「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

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女性に手を出すオトコを選べ!

2016年04月29日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

GWですね。楽しく休みを思う存分楽しみましょう。

と言いつつ、僕は仕事もあるんですけどね。

ま、のんびりやっていきましょう。


ここは御島さん(31)の行きつけのスペイン料理屋さん。スペインバル風な内装で、開放感があります。

「で、ね。わたしはスペインに学生時代に初めて行ったんだけど、その開放感と情熱的な街の雰囲気に」

「一度で魅了されたのよね。ま、浮気の多い土地柄だけど、それだけ皆が一夜の恋に情熱的って事なのよね・・・」

と、御島さん。シェリー酒を飲んでいる。

「じゃあ、御島さんも随分と恋されたんじゃないですか?現地の男性に」

と、僕。同じくシェリー酒。

「あっちの男性にすれば、女性に声をかけるのは、女性に対する基本的なマナーなのよ。どこまで許すかは女性が決める事なの」

「明らかにゆるちょくんの恋の定義「恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノ」に完全に沿っているわね・・・」

と、御島さん。


時刻は8時過ぎで、ビルの最上階にあるこのレストランには、東京の夜景が美しく映っている。


「だから、女性は男性を見る目が鍛えられるって言われたわ。どういう男性が上物で、どういう男性が下級酒か。それを見分けられるように」

「なるまで、女性には、トレーニングが必要だ、ってね。そういう所はマドリードも東京も変わらないわ」

と、御島さん。

「じゃあ、御島さんに聞きますけど、上物の男性って、どんな風に見分けるんです?」

と、僕。

「そうね。まず、オトコは、強い目をしている事が重要ね。その目でその場の人間すべてを仕切る事が出来る事・・・そういう強い目を」

「持っているオトコこそ、強い狼だもの。狼の群れを統率出来る、本物のオトコね。そういうオトコは気だけで、相手を飲み込んじゃう」

「だから、他のオトコ達は頭が上がらないのよ。それだけの目のチカラを持っているオトコこそ、ボスだし、強いし」

「周囲も一目置くし、女性にとっては、底なしのやさしさで、甘えさせてくれる・・・そういうオトコが最高よね。ね、上物でしょ?」

「だから、そういうオトコはなかなかいないの」

と、御島さん。シェリー酒の入った杯をもてあそんでいる。

「なるほど・・・強いオトコにして、底なしのやさしさを持っているオトコ・・・矛盾した内容のように思えるけど」

「出来るオトコは、そういうもんなんでしょうね」

と、僕。

「逆に聞くけど・・・女性が絶対に相手にしちゃいけなダメなオトコってどんなかしら?経験豊富なゆるちょくんなら、そういう男性、今までに、充分、見てきたんじゃない?」

と、御島さん。

「うーん、過去の経験で言うとですか・・・」

と、僕。

「僕が嫌いな種類のオトコは、スピッツ・オトコですね。もう遠い昔、以前いた会社での話ですけど、子会社から上がってきたおっさんがいて」

「そいつは別の職場の課長クラスのおっさんだったんですけど、部が一緒だったんですね。だから同じフロアにいた」

「で、そのオヤジがまあ、毎朝毎朝、自分の部下に対して徹底的に汚い言葉で、怒鳴り散らすんですよ。僕らの部にはそういう文化はなかったし、むしろ」

「そういう行いが部下の意識を下げ、やる気を削ぎ、部全体にも悪影響を与えると言う事を皆知っていたんです」

と、僕。

「部下を朝から、部全体にわざと聞こえるように、怒鳴り散らす・・・これって結局、その課長が毎日「自分だけは、よくやっている」と言う事を、部長にプレゼンしている過ぎない」

「・・・そういう事を部の皆は全員わかっていたんです。「愚にもつかない事をやる人間だな。そんな事やるクズ、初めて見たよ」・・・皆、そう思っていましたけどね」

「それくらい恥ずかしい行いだったんですよ。皆、こころの中で、苦笑してた。それに気づいていないのは、その下から上がってきて、自分の文化を」

「うちの部に無理に押し付けようとした、その新入りの課長だけ。歳も結構いってたし、「俺は叩き上げだから、甘っちょろい親会社の奴らに俺のやり方を見せてやる」」

「・・・くらいの思いで、毎朝、ギリギリ部下を締め上げ、怒鳴り散らしてた。でも、そういう「奢った気持ち」って、すぐに皆わかるんですよ」

「コミュニティの意識を下げ、ダメにする、絶対にやっちゃいけない行いだし、浅知恵ですからね。そういうのは」

と、僕。

「ほんと、そうね。ひとを不快がらす事がこの世で、一番やってはいけないのに。しかも、それって部下の為でなく、自分の為・・・自分が部長からよく思われたいからでしょう?」

「ほんと、レベルの低い、おバカさんね」

と、御島さん。

「ええ。そのオヤジ、しかも、そういう空気すら、読めないんですよ。皆が不快に思っているって事にすら、気づけない。頭が悪いんですよね」

「ま、そういう頭の悪いバカは使えませんから・・・知らぬうちのその課長、いなくなっていましたね」

「コミュニティとはそういうもんです。コミュニティを汚す、使えないバカは情け容赦なく消されるんです。そういう例をたくさんでは無いけれど、僕は見てきました」

と、僕。

「結局、その課長・・・経験が足りないし、思慮も浅かったのね。人間的にも小さいし、そもそも、けつの穴が小さくて、精神的に弱い人間だから」

「スピッツのように、部下を毎朝、怒鳴り散らすだけ・・・それしか能のない、キャンキャンオトコだったんだ」

「しかも、空気が読めないんじゃ、日本社会では、一切やっていけないわ」

と、御島さん。

「結局、それって、部下をコントロールしきれない自分に非があるんですよ。その課長に大きな非が」

「それを毎日全力で、部長にプレゼンしてたって本質にまったく気づかないんだから、その課長は余程頭が悪いって事です」

「うちの部の皆はそれくらいすぐにわかる・・・ま、誰も決して口にはしませんけどね」

と、僕。

「まあ、それは例外としても・・・でも、大企業はやっぱりいい人材を集めているわよ。だから、人を見る目も鍛えられる」

「ゆるちょくんもサラリーマン時代、いろいろな人間を見て、目の肥やしにしたんじゃない?」

と、御島さん。

「そうですね。僕が経験的に学んだのは愛される人間こそがチカラを持つ・・・と言う事ですね」

と、僕。

「ま、「他人を犠牲にして、自分をよく見せよう」なんて上司は最悪ですけどね。うちの会社じゃあ、そういう人間はそのオトコ以外、見なかったですし」

「同業他社の人間とも、よく仕事をしましたけど、そういう人間はなかなかいませんでしたね。「皆でがんばっていこう。弱者を育てながら、組織として、利益をあげていこう」」

「って言うのが基本的な考え方でしたから。そういう文化が根付いていました」

と、僕。

「だから、逆に「他人を犠牲にして、自分だけよく見せよう」って言う、一種、「俺エライ病」の人間はすぐに皆に見抜かれ」

「相手にされなくなっちゃうんですよ。そういう姑息な奴と言うか、自分の利益の事しか考えていない、下種な奴らは」

と、僕。

「だから、結局、皆から愛される人間が出世し、チカラを持っていました。女性に関して言っても、チカラを持っていたのは、男女皆に愛されるマドンナタイプだけど」

「仕事がバリバリ出来る、人間性が大きくて、精神的に強い女性達でした。素敵な強い女性達でしたよ。部下の事もしっかり考えられる大きな人間でしたし、ね」

と、僕。

「ふ。ゆるちょくんは、そういう既婚の女性達に愛されたんでしょう?前に言ってたものね」

と、御島さん。

「ま、遠い昔の話ですよ。もう、会うことは無いし。でも、いろいろな事を教えてくれたな・・・」

と、僕は少し遠くを見る・・・。


「で、その後、サラリーマンを卒業して、今の仕事をするようになって・・・多くの成功者にインタビューする事が出来てますけど、皆、普通に明るいんですよね」

「要はそういう独立を志望出来て、毎日、社会の荒波に耐えてきた人達にとって、ネガティブって、ごく普通の事になっちゃってるんですよね」

「だから、彼ら彼女らにとって、「ネガティブの無い、普通の日」って、楽しくてしょうがないんでしょうね。僕もそれは毎日思います」

と、僕。

「人生の中で、挫折や失敗をたくさん経験して、それをクリアする為の思考と経験を積んできたからこそ、どんな失敗にもレデイートゥゴオーなわけね」

「不安は存在しても、それをこなせる自信があるから、笑顔でいれるって所かしら」

と、御島さん。

「だと、思いますね。だいたいそういう人間は失敗をクリアする体験の数だけ、人間が大きくなっていくって事を知っていますからね」

「当然、そういう笑顔の人間が、皆に慕われ、愛され、チカラを持っていく事になるわけです」

と、僕。

「逆に、成功体験しかしてこなかったオヤジは、基本ビビリで、自分しか信じられなくて、人間性が小さくて、精神的に弱いですからね。ガラスのハートですよ」

「だから、ギャンギャン周囲に吠えるし、失敗しても他人のせいにする。「子供か」って言うんですよ」

と、僕。

「そういう人間こそ、皆から嫌われ、相手にされなくなり、孤独化する・・・そういう真理ね」

と、御島さん。

「ええ。まあ、そういう所です」

と、僕。

「まあ、だからこそ、明るい人間だけが信用出来るって事でしょうね。暗い顔して、不安そうに生きている人間は、ダメですね」

「用心深いって言うけど、結局、処理能力が劣っているから、少しのネガティブに、もう、対応出来ない。すぐ一杯一杯になっちゃう」

「自然、そういう人間は、対応出来ない案件にクビを突っ込まないようにするから、用心深い。だけど、金輪際、人間成長しませんよ・・・」

「だから、他人も信用出来ないし、他からも信用されない。だから、仕事が回ってこなくて、随時、暇している」

「結局、会社にいっても、仕事しなくなる人間って、そういうパターンなんじゃないんですか」

と、僕。

「そういう人間になったら、終わりね。結局、この世で最も大事なのは「日々の成長」だと言う事なのに・・・「日々の劣化」を選んでしまった人達は」

「相手にしちゃいけないって事ね。オトコの生き方にもいろいろあるのね」

と、御島さん。

「そして、社会と言う所では、容易にダメな人間は切られると言う事です。コミュニティに害を与える人間は、早急に消されますから」

と、僕。

「日本社会では、人間を見ていなければ、いけないと言う事ね。日々、常にコミュニティの敵と見なされた人間は、消される運命につながると言う事を肝に銘じておかなければ、ね」

と、御島さん。


「でもさー。ゆるちょくんは「日々の暮らしの中で最も大切なのは「日々の成長」」って言い切ってるじゃない。しかも、「成長はネガティブを越える時に起こる」と定義している」

「すごい明快なのよね。だから、ゆるちょくんは、日々、「ネガティブを怖がらず、むしろ欲しがる」って言う生活をしているじゃない。「ほう、それって難しそうじゃん」って」

「喜んでそういう仕事に手を出してくる。ゆるちょくんがそうだからこそ、事務所の他のメンバーもドンドン難しい仕事に挑戦してくれて・・・日々成長している」

「事務所と言うコミュニティの管理者としては、ゆるちょくんの存在はとても嬉しい存在なのよ」

と、御島さん。

「まあ、僕的にも、そういう毎日が送れて嬉しい限りです。成長こそ、日々の大事ですから」

と、僕。


「でも、そうやって、日々のネガティブを欲しがるようになったきっかけってあるの?」

と、御島さん。

「うーん、思い出してみると・・・日々のネガティブについて考えた・・・それの最初は小学2年生の頃ですかね」

と、僕。

「そんな小さい頃?どんな事があったの?」

と、御島さん。

「当時、ドラえもんを読んでたら、たまたま、パパがたくさんしゃべっている回があって、「珍しいな」と思いながら読んでたんですけど・・・」

と、僕。

「なるほど」

と、御島さん。

「そのパパがのび太くんに言うんです。「昔、エライお侍さんがいて・・・山中鹿之介って言うんだけど、そのお侍さんが月に祈るんだ」」

「「「どうぞわたしに艱難辛苦を与え給え」ってね。それでそのお侍さんは、その艱難辛苦を乗り越え、強くなっていったんだ」ってそういう話」

と、僕。

「尼子再興に尽くした山中鹿之介ね。確かに彼の人生、艱難辛苦だらけね。最後も騙されて殺されちゃったけど・・・」

と、御島さん。

「僕は当時、目新しい四字熟語に食いつく人間だったから、「艱難辛苦」って言う、いかにも難しそうな四字熟語に食いついてさ」

「ま、簡単に言えば、「艱難辛苦」って、ネガティブなわけで・・・当時、小学2年生だった僕は「ネガティブなんか、無い方がいいじゃん」」

「「日々、楽しく過ごせればそっちの方がいーんじゃねーの」って、当然のように思っていましたけど・・・」

と、僕。

「それが小学2年生の体験なのね。まあ、「艱難辛苦」に食いつくのは、ゆるちょくんらしいわ。でも、確かに、小学2年生くらいじゃ、「艱難辛苦」の大切さは」

「わからないかもね」

と、御島さん。

「で、次にそれっぽい体験って、これは大学受験失敗なんですよ。そこで超ネガティブを体験する事になって、親戚の女性が手のひらを返すように冷たくなったり」

「「女性は精神的に傷つけたら、一生嫌われる」とか・・・いろいろ経験からわかる事があったんだよね」

と、僕。

「ゆるちょくんが他の男性と違うのは、そういう女性に対する原体験みたいなモノがあったからなのね」

と、御島さん。

「そう。あの頃は随分、「取り返しの付かない事をしてしまった」と悔やんだモノだけど・・・まあ、いい勉強になったよね」

「で、1年の浪人生活を挟んで、志望の学科に入学出来て・・・そこで「はた」と気づくんだよね。浪人して大学に来た奴とストレート組では」

「明らかに人間の強さが違うって事に。浪人を経験している人間は、自分プロデュースをして、ネガティブを全力でポジティブに変える経験をしてきた人間だから」

「何にでも自信があって、いろいろな行動に踏み出していける人間だったんだ。それに比べて、ストレート組は、常に守りに入るイメージが強かった」

と、僕。

「なるほど。人生最大のネガティブとも言える浪人生活を経験しているから、そこから志望学科の入学を決めているからこそ、自分に自信が出来たからこそ」

「チャレンジングスピリッツが鍛えられたと言う事ね。確かにゆるちょくんは常にチャレンジングだし、物事に鷹揚なのは、そこに秘密があったのね」

と、御島さん。

「まあ、だから、僕は大学時代の親友と共に脱サラを志したんだけど、その親友も浪人出身だからね。もう、人生の生き方が違うよ」

「もう、何でもありって感じだもんね」

と、僕。

「それに対して、ストレート組は、守りに入っちゃって、人生伸び伸びしていない印象だね・・・浪人組は何事もチャレンジングだ・・・」

と、僕。

「で、ゆるちょくんの今があると言う事ね。あなたはたくさんの「艱難辛苦」を超えてきたからこそ、日々成長し、人間性も大きくなれた・・・そういう話でしょ?」

と、御島さん。

「ああ。会社の中で働いているだけで、対人間の実際の経験の少ない人間は、人間的にも小さいし、精神的にも弱い。おしゃべりしたい相手じゃないね」

「やっぱり「艱難辛苦」を超えてきた人はちょっと違うよね。ほら、社長になった人間は、「小学生の頃の成績は下から数えた方が速い」なんて言われてるじゃん」

「まさしく、ネガティブを多く超えてきた人が皆に慕われ、社長になるって事じゃないかな」

と、僕。

「結局、人生がチャレンジングか否かと言うのは、人生にとって大きな要素になるのね。「日々の成長が毎日の生活の中で一番大事」と言う事を明確に意識していれば」

「例えば、今日、150のチカラがあるとして、それは明日には、151に成長しなければいけない。だとしたら、150の自分の殻を今日壊して、151に成長する事が」

「今日の大事な使命って事になるもんね。それを意識して出来ている人間と・・・そうでない人間とはすぐに大きな違いが出来ちゃうわね」

と、御島さん。

「ええ。だから怖いんですよ。人は生き方によって、良くも悪くもなるから」

と、僕。

「わたしが一番ダメなのは、「毎日に流されている人」なのね。すごく嫌い。だって、そういう人って毎日ビクついているイメージがあるのよ。勇気も無く、ね」

「だから、今日150だったら、その150を越えないように上手く生きている人」

「そういう人って、見ているとだいたい、150以下に劣化していっちゃう。チャレンジングスピリッツが無くて、毎日、自分を守ってばかりだから」

「100や50のチカラに知らないうちに劣化しているのよ。そういう人って周囲から人が離れていくわよね・・・」

と、御島さん。

「うーん、それに関して人生で言えば、結論って割りと早く出ちゃうんですよね。多くのネガティブを超えて来て、精神的に鍛えられている人は」

「周囲に常に愛されていて、常に笑顔でいられる・・・周囲にたくさん人が集まっているって現象になります」

と、僕。

「それと逆に会社に逃げ込んでいたりして、リアルから逃げている人は・・・精神的にも弱いままだし、人間性も小さいから、その人間を尊敬しようなんて人間はいないし」

「むしろ、孤立している。会社でも孤立しているけど、家でも家族をコントロール出来なくて、家でも孤立している。誰からも愛されないから、周囲に人がいませんね」

と、僕。

「やだわー。そんなオトコ。仕事も家庭も、ほとんど零点って事じゃない。「毎日に流されている人」は、ただただ、毎日不幸になっているって事でしょう?」

「そんなんじゃ、毎日、人生真っ暗だし・・・日々何の為に暮らしているのかしらね」

と、御島さん。

「それでいて、「酒もやらない、タバコもやらない、ただの糞真面目」って言うんじゃ、人間としての、存在の意義すら見えないわ」

と、御島さん。

「結局、そういう人って、学校時代の価値観から抜け出せない人なんでしょうね。怖くて」

「勇気がそもそも無いから、かつて教師に言われた通り、「真面目」って価値観にすがりついている。「真面目」だったら、教師は褒めてくれますから」

「だから、そもそも冒険が怖くて出来ないんですよ。女性にすら手を出せない。高校生くらいの頃、女性に手を出す事はご法度と教えられたから」

と、僕。

「ねえねえ、何を言ってるの?生物は交尾して、子孫を残す為に生まれてくるのよ。サーモンも、孔雀も、ウマや牛だってそうでしょう?カマキリだって、あのゴキブリだって」

「そうなのよ。皆、次の世代を残す為に生まれてくるの。人類だって違いはないわ。それなのに、女性と交尾が出来ないなんてオスとしてあり得ないわ」

と、御島さん。

「まあ、そうでしょうね。そもそも勇気が存在しないから、失敗が怖いんですよ。でもね、人生、最初のトライは誰だって失敗するもんです」

「たまたま第一回目が成功したって、やり方のコツを習得していなければ、どっかで失敗するもんです。失敗するからこそ、やって良い事と悪い事の違いが明確になる」

「その瞬間、相手の女性を不快にしたとしても、その分だけ、正しい答えにひとつ進む事が出来る。それこそが成長です。失敗から成功への道にたった一方踏み出す事が出来る」

「そこが成功する為のすべてのコツですよ。失敗を恐れず、トライするからこそ、成功の道が見えてくるんです。女性の口説き方も体験的につかみとる事が出来る」

「だから、勇気が無かったらそもそも成長しないし、女性を口説く事も出来ないんですよ。そんなの当たり前ですけどね」

と、僕。

「30歳を越えて、いい大人になっても、女性を不快にするオトコって一杯いるけどね」

「あれはどうしてなんだろ」

と、御島さん。

「結婚して、それと同時に女性に対する探求を辞めて、自分の価値観だけを押し付ける、価値観ハラスメント野郎になっちゃったって事じゃないですか?」

「女性の事を一切分析しなくなったと言うか、気にしなくなったと言うか・・・。それより、自分の仕事に全勢力を傾けている・・・そういう自分を誇る人間になっちゃったんじゃ」

「無いですか。サラリーマンであれば、チャレンジングな時間は持たないでしょうから、「長い物には巻かれろ」モードに入って、女性を相手にしなくなった」

「・・・そういう事じゃないですかね」

と、僕。

「確かに・・・結婚して子供が生まれると、奥さんを女性として見なくなる旦那が多いって言うもんね」

「でも、それが家族の不幸を呼んでるようにも思えるけど・・・」

と、御島さん。

「結局、わたし、女性の立場で言わせてもらうと・・・魅力的なオトコをまず、見つけないと、女性のしあわせって、成り立たないって思うのよね」

「そもそもチャレンジングな人生でなく、ただただ「教師に怒られない、真面目と言う価値観」に逃げ込んだ、対人間のコミュニケーション能力の無い」

「人間的に小さく、精神的に弱い男性は・・・勇気がそもそも無いから、いわゆる「ただのいい人」って事なのよ。そんな男性、女性は絶対に相手にしたら、絶対ダメよ」

「だって、その男性が不幸を呼びこむのは、絶対にわかっているんだから」

と、御島さん。

「こういうとあれだけど、「女性に手を出す」を子供の頃から、トライして、リアルな現実で磨かれた男性こそ、経験を積み上げるから、次第に女性を笑顔に出来るようになる」

「って事なんじゃないかしら。ま、ぶっちゃけ、ゆるちょくんは横にいてしゃべっているだけで、思わず笑顔にしてくれるし、そこまで出来るようになるには」

「随分、失敗も経験したんじゃなくて?」

と、御島さん。

「そうですね。御島さんの言うとおり。失敗して、女性に不快な顔をされた経験はゴマンとあるよ。だけど、その失敗のおかげで、今の僕があるって感じだもんね」

「その間に関わってくれた多くの女性に感謝って事だよ。人生というのは、現在何を獲得しているか、だからね。結果オーライなら、過程がどんなモノであろうと」

「女性を不幸にしない限りは、その人生に勝てばいいんだから・・・ほんと、結果オーライ」

と、僕。

「わたしから言わせれば、女性を目の笑う笑顔に出来なければ、本当の大人のオトコとは言えないと思うわ」

「そして、そういう男性を見つけ出して、愛せる女性こそ、本当の大人のオンナと言えるんじゃない?」

と、御島さん。

「わたし達は教師の為に生きているんじゃない。だいたい真面目なんて価値観はクソ食らえよ。魅力の全く無い・・・企業として望むべき社員像をつくった時」

「「酒もやらないタバコもやらない、オンナも奥さんにしか勇気が無くて手を出せない、ただただ真面目に働くだけのオトコ」って言う企業に有利なだけの価値観を作ったんでしょ」

「それって、企業の社員向けの価値観に過ぎないのよ。そんな価値観、大事にする意味がある?一切無いわ・・・」

と、御島さん。

「その価値観を会社が社員に押し付けてるに過ぎないの。会社は社員のしあわせなんて一切考えていないわ。死なないように、労働力を搾取するだけ搾取して」

「企業に利潤さえ産んでくれればいいのよ。それが会社の本音なのよ。日本の組織って皆真面目だから、個人のしあわせより組織の利潤の追求の方が大事なの」、

「結局、会社のいいなりになるオトコって・・・そういうオトコなのよ。言っておくけど、会社の為にいくら働いたって、絶対しあわせにはなれないわ」

「だって、会社の存在は、個人のしあわせの為に、あるのではなく、あくまでも、会社の利潤の為なんですもの。いらなくなればポイよ、企業なんて」

と、御島さん。

「結局、会社が夫婦をふしあわせにしているんですかね。旦那が会社と子供の方にだけ目が行ってる現実があるでしょう?」

「奥さんは女性として見られていないばかりか、ある種、家政婦さんみたいに思われている。でも、その原因は仕事が忙しすぎるから、そうならざるを得ないって事がある」

「会社に24時間拘束され、昇給に関しても年に一回、しかも、ベアも少額じゃあ、オトコとして、やりきれませんよ。そういう仕事環境が奥さんが旦那さんを尊敬出来なくなる」

「原因を作っている・・・僕はそう思いますね。実際、腹くくった奴らは、皆、会社辞めてましたもん。そういう人間達は、自分の魅力を知っていました」

「その魅力を使って、他の仕事で儲ける方が金になる・・・すべての人間がそうだったわけじゃないですけど・・・皆、そんな感じで、脱サラしていたのが事実ですよ」

「実際、脱サラして、自分の魅力を使って儲ける方が絶対にしあわせになれます。だって、自分がしあわせになるように、いろいろ図るんだから」

「そういう人間には行動力がある。チャレンジングなんです・・・」

と、僕。

「結局、ネガティブに打ち勝てる人間か、どうか・・・勇気があるか、どうか・・・女性は男性をその点で見極めれば・・・つまらない人生を歩まないで済むって結論かしら」

「ある意味、女性に手を出せないオトコはパスで、女性に手を出せる、チャレンジングなオトコこそ・・・女性をしあわせにするオトコなのかも」

と、御島さん。

「その結論だと・・・女性に手を出せるオトコには、危ないオトコも含まれると思いますけどね。ダメンズとか・・・」

と、僕。

「そうね。ダメンズは、除外しましょ。その場合」

と、御島さん。


「御島さん・・・チャレンジングなオトコの子を産みたいと思わない?「いい人」なだけのオトコを視界に入れる時間なんて無駄じゃない?」

と、僕。笑顔である。シェリー酒にいい感じで、酔っている。

「あなたは説得が上手いわ。「イエス」としか言えない問いをしかけてくる。それだけゆるちょくんも女性の口説き方を勉強してきたと言う事ね」

「たくさん失敗しながら。・・・でも、「イエス」だわ。わたしはチャレンジングなオトコが好き・・・」

と、御島さん。

「ふーん、じゃあ、この後、行く場所は、自ずから決まっちゃうかな?」

と、僕。

「あら、いいの?そんな戦闘的な発言をして・・・」

と、御島さん。赤いルージュが妖しく光る。

「ふ。冗談だよ。でも、そういう誘いが出来ないと、オトコじゃないんじゃないかなって、思ってね」

「ほう。今日は御島さん、いい手相が出てる。「夜に光りあり」だってさ。これから、どうなるのかなー」

と、僕。笑顔になる。

「言葉で、誘い、スキンシップで手を握る。次はどこ?背中でも、やわらかく、触ってくれるつもりなの?」

「それがゆるちょくんの誘いの通常ステップ?」

と、御島さん。

「御島さんのオーラが「いいわよ」モードに変わったら、何も言わず、キスに移行する。あとは奈落の底まで、落ちればいい・・・」

「って感じだけど、僕は寸止めにも慣れているのさ」

と、僕。

「もう。女性は一度走りだすと、停まれない坂道を全力で走っていくダンプカーだって、ゆるちょくん知ってた?」

「女性は火を付けられると、ヒートアップしていくだけなのよ・・・」

と、御島さんは妖しくつぶやくと、火の酒を飲み干した。


女性はコワイ!

2016年04月27日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

もうすぐGW。今から楽しみですね。

今回は、何しようかなー。


さて、その時、僕らはランチを食べに、事務所の近所のお蕎麦屋さんに来ていました。

「しかし、お蕎麦が美味しいわ。野菜の天ぷらも美味しいし・・・いい季節よね・・・」

と、御島さん(31)は、もり蕎麦と天ぷらを食べながら、満足そうに言葉にしています。

「以前、博多に出張した時、皆、ごぼ天うどんを食べてましたけど・・・ごぼ天・単体でも美味しいですね」

と、池澤くん(24)。

「僕はやっぱり海老天かな。うん、やっぱり美味しい・・・」

と、貴島くん(29)。

「しかし、もり蕎麦、のどごし最高だね。いやあ、日本人に生まれて良かったって感じだよ・・・」

と、僕。

「冷たいお蕎麦が美味しく感じられる季節になったんですねー」

と、ユキちゃん(28)が嬉しそうに笑顔になる。


「御島さん。ちょっと池澤の愚痴聞いてやってくださいよ。こいつ朝から、高校時代の彼女の事を思い出して」

「「あの子、僕の事を覚えているんですかねー。貴島さん、どう思います?」って、うるさいんですよ・・・」

と、貴島くん。

「え?どういう事なの?池澤くん」

と、御島さん。

「いやあ、高校時代、つきあってた女の子が夢に出てきちゃって・・・それが、すごく生々しくて・・・」

「もしかして、彼女、今、僕の事を求めているんじゃないかと思ったら、急に気持ち的にドキドキしちゃって、それで・・・」

と、池澤くん。

「で、その女の子は夢の中でなんて言ってたの?」

と、御島さん。

「いや、言葉はしゃべってなかったんですけど、意味深な笑顔で」

「・・・もしかしたら、彼女、僕に助けを求めているんじゃないかと思って・・・」

と、池澤くん。

「うーん。そうね、安心しなさい、池澤くん。それって多分、池澤くんの妄想が夢になっただけだから。今、実際、彼女がいないから昔の彼女に逢いたくなった。そんな所よ」

と、御島さん。バッサリ斬り捨てる。

「だいたい、その彼女、高校時代の彼女なんでしょ。もう、6,7年前の話じゃない」

「その間、彼女は一切恋していないとでも思ったの?その彼女、魅力的なんでしょ?」

と、御島さん。

「はい。美人でやさしい女性でした。頭も聡明で、さらに決断力のある女性でしたから・・・」

と、池澤くん。

「だったら、尚更、この7年の間に自分の好きな彼氏くらいは見つけているわよ。あるいはその彼女を好きな男性だって」

「たくさんいるでしょう。だから、多分、その彼女は7年前の記憶など、もう飛んでいるわ」

「7年前のオトコに助けを求める事は十中八九無いわね・・・」

と、御島さん。

「いい。女性って言うのは、常に今の恋を楽しんでいる動物なの。結婚をしていていも・・・ううん、結婚をしていれば、なおさら」

「その女性は今、素敵な彼を見つけて、恋をしているわ」

と、御島さん。

「旦那さんの事を、ないがしろにしてですか?」

と、池澤くん。

「そうよ。一緒に住んでいれば旦那のあらもわかるわ。自分の理想の男性でない事も確実にわかる」

「だからこそ、今、この瞬間に素敵だなと思える男性を探すの。それが女性と言う生き物よ。女性は自分の感覚を重視するし、信じるの」

「もちろん、個人差はあって・・・感覚が磨かれていなくて、素敵だなと思える男性を探せない女性もいるけどね」

と、御島さん。

「そういうモノですか・・・女性って・・・」

と、池澤くん。

「別にそれを旦那さんに言う必要も無いでしょう」

「言わなければいいのよ。それで、旦那さんは納得する。それを女性は理解しているのよ」

「「沈黙は金」って言う言葉だって、あるじゃない。旦那さんの平和の為に、何も言わないの。他の楽しい事を話すの」

「それも、気遣いじゃない?」

と、御島さん。

「そ。そうですね」

と、池澤くん。

「よく女性が言うじゃない。「今、わたしが気になっている男性は、ね・・・」って。それは既婚の女性も未婚の女性も同じなの」

「女性は今、この瞬間の恋を楽しんでいるからこそ、そういう言い方になるの」

と、御島さん。

「だから、過去に恋したオトコなんか、すぐに忘れちゃっているのよ」

「恋した事実は覚えていても、恋する熱い気持ちはもう一切、無いって事なの」

と、御島さん。

「どうして女性はそういう熱い気持ちを忘れられるんですか?男性は・・・変わらず好きな気持ちを思い出す事が出来ますよ」

と、池澤くん。

「うーん、そうね。女性は過去の恋なんて、意味の無い事はすぐ忘れる動物なのよ。それより、今、この瞬間の恋に熱中する事が」

「女性のしあわせだってわかっているのよ。だって、過去の恋に浸った所で、何の意味も無いでしょ?」

「そういう所が「女性は冷たい現実主義者だ」って言われる所以でしょうけどね」

「でも、そうね。男性はロマンチストだって言われるけど、過去の恋に妄想を加える事がロマンチックだと言うなら、そこに何の意味があるのかしら?」

「勝手に作った妄想なんて言う、本当に下らない事を追いかける男がいるとしたら、正直、下らない存在としか思えないわ。女性としてね」

と、御島さん。さらに、バッサリ。

「それに女性の恋って、自分が自分にかける恋の魔法の場合と、相手の男性にかけられる恋の魔法の2種類の魔法があるのよ」

と、御島さん。

「恋の魔法?」

と、池澤くん。

「そ。女性の恋はすべて恋の魔法よ。しかもその対象は限定一名・・・だから、他の男性に目が移った瞬間、それまでかかっていた恋の魔法は解けてしまうの」

「だから、過去の男性なんて、女性的には、忘れているのよ。その熱い思いも、ね・・・」

と、御島さん。

「じゃあ、例えば、僕が高校生の頃につきあっていた女の子は、僕・・・と言うより、自分で自分に恋の魔法をかけて僕に恋に落ちていたって事ですか?」

「僕には、女性を恋の魔法に落とすチカラなんて、その頃なかったし・・・」

と、池澤くん。

「そうね。その彼女は、余程、恋に恋する女性だったのね。それでシチュエーション的に、自分に恋の魔法をかけて」

「池澤くんに夢中になって・・・でも、池澤くんと別れた後で、自然と恋の魔法は解けるから・・・もう、池澤くんの事さえ」

「頭に登らなくなっていると思うわ。女性は男性に言わせると「冷たい」と言われるけど、女性ってそういう生き物だから。今を楽しむのが女性なの」

「自分が生きるのに必要の無くなった男性は、記憶から消してしまうのよ。熱い思いも同時に、ね・・・」

と、御島さん。

「恋に恋する女性の場合、自分で自分に魔法をかけているから、解けるのも速いんですよね。相手とちょっと会えないだけで」

「すぐに魔法は解けちゃう。これが逆に相手の男性に恋の魔法をかけられていたら・・・会ったり、メールをくれたりするだけで」

「その恋は持続していくし、なかなか恋の魔法は解けない・・・でも、解けちゃう時は必ず来る・・・」

「恋とは、そういうもんですよね・・・」

と、辛辣姫。

「そうね。でも、ホント、恋の魔法が解けた時って、ホント笑っちゃうわよ。それまで特定の男子を視界に入れると」

「うっとりしていたのに、ある日突然、恋の魔法が解けた瞬間・・・「わたし、何故、こんな男子を視界に入れたがったんだろう」って」

「普通に思うからね・・・」

と、御島さん。

「恋をしている時は、相手の笑顔を貰うと、心から楽しくて、本能から笑顔になれる瞬間だったのに」

「恋の魔法が解けた瞬間、なんとも思わなくなるし、嬉しくも無くなる・・・むしろ、相手の笑顔が、不快になったりしますよね」

と、辛辣姫。

「そうなのよ。だから、自分で恋の魔法をかけちゃう場合はしょうがないけど・・・危険なのは、恋の魔法を女性にかける能力の」

「あるオトコなのよ。もっとも自分が本当に好きなオトコが相手の場合、自分で恋の魔法をかけちゃうけれど」

「その上に相手のオトコが恋の魔法をかけてきたら・・・女性はメロメロになっちゃうの・・・」

と、御島さん。

「その恋の魔法のアイテムが、相手を射抜く強いキラキラした目・・・「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」よね・・・」

「男性なら、俳優さん・・・綾野剛さんや山田孝之さんの強い目を見ればわかる事だわ。女性なら、綾瀬はるかさんや波留さんの目を見れば」

「キラキラヒカル美しい、強い意思を表した目の表現だから、わかりやすいわ・・・」

と、御島さん。

「波留さんのあのキラキラした目に見つめられたら・・・オトコ達は一瞬で恋に落とされますよ・・・」

と、池澤くん。

「あれこそ、目で殺すって奴でしょうね」

と、貴島くん。

「だからね。ああいうキラキラした目を持つ女性にしろ、男性にしろ・・・相手を不用意に恋に落とさないように気をつけているはずよ」

「ちょっと目を合わせただけで相手を恋に落としてしまうんですもの。ある意味、普段の生活が厄介かもね・・・」

と、御島さん。

「で・・・話を戻すけど・・・だから、女性は今の恋に生きているの。だから、過去の恋人への思いなんか、これっぽっちも覚えていない・・・そういう結論になるのよ」

と、御島さん。

「そして、恋の魔法をかけられる男性こそが大事。それに従って、自分に恋の魔法をかけちゃう女性も大事。そういう事ですか?」

と、辛辣姫。

「ま、そういう事ね。山田孝之さんみたに、恋の魔法をかけられる男性って、どれくらい、いるのかしら?きっと少数派よね。女性は、そういう男性に出会う事がまず大事ね」

と、御島さんは言葉にした。


「男性ってそういう所、変ですよね。「俺は過去、こんなに女性にモテたんだ」みたいな事をお酒の場で、酔った勢いで、言って来る人がいますけど」

「まず、女性とすれば、興味の無い男性の過去の恋なんて端から興味ないし、もっと言えば、その男性がモテるかどうかなんて、女性にすれば、すぐにわかります」

「そういう男性って、何でも言葉にすれば信じて貰えると勘違いしているみたいですけど、言い切ろうが何しようが、パッと見ただけで、その男性が女性に恋された経験が乏しいと」

「言う事は言われなくたってすぐわかるんですよね。なんだろう、ああいうオトコって口だけオトコなんですよね。自分が言えば、皆信じてくれると勝手に勘違いしている」

「そういう男性には、一切興味がありませんね」

と、ミユウちゃん(25)。親子丼を冷静に食べている。

「それは男性からすれば、「モテた事がある」って言う事によって、女性達に自分をよくアピールしようとしているんですよ」

「「モテた事がある」って言えば、少しは自分を見る目が違ってくるかなって考えて・・・」

と、池澤くん。

「そういう男性って底が浅いのよね。経験豊富な女性は、男性を一度見ただけで、魅力のあるなしを瞬間的に見抜きますよ」

「「真面目」と言う事が唯一の価値と考えている・・・何の冒険もしたことが無い、気弱で人間的に小さいオトコ・・・そんなオトコ、周囲の経験豊富な男性や女性から」

「一切相手にされる事はありませんよ。だから「モテる」・・・なんて金輪際ありませんよ。男性としての魅力が一切無いんだから。そういうのって、すぐにわかるんですよ、女性は」

と、ミユウちゃん。

「女性にも男性にも相手にされていない事を完全に見抜かれているのに、お酒に酔っ払った時だけ「俺はモテた」みたいな作り話を」

「これまた文句を言いそうにない気弱系の女性にプレゼンして、それだけで「俺、今日、若い子と話しちゃった・・・」みたいに満足して、周囲に自慢しているだけのオトコでしょ?」

「呆れてものが言えないわ。そんなオトコ、少なくとも経験豊富な、魅力のある本物の女性は一切相手にしないでしょう?」

と、ミユウちゃん。過去にそういう経験があって、余程憤慨したのだろう。

「ですよね?サラリーマンの男性って、そういう男性が多いって気がしませんか?」

「経験が乏しくて、経験豊富な男女から、見透かされているのに、「俺はいい大学出ているから」みたいな浅い根拠で、「俺は実はモテる」みたいな事を言い張るバカ」

と、ミユウちゃん。

「そうね。いい大学を出て、「真面目だけが取り柄」なんて、男性・・・一切興味が無いわね。そういうオトコは」

「だいたい、そういう男、男としての魅力が一切無いもの・・・」

と、御島さん。

「あと、わたしムカつくのは・・・男性って、何故、女性に対して「自分は他人と違って頭がいいんだ。仕事が他人より出来るんだ」アピールばかりしてくるんですか?」

と、ミユウちゃん。

「そうね。そういうアピールをしてくる男性に限って、ダサいスーツきて、顔もおっさん顔で、皆に嫌われているか、相手にされていない・・・そういうオトコね」

「っていうか、ミユウちゃん、サラリーマンの「おっさん嫌い」なんだ」

と、御島さん。

「そうなんですよ。あいつら卑劣っていうか、頭悪いんですよね。すぐに価値観ハラスメントはしてくるし、自分の価値観を適当に押し付けてきて」

「「ここはこうするんだよ。俺、頭いいだろ。仕事出来るんだよ」みたいなドヤ顔をするから、すっごくムカつくんですよね」

「「わざわざ、そういう古いやり方を押し付けるな」って言いたいですよ」

と、ミユウちゃん。

「「ただ単に知識がある事だけが、頭がいいと言う事ではない」と言う価値観に未だに辿り着いていない。むしろ、「多くの経験から知恵を作り上げ、誰でも使える便利なカタチにして」」

「「周囲に発散させる事」と言う事に価値がある・・・と言う事がわからない。一番大事な知恵は自分だけの物にすると言う、古い日本の価値観の中にまだいる、おっさんがいる」

「結局、そういうオヤジって、相変わらず既得権益にすがりついているオヤジの発想なんですよね。現代の大事なテーマである「共存共栄」が出来ない孤独な人間達なんですよ」

「結局、今の時代、そんな事ばかりやってたら、周囲から孤立し、孤独死が待っているだけなのに・・・」

と、ミユウちゃん。

「あるいは、「俺は、他人よりも断然仕事が出来る」と言う事をしきりにプレゼンしようとするオトコって、「仕事ってひとりで出来るモノじゃない」」

「「たくさんの人間を上手く使いながら、やる気を出させながら、ひとつのカタチとして集約していくものだ」と言う事がわかっていない。いい年齢になっても、未だに発想が」

「担当レベル。「総体として、どんな価値を生み出せるか」こそ、大事なのに・・・」

と、ミユウちゃん。

「だいたいそういう事を言ってるオトコって、総じて仕事が出来ないわよね。コミュニケーション能力が低くて、協力してチカラを倍化する事すら出来ない」

「自分の能力に鼻高々な奴。周囲から嫌われて、一切使えない奴。そういう人間は一切視界に入れないけどね」

「もちろん、うちの事務所にも入れるはずもないわ・・・」

と、御島さん。

「なんかね。わたしが思うのは、仕事が出来ないオトコは大抵そうだけど、相手の中身が何を考えているかを想像しながら、話す事の出来ないオトコ達なのよね、そういうオトコって」

「特に女性が何を考えているか、想像しながら、相手を感情的に楽しませる方向でしゃべる・・・と言う基本が出来ていない・・・それが「使えないオトコ」の特徴って感じがするわ」

と、御島さん。

「多くの男性が女性の中身を見抜けない・・・だから、女性の考えてる事が、わからない・・・と言う事実はあるでしょうね。実際」

「・・・っていうか、自分に自信が無いから、自信を持って、女性と話せない。目を合わす事すら、出来ない・・・だから、そもそも女性がわからない」

「・・・そんな男が多いような気がします。ま、やってる事が女性から相手にされてない、少年レベルですけどね。」

と、貴島くん。

「そういう男は論外ね。学生レベルの男性じゃない。社会に甘えている男はいらないわ。それは日本社会の結論だもの」

と、御島さん。厳しい。

「女性の今、この瞬間のの気持ちがわからないオトコ・・・そういう「使えないオトコ達」って女性が怖くて、事実の報告しか出来ないのよ」

「だから、ドンドン家庭内での男女の会話が減っていくのよね。事実の報告なんて、砂噛んでる感じだもの。いらないわ」

と、御島さん。

「でも、一度、そういうベクトルが生まれちゃったら、もう家庭内別居まで行くしか無いんじゃないかしら。結局、女性って、自分の中身を見守っていてくれる父親のような存在が」

「必要なのよ。それなのに、奥さんの事を全く無理解な人間が旦那だったら・・・がっかりして、一切言葉を交わさなくなるでしょう?」

と、御島さん。

「実際、奥さんの中身を見抜ける旦那って、全体の3%もいないって統計さえあるみたいですよ。男性はそもそも女性に妄想する動物ですから」

「自分のいいように勝手に妄想して、現実とのギャップにため息をつくんだそうです。冗談じゃない。勝手に妄想するくらいなら、他人の中身をちゃんと見抜く」

「トレーニングをしろって言いたいくらいです」

と、辛辣姫。

「で、だいたいオトコは「オンナが悪い」って言うんですよね。自分の非力さを相手になすりつける。それがオトコって生き物ですよ。普段頭を使わないから」

「新たな経験を怖がるし、「長い物には巻かれろ」主義。新聞を読む事くらいでしか情報を取り入れないから、考えが画一的。だから、発想も貧弱」

「だから、言葉も出てこないから・・・女性の中身なんて一切わからないんですよ」

と、ミユウちゃん。

「わたしは、夫婦の不幸ってそこから始まると思うの。女性の中身を見抜けないオトコ。女性は一般に相手を見抜く能力が高いから、旦那が考えている事なんて、すぐにわかるのよ」

「自分の旦那が、周囲からどう思われているか、仕事がそれほど出来ずに、でも頑固で、周囲からよく思われていない事も重々承知しているのよ」

「だから、がっくり来ているの。こんなオトコ、若気の至りで、選んじゃったけど、そんな自分にも、がっくり来ていて・・・洞察力の高い女性のやるせなさって感じよね」

と、御島さん。

「だって、女性は自分の中身を見抜いて、やさしく見守ってくれる男性が欲しいんですもの」

と、御島さん。

「そして、時にやさしくアドバイスしてくれる・・・森羅万象すべてに対して、考えた経験を持つ、そういう素敵な男性。何に対しても、自分オリジナルな知恵を持つ男性こそ」

「女性は、探しだして、結婚相手にすべきなのよ。信頼出来る、頼りがいのある、強い目をした、本物のオトコこそ、結婚相手にすべきなの」

「弱い目をした、つまらない男性に引っかかっちゃいけないの。目で見極めるの。金輪際「死んだ魚の目」をしたオトコは相手にしちゃいけないの」

と、御島さん。

「じゃあ、御島さん・・・素敵な男性を探し出す時に・・・相手にひとつだけ質問していいとしたら・・・どんな質問をします?」

「そして、どんな答えだったら、結婚に対して、有望な男性と評価しますか」

と、辛辣姫。

「そうね。「女性にとって、父親とはどうあるべきですか?」って聞くわね」

と、御島さん。

「で、どういう答えが理想ですか?」

と、辛辣姫。

「そうね。「父親は、僕らの娘の恋人として、評価出来るオトコ以上の存在にならなければ、いけないね。まず、女性が目の笑う笑顔で抱きついちゃうようなオトコじゃないと」」

「「もちろん、その為に、女性の中身は常にちゃんと見抜いていて、その女性の状態も常に把握していて、いつでも目の笑う笑顔に出来るように、準備出来ているオトコじゃないかな」」

「「相手が最も上機嫌で笑う、その女性なりのツボをちゃんと見つけていて・・・家族だけがわかる「この子の超上機嫌の時の笑い」をいつでも引き出してやれる、そういうオトコ」」

「・・・くらいの事が言えたら、いいんじゃない?」

と、御島さん。

「女性は恋人を探す時、父親以上のオトコを探す・・・そこから考えているって事ですか?」

と、貴島くん。

「そ。それくらい未来すら考えに入れている、スケール感の大きいオトコじゃないとね・・・」

と、御島さん。

「「だって、そもそも女性を上機嫌に出来なければ・・・そういう男性と結婚しちゃいけないでしょう?常に女性を上機嫌に出来る・・・そういうオトコじゃないと」」

「「まず、結婚はありえないよ・・・」くらいの事も言えないとね」

と、御島さん。

「確かに・・・超上機嫌の時にだけ見せる、目の笑う笑顔と笑い方って、女性ってそれぞれありますよね。「もう、この人の為なら何でも許しちゃう」って言う笑い」

「それを知っている男性も少数派だと思いますけど・・・それを知っている男性だって事が、もうすでに、その女性に認められているって事になりますもんね」

と、辛辣姫。

「女性は本当に上機嫌じゃないと見せない笑いってあるのよね。ある時、自然にそういう笑いになってる自分を発見して」

「「この目の前のオトコだけが、私のこの笑いを引き出してくれるんだ」と思ってね。それって大事な事だと気づいたの。ゆるちょくんがよく言うけど、ほんと、経験は宝よね」

「いろいろな事を気づかせてくれるわ」

と、御島さん。

「で、そのオトコって、誰なんです?」

と、池澤くん。


口をへの字に曲げた御島さんは、変顔をしながら、僕を見つめた。


「は、はい?なんすか?」

と、僕はわかりやすく怯えた。

「いやあ、なんか、今、背筋にゾクッと・・・」

と、僕。

「いやあね。ゆるちょくんは感覚重視で生きているから」

と、御島さんは、笑う。

「いやあ、女性はコワイっすからね」

と、僕は苦笑しながら、笑顔で言った。


(おしまい)


愛を止めないで。

2016年04月25日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

今日は暑いくらいでしたね。

ポロシャツで丁度いいくらいの温度でした。


その時、僕らは老舗のうなぎ屋さんにいました。

「いやあ、天気のいい、日曜日の昼間に、うなぎ屋でうな重に舌鼓を打っているなんて・・・これをしあわせの風景と言わずして」

「何と言おうって感じですね」

と、僕。

「ゆるちょくんが「最近、うなぎ食べてない」って、言うから・・・それは連れてきちゃうわよね」

「実際、ひとを喜ばせるって・・・楽しい遊びだもの。そういう時間の使い方がわたしは好きだわ・・・」

「もちろん、わたしも久しぶりにうなぎが食べたかったんだけどね」

と、笑顔の御島さん。

「御島さんはサービス精神旺盛だから・・・わたしも、つい、その気持ちに乗っかっちゃいましたけど」

と、辛辣姫。

「まあ、ユキちゃんはいいのよ。いつもいろいろお世話になっているって言うか、サポートしてもらっているしね」

と、御島さん。

「しかし、うなぎは旨いねー。このふわふわな感じと、タレとご飯のハーモニーがもうなんとも言えないよ」

「この肝吸いがなんとも言えず美味しいし・・・口福、口福。日曜日の昼間から、ビールも旨くて、もう、バチが当たりそうだよ」

と、僕。

「まあ、たまには息抜きも必要じゃない。いつも、どんな仕事を頼んでも、予想以上の仕事をしてくれるんだから」

「それに、ゆるちょくんとユキちゃんのペアも、思った以上に機能しているから、事務所の成績も右肩上がりだわ」

と、御島さん。

「・・・まあ、二人共辛辣だから、物事に対する追及が厳しいし、ちょっとやそっとじゃ納得しない二人だから・・・」

「仕事になるといつも言い合いだもんね。本気で喧嘩しているのかと思っちゃうけど、それは作品に対する敬意があるから、どこまでも良い物にしたい気持ちの現れなのよね」

と、御島さん。

「ゆるちょさんなら、わかってくれると思っていいたい事、つい、言っちゃうんですよね。ゆるちょさんは、いつもセント・バーナードのように、ちょっと苦笑しながら」

「受けいれてくれる。全力を出さなくてもわたしの意見なんか軽く受けてくれる・・・その信頼が大事って言うか・・・やさしい笑みで、もっとすごい斬撃が帰って来るんですけど」

「それも受けながら・・・お互い言いたい事を全力で叩きつけ合うからこそ、いいモノは出来るんです。もう完全に丁々発止ですけど、信頼があるから、全力で、叩きつけられるんです」

と、辛辣姫。

「ユキちゃんの斬撃の方が余程厳しいよ。まあ、僕は、いつもたじろいでいるけど、それでも、具体的に反論出来れば、ユキちゃんは納得してくれるからね」

「そこが信頼なのかな。やっぱり」

と、僕。

「やっぱり、仕事に辛辣さは必要ね。経験も浅く、適当な人間だと結論が甘いの。思考が全然、練れてないのよ。もっと突っ込めるでしょって、わたしだって言いたくなるもの」

「それに対して、ゆるちょくんとユキちゃんのペアは、わたしが思っている、その先より向こうをいつも狙っているから」

「結論が研ぎ澄まされているのよね。だから、いつも納得出来るの・・・」

と、御島さん。

「結局、仕事が出来るって事は、誰も突っ込めないくらいの研ぎ澄まされた結論を導きだす事なのね。皆がぐうの音も出ないくらいに尖っているって言うか」

「反論を許さない程の納得出来る程の結論・・・突っ込みどころをすべてつぶしてある結論・・・それが出せるって事なんじゃないかしらね」

と、御島さん。

「二人は、予想出来る反論はすべてその結論に対して、ぶつけているんだと思うの。ここの発想力の違いよね。それは自らの体験から発想するものだから」

「多様な発想力があるからこそ、さらに多様な発想をぶつける事が出来るからこそ、研ぎ澄まされた結論になり得る。そういう事だと思うの」

「体験が貧弱で、発想力も貧困だと・・・反論をぶつける前に、そもそも結論が稚拙なモノになっちゃうじゃない。それじゃあ、ダメなのよ」

「この仕事が成立しないって事になるもの・・・」

と、御島さん。

「だって、ユキちゃん、余程、辛辣姫だもん。ちょっとやそっとじゃ許してくれないよ」「いえ、わたし以上にゆるちょさんの方が辛辣です」

と、二人で言い合う。

「だから、この仕事は余程深くて多様な経験をしている事が基本になるの。だからこそ、人は辛辣になれる」

「経験の少ない甘い人間は、そもそもツッコミすら思いつかない。それじゃあ、ダメなのよね・・・」

「日本社会は、厳しいの。パスポートを持っていない人間には冷たい顔をするだけなのよね・・・」

と、御島さん。

「あなた達二人は、それが出来る。うちの事務所の重要な戦力なんだもん。うなぎくらい奢るのは当たり前と言うより、日頃の感謝の気持ちをカタチにしなければ」

「二人に辛辣に突っ込まれそうだしね」

と、御島さん。「ふふふ」と笑っている。


白シャツにピンクのフレアスカート。ウエストを高めにしているから、脚が長く見える。パンプスはベージュのハイヒールで、少しエナメルっぽい印象。

アクセサリーはパール系のネックレスとイヤリングで、上品な印象。バングルはシルバーだ。ネイルは白。ま、「ザ、御島さん」と言った感じのファッションだ。


「でも、わたしが御島さんとお知り合いになって、6、7年って所ですけど、入った頃はこうやって濃密に一緒に仕事をするようになるとは思っていませんでした」

と、辛辣姫。

「そうね。あの頃は、わたしも全然弱かったし、事務所作って、独立するなんて毛ほどにも思っていなかったわ。「出る杭は打たれて、二度と復活出来ない」って感じだったもの」

「会社のお偉いオトコ共を敵に回しつつある頃だったわ」

と、御島さん。

「御島さんも、いろいろありましたからね。離婚も含めて・・・確かに、会社とも対立していましたよね、御島さん」

と、辛辣姫。


白のフリルシャツに膝丈のピンクのスカートに、白いパンプスを合わせている。ヒールはそんなに高く無い感じで、ビジューもおとなしめで、

全体的に透明感押しと言う感じの、お嬢様ファッションのイメージだ。ネイルは白ベースにピンクの花柄をチョイスしている。


「そうね。わたしは会社の為に働いているつもりは一切無かったの。人生の一シーンとして、会社で働いていたけど、ドンドン理不尽な事を求められるようになって」

「それをした時の自分が嫌だったの。そういうシーンが重なって、絶対的に会社への不信感が倍増している時に、ゆるちょくんに出会ったの」

「いつも何か楽しい事を探している、夢見る少年のような目をした・・・でも、雰囲気のあるオトコ・・・初めて会った、ゆるちょくんはそんな感じだった・・・」

と、御島さん。

「なんですか、それ?それは都合のいい、思い込み過ぎるんじゃないかなー」

と、僕。

「ううん。違うわ。運命ってそういうモノかって、その時感じたわ。この目の前のオトコが・・・わたしの人生をこんなにも変えちゃうなんて、実際、思っても見なかったもの」

と、御島さん。

「その直後ですよね。御島さんが、ゆるちょさんをわたしに紹介してくれたのは・・・」

と、辛辣姫。

「そうね。わたしは、ゆるちょくんをある程度使ってみて・・・「このオトコ、使える!」と感じたから、既成事実として、「御島組」のメンバーに入れちゃおうとすぐに決めて」

「ユキちゃんや貴島くんやレイカに紹介したの。まだ、あの頃は右も左も分からない人間だったけど、集めるべき人間はわかっているつもりだった。だから、その核として」

「ゆるちょくんを迎い入れるつもりになったの。だから、ゆるちょくんはカタチになりかけてた「御島組」に是非必要な存在だったの・・・」

と、御島さん。

「だから、ある意味、ゆるちょくんとの出会いは、会社に対する、わたしの反抗の「のろし」をあげさせるものだったの・・・」

と、御島さん。

「ふーん。そういうタイミングだったんですか。ま、僕も組織に、おっぽり出された、そういうタイミングでしたけどね」

と、僕。

「そして、そういう決断をすると同時に・・・こんな人材、おっぽり出したのは、どこの組織?って思ったわ」」

と、御島さん。

「今は、人材を探す事が、最も大事な仕事になっている時代よ。当然、今の世の中、使える人材が少なくなっているのよ。社会に出て、劣化する人間も多いわ」

「自分の事しか考えられない、配慮の出来ない男女が増えている。だからこそ、皆に配慮出来るのはもちろん、自然と皆を笑顔にしながら、他人のリクエストを軽く理解し」

「それを実現出来る人材こそ、有効なのよ。そういう人材こそ、時代を作っていける人間なのよ。たくさんのお金を獲得出来る人材なのよ・・・」

と、御島さん。

「なのに・・・これほど使える人材はまあ、他を探してもいないのに・・・手に入れたら絶対に離しちゃいけない人材なのに」

「その手を離すとは、余程、人材の価値のわからない人たちなんだろうとすぐに思ったわ。それくらい、ゆるちょくんは輝いていたもの、あの時」

と、御島さん。

「ふーん。お互い組織に不満を抱いて、組織からもおっぽり出される人間だった・・・そういう事のようですね」

「であるなら、同じような人間が出会ったと言う事でもあるんですかね」

と、僕。

「でも、あの時、ゆるちょくんは、好奇心旺盛な目でわたしを見ていたわ。キラキラヒカル、素敵な目でね」

と、御島さん。

「それを言うなら、御島さんだって・・・なーんか、嬉しそうでしたよ。ペット屋さんで、運命の猫ちゃんと出会えた時の飼い主さんみたいに、濡れた目をしていた・・・」

「僕はその時、直感的に「俺、この人と長く仕事をするんだな」って思いましたから。運命って、そういう所で、わかるんじゃないですかね?」

と、僕。

「運命は悟らせてくれるんですよ。そして、その未来が一瞬にして見える・・・そんな気がしたな、あの時」

と、僕。

「わたしね。母親が小田和正さん率いる「オフコース」って言うバンドの大ファンだったの。そのバンド、たくさん楽曲を出していたんだけど・・・」

「今、ドラマの主題歌になっている「愛を止めないで」って曲があるでしょう?あの曲が入っているアルバムの別の曲に「思いのままに」って言う」

「・・・自分の好きに思いのままに生きさせてくれ・・・って言うテーマの曲があって・・・わたしはその曲が子供の頃から大好きだったのね」

「母がよく聞いてたから」

と、御島さん。

「「オフコース」か。懐かしいな・・・」

と、僕。

「わたし、あの「思いのままに」って曲を聞いていてわかったの。「あ、これは小田さんが覚醒した曲だ」ってね。その「覚醒」がその後の小田さんの人生を変えるんだけど」

「なんで、その事にわたし自身気づいたか、いつ気づいたか、今でも、わからないの。どんなに考えても・・・経験も無い少女がそんな事に気づけるはずないって、理解はしてたから」

「でも、わかってた。「小田さんはこの曲で、覚醒し、オフコースから独立して、一人で生きていく、今の小田さんの人生を歩み始めた」・・・ってね」

「それって間違っていないと思うわ。今でも」

と、御島さん。

「小田さんの曲に「ひとりで生きていければ」って楽曲がありますね。初期の名曲」

と、僕。

「そうなのよね。そういう事がいろいろつながっていくの。つながるからこそ、何か、カタチになるの」

と、御島さん。

「すごいんですね。御島さん。そんな事まで、わかっちゃうなんて」

と、辛辣姫。

「よくわからないのよ。でも、ゆるちょくんと出会ってから・・・いろいろ小田さんの楽曲についても、話すからかな。そんな事も起こりだしてるの」

「徐々にわたしも変わりだしてる・・・」

と、御島さん。

「人は「成長」するものですよ。それは素敵な事です。未来がさらに素敵になりますからね」

「変わらない人間は、毎日に流されているだけの人間は、一切成長が無い。未来も無い。ただ、それだけの事です」

と、僕。

「で、その「思いのままに」って曲について母が言ったの」

「「わたしは自分の思いのままに、自分に自信を持って生きていく男性が好き。そういう男性だからこそ、わたしをリード出来る、わたしをしあわせにしてくれる」」

「「・・・そう思ったから、わたしは、あなたのパパを結婚相手に選んだの。それは間違っていなかったわ」って」

と、御島さん。

「御島さんのお父様って、確か弁護士・・・」

と、辛辣姫。

「わたしの父は、若い頃から、理想を追って弁護士をしていたみたいなの。「自らは常に清廉潔白。弱者の為の弁護士になりたい」って言ってて・・・」

「そういう父に母が惚れて・・・結婚したのね。その結婚をする時に母の背中を押したのが、そのオフコースの「思いのままに」って曲だったの・・・」

と、御島さん。

「わたしがゆるちょくんに最初に出会った時、その「思いのままに」が頭の中で鳴ったのよ。それは今でも忘れないけど・・・ゆるちょくんのあの時の笑顔の中に」

「「自由に生きるんだ、自分の思いのままに・・・」って言う雰囲気が見えていたのよ・・・」

と、御島さん。

「ゆるちょさん、それって・・・」

と、辛辣姫。

「ああ。僕も脱サラした後だったからね。そして、僕も「思いのままに」を子供の頃から聞いて、背中を押されてた人間だから、当然、「自由に生きるんだ、僕の思いのままに」」

「「小田さんのように・・・」って、当時、強く、思っていた。脱サラした時も「思いのままに」が僕の背中を押す為に、僕の頭の中で鳴っていたんだ」

「だから、はからずも、その思いがシンクロしたって事だろうね。その時に偶然・・・」

と、僕。

「わたしには、それが必然だと思えるわ。同じ思いを記した楽曲があって・・・二人は別の場所で、その楽曲と出会って、好きになって・・・ううん、その曲に恋したのよ、二人とも」

と、御島さん。

「わたし達二人は、その楽曲に背中を押されて生きてきた・・・そして、出会った・・・そういう話なのよ」

と、御島さん。

「出会いのルールを忘れたの?それは唯一「類は友を呼ぶ」でしょう?わたしの母とわたしは・・・「自由に生きるんだ。思いのままに」と思ってて、そのように生きてきたからこそ」

「「思いのままに」が好きなのよ。そして、ゆるちょくんも同じ・・・「思いのままに」の楽曲が、わたし達と、ゆるちょくんのこころを結びつけてくれたのよ」

と、御島さん。

「ふ。すごい話だね。そういう事もあるんだ」

と、僕。

「わたしも「愛を止めないで」が好きですよ。もっともこれは母方のお婆ちゃんが大好きだった曲で・・・彼女は横浜出身だったから、「横浜の昔の風景が見える」って言って」

「「愛を止めないで」をとっても愛していたんです。外人墓地の坂道を懸け降りていく女性の姿が見えるって・・・よく言ってたお婆ちゃん・・・」

と、辛辣姫。

「残念な事にそのお婆ちゃんは、亡くなられたんだよね。僕もそのお婆ちゃんとオフコースの楽曲について語ってみたかったな。僕も大好きな「愛を止めないで」についても」

「詳しく語りたかったよ。ほんと・・・」

と、僕。

「つまり、わたしも御島さんもゆるちょさんも、オフコースの楽曲を通じて、つながっていたって事なんですね」

と、辛辣姫。

「そうだね。それだけ、小田和正さんの楽曲が優れていたって事じゃないかな。誰だって自由に「思いのままに」生きたいし、素敵な女性に対しては、「愛を止めないで」って思うもの」

と、僕。

「そうね。でも、わたしが思ったのは、これだけ優れた楽曲を小田和正さんが書けたのは、小田さんがそれだけたくさんの女性に愛されて、いろいろな経験をしたからだって思うのよ」

「「愛を止めないで」って思ったのも、「思いのままに」って思ったのも、皆、恋した・・・ううん、小田さんに恋してくれた、たくさんの女性達に本当に言いたかった事」

「それを楽曲にしたからこそ、皆に共感される・・・特に女性に・・・優れた楽曲を、小田さんは、たくさん書けたんだと思うわ」

と、御島さん。

「それは女性に共感される言葉を書き続けているゆるちょくんも同じでしょ?小田和正さんが多くの女性と一部の男性に愛されるのは、それは唯一恋の経験者・・・が共感する」

「歌詞を小田和正さんが書き続けているからなのよ。多くの経験があるから、多くの女性や恋されている男性に突き刺さる言葉を出せるのよ、小田和正さんは・・・」

と、御島さん。

「ゆるちょさんも多くの女性に恋されてきましたもんね。だから、女性の中身を理解出来る。理解出来るからこそ、女性の胸に突き刺さる言葉を書ける」

「それって大事な事ですよ・・・」

と、辛辣姫。


「でも・・・今度、その小田和正さんのスーパーベストが出るみたいだけど、わたしは母の代から、小田さんに勇気を貰っているって感じだもの。これ程ありがたい事は無いわ」

と、御島さん。

「そうですね。お婆ちゃん、「愛を止めないで」とセットで好きだったのが「秋の気配」って歌で・・・。横浜にある「港が見える丘公園」が歌い込まれているんですけど」

「「その雰囲気が横浜的」ってお婆ちゃんが言ってました。多分、お婆ちゃん、若い頃、そういうデートをしてたんじゃないかなって、思うんですけど」

「その2つの曲を聞く時、お婆ちゃんは、すっごく嬉しそうでした。若い頃、男性とデートしてた頃を思い出していたんでしょうね」

と、辛辣姫。

「いい歌は「類は友を呼ぶ」で、共通なモノを好きな男女を結びつけるって事かな」

と、僕。

「でしょうね。御島さんもわたしも・・・小田さんの楽曲で、ゆるちょさんと結び付けられたんですから」

「それは、素敵な出会いだと思いますよ。出会いって、そもそも、そういうモノじゃないですか?」

と、辛辣姫。

「ふふ。なんだか、あの時のゆるちょくんの顔を思い出すわ。ちょっと驚いたような表情と、はにかむような笑顔。あの時、あなたは知っていたんじゃない?」

「これが運命的な出会いだ・・・と」

と、御島さん。

「買いかぶらないでくださいよ。僕だって、あの時は、目の前の事を処理する事で、一杯一杯でしたから」

と、僕。

「ゆるちょさんは、いつも、すべての事を理解していて、シナリオを書いているように思えますからね」

「その、はにかむような笑顔の下で・・・」

と、辛辣姫。

「でも、結果オーライだよ。素敵な出会いは、新たな価値を生むもの。そうやって、人間って成長していくんじゃないかな」

と、僕。

「愛を止めないで・・・そこから逃げないで、素直に涙を流せばいいから。ここへおいで、くじけた夢を、すべてその手に抱えたままでー」

と、御島さんが口ずさむ。

「君の人生がふたつに分かれている。そのひとつが真っ直ぐに・・・。「愛を止めないで」も、いい曲ね」

「この曲は、女性に向けた小田さんからのメッセージなのね。だから女性の琴線に触れるのよ」

と、御島さん。

「女性が恋する男性に受け入れられて・・・ここへおいで・・・って言ってくれるから、女性としては嬉しいの」

「そういう素敵な男性だからこそ、受け入れて欲しいのが、女性なんだから・・・」

と、御島さん。

「恋とか愛って運命なのよ。そのオトコと初めて出会った時に自分の人生が変わっていくのがわかるの。だから、「愛」は止めちゃいけないの」

「それは、わたし達も経験してきた事なんじゃない?」

と、御島さん。

「そうですね。素敵な男性への「愛」こそ、運命って事ですね」

と、辛辣姫。

「でも、夢はくじけないよ。その夢を目標にして歩いている間は、ね。逆に歩むのを辞めたら、人生はそこから終わっていく」

と、僕。

「人生と言うのは、追い求める夢を探す時間なんだ。そして、夢が目標になり、目標が明確になったら、それを一途にどこまでも追っていく時間こそ、人生の素敵な時間なんだ」

「人生の本当の時間なんだよ。その時間こそ、本当にしあわせな時間なんだ。しあわせを感じられる時間なんだよ・・・」

と、僕。

「ま、なにしろ、「好きこそ物の上手なれ」がチカラそのものなんだからね。それさえわかっていれば、自分の追及すべき道は、自ずとわかっていくんじゃないのかな」

「イチロー選手しかり、マー君しかりさ。それはラーメン屋のオヤジでも、素敵なカフェの女性店長でも同じ。第三者を笑顔にし、認められれば、いいんだよ」

「それだけでいいんだ。自分の家族だけ、笑顔にしようとしているだけじゃダメだ。第三者を笑顔に出来るから、周囲から認められて、初めて、しあわせがやってくるんだよ」

と、僕。

「それが日本文化ですね。怖い怖い日本文化。自分や自分の家族の事だけ考えていたんでは、すぐに不幸になる」

「日本では、第三者の大人に認められるからこそ、しあわせがやってくる。それさえわかっていれば・・・人生の歩き方もわかるって事ですね」

と、辛辣姫。

「そういう事だよ。人生ってのはね。人生って・・・①その人生の目標を探す事。そして、②その目標を、どこまでも追求する事。人生のフェイズはそのふたつだけなんだ」

「適当に生きてたら「君は今、どのフェイズにいるの?」って聞かれちゃうぜ。そして、そのどのフェイズにもいない事がすぐにバレちゃう。そうなると日本の国民は厳しいぜ・・・」

と、僕。

「人生ってのは、厳しいもんさ。そして、その人生の目標を涙を流しながらでも、一歩でも前へ進み、人は目標を実現していく」

「それがオトコの本当の人生じゃないかな」

と、僕が言うと、

「わたしは②のフェイズにいるわ」「うーん、わたしは①と②の間かな。それを決めるのは・・・」

と、御島さんとユキちゃんが微妙な顔で言葉にした。


「愛を止めないで、そこから逃げないで・・・」小田さんの歌が静かに、流れていた。


(おしまい)

夢あり女とむかつき女

2016年04月23日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

週末、のんびり出来ていいですね。

二度寝を体験出来るのは、やっぱり週末の喜びって感じです。はい。


さて、その時、僕らは事務所近くの居酒屋さんの個室にいました。

僕らはのんびりとお酒を飲んでいて、肉や野菜を食べながら談笑していました。

「でもさ。最近、「ジャパネットたかた」のCMで、高校生くらいの女子が「がんばれとか夢とか言ってる奴ムカつく」って」

「言ってるじゃない。あれ見て・・・「あー、あの頃はあんなだったな」って昔の自分を思い出しちゃって・・・」

と、御島さん(31)。

「ま、あれは、彼女のその後の「顔あげろー」で気持ちが変わったって言う事を表現したかったから、最初は、感情的にマイナスから始めたって事ですけどね」

「その為のシナリオって言うか・・・最初にマイナスから始めると、「顔あげろー」の時の彼女の気持ちが最も強調されるから、そういうシナリオなんですけどね」

「すべて作りモノですよ・・・テレビなんか・・・信じちゃいけません。一瞬足りとも。リアルじゃないです」

と、池澤くん(24)。

「まあ、それはそれとして・・・当時、なんか、偽善ぶる大人が嫌いだったのよね。なんか教師とか、うざいオヤジが嫌いだった」

「人類愛とか隣人愛とか押し付けられるハラスメントが嫌いだった・・・ものすごく」

と、御島さん。

「でも、御島さんは家の中では、行儀のいいお嬢さんとして育ったんでしょう?」

と、僕。

「うん。そのギャップが嫌だったのかもしれない。やさしい少女を演じていたのかもしれないわ。それがキツくなってきて」

「当時、常に爆発しそうだったもの。でも、爆発出来なくて・・・爆発したら、それまでの自分じゃなくなるような気がして」

「怖かったの」

と、御島さん。

「その気持ち、なんとなくわかります。わたしも高校の頃は常に不満を抱えていて・・・その頃、よく母方の祖母に愚痴を」

「言いに行ってました。会社に入って数年で、彼女は突然亡くなってしまったけど・・・祖母がいなかったら、わたしも」

「今、どうなっていたか、わかりませんね」

と、辛辣姫(28)。

「高校時代って、いろいろな事があって、爆発しそうになってる・・・そんな時期だったわ」

「なんとなく、やってる事がバカバカしく思えたり、突然、人嫌いになったり・・・自分ながら、滅茶苦茶な時代だったわ」

「だから、あのCMを見ていると、小さな事ですぐ怒りだしちゃう・・・あの頃の小さな自分を思い出すの」

と、御島さん。

「思春期と言うか、反抗期の話ですよね。御島さんやユキさんは、どんな反抗期だったんですか?」

と、池澤くん。

「なんだろう。わたし、父に反抗したかったんだけど、つい、やさしくしちゃって。「絶対口きかない」って決めるんだけど」

「結局、仲良く話しちゃってた。母とも普通に話してたし・・・中途半端な反抗期だったわ。わたしの場合」

「絶対に嫌いになれなかったの・・・」

と、御島さん。

「それだけ、御島さんはやさしいんじゃないですか?普通、娘は父親に反抗して・・・僕の知ってる女性の場合」

「2年は、口聞かなかったって・・・口聞かなくなった原因もささいな事だって聞いた事がありますよ」

「普通、それくらいには、なるんじゃないですか」

と、僕。

「わたし覚えがあるんですけど、ある瞬間から、父親が視界に入ると、ムカつくようになるんですよね」

「それまで、「パパー」って言って、懐いていたのに・・・本当にある瞬間から、「おぞましい動物が近づいている!」みたいに本能的に拒否する」

「そんなイメージ。ある意味、父親にオスを感じていたのかもしれませんね」

と、ミユウちゃん(25)。

「わたしは半年ぐらい父を無視していました。単純に機嫌が悪くなるんですよ。父と同じ空気を吸ってるかと思うと・・・」

「でも、それは高校2年のある時期だけでした。その状態を抜けるとまた、仲良くなって・・・父が仕事でがんばっているのは」

「よく見ていたので・・・その姿にほだされたのかもしれません」

と、ユキちゃん。

「多岐川のお父さんは、医者だもんな。命を扱う仕事だし、患者さんに感謝される仕事だから・・・それもあったんじゃないか」

と、貴島くん(29)。

「そうかもしれませんね。患者さんからの感謝の手紙とか、父は貰っていましたから・・・」

と、ユキちゃん。

「そこは説得力あるね。ないがしろにしちゃいけない男性だよ。お父さんは」

と、僕。

「ええ。そうなんです。やっぱり、ほだされたんですね、わたし」

と、ユキちゃん。

「でも、あの頃の不満感って・・・やっぱり根底には、大人にならなければいけない事に大きな不安があったからだと思うのね」

と、御島さん。

「当時、大人の人から、「君の夢はなんだ?」ってしきりに聞かれたし、「その夢を活かした職業に就くべきだ」って言われたけど」

「正直言って・・・わたし、夢なんかなかったのよ。「将来、お嫁さんになれればいい」って思ってたから・・・」

「それ以外の事に頭が回っていなかったのね。人間的に小さかったし・・・もう、完全に少女よ・・・」

と、御島さん。

「夢なんか持っていなかったからこそ、「君の夢は?」って聞かれるのが大嫌いだったし、夢なんて言葉を吐く」

「大人にムカついていたんだ?御島さんは・・・」

と、僕。

「そうね。今考えると、そういう事かもしれないわ。勝手に大人に押し付けられる「やらなくちゃいけない事」が」

「理不尽に感じられていたの。わたし達の意思を無視して勝手に大人が押し付けてくる、「やらなくちゃいけない事」・・・」

「それがすごく嫌だった。だって、夢なんて持てないじゃない。高校生の頃なんて。お嫁さんになる事以外・・・自分が何になりたいかもわからない」

「そんな小娘が夢、持てる?自分が何に向いているかもわからないし、何をやるべきかもわからない」

「そこに夢なんか、ないわよ・・・」

と、御島さん。

「でも、大学の文学部に入って、大手出版社に入って、本を作るクリエイターになる・・・と言う夢はクリアしたんじゃない?」

と、僕。

「そうね。それはそうなのよ。でも、それを夢と感じてたのは、大学4年になってからかもしれないわ」

「現実に社会に出なければいけない時間が近づいてきて・・・それで現実的に判断を下したって事かしら」

と、御島さん。

「でも、高校の頃はある意味、戦々恐々としてたわ。志望していた大学に受かったからよかったけど」

「落ちてたらと思うと・・・女子は男子に比べて逃げ場が本当に無いのよ。女性で浪人って言うのもね・・・」

「だから、相当、気持ち的には、つらかったわ・・・」

と、御島さん。

「それなのに理不尽を押し付けられる。当時はある意味、大人は少女達の敵でしたね。実感として」

「なんか少女全員をうまく騙そうとしている、悪い大人のように思えていたんですよね・・・」

と、ユキちゃん。

「わたしの場合、もっと酷くて。もう、大人の男性って言うだけで、生理的にダメでした。ほんと、そういう所まで行っちゃうんですよね、当時は」

「それだけ、男性不信が根強かったです・・・」

と、ミユウちゃん。

「女性にとっての反抗期って、父親をオスと明確に認識し出す時期なんだろうね」

と、僕。

「ええ。それまでは、父親だったから、近くにいても安心だった。・・・と言うより自分を守ってくれる強い存在だったから、こころから許していたんですけど」

「反抗期になって、父親をオスとして認識した瞬間、危ない存在だって理解して、本能的に視界にいれたくなくなったんだと思います」

「だから、徹底的に嫌い抜くじゃないですか、普通の女性は。洗濯機も父の服や下着とは、完全に分けて回すみたいな・・・」

と、辛辣姫。

「そうだったの?ユキちゃん」

と、僕。

「わたしはそこまで行かなかった、中途半端な反抗期でしたから・・・。でも、当時、高校の友達は、それくらい普通だって、皆言ってましたよ」

「「父親って、キモいよね」って・・・ミユウちゃんが言ったように、突然、生理的にダメになっちゃう感じでしたね」

「やっぱり、女性って、本能に簡単に支配されちゃうんですよ・・・」

と、ユキちゃん。

「それって、御島さんの話と合わせると・・・やっぱり女性が社会に出たり、大人になっていく上で、男性の存在に敏感になったり、自分の進むべき道を探さなければいけない」

「って事に気づいていく・・・儀式みたいなモノなのかなあ」

「社会と言う新たな敵に対して・・・自分たちの考えや、やり方を新たに追及していく・・・みたいな感じかなあ」

と、僕。

「そうですね。女性にとって、男性を見る目を養うと言う事は必須ですし、自分の向かうべき道を探す事も、社会に出る上では必須な事ですからね・・・」

と、貴島くん。

「わたしがね。思っているのは、その時、その少女は「ムカつく」って言ってるわけじゃない」

「「ムカつく」って言うのは人間性が小さくて、経験も少ない少女が、その事を理解しているからこそ、真っ向から他人を否定する事が出来ずに」

「「自分はこう思う。「ムカつく」」って言う自分の思いを表明しているに過ぎないのよね。だから、気が弱いから、否定までいけないの」

「それがムカつくって言葉を吐く人間の意味と言うか状態なのよね。経験が無くて、人間的に小さいの」

「行動に移れないのよ・・・」

と、御島さん。

「「ムカつく」って表現って、確かに中学生や高校生くらいの頃、流行っていましたね。でも、大学生になってからはあまり聞かなくなった」

「大学生って社会経験を積んだ大人と直接出会うし、そういう方々と過ごす時間も多いし・・・仮の大人の時間って感じで・・・当然、社会に出れば大人社会の中の一員になって」

「・・・そうなると「ムカつく」なんて言ってられませんからね。それに「ムカつく」って言ってる人って、ただ愚痴を言うだけしか出来ない、現実的な能力の無い人って感じがします」

「うーん、弱いって言うのかな。精神的に弱いから、相手を否定する事も出来ないし、周囲と協調も出来ない、自分勝手な「俺エライ病」の症状ですよ、それは」

「自ら孤独でいたい人の言葉って感じですよね」

と、辛辣姫。

「社会人になっても「ムカつく」って言ってる女性は結構多いですよ。まあ、職場にもよると思うんですけど・・・。わたし大学時代に女性の多い職場でバイトとかしてたんですけど」

「スーパーだったり、携帯売り場だったり、コスメ売り場だったり・・・そしたら、毎日「ムカつく」のオンパレードでしたよ。それは女性だけの職場だったから、そういう感じ」

「だったんだと思うんですけどね。他人の悪口を言ったり、他人の足をひっぱたり、相手を否定するのは当たり前。どれだけ自分に価値があるかを上司の男性に理解して貰う事が」

「給料のあがる事に直結するから・・・そういう女性の怖い所は、直接見てきましたね。もう、美学なんてあったもんじゃない。上司に評価されれば、勝ちの世界ですから・・・」

と、ミユウちゃん。

「なんか、女性ばかりの職場って、女性のワガママな感じがそのまま出て来るって感じで、だいたい、他人の悪口をへーきで垂れ流している女性が結構多かったですよ」

と、ミユウちゃん。

「そういう所って、いわゆるオバサンが多いんじゃない?ま、「人の悪口、蜜の味」だからね。特に女性にとっては・・・」

と、御島さん。

「そういう所って、「ムカつく」「人の悪口」「うそをつく」の巣窟って感じですね。それが女性の悪い所って感じがするなー」

と、辛辣姫。

「うん。結局、そのコミュニティはどういう人間によって構成されているか?と言う点は、大事よね」

「嘘ばっかつく人間によって構成されてたら、そういう質の低いコミュニティって、事になるんだし」

と、御島さん。

「なるほど・・・コミュニティの質の問題もあるわけですか」

と、貴島くん。

「刹那的なコミュニティなのか、永続的なコミュニティなのか・・・そんな違いもあるわよね」

と、御島さん。

「なるほど・・・多角的な評価が必要ですね」

と、貴島くん。


「うーん、オバサンの話は置いておいて・・・でも、中学生や高校生のその年代って怖いんじゃないですかね。いろいろな事が」

「怖いから否定する。「ムカつく」って言葉は「相手に与しない」って言う意見表明だから、一見強そうに見えるけど、何にも出来ない人に見えますね」

「経験が無いから、発想も無い。「ムカつく」って言われたら、大抵の大人は、「じゃ、何もせずに家に閉じこもっていれば?誰も相手にしなくなるよ」・・・とは言わないけれど」

「・・・そういう言葉を皆に思わせる言葉です。こころで思うけど、誰も決して口にはしない。それが日本文化の怖い所じゃないですか」

「でも、本人的には構って欲しいから「ムカつく」って言ってる・・・やっぱり、周囲とうまくやっていけない人が口にするような言葉に思えますね」

と、池澤くん。

「じゃあ、「ムカつく」って言ってる間は、周囲との関係性を上手く作れない「構ってちゃん」の子供って事?」

「親離れの出来ていない、精神的に子供な人達って、事?」

と、御島さん。

「そんな感じありますね。だって・・・例えば、ゆるちょさん、「ムカつく」って言われても、相手にしないでしょう?」

「ゆるちょさんは精神的に強いから、自分が嫌われる事について、特になんとも思っていない」

「「仕方なし。去る者は追わず」と言う境地にまで達しているから、「ムカつく」って言ってる人については、時間を割かないでしょう?」

と、辛辣姫。

「うん。そうだね。好奇心旺盛に前に進もうとしている人だけを対象に、一緒に歩んでいくだけだね」

と、僕。

「なるほど、そこか。大人になると言う事と親離れの出来ない子供との差は・・・子供は友達を無くす事を極度に嫌うから、「ムカつく」と言えば友達が同意してくれるから」

「周囲の友人が、何かしら感想を言って、なだめてくれるんでしょう。親も守ってくれるから、「親&友達コミュニティに逃げ込んでいる子供」なんだ、そういう人間達は・・・」

「だから、常に守って貰っているから、社会の荒波を真正面から受ける事は無いから、いつまで経っても大人に成長出来ないんだ」

と、貴島くん。

「かたや、ゆるちょさんは、自分の意見を常に対外的に発表し続けている。社会の中で、ひとつの意見を持つと言う事は批判の対象にもなると言う事だし、それを受け入れると言う」

「立場を明確にしているわけですよね。それは勇気が無ければ決して出来やしないし、誰かから自分が明確に嫌われる事についても、受け入れていると言う事でしょう」

「社会の荒波を真正面から、ズドンズドン受けるつもりなのは明白じゃないですか」

と、貴島くん。

「実際、ブログが炎上した事もあったしね。もっとも最近は、周囲の友人やクライアントさんの率直な意見を参考にしているから、生の感想がビビットに返ってくる」

「・・・ただ、最近はクレームもほとんど無くなった。「ま、あいつなら、こう言うだろ」的な思いを皆が持つようになったと言う事だろうね」

と、僕。

「説得が功を奏し始めている。僕の存在や言動をプラスに感じ始めている人間が暫時増えていると言う事さ。やっぱり「人生やったもん勝ち」だよ」

「何もしていなければ、今の状況は無いからね」

と、僕。

「ゆるちょさんは社会の荒波にモロにぶつかって・・・荒波を静かな波に・・・いや、自分の背中を押し、応援してくれる波に変化させ始めていると言う事ですね」

と、辛辣姫。

「そうなってくれてると嬉しいね。社会と言うのは刻一刻と変わるモノだ。理系の僧侶、ゴータマシッダールタさんが「世の中は無常」と言った通り、常に止まる事の無い」

「坂を暴走する自転車のようなものだ。だったら、上手くスピードをコントロールし、自分の行きたい所にいけばいい。要はすべてを自分の背中を押してくれる仲間に」

「してしまえばいいのさ。その先にこそ、僕の夢や目標があるんだからね」

と、僕。

「ゆるちょさんは、すでにそこまでの境地に立っているんですね。常に10歩先、100歩先を見て、打つ手を考えている」

「それはすごいですよ。何もしていない人間はそこまで考えられませんから」

と、貴島くん。

「話を戻そう。「ムカつく」と言う女子は・・・親離れが出来ていない子供だと言ったね。それ以外に特徴は無いかな?」

と、僕。

「「ムカつく」と言う女子は「親&友達に守られる・・・日本社会を知らない女子」と言う見方は正しいと思うのね」

「ゆるちょくんはすでに社会の荒波を超え、逆にそれを上手くコントロールし、自分の背中を押してくれる存在にしてしまうって所まで、説得作業を終わらせている」

「これは雲泥の差でしょ?わたしはだからこそ、ゆるちょくんを事務所の共同経営者として見ているんだから」

と、御島さん。

「この場合、「ムカつく」と言う少女は、何なのかしら。社会にいる人間とどういう違いがあるの?そこを明確にしておくべきだとわたしは思うの」

「社会に居ても・・・「ムカつく」少女が普通に存在したりして・・・そういう子供オンナは、どういう特徴があるから、近寄ってはダメ・・・そういう事を知りたいの」

「うちの事務所には絶対、いれたくないのよ、そういう人は・・・」

と、御島さん。

「うーん、僕的に思うんですが、そういう女性は、情報発信力が低い女性なのかなって、思うんですよね。その情報の質も愚痴や感想レベル」

「・・・ある意味、他人にとって意味の無い情報レベル。あるいは自慢話や他人の悪口など・・・自分アゲの言葉に過ぎないから、他人は不快になる言葉で」

「ま、「負のエネルギー」の撒き散らし・・・をやってるって事になりますか」

と、池澤くん。

「結局、その女性が「親&友達」コミュニティに逃げ込んでいる段階で、出て来る言葉の質が低いんでしょうね。他人を笑顔に出来る程の内容を伴っていない情報しか出せない」

「それはやってる事が「お子ちゃまレベル」だから、まともな大人は相手にすべきではない。嘘もつくし、嘘泣きもするし、自分勝手で、自分の事しか考えていない」

「だとすれば・・・まともな大人は一切無視する事ですね」

と、貴島くん。

「それって「責任」って事じゃないですか?ゆるちょさんは言葉に「責任」を持っているからこそ、社会から「信頼」を得ている。そうやって初めて」

「日本社会で「一人前になった」って言う事ですよね。もちろん、ゆるちょさんの発信する情報は「高度にオリジナルな知恵」ベースの言葉ですから、非常に面白いし価値がある」

と、辛辣姫。

「それに引き換え「ムカつき」オンナの場合は「責任」を持たない。中身も無い。もちろん、社会から「信頼」も得てない」

「ただの「半人前」なんですよ。しかも言葉も発信出来ない。両親や友達から水を向けられて初めて・・・ちょろちょろっと意味の無い言葉を吐くだけ」

「そんな人間、うちの事務所で仕事をする事は出来ません。そういう女性は、日本社会で、自信をもって生きてきた女性や男性と対等に話せるなんて、一切出来ないからです」

と、辛辣姫。

「自分から率先して、日本社会に向かって、自信を持って、オリジナルな言葉を吐けない人間は、「一人前」とは言えないんじゃないですか?」

「少なくとも、うちの事務所にはいらないと思います」

と、辛辣姫。

「日本社会の皆が守るべき最大正義は「和を以て貴しとなす」なのよ。だから、多くの家庭で、「他人に迷惑だけはかけない人間になりなさい」と言われてきた」

「でも、どうも最近の親はダメ人間ばかりらしくて、自分の子供すら、まともに育てられない。特に女子は自分が楽しむ事や得する事ばかり考えて」

「父親をないがしろにするような親失格なバカ親ばかり。だから、皆、めいめい自分勝手な事ばかりして、生きてきて、いざ日本社会にデビューしようとしても」

「基本能力が低すぎるから、1日も保たないで、会社を辞める始末。簡単に言えば、人に迷惑をかける人間よね。日本人として、最悪な人間、いらない人間よね」

「まあ、でも、いいのよ。辞めたい人間はドンドン辞めるべきだから」

「そんな基本能力に劣る人間をわたしは事務所で使う気はないからね。育てる気も一切無いから」

と、御島さん。

「日本人は過去から現在に至るまで、社会人になったばかりの新人は育てなければ、使えないと言う事は知っているわけ」

「例えば職人の世界では、「師匠の技術は盗め」と言われた。もちろん、それは大変だけれど、そういう熱意があるからこそ、その後のどんなネガティブをも越えてこれたの」

「そういう熱意のある人間が今いるかしら?最先端の場所にしかそういう熱意のある人間はいないわ」

「社会に出れば、何の努力も無しに何かを教えて貰えると思っている。社会は大学や専門学校とはわけが違うのよ。それさえ理解せず、会社で入って一日目で、怒られたと言って」

「会社を辞める。あるいは親がクレームを入れる。バカじゃないの。そういう親も子供も、もう消えなさい。日本社会には、そういう人間はいらないから」

「そういう人生を決めたのも、あなた方でしょう?自分の決めた道を歩めばいいじゃない。金輪際、誰も相手にしないから。以上、そういう事よね」

と、御島さん。

「どんな人生においても、成長を志向するなら、壁は絶対に現れるわ。昨日の自分を超えたければ、大きくなろうとする分、壁が出て来るのよ。当たり前でしょ?」

「昨日の自分が5の能力しかなかったとするわね。今日、6になりたかったら、5の壁は越えなければいけない。越えられるからこそ、6に辿り着ける。それが道理でしょ?」

「わたしが一番嫌悪している生き方・・・毎日に流されると言うのは、5の壁を越えるのが面倒くさいから、5の能力のまま、流されて」

「結果、1の能力や0の能力に劣化してしまう生き方を言うの。そういう人間、イマドキ、多くない?」

と、御島さん。

「わたしは、自分を成長させる事に全力を使う女性が好き。オトコが好き。今日5だったら、ひと月後には、50になれている・・・そういう大人な女性が好きだし」

「そういう新人こそ、目をつけるし、育てがいがあるから、育てるの。そういう人間じゃなきゃ、育てるに値しないわ」

と、御島さん。

「社会に出たら・・・そこがゴールじゃないの。始まりに過ぎないの。それに・・・そこから成長するからこそ、夢を目標にして、日々成長し、少しずつ高みに登って行くからこそ」

「夢が少しずつ現実になっていくから・・・「これがわたしの目標」って他人に言えるようになるの。何もしないで、ただ同じ所に座っていたって、夢なんて見えてこないわ」

「「夢なんてほざいている大人なんて「ムカつく」」って永遠、言ってるだけの、待ってるだけの大人になるだけ。そういうオンナにだけは、わたしはなりたくないわ」

と、御島さんは、結論のように言葉にした。


「人間性の大きい、精神的に強い人って・・・たくさんのネガティブを越える経験をしたからこそ、精神的な痛みをたくさん経験する事になって・・・それを越えてきたからこそ」

「精神的にも強くなって、人間性も大きくなるんでしょうね。それって、やっぱ、生きる目標があったからこそ、何糞って、ネガティブのまっただ中で、がんばれて・・・それを越える」

「生きる目標の無い人は、そこで、流されちゃうんでしょうね。だから、「流されオンナ、オトコ」は能力1になり、「生きる目標ありオンナ、オトコ」は能力が50や100に」

「なっていって・・・それを繰り返せば、能力1の人、能力1000の人って言う違いが出ちゃう・・・そんな話なんでしょうね」

と、池澤くん。

「結局、「人生は無常」「人生は常に動いている」って事よ。結果的に「ムカつきオンナ」は能力1。「夢有りオンナ」は能力1000って事じゃない」

「だったら、わたしは、「夢ありオンナ」で生きていきたいわ」

と、御島さん。

「そういう女性こそ、魅力のある女性って事になりますよ。社会から、愛され、皆から求められるオンナです」

「常に女性や男性の笑顔の中心に、「夢ありオンナ」はいるって事です。そして、「ムカつきオンナ」は誰も相手にしない・・・孤独女子になるだけです」

「それだけの事ですよ」

と、貴島くん。

「やっぱ、一緒にいるなら、「夢ありオンナ」の方がいいな」

と、僕が冷たいビールを飲みながら言うと・・・美しい女性達は皆、自信ありげに笑顔で頷いた。


(おしまい)

本心を見抜いて、オトコを落とせ

2016年04月21日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。


九州、大変ですよね。

車中泊・・・身体が疲れるのを体験しているから、現地の人の大変さに、胸が痛みます。

地震が少しでも早く収束する事を祈ります。


さて、その時、僕とユキちゃんは散歩あがりのカフェにいました。

時刻は午後3時を回った所です。天気も良く、店内は嬉しげな表情をした女性たちに埋め尽くされていました。

「しかし、いい天気ですね。仕事は午前中で終わらせて・・・ランチを食べてから取材に出て」

「それを終わらしてから、都内で、散歩を楽しむ。なんか歩いていても、気分が良くて、ちょっとルンルンな感じでした」

と、ユキちゃんはご機嫌です。ソイ・ラテを飲んでいます。

「もう、桜の季節も終わって、次は新緑の季節だからね。1年でも一番気持ちのいい時間かもしれない」

と、僕。ダーク・モカチップ・フラペチーノを楽しんでいます。

「しかし、最近はスタバのメニューからも季節の変わり目を感じるようになったなー」

「フラペチーノが美味しく感じる季節だもん・・・」

と、僕。

「季節の変わり目・・・と言ったら、わたし的には野菜ですよ。春野菜がたくさん出てきて・・・」

「春キャベツ、新じゃが、新玉ねぎ、タケノコ、菜の花、スナップエンドウ、グリーンアスパラ、たらの芽、にら・・・」

「美味しい食材がてんこ盛りですよ・・・わたし的には、嬉しい季節です・・・」

と、ユキちゃん。

「う、うまそうだね・・・」

と、僕。

「ゆるちょさん、わたしの作る、タケノコ料理、大好きでしたよね。タケノコご飯とかタケノコと大根の煮物とか」

「それと旬の魚を見つくろって・・・帰りにデパ地下で魚見つけて、さよりの天ぷらやアイナメの煮付け、カンパチの刺し身などを」

「おかずに・・・美味しい日本酒も買って、ひさしぶりにうちのマンションで飲みません?」

「ゆるちょさんの為に仕事部屋だってキープしているんだし、今夜はそこへ泊まればいいじゃないですか」

と、ユキちゃん。

「む・・・筍ご飯か・・・アイナメの煮付けか・・・それに日本酒か・・・」

「ちょ、ちょっと気持ち、もってがれるな」

と、僕。

「それにゆるちょさん、最近、おかかご飯にハマっているんでしょう?明日の朝ごはんは猫マンマに美味しいしじみ汁・・・」

「それくらいわたしも簡単に作れますから・・・どうです?そういうの。しじみ汁も、ゆるちょさんの大好物でしたよね?」

と、ユキちゃん。

「むむ・・・」

と、僕。

「でも、なんで、今頃、おかかご飯にハマったんです?ゆるちょさん・・・」

と、ユキちゃん。

「ちょっと前に、ディーンフジオカさんがおかかの宣伝やってたじゃん。「あさが来た」の五代様の・・・プレミアムおかか・・・僕、恥ずかしながら、人生の中で」

「一回もおかかご飯を美味しいと感じた事なかったんだよね。それが今になって・・・完全にドハマ・・・」

と、僕。

「ハマりまくって・・・鰹節愛・・・30過ぎて、何かにはまるとオトコはやばいと言われるけど」

「・・・強烈なおかかご飯愛・・・やばいっすよ」

と、僕。

「大丈夫です。プレミアムのおかかもデパ地下で買って帰りましょう。お酒も少し大目に揃えて・・・わたしもワインを」

「買って帰ろう。ゆるちょさんに負けたくありませんからね・・・」

と、ユキちゃん。

「うーん、ユキちゃんは相変わらずプレゼンが上手いな。筍ご飯はこの季節を逃すとまた1年待ちだし・・・」

「今、食わなきゃ、まずいよね・・・」

と、僕。

「だから、いいじゃないですか。お酒の締めに筍ご飯なんて、そうそう食べられませんよ・・・」

「魚の煮付けも、最近のゆるちょさんの大好物なんでしょう?日本酒が美味しいですよ・・・」

と、ユキちゃん。

「う・・・弱点を突いてくるな、ユキちゃんは・・・でも、ユキちゃん家に泊まるのは、やっぱどうかな・・・」

と、僕。

「いいじゃないですか。自分の仕事部屋に泊まるだけなんだから。何をするわけでもなし」

「部屋の占有料だって、ゆるちょさん、気を使って、毎月、お金出しているんだし・・・いらないって言ってるのに」

「そういう所、「気にしい」っていうか、真面目なんだから・・・」

と、ユキちゃん。

「そういう事を言ってると、徳川慶喜のアダ名みたいに「ねじ上げの酒飲み」って言っちゃいますよ」

と、ユキちゃん。

「わかったわかった。ユキちゃんは僕の好きな事、一から十までちゃんと理解しているからな」

「しかも、僕は「同じアホなら踊らにゃ損損」の人間だと言う事を知り抜いているからな、ユキちゃんは」

と、僕。

「だったら、初めから素直に・・・ゆるちょさんの本心はお見通しなんですから」

と、ユキちゃん。

「わかりました。仕事も一息ついたし、今日はユキちゃんのマンションで、春を祝う祝宴にしよう」

「明日は事務所に顔を出さなくてもいい日だからね。自分の仕事場で黙々と仕事してりゃあいい日だから」

と、僕。

「よかった。もう、ゆるちょさんは、ほんと、気を使い過ぎ、配慮しすぎの男性なんだから・・・もう、わたし達、オトナなんですよ」

「もう、自分たちの自由にしていい時間に突入しているんです」

と、ユキちゃん。

「はい。ユキちゃんの仰る通りです・・・」

と、僕は言葉にした・・・。


数時間後・・・買い物を済ませた僕はしれっとユキちゃんのマンションにいる。

「ふーん。これってクレソンだよね?焼いた肉の付け合せ?」

と、僕は買ってきた品物をより分け、冷蔵庫の冷蔵室に入れるのを手伝っている。

「クレソンは最近のわたしがハマっている食材なんです。ちょっと水菜っぽいけど、苦味があって、わたしの好きな味なんです」

と、ユキちゃん。

「ふーん。これってどうやって食べるの。なんか肉料理の付け合せ的な使い方しか僕は、知らないけど」

「生命力のとても強い野菜で、いろいろな水辺で自生している野菜なんですよ。わたし、ゆるちょさんも生命力強い人間だと思うけど」

「最後は人間は、生命力の強さ勝負だと思うから・・・」

と、僕。

「なるほどね。それで、クレソン・・・」

と、僕。

「クレソンって、サラダにしても美味しいんですけど、最近は豚バラ肉を焼いて、その肉で、クレソンの肉巻きを作る事が多いんです」

「クレソンって、脂と相性がよくて、焼いた豚バラ肉との相性がよくて、美味しいですよー。・・・今日も早速、作ってあげます」

「ゆるちょさん・・・クレソン、知っていますよね?」

と、ユキちゃん。

「中2の時に出会った、僕の羅針盤となった本・・・曽野綾子大先生の「太郎物語」に出て来るんだ、クレソン。フランスでは有名な野菜だって言ってた」

「だから、当時から、その存在は、知っていたけど、口にするようになったのは、ここ10年くらいじゃない?」

「僕も嫌いな野菜じゃない。あの苦味がオトナ向けって感じだよね・・・」

と、僕。

「ま、野菜は旬の野菜が一番美味しいし、あとは料理の腕の見せ所・・・最近はいろいろな外国野菜が入ってきて面白いですけど」

「要は何と合わせれば美味しさが引き出せるかを見極めればいいんです。まあ、クレソンが油と相性がいいって教えてくれたのは、ある日本料理店の大将でしたけどね」

と、ユキちゃん。さすが人好きする雰囲気を持っているユキちゃんだ。取材力あるんだよな、この子。多くの人に愛されるって、そういう事。知恵が集まる。


「えーと、まず、大根と筍の煮物を作って・・・タラの芽とこごみと春菊と玉ねぎと椎茸の天ぷらを作って・・・」

「エビの天ぷらも作って・・・あとはアイナメの煮付けかな・・・筍ご飯は用意だけしておこう」

と、ユキちゃん。

「天ぷらは揚げたそばから、バクバク食べるのが一番美味しいって、わたしにいつも言ってくれてるのはゆるちょさんですからね」

「飲みだしてから揚げ始めればいいですね。だから、煮物や煮付けからですね」

と、ユキちゃん。

「女性はオトコの胃袋を掴めって言うけど・・・それは本当だね。特に筍ご飯の吸引力はすごいよ」

「煮物や煮付けにも、オトコは弱いけど・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんって、正統な和食に弱いですよね。少し手のかかる、経験がモノを言う和食に弱いって言うか」

と、ユキちゃん。

「早くに母を亡くしているからね。手のかかる和食を思う存分、味わう事の喜びに覚醒するまえに、母は逝ってしまったから」

と、僕。

「ゆるちょさん・・・そういう事を言われたら、キュンとしちゃうじゃないですか」

「無意識にそういう言葉を繰り出してくるから、ゆるちょさんは女性の胸をキュンキュンさせちゃうし、女性人気が高いんですよ」

と、ユキちゃん。

「だって、ホントの事だもん。だから、ユキちゃんの正攻法な和食こそ、僕の胸をキュンキュンさせちゃうの」

と、僕。


僕らはキッチンに立ちながら、お互い冷たいビールを注いでカチンと乾杯をした。

冷たいビールを飲みながら、キッチンに立つのは悪く無い。

僕は出来るだけユキちゃんの邪魔をしないように、でも、好奇心旺盛にユキちゃんが料理をする風景を眺めている。


「ねえ、ユキちゃん。天ぷらって、油の音の立ち方で、種の引き上げる時間を見計らっているって言うのは、ホントなの?」

と、僕。

「料理研究家をしている母に・・・そこはしごかれましたね。身体で覚えさせられたって言うのが実際でしたけど。ま、耳で覚えさせられたって所ですね」

「あとの料理はほとんで自分で修行したんですけど、天ぷらの揚げ方だけは教えてくれて・・・普段はやさしい母ですけど」

「戦場に立つと人間変わります。あの人は・・・」

と、ユキちゃん。天ぷらを揚げている。


こごみの天ぷらを塩で・・・熱いまま、口に入れるとホックリする塩味、ビールとものすごく合う。

「タラの芽の天ぷらも美味しいですよ。塩がいいかな、やっぱり」

と、ユキちゃん。料理をひとつ作る度、ユキちゃんは、目の笑う素敵な笑顔になる。そういう目で見られると、天ぷらを食べるのが少し恥ずかしい。

でも、確かに美味しい。春の味。思わず笑顔になって、目が無くなってしまう。

「やっぱり、天ぷらは揚げた傍から、食いつくべきだね。いやあ、ほんと美味い」

と、僕。

「はい。筍の天ぷら。筍は、一度茹でてありますから、美味しいと思いますよ」

と、ユキちゃん。蕎麦つゆに大根おろしがよく合う。美味い。やっぱり筍は特別な美味しさだ。

「天ぷらってやっぱり美味いなあ。季節の野菜の天ぷらは特に美味いよ。やっぱ旬のチカラだなあ。日本人として生まれてよかった・・・」

と、僕。

「っていうか、やっぱユキちゃんの醸しだすやさしい雰囲気と腕だろうね、天ぷらは。銀座で美味しい天ぷらも食べるけど」

「・・・それとは違った、こじんまりとした美味しさがここにはある。味以上にユキちゃんの持っている、そのやわらかな笑顔が僕をほっこりさせるよ」

「それは、銀座の・・・プロ的な美味しさとは違った、ごく家庭的な美味しさって、言うか、こころから素直にやさしい笑顔になれる美味しさがそこにはあるよ」

と、僕は言いつつ、グラスのビールを笑顔で、ぐぐっと飲み干した。


「でも、なんか、女性が赤いエプロンなんか、していると・・・ちょっと可愛いよね。なんか、新婚さんみたいで・・・」

と、僕。

「へへ。これ、可愛いでしょ?ゆるちょさんが来た時に着ようと思って、取っておいたの」

と、ユキちゃん。

「う、うん。なかなかいい感じ」

と、僕。

「ゆるちょさん、言っておきますけど、天ぷらを揚げている時だけは、スキンシップは禁止ですからね」

「背中とか触ったりしたら、ダメですからね」

と、ユキちゃん。

「え?それフリ?そうして欲しいの?じゃあ、やっちゃうよ」

と、僕。

「だから、フリじゃありませんよ。天ぷら油は危ないんですから」

と、ユキちゃん。

「なーんだ。つまんねーの」

と、僕。

「もう、子供みたいなんだから・・・ゆるちょさん、料理を一緒に作っている時は、ほんと、子供に戻りますよね、毎回」

と、ユキちゃん。

「いつもこうだったからね。母が生きている時は・・・また、言っちゃった、ごめんごめん」

と、僕。

「もう。ゆるちょさんは、女性に何も言わせないようにする天才ですね」

と、ユキちゃんは、少し哀しそうにしながら、それでも笑顔になっている。


「ふーん、煮物の火、もう止めちゃうの?」

と、僕。すでに日本酒に移っている。

「煮物全般に言える事ですけど、味って、冷める時に入っていくんですよ。だから、一度火を止めて味をしみこませてから」

「また、煮ると奥まで、味がしみて、美味しい煮物になるんです。だから、あんまり濃い味付けにする必要はないんですよ」

と、ユキちゃん。ビールをのんびり飲んでいる。

「ふーん。さすが女性だけあって、料理に詳しいね。僕は女性を評価する時、冷凍食品以外の料理をどれくらい作れるかで」

「相手を見るような所があるなあ。家に帰ってきて、冷蔵庫の残り物を材料にして、さっさと美味しい一品を作れちゃう」

「・・・ユキちゃんのような女性が結構好きだもんね・・・」

と、僕。

「料理って食べさせればいいわけじゃないんですよ。料理って、食べさせる相手とのこころのやり取りって言うか・・・相手を大切に思う気持ちをカタチとして表すモノなんです」

「だから、そこにまごころが無ければ・・・気持ちは伝わらないわけだから、ただ美味しいから、楽だから、時短が出来るからって」

「スーパーや惣菜屋で買ってきただけの料理を出されても、わたしも相手も、こころが貧相になる気がするんです」

「大事なのは、あくまで、まごころ・・・相手を喜ばせたい気持ち・・・それがわたしの料理に対する基本的な考え方ですね」

と、ユキちゃん。

「なるほど・・・そういう深い考えがあるんだね。僕なんか、昼に牛丼なんて事もよくあるし、割りと何も考えないで、飯食っている事も多いかな」

「でも、そういう話を聞くと、ちょっと考えなおすね。それと同時に、ちょっとユキちゃんが好きになる・・・っていうかね。ははは。何を言ってるんだろ、俺」

と、僕。

「ゆるちょさんは本質をちゃんと捕まえてぶれるな・・・って事をいつもわたしに言ってくれますよね」

「でも、大丈夫。わたしはゆるちょさんを笑顔にしたくて、料理を作っているんですから」

と、ユキちゃん。

「それは・・・まごころをカタチにする事・・・それを日々、大事にする事。そうすれば、絶対に、しあわせになれる」

「そういう話かな?」

と、僕。

「ゆるちょさんはしあわせになる為の方法をいつもわたしに教えてくれる。より具体的に。だから嬉しいんです」

「だって、人生って、楽する為に生きているわけじゃない。しあわせになる為に生きているんですもの」

と、ユキちゃん。

「ま、当然、そうだけどね」

と、僕。

「時に当然の事がわからなくなるのが、人間と言う生き物だと、わたしは思いますよ」

と、ユキちゃん。

「なるほどね。ユキちゃんは、賢いなあ・・・」

と、僕。


「わたし、将来、子供たちの為に美味しい料理を作ってあげられる母親になりたいって言う子供の頃からの夢があったんです」

「だから・・・早いうちから、母親に料理を教わったし、自分でも作ったし、だから、誰かの為に料理を作る事が出来て」

「その料理に喜んでくれると・・・無上の喜びなんですよね・・・」

と、ユキちゃん。

「特にその相手が、物事に結構厳しい、ゆるちょさんだと・・・」

と、ユキちゃん。目の笑う笑顔。

「そう言ってくれるとありがいね。・・・でも、煮物って、子供の頃って、あまり好きじゃないじゃん。コロッケとかトンカツとかハンバーグとか」

「そういう洋食の方が好きだし。だけど、社会に出て、苦い酒も飲むようになると・・・暖かい煮物が」

「母親を思い出して、美味しく感じるようになる。母親が僕の健康を心配して、好きでも無い事はわかっていても、いろいろ作って食べさせてくれた」

「その深い愛情にやっと大人になってから、気づくんだよね。それはもう、手遅れなんだけど。手遅れと言う事に気づいているんだけどね」

「子供の頃には、理解出来なかったんだ。母のやさしさに、深い思いに・・・」

と、僕。

「社会に出たら、いつもひとりぼっちで生きていかなければいけない事は重々承知している。僕は一人っ子だったし、夢だって、理解者だって少ないし、今でもひとりで戦ってる」

「だから、自然強くなる。だけどさ。そう理解していても、人は時に弱くなるからね。周囲すべてがネガティブに囲われる時だって、誰にだってあるだろ」

「理解者もいなくて、ひとり、涙にくれる時だって、あるじゃん。たったひとり、たったひとりでも、立ち向かわなければいけない。そんな時だってある」

「そんな時、ひとり酒を飲んで、飲み屋のおばちゃんが作ってくれた、美味しい煮物が、生きてた頃の母親を彷彿とさせて、こころをほっこりさせてくれる」

「・・・そういう感覚って、経験した人間じゃないとわからないモノかもしれないね・・・」

と、僕。

「あらあら・・・今日はゆるちょさん、少し泣きたいんですか?いいですよ。いつも元気で、周囲を笑顔にする事ばかり考えているゆるちょさんにも弱点があるんですね」

「いいですよ、弱点を大いにさらけだしてください。今日は、わたしが、ゆるちょさんの「涙酒」のお相手をしましょう」

と、ユキちゃん。日本酒を注いでくれる。

「すまんね。どうも、こういうおふくろの味ライクな食べ物に囲まれると、ちょっとこころがうるっとなるらしい」

「そして、美味しい日本酒が・・・感情面を刺激してくれるんだ」

と、僕。

「ゆるちょさんは、事務所ではいつものんびり明るくて、常に前向き、常に攻撃あるのみキャラですけど」

「誰もいないところでは・・・ゆるちょさん、いつも、こころに哀しみを隠しているんですね」

と、ユキちゃん。

「母親が生きている間に僕はなんにも母親孝行が出来なかったからね。温泉にそのうち連れて行こうと思っていて」

「でも、それが何にも実現出来ずに、彼女は逝ってしまったから、それを常に悔やんでる。ひとりになるとそればっか思っている」

「あんなにやさしくしてくれたのに・・・僕は気恥ずかしくて、素直に甘える事が出来なかった。やさしく出来なかった」

「まだ、子供だったんだ。だから、今は、そんな自分が憎らしい・・・」

と、僕。

「ゆるちょさん・・・そんなに自分を責めないでください。お母様だって、お母様だからこそ、ゆるちょさんの本心はわかっていた」

「はずです。だって、お腹を痛めた子ですもの。皆に配慮出来るやさしい子だからこそ、母親の前で素直になれない・・・」

「そんな可愛くてやさしい子だからこそ、お母様は、立派に育った息子が元気でいる事に、元気でさえいれば」

「それで満足だったと思いますよ。ゆるちょさんがいるだけで、お母様はしあわせだったと思いますよ」

と、ユキちゃん。

「そうかな」

と、僕。

「そうですよ。絶対に・・・」

と、ユキちゃん。

「母親はなんでもわかっているもんですよ。そして、おやさしかったに違いない。ゆるちょさんの顔を見ていると、やさしげな女性の面影が感じられます」

「ゆるちょさんはその血を色濃く受け継いでいるんですよ。だから、男性にも女性にもやさしい。そして、素直な少年なんですよ」

「そして、いつでも笑顔。空気を読めるどころか、周囲皆を引っ張っていく、ムードメーカー。皆、笑顔でゆるちょさんについていく」

「でも、ゆるちょさんは何にも無理していないで、自然に人々を導いていく・・・ある意味、すごいですよ、ゆるちょさんは」

「考えがまとまれば即行動。まるで、雷雨のように動き、普段はのんびりとセント・バーナード・モード。それでいて頭は常にくるくる回っていて」

「攻撃を仕掛ける時は獰猛な狼そのもの・・・旦那にするには勿体無いくらいです」

と、ユキちゃん。

「はい?ユキちゃん、今、何か言ったよね?それって逆プロポーズ?」

と、僕。

「いや、ひとつの例として言ってみた迄ですよ。ほんと、反応が速い人だから」

と、ユキちゃん。

「はい。アイナメの煮付け。そろそろいい感じに仕上がりましたよ」

と、ユキちゃん。

「ほんと、煮物には愛を感じるな。その裏側にやさしさを感じる」

「この味・・・何事にも変えがたいよ」

と、僕。

「料理は・・・常に相手向けのラブレターですから。美味しい笑顔が最高のお返し、ですけどね」

「ゆるちょさんは、いい笑顔をするから・・・」

と、ユキちゃん。

「うん。うみゃい。日本酒が良く合う・・・・あー、今日は飲むか。もう、本格的に酔っちゃうぞ。ユキちゃんに甘えちゃうぞ」

と、僕。

「ええ。ここには二人しかいませんから。どんなにゆるちょさんが甘えても、構いませんよ」

「楽しく、飲みましょう」

と、ユキちゃん。

「男性を本格的に落とすには、胃袋を掴む事って、さっき言ったけど、相手が弱みを見せた瞬間、やさしくするのも手だね」

「なんか、簡単にころっと行きそうだ・・・」

と、僕。

「ふふ。もう考えるのは止めにして。何も考えず、今日は一緒に・・・」

と、ユキちゃんは言いながら、目の笑う笑顔で、僕をゆっくり見た。


(おしまい)



運命的なしあわせのしるし

2016年04月19日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

昨日は暖かいと言うより、暑かったですね。

Tシャツでも全然過ごせましたねー。


さて、その時、僕らは事務所近くの居酒屋で、お酒を飲んでいました。

「わたし、最近、思うようになったんだけど、女性のしあわせって言う事で言うなら」

「学生の頃の価値観は早くに捨てて、完全にリセットしてから、社会人としての価値観を持つ事が最も大事なのかなって思うようになってるの」

と、御島さん。ボンジリをビールで流している。

「ゆるちょさんも言ってましたね。「高校や大学生の頃に植え付けられた価値観は悪しきもので」」

「「その洗脳はすぐに解かなければいけない」って」

と、辛辣姫。

「うーん、「悪しきもの」と言う表現は言い過ぎかもしれないけれど・・・40人や50人の限られた集団の中には」

「社会とは異なる価値観が発生しやすいし、それに洗脳されるって事が結構起きるんだなって、経験的に思ってね」

「それが個人のしあわせを阻むって言うか・・・何らかの目的を持ったオトナ達の目的達成の手段にされているっていうか・・・」

と、僕。

「オトナは子供達の敵ですもんね」

と、辛辣姫。

「うん。そういう発想って、そういう所に敏感な子供達が感じている所なのかなって、思ってね」

と、僕。

「ゆるちょさんが言いたいのは・・・「学校にいる子供たちは勉強さえ出来れば、それでいい。異性とつきあうなんて以ての外」って言う、教師たちに都合のいい」

「・・・教師達の年収を高くする為に、子供達の青春を犠牲にした・・・そういう価値観で子供達を洗脳しているから、それが許せないって事ですよね」

と、辛辣姫。

「そ。そういうオトナ達は悪だよね。悪しきもの、そのものだよ」

と、僕。

「恋愛はガンガン経験すべきだ。考えなしに子供を作るのは自分を不幸にするだけだけど、「それは自分を不幸にする事だ」と言う事は教えるべきだし」

「失敗だったり、別れだったり、言い過ぎだったり、涙する事だって、経験する事で、自分を成長させてくれる大事な事だからね」

「僕は「これはダメ」って子供達から、「経験する事」を取り上げる事が一番ダメだと思っている」

「失敗を経験し、傷ついた時、それを乗り越える事が出来るか・・・それを静に眺めてあげる事こそ」

「大事な事だと思う。すぐに子供に助けを与えたら、その子供をダメにする事になるからね」

と、僕。

「結局、人間はひとりだ。誰も助けてくれない。どんなネガティブな事にも、自分自身で乗り越えていかなければいけない」

「だけど、その経験が唯一自分を成長させてくれる。そして、そういう成長を続けていけば、いずれ、ハッピーな時間が必ずやってくる・・・でしたよね、ゆるちょさんの考えは」

「よく酔っ払って、わたしに向かって、話してますよ」

と、ユキちゃん。

「はははは。それは、お恥ずかしい」

と、僕。

「だから、教師達の洗脳にばかりやられているから、「真面目な子」なんて言う・・・女性としては、全くつまらない、くだらない人間が出て来る」

「だから、勉強しか出来なくて、人間で一番大事な勇気の欠けた人間が出て来る」

「人間で、大きな意味で大事なのは、異性と恋愛関係に落ちる事だ。それの出来ない、勇気の欠けた人間を作り出しているのは、学校の教師達だ」

「取り澄ましたクズ野郎たちだ・・・って、ゆるちょさんは言いたいんでしょう?」

と、辛辣姫。

「ま、概ね、そういう事だ。その歪んだ価値観は早く捨て去るべきだね」

と、僕はネギ間を食べながら、冷たいビールを飲んでいる。

「でも・・・ゆるちょさんの今の指摘で・・・日本では小集団の中に偏った価値観がはびこって」

「・・・それがその集団の行動をおかしくするって言う例は枚挙に暇がないって、改めて感じましたけどね」

と、貴島くん。鶏レバーを美味しそうに食べながら、ビール。

「それは歴史的に見ても・・・第三者のオトナの評価が、自分の評価になる・・・そういう日本文化だからこそ」

「起こりやすい、とも言えそうですね」

と、貴島くん。

「うん。そんな感じだよね」

と、僕。


「わたしは・・・具体的に言うと、10代の女性って大概・・・「好きな男性と運命的に出会って、その男性と恋に落ち」」

「「やがて結婚して、子供を生む事が女性のしあわせ。結婚は20歳までにする事」っていう価値観を持っていて」

「それは10代の女性からすると、20歳以上の女性は「おばさん」だから・・・って言う理由に起因するって、思っているのよね・・・」

と、御島さん。

「その頃って、わたしも覚えていますけど・・・「自分は美人なんだから、20歳前に素敵な男性と必ず出会える」みたいな」

「強烈な思い込みがあるんですよね。裏を返せば、美人である事・・・しか自分に価値が無い女性・・・」

「あの頃は、一切の経験が乏しくて・・・もちろん、恋する経験も・・・だから、自分の外見にしか価値を感じられなかった」

「「美しいか、美しくないか」で、女性の価値を判断していた・・・そんな価値観だったように思えますね」

「あとは勉強が出来るかどうか・・・とか、性格的にいいか、悪いか・・・くらい?」

と、辛辣姫。

「でも、勉強や性格の良さ・・・と言う価値観は二の次で、第一位は圧倒的に自分の美しさ・・・だった?」

と、御島さん。

「そうだったような気がしますね。それなら、勉強が出来てお高く止まっている女性にも勝てますからね」

「勉強が嫌いな女性程、恋をする事に価値を感じていて・・・10代での結婚に邁進していたような気がします」

「もう勉強の必要の無い・・・そういう世界に逃げこむ・・・それがそういう女性達の人生の目標になっていたような気がします」

と、辛辣姫。

「変な話かもしれないけど・・・以前、プロの女性に取材した時にさ。ああ言う所の女性はやっぱり美人である事が」

「基本になるわけじゃん。男性を相手にするわけだから。で、そういう美しい女性達が何故、そういう仕事をしているかって言うと」

「大抵、10代終わりや20代前半で出産した・・・子供のいるシングルマザーだからこそ、そういう仕事で、子供を食わしていかないといけない」

「・・・そういう話になっていたんだよね」

と、僕。

「10代でわかりやすく美人だったから、早い出産を迎えたって事ですか」

と、辛辣姫。

「そういう事。「美貌」は結婚へのパスポートだからね」

「まあ、もちろん、そういうプロの女性がすべてシングルマザーと言うわけではないけど」

「結構な確率で、そういう女性に出会ったかな」

と、僕。

「プロって言うと・・・やっぱり、そういう仕事ですか?」

と、貴島くん。

「うん。相手に肌をさらす仕事だから、大変だとは思うけど・・・結局、「美貌」が売りって事になるんだよね」

「で、女性って子供を産むと、胸のカタチが母親の胸に変わるんだ。それは当然、母乳が出るんだから、カタチも変わるんだろうけど」

「目の肥えた客からは「君、子供産んでるね」って指摘されるって・・・その女性が言ってたのが印象的だったなあ」

と、僕。

「「美貌」だけが売り・・・そういう価値観が10代の頃の女性が持っている価値観で・・・それに支配されると、どうなるかって話ですね」

と、辛辣姫。

「でも、10代の頃って、そういうもんだと思わない?多くの女子がアイドルや女優やモデルになる事を夢見るでしょう?」

「結局、10代の女性にとって「美貌」って、圧倒的に価値のあるモノだし、美人である女性に価値があって、そうでない女性には価値はない・・・みたいな」

「シビアな差別感って、やっぱり存在すると思うのよね・・・」

と、御島さん。

「高校生の頃って、確かに小さな集団で過ごす事が多いから。すぐに偏った価値観に支配されていたような気がします。ゆるちょさんの言いたかった事はそれでしょう?」

「「小さな集団程、偏った価値観に支配されやすい」・・・オウムのポア思想や日本赤軍や内ゲバやら北朝鮮に渡った人達やら・・・日本史の中にいろいろ登場しますね」

「そういう「偏った価値観」に侵された人々・・・」

と、辛辣姫。

「僕はそれについて言えば・・・「偏った正義」をその集団が共有するから・・・日本文化はコミュニティとして機能する事を大事にする文化だから、意識の共有が大事なんだよね」

「だから、一旦、「偏った正義」を共有し始めると、そのコミュニティは暴走を始める・・・それは一般社会の正義とは明らかに異なるからだろうね」

と、僕。

「それって、女子高生の話をしていたのに・・・いつの間にか大きな話に・・・」

「でも、ちょっと前の大相撲賭博事件も、その系譜上の事件って事になりますね・・・」

と、貴島くん。

「さらに言えば、日本文化の中では、「組織防衛」と言う事がある。一般の正義よりも「大相撲」と言う組織を守る事が至上の価値になったりするんだよね」

「それが一般の正義から外れていても・・・それが内部の人間には、見えなくなっちゃうんだな。で、結局、その組織は終わりを迎えるんだけど」

「・・・そうなる前に、一般の正義を理解出来れば組織の浄化が図られる。大相撲賭博事件は、正にその段階を踏んだから、非常に勉強になったけどね」

「組織防衛を優先するか、一般の正義を優先するかで、その組織の寿命はすぐに分かるのさ。それだけ、日本人は厳しいと言う事だ」

と、僕。

「でも、考えてみると、それって、いろいろ当てはまりますね。歴史的に言えば、第二次大戦中の日本陸軍も「偏った正義」を共有した事で暴走した例そのものですし」

「それは日本文化のヤバイ部分かもしれませんね」

と、貴島くん。

「日本陸軍の暴走に関して言えば、あれは「俺エライ病」の人間が多く集まって暴走して、自爆した、いい例だよ。歴史的に言えば、鎌倉幕府も室町幕府も」

「江戸幕府さえ・・・幕府内の人間が「俺エライ病」の人間・・・自分の事しか考えない愚か者ばかりになって、民から信頼される人材が払底し」

「最終的に最悪に自分の事しか考えない「俺エライ病」の人間が幕府のトップに立って・・・まともな人間達によって、よってたかって潰される」

「・・・ま、結果、自爆すると言うエピソードのいい例と考えた方がいいと思うよ。「俺エライ病」の人間は世の中を合理的に分析しないから「偏った正義」を共有しやすいし」

と、僕。

「さすがゆるちょさん。歴史検証家の言葉は鋭いです」

と、池澤くん。

「この場合、日本人研究家と言ってもらいたいね」

と、僕。少し苦笑している。


「話を10代の女子の話に戻すわね。当時、20歳以上の女性は「オバサン」って言い張っていたグループは、「自分は最先端」って言う意識が強かったわ」

「それも10代の頃の価値観よね。「わたしは最先端の音楽を聞いている。だから、カッコいいし、価値があるわ」って言う意識の女性も当時、多かったように思う」

と、御島さん。

「音楽なんて、確かに流行の歌を知っているのはカラオケで有効かもしれないけれど・・・わたしは松田聖子さんの歌や山口百恵さんの歌を歌うと気持ちいい事を知っているから」

「わたしは、そういう自分にとっての絶対的価値を知っている方がしあわせになれるって感じているから・・・その方がいいかな」

と、辛辣姫。

「でも、多分、最先端の音楽って、その時の多数派の人間達に支持される音楽なんですよね。それは時代の匂いだったり、その考えに共鳴出来たりって言う・・・」

と、ミユウちゃん。

「恋と素敵な未来と社会に出るのが怖い自分と弱い自分・・・10代や20代の素直な自分の思いがそこには投影されていると思うんです」

「それは・・・そういう時代を通り越してきたオトナにはわからない瑞々しい感性・・・やわらかな気持ち・・・そういう人間じゃないとキャッチ出来ない」

「素敵な思いがあると思います」

と、ミユウちゃん。

「それはそうかもしれないわね。わたしは10代や20代の頃の好きな音楽がそれぞれにあるのを否定する気は無いわ」

「わたしにだって、そういう音楽はあるし、今、この瞬間好きになる音楽もある。そういう意味じゃ、音楽は今、この瞬間の自分の投影なのよ。ミユウちゃんが言うように、ね」

と、御島さん。

「ただ、今のわたしは、アイドルより、好きなアーティストの音楽の方が好き。それだけなの」

と、御島さん。

「ゆるちょさんはどうです?今の音楽にはどう対応しているんですか?」

と、辛辣姫。

「ん?ほぼ、ノーケアー。音楽に関して言えば・・・クラッシックに洋楽にスムース・ジャズにちょっと古い日本の歌謡曲に・・・好きな音楽を探すのが好きかな」

「もっとも今は、そういう音楽を追う事より、仕事をしていたり、美味しいものを作ったり食べたり・・・ユキちゃんにいろいろな興味深い場所に連れて行ってもらう時間の方が」

「楽しいし、好きだから・・・そっちに重きを置いてるかな」

と、僕。

「ゆるちょさん、アイドル知らないですもんね。っていうか、アイドルに価値を感じてない?」

と、辛辣姫。

「御島さんの言うように、10代の女子の中では、「美貌」を売りにする、まさにその時間だとは思うんだよね。でも、10代の美貌って、遺伝子によって作られた「美貌」だから」

「「猫って可愛い」って本能的な刺激を受けて、感じる可愛さと同じなんだよね。それは動物として最強の「美貌」だし、本能的に、人はやられちゃうんだけど・・・」

「僕は女性は「生まれながらの美貌」じゃなくて、社会人になって、社会で徹底的にしごかれて、その後に手にする「素敵な人間性」とそれが見た目に出た「素敵な外見」の方が」

「好きだね。経験こそが作り上げた「美貌」こそ、僕にとって、最強の価値がある・・・だから、20代中盤から後半の女性は美しいなと、素直に僕は思っている」

と、僕。

「「人間は経験によってこそ、本物の自分を作り上げられる」・・・これはもう、ゆるちょさんの信念ですもんね」

「わたしも同じ思いですけど・・・」

と、辛辣姫。

「「女性は「20代をどう生きるか」で人生が決まってくる」・・・も、ゆるちょくんの信念だったわよね」

「わたしも、それは同意するわ。そういうもんだと、わたしも思う」

と、御島さん。

「でも、ゆるちょさんは20代の頃は「見た目美人」の女性が大好きだったんですよね。その頃つきあってた女性も美人だったから、すぐに口説き落としたんでしょう」

と、辛辣姫。

「まあね。でも、その彼女とつきあってみてわかったんだけど、美人だからって、その人間性は、自分の思うような女性じゃないって事に気づいたんだ」

「「美人な女性はすべて「ドラえもん」の静ちゃんのように必ずしも性格がいいわけではない」と言う当然の事実に気づいて、僕は「静ちゃん症候群」」

「・・・「美人な女性はすべて静ちゃんのように責任感も強くて性格がいいはずだ」と言う強烈な思い込みから開放されたんだ・・・」

「ま、「静ちゃん症候群」は間違いだったって事だよ。むしろ、女性にしろ、男性にしろ、相手の中身をしっかり知る事がしあわせへの早道だったりするんだ」

「「希望的観測」的な一方的な強烈な思い込みは、地獄への早道さ」

と、僕。

「つまり、ゆるちょさんは、生身の女性とつきあったからこそ、「静ちゃん症候群」と言う強烈な思い込みの縛りから開放されたんですね」

と、ユキちゃん。

「そういう事さ。案外それって、僕の人生的にも、重要な事だったなあ」

と、僕。

「そういう経験があるから、ゆるちょさんは美人な女性が好きなのに、中身超重視な・・・女性の評価の厳しい男性になったんですね」

と、辛辣姫。

「そういう事。すべては経験さ。人は成長するんだよ」

と、僕。

「でも、ゆるちょくんは、美人な女性の上に中身重視なんだから・・・ある意味、ワガママって事ね」

と、御島さん。

「すいませんね。でも、人生は一回きり。僕は一切悔みたくないんです」

「納得できる人生じゃないと僕は嫌なんです。だから、その為には攻撃あるのみですよ。毎日、毎秒ね」

と、僕。

「ふふ。ゆるちょさんらしい」「そうね」

と、辛辣姫と御島さんは言葉にした。


「だから・・・アイドルに話を戻せば・・・中身の空疎なアイドルは・・・中身からっぽのただの「お人形」だよ。話していても、つまらないよ。僕は話していて面白い女性がいい」

「頭のくるくる回る、経験からしゃべれる、経験豊富な知的な女性が好きだな」

と、僕。

「じゃあ・・・そういう10代女性の「美しい事に価値がある」思想は・・・「小さな集団程、偏った価値観に支配されやすい」の典型例だって」

「ゆるちょくんは考えているの?」

と、御島さん。

「うーん、そこまでは言っていないけど、10代女性の美貌って、すぐに色褪せるじゃん。「20歳の女性は「おばさん」」って御島さんが指摘してたけど」

「ただ、社会に出てれば気がつくけど、20歳の女性はまだまだ「オバサン」じゃない。ただし、10代女性の美貌と言う点では、ちょっと変わってしまっているかもしれない」

「でも、僕は10代女性の美貌を求めていない。むしろ、20代って、社会経験を積み始める素敵な時間だと思っているからね」

と、僕。

「そっか。10代女性の美貌と言う価値観こそ・・・偏った価値観なのね。確かに10代女性の美貌は、すぐに色褪せる。でも、それはオトナとしての成長なのよね」

「生物学的に言うと、日本でも、昭和の初期くらいまでは、女性の結婚適齢期は、初潮を迎えた12歳くらいから、16、7歳だった。18歳はそれこそ、もう行き遅れって言われてたのよね」

「その年代こそ、10代の美貌・・・男性に愛される為の動物的美貌が用意された時期だった・・・そういう事なのよ。女性にとって有利な結婚をする為の男性向けの餌」

「・・・これこそが、10代女性の美貌の正体だったのよ・・・良い子孫を作るための動物的戦略そのものだったのよ・・・」

と、御島さん。

「だから、10代のアイドルの美貌に魅了されるのは、動物的に正しい行いだった・・・そういう事でもありますね」

「でも、その美貌の目的は結婚であり、出産って事にもなりますね」

と、辛辣姫。

「そうね。結局、女性のしあわせは結婚にこそ、あるって、わたしも思っているけどね」

と、御島さん。

「そういう意味じゃあ、時代の変遷によって、結婚の意味や女性に求められるモノが変わったって事だと思うんです」

「10代で、嫁に行っていた時期は、女性に学問もいらず、良い子孫を作り、家事をやりくりし、家庭を守るのが女性の使命だった頃です」

「その頃の男性はオス的に強くて、家庭を守る、家長だった。今とは比べ物にならないくらい、頼りになる「威嚇力」に優れていた獰猛な狼だったし」

「それが当然のように求められる時代だったし、社会だったんでしょう」

と、辛辣姫。

「でも、今は時代が違います。10代で結婚する女性は極一部です。大抵は20代・・・でも、全体的に晩婚化しているし、そもそも女性が社会に進出を始め」

「お金を稼ぎ始めている時代ですけど、女性がお金を稼ぐ環境はまだまだ中途半端で、結局、いい旦那を見つけ、その収入に頼らざるを得ないのが今の時代です」

「しかも、旦那が時代的に超弱体化したオスの時代・・・頼りにならならい「威嚇力」の無い、考えなしの羊の時代です」

と、辛辣姫。

「だから、妻である女性は旦那が低収入のおかげで、子供を抱えて働かなくてはいけない。なのに保育所にすら入れないから、仕事も出来ない」

「・・・これって、すべてオトコが弱体化して、低収入しか得られず、家族を守れないおかげだし、そんなダメ男を旦那に選んだ」

「男性経験が圧倒的に少ないからこそ、男を見る目が全く無い女性のおかげでもあると・・・わたしは思いますけどね」

と、辛辣姫。

「それについて、わたしに言わせれば、「ネガティブな事があったら、我慢もせず、他人を非難すれば、気持ちよくなれる」と言う、「無責任型俺エライ病」の症状だから」

「周囲の人間には誰にも相手にされず、「類は友を呼ぶ」で、同じ「無責任型俺エライ病」の人間で集まって、せいぜい傷を舐め合う事くらいしか出来ない」

「・・・それはふしあわせスパイラル一直線の道って事になるけどね」

と、御島さん。

「いずれにしろ、「他人をくさして悦にいる」は、古来から・・・周囲から自分に「負のエネルギー」が集中して、ふしあわせになる・・・の典型だから」

「絶対にやっちゃいけない事ってなのよね。人生誰か他人に甘えてばかり居ても、責任感の無い奴と思われて、周囲から、金輪際相手にされなくなるのが、日本文化だから」

「そこは怖い所なの。だから、人生依存関係は持っちゃダメなのよ。人生、極力依存関係を持たず、常に独立した意識で生きていかないとね」

と、御島さん。

「うーん、でも、依存関係に頼るなって言うと結婚関係も依存関係って事になりませんか?」

と、ミユウちゃん。

「そっか。そうよねー。うーん、結婚関係を依存関係と見るから、いけないのかな。結婚関係を他の関係にすればいいのかしら」

と、御島さん。

「依存関係と言うより、役割分担って考えるべきなんでしょうね。旦那さんが収入を確保するのは、家族を守る上で、家族の役割分担では当然ですから」

「だから、奥さんは家族の役割分担として、家事と子育てを担当する。そのソフトウェアとして、お互いの家族への愛情がベースにあれば」

「依存関係でなく、共存関係になって・・・お互い笑顔でいられるんじゃないですかね」

と、辛辣姫。

「わたし、御島さんを見ていると、思いますけど・・・割りとタフに一日の仕事量をこなせる人間である事が必要かなって思います」

「御島さんって、結構な仕事量をこなしていても、全然、へーきな顔をしているでしょう?」

「子育てや家事って、個人の時間が無くなるくらいの相当な仕事量だけど・・・今の御島さんなら軽くこなせそうだし、さらに家事をやっても」

「笑顔で紅茶飲んでそうですもん。女性には、そういうタフさが必要なんでしょうね」

と、ユキちゃん。

「うーん。好きな事だったら、がんばれるんじゃない。そうね。好きな事で、一杯にする事よ。毎日を」

「自分の回りを、好きな人間で一杯にする事よ。そういう事じゃない?」

と、御島さんは、のんびりと答えた。


「で、今の時代、皆を不幸にしているのは・・・女性も男性も勇気が無いって言うか・・・女性は男性経験が少なく、男性も女性経験が少ないか、皆無だから」

「異性の中身を見抜けない・・・そういう病気なんじゃないですか。さっきもゆるちょさんが指摘していましたけど」

「異性に中身を見抜く能力が無いから、異性を「希望的観測」で見てしまって・・・それで結婚するから、結果的にシングルマザーも増えるし」

「旦那が人間的に小さく、精神的に弱いから、家族を守れない、弱者の羊でしか無いから、年収も低く、奥さんが働かざるを得ないのに、保育所に入れない」

「・・・そういうふしあわせスパイラル・・・。男性もそうだけど、女性も相手の中身を見抜けなくて、希望的観測で結婚しちゃうのが」

「すべての不幸の理由だと思いますね」

と、ミユウちゃん。

「うーん、と言う事は、しあわせな結婚をする為には、まず、相手の中身を見抜けるまで、つきあって見て、希望的観測は辞める事」

「それと・・・人間的に小さい相手を恋愛対象にしない事かしら。あと自分の事しか考えられない男女は結婚相手にしちゃダメ」

「人の親になるって言う事は子供たちの為に「無償の愛」を発揮出来ないとダメだからね。ま、男性だったら、奥さんと子供達を本能的に守れる男じゃないと」

「わたしは、男として評価しないけどね。それくらい最低限、出来ないとダメなんじゃない・・・」

と、御島さん。

「なるほど・・・それって女性から男性を見る時に、結婚相手として男性を決めるいい指標になるんじゃない?」

「いずれにしろ、異性を希望的観測で見ちゃ、絶対ダメって事だね」

「そうなると・・・女性にしろ、男性にしろ、異性経験は豊富な方がしあわせになる確率は高くなるって事かもしれないね」

と、僕。

「前、レイカさんが言ってたじゃないですか。20代終わりから30代前半で結婚してしあわせになれた女性は、平均8人の男性とつきあって見て」

「自分の目を肥やしてから結婚しているってデータがあるって。それって、今の話のデータ的裏付けになるんじゃないですか」

と、辛辣姫。

「なるほど・・・そういう事かもしれないね」

と、僕。

「でも・・・バツイチの御島さんに改めて聞きますけど・・・結婚相手に選んじゃいけない・・・人間性の小さなオトコって、具体的にどういうオトコですか?」

と、ミユウちゃん。

「そうね。わたしの経験から言えば、孤独を愛するオトコ・・・を気取るオトコよね。だいたい同じオトコ達が・・・その彼に役割分担をしないのよね・・・」

「・・・オトコって同じオトコの中身を見抜くからね。頼りがいの無い、自分の為に、平気で嘘ばかりついて・・・自然、目の肥えた男性は寄り付かなくなって」

「それでも嘘をつけば、皆から信頼されると考えているオトコ・・・で、何かを頼まれるのを蛇蝎の如く嫌って、人間が小さいからすぐに怒り出す」

「・・・で、自分の好きな事しかしないオトコ。女性の事なんて一切考えない、上から目線のケツの穴が小さいオトコ・・・そういうオトコが一番ダメよね」

と、御島さん。

「そういうオトコを簡単に見極めるには、どういう質問したらいいでしょう?」

と、ミユウちゃん。

「それは簡単。「あなたの子供、出来ちゃったみたいなの。産んでいい?結婚してくれる?」って聞けば、相手の反応はすぐわかるわよね」

「女性はそれくらいの嘘をついても、全然、許されるわ」

と、御島さん。

「で、どういう反応だったら、切ればいいんですか?」

と、ミユウちゃん。

「ま、最悪のオトコだったら、「俺の為に堕ろしてくれ」って言うでしょうね。それ以前にアワアワして、言葉を出せないかも」

「そんな気の小さいオトコ、絶対に結婚相手にしちゃダメよ。そもそもオトコ達に中身見透かされて、相手にされてないから。もちろん、一切、信用されないから」

「この日本は信用社会だから、同じオトコに一切信用されないオトコは、一切相手にしちゃ駄目なの。それはふしあわせスパイラルに落ち込む事になるからね」

と、御島さん。

「自分勝手で、勇気の無い、気の小さいオトコはダメよ。精神的にも弱いしね。そもそも子供を育てる気が一切ないもの。責任感皆無のクソ野郎よ。そういうオトコは」

「女性の最大の敵。女性は、一生相手にしちゃいけないダメオトコよ」

と、御島さんは、結論的に言葉にした。、


「話は最初に戻るけど・・・だから、時期によって、価値観は変えなきゃいけないのよ。10代は美貌こそ、価値観かもしれないけど、20代になって社会に出たら、男を見切る目と」

「オトナの色気と、経験によって磨かれた素敵な自分を創りあげる事・・・そういう価値観にシフトする必要があるのよね」

「もう、美貌だけじゃ、足りないの。むしろ、中身が無いと・・・オトナの男性に見向きもされなくなるのが現実よね・・・」

と、御島さん。

「それが・・・御島さんの言う、社会に出たら、リセットしろって言う意味の理由ですか」

と、貴島くん。

「そうよ。そういう事なの。わたしが言いたかった、のはね」

と、御島さん。

「そういう意味じゃ、20代で、女性はその人間性を大きく、精神的に強くなる必要性がありますね」

「得てして不幸になる女性は人間性が小さくて、精神的に弱い女性。子育てでも、家事でも、人間性が小さいあまりに日々すぐに一杯一杯になってしまって」

「「自分は悪くない。すべて悪いのは旦那」と言う発想が出てきて、「自分だけが正しい。悪いのはすべてワタシ以外」って言う、「俺エライ病」の発想になって」

「周囲を傷付け、周囲から疎まれ、孤立し、不幸になっていく・・・こんな症例が見られますね」

と、辛辣姫。

「男性にしろ、女性にしろ、人間性が小さくて、精神的に弱い個体は、社会に出てからの修行が足りないのよ。「自分だけが正しい。悪いのはすべてワタシ以外」って言う」

「発想をしていたら、永久に成長しないし、誰にも相手にされなくなるわ。相手を見る時、人間性が大きいか、精神的に強いか?と言うモノサシは絶対に必須になるわね」

と、御島さん。

「なるほど・・・これがゆるちょさんの言っていた「女性は20代をどう生きるかで、人生が決まる」の具体例ですね」

「要は、20代で、自分を鍛えないとしあわせになれないって事ですね」

と、貴島くん。

「・・・だと思うよ。実際、ね」

と、僕。

「結局、女性は20代で、自分を鍛えて、外見はもちろん充分にケアしながら、人間性を大きくし、精神的にも強くし、仕事的にも、外見的にも」

「自分に自信を持って、弾ける笑顔で、周囲と上手く仕事をしていく。そういう中で、人間性の大きい、精神的にも強い、笑顔のやわらかい、仕事を愛していて」

「誰よりも仕事の出来る男を見つけ・・・恋に落ちていく・・・そういう人生を歩く事が将来的に自分にしあわせを呼び込んでくれる・・・そういう話なんですね?」

と、ミユウちゃん。

「そ。「本能的威嚇力」を持った、周囲の敵から群れを守ってくれる・・・狼的な旦那に恋に落ちる事が・・・自分の運命的な恋になるのよ」

と、御島さん。

「常にキラキラした「ヒカルの君の目」で、目の笑う素敵な笑顔をくれるオトコこそ・・・しあわせをわたしにくれる運命の天使なの」

「狼のような強い目をした、群れを守れるオトコこそ、運命的な「しあわせのしるし」・・・なんだから」

と、辛辣姫は、笑顔で、言葉にすると、ミント・ジュレップをゴクリと飲んだ。


(おしまい)

女性が恋する男性の条件

2016年04月18日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

昨日は暖かでしたねー。

北風が滅法ひどかったですけど。

ま、春はこんなもんですか。一日雨って聞いてたけどな。


さて、その時、僕らは事務所近くの居酒屋さんで飲んでいました。

「でもさー。人に恋するって、理屈じゃないのよね」

と、御島さん(31)。ちょっと酔っている。

「よく、高校生の頃にさ。「女性は好きな人を恋人にするか、自分を好いてくれる男性を恋人にするか」」

「「どっちがしあわせになるか?」みたいな話があったじゃない。「わたしは好いてくれる男性と一緒になるー」派もいれば」

「「断然、好きな人を恋人にするわー」派もいて、その時は、永遠、答えは出なかったけど・・・」

と、御島さん。

「その時は御島さん、どういう派だったんですか?」

と、ミユウちゃん(25)。

「その時、わたしは、当然、「断然、好きな人を恋人にするわー」派だったけどね」

と、御島さん。

「で、今だったら、御島さん的には、どう答えを出すんですか?」

と、辛辣姫ユキちゃん(28)。こちらもいい感じで、お酒が入っている。

「わたしも聞きたいです。その答え・・・」

と、ミユウちゃん。ま、女性の好きそうなネタだけどね。

「うーん。そうね。わたしの是迄の様々な経験から言うとーーー」

と、御島さん。冷たいビールをゴクリと飲む。

「ゆるちょくんの恋愛理論から言えば・・・「恋とは男性がプレゼンし、女性が落ちるモノ」・・・」

「「結婚とは、旦那がプレゼンし、奥さんが評価するモノ。どこまでも奥さんの感情をアゲアゲに出来る毎日こそ」」

「「女性のしあわせを呼ぶ」・・・の2つの理論から言えば、当然、女性は自分が恋に落ちた男性と一緒になり」

「・・・その男性は人間性が大きく、自分を父親のように愛してくれる男性がいい・・・って事になるわね」

と、御島さん。

「なーんか、ズルいです。結局、女性が好きな男性でもあり、女性の事を好きな男性でもある・・・そういう男と一緒になるのが」

「しあわせって事でしょう?要は両思いって事じゃないですか」

と、ミユウちゃん。

「そうね。結果的に両思いにしちゃうって事よ。はじまりはどっちでもいいの。お互いの魅力に気づいて」

「相手も魅了出来るし、女性を魅了出来る男性でなければ、ダメって事じゃない?」

と、御島さん。

「じゃあ、なぜ、高校生の頃は、「自分が好きか、相手が自分の事を好きか」って言う論議になったんですか?」

と、ミユウちゃん。

「高校生の頃って、まだ、子供でしょ?社会に出てないから、ガチンコな自分磨きの時間を経験していないから、経験が圧倒的に不足しているのよ」

「だから、価値と言ったら、若さとか、ピュアとか、素直とか、汚れていないとか・・・そういう生まれつきの」

「価値を、自分の価値にするしかないのよ・・・」

と、御島さん。

「オトナは汚い・・・とか言ってわざと敵視して、自分たちは汚れていないとか言って・・・ピュアである事を」

「自分の価値にする・・・小学生、中学生、高校生くらいの男女がよく持つ価値観ね。ま、オトナに甘えている光景だけど」

「・・・10代の男女VSオトナって光景は、ずーっと昔からそうなんでしょうね。松下村塾VS長州藩のエライ人・・・」

「みたいな話もよくやってるもの・・・でも、それがエネルギーなのかな・・・」

と、辛辣姫。

「だから、恋だって、ピュアである事に価値を置くのよ。女性は処女である事。経験も少ないから、少女は好きな男性の言う事を」

「素直に聞いちゃうでしょう?男だって、そういう・・・ピュアな・・・ある意味、中身が無いから、考えなしに相手の男性の」

「言う事を聞いてしまう・・・そういう女性を好きになる。そういう意味じゃ、ピュアって、本当の意味は」

「経験が無いから、考えなしに相手の言い分に従う女性や男性の事を言うんだと思うのね・・・」

と、御島さん。

「ピュアって、そういう意味ですか?汚れてないって事って・・・そういう事?」

と、池澤くん。

「そうじゃない?だったら、ピュアって、池澤くん的には、どういう事になるの?」

と、御島さん。

「男性の立場からすれば、女性がピュアであれば、自分色に染め上げたいって言う気持ちがあるんですよね」

「むしろ、そういう女性である事が絶対条件みたいな所があるから・・・高校生や大学生の頃って、そういう気分ってあると思うんですよね」

と、池澤くん。

「まあ、その頃の女性としても、「あなた色に染まりたい」って言うのは、ある意味理想の恋だわ」

「本当に好きな男性が出来て、お兄さんみたいに素敵で、そういう男性に恋出来たら・・・女性としても、しあわせだもの」

と、御島さん。

「でも・・・現実を知るのよね。結局、お互い経験が足りないから、早くに結婚をして、子供を作っても、すごく苦労するし、お金も無いし」

「生活が大変になるのよ。お互い人間的に小さいままだから、すぐに喧嘩ばかり続くようになって、早くに離婚せざるを得なくなって・・・シングルマザー一直線」

「シングルマザーの貧困の話はよく聞くでしょう?」

と、御島さん。

「だから、ピュアって言うのもひとつの価値だけど・・・世の中である程度生きると・・・いろいろな価値がある事を知るわ」

と、御島さん。

「だいたい、ピュアって言っても・・・処女で女性が結婚しても、子育てを始めたら、ピュアとか言ってられないじゃない」

「子供は突然泣き出すし、いつでもオムツを替えなきゃいけないんだから、だから、いろいろな事に我慢しながら、日々を真面目に生き抜いていく内に」

「女性は、性格的にも強くなっていくわ」

「いつ何があるか、どんなことがあるか、わからなくても、突然の事態に常に対応する経験を積むうちに」

「女性は、そりゃあ、度胸が鍛えられて・・・ピュアなんて価値・・・必要なくなるもの・・・」

と、御島さん。

「だいたい子供産んでるんだから、処女じゃないわけだし。ピュアと言う事に価値はなくなるわけ」

と、御島さん。

「そんな事より、毎日、臨機応変に子育てが出来るようになる方が余程、高い価値になりますよね」

「だから、そういう女性って、毎日、成長がある。どんどん大変な経験を積むから、ドンドン経験を積んで成長していくから」

「人間的にもオトナになっていくんですよね。ちょっとのネガティブには負けやしない強い自分を作っていく・・・それが母親と言うもんですよ」

と、辛辣姫。

「だから、女性は強くなるのよね。「母は強し」って、ホント、その通りよね」

と、御島さん。

「あれですかね。男女が結婚した後、子育てによって、精神的に鍛えられた奥さんの方が・・・人間的に大きくなって」

「精神的にも強くなって・・・ピュアと言う価値観から、現実と言う価値観に生きる人間に成長するから」

「・・・男性は、その成長に追いついていないし、人間性も小さいまま、精神的にも弱いまま、な旦那は当然の如く」

「奥さんに見下されて・・・それが夫婦仲が悪くなるきっかけになるんですかね?」

と、貴島くん。

「まあ、そういう事だと思うのよね。女性に比べて・・・特にサラリーマンの旦那さんって・・・会社で一人前と言われる男性だったら」

「毎日の仕事はある意味、ルーティンワーク。ほぼ、想定内の仕事が続くから、人生で一番大事なはずの「成長」が無いのよ」

と、御島さん。

「御島さんの定義で言うと・・・「成長」と言うのは本能的な能力で、「何かの経験で挫折し、こころに傷がついても、試行錯誤して、その失敗から成功へ導く時に」」

「「こころの傷が癒える・・・その時にこそ、人間としての「成長」がある」・・・って言う事ですもんね」

と、辛辣姫。

「簡単に言うと、「失敗があるからこそ、成功の為の道が見つけられて、それが成長になる」・・・そういう事ですね。つまりは自分の限界を越えるからこそ」

「人は成長出来るって事ですか」

と、ミユウちゃん。

「そういう事。だから、若い頃はたくさん失敗する事こそ大事。逆に失敗が怖くて、自分の知ってる道しか歩かない・・・案外そういうサラリーマンの男性って多いのよね」

「そういう男性は、パッと見、失敗しないスーパーサラリーマンのように見えるけど、それは錯覚なのよ。そういう人間はそれ以上「成長」しないから」

「ある意味、「ルーティン男」なのよ。「ルーティン男」は自分が決して失敗しなくて、エライと勘違いしているから、すぐに「俺エライ病」になって」

「「自分はいかにエライか。俺は、お前たちとは出来が違うんだ」と言う「負のエネルギー」を周囲に振りまくから」

「・・・周囲皆に蛇蝎の如く嫌われて、孤立化して終わるだけなんだけどね」

と、御島さん。

「日本人の怖い所は、ホントに嫌いな人間には、「嫌い」と言う表明を絶対にしない事なの。むしろ、笑顔で、「大丈夫です」と言って、そういう人間は絶対に相手にしない」

「・・・そういう態度に出るって言う事なのね。だから、本人が空気読めないと・・・だいたい「俺エライ病」の人間ってバカだから、空気読まないのよ」

「それで「俺ってエライから・・・皆、遠慮しているか、そのすごさにやられて、話しかける事が出来ないんだな。バカだなあ」と勝手に思っているバカそのものだから」

「ほんと、笑っちゃうのよね・・・」

と、御島さん。

「ま、バカはバカですからね。どうやっても」

と、辛辣姫。

「話を戻しますけど・・・サラリーマンの男性は「成長」が無いから、ドンドン「成長」していく奥さんにある日、見下される日が来るって事ですか」

と、ミユウちゃん。

「ある時、奥さんは知るのよ。毎日子育てに奮闘して、がんばっている・・・毎日「成長」している自分と・・・「成長」もせずに、人間的に小さいままで、精神的にも弱いままの」

「自分の旦那が・・・人生的にサボっていると言う絶対的な事実を・・・。それで仕事が疲れたと言っては、無口に家庭で過ごす旦那にいつしか嫌気がさしている」

「しゃべりたいと言う意欲が全く無い自分に気づく。そうなった時には、もう、実際には夫婦じゃなくなっているのよね」

「お互い自分の事と子供の事しか考えていない事に気づくのよ」

と、御島さん。

「でも、女性はそういう時だから、恋しているんですよね。もちろん、旦那以外の男性に・・・」

と、辛辣姫。

「そうね。女性は本能的な生き物だからね。子育てをしていても・・・外で旦那より素敵な男性に出会ってしまったら」

「当然、恋に落ちるから・・・「恋する男性は常にひとりきり」の女性にすれば、旦那は当然、「恋の相手」ではなくなるから」

「「ただの同居人。給料配達人」って事になっちゃうわよね。奥さんの世界の中では・・・」

と、御島さん。

「そういう過程で、そういう間柄になっちゃうんですか。夫婦って・・・」

と、僕。

「それって、男性の思う、奥さん像と、女性の考える、旦那像に大きな違いがあるって事になりますね」

と、池澤くん。

「男性が求める奥さん像って・・・子育てをしながら、昔のピュアだった頃の少女の面影を常に奥さんに探していて」

「その頃のやさしさを常に奥さんに求めている・・・でも、それは昔の事で、最近は、やさしくないばかりか」

「傍による事すら嫌がる始末で・・・。家事は全面的に任せていて、その中に子育ても入っているけど」

「自分は仕事を全力でやれば・・・それでいい・・・それは理性的な役割分担だし、結婚とは契約行為だと思ってる」

「・・・それが男性の考える結婚・・・ですよ」

と、池澤くん。

「ふーん。そういう事を言うなら・・・女性の求める結婚って・・・最初こそ、好きな男と結婚して・・・好きな男の子が欲しい」

「それが女性の考える結婚の基本だと思うのね。もちろん、そこには個人差があるわ。結婚していても子供を欲しがらない女性も」

「たくさんいるからね」

と、御島さん。

「だから、女性の求める結婚は、子育てこそ、本質って事になるのよ。子育てこそが一番大事。毎日子供たちを育てる事が」

「優先順位第一位だし、子供たちの笑顔を貰う事こそ、女性にとっての、日々のしあわせそのものなのよ・・・」

と、御島さん。

「で・・・そうは言っても、恋も大事。だからこそ、そういう日々の中で、素敵な男性に出会って、恋に落ちる事も」

「・・・それは当然、女性に普通に起こる事なのよ。子育てで鍛えられて、旦那に対する思いが消えた頃」

「女性は新たな恋に落ちるわ。ようやく社会で修行が出来た事で、本当に素敵な男性と言うモノが見えてくるの」

と、御島さん。

「それが女性にとっての「本当の恋」って事ですか?」

と、辛辣姫。

「そうよ。同じ高校、同じ大学くらいで出会う男性って・・・所詮、小さな分母の中で見つけた、「井の中の蛙」的な恋に」

「過ぎないわ・・・」

と、御島さん。

「高校生の頃のように「恋に恋する頃」に出会った恋は、あこがれの恋にしか過ぎない。ほとんど現実が見えない」

「ほんとうに「あこがれの恋」にしか過ぎないのよ。「妄想の恋」とも言えるわね。口を悪くして言えば・・・」

と、御島さん。

「「相手の中身の見えない恋」とでも言った方がいいかしら。もっとも高校生の頃の恋なんて、男女とも」

「要は経験が少ないから、中身が出来ていないのよ。だから、ピュアだけど、要は、中身が無いから」

「よく男性がやるように・・・女性の中身を自分にとって、勝手にいいように判断しちゃうのよね。実際は中身が無いだけなのに」

「素敵な聖少女のように勘違いすると言うか・・・自分の価値観を押し付ける、価値観ハラスメントをするのが若い頃からの」

「男性の悪い癖なのよね・・・」

と、御島さん。

「それって、ゆるちょさんを見ていればわかりますけど、多くの女性に恋された・・・オトナの既婚女性にも恋されたゆるちょさんは」

「相手の性格をちゃんと見抜いて・・・甘い幻想など一切持たずに、その女性の外見と中身を評価して」

「・・・プラトニックラブを経験してきたから、女性の評価に厳しいですよね。一切幻想を持たないから」

「普段、あまり口にしないけど・・・」

と、辛辣姫。

「僕はこれでも、随分、辛辣な人間だからね。でなければ、ユキちゃんに勝てないよ」

と、僕。

「要は現実の女性の中身をしっかりと見抜いて、ちゃんと評価しているゆるちょさんは、女性に厳しくて、一切の妥協を許さないのに対して」

「女性の中身を知らない男性は、中身を知らないから、勝手に自分に都合よく解釈して、聖少女幻想をして」

「相手の女性に押し付けるから・・・結果、男女共に不幸にするって事ですか?」

と、池澤くん。

「なるほど・・・男性としては、自分の妻は聖少女で、自分にやさしくしてくれるピュアな女性だったのに」

「子育てを経験してるウチに人間的に大きくなり、精神的にも自分より強くなっちゃうから、相手にされなくなっちゃうんだ」

「女性は、動物の個体として、旦那を見た時、精神的にも自分より弱い旦那を見た時、バカにし始めちゃうんだな」

「・・・だってもう旦那は自分の手下筋なんだから・・・もう魅力もクソもあったもんじゃないから」

「オスとしてはもう見ない・・・そういう事になるんだ」

と、貴島くん。

「結局、サラリーマンだけやっていても、男はその本質的なチカラである、「本能的な威嚇力」を成長させる機会が一切ないんですよ」

「ただ、真面目にサラリーマン的仕事をしていてもね。まあ、営業なら、別ですけどね」

と、辛辣姫。

「だって「本能的な威嚇力」って本能だけで、相手を圧倒し、ひれ伏させる事ですからね。ま、シンプルに言えば、メンチ切って」

「相手をビビらせる事ですから。それが「本能的な威嚇力」です。それを成長させるには、当然、いろいろな人間と」

「メンチ切る・・・のでは無くて、目と目を合わせて、交渉する機会をシビアに増やすと言う事ですよ」

と、辛辣姫。

「ゆるちょさんは小学生の頃から人前に出る事が好きだったんですよね。事ある毎に前に出て生きてきた」

「それが結局、コミュニティでムードメーカーになる能力をつけさせ・・・学生時代からコミュニティメンバーを本能的に説得できる能力をつけさせた」

「それは社会に出てさらに強化され、多くの人間をまず、本能的に説得し、その上で、笑顔で言葉で説得出来る能力を持っているから、第三者のオトナにたちまち」

「その能力を認められた。・・・で、今はその能力を最大限発揮して、仕事に活かしている・・・だから、初対面の女性でも男性でも、気持ちよく会話してくれる」

「・・・成果を出せる・・・と言う所につながっているんですよね。すべてゆるちょさんが子供の頃から成長させてきた「本能的な威嚇力」のおかげですよ」

と、辛辣姫。

「女性からすれば、その「本能的な威嚇力」のある男性に恋したいから・・・それは女性が本能的に求めるモノだから」

「自然と恋に落ちちゃうのよね。それは子宮が考えるって言うか、磁石のS極にN極がくっついちゃうのと同じように、ごく自然な事なの」

「だから、「本能的な威嚇力」があって、人間的にも大きく、精神的にも強い男性である事が・・・女性を妻にする資格だと、今のわたしは思うわ」

「高校生の頃には、考えつかなかったけど。経験してなかったからね」

と、御島さん。

「じゃあ、今の御島さんからしたら、恋する男性の条件は、何です?高校生の頃とは劇的に変わったんでしょう?」

と、貴島くん。

「そうね。繰り返しになるけど「本能的な威嚇力」マックスな男性で、人間性が大きくて、精神的に強い。・・・精神的に強いわたしをやさしく抱きしめてくれるような」

「ポジティブで明るい男性がいいわね・・・」

と、御島さん。

「で、わたしもそういう男性に愛されるように、いつまでも、透明感を失わない、それでいてオトナの色気も失わない「本能的な抱擁力」を持つ、オトナの女性に」

「なっておくわ・・・」

と、御島さん。

「オトナの色気は大事だと思うな・・・俺」

と、僕。

「オトナの色気って、具体的に言うと、何でしょう?」

と、貴島くん。

「うん?そりゃあ、肌見せじゃない?美しいデコルテ部分や色気のある背中、素敵な脚、美しい肩、艶めく髪の毛、キラキラと輝く目」

「そういう女性の武器をちゃんと男性にアピールしなきゃ。そしたら、男性はしれっと肩に手を置いたり、手を繋いだりね。スキンシップは重要だよ」

「相手の気持ちがダイレクトに伝わるモノ・・・言葉にしなくたってね・・・」

と、僕。

「男性には・・・そういう女性のオーラを感じてほしいわね。女性はスキンシップされたい時は、「されたいオーラ」を絶対に出すもの」

と、御島さん。

「だろ?だから、オトナの男女に言葉はいらないんだ。お互い目と目を見つめれば・・・わかるものなのさ」

と、僕。

「ふふ。オトナですね。ゆるちょさん」

と、辛辣姫。

「まーね。それもこれも、経験、経験」

と、僕は言葉にすると、セセリ焼を口に放り込んで、笑顔でビールで流した。


少し時間が経った後、近くのバーで、僕とユキちゃんは飲んでいた。

「ゆるちょさんは前に言っていましたね。「女性は恋に生きて、男性は仕事に生きる。そこが決定的な違いだ」って」

と、ユキちゃん。

「だって、ユキちゃんだって、仕事は大好きだけど、それ以上に恋に生きてるだろ?」

と、僕。

「わたし、ゆるちょさんが今日言ってた事で、ちょっとひっかかる言葉があったんです」

と、ユキちゃん。

「うん。なあに?」

と、僕。

「結婚の本質は「子育て」だ・・・って言う言葉です。確かにそれはそうなのかもしれないけど・・・やっぱり女性の本質は、恋に生きる事ですよ」

「その上に「子育て」があるって言うか・・・実際、子供を欲しがらない夫婦だっているわけで・・・そういう女性は恋と仕事に生きているって思うんです」

と、ユキちゃん。

「そういえば・・・美田園社長なんか見ていると、まさしく恋と仕事に生きてるね。・・・訂正しよう。女性はやっぱり恋と仕事に生きてるよ」

と、僕。

「ふふ。あと・・・ゆるちょさんが前に言ってた「「こういう人生で良かったんだ」って僕は言いたくない。「こういう人生こそ、僕がしたかった人生だ」って言いたい」って言葉」

「わたし大事にしようって、最近、思ってて。巷には「こういう人生で良かったんだ」派が・・・自分を慰めている人間が非常に多いって感じられたんで・・・」

と、ユキちゃん。

「ふ。それなら、僕と同じ気持ちって事だね。それは嬉しい事だよ。僕にとっても、ね・・・」

と、僕は言うとユキちゃんの肩にしれっと手を置いた。


(おしまい)

女性野考える、男の価値

2016年04月14日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

昨日は雨でしたけど、午後は晴れましたね。

最近は、いろいろな動物が暴れてはりますな・・・。


さて、その時、僕と元ヤン・ユミちゃん(27)は午後からの都民プール上がりで、カフェでお茶していました。

「ゆるちょさん、今日は気合入っていましたね。なんだかいつもより、たくさん泳いでいたような気がしましたよ」

と、元ヤン・ユミちゃん。

「うーん。ほら、リオ・オリンピックの予選やってたじゃん。水泳で。その影響かな。ちょっと頑張っちゃった」

と、僕。

「でも、全身運動で、身体を動かすのは、気持ちいいですね。水の中を好きに動かせるのは、普通にしあわせを感じますよ」

と、ユミちゃん。

「そうだなあ。健康で、全身普通に動かせるのは、喜びでもあるよねー」

と、僕。

「わたしの回りは、やっぱり、仕事柄肩こりの人間が多いらしくて・・・あと睡眠不足や腰痛、ヒザ痛の人も・・・」

「普段、基本的なスポーツを取り入れて無いと筋肉が弱って・・・そのしわ寄せが来るのかしら」

と、ユミちゃん。

「肩こりと睡眠不足の人間は圧倒的に多いよね。僕は肩甲骨回りのリフレッシュ体操と四十肩を防ぐ為の」

「手のストレッチをサイクリストになった頃に教えて貰って・・・それを毎日続けているから」

「肩こりからは免れてるね・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんは肩甲骨回りの筋肉が柔らかいですよ。それにゆるちょさんは平泳ぎが好きだから・・・」

「それが肩付近の筋肉を柔らかくしているのかも・・・」

と、ユミちゃん。

「ま、全身痛みもなく、気持ちよく泳げるのは、有難い事だよ・・・」

と、僕。暖かい珈琲を飲んでいる。

「睡眠不足に関して言えば、御島さんは自分の事務所のスタッフにプライドを持っていますよね」

「「うちのスタッフは単なる労働力ではなく、ひとりひとりが個性的なオリジナルな知恵の持ち主で」」

「「その知恵を売り物にしているんだから、事務所としてはたっぷりの睡眠を取ってもらって、いつでもそのオリジナルな知恵を」」

「「最大限発揮出来る環境を整備しているの。スタッフ個人の人生さえスポイルする睡眠不足なんて、絶対あり得ないわ」」

「って言ってますよね、いつも」

と、ユミちゃん。

「御島さんは何に対しても、意識が高いよ。常にスタッフの事も考えているし・・・お客様の事も考えているし」

「日々の戦略も考えている。すごい人だし、ありがたい人だよ」

と、僕。

「わたし、御島さんと仕事をする度に思うんですけど・・・やっぱりちゃんと探さないと人生いけないんだなあって」

「思うんですよね」

と、ユミちゃん。

「ん?それは具体的にどういう事?」

と、僕。

「わたしは、以前、大手の出版社にいましたけど、まあ、ある意味、引きぬかれて小さな事務所に所属したんですけど」

「御島さんと仕事をしていると細かい所まで配慮の効いた御島さんの事務所に惹かれて・・・移籍した事になるんです」

と、ユミちゃん。

「まあ、御島さんは元々ユミちゃんのオリジナルな視点を評価していたからね。御島さんは素直にユミちゃんが欲しかったんだと思うよ」

と、僕。

「そういう意味では、ひとは惹かれ合って道を同じにしていくんだろうね」

と、僕。

「うん。そうなんですよね。逆に言うと大手出版社のガサツさって言うか・・・さっきも言いましたけど」

「クリエイターって、やっぱり個人で独立して、その能力を個々に評価して欲しいんですよね」

「御島さんはちゃんとそれをしてくれるのに対して・・・大手出版社は、十把一絡げ。月給も同じだし、無駄に拘束時間も長いし」

「もうサラリーマンなんて、最初の一日目から、扱いがガサツ過ぎて嫌になりましたけどね」

「だから、独り立ち出来る目処が出来たら、即辞めましたけど。ほんとその決断は正しかったですよ」

と、ユミちゃん。

「ユミちゃんは女性問題全体を扱っているけど、時に視点が男性的だったりするよね。そこが面白いんだけど」

と、僕。

「やっぱり、この世は女性と男性がいるって事に気づいて・・・女性的視点だったら、こうだけど」

「男性から見たら、こうだろうなって、言う考えも、同時に表現して比較しないと・・・この社会ではうまくいかないのかなって」

「思ったりしているんですよね・・・」

と、ユミちゃん。

「・・・にしても、ゆるちょさんは、女性視点により過ぎな気もしますけどね」

と、ユミちゃんは笑っている。

「ゆるちょさんは、女性度が高いっていうか・・・わたしがスィーツ食べたいって言ったら、わたしが満足する」

「地味なスィーツ屋に連れて行ってくれたりして・・・あとわたしの好きな午後の蕎麦屋で一杯・・・なんてデートにも」

「すぐに付き合ってくれるでしょう?そんな男性、わたしの回りには、いませんでしたから」

と、ユミちゃん。

「要は女性に対する洞察力そのものが高いんですよね。ゆるちょさんは」

「痒いところに手が届く洞察力・・・そんな感じです」

と、笑顔でユミちゃん。

「だって、ユミちゃんは、女性だけど、池波正太郎大先生を尊敬しているし・・・そこは僕と一緒だから」

「池波正太郎テイストな場所に連れて行くと、素直に喜んでくれるから、共感しやすいんだよ」

「蕎麦屋で一杯なんて・・・いいおっさんの趣味の領域だぜ・・・」

と、僕。

「でも・・・あの雰囲気がいいんです。でも、ひとりではやりませんよ、わたしだって・・・」

と、ユミちゃん。

「あと、ユミちゃんは甘い雰囲気のカフェより、和スィーツの甘味処が好物でしょ?」

「そういう所も割りと面白い」

「そういう意味じゃあ、ユミちゃんって、静かって言うか、普段から腹をくくっている感じ、あるよね」

と、僕。

「わたし、女性の友人にも同じような事言われます」

「一番笑ったのは、「ユミって、古風な武士って感じよね」って言われた事ですけど・・・」

と、ユミちゃんが教えてくれる。

「うーん。そうだね。モノノフとかサムライとか、そういう種類かもね。まあ、ユミちゃん、元ヤンだし、そういう雰囲気が好きな」

「性格なんだろうね・・・」

と、僕。

「で、そういうユミちゃんって、結婚相手の男性に求めるモノって、明確にあるの?」

と、僕。

「ゆるちょさんって、そういうズバッと斬りこんでくる質問が身上ですよね。そこがすごいって言うか」

「素敵だと思いますよ」

と、ユミちゃん。

「話を戻しますけど・・・そうですね、結婚相手・・・」

と、ユミちゃん。少し真剣な表情。

「人生を賭けた大きな目標とそれを実現する発想力と行動力を持っているオトコ。それとそれに見合う財力を持っているオトコって事になりますね」

「わたしはもちろん、その旦那の目標を達成する後押しをトコトンやる事。その旦那の子供たちをちゃんと成人させる事」

「家を大きくする事。孫の面倒も見てあげる事。そういう将来を考えていますね」

と、ユミちゃん。

「ゆるちょさんは以前、子育て支援策として、奥さんの両親と一緒に住む・・・サザエさん化計画を持っているって」

「言ってたじゃないですか。わたしもその考えに賛成で、たくさんの家族と一緒に住むのが夢なんです」

「姑とか小姑とか、わたし全然へーきなんです。相手の懐に飛び込んで行って、愛される事で、相手の感情を上手くコントロールするの得意ですから」

「だから、皆と普段ワイワイ過ごしながら、その中心になって、皆の面倒を見る・・・そういう生き方がしたいんですよね」

と、ユミちゃん。

「じゃあ、自分の仕事をすると言うのは、結婚する迄と言う事なの?」

と、僕。

「そうですね。旦那の仕事の加減や収入の状況にも寄るでしょうね」

「でも、わたしの妄想としては、旦那の目標がバカでかくって、収入もちゃんと確保出来ていたら、その旦那の身の回りと言うか」

「すべてをお世話したい・・・って言うのがわたしの夢ですね。それくらい夢中にさせてくれる旦那じゃないと」

「ダメですけどね・・・」

と、ユミちゃん。

「わたし、気づいた事があるんです。それは・・・人間性の大きさと年収の大きさが比例する・・・その真実です」

「だから、人間性の大きな旦那に・・・年収の大きな旦那と一緒に生きていきたいんです」

と、ユミちゃん。

「自分の人生を賭けたいんです。旦那に・・・」

「それくらいのオトコに出会いたいんです」

と、ユミちゃん。

「なるほどね。ユミちゃんが人生を賭ける旦那か・・・でも、ユミちゃんの裁定が厳しそうだな」

「ユミちゃん自身、人を引っ張っていく力量もあるだろうに」

と、僕。

「わたしは女性を引っ張っていく事は出来ますけど・・・やっぱり、男性に賭けたいんですよ」

「そういうオトコがいい。サラリーマンじゃなくてね」

と、ユミちゃん。

「で、まず、自身のオリジナルな夢を持っていないといけませんね。そして、その夢を現実的な目標に落とし込んで」

「実現する為の発想力と行動力が同時に備わっていないといけないです。でも、最近、勇気のあるオトコって」

「あんまり、見ないから・・・」

と、ユミちゃん。

「ふうん・・・それはそうみたいだね・・・」

と、僕。

「ま、そういうオトコって・・・有り体に言ってしまえば、ゆるちょさんのようなオトコですよ。デッカイ目標実現の為にどんどん新しい発想をし、毎日、行動的に動いている」

「日々、成長を大事にしていて、「男子三日会わざれば刮目して見よ」を地で行くオトコですからね。実際、あこがれちゃいますよ」

と、ユミちゃん。

「ユミちゃん、今日は珍しく、本音を出してくるね。いつも、僕に気を使って、本音は隠すのに・・・」

と、僕。

「いいじゃないですか。たまの春の日に、少し本音を聞いてくれても・・・お互い胸の内はわかっているはずでしょ?」

と、ユミちゃん。

「ま、それは・・・そうだけど・・・」

と、僕。

「わたしは、旦那さんを自分の作品にしたいんです。自分も夢を載せて、旦那の夢実現の為に、一緒に歩いて行きたい・・・そんな風に思っているんです」

「旦那さんと一緒に同じ目標を見つめて、手をつなぎながら、笑顔で歩いて行きたい・・・子供の夢のような話だけど、そういう夢をみたいんです」

と、ユミちゃん。

「例えば、ゆるちょさん・・・このアクセサリー・・・なんだか、わかります?」

と、ユミちゃんは右耳のピアスを見せる。

「ユミちゃんは確か、ブルガリ押しだったよね。プールを出てから、それをつけてきたユミちゃんの事はわかっていたよ」

「ユミちゃんは仕事中は当然、貴金属はつけないから・・・」

と、僕。

「プール出た後は、今日はデートだと思ったんです。だから、今のお気に入りをつけたの・・・でも、こういう事なんです」

「いくら、自分のお気に入りのピアスをつけていても・・・それの意味や、つけてる事自体わからない・・・ガサツな男性じゃあ、ピアスの意味が無いって事なの」

と、ユミちゃん。

「そういう人間は相手の価値すらわからない・・・中身の無いオトコだから、わたし的に一切価値がないんです」

と、ユミちゃん。

「だけど、ゆるちょさんは、ちゃんとこのピアスがブルガリで、都民プール明けの二人はデートの時間だってわたしが考えている事も見抜いたって事でしょう?」

「そこが他人とゆるちょさんの価値の違いになるんですよ。わたしにとっては・・・。女性の事を理解してくれる・・・わたしの事を理解してくれる男性が」

「わたしは、いいんです・・・」

と、ユミちゃん。

「女性は自分の事を理解してくれる男性がいいんです。だからこそ、やさしく出来る」

「その基本すら、理解せず、ただただ「やさしさ」を求める男性をわたしは相手にしない・・・ただ、それだけなんですよ」

と、ユミちゃん。

「奥さんが髪を切った事すら、気づかない・・・奥さんが新しいブラウスを着ていても理解出来ない・・・そんな男性・・・わたしから言わせれば、解像度がただ低いだけの」

「使い捨てカメラに過ぎませんよ。わたし的には、使い物になりません。そういうオトコとは一緒になりたくない。どうあっても」

と、ユミちゃん。

「うーんとさ・・・最近、何かあった?今日のユミちゃんは、いつもと違うような気がする」

と、僕。

「結婚した大学時代の友人が、夫のひどさをわたしに電話してきて・・・もうすぐ離婚だ、なんて言ってきたものだから・・・少し怒っているのかもしれない」

「まるで、女性を個人的なお手伝いさんか何かと混同している。そんな感じの話をされて・・・カーっと来ちゃって・・・」

と、ユミちゃん。

「なるほど・・・ユミちゃんの性格なら、その女性の身になって当然考えるから、自分の事のように怒り出すのは、当然だね」

「いいよ。今日は好きに怒って・・・僕がつきあってあげる。安心して、思った事をバンバン言いな」

と、僕。

「その旦那って、女性の言い分なんて適当に聞き流して、自分の価値観を押し付けてくる、価値観ハラスメント野郎なんですよ」

「家に帰ってきてからは、テレビに夢中。夕飯を出しても、美味しいの一言も無く黙々と食べ、テレビを見てるだけ。そのうち風呂に勝手に入って寝ちゃう」

「まるで、そこに自分の奥さんが存在しないような振る舞い。彼女が何を話しかけても、その場しのぎの適当な答えを返すだけで、一度たりとも本気で向き合ってくれない」

「子供が出来ないのは、彼女が悪いんだと公言して、自分は何も悪くないんだと言う態度ばかりとって、もう家庭は冷えきっているって・・・」

「そういう家庭にしたのも、悪いのは彼女だって、言い張って・・・ドンドンお互い無口になっていって、もう目を合わす事すらない・・・」

「・・・こういう家庭、どうです?わたしには考えられない・・・」

と、ユミちゃん。

「うーん。サラリーマンの家庭によく見る風景だな。実際、サラリーマンの家庭って、「子はかすがい」と言う家庭が多いけど」

「その子がいないんじゃ・・・お互いの刃は直接ぶつかるから、結果、お互いを視界にすらいれなくなる・・・そこまで行っちゃうんだよね」

「にしても、その風景は、典型的な不幸な家庭だよ」

と、僕。

「でも、子供がいないんだったら、ちょうどいい。今の旦那とこれ以上一緒にいる意味を感じないなら、まだ、若いうちに離婚して、新しい生活を」

「考える手もあるんじゃないかな。その場合、元の職場に復帰できるかどうかが鍵になるな。いずれにしろ、人間、収入の道を確保する事は基本中の基本だからね」

と、僕。

「そうですよね。わたしもそう思うんです。うん。わたし、胸のつかえが下りました」

「今度、彼女に電話してみます。ま、彼女は既に、いろいろ決意していたみたいですけどね」

と、ユミちゃん。

「ま、本人がどう思うか、だけどね。でも、友達の為に一緒に怒るなんて、ユミちゃんらしい」

と、僕。

「わたし、男性についての見方で、一番大事にしているのは、自分を押し付ける男性はダメで、女性の立場に立っていろいろ考えられる男性がいいって思っているんです」

「女性が髪を切る意味や、新しいブラウスを着ていて、少し嬉しそうに感じている感情や、アクセの意味や・・・女性は男性にわかってほしくて、いろいろおしゃれをするんです」

「だから、そういう女性のすべてのメッセージを受け止めて理解してくれて、やさしくしてくれる男性こそ・・・女性にとって必要十分な男性だと思っているんです」

と、ユミちゃん。

「でも、ユミちゃんはさっき・・・大きな夢を目標にして、それを実現していく男性がいいって・・・そういう事も言ってたぜ」

と、僕。

「それは・・・ゆるちょさんみたいな人が好きって、言ってたんじゃないですか。それくらい、洞察力の高いゆるちょさんなら、当然、理解しているはずでしょ?」

と、ユミちゃん。

「うーん、今日のユミちゃんはいつもと違って・・・春に浮かれているような感じだよ。よし、今日のユミちゃんは、そういう風に捉えよう」

と、僕。

「でも・・・わたしが今言った事は、本当ですよ。わたしの言うことを理解して受け止めてくれる・・・そういう男性がいい。それはわたしの本気の思いなんです」

「当然、それは、人間性の馬鹿でかい、洞察力のとても高い男性って、事になるんですけどね」

と、ユミちゃん。

「そして、わたしを午後の蕎麦屋に、飲みに連れて行ってくれるようなオトコ・・・そういうオトコがいいって言ってるんです」

と、ユミちゃん。目の笑う笑顔で言葉にする。

「ったく。にしても、僕まで、酒が飲みたくなってきた。今日は蕎麦屋と言うより、立ち飲み行こうか」

「今日はそういう気分」

と、僕。

「いいですね。わたし、その言葉を待っていたんです」

と、ユミちゃんは、嬉しそうに言葉にすると、笑顔で、席を立った。


(おしまい)



おばさんになりたくない

2016年04月12日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

昨日は天気もよくて、散歩日和でしたね。

僕は都内をのんびりと歩いていました。


さて、その時、僕らは事務所の大部屋で、お茶を飲みながら、談笑していました。

「でも、いつも思うんですけど、御島さんって、ほんと、いっつも、元気ですよね」

と、池澤くん(24)。

「あら、そう?わたしは、いつも、極普通にしているつもりだけど」

と、御島さん(31)。

「その元気の秘訣・・・何か秘密があるんじゃないかって、池澤は、言っているんですよ・・・」

と、貴島くん(29)。

「御島さん、それ・・・毎日の生活の仕方に秘密が隠されているんじゃないですか?」

と、辛辣姫ユキちゃん(28)。

「御島さんって、毎日、どんな生活しているんですか?」

と、ミユウちゃん(25)。

「え?極普通な生活だけど・・・他人と何か、違うのかしら?」

と、御島さんは草餅を食べながら、お茶を飲んでいます。


「朝はだいたい・・・この時期、早くから明るくなってくるから・・・まあ、4時くらいかしら、起きるのは・・・」

と、御島さん。

「朝は・・・一杯の白湯を飲んで・・・身体を起こしてから、ウォーキングに出かけるの。もう、毎日の習慣だから」

「顔見知りの人ばかりで・・・いつも笑顔で挨拶しあって・・・その瞬間から、気分はハイになるわね・・・」

「一日の「やる気スイッチ」が、ガッツリ入る感じかしらね・・・」

と、御島さん。

「その時、御島さんって、ジャージ姿なんですか?」

と、池澤くん。

「ええ。トレーニングウェアね。それでキャップ被って・・・ジョギングシューズ履いて。でも、皆笑顔で挨拶しあっているから」

「朝から、気分いいわよ。なんか、朝から、たくさんのエネルギーを貰える感じ。まあ、実際、たくさんの「ハッピーエナジー」を」

「貰っているんだけどね」

と、御島さん。

「まあ、「ハッピーエナジー」って普通の人はその存在すら知らないでしょう。でも・・・ナイトズーの赤外線写真ってあるじゃない」

「あれを見るとわかるけれど・・・動物って人間も含めて、目からエネルギーを発しているの。まあ、動物達はそのエネルギーの強弱で」

「相手の動物としての強さを測っているの。だから・・・よく猫がその家族のヒエラルキーを理解しているって言うけど、そのエネルギーの強弱を測っているに過ぎないの」

と、御島さん。

「だから、よくサルが目を見ると怒りだすって言うけど・・・目を見るって行為はそのエネルギーを相手に叩きつける行為になるから、サルからすれば」

「喧嘩を売られたって言う意思になるのよ。まあ、よく中学生が修学旅行先の京都で、ガンをつけあうのと同じ行為よ」

「あれ、ガンをつけあうと、強い個体は・・・強い目をもつオトコ達は本能的に勝ちを得て、弱い目のオトコ達は、本能的に負けて・・・顔をあげられなくなるの」

「人間としての本能的な勝ち負けが一瞬で決まるから・・・目ヂカラの無い・・・「サル山のボス力」の無い人間は、ある意味、被支配者側で」

「「サル山のボス力」のある人間が本能的な支配者層って決まるのよね・・・そのチカラ関係を予備的に知っておく必要があるわ・・・」

と、御島さん。

「そのエネルギーのやりあいの元になるのが・・・「ハッピーエナジー」の存在って事なんですね」

と、池澤くん。

「そ。有り体に言うと、「サル山のボス力」の強いオスの個体に見つめられると・・・女性は本能的にポーってなって、支配されちゃうの」

「恋の魔法にかけられるのね。オスの場合はボスに従うしか無い・・・そういう意志になる・・・つまり、オスもメスも本能的に支配されちゃうって事よ」

「これはもう、動物的、本能的な反応なのよね・・・」

と、御島さん。

「だから、オスもメスも本能的なチカラを磨いたボスがオスやメスを支配するわけ。これは本能的な支配だから、理性ではどうしようもないのね・・・」

と、御島さん。

「それが「ハッピーエナジー」のチカラだと・・・」

と、池澤くん。

「そういう事なの。その事、よーく理解しておきなさいね。女性は結局、強いオトコに弱いのよ」

と、御島さん。


「で、朝の運動が終わるとのんびりとシャワーを浴びて朝食ね。朝食の席には、いつも音楽が流れているの。クラッシックの事もあれば」

「洋楽の事もあるし、スムースジャズを流す事もあるわ。それもその時の気分次第ね」

と、御島さん。

「御島さんは、朝食は、洋食派、和食派、どっちなんです?」

と、貴島くん。

「うーん、その時の気分によるわね。基本、朝はパンって感じだけど、ガッツリご飯を食べたい時はそうするし」

「パスタを作る時もあるわね・・・」

と、御島さん。

「ただし、「思い込みご飯」は絶対食べないわ。スムージーとかスーパーフードとか、綺麗になる為の流行りのご飯は」

「一切お断り。だって綺麗になる為や免疫力をマックスにしたり、自己治癒力をマックスにするには」

「「ハッピーエナジー」をたくさん貰う事が有効だって、わたしは知ってるから・・・意味の無い食事はしないの」

「・・・単なる「思い込みご飯」は、プラシーボ効果程度の価値しか無いわ」

と、御島さん。

「「思い込みご飯」とは言い得て妙ですね。美人なモデルさんが・・・例えば「チアシード」を摂っているからと言って」

「一般の女性が同じものを食べてみても、誰もが美人になれるわけではない・・・確かに当たり前の真理だし、確かに「思い込みご飯」ですね」

「女性達が、美人になれる為の努力をしていると・・・他人に言いたいだけの「思い込みご飯」なんですね」

と、貴島くん。

「だから、御島さん的には、朝、ウォーキングして、たくさんの知り合いから、「ハッピーエナジー」を貰う方が」

「重要って事になるんですね?それが美しくなる為の方法なんだ」

と、貴島くん。

「そういう事。わたしとしては日々の健康は、睡眠時間を身体が欲しがる分だけ思い切り取る事と、バランスの良い食事と毎日、普通に有酸素運動をする時間を欠かせない事」

「そして、意識的にたくさんの「ハッピーエナジー」を摂ること・・・そこにあるわ」

と、御島さん。

「だって、キラキラした女性も男性も・・・「ハッピーエナジー」を大量に体内に溜め込んでいるから、あんなにキラキラして」

「それが異性を魅了するチカラになるのよ?だから、日々、わたしはたくさんの男性や女性と面と向かって仕事をしているの」

「そうやって「ハッピーエナジー」も貰っていると言う事。この世では人と直接目を合わせながら、意見を交換する事が」

「一番楽しいし、自分を綺麗にしてくれるわ。それは本当ね・・・」

と、御島さん。

「なるほど・・・じゃあ、朝ごはんは毎日好きなモノを、自分でチョイスして、食べると・・・そういう事ですね?」

と、貴島くん。

「そうね。わたし毎日テーマにしている事がもうひとつあって・・・それは出来るだけ、毎日を好きな事で溢れさせるって事なの」

と、御島さん。

「だから、朝食はこれって、決めていないんですね。その日の朝の感性で好きなモノを選ぶ・・・そういう事なんですね?」

と、ユキちゃん。

「そうなの。毎日、自分で好きな事を選ぶ。そして、それで、自分の感情をアゲアゲにしておくことがわたしとしては」

「一番大事なの。自分の感情をアゲアゲにしておけば、「やる気」も充分出てくれるから」

「「やる気」こそ、日々のわたしを素敵にしてくれる、基本的なチカラだから・・・」

と、御島さん。

「御島さんは朝はテレビ見ないんですか?ニュースとか天気予報は、どうしているんですか?」

と、ミユウちゃん。

「朝は10分くらいだけ、テレビを点けるわ。だいたいそれくらいで、一通りのニュースや天気予報を見れるでしょう?」

「で、それを終わらせたら、テレビを消して・・・後は好きな音楽を流しっぱなしね。で、朝、やるべき仕事を全部して」

「家の仕事を終わらせて、少しのんびりお茶を飲んだら・・・やおら、おしゃれを楽しんで・・・それから事務所に出勤ね」

と、御島さん。

「朝のおしゃれは、充分楽しむようにしているの。おしゃれって女性は気分アゲアゲになるもの。毎日のとても大事な事よね」

「「ハッピーエナジー」をたくさん貰う毎日にしていると肌も調子いいから、出来るだけスッピンに違い自然派メイクが」

「出来るから、すごくいいのよね。だから、肌に無理強いしないって言うか、化粧も控えめで済むのよ」

と、御島さん。

「で、朝のコーディネートを楽しんで・・・もう、ウォークインクローゼットの中で、断然楽しんじゃうの」

「時間は余裕を持って取ってあるから・・・朝、楽しめるだけ楽しんで、それから出勤よね」

と、御島さん。

「朝は、御島さん、すごい早いですもんね。電車通勤って言ったって・・・まだ、通勤時間帯より、かなり早い時間」

「に出勤してませんか?」

と、池澤くん。

「そうね。だから、電車自体、かなり空いてるわ。で、移動時間の間は、今日やるべき事を頭の中で、ピックアップして」

「今日のシナリオを練る時間帯ね。それで、事務所に着くから、合理的に時間は使えてると思うわ」

と、御島さん。

「御島さんは朝、何時くらいに事務所に着くんですか?」

と、僕。

「うーん、7時くらいかしら。朝のキラキラの中で、仕事を始められる事は、自分にとっても気持ちのいい事だわ」

と、御島さん。

「それからやおら仕事を始めるの。頭の中は整理されているから、気持ちよく成果を出せるし、皆が出勤してくれば」

「すぐに打ち合わせが始まるから、気合が入るわよね」

と、御島さん。

「いつ来ても御島さんは事務所にいるから・・・事務所の「おかみさん」って感じがしますね。御島さんは」

と、僕。

「ありがとう。そういう風に見えているなら、わりと嬉しい感じだわ」

と、御島さん。

「まあ、基本的に午前に大きな仕事は終わらす事が多いから、そこが仕事の中心って事になるかしら」

「午後は外回りの仕事が多いから、そういう感じで、楽しんでるし、基本、スポーツをしている感覚ね、仕事って」

と、御島さん。

「とにかく、わたしが頭の中で考えているのは、毎日、いろいろな方に出会って、直接、目と目を合わせながら仕事をする事で」

「生の人間から、たくさんのエネルギー・・・「ハッピーエナジー」を直接貰う事で、毎日の元気にしているって事なの」

と、御島さん。

「それはどういう思いから、なんでしたっけ?」

と、辛辣姫。

「ある時、ゆるちょくんに聞いたのよ。ゆるちょくんは鬱病にかかった事があって・・・その時は朝起きると吐き気と共に起きて」

「昼間もまったく「やる気」が出なかったって言うのね。最悪の状況に至っては、「人に会うのが本当に怖かった」って言うの」

「だから、わたしの認識では、それが人間として、一番まずい状況なんだろうって言えるって事よ」

と、御島さん。

「その時、ゆるちょくんが言ったの・・・「多分、その時は、体内から「ハッピーエナジー」が枯渇した状況だったんだ」」

「「だから、「やる気」が一切なかったんだ」って。その後、ゆるちょくんは鬱病から復活するんだけど、その時、彼は」

「少しずつ体内に「ハッピーエナジー」を溜める事が出来るようになって・・・それと同時に「やる気」に満ちあふれてきたって」

「言ったの。つまり、「ハッピーエナジー」こそ、基本的な「やる気」エネルギーなのよ」

「だから、体内に「ハッピーエナジー」が溢れている人は、キラキラ輝くと同時に「やる気」に満ち溢れているの」

「そういう人間こそ、しあわせになれる人間だって、わたしは思ったのよね・・・」

と、御島さん。

「だいたい・・・「ハッピーエナジー」が体内から枯渇すると・・・「老化」が始まってしまいますからね」

と、辛辣姫。

「そうなのよ。そうなると、まず、皮膚のメンテナンス機能が終了しちゃうから・・・女性は「おばさん」化するの」

「この真理って誰も気づいていないでしょう?でも、女性にとってはすっごい真理だと思うの」

「この世に何故おばさんと・・・吉永小百合さんが同居しているのか?・・・女性だったら、おばさんになるより、吉永小百合さんになる道を選択したいはずでしょう?」

「でも、この世に吉永小百合さんが存在する限り・・・そういう道が隠されているのよ」

「その手がかりが「ハッピーエナジー」の存在だったの・・・」

と、御島さん。

「吉永小百合さんは美しいからこそ、皆に好意的に見つめられた。だからこそ、たくさんの人間に見つめられる事に意味があった」

「それは言い換えれば・・・たくさんの人間から「ハッピーエナジー」を照射される事で・・・つまり、「ハッピーエナジー」が体内である一定の値を超えれば」

「女性は吉永小百合さんのように美しさを保てるようになって・・・外見の劣化が始まった「おばさん」にはならない・・・と言う事が明らかになったの」

と、御島さん。

「ま、それはゆるちょくんの受け売りだけど・・・わたしはその説明に納得がいったから、そのように生きているし、未だに外見の劣化=老化は、始まっていないわ」

と、御島さん。

「老化とは・・・植物で言う「萎れる」状態を言うの。「ハッピーエナジー」が体内から枯渇すると、やがて人間は、皮膚のハリやきめ細やかさが消え」」

「ほうれい線が目立つようになり、シワが顔に増える。手の甲とクビ筋にさらにシワが目立つようになり」

「皮膚そのものの輝きが消え・・・単に茶色くなる。言わば透明感が無くなってしまうのよ」

と、御島さん。

「もう、そうなると、元には戻れないわ。いくらコラーゲンを摂っても、老化の始まった皮膚には定着しないのよ。皮膚の劣化はドンドン進行し」

「最終的には目が落ち窪むわ。老婆の目よね。結局、人の目に本能的な強さや弱さ、劣化の状態などすべてが出るの。人間としての最終形こそが「老婆の目」と言う事になるわね」

と、御島さん。

「怖いですね。それ・・・だから、常に目はキラキラ輝かせておかないといけないんですね」

と、辛辣姫。

「そう。人はキラキラしていないといけないの。だから、どんよりとしたオヤジはいらないの」

「すべて外見でわかっちゃうのよ。「人は外見じゃない。中身だ」なんて言葉を作ったのは、負け組のオヤジの愚痴だから、信用しちゃいけないの」

「ほんと、オトコの作る格言って、意味の無い愚痴が多いのよね・・・」

と、御島さん。

「そういう意味では、「中身のちゃんとした男性は当然、外見もきっちりしている。女性にモテる」と言った言葉が妥当でしょうね」

と、辛辣姫。

「そういう事だと思うわね」

と、御島さん。



「そういう意味でも、体内に「ハッピーエナジー」を潤沢に溢れさせて置くことはしあわせにつながる道なの。人間は絶対体内から「ハッピーエナジー」を枯渇させちゃあ」

「絶対にいけないのよ。それが「おっさん」「おばさん」になる道だから」

と、御島さん。

「だから「ハッピーエナジー」を体内に常に溢れさせておけば、「透明感」をキープ出来て・・・「吉永小百合」さんの道を」

「行く事が出来るわ。そこの差こそ「体内に「ハッピーエナジー」を溢れさせているか、否かの違い」なのよ・・・」

と、御島さん。

「わたしは、おばさんになりたくない。女性としての「透明感」をキープしたいの。だから、毎日、いろいろな生の人間と」

「目と目を見つめ合いながら、仕事をして、「ハッピーエナジー」を常に体内に取り込んでおく、そういう生活をしているの」

「わたしは吉永小百合さんや岸恵子さんのように、年齢を重ねても美しくありたい・・・そう思っているの」

と、御島さん。

「確かに、この世には吉永小百合さんのように年齢を重ねても、透明感をキープしている女性もいれば・・・早くにおばさんになってしまう人もいますね」

と、貴島くん。

「でしょう。おばさん化のスイッチが「ハッピーエナジー」の枯渇と言うのだったら、要は「やる気」の枯渇って事だから・・・」

「確かに外見がおばさんになると「やる気」も失われるわよね。そうなるともう恋すら出来ないわ」

「そうなると、もう・・・人生全体のふしあわせスイッチが入っちゃったようなもんじゃない・・・それは嫌だわ」

と、御島さん。

「そうですね。だいたい、「ハッピーエナジー」は「やる気」そのものなんだから・・・常に体内に取り込んでおくのは必須って」

「事になりますからね」

と、貴島くん。

「そ。そうなのよ。すべての始まりは、「やる気」からでしょ?そして、そのエネルギーをくれるのは、生の人間だけなのよ」

「だからこそ、皆と見つめ合いながら・・・お互い「ハッピーエナジー」を出し合いながら、「やる気」を一杯体内に溜めて」

「日々を生きるようにしなきゃ、ダメじゃない。それが何よりも素敵な毎日って事じゃない?」

「だからこそ、体内に潤沢に「ハッピーエナジー」を溜めている人は毎日「やる気」に満ちあふれているし、笑顔でいられるのよ」

と、御島さん。

「そういう女性や男性こそが、素敵な人に見えているんでしょうね。わたし達には・・・」

「キラキラした人達・・・そういう人達こそ・・・」

と、辛辣姫。

「そ。だって、「やる気」こそ、いろいろなエネルギーを生むんだし、「やる気」こそ、いろいろな行動を生むわ」

「それを容易に後押ししてくれるエネルギーなんだもの、「ハッピーエナジー」は・・・体内に溢れさせなきゃ・・・」

と、御島さん。

「だから、目ヂカラの強いゆるちょくんは、誰よりも「ハッピーエナジー」をたくさん出す事が出来るのよね」

「だから、犬には好かれ、猫はビビッて後ずさりするって言う現象につながるの。もっとも猫が後ずさりする男性って、見たことないけどね」

と、御島さんはニッコリ笑う。

「そして、そういうオトコこそ、男性を本能的に従わせ、女性を本能的に従属させる。ま、本能のチカラこそが、人を安心させるんだけどね」

と、御島さん。

「女性はそういうオトコに従っている時が、一番、安心するのよね。だから、逆に言えば、そういう男性こそが、女性には必要なのよ」

と、御島さん。

「で、ゆるちょくんは、そのチカラ以上に・・・女性とのおしゃべりがとても上手いわ・・・」

「そういう男性って、なかなかいないじゃない」

と、御島さん。

「常に相手の女性を主人公にしておしゃべりが出来て、その女性の好きな話題を軽く探りだして」

「女性の大好きなネタで、お互い共感出来るおしゃべりを展開して・・・最後には女性を上機嫌マックスにさせてくれて」

「あまりの上機嫌にさせてくれるから・・・声が裏返っちゃう程の喜びをくれるの・・・」

と、御島さん。

「それって、まるで、大好きなお父さんと話している時みたいですね」

と、辛辣姫。

「そう。まさにそうなのよ。それでいて、絶対に何事にも動じない、やさしいオトナの笑顔をくれるから・・・」

「女性を容易にテンションマックスにしてくれるのよね・・・それがゆるちょくん」

「そのゆるちょくんに毎日おしゃべりしてもらえるから・・・わたしは常にテンションマックスになっちゃうのよ・・・」

と、御島さん。

「そういう男女の仲こそが、人間が最も安定する男女の関係だと・・・わたしは最近、思うようになってきたのよね・・・」

と、御島さん。

「まあ、御島さんとはつきあいが長いからね。どこをどう押したら、テンションアゲアゲになって、声が裏返るか、くらい」

「僕にもわかるよ・・・」

と、僕。

「それにゆるちょくんは、「大部屋のセントバーナード」だから、一切動じないし、そんなわたしをのんびりと受け止めてくれる」

「その安心感がたまらないのよ・・・」

と、御島さん。

「ま、女性を受け止めるくらいは、ね・・・さすがに僕も、もう慣れたし・・・御島さんはくるくる頭が回転する方だから」

「逆にテンションマックスにしやすい方かな。スィーツの話と回転寿司の話が大好きだもんね、御島さんは」

と、僕。

「だって、わたし、普通に庶民派だもん。回転寿司の創作の軍艦巻きシリーズが大好きなの・・・」

と、御島さん。

「うん。あれは美味しいよね。新作が出ると、すぐに食べに行っちゃうもんね。御島さんと」

と、僕。

「わたし、軍艦巻きの「まぐろユッケ」とか「コーン」に目が無いのよね。甥っ子達を連れて行ったりしているうちに」

「普通にハマっちゃったのよね・・・」

と、御島さん。

「確かに「コーン」って、あれ、美味しいよね。僕らは、味覚が子供なのかなー」

と、僕。

「うん。そうね。わたしも、そうかもしれない・・・」

と、御島さん。

「御島さんは、普段、僕をフレンチレストランとかに連れて行く癖に・・・それで「コーン」なわけ?どしてなの?」

と、僕。

「それとこれとは別なのよ。だけど、「コーン」好きな方が本当のわたしっぽいでしょ?」

と、御島さん。

「それはそうかもしれないね。ま、普通に美味しいよ、あれは・・・」

と、僕は笑顔でお茶を飲んでいる。


「御島さんが、普段から元気な理由は、普段から、たくさんエネルギーを溜め込んでいるから、なんですね」

と、池澤くん。

「御島さんは、いつも笑顔で、バリバリ仕事をしていくイメージがあるなあ」

と、貴島くん。

「ま、その行動の裏には、ちゃあんとエネルギーを溜め込む行動をしているから・・・そういう話なの」

と、御島さん。

「で、毎日ゆるちょさんに上機嫌にさせて貰っていると・・・確かにゆるちょさんと話している御島さんって、すぐに」

「マックスな上機嫌になってますもんね。ゆるちょさんのおしゃべりも上手いんだろうな」

と、池澤くん。

「ゆるちょさんは、唯一、御島さんを全部受け止めて話してくれるから・・・御島さんも唯一、安心するんじゃないですか」

「だから、素直に思い切り笑う事が出来る・・・そんな風に思えますね」

と、辛辣姫。

「だいたい・・・女性は安心したいんですよ。だから、自分を精一杯受け止めてくれる男性を常に探している。父親以外のそういう男性を」

「・・・ゆるちょさんは、人間が大きいから・・・御島さんのそういう思いを受け止める役割をちゃんと果たしているって事でしょうね」

と、辛辣姫。

「なんだか、改めて説明されると、こそばゆいわ」

「でも、そういう事なのかもしれないわ。ね、ゆるちょくん」

と、御島さん。

「えーと、僕は、頭の回転の速い女性とおしゃべりするのが三度の飯より好きだから・・・御島さんとおしゃべりするのも大好きって事で」

「考えてみると、僕も御島さんと笑い過ぎて、超上機嫌になっているのが現実って所だよ」

「お互い腹抱えて笑えるのって、超本気でおしゃべり出来ている証拠だもん。めっちゃ楽しいよ、毎日」

と、僕。

「ゆるちょくんは、どんな女性にも合わせておしゃべりできるからね。でも、その能力を精一杯わたしに使ってもらって」

「ある意味、しあわせだわ。毎日、爆笑だもん」

と、御島さん。

「日々、上機嫌って・・・お互いエネルギーを超出し合っているって事よね。だからお互い「ハッピーエナジー」に溢れている・・・」

「それって、しあわせな毎日って事だわ。ほんと思い出すだけでも楽しいの・・・」

と、御島さん。

「ゆるちょさんは女性を楽しませる天才かもしれませんね」

と、辛辣姫。

「いやあ、僕も一緒に超楽しんでいるからね。超機嫌のいい女性の笑顔は、はちきれんばかりの満足顔だから」

「僕も嬉しいんだ」

と、僕。

「もう。御島さんだけじゃなくて、今度は、わたしも上機嫌にしてくださいよ」

「そういう約束でしょ?」

と、辛辣姫。

「は。そうでした」

と、僕が言うと、ユキちゃんは満足そうに笑顔になった。


(おしまい)

女性と楽しくおしゃべりするには

2016年04月09日 | 初見の方、見て下さい!ブログ構成!
おはようございます。

昨日はいい天気でしたねー。

やっぱり、春は気持ちいいです!


その時、僕らは事務所近くの居酒屋で、お酒を飲んでいました。

「結局、僕、女性と二人きりになると、どうしていいかわからなくなるんですよね」

「上がっちゃうって言うか・・・それに何より女性が僕と話したがらないって言うか」

「その空気を僕もビビットに感じちゃうから、女性と上手くおしゃべり出来ないんですよー」

と、池澤くん(24)。

「どうしたら、女性って、笑顔で楽しく話してくれるんですか?それが、僕にはよくわからないんです」

と、池澤くん。

「うーん、それはあれじゃない。ゆるちょくんがよく言ってるけど、まず、池澤くんがおしゃべりしたい女性の目の前に」

「立ってみて・・・女性の目を見ながら、相手の視界に自分を入れてみる事よ。その時、その女性が笑顔になるか、不快な顔をするか」

「まるっと無視するか・・・その反応で、その女性が池澤くんについて、どういう思いを持っているかがわかるんじゃない?」

と、御島さん(31)。

「笑顔なら、話してオーケー。不快な顔なら、即撤退、無視されたら、相手にされてないって事・・・女性の本心が確実に明らかになるって・・・そういう行為ですね」

「オトコの価値がシビアに評価される・・・そういう儀式って感じですかね」

と、貴島くん(29)。

「うーん、僕、それやってみたんですよね。実は・・・」

と、池澤くん。

「ほう。で、結果は?」

と、貴島くん。

「相手の女性は、目を合わせてくれませんでした。まあ、ある意味、「僕に興味無い」って反応でしたね・・・」

と、池澤くん。

「何が悪いんですかね。やっぱりオトコとして魅力が無いのかなあ」

と、池澤くん。

「うーん、本当の事言って悪いけど・・・実際、そういう事なんじゃない?」

と、辛辣姫ユキちゃん(28)。

「簡単に言えば池澤くんは、目が死んでる。「死んだ魚の目」をしているし、小太り気味だし、いつも不安そうな顔をしているし」

「そもそも女性の目をまともに見れないでしょう?ある意味、自分に自信が無いのよね。それが外からだだわかりだから」

「男性として、興味を持てないし・・・話を聞きたいと思わない。女性とすれば・・・結婚の対象外よね、普通に」

「女性は結婚の対象となる素敵な男性を探しに生まれてくるの。だから、男性は、結婚の対象外ってなった瞬間に・・・女性のおしゃべりの対象にはならないのよ」

「それに・・・池澤くんは、いつも他人に質問してばかりで自分から話す事があまり無いでしょう?」

「だから、中身が無いのかな、と思うし。そういう男性は完全に結婚の対象外・・・だからおしゃべりの対象外だし、そういう所も女性は辛辣に見ているものよ・・・」

と、辛辣姫。ばっさり。

「そうですか・・・まあ・・・そうですけどね。でも、なんだかんだ、僕も経験が少ないから、話も出来ないんですよ・・・」

「それは仕方無い事じゃないですか?」

と、池澤くん。

「そうね。仕方ないわね。でも、それが現実なのよ・・・」

と、ユキちゃん。

「はあ・・・そうですね」

「でも、それを改善していくには、どうしたらいいんですかね?」

と、池澤くん。

「経験を積んで自分自身を一から作っていく以外無いんじゃない。実際、池澤くんは、今の自分に自信が無いんでしょう?」

「その事実をまず受け入れなさい・・・すべてはそこから始まると思うけど・・・」

「今の自分に自信の無いオトコに女性は興味無いわ。自分の人生に自信があって、他人をグイグイ引っ張れるオトコにのみ、女性は食いつくの」

「ま、個人差はあるけどね・・・」

と、御島さん。

「・・・と言って、変な自信ばかりあって・・・自分はいい大学出て、いい会社の正社員やっているから自信があって・・・みたいな男性はダメね」

「肩書ばかりに自信があったとしても、男性で大切なのは中身だからね。肩書ばかりに自信がある男性は大抵、肩書ばかりを誇って」

「女性に対して、偉そうに上から目線で話しかけてくるから、女性としては、第一印象から不快だわ」

「肩書なんて、会社と言う小さい世界の中での価値観に過ぎないわ。大海原に出たら、どれほどの価値もありやしない。わたしはそういう男性をたくさん見てきているの」

「いいスーツやいい靴、いい時計をしてても、結局、それは小さな世界の中で、自分を誇る為のモノでしか無いから・・・そういう男性って、近くにも寄りたくないわ」

と、御島さん。

「いいオトコは自分の生き方に美意識があるから、その美意識に沿ってさえいれば、どんな服だって似合うわ。それにいいオトコは相手の強い目を見るだけで女性はわかるわ」

「「ヒカルの君の目」をしているのね。それはまるで、猛禽類の強い光をたたえた目よ。女性はその目にやられるのよ。ハートを持っていかれるの。恋の魔法にかけられるのね」

「そして、その瞬間から、その男性はその女性にとって、「素敵なオトコ」になるのよ」

と、御島さん。

「そうですね。それが「素敵なオトコ」・・・。逆に、肩書だけで、エラそうにしているオトコは最初からダメですね」

と、辛辣姫。

「ま、そういう事なの。勘違いしているオトコが多いところよね・・・」

と、御島さん。


「話を戻します・・・池澤におしゃべりしてくれる女性と言う事で・・・同じように自分に自信の無い女性が、池澤のような、自分に自信の無い男性に共感を持ってくれるって」

「そいう場合があるんじゃないですか?そういう女性は池澤に興味を持ってくれて、おしゃべりしてくれるって場合もあると思うんですけどね・・・」

と、貴島くん。

「それはあるかもしれないわね。そういうケースも充分あると思うわ」

と、御島さん。

「ですよね?で、池澤は、最初から、高嶺の花を相手にしようとしているから、話してもらえないんじゃないか?」

「もう少しハードルを下げて、そういう女性を見つけてみたら、感じが変わってくるかもしれないだろ」

と、貴島くん。

「それはそうなんですけど、そういう女性は僕の方がダメなんですよ」

「このコミュニティに慣れてしまったら、やっぱり女性も、人間性の大きい、いろいろ話せる素敵な女性じゃないと・・・僕がダメなんですよ」

と、池澤くん。

「一度、美味しい味を知ってしまったら、それ以下の味では、満足出来ないって事か・・・」

と、貴島くん。

「それは往々にしてある事だよ。人間って、そういう生き物だもん」

と、僕。

「そうかもしれませんね・・・」

と、貴島くん。


「じゃあ、一般的に言いますけど・・・男性が・・・女性と楽しくおしゃべりするには、どうしたら、いいですかね」

と、池澤くん。

「そうね。まず、言える事は「女性は好きな男性にしか話しかけない」って事かしら」

と、御島さんが言葉にする。

「もう少し言えば、「女性は話したい相手にしか話しかけない。話したい相手の笑顔が見たいから話しかける」って言う事でもあるわね」

と、御島さん。

「「女性は相手の笑顔が見たいから、話しかけるし、自分の事を知って貰って、相手にいろいろ話しかけられたいから話しかける」って言う事でもありますよね」

と、辛辣姫。

「そうね。例えば、「わたし朝の天気予報はテレ朝の依田司さんの天気予報を見るの。朝はやっぱり彼が一番だと思うし」って相手に言えば」

「「御島さんはイケメン好きだからな。だから、御島さんは、夕方のニュースは日テレのニュースエブリーの小山くんが好きなんでしょ?」って言われて」

「「お、そう来たか。やっぱり、わかってるわ、この人」って思わせてくれる事がすごく嬉しくて・・・わたしのしゃべりの上をすぐに行ってくれて・・・それが好ましいの・・・」

と、御島さん。

「・・・相手が自分の事をよく知っていてくれてる事に喜びを感じたりするのよね。そういう瞬間がわたしは大好きなの・・・」

と、御島さん。

「女性は好きな男性に、出来るだけ自分の事を知っていて欲しいし、理解してほしい、受け止めていて欲しいって気持ちが強いんですよね」

「それはわたしもわかる事です。女性だったら、誰でもわかる事ですよ・・・」

と、辛辣姫。

「だから、女性は、しきりと目の前の男性に、自分の情報をプレゼンする事になるの。あるいは相手を褒めるか、相手の思いに気持ちを沿わせて話すか」

「・・・いずれにしろ、お互いを褒め合って受け入れあって、楽しい時間を作るのが女性のおしゃべりって事になると思うわ」

と、御島さん。

「確かに女性のおしゃべりってお互いを褒め合う感じをよく聞くよね」

と、貴島くん。

「ま、共感し合うのがある意味、女性のお仕事って感じでもあるのよ・・・」

と、御島さん。

「でも、女性同士で「ミスドに行くとやっぱり、ポン・デ・リングだよねー」って共感しあえる時って、やっぱり女性は嬉しいのよね。「そう。そうなのよ!」って感じで」

「「我が意を得たり」って感じで、その時、すごく楽しいのよね。「でも、フレンチクルーラーも捨てがたいし・・・」なんて聞くと、もう、ほんと「そうそうそう」って言いたくなる」

「お互い今まで別々の人生を歩いてきたのに・・・その瞬間、気持ちがピッタリ来る」

「・・・その時に、本当に相手を愛おしく感じるんです」

と、辛辣姫。

「それが男女の間で、出来たら、女性と共感するより、さらに気分がハイになるって言うか・・・そういう所がさらに相手の男性が好きになるって・・・そういう事だと思うんですよね」

と、ユキちゃん。

「好きなオトコって、一箇所好きな場所を見つけると・・・ドンドン共感できる事が増えて・・・ドンドン好きになっていって・・・いつの間にか相手自身を好きになってるっていうか」

「そういう所があるわよね・・・」

と、御島さん。

「そうなんですよ。だから、おしゃべりしていて、ドンドン盛り上がるし、さらに相手を好きになっていくんだから・・・オトコとオンナのしあわせな時間と言ってもいいと思いますね」

と、辛辣姫。

「お互いが「同じだ」って思えると・・・より一層相手を「好き」になってしまいますから・・・それが「好き」の始まりなのかもしれない・・・」

と、辛辣姫。

「多分、それって自分の持っている美意識が同じなんです。お互い、同じ美意識を持っているからこそ、お互い同じ部分が多い・・・そう感じられるんですよ」

「それって人生の中では、なかなか見つけられない、稀有な出来事・・・だから素敵な事なんですよ・・・」

と、辛辣姫ユキちゃんは言い抜いた。


「でも、それって・・・相手も自然に受け答えしているだけなのよね。それでいて自分のわかってもらっていたい場所はちゃあんと押さえてくれている」

「自分の事をわかっていながら、わたしが嬉しい事を指摘してくれたり・・・楽しいおしゃべりは女性の場合、男性が自分の事をわかっていてくれて」

「自由にさせていてくれる・・・その存在は、まるで、父親のように・・・そんな感じに思えるわ」

と、御島さん。

「ま、知識ばっかりで頭でっかちのオトコは・・・女性の事なんて一切理解出来ないから、おしゃべり対象には永久になりませんけどね」

「ケツの穴小さいし、そういう滑稽な自分を理解出来ていないし、コミュニケーション能力が虫並に低いですから」

と、ユキちゃん。

「話を戻しましょう。結局、女性は自分の事を受け入れて貰いながら、相手の事も「褒めたい」って言うおしゃべりなのかもしれませんね」

と、辛辣姫。

「そ。だから、「褒めたい相手」じゃないとおしゃべりは成り立たないのよ。だから、結婚して数年以上経つと旦那との会話が無くなるって言うのは」

「単純に、旦那が「褒めたい相手」じゃなくなるからかもしれないわ」

と、御島さん。

「そうですね。よく考えてみると、わたしは「褒めたい相手」としか会話していないような気がします。普段から・・・」

と、辛辣姫。

「多岐川が「褒めたい相手」と話している時は、余程、普段にない、いい笑顔になっているからな。「目の笑う素敵な笑顔」って奴だろうな、あれが」

と、貴島くん。

「そうね。そういう相手と話している時は、女性は超ご機嫌だもの。笑顔になっていなければ嘘だわ」

と、御島さん。

「でも、考えて見て、自分の周囲に「褒めたい相手」なんて、そうたくさんいるわけじゃないじゃない。だから、「褒めたい相手」と言うのは特別な相手って事になるのよ」

と、御島さん。

「だから、女性とおしゃべりしたい男性は女性にとって、そういう相手になる必要があるのよ。「褒めたい相手」・・・だから、いばりくさってばかりいる男性とか」

「上から目線の男性とか、気の小さいオトコとか、女性と目と目を合わせて話す事の出来ない男性とか・・・そもそもそういう相手とはおしゃべりが成立しないって事になるわね」

と、御島さん。

「だから、よく女性が男性に求めたい要素として「尊敬出来る人」・・・って言う言葉が出て来るんですね」

と、貴島くん。

「そうね。「褒めたい相手」とは微妙に違うけど、ライン的には同じかもしれないわね」

と、御島さん。

「そっか。だから、僕・・・女性におしゃべりして貰えないんだ」

「そもそも・・・今の自分に自信が無いものな・・・」

と、池澤くん。

「確かに、そうね。自分に自信が無い人は・・・「褒めたい相手」では無いものね・・・」

と、辛辣姫。

「でも・・・なんとなく、今思いついたけど・・・。よく結婚している男性が言うじゃない」

「「たまには仕事をしている自分をほめてくれ。ありがとうを言ってくれ」って・・・あれ、実際、女性は、金輪際、言いたくないのよね」

と、御島さん。

「「褒めたい相手」だったら、いくらでも言えるのよ。「いつもありがとう」「お仕事ご苦労様」「今日もお疲れ様」・・・なんとでも笑顔で軽く言えるわ」

「だけど、そういう男性は「褒めたい相手」じゃないから・・・むしろ「わかっていないオトコ」だから・・・最初から笑顔になれないのよ。だから言葉を絶対にかけたくない」

「・・・むしろ、「視界にさえ入れたくないオトコ」ってなってるんじゃないかしら」

と、御島さん。

「そうですね。そういう男性は、一切相手にしたくないですよ」

「女性から「笑顔」を奪った瞬間・・・そういう男性は女性に一切相手にされなくなるんです。男性の自業自得です、それは・・・」

と、辛辣姫。

「だから「褒めたい相手」に出会った女性は、内心嬉しさで一杯なのよ。自分のこれまで生きてきた人生の中でベスト1の男性って事ですもの・・・「褒めたい相手」って」

と、御島さん。

「そうですね。ベスト1の男性だからこそ、嬉しくて、つい「褒めたい相手」になって・・・女性は笑顔になって・・・やさしくなるって・・・そういう順番ですね」

と、辛辣姫。

「そう。だから、そもそもその男性が自分に自信を持っていて、女性を本能から笑顔に出来るって事が大切になるんだわ。おしゃべりって・・・」

と、御島さん。

「だから、男性側は女性を自然に笑顔に出来る・・・女性の方からしゃべりかけられる男性じゃないとおしゃべりは成立しないと言う事になるわ」

「それは女性が決める事。いつも言うように日本文化は、第三者のオトナがその人間の評価を決めるから・・・オトコの評価は第三者のオトナの女性が決めるってなるわね」

と、御島さん。

「池澤くん、君はオトナの女性から「褒めたい相手」と評価されてると思う?」

と、辛辣姫。

「無理でしょうね。僕は全然その位置にいれませんよ」

と、池澤くん。

「「褒めたい相手」・・・そういう位置になれたら、お前もオトナのオトコの仲間入りだ。そういう事でしょう?御島さん」

と、貴島くん。

「そうね。ま、それをターゲットに自分を修行して、一から創りあげる事ね、池澤くんは」

と、御島さん。


「結局、女性を本能から笑顔に出来るか・・・女性から笑顔を奪うか・・・それによって、その女性の人生も・・・相手となる男性の人生も決まってくるって言う事ですね」

と、貴島くん。

「そうね。それは女性がどういう男性を選ぶかと言う問題にもなるんだけど・・・「恋は男性がプレゼンし、女性が決定するものだ」と言う恋の定義からすれば」

「すべては女性が決める事だもの。女性としては・・・女性を本能から笑顔にしてくれる・・・素敵な男性をパートナーに選びたいものだわ」

「永久にわたしを笑顔にしてくれる・・・そんな男性を・・・」

と、御島さん。

「そんな男性いるんですかね?でも、そういう男性に期待したいものですね」

と、ユキちゃん。

「でも・・・それは難しい事じゃないと思うよ。オトナになって、自分の追及する仕事を理解した男性は・・・同時に自分自身をも追及する生活に入って」

「・・・ドンドン人生を積み上げていくもの」

「そして、同時に、女性を笑顔に出来る技を獲得する。「ヒカルの君の目」を装備し、「八尾比丘尼化」さえしてしまえば・・・加山雄三さんと同じように」

「ビジュアル年齢がいつまでも若い、リアルニュータイプになれる。「ヒカルの君の目」は、男性と同時に女性も従わせる目だ」

「群れを統率する目だからこそ、女性も恋の魔法にかけるんだ」

「それを一旦装備してしまえば・・・オトコだって、オトナの女性を永久に笑顔に出来る・・・その境地にまで、達してしまえば・・・オトナの男性として、振る舞える」

「そういう事だもん。人生やっちゃったもん勝ちだ。やっちゃえ、やっちゃえ、だよ」

と、僕。

「それがゆるちょくん、だもんね。確かにやっちゃったもん勝ちね。そういうオトコが、わたしは、いいわ」

と、御島さんは、言葉にすると・・・ジンリッキーを笑顔で飲み干した。


数時間後、別のバーで。

「しかし、このコミュニティにいると、僕、もう何度もこころが傷ついて・・・ハートがグサグサで・・・」

と、池澤くん。

「いいじゃないか。その傷が癒える度におまえは強くなっていくんだ」

「皆、お前に期待しているからこそ、本気で、本音をさらすんだ。そのやさしさをこそ、大事にしろ」

「皆、おまえに、ゆるちょさん以上の人間になって欲しいんだよ。それは彼女達の暖かさだぞ」

と、貴島くん。

「そうですか。やっぱ、あの人達は、すごいですよ」

「その思い、受け止めて、僕は、がんばります」

と言った、池澤くんは、少し涙しながら、ブラッディマリーをしみじみと飲んでいた。


(おしまい)