺麗な子と飲めるんだったら、そりゃ、うれしいですからね。

「んじゃ、そうしよう!」

ということで、先方と連絡をとって、とある中華料理屋で待ち合わせしたわけです。


まあ、その子は、仮名永島さんとしますが・・・出会った瞬間に、

「美人だ・・・というか、麗人と言ってもいいくらいに、美しい・・・」

と、見惚れるぐらい美人さんでしたねー。

でも・・・まあ、一緒にビールを飲んでたんですけど、

「あ、わたし、既婚者なんです」

ということで、

「なーんだ、そうなの?結婚する前に出会いたかったなー」

と、僕は笑顔で言ったわけですけど・・・。

「ったく、営業の奴が期待させるようなこと言うからさー」

などと、話したりしたんですが、でも、ここで彼女に出会ったことが、あとあと意味を持ってくるんですねー。


それから、8年間、僕らは出会いませんでした。

そして、ある年の4月に僕が関空から戻ってくると、その彼女が僕と同じチームに移動していたんですねー。


そして、ある朝・・・僕が出社しようとして、構内を歩いていると、彼女が僕に近づいてきて、おもいっきりの笑顔で、僕に朝の挨拶をしてくれたんですね。

その時、僕は彼女の目が「恋する視線」になっていることに気がつく・・・女性の毎日のお仕事は恋することですからね。

その相手になっていることに気づいたんです。


彼女は僕がそのことに気づいていることを、すぐに見抜きました。

そしたら、さらに彼女は近づいてきた・・・彼女は、毎日3時になると、お茶を持って、僕の席に来て、15分ほど笑顔で談笑するようになった・・・。

彼女はその時に、ほんとうにしあわせそうな笑顔を見せるんですね。

僕は、課のムードメーカーだし、彼女は、もちろん、皆から愛されている仕事もバリバリ出来るキャリアウーマンですから・・・周りの皆も、その15分を楽しみにするようになり・・・。

僕は、課長に呼び出されるんです。

「おまえ、毎日、3時から、永島さんと、しゃべってるだろ?」

と、課長に言われます。

「はい。なんか、まづいすか?」

と、僕が言うと、

「いや・・・彼女の笑顔をたくさん課の皆にも見せてやれ。彼女の笑顔を引き出せるのは、お前だけだから・・・」

と、課長に言われたりするわけです。

「彼女・・・来年の3月には、ここを辞める。辞めて青年海外協力隊に入るんだ。だから、それまでの間・・・彼女のいい思い出になってやれ・・・」

と、課長に言われたりするわけです。


彼女は、最後の思い出を僕に作りたかったんです。


それから、僕は出来るだけの事をしました。

「帰り、タケルさんの車で送って欲しい」

と言われれば、送ってあげたし、帰りにちょっとドライブに出ることすら、ありました。


もちろん、大人の恋として・・・。


その年の12月・・・僕らのチームは伊豆の保養所で、忘年会を開きました。

まあ、もちろん、飲み会の中心で盛り上げるのは、僕の役目なんですけど・・・僕は、飲み会で盛り上げると・・・女性の気持ちを動かしてしまうという悪い癖があるんですねー。

その時も・・・永島さんとしても、最後の忘年会だ!という気持ちもあったのでしょう。

僕が盛り上げている・・・その刹那、感極まった彼女は、持っていたコップをテーブルに叩きつけて・・・。

「わたし、結婚していなかったら、絶対、タケルさんと結婚してた!」

と、皆の前で、宣言しちゃうんですねー。


ま、皆ドン引きでしたけど、

「人生うまくいかないよねー」

と、僕が発言して、場は収まりましたけど・・・。

「タケルさんに、結婚する前に、出会いたかった・・・出会っていたかった・・・・」

と、あとで、泣きながら、彼女に言われましたけど・・・僕が彼女に出会った時に口にしたセリフ、

「結婚する前に出会いたかったなー」

と同じセリフが、彼女の口から出たんですねー。


彼女には、出来るだけのことをしました。


毎日3時のおしゃべりは、かっきり15分間・・・課の皆は、その時間笑顔でした。

彼女が笑顔であれば、あるだけ、皆笑顔で・・・。


でも、時は残酷に過ぎていき・・・やがて3月の終り・・・彼女は退社していきました。

「タケルさん・・・ほんとに、いろいろありがとう・・・わたし、この思い出があれば、これからも、やっていくことが出来る。海外でひとりぼっちになっても」

そう言い残して、彼女は去っていきました。


最初から、彼女は、そのつもりだったんです。


「あなたに出会えて、よかった・・・長い人生の中で、あなたに出会えたことだけが・・・わたしの誇り・・・」

彼女は、そう言って泣きました。

僕がしてやれたのは、そんな彼女を抱きとめ、背中をさすってやることだけでした。

そして、泣き終わった彼女に、

「がんばれよ」

と頭をなでてやることだけでした。

「うん!」

と、笑った彼女はひとりの少女の表情をしていました。


そして、いつものやさしい笑顔になると、彼女は向こうを向いて走っていきました。


それが最後でした。


まあ、今ではいい思い出ですねー。

まあ、そんな彼女とも、また、どこかで、出会うんでしょうけどねー。

今の僕を見て、満足してくれたら・・・そんなことを思いますね。


思い出というのは、いいモノです。

たまに、がらくた箱から出してきて、ちょっと磨いて眺めてみる・・・それが出来るからですね。


彼女の笑顔を思い出しますねー。


さ、今日から仕事仕事。

がんばっていきまっしょい!


ではでは。

京都旅行もしたいよな・・・(笑)(ちゃずさんとの楽しいおしゃべり!)

2012年10月28日 | お昼間カフェ
というわけで、久しぶりにちゃずさんにコメントを頂きましたので、

まあ、記事にしちゃおう!ということで。


ちゃずさん、コメントありがとうございます。


ま、久しぶりに、ちゃずさんとの楽しいおしゃべり、しましょうか。

>こんにちわ。

おはようございます。

>飯坂温泉。
>1度だけ、行った事があるんですが、あまり記憶になくて・・・。
>ホテルジュラクっていう、あの辺の温泉街宿の中では、かなりベタなお宿に泊まりました。
>でも、10年ぐらい前なもので・・・。
>朝食がバイキングで、そのお粥が美味しかったのを覚えています。

あー、多分、ホテルジュラクの前は通ってますね。

けっこう大きな観光ホテルだったと思いますが、記憶違いだったら、ごめんなさい。

ああいう大きいホテルでは、朝食バイキングってのは、楽しいですよね。

僕も、そういうあたりは、大きいホテルは、好きなんですけど。

やっぱり、人情を・・・ま、一人旅ってのも、あるんで、求めちゃいますねー。


>この秋葉ですね、週末、伊香保に行く予定です。
>紅葉も始まっているし、志賀高原あたりまで行きたいところですが、う~ん、どうでしょう・・・。
>道が混むので、躊躇してます@@@

というと・・・今日あたり、高速飛ばしているんでしょうかー。

紅葉も綺麗でしょうねー。

僕はあのあたりは、学生時代に仲間たちとスキーにいったくらいで・・・でも、伊香保温泉も、その流れで行ったような記憶が・・・。

温泉饅頭が美味しかったような・・・ま、いずれにしろ、冬の記憶ですねー、それは。

道、混んだのかな?(笑)。


>先月は、新潟いったんですよぉ。
>日本海を眺めにって感じですけど、山々もきれいでした。
>まだ、しっかりと、緑が残ってましたが。

日本海ですか・・・僕も相当日本海は見ていませんね・・・。

どこかにコメント返しした時にも、書きましたが、イズミくんとりっちゃんと僕との3人で、りっちゃんの車で鎌倉から新潟まで、

行ったことがありまして・・・夏だったんで、日本海で泳いだんですけど、波がなかったのを印象的に覚えています。

「やっぱ、日本海だ・・・湘南とは違うなあ」

って、思ったのを覚えていますねー。

新潟・・・お酒美味しいんですよね・・・そんなことまで、思い出しました・・・。


>新潟、群馬・・・とプチ旅行をしておいてなんですが、私、京都に行きたいんですね。

ほお・・・やっぱり、京都は、押さえておきたいですよねー。


>でも、旅行って、一緒に行く人にもよるじゃないですかぁ。
>すっごい仲の良い従姉妹と一緒に旅行に行くのが一番楽しいんですが、彼女は、職場の忘年会が京都2泊なんで、なんとも誘いにくい・・・。
>と、いうことで、京野旅行にいける人を見つけなきゃ~って思ってます。

いやあ、おもしろいですね。

どうして、女性って、2人組なんでしょうね?

まあ、一人旅していると、若い女性が目につくんですけど・・・これがだいたい2人組ですよね。

まあ、おばちゃん連中になると、団体ですけど・・・若いと2人組・・・これが定番ですよねー。


まあ、でも、それが一番楽なんでしょうねー。


なので、今回の一人旅でも・・・女性の二人組に声をかける機会はけっこうありました。

まあ、あんまり不審がられなかったんで、結果オーライでしたけどね。

にしても、二人組が多かったなー(笑)。


京都旅行のパートナー見つかることを祈ってます。はい。


>実は、数々の歴史の舞台となったあの場所。
>私は、あまり自分の目で見たことがないんです。
>ゆるちょさんは、歴史好きだし、リアルなものがお好きなので、色々ご存知かなぁ?って思いますが、どうですか?

僕は関空の仕事で、大阪に長く滞在していた20代の頃、よく週末を利用して、京都に行っていました。

焦げ茶色の京阪電車に乗って、大阪から京都へよく出ていましたねー。

あの色、味があって、好きだったなー。


当時から歴史物が好きだったので、いろいろな場所に行ったのを覚えていますけど・・・「蛤御門の変」の蛤御門に手を触れた時には・・・なんか、歴史の息吹を感じたというか・・・。

こう門の各所に、穴があいてて・・・、

「これって、もしかして、弾痕?」

なんて思って、驚愕してましたねー。


ここで、来島又兵衛の長州軍と、西郷の薩摩軍、そして、会津藩が戦ったのか・・・と、妄想を激しくしておりました・・・。


あと、京の街を歩いている時に、僕はよく目についた、京菓子のお店にすぐ入って、お店オススメの京菓子を買っては、

食べながら京都の街を歩いていました。なんかテクテク歩きながら、三十三間堂のあたりを観光してましたねー。

その京菓子を食べ歩く雰囲気と、京の町並みが、なんとなくいい感じで・・・三十三間堂の印象がとても良かった記憶があります。


ニシン蕎麦も食べたっけ・・・まあ、京は、料理も美味しいですし・・・斜に構えずに庶民的に攻めたら、案外楽しかった記憶がありますねー。

やっぱり、リアルなモノは、いいですよ・・・次は新選組関係、見てみたいですね。その時、全然行けなかったんで・・・。


・・・と、まあ、それは20代の頃の記憶ですけど・・・また、のんびり行ってみたいですね・・・今度はもう少しお金をかけて・・・いい宿にも泊まりたいですしね。


>やっぱり、自分で足を運んで、その土地の息遣いを感じながらいろんなものを見て、そして、美味しいものを食べたり話したりって、旅行の醍醐味ですよねぇ。

おっしゃる通りです。・・・でも、京都に行くパートナーは、やはり、「組!」好きな女性と行くと、さらに盛り上がるのでは?

特に、ちゃずさんの場合は・・・(笑)。


まあ、でも、ちゃずさんのおっしゃるとおり、土地の息遣いを直接感じるというのは・・・これは醍醐味です。

最初に蛤御門の前に立った時は・・・鳥肌が立ちましたからね・・・。

そして、やっぱり、食ですよねー。

今度は、いもぼう平野屋あたりにも、行きたいもんです。


>冬の嵐山も行って見たい場所のひとつです。

ほう・・・冬の嵐山ですか・・・。

冬の夜の渡月橋なんかも・・・月明かりに照らされた渡月橋を見ながら、日本酒なんぞ、頂いたら、いい酒の肴になるかもしれませんね・・・。

僕は、春と秋に、行ったことがあるだけで・・・そうか、冬の嵐山と来ましたか・・・。

渡月橋なんて、水面に映った、月を渡っちゃうんですよ・・・風流な名前ですよね、さすが京の都です。


また、なんとなく、行ってみたくなってきましたねー(笑)。


>今年は、スノボじゃなく、そういった場所を訪れてみたいなぁと。

一度行くと、また、何度でも行きたくなる・・・京都の魅力はそこにあります。

スノボどころじゃ、なくなっちゃうかも・・・なんてね。


ちゃずさん、コメントありがとうございました。


しかし、考えてみると、京都は一人旅する場所じゃあ、ないかもしれませんね。

僕の場合は、出来れば、気心の知れた彼女と・・・もう、そういう年齢なのかもしれませんね。

となると、当分行けそうにない、けどねー(苦笑)。


まあ、しかし、時間が経てば、また、違った形にもなるでしょうから、

その時になったら、京都旅行も楽しめるかもしれませんね。


ああ、秋の日ですねー。


ちゃずさんは、今頃、旅の空でしょうか。


ではでは。

10月28日 女性も思い出にひたる時が、ある!(昔の男!)

2012年10月28日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

いやあ、朝から、気持ちがいいですねー。

日曜日の朝・・・まあ、少し曇っていますが、いつものように、朝焼けの中、歩いて来ましたー。

熱いシャワーを浴びた後の冷たいお水が美味しいですー。

まあ、身体も、ホカホカして、気分がいいですねー。


しかし、すっかり、晩秋ですねー。

朝から寒いです。外は・・・。


おかげで、もうすっかり、コタツを出して・・・ぬくぬくしてますねー。

こう、コタツで、熱燗なんて、いいですよー。

こう、鍋ですね。やっぱり、そうなると。


まあ、コタツで、熱燗で・・・これで、彼女がいたりすると、いいんですけどねー。

こう、差しつ差されつ・・・なんて、楽しいですよねー。

こう、お互い酔っ払ってきちゃったりして・・・・そうすると、もちろん、気分は上々になって・・・・いやあ、思い出にひたってしまいそうですが、

危ない危ない・・・でも、男って、いろいろな思い出で遊べるので、なかなか楽しかったりするわけですが・・・。


まあ、でも、そういうのは、男だけじゃない・・・なんてな話をひとつ・・・。


あれは、夏頃の話でしたねー。


その時、僕は、既婚者の女性、仕事仲間の仮名叶田さん(32)と飲んでいました。

彼女は、5歳の男の子の母親でもあります。

「今、一番しあわせを感じる時って、どんな時ですか?」

と、僕はマンハッタンを飲みながら、しあわせそうな笑顔を見せる、叶田さんに、聞いてみました。

「そうね。やっぱり、息子が元気な笑顔を見せる時かしら。旦那と息子が庭で遊んでいるのを、洗濯物を干しながら、見ている瞬間が、しあわせよね」

と、都内に一戸建てを持っている叶田さんらしい、お話でした。

「でも、すごいですよね。都内に一戸建てなんて・・・。ローンも、けっこう大変でしょ?」

と、素直に聞いてしまう僕も僕ですが・・・。

「そうね・・・でも、私の両親も一緒に住んでるし・・・広いほうがやっぱりいいし・・・共働きだから、なんとか、なるのよ」

と、叶田さんは話します。

「お子さんは、普段は、ご両親が面倒見ているんですか?」

と、僕が聞くと、

「そうなの・・・まあ、家にいる時はね・・・朝、私が、保育園に連れて行くから、帰りは、お爺ちゃんが引き取りに行ってくれて・・・だいぶ楽してるわ」

と、叶田さん。

「なるほど・・・でも、お孫さんのためなら、ご両親もがんばっちゃうんじゃないですか?」

と、僕が言うと、

「そうなの・・・ほんと、うれしそうにしているから、親孝行にも、なってるかなって、思うし・・・旦那の方は、二親とも、もう亡くなっているから、「俺たちしかいない」って感じになってて」」

と、叶田さん。

「だから、逆に元気なの、うちの両親」

と、叶田さんはうれしそうに話します。

「なるほど・・・でも、そういうひと最近多く感じますね。お爺ちゃんお祖母ちゃんに子育てを手伝ってもらう女性・・・」

と、僕が言うと、

「でも、これ、絶対いいわよ・・・子育てって、やっぱりストレスも溜まるし・・・親に任せられると安心だし・・・向こうはベテランだからね」

と、叶田さん。

「まあ、そうですよね。それに、孫相手だと、ご両親共に、やっぱり元気になるでしょうし・・・」

と、僕が言うと、

「そうなの・・・生きる張り合いが出るっていうのかしら・・・だから、いつも笑顔ね、うちの両親は」

と、叶田さんは、笑顔で、ミモザを飲み干します。

「えーと、マスター、次は、カンパリオレンジくださーい」

と、叶田さんは、元気です。

「なるほど、だから、今日、一緒に飲もう!って誘ってくれたんですね」

と、僕が言うと、

「うん。今日は旦那も遅いって言うし、子供も、両親に任せられる日だから・・・少し気分転換!」

と、笑う叶田さんは、美しい。

「子育ては楽しいけど・・・やっぱり、ストレスも溜まるのね・・・だから、たまには、こうやって、お酒飲んで、ストレス解消しないと、喧嘩になっちゃうから」

と、叶田さんは、話してくれます。

「いつも定時帰りの叶田さんに誘われるとは思いませんでしたよ。まあ、3時のお茶が精一杯かと思ってましたから・・・」

と、僕が言うと、

「そうね・・・でも、たまの気分転換が大事なのよ・・・それにタケルくんと飲んでると、昔つきあってた、男と飲んでるような気にもなるし・・・」

と、叶田さんは、随分はっちゃけた会話です。

「え?そうなんですか?」

と、びっくり気味の自分です。

「ちょっとね、似てるところが、あるかなあって・・・まあ、昔の話だから」

と、叶田さんは、少し酔っているみたいです。

「湘南が好きなひとで・・・東京生まれの東京育ちのひとだったけど・・・週末は車飛ばして、よく江ノ島に連れて行かれたわ」

と、叶田さん。

「まあ、僕もサラリーマン時代は、長く鎌倉に住んでましたから・・・そのあたりが、匂うのかもしれませんね」

と、僕が言うと、

「そうなんだ・・・だから、雰囲気が似てるのね・・・そうだったんだ・・・」

と、叶田さんは、クイズの答えを知ったひとのように、楽しそうに笑います。

「それとね・・・タケルくんの手・・・その綺麗な手の感じが、彼に似てるの・・・」

と、叶田さんは、本格的に酔っているようです。

「はあ・・・どこにでもあるような、普通の手ですけどね・・・」

と、僕は懐疑的。

「ううん・・・違うの・・・ひととは、違う手だわ・・・私には、わかるの」

と、その手を掴んで頬にこすりつける叶田さん。

「すべすべして・・・懐かしい」

と、叶田さんは、完全に酔っている感じですね。

「あ、ごめん・・・ちょっと彼と飲んでる感じになっちゃって・・・ごめんなさい」

と、我に返る叶田さんです。

「少し水、飲んだ方がいいかもしれませんね・・・マスターお水!」

と、僕が頼みます。

「その彼がね・・・すっごく好きだったの・・・職場で・・・建設現場の事故で亡くなってしまったけど・・・」

と、叶田さんは話してくれます。

「そうだったんですか・・・その思い出が、忘れられないんですね」

と、僕が言うと、

「正直言うとね・・・そうなの・・・でも、今はしあわせよ。旦那はやさしくしてくれるし、子供はかわいいし・・・両親もしあわせそうだし・・・」

と、叶田さん。

「でも、たまに・・・彼と一緒になってたら、どんなだったろうなって、ふと思うの・・・」

と、叶田さん。

「気持ちが大きくて、やさしくて、暖かいひとだった・・・いつも、わたしを笑顔にしようと、虎視眈々と狙ってた、楽しいひとだった・・・」

と、叶田さん。

「そういうところが、タケルくんに似てるのよ・・・だから、今日も誘ったの」

と、叶田さんは、笑顔。

「まあ・・・その彼を思い出したくなったら、いつでも、誘ってくださいよ。僕でストレス解消になるのなら・・・全然オッケーですから」

と、僕。

「ごめんね・・・少し酔っていたみたい・・・なんだろう、しあわせなのに・・・おんなって、そういうことを思う生き物なのかしら・・・」

と、叶田さん。

「そうなのかもしれませんね・・・なにか、言葉に出来ない、ストレスが溜まっているのかもしれませんね。叶田さんは、気づいていない種類の・・・」

と、僕。

「ふふ・・・そうかもしれない・・・」

と、水を飲み干す叶田さんは、ふと、僕を見て、笑顔になります。

「でも、いいわ・・・ストレス解消の方法が、見つかったから」

と、叶田さんは、笑顔。

「タケルくん・・・たまに、こうやって、飲んでね・・・でないと、ストレス解消出来ないから・・・ね」

と、叶田さんは、結果オーライ的な笑顔。

「はあ・・・まあ、僕で良ければ、いつでも、お相手しますよ・・・でも、飲むだけですからね」

と、僕が言うと、

「もちろんよ・・・私もちゃんとした、大人のおんなですから」

と、叶田さんは、笑顔。

「大人のおんなだから、怖いんじゃないですか・・・」

と、僕が言うと、

「ふふ・・・タケルくんって、案外、怖がりなのね」

と、叶田さん。

「男は、怖がりなんですよ。女性に比べて」

と、僕が言うと、

「嘘嘘・・・タケルくんは、強いくせに・・・」

と、笑う叶田さんです。

「まあ・・・そのあたりは、いいでしょう・・・俺もお酒・・・マスター、マンハッタン、もう一杯」

と、なんとなく、すべてを、やり過ごすと、場をリセットする僕でした。


都会の夜は、更けていくのでした。


女性もいろいろなんですね。

というか、人生いろいろって、感じです。

いろいろなんだなあ、みんなって、そんな感じですねー。


さて、今日はあまり天気がよくないそうで・・・ま、家で楽しみますか!

昼からシャンパンとか、飲んじゃったり・・・天ぷらでも揚げようかな・・・いとこ夫婦でも、呼んで、昼からパーチーパーチーにしちゃいましょう。


楽しい週末、存分に、楽しみましょう!


ではでは。

10月27日 男性に求められる、男性が勘違いする「賢さ!」とは?

2012年10月27日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

朝の90分のウォーキングを終え、朝焼けの街に帰ってくると、

まあ、土曜日の朝ということもあって、気分がいいですねー。

身体はホカホカしているし、血流が全身くまなく巡っているのが、実感出来るし、

まあ、ウォーキング・ハイ、で充実感バリバリです。


熱いシャワーを浴びた後、鏡を見ながら身体を拭く時に、

自分のボディラインの綺麗な身体を見ると、気分がいいですね。普通に。

「おー、これなら、恋人に裸を見られても、喜ばれんじゃね?」

と、素直に思えますからねー。


まあ、体脂肪率は、16%でキープ出来てますから・・・まあ、4月くらいから、また、落としていけばいいですからねー。


まあ、いずれにしろ、有酸素運動は、体脂肪を燃やしますから、いいですねー。


しかし、最近は、ほとんど真っ暗の中、ウォーキングしていますねー。

もう、5時半過ぎないと、日の出を迎えませんから・・・。

なので、もちろん、歩き出しは、真っ暗・・・。


星がまたたいていて・・・今日もオリオン座が綺麗でした。

そんな降るような星たちを見ていると、これまた、いろいろ思い出しますねー。


まあ、僕の「僕がサイクリストになった、いくつかの理由」を楽しんで頂いている方には、おなじみのエピソードになってしまいますが・・・(笑)。


あれは、まだ、僕が会社に入って一年目とか、二年目あたりのペーペーな頃でした。

当時、僕の知り合いのお姉さんに、まあ、よく食事とか奢ってもらってたりしたんですね。

まあ、美人だし、東京のお姉さん的な感じで、付き合ってる方がいたんですけど・・・。


まあ、その時も夕飯奢ってくれるって言うんで・・・横浜の山手にある、とあるイタリアンレストランで飯奢ってもらったんですけど、

僕は油断して、ワインをしこたま飲んじゃったんですねー。

「まあ、相手は東京の姉だしな・・・」

的に・・・。(ちなみに僕は一人っ子ですけど(笑))

なので、帰りに、近くにあった、「港が見える丘公園」に寄って、港の夜景や、降るような星空を見ながら、一休みしていたわけです。酔い覚ましに。


そしたら・・・。

突然、左の頬に、「ぬちゃ!」っとした感触が・・・。

「は?」

と思って左にいる彼女を見ると・・・しみとおるような笑顔で・・・。


ま、そこで、突然キスされたことに気づいたわけですが、僕は、まー驚きましたね。

まあ、僕は女性心理のわからない、アンポンタンでしたからねー。


まあ、でも、僕はこれに類することが、多いことに、あとで気づくんですね。

というか、女性って、好きな男性と一緒にお酒飲んでると、盛り上がって行動に出ちゃうんですよね!


まあ、バーで飲んでて、突然キスされたり、職場のみんなで飲んでるのに、

「わたし、結婚していなかったら、絶対に、タケルさんと結婚してた!」

と、突然宣言されたり・・・二人でエスケープしようと誘われたり・・・。


女性は、ここぞ!という時に行動に出ちゃうんですよね。


まあ、僕は割と受け身で・・・そんなことに改めて、気づきますねー。

ま、どれも懐かしい思い出ですが・・・降るような星空を眺めていると、そんなことを思い出しますね。


ま、僕は女性心理のまったくわからない、相当なアンポンタンだったんでしょうねー。


反省しよ(笑)。


さて、話は変わりまして・・・昨日の離婚カウンセラーの女性の話の続きを・・・書いてみたいと思います。

まあ、経験豊富な女性は、いろいろ男性にとっての金言をくれますからねー。


そのあたり、書いてみたいと思いまーす!


ま、仮名高橋さん(36)は、20代での離婚歴1回の、今はしあわせな結婚生活を送る、4歳の女の子のお母さんです。

「結婚には「賢い」男性がいいって、言ったけど、よく男性って、「賢い」の意味を勘違いしているひとが多いのよね」

と、彼女はグラスホッパーを飲みながら話してくれます。

「え?どういうことですか?」

と、僕。

「男性って、「学校での成績がいい」とか、「会社で仕事が出来る」とかを、「自分は賢い男性だ」という意味に捉えたりしない?」

と、彼女。

「ああ・・・その話ですかー。それ以前にも指摘されたことが、ありますねー」

と、僕。

「つまり、高橋さんの言う「賢い」とは、女性にとっての「賢い」だと言うことですよね?」

と、僕。

「そうなの・・・女性にとって、「学校での勉強の成績がいい」とか、「会社で仕事が出来る」なんて、なんのアピールポイントにもならないの」

と、彼女。

「まず、そこがわかっていない男性が、ほとんどでしょう?「俺、東大出だからさー」って、ナンパしてきたバカがいたわー。あれ、何考えているんだろう?」

と、少し怒っている高橋さんです。

「「俺は誰の為に仕事をしていると思っているんだ!」って、よくDV寸前の男が奥さんに言うセリフなんだけど、女性から言わせれば、男は仕事して当然なのよね」

と、彼女。

「だって、女だって、家事をして、子供を育てるのは、当たり前のことだもの・・・そこを言われても、当然のことなんだから、不快なだけなのよね。妻としては」

と、彼女。

「まあ、そうでしょうねー」

と、僕。

「でしょー・・・それがわからない男性も、また、多くって、いやになっちゃうのよね・・・・だから、離婚が増えるのよ・・・」

と、離婚カウンセラーとしては、言いたくなる愚痴なんでしょう。

「女性が男性に求める「賢さ」って、女性を上手に扱ってくれて、毎日、気分よく生活させてくれるってことなのに・・・それがわかっていない男性が多いわ・・・」

と、彼女。

「タケルくんは、結婚したら、女性をどう扱おうと思ってる?」

と、高橋さんは、僕に試験を課したようです。

「そうですねー。まずは、女性は「男性の見た目」を大事にしますから・・・普段、目に涼やかな風情でいたいと思いますね」

と、僕。

「まあ、僕は今でも朝トレを欠かしませんから・・・朝一ウォーキングなり、ランニングなりやるし・・・出来ればかみさんと一緒にやって、朝から一緒に気持ちよくなりたい」

と、僕。

「まあ、それから、かみさんの細かい変化に気をつけますかねー。ファッションだったり、髪型だったり、そういう細かい変化に気をつけてあげたいですね」

と、僕。

「あとは、まず、大事なのは、一日終わって、夕食の時に、多分、かみさんは話したいことが一杯あるでしょうから・・・」

と、僕。

「とにかく、話を、根気よく聞いてあげて、「そうだったんだー。そりゃ、よかったじゃん」と言ってあげたいですね。ま、このあたりは、5歳の少女をあやす感じかな」

と、僕。

「それから、記念日をたくさん作って、お互い祝いたいですね。カードや、花を送り合ったり・・・いずれにしろ、たくさん会話することは、大事ですからね」

と、僕。

「多分、僕は毎日・・・朝一メールをかみさんに送ると思います・・・昨日かみさんにあったことを題材に・・・ちょっとおもしろい記事にしてね」

と、僕。

「とにかく、かみさんの褒めたい点をたくさん見つけるようにするでしょうねー。ハッピーエナジーをたくさん、かみさんにあげたいですから」

と、僕。

「かみさんにハッピーエナジーを、たくさんあげておけば・・・ちゃんとそれは自分に返ってきますから・・・家庭をハッピーエナジーで満たしておく・・・それが一番かな」

と、僕。

「いずれにしろ、かみさんが、毎日、朝から、気分アゲアゲになるように・・・素敵なことが、毎日溢れるような、そんな家庭を目指しますかねー」

と、僕。

「うん。さすがは、タケルくん・・・女性と言うものが、わかってるわ・・・今言ったことをしてくれれば、大抵の女性は、毎日気分上々でいられる・・・」

と、彼女。

「女性は、毎日の朝の気分を一番大事にするってことが、よーくわかっている解答ね・・・100点満点をあげましょう」

と、高橋さんは、上機嫌で、にっこりと笑顔をくれます。

「タケルくんみたいな、男性を「賢い」って、言うのよ・・・それがまったくわかっていない男性がいるから・・・離婚も増えちゃうのよね・・・」

と、ため息をつく高橋さんです。

「でも、ほんとに女性のことをよーくわかっているのね・・・タケルくんは」

と、彼女は、少しびっくりしたような表情です。

「それは、高橋さんみたいに、女性のことをいろいろ教えてくれるひとが、たくさんいたからですよ・・・僕の周りに・・・」

と、僕。

「そっか。タケルくんは、男性にも女性にも人気あるし・・・特に年上に気に入られるもんね・・・それで知恵が集まるのね」

と、彼女。

「特に女性にアドバイスを受けますから・・・さすがに、相当アンポンタンだった僕でも、女性のことが、わかるようになるわけです。はい」

と、僕。


「でも、男性って、どうして、女性のちょっとした変化が、わからないのかしらねー。ね、なんでだと思う?」

と、グラスホッパーを飲みながら、彼女は言います。

「うーん、それは、男性が・・・自分のファッションにさえ興味のない人間が多いからじゃないですか?」

と、僕。

「「男は外見じゃない、中身だ」みたいな、ダメ男が作った言葉を信用しちゃっている・・・そういう男性が多いんじゃないですかね」

と、僕。

「あの言葉は、ダメ男が作ったんだ?」

と、ちょっと笑う彼女。

「ええ。だって、出来る男は外見だってちゃんと気を使えますよ。億劫でファッションの勉強すらしないダメ男が、言い訳を言っているに過ぎない・・・でしょう?」

と、僕。

「ふふ・・・そうね。確かにそうだわ・・・言葉にも、ダメ男が作った言葉があるのねえ」

と、感心したように、言う彼女。

「僕は、そういう言葉って、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」の場合が多いと思うんです。出来る男のやってることを、ダメ男が言葉にしている場合が多い・・・」

と、僕。

「例えば、簡単なところでは、「英雄、色を好む」なんて言葉がありますが、あれも、ダメ男が英雄に嫉妬して作った言葉ですよ」

と、僕。

「実際は、「英雄は、女性に人気があって、当然、愛される」・・・それを嫉妬したダメ男が、「英雄色を好む」・・・つまり、「英雄は好色だ」と、馬鹿にした言葉ですよ」

と、僕。

「嫉妬から作ったくだらない言葉・・・それがありありとわかるでしょう?「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」そのものです」

と、僕。

「確かに、そうね・・・ことわざだからって、無闇に信用しちゃ、いけないのね・・・」

と、彼女。

「で・・・だから、出来る男は、ファッションにも精通しているし、女性のファッションの意味だって、わかりますよ」

と、僕。

「例えば、女性の髪の毛は、男性に対する重要なアピールアイテムだから・・・髪型を変えたってのは、男性に対する攻撃方法を変えたってことでしょう?」

と、僕。

「そうね。それがわからない男共は、多いけど」

と、彼女。

「だから、そこは気づいてあげないと・・・女性がせっかくアピールして、要は、話しかけて来ているのに・・・それが理解出来ないようでは・・・恋愛対象失格です」

と、僕。

「ふふ・・・手厳しいけど、あなたの言うとおりだわ・・・」

と、彼女。

「女性は会話して欲しいんですよね。好きな男性に振り向いて欲しい・・・そして、やさしくかわいがって、欲しい・・・つまり、女性は未だに小さな少女のままなんだ」

と、僕。

「そうね・・・そのとおり・・・」

と、彼女。

「だから、強い女性にこそ、やさしく甘えさせてやるべきだし・・・まずは、ファッションの意味をわかってやらなきゃ、いけないんだ」

と、僕。

「うん、そうなのよ・・・」

と、彼女

「女性が朝一ファッションを決める時って、その時、恋している男性が喜んでくれることを祈って・・・それでファッションを決めるでしょう?」

と、僕。

「うん。そうよ・・・よくわかるわね・・・」

と、彼女。

「まあ、それくらいは・・・だから、もし、自分が恋されていたら・・・例えば、その女性がなぜオレンジ色のセーターを着てきたか、考えてみればいい」

と、僕。

「その女性は、そのオレンジ色のセーターが一番好きだった・・・自分でも似合うと思っていたから、一番好きだったりするわけです。その姿を恋する相手に見てもらいたい・・・」

と、僕。

「それが女ゴコロというものでしょう?」

と、僕。

「そうね・・・もし、それで、相手が喜んでくれたら・・・こんなに嬉しいことはないもの・・・」

と、彼女。

「ファッション感覚のある男性なら・・・オレンジ色のセーターを着た彼女を見て、「あ、すっげー似合っている!」って思えるし、それを言葉にして、女性に伝えますよ」

と、僕。

「つまり、オレンジ色のセーターが彼女にとってハッピーエナジーだったから、それが男性にハッピーエナジーとして伝わり、その男性もハッピーエナジーを出すことにつながる」

と、僕。

「ハッピーエナジーを貰った女性は、うれしくてしょうがないはずです。だって、自分のおしゃれが、好きな男に、認められて褒められたんだから・・・天にも昇る気持ちでしょう?」

と、僕。

「うん。わかるわ・・・ほんとに、嬉しいもの・・・そういう時」

と、彼女。

「それこそが・・・男の「賢さ」そのものなんじゃないですか?」

と、僕。

「少なくとも、「男は外見じゃなく中身で勝負」なんてダメ男の作った言葉に逃げ込んでいるようじゃ、最初から話になりませんよ」

と、僕。

「ふふ・・・タケルくんは、時に辛辣だけど・・・それが女性達が求める男の「賢さ」そのものだわ!」

と、彼女。

「それがわかっていない、ダメ男が多いのよ・・・ま、タケルくんなら、大丈夫みたいね、結婚・・・」

と、彼女。

「賢くって、強くて、とっても美しい、尊敬出来る女性を見つけなさい・・・タケルくんなら、きっと、それが出来るわ・・・私が保証する」

と、高橋さん。

「あなたなら、絶対に、そういう女性をしあわせに出来る・・・わたしが保証するから」

と、高橋さん。

「その代わり・・・式に呼んでね・・・あなたが妻に選ぶ女性を、見てみたいもの・・・」

と、彼女。

「そうですね・・・高橋さんにオッケー貰えるような、女性を探すようにしますよ。がんばって、ね」

と、僕。

「応援してるから・・・」

と、高橋さんは、やわらかな笑顔で僕に言ってくれるのでした。


と、まあ、そんなことがありましたね。
 
まあ、僕もいろいろ教えられて女性のことが、やっとわかるようになったわけですからねー。
 
ま、道のりは、長かった・・・ということでしょう。
 
 
さ、今日は土曜日。10月最後の週末ですねー。
 
今日も、のんびりアウトドアを楽しんで来ることにします。
 
秋ゆく街で。
 
 
ではでは。

僕がサイクリストになった、いくつかの理由(57)

2012年10月26日 | アホな自分
「おはよう!」

と、朝、社に現れた片桐ショウコ(36)は、白に近い薄いベージュのフリルスカートのスーツを着ていた。

すっぴんに近い、ナチュラルメイクのやわらかい笑顔は、同じフロアの男性編集者のハートを虜にするのに十分だった。

4月頭の月曜日、ショウコは、雑誌「Joie」の美人編集長に変身していた。


季節は春に変わっていた。


「ショウコさん・・・すごい変わりようというか・・・いきなり、さわやか系の美人に変わりましたねー」

と、夕方、イタリアンレストラン「グラッチェグラッチェ」で、ショウコと待ち合わせたアイリは素直に感想を述べる。

「まあ、わたしだって、これくらいのおしゃれは出来るのよ・・・今までは単に男を避けてたから・・・そういうおしゃれにしていただけで・・・」

と、ショウコはやわらかな笑顔で話している。

「タケルも、今のショウコさんに会ったら・・・正直驚くと思います・・・タケル、美人が大好きですから・・・」

と、アイリは苦笑する。

「それくらい、わかるわ・・・だって、社で一番美人な、アイリの彼氏ですもの・・・」

と、ショウコはやわらかく笑う。

「ショウコさん・・・話し方まで、全然変わってしまって・・・まあ、私もうれしいですけど・・・ショウコさんが素敵になって」

と、アイリはうれしそうに白ワインを飲みながら、話す。

「ありがとう。これも、すべて、あなたとタケルくんのおかげよ」

と、白ワインを飲みながら、やわらかく笑うショウコは、美しい。


と、一転、ショウコは、厳しい表情に変わる。

「私は、女性とは、どう生きて行ったら、しあわせを掴めるのか・・・あるいは、しあわせを投げ出す生き方は何か・・・これまで、ライフワークとして、ずっと調べてきたの・・・」

と、ショウコは、人生の求道者と言った風な表情で話をする。

「私自身、少し厳しい時代を過ごしていたから、余計、女性のしあわせに対して、光を求めていたり、あるいは、他人のふり見て我がふり直せ的なモデルケースを探していたの」

と、ショウコは話す。

「だから、それに関する資料をごく個人的に集めていたのね・・・まあ、一部は、社に保管していたんだけど・・・」

と、ショウコは話す。

「そういう資料の一部に・・・アイリが言ってた、沢村イズミさん絡みの話・・・今朝、社で調べていろいろわかったの・・・」

と、プラスチックファイルに入った紙の資料をショウコは、カバンから、出してくる・・・。

「かなり、ワケありじゃない?そのイズミって子・・・」

と、ショウコは真面目な顔で言いながら、そのプラスチックファイルをアイリの目の前に置く。

「もちろん、彼のお母さんの話なんだけど・・・」

と、ショウコは、アイリの目を、ゆっくりと見つめて言った。


4月頭の金曜日の夜11頃・・・タケルはアイリのマンションのダイニングにいた。

会社から直接アイリのマンションに来たタケルは、風呂に入り、気持ちよく身体を洗い流すと、体を拭き、部屋着に着替えていた。

アイリはビヤジョッキをキンキンに凍らせて、そこに冷たいビールを注いだ・・・タケルは、風呂あがりの冷たいビールを心の底から楽しんだ。

「うわあ・・・金曜日の夜のビールは、仕事モードからリラックスモードへのスイッチ切り替えになるねー」

と、タケルは喜んでいる。

「季節は春だし・・・この週末は、上野にでも、花見に行こうかー」

と、タケルはキンキンの冷たいビールに上機嫌である。

「ふふ・・・上野に花見ね・・・デパ地下で、お弁当買って、ワインも買って・・・もちろん、ビールも買って・・・思う存分、桜を楽しむ?タケル」

と、アイリもタケルの案にノリノリである。

「まあ、その前に・・・今日はドイツ製のソーセージをたくさん買ってきたから、それでビールを楽しんでね・・・ほら、ホットドックも、もうすぐ出来るから」

と、ピンク色のエプロンでうれしそうなアイリは、ノリノリだ。

プリっと音をさせながら、ソーセージを頬張るタケルは、

「これ、うめー・・・ビールによく合う・・・」

と、嬉しさを爆発させている。

「たくさん食べてね」

と、やさしく微笑むアイリに、

「もちろん・・・ほんと、週末は天国だね、アイリ」

と、ほほえむタケル。

「そう言ってくれると、うれしい、タケル」

と、上機嫌で話すアイリだった。


土曜日の朝、二人は一緒にウォーキングをしていた。

薄いブルーのウォーキングウェアに身を包み、同系色のキャップを被ったタケルは、白いランニングシューツで、

ピンク色でウェアを統一したアイリの横を一緒に歩いている。

二人共リラックスした表情で、いかにも楽しそうだ。

「ウォーキングって、気持ちいいね。自転車でも、サイクリストハイになるけど、ウォーキングでも、ウォーキングハイになるんだね」

と、タケル。

「そう・・・わたしはいつもジョギングしているから、運動強度は落ちるけど、でも、週末はウォーキングで、身体の疲れを積極的に取ろうとしているの」

と、アイリ。

「積極的にって、どういうこと?」

と、タケル。

「足に溜まった、乳酸と言う、疲労物質を排出してるのよ」

と、やわらかい笑顔で言うアイリ。

「アイリは、ほんとに、いろいろ詳しいよね・・・おかげで、いろいろ勉強になるよ。僕も」

と、タケルはアイリのスポーツの知識に脱帽している。

「でも、こうして、タケルと一緒にウォーキングできるのが、わたしは、一番、嬉しい」

と、やわらかい表情のアイリ。

「一緒に気持ちよくなれるし・・・たくさん、お話も出来るから・・・」

と、少し赤くなるアイリ。

「なに、アイリ、赤くなっているの?」

と、不思議そうにするタケル。

「ううん、何でもないの・・・それより、ショウコさんが言ってた・・・イズミさんの話で、後で話があるから・・・」

と、真面目な顔をして、話すアイリ。

「ショウコさんから、情報を貰ったんだな、アイリ」

と、タケルの顔は、それまでの少年のようなリラックス顔から、真面目な大人の表情に変貌する。

「ええ・・・」

と、アイリも、真面目な大人の女性の表情に戻る。

「それは、楽しみだな・・・というか・・・怖いもの見たさだけどね・・・」

と、タケルはつぶやくと、二人は真剣な表情で、ウォーキングを続けるのだった。


「これが、そのショウコさんから、貰ったプラスチックファイル・・・」

と、アイリは、朝食後、タケルの座るダイニングテーブルの上に、ショウコに貰ったプラスチックファイルを置く。

タケルはファイルを開けると、中の資料を出して、目を通す・・・。


タケルはひと通り資料に目を通すと、深くため息をつき、資料をテーブルの上に戻す。


「アイリも見たんだよな、この内容・・・」

と、タケルが確認すると、アイリは首を振る。

「タケルが判断して・・・わたしが見ていい内容かどうかを・・・わたしはその決定に従うから」

と、アイリは真面目な表情でタケルを見る。

「なるほど・・・そういうことか・・・」

と、タケルは少しニヤリとするが、

「是非見ておいた方がいい・・・と言って、これはイズミの母親の問題であって、直接、イズミに関係ない・・・むしろ」

と、タケルは言いかける。

「むしろ?」

と、アイリが聞く。

「むしろ、イズミは被害者だよ・・・あいつの性格がああなった原因は、彼女にあった・・・だからこんなことに・・・」

と、悲しそうな表情のタケルは言いながら、プラスチックファイルを、アイリに渡す。


資料をひと通り読んだアイリは・・・同じように悲しげな表情で・・・タケルを見る。


「ショウコさんのことで、イズミには、相当世話になった・・・ショウコさんから、ヒデさんの呪縛を取り除いたのは、イズミの力に依るところが大きい」

と、タケルは冷静に話す。

「そのショウコさんから、イズミの母親についての、こういう情報が出てくるとは・・・なんという皮肉なんだろうな」

と、タケルは話す。

「ううん・・・皮肉じゃない・・・イズミさんが尽力したからこそ、本当のことが・・・お母さんの本当のことが、わかった・・・そういうことなんじゃないかしら?」

と、アイリ。

「なるほど・・・情けは人の為ならず・・・そういうことか」

と、厳しい目でタケルは言う。

「他人の為にいいことをしてあげれば・・・結局、自分に回り回って帰ってくる・・・しあわせ理論のひとつだな、これは」

と、タケルはそう話す。

「大切なことだよ・・・生きていく上では、大事なことだと、僕は思うな」

と、タケルが話すと、

「わたしも、そう思う・・・わたしもそういう思いで、これから、生きていきたいわ」

と、アイリも真面目な顔をして、タケルへの共感を訴えている。


「問題は、この話を、どうイズミに伝えるか、だ・・・」

と、タケルは少し考えこむ。

「まあ、イズミはショックを受けるだろう・・・普通にね・・・」

と、タケルは真面目な表情で話している。

「アイリは女性だ・・・女性として、そのお母さんの行動、共感出来るか?」

と、タケルは真面目な表情で、アイリに聞いている。

「共感は出来ないけど・・・そういう女性はいるだろうな、とは思うわ・・・」

と、アイリ。

「まあ、女性心理には、長けた男だ。イズミは・・・そこに賭けるしかないな・・・」

と、タケル。

「つらいお仕事、させちゃうわね・・・タケル」

と、アイリは、タケルの手を握る。

「いや、これくらい・・・一番つらいのは、現実を知るイズミだ」

と、タケルはアイリの手を握り返していた。


4月上旬の火曜日、夜9時の八津菱電機鎌倉華厳寮の203号室には、タケルとイズミが戻っていた。

田島ガオ(28)は、3月の下旬に自分のアパートに引越し、この部屋は2人部屋になっていた。

「パパの言うとおり、9時前に帰ってきたぜ。まあ、4月のこの時期は、前期の頭だし、まだ、仕事が緩やかだから、問題ないけどね」

と、沢村イズミ(24)は、話している。パパと呼ばれた鈴木タケル(27)は、部屋着に着替えると、アイリにもらったプラスチックファイルをカバンから出してくる。

「イズミには、この間、ショウコさんの問題に関してシナリオ作りを手伝って貰って・・・その御礼じゃないんだけど・・・イズミが知りたがってたお母さんの消息がわかったよ」

と、タケルは静かに言う。

「まあ、正確に言うと、今現在の消息じゃない・・・少し前のお母さんの消息・・・と言ったところか・・・」

と、タケルは、プラスチックファイルを手に持ちながら、イズミに言う。

「このプラスチックファイルに、お母さんが起こした・・・というより、起こされた事件についての資料が全て揃っている。事件は、一昨年の4月に起きている・・・」

と、タケルは言う。

「ちょうど僕らが、この華厳寮で、外の情報を完全に遮断されて新人研修を受けていた時期だ・・・だから、イズミも気が付かなかったんだろう」

と、タケルは言いながら、プラスチックファイルを、イズミに渡す。


イズミは、貪るように、プラスチックファイルの中身を見ている。


「というか・・・なぜ、お父さんや叔父さんがこの事件の内容をイズミに教えなかったか、だ・・・」

と、タケルは言う。

「ま、多分、母親の本性をイズミに知られたくなくて・・・そんな母親を愛したイズミのお父さんも、親戚の叔父さんも立場上・・・隠すことに決めたんだろう・・・」

と、タケルは言う。


タケルの、その言葉を聞きながら、イズミは、中の資料を、凄まじい勢いで、読み込んでいる。


タケルは静かにイズミの様子を見守っている。

イズミは、資料をあらかた読み終えると、ため息をついて、顔をあげる。

「ふ、そういうことだったのか・・・皮肉だよな・・・なあ、パパ」

と、血を吐くような表情で、イズミは、タケルを見る。

「これで、すべてのパズルが解けた・・・違うか、イズミ」

と、タケルは言う。

「ああ、そういうことだ・・・そういうことだよ!」

と、イズミは激昂し、資料を畳に叩きつけた。


タケルは、悲しくその様子を見ていた。


つづく

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