いやあ、最近は、少しずつ明るくなるのも早くなってきて、
少しずつ春に近づいている感じですねー。
さて、今日はドラマの話しますか。
いやー、おもしろいですねー。
「運命のひと」
えー、昨日、晩酌しながら、録画した奴を見ましたが、
まー、なんていうか、いろいろ考えることが出来ておもしろいドラマですー。
こう、でも、女性っていうのは、弱いだけに事態にシビアな目をしますね。
まあ、ある意味、自分を守るやりかたを本能的にわかっている・・・だから、トカゲの尻尾切りも、割りとヘーキでやれるわけです。
というか、それをやらないと身を守れないということを、本能的に、知っているんですね。
だから、それ全般がわかっているから、弓成がのほほんと構えているのに対して、昭子は、
「なに、このお坊ちゃん!」
と、見方を正反対にしたんですね。
「こいつ、口だけ!頼ったら絶対いけない・・・いや、こいつはトカゲの尻尾切りに利用して、なんとか自分だけでも助かるんだ!」
こういう議論の成長が、昭子の中にある・・・女性のスーパーセキュリティシステムですよ。
それに対して、弓成は新聞記者だという、おごりがあるんですね。
「新聞記者である自分は、絶対の立場にいるから、弱者は守らなければ」
こういうおごりがあるから、彼は、
「昭子さんをなんとか助けねば・・・そのためには、自分も情報源の秘匿を守らなければ!」
なんて、甘いことを考えているわけです。
だから、
「彼女を釈放するべきだ」
なんて甘いことまで、刑事に言っちゃう・・・しかし、すでに昭子はトカゲの尻尾切りに邁進していたんですよ。
弱いからこそ、すべてをかけて嘘までへーきでつく女になりきれる。
そこが女性の強さであり、男性の甘さなんですよね。
そのストーリーが存分に現されていて緊迫感を持って楽しめましたねー。
確かに弓成の周辺は、正義という名の元に戦っている戦士みたいな、甘い気持ちになっていますよね。
なんていうか、学園モノの正義漢レベル・・・なんかいい大学出の純粋培養な感じがしますからねー。弓成とか、松重さんとかー。
まあ、でも、国家権力が本気になって牙を向くと、怖いということですよねー。
まあ、でも、確かに、弓成記者の失敗ではあるんだな。
恩あるひとに、迷惑かけたわけだから、日本においては、絶対に敵に周りますよ。そういうひと達は・・・。
だから、弓成はひとを信じてしまった・・・つーか、皆、その弓成を、信じたことが仇になった、ということになるんですよね。
安西をはじめ、おとうちゃんこと小平、家族も、両親も、そして、そのことが、なにより昭子を敵に回してしまった。
まー、怖いですよねー。
でも、弓成ってほんとに甘ちゃんっていうか・・・自分は正義をやっているんだから、迷惑をかけても仕方がない・・・こういう意識が、
やっぱり周りを不幸にするんだな。
僕がいつも言っている、
「俺偉い病にかかった人間は、周りは不幸にする」
って・・・それそのままですよねー。
もちろん、自分の仕事に自信を持つことは、大切ですけれども、信頼を裏切る結果を招くような行為は、絶対やっちゃいけないわけです。
この、信頼で成り立っている社会性民族の国である、日本においては。
だから、こう、昭子の視点で、弓成を見ていると、まー、アホに見えますね。モッくんファンの方には、悪いけど。
モノゴトの見方が甘すぎますよ。
新聞記者がなによりスクープを求めるように、
政治家は、自分の課題達成のためには、利用出来るものは、利用しつくす習性を持っている。
そんな人間に絶対秘匿のニュースソースを渡したら、どうなるか、予測がつくはずです。
結局、自身の目的も果たせないまま、最悪の状況を現出させた。
そりゃあ、昭子にすれば、
「何この甘ちゃん!」
って、なりますよ。
事態を何も変えないどころか、最悪の状況をつくっちゃったわけですからね。
ま、確かに三流の記者ですわ。
しかし、安西に昭子が告白するシーンは、よかったですねー。
あの笑顔一杯の安西・・・言ったら、受け入れてくれるだろうか・・・と心配しながら、告白してみたら、大激怒!
しかも、
「安西さんが信頼している記者だったから」
なんて言っちゃって、
「俺が悪いというのか!」
と更なる安西の激怒を生んで、もうどうしようもなくて、自殺まで考えちゃうわけですからねー。
そういう現実に向き合った昭子と、ある意味、無風の中にいた弓成ですから、まあ、昭子の態度もわかるというもの・・・。
しかし、元に戻るけど、あの安西さんの笑顔、いーよねー。あれー、わざといい笑顔をつくっているわけですよ。
そして、一点、大激怒・・・このメリハリがドラマに緊張感を与えているわけです。
まあ、あの時点で視聴者は、昭子の気持ちに寄り添ってますから、
「あ、安西さん、いい笑顔・・・案外、謝れば、受け入れてくれるんじゃないかしら・・・」
なんて思うわけで、そこで、あの強烈な大激怒ですからね。
「いや、だから、あのー、安西さんだって認めてたじゃないですか、弓成記者は!」
みたいに言いたくなる・・・ちゃんとドラマでもそうなって、
「俺が悪いっつーのか!」
と怒られて、そりゃあ、もう、どうしたらいいかわからなくなりますよね。視聴者も。
だから、視聴者は、昭子の気持ちがよーくわかるんだなー。
でも、安西、ほーんと大激怒で、笑っちゃいました。
つーか、安西さん強面系だから、余計ね・・・そうか、あそこで激怒の怖さを強調したかったから、安西は笑顔がやさしくて激怒顔が怖い、石橋凌さんキャスティングなのね。
納得納得。
まあ、安西にすれば、更迭は免れないことを一瞬で理解したでしょうからね。
ある意味、自分の人生の夢を破壊されたわけですから、激怒しないわけがない・・・ま、想像力の問題ですけどねー。
しかし、ほんと、あそこ、よかったなー。
ほんと、自殺したくなりました。
つーかねー、あーいう笑顔のひとを激怒させた経験っつーのも、僕もありましたから、
そういう若気の至りっつーのを思い出して、なんか、感慨深かったですけどね(笑)。
しかしねー。
確かに、弓成の敵になるひとの立場にたって、考えると、いかに弓成という記者がだめか、わかりますね。
昭子の立場にたってみれば、使えないお坊ちゃんだし、
安西の立場にたってみれば、信頼していたのに、このザマだし、
小平の立場にたってみれば、信頼を裏切る、三流記者だし、
義理の父親母親からみれば、娘を不幸にする最低男だし・・・。
すべては、弓成の新聞記者としてのおごりから出ている・・・そんな風にも見て取れます。
だって、
「情報源は絶対に守る」
と言いながら、やっていることは、情報源を危険にさらし、あろうことか、退職させちゃうわけですから、
そりゃ、人生棒に振ったも同じですからね。
守ってないんだ。守るというのは、口だけで、結局、守ってない・・・嘘つきなんだな、彼は。
だから、いろいろなモノを今後失っていくんでしょうね。
社会的信頼も責任も・・・それが、最終的な形に突き進んじゃう、ということでしょうね。
弓成を調べる刑事・・・その声の感じの暖かさと信頼出来る口調・・・そして、漢な感じの風貌・・・どこかで見たことがあると思って、
よーく見ていたら、
「あ、こいつ、風林火山の「河越夜戦」の時に、「管領様・・・それは・・・」と批判していた管領側で唯一、できそうな武将、長野業正じゃん!」
と、途中で閃きました。
そういや、カピ様も出ているし、由布姫も出てるし、案外、風林火山度、高かったりするのよね、この作品(笑)。
由布姫、最初、ぜーんぜんわかんなかったけどね(笑)。
まあ、大河ドラマファンとしては、そういう見方も出来るんですねー。
しかし、こう女性の怖さとか、シビアさとか・・・こういうのを見ていると、若かった自分が失敗してきたいくつかの恋愛を思い出したりしますねー。
あの時、彼女を守れなかったから、彼女は離れたんだななーってのが、こういうのを見ていると如実にわかる。
若さ故の過ち・・・まあでも、弓成はもう、ひとの親ですからねー。
若さ故の過ちなんて言っても許されない立場です。
だから、若さ故の過ちというのは、若いうちに経験しておくもんだ!ということでしょうね。
そう、感じられましたねー。
しかし、今の僕から見ると、弓成の甘さしか、見えてこない。
昭子の立場で弓成を見ると、お坊ちゃんにして、敵ですよ。
もう、和解の時は、ないんだろうなー。
いやあ、しかし、あの昭子の電話を切るときの舌打ち・・・素晴らしかったですね。
もう、あの瞬間にやさしかった昭子は、消えたんです。
ということは、これからは、自分に有利で、弓成に不利な発言をドンドン開始していくことになりますね。昭子は。
全面戦争勃発、昭子は正面の敵になるんです。
そして、情報に対する見返りがあったことも、話すんでしょうね。
いやあ、追い詰められますなー。
これもすべて弓成のおごりと甘さによるものなんでしょうねー。
ま、俺偉い病の人間をみたら、関わらないことです。
これが、自分を守る、唯一の方法だと、僕は思いますねー。
しっかし、また、来週までが、ドキドキですねー。
いやあ、来週の日曜日が楽しみです!
ではでは。、