「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

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夏のスイカと「やちむん」!

2015年08月31日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

とうとう、8月も31日ですねー。

皆、いろいろな思いを持っているでしょうねー。


さて、その時は・・・今より少し前の時間・・・まだ、夏真っ盛りの頃でした。

夏の平日・・・僕は午前中から、辛辣姫ユキちゃん(28)のマンションにいました。

「しかし、まあ、夏真っ盛りのこの季節・・・御島さんの好意で、事務所に顔を出さなくてもいい日をたくさん設定してくれて」

「まあ、僕は基本、ユキちゃんと打ち合わせ出来れば、仕事が回るから・・・なにかと有り難いね」

と、僕。冷たいスイカを食べている。

「ゆるちょさんって、いろいろな記事を書くのが速いですよね」

「アイデアも常に豊富だし、取材力がものすごく高い・・・一線で働いている、30代、40代、50代、60代・・・」

「あるいは70代の男性にも気軽に話しかける事が出来て、すぐに打ち解けて・・・割りと深い所まで話を聞く事が出来る・・・」

「それはもうゆるちょさんの人徳って言うか・・・大人の男性の相手の気持ちをコロッと落として笑顔にしちゃう・・・」

「ちょっと私では真似出来ない芸当ですよ。ああいう一線で働く男性って、女性からすると、ちょっと気難しかったり」

「怖かったりしますからね・・・」

と、ユキちゃん。もちろん、スイカを食べている。

「まあ、その辺りは、サラリーマン時代に、随分と修行したからね。まあ、男性って人間性の大きい人間はすぐわかるもんだし」

「・・・これが人間性の小さい男性は、そういう一般の掟がまったくわからなかったりするんだけど」

「そういう日本文化のお約束を理解している男性程、出世しているし、他人から信頼されてる人達なんだよね」

「だから、相手の人間性の大きさを見ながら、ちょっと甘えながら行くと・・・割りと「信頼関係の壁」を抜く事が出来るんだよね」

と、僕。

「「信頼関係の壁」ですか?」

と、ユキちゃん。

「そ。「俺はこれを理解している人間じゃないと何も話さないよ」って言う壁が誰にでもあるんだ。そこを抜くことが出来れば・・・」

「まあ、相手は自分の事を理解してくれて、難しい人間であれば、あるほど、壁を抜けたら、高い信頼感を」

「得ることが出来る。まあ、そういうもんだから・・・オトコってね、わかっている人間は、人間性が大きくて、精神的に強い」

「人間に敬意を払うし、お互いを褒め合えるものさ・・・そうなれば、いろいろ質問すれば話してくれる・・・」

「そういう感情的なつながりを結ばないと、逆に話はしてくれない・・・・そういうものさ」

と、僕。

「取材って言っても、ただ質問すればいいってものじゃないですものね」

と、辛辣姫。

「大切なのは、人間としての信頼関係を築く事。それが出来なければ、本音なんて聞けないからね・・・」

と、僕。

「その能力って、サラリーマン時代の財産って事になります?」

と、ユキちゃん。

「ああ。そういう事だろうね。ま、たくさんの人間を見てきたからね。ダメな人間、優れた人間・・・いろいろな人間と」

「たくさんお酒を飲めて・・・いい勉強にもなったし、それはすべて実験、研究の機会だったよ」

と、僕。

「ゆるちょさんは、毎日、実験ですもんね」

と、辛辣姫。

「そうだよ。それは死ぬまで続くんだ」

と、僕は笑顔で言った。


「しかし、最近は、スイカもカットされたカタチで売ってるんだね。3切れ入って、380円ってのは、高いのかなあ」

「糖度13・・・特に甘いって書いてあるけど・・・確かに甘くて美味しいね」

と、僕。冷たいスイカ汁がまた、美味しい。

「多分、核家族や、お一人様が増えたから・・・あと、冷蔵庫に入るサイズって事で、こういうカットスイカが流行っているんだと」

「思いますよ・・・」

と、スイカを頬張るユキちゃんは、可愛い。

「しかし、暑い夏にスイカは美味しいなあ。なんか、気持ち的にほっこりするよ。なんか無心に食べちゃうもんね、スイカ」

「こう、いつの間にか、表情が無邪気になっちゃって・・・スイカ頬張っている人間に悪い奴はいない・・・って気持ちになるよ」

と、僕。

「ふふふ。そうですね。ほんと、スイカって美味しいから、次から次へと食べちゃうし・・・だから、いつもスイカ6切れは」

「冷蔵庫に常備しているんです。わたしもゆるちょさんも事スイカに関しては、果てしないから・・・」

と、辛辣姫。

「有り難いね。ほんと、ユキちゃん、世話かけるね」

と、僕。

「いいんです。ゆるちょさんは謝ったりしなくても・・・わたしが、好きでやってる事ですから・・・」

と、ユキちゃんは、少し赤くなりながら、言葉にした。

「でもさ・・・このスイカのお皿・・・素敵な絵皿だね。なんか、こう、色目も模様も、原始美術的と言うか、南洋風と言うか」

「こういう器を見ていると、おおらかな気持ちになって・・・夏のスイカにすっげー合ってる」

と、僕。

「それ、「やちむん」って言うんですって。銀座の食器の店で6月くらいに見つけて・・・好きな器を少しずつ買い足し」

「してる感じなんです。・・・「やちむん」って沖縄の食器で・・・横でシーサー焼いたりしている所で、作られてるみたいですよ」

と、ユキちゃん。

「へー、すげえなあ。僕、そういう知識、からきし無いからなー」

と、僕。

「でも、ゆるちょさんは美しいものには目がないし、その美しさをビビットに理解してくれるじゃないですか」

と、ユキちゃん。

「いや、そうだけど・・・この絵皿は特に素晴らしい」

と、僕。

「わたし、料理するのが好きだから・・・食器にも凝りたいんですよね・・・ゆるちょさんはそういう美しさをちゃんと理解してくれる人だから、なおさらなんですけど・・・」

と、ユキちゃん。

「ゆるちょさんが良く言うじゃないですか。「人生はプレゼンの毎日だ。男性は女性達に思いの丈をプレゼンするからこそ」」

「「分かって貰える。だから、毎日の女性とのコミュニケーションが大事なんだ。こころのやりあいが大事なんだ」って」

と、ユキちゃん。

「それはそうだね。場を常に盛り上げて置くこと。温めて置くことは表現者として、とても重要だからね」

「だからこそ、僕は毎日の場を常に温めて置こうと思っているし、特に女性の気持ちを温めて置くことは男性として必須だと」

「思っているからね・・・」

と、僕。

「わたしも、ゆるちょさんのその気持ちって、わかるんです。ゆるちょさんっていつも女性にやさしいし、信頼出来るって言うか」

「いつも「どんな質問をぶつけても笑顔で返してくれるから、大丈夫」って思えるから、いつも素直に率直に話しかけられるから・・・」

と、ユキちゃん。

「だから、わたしも・・・料理の世界では、雄弁になろうと思って・・・もちろん、料理もがんばるけど」

「同じように、食器でも雄弁になろうと思って・・・それで、この「やちむん」なんです。このおおらかさが気に入って・・・」

と、辛辣姫。

「この「やちむん」・・・夏のスイカにすっげー合ってる。・・・うーん、スイカも「やちむん」も、言いたい事が同じだから、映えるのかな」

「これも、もしかしたら「類友」って事?」

と、僕。

「あー。そうかもしれませんね。これ、冬っぽい・・・寂しげな食器だったら、スイカの良さを消しちゃいますもんね」

と、ユキちゃん。

「それって人間も同じなのかもしれない。っていうか・・・大らかな人間って、いろいろ苦労もして、人間性が大きいから」

「ゆったりと大らかな気持ちになれて・・・今のゆるちょさんみたいに、毎日笑顔でいられるって、そういう事じゃないですか?」

と、辛辣姫。

「ちょっと待って下さい。つまり、経験の少ない男性は人間性が小さいから、いつも怒ってる感じですよね」

「そして、そういう男性って物事を深く考えた事が無いから、自分の言葉も無い。知恵も無い。だから、知識ばかり」

「披露して、「自分はエライ」と思いたがる・・・「俺エライ病」って人間的にも小さいし、経験も少ないから、頭も悪いし」

「だから、「自分はエライ」と思いたがる・・・嫌われ者って事ですか?」

と、ユキちゃん。

「ま、そういう事なんだろうね。相変わらず、ユキちゃんの頭の回転は素晴らしい」

と、僕。

「・・・となると、もう一方のふしあわせスパイラルな人間・・・「逃げ込み者」は・・・経験をある程度積んだからこそ」

「日本社会が嫌になり、関係性を切って、どこかに逃げ込んでしまう人間・・・それはネットでも、週末の趣味でも、会社でも」

「家庭でも・・・とにかく、社会とのコミュニケーションが下手な人・・・ううん、違う」

と、辛辣姫。

「じゃあ、どういう事?」

と、僕。

「人生での修行が途中で嫌になって、挫折した人達です。そういう男女は」

と、ユキちゃんは言い抜いた。

「だからこそ、他人の中身をシビアに見抜く、出来る日本人から、その行為を否定され・・・それが嫌な「修行未完成」な男女が」

「世の中と言う針のむしろから、別の場所に逃げ込んでいる・・・そういう人達なんだ・・・」

と、ユキちゃん。

「だから、自分を見られるのが怖い人達なんですよ。いつ何時、自分の中身を見抜かれて、「修行未完成組」と看破されたら」

「怖いから、逃げこむ・・・そういう人達だから、当然、人間性も小さいし、精神的にも弱い・・・だから、「怖がり組」なんです」

「こういう人達は・・・」

と、ユキちゃん。

「「俺エライ病」の人間は、「偉がり組」。「逃げ込み者」の人間は「怖がり組」か。いずれにしても、相手にしては」

「いけない人達だね。周囲の人間を不幸に巻き込む人達だから・・・」

と、僕。

「あれ、話、飛んじゃいましたね。「やちむん」の話をしていたのに・・・」

と、ユキちゃん。

「ユキちゃんは、毎日の料理の食器でさえ、プレゼンをしたい、コミュニケーションをしたいと言う話だったね」

と、僕。

「真の大人って・・・異性にとって、心地の良い外見と、話していて楽しい内面を達成している男女だと思うんですよ」

「お互い目を見つめ合って、話していて、なお楽しい人達・・・そういう事だと思うんです」

と、ユキちゃん。

「それは皆、「類友」で・・・だったら、素敵だなと思う食器も・・・わかりあえると思うんです」

「だから、こそ、食器こそ、雄弁にモノを語ってもらいたい。それは、そこに添えられた料理と共に・・・」

「わたしには、そういう思いがあるんです」

と、ユキちゃん。

「さっきゆるちょさんも言ってくれたけど・・・例えば、この「やちむん」は夏の料理には合うと思うんです」

「でも、秋にはまた、秋に合う食器が必要・・・それは秋には秋向けの料理が用意されるわけだから、その季節に合った食器が必要だとわたしは思うんですよね」

と、ユキちゃん。

「なるほど・・・それは確かに道理だね・・・」

と、僕。

「季節には、季節に合う料理があって・・・季節に合う果物がある・・・ゆるちょさん、夏のスイカの次は・・・秋には、どんな果物がいいですか?」

「わたし、それに合わせて食器も用意したいですから。それがしあわせのヒントになるみたい・・・」

と、ユキちゃん。

「え?秋の果物・・・って言ったら、初秋は、ジューシーな「梨」だろうね。そして、晩秋は「柿」・・・でも秋を通して栗も美味そうだから」

「今年もいろいろなモンブランを食べまくろう」

と、僕。

「ほんと、ゆるちょさんって、頭がくるくる回って、ドンドン言葉が出てきますよね。ちょっと笑っちゃいます」

と、ユキちゃん。

「また、そんな秋の果物や、料理に合う・・・渋目の食器、探しちゃいます。ゆるちょさん、秋の料理と言ったら?」

と、ユキちゃん。

「「秋茄子は嫁に食わすな」・・・茄子の生姜焼きとか、今から美味そう。秋刀魚もいいしね。秋鯖も美味しいし、秋は収穫の季節だから、新米も美味しそうだし・・・」

と、僕。

「やっぱり・・・止まりませんね」

と、ユキちゃんは笑っている。

「とにかく、料理は器も入れて・・・わたしの作品にしたいと思います。この秋もゆるちょさんにたくさん料理を食べて貰いますからね」

と、ユキちゃん。

「はい。よろしくお願いします」

と、僕はスイカを食べながら、頭を下げる。

「とにかく、料理に合う皿をたくさん、探そう・・・そうすれば、料理にかける私の思いもわかって貰えるだろうし・・・なにより、さっきのゆるちょさんみたいに」

「テンション、アガるでしょう?人生って、それが大切な気がするんです。わたし」

と、ユキちゃん。

「そうだね。そういう意味で言えば・・・人生なんて、毎日、異性のテンションをアゲアゲにする大会でもあるもんね?」

と、僕。

「そっか。だから、ユキちゃんは毎日、冷蔵庫にスイカを用意してくれていたんだ!」

と、僕。

「ま、そういう事です。ゆるちょさんのテンションがマックスになってくれれば、わたしはそれでしあわせになれるから」

と、ユキちゃん。

「いいね。完全に、「和を以て貴しとなす」そのものだ。僕のテンションも素直にアゲアゲになれるよ」

と、僕。

「「日本では、相手のテンションをマックスにするからこそ、自分にもしあわせがやってくる」・・・いつもゆるちょさんが」

「わたしに言ってくれてる事を、実現した迄ですよ」

と、ユキちゃん。

「いい夏だなあ。いろいろな「知恵」をたくさん作って貰えるし・・・この「やちむん」も気に入ったよ」

「今度、食器を一緒に見に行こう。僕も勉強したくなったよ」

と、僕。

「ええ。季節に合う食器を見に行きましょう。夏向けの食器もまだまだ買いたいし、次の秋の食器もそろそろ見ておきたいし・・・」

「ほんと、まだまだ、勉強のしがいはありそうですから・・・勉強って面白いですね。ゆるちょさんを笑顔に出来る勉強だから、面白いのかなあ・・・」

と、ユキちゃんは笑顔。

「人生尽くしがいのある、尽くせる相手がいると、さらにしあわせになれる・・・そんな所かもしれないね」

と、僕は言うと、笑顔でスイカを食べ終わった。


(おしまい)


夏の終わり!

2015年08月30日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

8月の最後の週末ですね。

まあ、夏の終わりと言う事ですかねー。


さて、その時、僕は辛辣姫ユキちゃん(28)とユキちゃんのマンションで、夕方の街を眺めていました。

「今年の夏も終わりですね。もう、随分と過ごしやすくなっちゃって・・・」

「小学生達も寂しがっているでしょうね、8月の終わりって・・・」

と、ユキちゃん。

「ゆるちょさんは、小学生の頃から、8月の30日までに夏休みの宿題は全部終わらせて」

「8月31日は、思う存分遊んだんですよね・・・なんか、そういう所、小学生の頃から、ゆるちょさんだったんですね」

と、辛辣姫。

「その頃は、とても寂しがり屋だったから・・・夏休みが終わっちゃうのが寂しかったんだよ」

「その気持ちって、今でもなんとなく、わかる・・・」

と、僕。

「でも、一人っ子で寂しがり屋のゆるちょさんなら・・・学校に行くようになれば、寂しくなくなるんじゃないですか?」

と、ユキちゃん。

「大抵、夏休みって、親戚の家に遊び行って、いとこ同志・・・皆、お兄ちゃんやお姉ちゃんだったから」

「その中で遊ぶのがすごく楽しくて・・・夏の終わりは、そういう記憶に浸っていた時期だから」

「やっぱ、お兄ちゃんやお姉ちゃんの方がやさしいから・・・ちょっと小学生の友達とは、比較にならなかったんだろうね」

と、僕。

「でも、ゆるちょさんは一人っ子だった事が結果、ゆるちょさんを強くしたんだから・・・結果オーライって事なんじゃないですか?」

と、辛辣姫。

「まあ、そういう事になるんだろうね。あの頃、お姉ちゃんのいる友人とかが羨ましくてさ」

「中学の頃、大学生の女性のお姉さんのいるオトコと仲良くなって、よく彼の部屋で、英検の勉強を一緒にしてたりしたんだけど」

「そのお姉さんが細身の綺麗な女性でさ。「あら、ゆるちょくんと一緒に英検のお勉強しているの。じゃあ、ケーキ買ってきてあげる」」

「「ケイちゃん、あとで、お茶いれてあげるね」なんて言われてるわけよ・・・もう、羨ましくてしょうが無かったな・・・」

と、僕。

「中学生の男子が・・・大学生の綺麗なお姉さんを見たら・・・それは羨ましく感じるでしょうね」

「・・・でも、ゆるちょさん・・・ゆるちょさんの今の性格を考えると・・・そのケイちゃん、と一緒に勉強したのは」

「そのお姉さんに会いたかったから?」

と、ユキちゃん。

「さすがにその頃は、僕は糞真面目でね。学級委員とかやっていた頃だもの」

「さすがにそういう所はまだ、なかったよ。純粋にケイちゃんと一緒に英検の勉強をしたかっただけだったね・・・」

と、僕。

「でも、ゆるちょさんってそういう女性に関する甘い経験があるからこそ、一人っ子で寂しくても、何苦楚って思えたんじゃないですか?」

と、辛辣姫。

「それはそうだったかもしれないね。でも、夏の終わりが寂しかったのは・・・そういう年上の女性に甘えたかったからかも」

「しれないな・・・」

と、僕。

「夏の終わりに・・・その年の夏に出会った、年上の女性を思い出す・・・とか、そんな感じがあったんですか?」

と、ユキちゃん。

「なんか、いろいろあってさ。その年の夏休みに必ずと言っていいくらい、年上の女性に出会ってた・・・」

「その頃は、僕はいい子でさ・・・だから、そういう年上の女性にやさしくされたり、笑顔を貰ったり、可愛がって貰って」

「・・・それが必ず、夏の終わりに思い出す、夏の思い出って感じになってたから・・・でも、それはひと夏の出来事で、何があるってわけじゃないし」

「・・・そういう夏の世界が消えていくのが、10代の頃の僕には・・・たまらなく寂しかったんだろうね・・・」

と、僕。

「「夏の終わり」っていろいろな事を思いますよね。でも、今年の夏と言えば・・・わたし、ゆるちょさんと何度」

「スイカを食べたか・・・たくさん食べましたよね、今年のスイカ・・・」

と、ユキちゃんは笑っている。

「そうだったね。美味しかったよ、今年のスイカ」

と、僕。

「だって、ゆるちょさんが梅雨の頃から、「今年の夏はスイカが食べたい。スイカ美味しいもんね。僕大好きなんだ」って」

「会う度に言われてたから・・・だから、ゆるちょさんがいつ来てもいいように・・・それはもう、冷蔵庫にスイカ常備してましたから・・・」

と、ユキちゃん。

「いや、僕、マジ、スイカ好きなんだよね。スイカを食べる雰囲気が好きなのかもしれない」

と、僕。

「どんな雰囲気だったんですか?スイカを食べる風景・・・」

と、辛辣姫。

「夏、実家に親戚が集まったりすると僕らの子供の頃って、すぐ「スイカ切ったよー」って話になって」

「スイカが甘くて美味しくて・・・大人も子供も超笑顔な時間が来て・・・しかも、スイカたくさん切ってあって、お代わり自由でさ」

「・・・それって、お彼岸の頃で、お線香の匂いがしてて」

「でも、親戚のおじさんやおばさんが皆、嬉しそうに笑っていて・・・僕も笑ってた・・・そういう夏の幸福の風景」

「それが、スイカの甘さに記憶されてる感じ・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんって、やっぱり子供の頃、本当に寂しがり屋だったんですね。夏の幸福の記憶は、常に誰かと一緒に笑っている風景だから」

「・・・その頃は、誰かと笑うっていう経験がほんとに少ない少年だったんでしょうね、ゆるちょさんは」

と、ユキちゃん。

「だろうね。結構、不憫な少年だったよ。いっつもひとり・・・それは今も変わっていないな・・・」

と、僕。

「そんな哀しい事、言わないでくださいよ。わたしを始め、たくさんの人達がいつもゆるちょさんを待ってるじゃないですか」

「その声を聞くために、その笑顔を見るために、その文章を読むために・・・ゆるちょさんを毎日、毎秒皆が、待ってる」

「もう、ゆるちょさんは、たったひとりなんて事ありません。だって、みんなに慕われるゆるちょさんなんですから・・・」

と、ユキちゃん。

「そっか。・・・今、思い出しましたけど、ゆるちょさんは、お母様も亡くされていて・・・」

「それが一番、ゆるちょさんを寂しがり屋にしているんですね?」

と、辛辣姫。

「それもあるのかな・・・僕としては、その寂しさからは逃げたつもりだけど・・・本当は逃げられていないのかもしれないね」

と、僕。

「ゆるちょさん・・・」

と、ユキちゃん。

「でも、大丈夫。今は寂しさを感じていた頃に比べれば随分と状況は変わった。今年の夏もたくさん仕事をしたし、出会いもたくさんあったし」

「ここで、ユキちゃんとたくさんスイカを食べた・・・辛い料理もたくさん作って、たくさん食べた・・・」

「何より、ユキちゃんのおかげで、いい仕事がたくさん出来た・・・それが一番大事かな、僕にとって」

と、僕。

「ゆるちょさん、わたしじゃあ、役不足かもしれませんけど・・・夏の女性的に甘えていいんですよ・・・」

と、ユキちゃんは、神妙な顔で言う。

「さ、お酒の支度しましょうか。往く夏を惜しんで。酒の肴は、どうしましょうか。ゆるちょさんも作ってくれます?」

と、ユキちゃんは機嫌を直して、パッパと動き出した。


夏の夕方。小野リサのボサノバが静かに流れている。僕とユキちゃんは、秋味の缶ビールを飲んでから、白ワインを飲む。

「でも、ゆるちょさんがあの時に作ったトマトベースのカレー。アクセントに入れたスライス・バナナがすっごく美味しかったですよね」

と、ユキちゃん。

「あれ、その日のカレーも美味しかったですけど、一日置いた次の日のカレーがすごく絶品で・・・バナナが溶けてて・・・後味が絶品で、カレー自体ものすごく美味しかったです」

と、辛辣姫。

「そうだったんだ。僕も作って作りっぱなしだったからね、あのカレー。次の日のカレーの味に興味はあったんだけど、仕事だったから・・・」

と、僕。

「また、いろいろ作っていきましょうよ。ゆるちょさんと料理していると、本当に楽しいから・・・また、何か別の料理で楽しみましょう」

と、ユキちゃん。

「うん。そうだな。次は秋の料理かなあ・・・」

と、僕はボイルしたソーセージを口に入れる。


「でも・・・わたし、考えていたんですけど、ゆるちょさんって、普段、女性に上手く甘えるじゃないですか?」

「よく女性に何かを笑顔で頼むって言うか・・・ゆるちょさんに笑顔で「よろしくデス!」って頼まれると、女性としては、ちょっとキュンってしちゃうんですよね」

「それって・・・さっき話してくれた・・・ケイちゃん症候群って言うか・・・長く一人だったゆるちょさんが原因なのかなって・・・」

と、辛辣姫。

「ああ。それね・・・実は、ある年上の女性に・・・っていうか、ユキちゃんも知ってる美田園社長に、ある時、言われたんだよ」

「「ゆるちょくんはちょっと真面目過ぎる所があるわ。女性はね。気に入った男性にモノを頼まれたい人間なの。そういう男性に甘えられて初めて笑顔になれる・・・」」

「「そういう人間でもあるんだから・・・ゆるちょくんは何にも考えずに、女性に甘えながら、モノを頼みなさい・・・女性達はもっともっとあなたに気を許して」」

「「さらに素敵な笑顔をくれるようになるんだから・・・それも大人のオトコの嗜みよ・・・」ってね」

と、僕。

「彼女は本当の大人の女性だから・・・僕は、そのアドバイスに忠実に従っているわけ。もちろん、すべてはいい方向に推移しているし」

「・・・本物の大人の女性のアドバイスは本当に有効だよ・・・」

と、僕。

「そんな事があったんですか・・・でも、それって大人の女性だから出来る、女性を笑顔にする的確なアドバイスですね」

「・・・ほんと、そういう所は、美田園さんはすごいなって、思います。御島さんも尊敬する大社長ですもんね・・・」

と、ユキちゃん。

「彼女には、いろいろ教えられるよ・・・素敵な大人の女性こそ、人生をしあわせにする具体的な方法をいろいろ知ってるもんだって、美田園さんと話しているとよく思うもの」

と、僕。

「それにさ・・・女性にモノを頼むって・・・その女性の器を測る事にもなるからね」

「だって、器の大きい女性は笑顔で頼みを聞いてくれるけど、器の小さい女性は、そんな事してくれないからね・・・」

「そういうあたりもシビアに見れるから・・・そういうコミュニケーションは大事だね」

と、僕。

「ゆるちょさんは常に周囲の男女の人間性の大きさと、精神的な強さに敏感ですもんね?」

と、ユキちゃん。

「ま、そこは押さえておかないとね・・・コミュニケーションを図る上で、ごく基本中の基本だから」

と、僕。

「他にも、美田園さんに教えられた・・・女性を笑顔にする方法みたいな話って、あるんですか?」

と、辛辣姫。

「あと、言われたのは、「女性とはスキンシップを密にしろ」って言う事かな。でも、僕の場合・・・ユキちゃんもそうだけど」

「女性の方から、スキンシップをしてきてくれるんで・・・左程気にしなくても、いいみたい」

と、僕。

「だって・・・ゆるちょさんって、自分では気づいていないかもしれないですけど・・・女性の気持ちをキュン!ってさせる事が普段から多いんですよ」

「だから、自然、こちらも、感情的に、スキンシップしたくなっちゃうんです。それって女性からすれば・・・自然な出来事なんです!」

と、ユキちゃん。

「まあ、そういう事なら、有り難く受け取らなきゃね・・・でも、スキンシップって、手を握る事ひとつ取っても大事だなって、僕は思っているよ」

と、僕。

「男女の間って、時に現実的には、お互いの気持ちがこんがらがったりするけど・・・手をお互い握るだけで、本当の気持ちが伝わったりするんだよね」

「「なーんだ、相手はこういう気持ちだったんだ。いい感情なんじゃん」みたいな事が伝わるっていうか・・・」

と、僕。

「それって、女性として、わたしに言わせて貰えば・・・スキンシップに関する女性の反応って二つしかないんです」

と、ユキちゃん。

「ほう。それはどういう事?」

と、僕。

「好きな男性に手を握られたら、女性は、こころからすっごく嬉しくなるし、最高の笑顔の表情になれるけど」

「そうでない男性に手を触れられたら、悪寒が走り、不快な表情になる・・・これだけです」

と、ユキちゃん。

「だから、女性とスキンシップ出来るのは、唯一、その女性が好きな男性だけ・・・そういう話になるんです」

と、辛辣姫。

「とにかく、女性はすべてが、感情に現れますから・・・そこの法則さえわかっていれば・・・女性は案外わかりやすいと思いますけどね」

と、ユキちゃん。

「なるほど・・・この辺りってすごく大事だと思うな・・・女性に対するすっごい知恵」

と、僕。

「以前、ゆるちょさんが言っていたじゃないですか。女性に愛される男性には、最高の知恵が集まるのに対して」

「それ以外の男性には、何の知恵も行かない・・・それって当たり前だなって、今、思いました」

と、ユキちゃん。

「だって、女性は気に入った男性しか応援しませんもん・・・まあ、ゆるちょさんは、既婚の女性も含めて、多くの女性に応援されていますからね」

「それは素敵な知恵が集まりますよ。それは美田園さんのあり方ひとつ取っても、わかる話です」

と、辛辣姫。

「ま、それは嬉しい事だね。男性としても、ね・・・」

と、僕。

「だから、女性に応援される男性は、年齢を重ねると、ドンドン素敵になって行くんですよ」

「そして、そういう男性は、応援してくれる女性達にたくさんの知恵を貰って・・・どんどん成長していく。女性に甘えてキュンキュンさせちゃうような男性にまで」

「成長しちゃいますからね。そして、多くの大人の女性を魅了する男性にまで成長する・・・この流れを体現出来るオトコこそ、真の大人のオトコって言えると、わたしは思いますね」

と、ユキちゃん。

「ゆるちょさんは、もうそこまで、辿り着いていますよ。結局、オトコの価値って、どれだけの女性を毎日笑顔にしているかって、事になりません?」

「わたしは、少なくとも、ゆるちょさんに甘えられて、笑顔になれていますから・・・しあわせな事だと思います」

と、辛辣姫。

「どうです?今年の夏の終わりは・・・いつもの夏と違って、寂しくないんじゃないですか?」

と、ユキちゃんが言ってくれる。

「ああ。今年はどうもそのようだ。嬉しい事でもあるよ。ほんと・・・」

と、僕は言葉にしながら、ユキちゃんの笑顔に向けて、ワイングラスを掲げた。


(おしまい)



女性って、何?

2015年08月29日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

ゆるちょです。

なんだか、街の話題は、9月の事ばかり。

すっかり、次の季節にフォーカスは移っているんですね。


さて、その時、僕とイケメン貴島くん(29)、若い池澤くん(24)はジュンコママの店に来ていました。

「あら、貴島さんと池澤さんは久しぶりね。今年の夏は暑かったわね」

と、おしぼりを二人に渡すジュンコママ。色白で細面なママは相変わらず美しい。

「ゆるちょさんは、割りと顔を出しているんですか、このお店」

と、貴島くん。

「いや。今日で、今月2回目だから・・・まあ、そんな感じ」

と、僕。

「夏はこの店も結構忙しくなるのよ・・・ビールも結構出るし、お客さんもたくさん来てくれるから」

「そうなると・・・てきめんにゆるちょくんは来なくなるものね・・・」

と、ジュンコママ。

「まあ、毎年の事だもの。いい加減慣れるよ」

「それにママの顔をゆっくり見られる時に・・・僕は来たいからさ」

と、僕。

「でも、この店に来ると・・・やっぱり、リラックスするよ。もうここに来るようになって長いし」

と、僕。

「ゆるちょさんがサラリーマン時代から、来ているんでしたっけ?このお店」

と、貴島くん。

「ああ。同期の友人の結婚式の二次会後に・・・ひとりで飲みたくなって入ったのがこのお店」

「・・・その頃は確か、リナちゃんがいたんだっけ、ママ・・・」

と、僕。

「そうね。あの子も結婚して、田舎に帰ったけど、しあわせにしてるといいんだけどね・・・」

と、ママは、マンハッタンを作って出してくれる。

「もう、10年近くよね・・・あの頃はあの頃で、ゆるちょくんは素敵な男性だったわよ」

「今より、10キロくらい太っていたのよね?ゆるちょくん」

と、ママ。

「まあね。あの頃は忙しくて、毎日ストレス溜めてたから・・・それが暴飲暴食につながってたよ。サラリーマン時代は」

と、僕。

「でも、ゆるちょくんが店に顔出してくれると嬉しいわ。酒の肴に何か作ってあげるわね」

と、ジュンコママ。

「そう。じゃあ、お任せ。いつもの感じで・・・」

と、僕。

「わかったわ。いつもの、ね・・・」

と、ジュンコママは、笑顔で料理を作り出す。


「でもさー。シオンちゃんって今年、いくつになるんだっけ?もう、3年くらい、いるよね。この店に」

と、僕。

「そうですね。今年で22歳です。19でこの店に入ったから・・・」

と、シオンちゃん。

「そうなんだ。僕と同じ歳くらいに見えたけど・・・」

と、池澤くんは、かしこまって答えます。


・・・と1時間半ほど経つと・・・池澤くんもお酒のおかげで、すっかりノリノリになっています。

「いやあ、でも、僕、ジュンコママのいるところで改めて聞きたいんですけど」

「・・・女性って、何ですかね?」

と、池澤くん。

「なあに?池澤さんは、女性をなんだと思っているの?」

と、割りとこういうのが好きなジュンコママです。

「いや。僕は美しい女性は皆、頭が良くて、真面目で、ドラえもんの静ちゃんみたいな女性だと思っていたんですよ」

「皆、聡明で男性にも公平にやさしくて・・・そういう女性だから、恋人にしたい・・・そう考えていたんですよ」

と、池澤くん。

「なるほど・・・でも、それは違ったの?池澤さんは、女性をどんな風に見たのかしら?」

と、ジュンコママ。

「いや、ジュンコママだから、言いますけど・・・ジュンコママは誰に対しても優しいじゃないですか」

「僕はそれが女性だと思ったんです。美しい女性こそ、こころが広くて、男性に公平に優しい・・・僕はそういう素晴らしい女性こそ」

「彼女にしたかったし、そういう女性を好きになる癖があるんですよ。中学生くらいの頃から・・・」

と、池澤くん。

「ふうん・・・池澤さんは、中学生の頃に好きな女の子がいたの?」

と、ジュンコママ。

「中学の頃に好きだったのは、クラスの副委員長で・・・頭も良くて、笑顔の素敵な女性で・・・」

「誰にでも、公平にやさしい女性で・・・僕、中2、中3とクラスが一緒だったんですけど」

「その女子の事を好きだった男子は・・・多分、クラスの男子の半分以上は彼女が好きで・・・そんな女子が好きになっちゃったんで」

「なんか、トラウマになったって言うか・・・それ以来、そういう女子じゃないと好きになれなくなっちゃって・・・」

と、池澤くん。

「ふうん・・・池澤さんは、その彼女に告白はしなかったの?」

と、ジュンコママ。

「そんな、告白なんて・・・クラスの半分以上の男子が、その女子を好きなんですよ・・・さすがに僕ひとりだけで、告白なんて出来ませんよ」

「そんな勇気も無かったし・・・多分彼女からすれば、僕なんて、問題外だったと思いますよ」

「でも、綺麗だったな・・・鈴川ユウコさん・・・」

と、池澤くん。

「なるほど・・・その女性のあり方が池澤には、トラウマになっていたんだな・・・」

と、貴島くん。

「で、その後・・・高校生になった池澤さんは・・・恋はしなかったの?」

と、ジュンコママ。

「それが・・・高2の時に、両思いになれた女性が出来て・・・」

と、池澤くん。

「あら・・・青春時代ね。高校時代に彼女が出来るなんて・・・ちゃんと青春やってる証拠じゃない。ね、ゆるちょくん」

と、ジュンコママ。

「すいませんね。僕は高校時代、彼女がいなくて・・・」

と、僕。

「ふふ。で、池澤さんは・・・その高校時代の恋愛はどうなったの?」

と、ジュンコママ。

「彼女は結局、お芝居の勉強をするために、東京で劇団に所属して・・・女優を目指す事になって・・・」

「でも、夢に踏み出す彼女でしょ・・・僕は、反対なんて出来ないし、応援するって事で・・・別れました」

と、池澤くん。

「その話はお前の中では、彼女に勇気を貰ったって話になっていたはずだけど・・・実際は違うのか?」

と、貴島くん。

「へ。そうですね。正直、フラれたわけですから。もちろん、彼女が夢の為に一歩踏み出して、僕じゃなくて、女優さんへの道を歩き出したのは」

「応援するけど・・・俺、ちっちゃいオトコで・・・一方では、僕を選んでくれなかった彼女を恨んでいたんですよね」

「でも、第三者の大人の女性が、彼女を見て、評価したって話を聞けば・・・もう、僕にはどうする事も出来ないし・・・」

と、池澤くん。

「ふうん・・・変な話を聞くようだけど・・・池澤さんは、彼女を抱いた?」

と、ジュンコママ。

「へ。今の質問は、聞かなかった事にしていいですか。女優を目指している、彼女の将来を守る為にも」

と、池澤くん。

「ふうん・・・池澤さんは、賢い男性なのね・・・それとも、そこにいるオトコに、いろいろ教わったせいかしら?」

と、ジュンコママ。

「うん。何?僕は池澤くんに何も教えちゃいないよ。ねえ、貴島くん」

と、僕。

「うーん、ゆるちょさんが教えた記憶が無くても・・・ゆるちょさんの普段の生き様や話は・・・聞いているかもしれないですね。な、池澤」

と、貴島くん。

「はあ・・・」

と、頭を掻く池澤くん。

「なるほど・・・そういう事なのね。彼は男性の気持ちも、女性の気持ちも、涼しい顔して、意のままに、操れるこわーいオトコだから、気をつけなさいよ」

「彼はやさしい笑顔のフリして・・・目的は必ず達成する人間よ。ま、悪い事をする人間では、ないけれど・・・その気になれば、かなり大きな事も難なくやり遂げる男性だから」

「ま、もっとも・・・守りたい人間は徹底的に守り抜く人間だから・・・安心は出来るけど・・・」

と、ジュンコママ。

「まったく、ママはこれだから・・・」

と、僕。マンハッタンのお代わりをシオンちゃんに頼む。

「池澤くん・・・今のママの話の意味、わかった?」

と、僕。

「は?ゆるちょさんが、危険なオトコと言う話ですよね?意味的には・・・」

と、池澤くん。

「確かに意味的には、そうだけど、彼女はある目的を持って、その話をしたんだ・・・貴島くんなら、わかるかな?」

と、僕。

「いや、えーと、何の事かな?」

と、貴島くんは、笑顔。

「仕方ないな・・・皆、美しい妖艶な女性には弱いから・・・」

と、僕。

「ジュンコママは、池澤くんの味方であるはずの僕を池澤くんに敵視させて・・・自分こそ、池澤くんの一番に近い味方だと、アピールしたんだよ」

「そうすれば、池澤くんがもっと正直に、ジュンコママにいろいろ話をしてくれるだろう・・・と言う、ま、飲み屋のママとしては、基本的な攻撃に出たと言うわけさ」

と、僕。

「飲み屋のママが、お客を籠絡する技の基本は、「自分はあなたの最大の味方。だから、何でも話していいのよ。すべてわたしが受け止めるから」と言うメッセージを」

「それとなく相手に発信し、お客の気持ちを虜にすること。そうすれば、そのお客は、その次から、いそいそと店に足を運んでくれるし」

「お店としても、収入のアップにつながるし、ジュンコママは、基本、性格のいい姉御肌だから・・・お客の為にもなってると・・・自分に言えるからね」

「池澤くんは、そのママの最初の攻撃にやられそうになったのさ」

と、僕。

「ま、それはどこの店のママも、普通にやっている事だけどね」

と、僕。

「そ・・・そうなんですか?ママ・・・」

と、池澤くん。

「もう・・・ネタばらしが少しばかり早すぎるわ。もう少し、池澤さんの話が聞きたかったのに・・・」

と、ジュンコママ。

「彼はこう見えても、繊細なハートの持ち主でね。ただ、今のうちにこういう世界も体験させたかったからさ、今日も連れてきたんだけどね」

「ま、人間、すべては経験だけど、事態は僕が完璧にコントロールしなくちゃいけないんでね・・・」

と、僕。

「ふ。池澤さんは、貴島さんと言い、ゆるちょさんと言い、いい大人に庇護されているのね」

「それはあなたの人生にとって、すごくいい事よ。感謝しなければ、いけないくらいに、ね」

と、ジュンコママ。

「でも、池澤は、その高校時代の彼女に感謝して・・・今は、新しい彼女を作ろうと頑張っている・・・それは確か、だよな?」

と、貴島くん。

「ええ。そうですね。少々まま、なりませんけど、頑張っているつもりでは、あるんすよね」

と、池澤くん。

「池澤さんは・・・女性って、皆、静ちゃんみたいに、美人なら、頭が良くて真面目だと今でも思っているの?」

と、ジュンコママ。

「うーん、それって今でも女性に対する幻想として、残っていますよね。貴島さんやゆるちょさんに、それは幻想だって、散々っぱら、言われてますけどね」

と、池澤くん。

「そうなの。やっぱり、貴島さんも、ゆるちょくんも目をつけるところは同じよね。わたしもそこが気になっていて・・・」

と、ジュンコママ。

「え。それってやっぱ幻想なんですか?」

と、池澤くん。

「シオンちゃん。女性って、女子会で、どんな話をしているか・・・池澤さんに教えてあげて」

と、ジュンコママ。

「そうですね。だいたい自分の周囲にいる素敵なオトコの事ばかり、話しています。あの彼のおちんちんは大きいはずだ・・・とか」

「女性は、どこを見れば、意中の男性の大事なモノの大きさがどれくらいか・・・完全に見抜いていますからね」

と、シオンちゃん。言ってる事の割に、雰囲気は、クールビューティー。

「え?女性って、そんな事、話しているんですか?」

と、池澤くん。

「女子はオトコ以上にエッチよ。女子は男子の10倍以上エッチだって・・・それを教えてくれたのは、だって、ゆるちょくんだもの・・・ねえ、そうよね?」

と、ジュンコママ。

「ヒトと言う種族は、地球史上初めて、繁殖期を失った。つまり、毎秒繁殖期なのが、ヒトの女性と言う事だ」

「だから、ヒトの女性は、瞬間的に繁殖期を迎える男性と違い、常に精神的に繁殖期でなければならないんだ。だから、有り体に言えば、常に恋する事を考えているし」

「男性の10倍以上はドスケベだと言えると言う事さ。これは生物学的にも言える事なんだよ・・・」

と、僕。

「ゆるちょくんは、こういう話が上手いの。エッチな話を科学的な話にすり替えて涼しい顔して、話すから・・・」

と、ジュンコママ。

「いや、僕はあくまで、真面目に話をしているんだよ。まあ、カン違いしてもらうと困るから、言うけど、女性は常に濡れていると言うわけじゃない」

「ただ、常にその準備状況にあると言う事さ。だから、女子会で、男性の大きさが議論のテーマになったりする・・・それは、女性が常に準備状況にあると言う証左だと」

「僕は思っているけどね」

と、僕。

「まったく・・・「このオトコは」って感じね」

と、困った笑顔のジュンコママ。

「でも、だからこそ、ママは、ゆるちょさんが好きなんでしょう?」

と、カウンターの向こうで、シオンちゃんが笑っている。

「シオンちゃん、そういう事は、お客さんの前では、言わないの。お店をやってる時には、わたしの思いなんてどっかに飛んでいってるモノ」

と、ジュンコママ。

「お客さん皆のジュンコママ・・・そういう事ですか。さすが徹底してますね。でも、そういうジュンコママの店だから」

「ゆるちょさんは、ちゃんと毎月、真面目に顔を出しているんじゃないですか?」

と、貴島くん。

「ゆるちょさんは、これでも、多くの女性に求められている男性なんですよ」

「そのゆるちょさんが、律儀に・・・最もゆるちょさんの本質は女性にやさしい糞真面目・・・」

と、貴島くん。

「そんな事、わかっているわ。この人、いつの間にか、女性を籠絡していて・・・それが悪い事だとは、一切思っていないばかりか」

「「皆でしあわせになれればいーじゃん。人生なんて、楽しければいーじゃん。人生笑顔になる方法を僕は知ったのだから、皆でその列車に乗って一緒に笑顔になろうよ」って言う」

「そういう、すっごくやさしくて、人間性のひたすら、大きいオトコだから・・・」

と、ジュンコママ。

「彼はしあわせになれる理論をたったひとりで追求してきたわ。サラリーマンのあの時代、彼は悩んでいた。「何故、皆、不幸な哀しい顔をして、消えていくのか」」

「彼はその事ばかり考えていたわ。そして、行動に移った。そして、今がある。彼は彼なりのしあわせになれる理論を彼ひとりだけのチカラで作り上げ」

「今はそれを広める時間になっている。わたしは、彼の苦労をすべて見てきた・・・だから、当然、わたしは、彼を応援するの」

と、ジュンコママ。

「彼は、自分の為でなく、皆の為に立ち上がった。すべてのしあわせ理論を自分だけで作り上げ、今、人々をしあわせにしようとしている」

「彼は今、チカラを作り上げたの。知恵と言うチカラを。だからこそ、わたしは、彼に賛同するし、彼を応援するの」

「それが、次の日本を作る事でもあるし、次の世界を作り上げる始まりだと思うから・・・」

と、ジュンコママは、チカラ強く言葉にした。


少しの時間が経った、ジュンコママの店の中・・・。


「女性はいつまでも、聖少女じゃない。女性だって、好きな男性とのエッチを夢想したりする・・・普通の男子と同じくらいエッチな普通の女性だって当然存在するって」

「ゆるちょさんは言いたかったんでしょうね」

と、シオンちゃんは、気持ち良さそうに眠る僕の前に水を置いた。

「ゆるちょさんがお酒に負けて途中で眠るなんて・・・僕も初めてですよ・・・余程、ジュンコママと話せた事が楽しかったんでしょうね」

と、池澤くん。当のママは、少し眠そうにしながら、別のお客と楽しそうにしゃべっている。

「ゆるちょさんは、あれで、お前の事をちゃんと思っていて・・・今日もここに連れてきてくれたんだぞ」

と、貴島くんが言葉にする。

「池澤さんって、皆に愛されているんですね。特にゆるちょさんに・・・ゆるちょさんの寝顔、始めて見ちゃった。案外、かわいい」

と、シオンちゃんは、言葉にした。


ゆったりとした夜の時間が流れていく。


「あ、ママ・・・確か、ステーキ焼くの得意だったんだよね。お腹すいたから、ステーキ一丁、頼みたいな」

と、僕は起きだすやいなや、目の前の水を口にしながら、ジュンコママにオーダーをする。

「了解、ゆるちょくん。お水はいい?シオンちゃん、ゆるちょくんにお水あげて」

「わたしは、ステーキの用意するから・・・」

と、ジュンコママは、急に元気になって笑顔で動き出した。


(おしまい)

素敵なキス!とオトコの通信簿!

2015年08月28日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

もう、すっかり秋の気配ですね。

昨日、夕方、4時頃、都内をへろへろーっと歩いていたんですが、

もう、すっかり、涼しいの。いやあ、シックな秋へ、季節は移ろい始めているんですね。


さて、その時、僕とイケメン貴島くん(29)、社長の御島さん(31)、辛辣姫ユキちゃん(29)、

若いミユウちゃん(25)は事務所の近所のカジュアルイタリアンで、冷製パスタなど頂きながら、ランチをしておりました。

「あのー、ゆるちょさん、ちょっと聞いてみたいから、聞くんですけど」

「ゆるちょさんって、女性からキスされた数と、女性にキスした数・・・どっちが多いですか?」

と、ミユウちゃんが大胆に聞いてくる。

「は?・・・あのね、ミユウちゃんもなんか誤解しているようだから、言っておくけど」

「僕ね、何を聞いても答えられるような、そんな神様みたいな人間じゃないからね?」

「むしろ、聖人君子の逆側の人間だから、僕は・・・」

と、僕。

「だからこそ、キスの数を聞いているんじゃないですか。わたしの予想だと大学卒業時に」

「自分から恋をするのを辞めたゆるちょさんは、その後の数的には、キスされた数の方が圧倒的に上って試算してるんですけど」

と、過激姫。

「なんの試算だよ・・・でも、そうだなあ、真面目に考えると・・・キスされた数の方が圧倒的に上だなあ」

「だいたい、僕は自分からの恋は禁止しているからね。だから、僕からキスする事は稀だし・・・それを考えると、そういう結論になるね」

と、僕。

「でも、ゆるちょくんは、割りと鷹揚で、交通事故的な瞬間的な恋だったら・・・結構、ウエルカムなんでしょう?」

と、御島さん。

「そうですね。僕は恋する事で、相手に迷惑をかけたくないって発想なだけで・・・お互い、その瞬間だけでもしあわせになれるのなら」

「そういうのは有りだなって思っていますよ」

と、僕。

「どこまでも女性思いのゆるちょくんらしい答えね。結局、相手の女性に迷惑をかけなければ、恋をされても、いいわけだ」

と、御島さん。

「はあ。皆が笑顔になれればいいんじゃないですか?・・・僕はそう思っているだけです」

と、僕。

「ゆるちょくんらしいわ。そういうところ、ゆるちょくんはまだ純粋だもんね・・・」

と、御島さん。

「で、実際、どうなんです?キスの数・・・」

と、ユキちゃん。

「会社に入ってから5年は、僕の暗黒な時間だったから、何もなかったけど」

「それ以後は、サイクリストになった辺りから、女性に恋をされ始めて」

「まあ、いろいろあったけど・・・そこから、キスされる事は増えたかな」

と、僕。

「その時期から、「既婚女子」に恋され始めたんですよね?ゆるちょさんは・・・でも、クソ真面目なゆるちょさんは」

「「既婚女子」相手だと、完全なプラトニック・ラブしかしないから・・・でも、それ以外の恋・・・一夜の恋?的な事も結構あったって事ですか?」

「キスされる事が増えたって言う事は・・・」

と、ユキちゃん。

「うーん、お酒の入った席だといろいろあるんだよ・・・恋した女性は特に積極的に動いてくるから・・・」

と、僕。

「ふ。その気持ちはわかるわ」「そういう事を言ってたんですか」

と、御島さんとユキちゃん。

「まあ、キスされたって事で言えば、ミユウちゃんを抜いた皆さんは・・・僕に関しては、結構、ご存知なはずですが・・・」

と、僕。

「そうね。でも、ゆるちょくんって、時に少年のように純粋で、思わずキスしたくなっちゃう時があるのよ・・・」

「それに、わたしも、ゆるちょくんなら、キスくらい余裕で受け止めてくれると踏んでいる一人だけど・・・」

と、御島さん。

「そうですね。女性からしたら、キスって、相手が受け止めてくれる余裕のある男性だからこそ」

「自分の思いを正直に表現できる・・・そういう行為だと思っているんですよね」

「だって、女性っておしゃべりだし・・・自分から動きたいんですよね・・・だから、素敵な相手なら、キスしちゃう」

「・・・そういう自分を受け止めて欲しいって常に思っているのが女性だし・・・」

と、辛辣姫。

「なるほど・・・キスひとつ取っても、女性には、いろいろな思いがあるんですね」

と、貴島くん。

「でも、確かにゆるちょさんって、かなり老練な言葉を吐いたかと思うと、一方で少年のような純粋さを」

「女性に見せる事があるから・・・女性からすれば、その少年のような純粋さについ、うっとりしちゃうって事は」

「あるかもしれませんね。同じ男性の僕だって、つい・・・その魅力に引き込まれそうになる事がありますからね」

と、貴島くん。

「え?そうなの、貴島くん」

と、僕。

「はい。まあ・・・」

と、少し苦笑する貴島くん。

「わたしは、男性って、どこまでもその純粋さを残している男性こそが、魅力的に見えると思っているんですよ」

「ま、ざっくりな話ですけど、大半の男性って、純粋さを残しているどころか、その逆で、すごく偉そうに」

「「自分は仕事が出来て、エライんだ」的なプレゼンをしてくるんですよ・・・」

「御島さん、ユキさん、そうですよね?」

と、ミユウちゃん。

「そうね。「俺は常に仕事で忙しいんだ。エライだろ」的なプレゼンもあるわよね」

と、御島さん。

「確かにそうですね・・・何でオトコって、女性に「俺はエライんだ」ってプレゼンをしてくるのかしら・・・」

「それって女性からしたら、「何、その上から目線。だいたい仕事が出来るなんて、日本人として当たり前の出来事でしょ」って事になって」

「わたし、すぐにキレちゃうけどね」

と、辛辣姫。

「ユキちゃんは、よくサラリーマン時代、キレてたものね・・・上司に楯突くのは、当たり前って感じだったものね・・・」

と、御島さんはくすくす笑う。

「「上司が部下のやる気を削いでどうすんのよ!」って感じでよく思っていましたから・・・それで・・・」

と、辛辣姫。

「まあ、それは正しいんじゃない?まだ、ユキちゃんがサラリーマンの時代、別の部署で僕が話をしていると」

「「ゆるちょくんは、よくあんな「カミソリおユキ」と仕事が出来るな」なんて言われてたよ」

「「「カミソリおユキ」って江戸時代かよ・・・」って僕は苦笑しながら、当時、よく思っていたけどね・・・」

と、僕。

「まあ、わたしも裏で「カミソリおユキ」って言われていたのは知ってましたけど・・・なんかあの人達、やってる事が」

「おかしいんですよ。「考えなし」だし・・・そもそもそういう男性って魅力が、からきし無いし」

と、ユキちゃん。

「頭の回転も悪いし、気の利いたおしゃべりひとつ出来なくて・・・。そっか。何の魅力も自分に無いのに気づいているから」

「そういう男性は「俺はエライんだ」プレゼンでもしなければ、わたしに対抗できないと思ったのかな」

と、ユキちゃん。

「男性って、そもそも、どんな意識で成長しているんですか?成長しているなら、魅力のひとつも確保しているはずなのに」

「サラリーマンオヤジって、それが無いじゃないですか。頭の回転がそもそも悪いし、発想も貧困。なんか、自分の持っている」

「少ない知識の檻に囚われた、囚人って感じなんですよ。さらに言えば、外見が醜いおっさん・・・」

「口も臭いし、服装はくたびれたスーツに、その辺で買った、だっさい靴・・・おしゃれ要素が皆無だし」

「・・・そもそも女性として、近くに寄りたくない・・・あの人達って、日本社会っていうか、女性を舐めているんですか?」

と、過激姫。

「ミユウちゃんの言いたい事はだいたいわかるわ。女性だったら、まず、外見をおしゃれに綺麗にしていようと言う意識を持つし」

「仕事に使う服だって、清潔感をプレゼンして、一部に女性らしさをプレゼンするようにして、自分なりの良さを」

「表現しようとする。そして、自分の得意分野を徹底的に伸ばして自分の強みにしようって意識で、大人になってくる・・・」

「それが女性よね。周囲に埋もれたくないから、自分の強みを伸ばす・・・それって当然の事よね」

と、御島さん。

「だけど・・・今、自分で話してて気がついたけど、サラリーマンオヤジって・・・それとは逆のあり方で・・・埋もれようとしているんじゃない?」

「会社に埋もれようとしているから、無難なスーツ、無難な靴、おっさん同志タバコを吸うから、口が臭い」

「そして、「長いものには巻かれろ」の意識で生きてきたから、いつしか思考などもしなくなり、「思考停止者」に成り果て」

「発想も貧困になる・・・そう読み解けない?」

と、御島さん。

「それって図星だろうね。すべては、「出る杭は打たれる」=しあわせにはなれない・・・って言う発想で、おっさん達は生きているから」

「そういう結果になると言う事なんじゃない?」

と、貴島くん。

「わたし、前にも言いましたけど、「無難」って事が一番、大ーーーーーっ嫌いなんです。もう吐き気がするくらい」

「わたしは、色気の無い男子が一番嫌いで・・・そういう男性って、女性にキスなんかされないでしょう?」

「だから、わたしは、女性にキスされた時期と数こそ・・・その時のオトコの通信簿の「5」だと思っているんです」

と、ミユウちゃん。

「わたし、キスって・・・「恋とは男性がプレゼンし、女性が相手を決める」っていうゆるちょさんの恋の法則から考えて」

「キスも・・・「キスとは男性がプレゼンし、女性が最大に評価した相手に「合格」を与える行為」」

「「その女性の「合格」キスに対して、男性は「ありがとう」の意味でキスを返す」って考えたんです」

と、ミユウちゃん。

「ほう。ミユウちゃん的「キスの法則」だ」

と、僕。

「だから、ゆるちょさんが、今でも女性にキスを貰っているならば、女性的に評価されている素敵な男性って事が」

「言えるのかなって、思って・・・」

と、少し赤くなりながら、ミユウちゃん。

「だって、そうじゃないですか?女性からキスを貰っている大人の男性って、どれくらいいるんです?」

と、きっとした表情のミユウちゃん。

「なるほど・・・確かに、それはミユウちゃんの言う通りね。若い女性からキスを貰える男性もそうだし」

「大人になっても、若い女性からキスを貰える男性って・・・そのオトコの通信簿の「5」獲得には、意味があるわね」

と、御島さん。

「でも、そーか。キスは女性の評価のしるし、なんだ。その男性を評価するからこそ、女性がキスをする・・・」

「そういう意味では、未だに女性にキスされているゆるちょさんは・・・わたしもキスしてるし、それは当然な事よね」

と、辛辣姫。

「あのさ・・・そのしれっとした言い方は・・・」

と、僕。

「でも、それって、服装や雰囲気である程度わかるわよね・・・キスどころか、視界にすらいれたくないオヤジって」

「そもそもそういう格好をしているもの・・・わたしは真っ先に靴を見るけど・・・だっさい靴、履いてるモノね・・・」

と、御島さん。

「でも、まず、雰囲気ですよ。そういうオヤジって、そもそも女性を近づけない雰囲気を持っている」

「多分、女子がそもそも怖いんですよ。女子と一対一で話したこともないし、何を話せばいいかもわからない」

「・・・そっか。だから、そういうオヤジ達「俺はエライんだ」って言うくらいしか、対抗策がなかったのね」

「・・・それでわたしは、その都度、激怒していたんだ・・・」

と、辛辣姫。

「窮鼠猫を噛む状態だったのね、そういうオヤジ達・・・」

「それくらい、弱いオトコ達だったのよ・・・そういうオヤジ達は・・・ユキちゃんを本気で怖がっていたのよ・・・」

と、御島さん。

「って言う事は何?そういうオトコ達って、社会に出た瞬間、会社組織と言う「長いものには巻かれろ」主義で」

「会社の犬に成り下がるから、無難なスーツ、無難な靴、無難な思考の、無難な人間になってしまうって事?」

「それが「思考停止者」を生む土壌って事?」

と、辛辣姫。

「女性が個を充実させようとがんばっている、その後ろで、男性は忍法「無個性化」をやっていた・・・そういう事?」

と、辛辣姫。

「ふ。そうね。言葉にすると、そういう事になるわね・・・で、それを嫌って、その世界から抜けだしてこれたのが」

「「純思考者」であるわたし達って、事よ。そうか・・・あのなんとも言えない嫌な空間の正体は、「思考停止者」の羊の群れって事だったのね」

と、御島さん。

「そういう男性には、女性は絶対にキスしません。それだけは言えますね・・・」

と、ミユウちゃん。

「「思考停止者」は、自らのしあわせの為の思考を放棄した人間だからね。「純思考者」は自ら及び、その彼の属するコミュニティ全体をしあわせにする為に「思考」を重ねる」

「人間だ。だから・・・まあ、そういう事になるのさ」

と、僕は結論的に言葉にした。


「女性って何故、キスってしたくなるんですかね、御島さん・・・」

と、ミユウちゃん。

「ふ。そうね・・・わたし的に答えるとしたら・・・その男性を見ているとキスしたくて、たまらなくなっちゃうから」

「仕方なく、キスしちゃうって感じかしらね・・・本能のささやきが・・・いつしか無視出来なくなるのよ」

「多分、普段から、その男性を見ていると、無意識的に「キスしたいな」って思っているんだと思うの」

「でも、普段はわたしにだって、理性はあるから・・・」

と、御島さん。

「でも、それって、やっぱり、お酒を飲んだ時よね・・・」

「普段抑えていた思いが・・・解放された気分になって・・・ついキスしてしまう」

「それには、普段、いつも自分の気持ちを受け入れてくれている相手への感謝の気持ちもあるし」

「・・・わたしに出来るのは、キスくらい・・・それ以上もいいけど・・・それはあなたが許さないでしょう?って思いがあるから」

「だから、キスするって行為につながるんじゃない?」

と、御島さん。

「それっていずれにしろ、普段から、自分の思いが、その男性に向いているって事が前提条件になりますよね」

「わたしのこころのベクトルが、その男性に向いているから・・・そういうカタチにまで、なっているから」

「・・・その気持ちを伝えたくって、キスって手段に出る・・・わたしは、そういう解釈かな」

と、辛辣姫。

「あとね、わたしが考えているのは・・・そういう男性って、人間性が大きいから、一緒にいるだけで、その男性にやさしく包まれているように感じるのよ・・・」

「だから、本能から嬉しくなって・・・わたしに出来る事なら、何でもしてあげたくなっちゃうから・・・キスしちゃうのよ・・・」

「わたしに出来る事はこれくらい・・・でも、あなたに感謝しているの・・・あなたの横にいるだけで、わたしはこんなにも嬉しいの・・・」

「・・・そんなわたしの素直な思いを相手に伝えたいのね・・・」

と、御島さん。

「そうですよね。自分の特別な思いを相手に伝えたい・・・思いを馳せる相手だからこそ、キスしたくなるんですよね・・・」

と、過激姫。

「いずれにしても、それって、まごころですよね。まごころをあなたに・・・そういう思いが相手の男性へあるから」

「女性はキスしちゃうんだ・・・」

と、辛辣姫が話をまとめた。

「それ聞くと、なんとなく、わかってくるのは、素敵な男性には、女性のこころのベクトルが向かっていくけど」

「ダメなオヤジは、最初から、女性の存在をシャットアウトしている。だから、女性のこころのベクトルも向かう事は一切ない」

「そういう話なんじゃない?」

と、御島さんが、言った。

「それにそういう男性は人間性が小さいんですよ。むしろ、わたし達女性の方が人間的に大きいし、精神的に強くなっているから」

「男性達は本能的に恐怖を覚えて・・・わたし達、成長した女性から、逃げている・・・そういう事ですよ」

「・・・わたしがいつも激怒していた理由がようやくわかったわ・・・」

と、辛辣姫。

「成長できたオトコは、女性に愛されるけど、人間性的に小さいまま、精神的にも弱いままのダメな男性は、成長した女性から、蛇蝎の如く嫌われるって事かしら」

と、御島さんはわかりやすく言葉にした。

「いずれにしろ、大人の男性になって、オトコの通信簿が、「5」になっている、キスされる男性こそ」

「わたし達が、好きになるべき、大人のオトコって、事になりますね」

と、過激姫は、結論的に言い抜いた。


「だってさ・・・」「がんばりましょう、僕らも」

と、僕と、貴島くんは、パスタを食べながら、小さい声で言葉にした。

「でも・・・ゆるちょくんのキスって、結構、甘くって、やさしくて、とろけそうで、素敵よね。やっぱり経験が豊富だから、上手いって事なの?」

と、御島さん。

「はあ?・・・な、何、何、何を言ってるんですか、御島さん。まだ、昼間っすよ・・・」

と、僕はわかりやすく取り乱した。


(おしまい)

日本が戦争しちゃったのは、魔法の呪文があったから!

2015年08月27日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

いやあ、昨日はすっかり秋のような風情で。

子供たちは、すっかり、夏休みの宿題ウィークですね。大変そう。


さて、その時、僕はイケメン貴島くん(29)、若い池澤くん(24)、社長の御島さん(31)、

辛辣姫ユキちゃん(28)と、お酒を飲んでいました。

「わたし、先日、あの岡村さんのお見合い番組を見ていたんです。そしたら・・・その中で、女性に人気のある男性」

「・・・30歳くらいの男性が、自分の好きな女性をセレクトして、二人きりになったのに」

「あんまり会話も盛り上がらず・・・すぐに相手をチェンジしちゃって・・・まあ、それはいいんですけどね」

と、ユキちゃん。

「その相手の女性って・・・美人な女性だったの?」

と、御島さん。

「ええ。男性人気ベスト1の女性で・・・要は男性人気ベスト1の女性と、女性人気ベスト1の男性が」

「お付き合いしよう・・・って感じだったんですけど、男性側がチェンジした・・・そういう話だったんです」

と、辛辣姫。

「でも、話が盛り上がらなかったんだったら、しょうがないんじゃない?恋愛って、最初は外見で入るものだし」

「その次の段階として、中身を検証する必要があるんだし・・・そこでダメだったら、やっぱりダメよ。長く続かないわ」

と、御島さん。

「それはわたしもわかるんです。ただ、男性のその時の考え方が・・・わたしは、少し嫌で・・・」

と、ユキちゃん。

「その男性はどういう考え方だったの?ユキちゃん」

と、御島さん。

「「どうせ相手はこんなに美しい人だから、僕なんて嫌だろう。サービスとして誘うけど、僕なんておこがましい」」

「「話せただけでいいから、後は身を引こう」って最初から、決めてたって言うんです。そのオトコ・・・」

「だから、話なんて、盛り上げる必要もなかったんですよ。彼にとっては・・・」

と、ユキちゃん。

「何それ?これって、ゆるちょくんがよく言ってる自分が傷つかなければそれでいい・・・「ママに褒められたい思考」じゃない。マザコン思考よ、それ」

と、御島さん。

「そうなんですよ・・・これ、池澤くんは、わかる?男性はどうして、こういう思考をするのか?」

と、辛辣姫。

「そうですね。同じ男性だから、よくわかります。女性とあまり話した事がない、学生時代に学級委員などをやっていた過去のある」

「男性ってイメージですね。人の手本として生きてた過去を持つ男性でしょうね。そういう人間は」

と、池澤くん。

「ある意味、カン違い野郎ですね。そういうオトコは。未だに、人の手本として、生きようとしている」

「学級委員なんて、教師のつくりあげた、下らない道徳観念に染まった、操り人形そのものですからね」

「教師たちの言いなりになる秘密警察みたいなモノで、ある意味、思考停止した権力の手先・・・最悪の存在ですよね、それ」

と、貴島くん。

「日本は何故戦争を起こしたか?・・・なんて話がこの夏、永遠テレビでやっていたみたいだけど」

「それについて、簡単に言えば、思考停止した権力の手先みたいな思考をする人間が単に増えたから」

「・・・想像力も無く、人間的に小さい人間が増え、アメリカの挑発に国として、まんまと乗ったのが真相だろうね」

「大事な事はアメリカは日本を滅ぼそうとして、挑発を繰り返した・・・そこも折り込まないといけないね」」

「世界は政治的にひとりの悪魔を作りたがる。そして、自分は正しかったと言いたい奴らばかりだからだけど」

「まあ、それは良いとして・・・そういう戦争に真っ先に加担するのが、こういう思考停止した操り人形なんだよ」

と、僕。

「学級委員は、権力側の思考停止した操り人形・・・そこから戦争への話につながるなんて・・・発想無限大のゆるちょさんらしい」

と、辛辣姫。

「面白い側面よね・・・でも、その裏側にあるのは、自分は手本を示すべき人間だから・・・と言う思い上がりがあるから」

「・・・と言う事ね。だとしたら、日本が戦争に乗ったのは、日本中に「俺エライ病」の人間が増えていたから?」

と、御島さん。

「まず、戦争の話でやってはいけない事は2つ・・・ひとつは、「当時の日本人はバカだったから、戦争を始めたんだ」と」

「言う答えを出す事。これは、要は今の世代の人間が自分アゲしたいが為に、「過去の人間はバカだった」と言う言説を持ち出す」

「頭の悪い現象なんだね。自分に何の価値も無い人間程、「自分は本当は素晴らしいのだ」と言いたいが為に」

「過去の人間をバカにする傾向がある・・・だから、「当時の日本人はバカだったから、戦争を始めたんだ」と言う人間程」

「バカなんだよ」

と、僕。

「もうひとつは、「現代の価値で、過去の行為を評価する事」・・・まあ、これは個人の経験レベルでも言えるでしょう?」

「僕は、大学4年生の時、同じ研究室の子に恋をして、告白し、瞬殺され・・・研究室内も、ちょっと気を使わせる状況を」

「作ってしまった・・・でも、あの当時、僕は、告白して瞬殺された後の事なんて思いもつかなかった」

「まあ、今になって、第三者に、バカだったと言われても仕方ないけど、本人としては真剣だった・・・瞬殺されるのが恐くて」

「告白出来ない・・・なんて自分になるのが一番嫌だったんだから・・・そこには行動の裏に必ず明確な理由があると言う」

「鉄則が出てくる・・・となれば、その時、僕が一番大事にしたかった事こそ、評価の対象になる・・・と言う話が見えてくる」

と、僕。

「面白い考察ですね。戦争も、告白も、行為である事に変わりはないし・・・その時、当事者達が一番大切にしたかった事こそ」

「評価の対象になる・・・面白いな。で、ゆるちょさんは、その時、一番守りたかったのは何だったんです?」

と、貴島くん。

「人は何かを守りたいからこそ、行為に出る・・・そういう話ですか」

と、辛辣姫。

「うん。その時、僕は、「どんなにアウェイな状況でも、「告白すべき」と自分が決断したら、実行する」と考えていた」

「・・・その自分の勇気・・・自分の尊厳そのものを守りたかったんだ」

と、僕。

「その話って、古今の日本の戦争に対する、否定的議論の中に出てくるんですよ」

「「日本人は結果を想像する事も無しに、勝手に戦争を始めてしまう。それは日本の内戦及び、外国への侵略もすべてそうだ」」

「「本来、戦争と言うモノは、おおよそ、落とし所をどこにするかを、考えて、そこに至るストーリーを考えてから」」

「「その実行に務めるモノだ。日本人はそれが出来ない。だから、後先を考えない、無謀な戦いになりがちだ」・・・と言う指摘です」

と、貴島くん。

「・・・と言う事は、ゆるちょさんの失恋は、まさに日本の戦争の仕方と同じ・・・と言う事になりますね」

と、辛辣姫。

「そうだね。「後は野となれ山となれ」と言うことわざもあるように・・・「人事を尽くして天命を待つ」と言う言葉にも」

「つながるけど・・・どうも、日本文化のようだね、これ・・・」

と、僕。

「これって、日本って、昔から、全体の構成を決められるシナリオライターのような、経験豊富で、人間性の大きい」

「精神的にタフな人間が少なかったって事かしら?」

と、御島さん。

「いや、それもあるけど・・・一番大事なキモは・・・日本には「卑怯!」と言われると、嫌でも立ち上がらなければいけないと言う」

「すべての議論を打ち切る、怖い価値観があったと言う事だよ。歴史的具体例で言えば、幕末、長州藩が起こした「禁門の変」で」

「「純思考者」の指導者「久坂玄瑞」が武闘派の「思考停止者」「来島又兵衛」に「卑怯者!」とそしられて遺憾ながら御所に進軍して」

「完璧に敗れた例がある・・・つまり、「卑怯者!」と言う言葉は、日本人を即座に思考停止させ、行動に移らせる、悪魔の呪文と言う事になるね・・・」

と、僕。

「「卑怯者!」と言う言葉は、経験の少ない、人間性の小さいオトコにこそ、効きます。その言葉は思考停止させて」

「相手を即座に行動に移してしまうんだから、日本人にとっては、最強の呪文!って事になりますね」

と、貴島くん。

「卑怯者!と言う烙印が押された人間は・・・特に当時は、「非国民」と言われるのと同じだから・・・ううん、「非国民」と言う言葉こそ、国が作った」

「思考停止を強いる言葉だわ・・・それに抗える日本人なんて、ほんの少数だったでしょうね」

と、御島さん。

「ある元軍人の言葉にあります。「「この鉄拳は天皇陛下の鉄拳だと思え!」って言われて殴られるのが一番嫌だった。絶対に抗えないもの」って言う話」

「要は、これも「卑怯者!」「非国民!」と同じように、相手を思考停止させる手段だったんですよ」

と、辛辣姫。。

「結局、それらか考えると、太平洋戦争とは、日本国政府が、国民を意図的に、思考停止状態に起き、情報統制もして、運用した行為だと規定出来ますね」

と、ユキちゃん。

「「卑怯者!」と言う言葉は、日本人の体面、尊厳、プライドそのものをすべて否定する言葉だ。僕が大学4年生の恋で守ったモノは、やっぱり自分の尊厳だったよ」

「「どんなにアウェイな状況であろうと、瞬殺されようと、僕は告白する。それは僕の尊厳だ。僕の譲れない生きる姿勢だ」と言う所だったからね」

と、僕。

「なるほど・・・日本人は、自分の尊厳を守る為に、「卑怯者!」と言われると、立ち上がってしまう、究極呪文の文化があったんですね」

と、貴島くん。

「でも、さっきも指摘されていた「後は野となれ山となれ」の思いは、何故出来るんでしょう。それってちょっと無責任・・・」

と、辛辣姫。

「それは多分、日本人が「餅は餅屋」の思想を持っているからだよ。一旦サムライとして、立ち上がったら、例えばサッカーを例に取れば、フォワードはフォワードの仕事に」

「全力を尽くす。キーパーなら、キーパーの仕事に全力を尽くす。「自分の役割をフルに全うする」・・・これが日本人の文化なんだ」

「だからこそ、指揮官は指揮官として、己の仕事を全うしなければならない・・・指揮官こそが、「後は野となれ山となれ」ではいけない・・・と言うシンプルな話になるね」

と、僕。

「・・・と言うと、「後は野となれ山となれ」文化ではなく、「落とし所を最初から考えて、そこへ持っていくストーリーまで考えて、戦争は始めるモノだ」文化を持った」

「日本人は、当時いなかった?そういう事ですか?」

と、池澤くん。

「いなかったわけじゃない。だが、そういう人間が発言する場がなかった・・・そう言った方がいいだろうね」

と、僕。

「どういう事?」

と、御島さん。

「日本の文化に・・・「言霊」と言う文化がある。これが実は厄介でね。例えば、「スズキさん。今日出張で乗る飛行機が落ちちゃったりしたら、今度の旅行行けませんね」なーんて」

「言ったら、大問題でしょ?スズキさんには嫌われるは、周囲の人間からの評判も落としちゃう。でも、よく考えてみてください。この言葉を言ってる人間は事実を言っている」

「に、過ぎない。「今日乗る飛行機が落ちたら、次の旅行に行けない」・・・これは単なる事実です。1+1=2みたいな話ですよね」

と、僕。

「まあ、それはわかるけど・・・縁起の悪い話よね」

と、御島さん。

「そう。そういう言葉が出てくる感覚が、「言霊」と言う文化だと言う事です。ここで、大事なのは、「飛行機が落ちる」と言葉にすると、「言霊」の力が発揮され」

「実際にスズキさんの乗る飛行機を落としてしまう・・・と言う因果関係があると、日本人の多くが思っていると言う事です」

と、僕。

「・・・だから、どういう事になるんですか?」

と、池澤くん。

「・・・この「言霊」のある日本では、戦争を開始する前から「日本の国力はアメリカに遠く及ばず、蓄積している油にも限りがあります。日本はアメリカと戦っても」」

「「持久戦に持ち込まれたら、絶対に負けます。だから、絶対に戦争に巻き込まれてはいけません」などと言えないんですよ。そんな事言ったら」

「「飛行機が落ちる」と言った、先の僕以上に・・・僕自身、戦を恐れる「卑怯者!」と言う烙印が押されてしまいますからね・・・」

と、僕。

「・・・と言う事は、持久戦に持ち込まれると、日本は、アメリカとの戦争に負けると・・・情報を持っていた指揮官クラスの人間はわかっていた」

「でも、それを言い出せなかったからこそ、日本は戦争に走り、敗れた。・・・突き詰めると、当時の日本人は、皆、自分の尊厳を守る為に戦わざるを得なかった」

「日本人は、サムライだから、一度立ち上がったら、倒れるまで、戦う・・・負ける事がわかっていながら、自分の尊厳の為に、それを口に出来なかった」

「戦争指導者に問題があると・・・そういう話になりますね・・・」

と、貴島くん。

「ダメだよ。そこが一番やっちゃいけない事だ。誰かを悪魔にする事で、それ以外を守ってしまう。やりがちな事だが、それは思考停止者のやる事だよ」

と、僕。

「うん?だったら、それは言ってしまえば・・・思考停止者を意図的に作り出し、戦争を続けた人間が悪いって事でしょうか?」

と、池澤くん。

「良し、悪しのレッテル貼りは、やってはいけないんだよ。そういう彼らだって作られた存在だよ。教師達の意向に沿う思考停止者の操り人形と同じ構図だからね」

と、僕。

「・・・となると、戦争は、人類が度々起こす、統治の為の一手段に過ぎない・・・そういう話になりますか?」

と、辛辣姫。

「ああ。世界的に見れば、戦争なんてよく起こっている事なんだ。そして、戦争の目的は常に領土の変更による、新しい統治のカタチの模索だ」

「アメリカはあの時代、日本が手にしていた、中国利権が欲しかった。カネの為に彼らは戦争をした。それは幕末から、何ら変わらない。賠償金を取る為に」

「彼らは戦争をするんだからね・・・」

と、僕。

「でも、日本は他の国とは違った。当時の欧米人の意識からすれば、白人は、絶対に有色人種に負ける事はない。白人は優等人種であり、有色人種は劣等人種だと」

「当時は皆考えていたからね。だが、日露戦争で、黄色人種の日本が勝ってしまった。そこから、白色人種の日本人に対する目が変わった」

「遠い昔、黄色人種に白色人種が散々に負けたワールシュタットの戦いの記憶を思い出したんだ。白色人種達は、ね・・・」

と、僕。

「そして、日本は日露戦争後、軍国主義に突っ走ったんですね。・・・まるで、今、わたし達が、北朝鮮を見るように・・・」

と、辛辣姫。

「そういう事だ。今の北朝鮮を武装解除するような意識で・・・そして、その裏にある中国利権もごっそり確保する事を目的に、アメリカは日本に手を出したんだよ」

と、僕。

「でも、結局、中国が独立した事で、アメリカの思惑通りには、いかなかった」

「ただし、原爆を使えた事で、アメリカの軍事的プレゼンスは、かつて無い程、増大しましたけど・・・」

と、貴島くん。

「まあ、それくらいにしておこう。僕が言いたいのは、戦争と言うのは、統治のカタチを模索する政治活動の一環に過ぎない、と言う事だ」

「領土獲得の一形態・・・そして、異文化の激突・・・問題は、その結果だよ」

と、僕。

「日本は戦争に懲り懲りな状態です。だから、専守防衛の道を選んだ。日本人の意識が大きく変わった・・・太平洋戦争の意味は、そこにこそ、あったと言う事ですか?」

と、辛辣姫。

「そうだ。そこにこそ、意味があると僕は思う。そして、日本を相手に戦争したら、ひどい事になる・・・と言う事も世界に知らしめた」

「なにしろ、自分の命をかけて、日本を守りにかかるんだから・・・安易に負けを認めたりは、しないしね」

と、僕。

「日本人は皆、自分の尊厳を守る為に戦った。そして、「卑怯者!」と言う思考停止の呪文と、「言霊」と言う日本文化が、戦争遂行に上手く利用されたと言う事かな」

「いずれにしろ、アメリカが、中国利権を欲しがった・・・ま、日本がその中国利権を独占しようとしていたんだから、どっちがいい悪いもない」

「それが、この戦争の始まりの理由なんじゃないかな・・・」

と、僕。

「・・・でも、これまで、考えてわかってきた事は「思考停止者」こそが、上手く利用されて、他人を不幸にする・・・そういう話じゃないですか?」

と、池澤くん。

「ほう。なかなか、本質的な意見じゃないか、池澤!」

と、貴島くん。

「だって、最初にユキさんが話してた・・・「ママに褒められたい思考」のオトコ・・・自分が誰かに褒められたいだけで、思考停止のオトコだし」

「相手の女性の気持ちなんて、一切考えていない事がダダわかりじゃないですか。そんなオトコ、相手の女性の気持ちが考えられないのなら」

「絶対にしあわせな家庭なんて築けませんよ。自分のしあわせしか考えられない、ケツの穴の小さい、小心者って事がわかっちゃいましたから」

と、池澤くん。

「「思考停止者」こそが、この世を不幸にし、「純思考者」こそが、この世をしあわせにする」

「だからこそ、日本の女性は、「純思考者」と結婚して、しあわせになりなさい」

「・・・そういう事かしら?」

と、御島さん。

「ええ。結局、経験が豊富で、人間的にもデカくて、精神的にも強い、純思考者の男性こそが、素敵な女性を笑顔に導く・・・そういう事じゃないですかね」

「だって恋は、素敵な女性が、目の笑った表情で、男性の目を見つめる瞬間から、始まりますからね。「純思考者」の目はキラキラしているし」

「思考停止者の目は、当然、「死んだ魚の目」をしていますから・・・」

と、僕。

「それくらいは、女子はわかっているわ・・・だって女子こそ、恋する事が大好きな、恋のオーソリティーだもの」

と、御島さんは、言うと、笑顔で、スクリュー・ドライバーを飲み干した。


(おしまい)


男性は真剣に戦う姿こそ、オトナの女性を魅了する!

2015年08月25日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

しかし、最近、都内をへろへろーっと歩いていたりすると、

「暑さ寒さも彼岸まで」って言葉が思い出されますね。

昨日なんか、ほんと、日差しの割には、日陰などは、気持ちいい風が吹いてきて、

随分、過ごしやすくなりました。


いやあ、季節は急速に秋に向かっていて・・・夏の終わりって事でしょうかねー。


さて、その時、僕はイケメン貴島くん(29)、事務所の御島社長(31)、辛辣姫ユキちゃん(28)と、事務所の近所の蕎麦屋さんで、

ランチを取っておりました。

「先日、僕、テレビで、湘南を散歩する企画の番組を見て・・・やっぱ湘南っておしゃれな街ですよね」

「感心しちゃいました・・・」

と、貴島くん。

「でしょ?でしょ?・・・湘南はなんか空気感から違う感じがするんだよねー」

と、僕。

「ゆるちょさんは、会社員時代、ずーっと湘南に住んでいた・・・だから、ゆるちょさんは将来、家を建てる時は、絶対、湘南に戻る!って決めてるんですよね?」

と、ユキちゃん。

「まあ、子供達を湘南で育ててみたいって気持ちがあるね」

「ちょっと行ったら、すぐに海だし、自然もたくさんあって、何より街がスポーツマンに優しい、いい街だからね・・・」

と、僕。

「風景も綺麗ですよね。湘南なら、何度もゆるちょさんに連れられて、自転車、走りに行ったから、よく覚えています」

と、ユキちゃん。

「でも、ゆるちょさんが湘南に住んでいて・・・いつの間にか、いろいろな要素に魅了されてサイクリストになった経緯ってすごくわかります」

「だって、湘南って、自転車で走っていても、楽しい街ですからね。あれ、他の場所だったら、ちょっと違ってたかも」

と、ユキちゃん。

「まあ、一度、134号線を海を見ながら、自転車で走ってみれば・・・それが素晴らしい体験だって、よくわかるよ・・・」

と、僕。

「確かに、あの道は自転車が最高ですよね。僕も彼女と去年、レンタサイクルで走って・・・実感した所です」

と、貴島くん。

「でも、今回のお散歩の場所は、江ノ島から、東側の七里ヶ浜とか、稲村ヶ崎の方じゃなくて・・・」

「江ノ電江ノ島駅から・・・茅ヶ崎のサザンビーチのCマークのモニュメントまででしたから・・・ちょうど逆側・西側でしたね」

と、貴島くん。

「なんでサザンビーチなのに、Cマークなんだろ?」

と、辛辣姫。

「茅ヶ崎の「ち」・・・Chiから取ったんだろうね」

と、僕。

「そっか・・・さすがゆるちょさん、ジモティー情報」

と、ユキちゃん。

「でも、江ノ電江ノ島駅から、サザンビーチまでって、けっこうあるよ。僕は、ちょっとこの時期、散歩は嫌だな」

「自転車なら、全然楽しめるけど・・・」

と、僕。

「そういうもんなの?」

と、御島さん。

「ええ。距離的には10キロ以上あると思うし・・・自転車なら、前から風が来ますから、過ごし易いんですけど」

「歩くのは、この炎天下の中、結構地獄ですよ・・・」

と、僕。

「番組でもそんな感じでした。皆、汗、超かいてたし・・・」

と、貴島くん。

「それって旅人は誰だったの?」

と、御島さん。

「つるの剛士さんと相川七瀬さんと、藤田ニコルちゃん・・・でしたね」

と、貴島くん。

「それって世代が・・・ニコルちゃんってポップティーンのモデルですよ。確か、17歳くらい・・・」

と、ユキちゃん。

「つるのさんと相川さんは、アラフォーって言ってました」

と、貴島くん。

「なんか親子ほどの違いですね」

と、ユキちゃんは笑う。


「でも、湘南って、印象的には、江ノ島があって、海があってまず、楽しそうだし、景色も綺麗で・・・で、おしゃれな店がたくさんあって・・・」

「なんか、街に、おしゃれな人が多い印象でしたね。あと、皆大らかって言うか・・・」

「茅ヶ崎では、パン一でバトミントンをやってる人達とか居て・・・上半身裸は普通って感じでしたね・・・」

「それってちょっと東京の感覚では、ないですよね・・・」

と、貴島くん。

「茅ヶ崎はそもそもサザンオールスターズの街だし、藤沢や茅ヶ崎は根底にサーファー文化があるからね・・・」

と、僕。

「湘南って、夏になると、普通にサーファーの人が街を歩いているんですか?」

と、ユキちゃん。

「うん。サーファーの人達は、夏になると、サーフィンのボードを自転車に・・・横にアタッチメントがついてて、そこにボードを乗せるんだけど」

「そのカタチで、上半身裸で、海に向かう人間が普通に多いしね・・・」

と、僕。

「そっか。街がそういう空気なんですね。なんか南の海岸の街的な・・・オアフな雰囲気?」

と、ユキちゃん。

「うん。夏の湘南は、そういう雰囲気だなあ。湘南は、ハワイ系の店も結構多いし・・・」

「フラの店なんて普通に街ナカにあるし、フラやっているオトナの女性って多いからね」

と、僕。

「なんだか、そういう雰囲気、あこがれちゃいますね。他には無い湘南の独特の雰囲気っていうか・・・」

と、ユキちゃん。

「なんだか、街に住んでいるだけで、楽しい時間が過ごせそうね」

「特に女性には・・・」

と、御島さん。

「ええ。そういう意味じゃあ、女性はいい笑顔をしていますよ」

「自分に自信のあるスポーツ好きなオトコ・・・多いですからね」

と、僕。

「そうね。それって、懐かしいな・・・」

と、御島さんは、意味深に言葉にした。


「ゆるちょさんが湘南を好きだって、理由は・・・具体的に言うと、どんなモノがあります?」

と、貴島くん。

「うん。まずは、やっぱそういうサーファー文化的な、開けっぴろげな雰囲気が好きって言うのがあるね」

「なんか、街に住んでいる人達も、スポーツやっている人間に圧倒的にやさしいって言うか、目線が最初から微笑ましいって感じかな」

と、僕。

「へー、そうなんですか?」

と、辛辣姫。

「うん。そうなんだ・・・あのね、湘南って、前に出て、一匹狼で頑張っている人間をすごく評価してくれるんだよね・・・」

と、僕。

「それは具体的には、どういう感じなんですか?」

と、貴島くん。

「まあ、サーファーとか、サイクリストとか、ウインドの人間達とか、ヨットやってる奴とか・・・とにかく、自然に向かってがんばっている人間達に」

「普通にリスペクトがある街なのが、湘南と言う所なんだ」

と、僕。

「それは男性も女性も変わらず、ですか?」

と、貴島くん。

「うん。例えばさ、湘南って、波があまり立たないんで有名なんだけど、シーズンに何回か、相模湾の南を行く、台風のうねりが入って」

「3,4メートルの波が来る事があるわけ。そういう時は、皆、稲村ヶ崎の辺りで、そういう波に挑戦していくサーファーを応援しながら」

「その様子を見て楽しむわけ。皆、温かい目で、ね・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんは、その風景に偶然、出くわしたんですよね?」

と、ユキちゃん。

「そう。普通の週末だったんだけどさ。たまたまトレーニングで、稲村ヶ崎を西に向けて登って行ったら、そこに人だかりがしていてね」

「地元の女性達が、嬉しそうに海を見ていたわけ。だから、すっげー、楽しそうだったから、「どうしたんですか?」って聞いたら」

「30歳くらいのこんがり焼けた美しい大人の女性が、「いいうねりが入ったのよ。ほら、サーファーとしては、いい波が来てるじゃない。ショーの始まりよ」」

「っていい笑顔で言うんだよ・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんの事だから・・・その美しい女性に食いついたんでしょう?」

と、辛辣姫。

「うん。100%そうだけどね。でも、すごく話しやすい雰囲気だったから、僕もその雰囲気に乗って」

「・・・そのお姉さん達と肩を並べて笑顔で、サーファー達が波に挑戦する様を、楽しんでたって事だね・・・」

と、僕。

「それって、天気のいい日だったんですか?」

と、貴島くん。

「うん。すごく良くてね・・・で、サーファー達が波に向かってテイクオフしていくんだけど、皆、カッコイイんだよ。皆いい身体しててさ。しかも、陽に焼けてて」

「髪の毛なんか、無頓着って感じで、長く伸ばしていて・・・しかも、皆精悍な感じ。そりゃあ、女性だったら、一発で気持ちを持って行かれちゃうよね」

「でも、そういう奴らが、手強い波に次々と立ち向かっていく姿は・・・男性の僕でも、ドキドキしちゃったからね」

「しかも、波が強くて、結構な猛者もやられていたみたいだから・・・真剣に見入っちゃったね・・・」

と、僕。

「そういうショーがあるんですか。僕、湘南のサーファーって、ある意味、陸サーファーみたいな物かと思っていました」

と、貴島くん。

「いや、あの緊迫感のある、波乗りの風景を見たら・・・彼らの真剣さにやられるし、結構、波に負けながらも、皆、次々とテイクオフしていくシーンは感動的ですら、あるよ」

と、僕。

「実は・・・わたしも、そのシーンにやられた事あるの。大学生の頃、友達に連れられて、たまたま、鵠沼のサーファーズ、ショップに遊びに行ってたら」

「「稲村ヶ崎沖に、波が来てる。ジョージクラスの波だ。ひょっとすると、デニス級まで行くかもしれない・・・」ってサーファー達が騒いで」

「いつの間にかスタッフ達に連れられて稲村ヶ崎まで、行って・・・サーファー達の本気の波乗りを見たの」

と、御島さん。

「わたし、本気で感動したわ。それまで、サーファーなんて、ただ女性にいい格好をしたい、チャラチャラしたオトコ達だと思っていたから・・・」

「でも、本気の彼らは違った。テイクオフしては、次々と失敗していくんだけど、それでも、なんの躊躇もなくテイクオフしていく・・・」

「彼らは、本気で、大自然と戦っていたわ。大自然を組み伏せようと、本気で戦っていたの。その真剣な表情を見たら、わたし、一度で恋に落ちてしまって・・・」

と、御島さん。

「へー。そんな事があったんですか?初耳です」

と、貴島くん。

「それは当たり前よ。それは、ただのひとりよがりだったから・・・その彼に告白する事も出来ず、瞬殺。だって、稲村ヶ崎で、目をハートマークにしてた、私の横には」

「その彼の波乗りを心配そうに見つめる素敵な大人の女性が立っていたから・・・」

と、御島さん。

「それが、御島さんが恋した男性の恋人さんだったんですか?」

と、辛辣姫。

「そうよ。それに、その女性、わたしが束になっても敵わないような、素敵なオトナの女性だったの」

「だから、自分で、失笑しただけだったわ」

と、嬉しそうに御島さん。

「御島さんも、湘南のサーファーの真剣な姿にやられた一人でしたか」

と、僕。

「ええ。でも、湘南って素敵な大人の女性が多いわね。わたし、その時、何人かの女性と出会ったけど、皆ハートが強くて、素敵な彼を本気で愛している」

「・・・守っている女性達ばかりだった・・・わたしは、お子ちゃまな自分が恥ずかしかった・・・もう遠い過去の記憶だけどね」

「・・・それがわたしの湘南の印象」

と、御島さん。

「皆、大自然と戦っている素敵なオトコ達が大好きなのよ。湘南の女性は皆そう。そして、ハートが強いから、初対面の男性や女性にもやさしく出来る」

「学生時代の一時期、わたしは、ああいうオトナの女性にあこがれたわ・・・ゆるちょくんもそういう女性のあり方にやられたんじゃない?」

と、御島さん。

「・・・でしょうね。何より、湘南の女性の目が暖かいし、すっごく優しいんですよね」

「「ふーん、ゆるちょくんって言うんだ。わたしは、サイクリストも好きよ。もし、よかったら、わたしの店にも顔を出して」なんて言われてさ」

と、僕。

「なんか、いつものゆるちょさんの話っぽくなってきましたね」

と、貴島くん。

「いや、この場合は、湘南の女性の強さや、やさしさって話だと思うよ。皆フレンドリーだし、笑顔が素敵だよ」

と、僕。

「で、どうなったんですか?」

と、ユキちゃん。

「そのオトナの女性と、すぐに仲良くなってさ。134号沿いで、ハワイグッズを売っているお店のママだったんだけど、何度か遊びに行ったりしてたよ」

「ま、もちろん、旦那さんのいる女性だったけど・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんって、すぐ女性と仲良くなりますよね。ほんとに」

と、ユキちゃん。

「いや、まあ、その話はいいんだけどね」

と、僕。

「結局、湘南の人達って、そうやって、一人で前に出る事が大変な事を知っているからこそ、一人で前に出る人間にリスペクトを抱いているわけさ」

「そのママだって、一人でハワイグッズのお店をやってるわけだから、一人で前に出るって意味じゃあ、サーファーのお兄さんも、そのママも同じ土俵で戦ってるって」

「事なんだよね」

と、僕。

「だから、一人で前に出て戦っている人間に寛容と言うか・・・リスペクトがまず、あるし、お互いがお互いを支えあってるカタチになってるのね」

と、御島さん。

「なるほど・・・ハワイグッズのお店のママが、サーファーのお兄さん達を笑顔で応援するのも・・・サイクリストであるゆるちょさんをそれに巻き込むのも」

「それぞれ皆に、お互いへのリスペクトがあるからなんですね」

と、辛辣姫。

「そうなんだ。だから、素敵なお店も多いんだ。素敵なお店って、やっぱり、その人なりにアイデアを作って、開店しているお店だから、常にそのセンスが問われるし」

「湘南って、そういうセンスで戦う場所なんだよね・・・」

と、僕。

「だから、皆、一人で前に出て戦う・・・ある意味、ライバルでもあり、仲間なんだ。そういう意識、湘南って高いんだよね・・・」

と、僕。

「前にゆるちょさんと、サイクリストの格好で、湘南の海岸沿いのおしゃれなパスタ屋に入った時・・・マスターや、店員の女性に、すごく歓迎されましたよね」

「あれって、そういう事なんですね?」

と、ユキちゃん。

「うん。サイクリストも、ごつい車の中を、自分のボディラインさらして、自分のセンスさらして、走っているからね」

「そういう意味では、湘南ではどこでも歓迎されたよ、サイクリストとして」

と、僕。

「デパ地下のカレー屋さんの女性アルバイトにやたら、歓迎されたって、そう言えば、以前、言ってましたよね、ゆるちょさん」

と、貴島くん。

「いやあ、もう、遠い昔だから、時効だけどね。当時は、デパ地下にそのままの格好で現れるハートの強いサイクリストは、少なかったからね」

「自然、目立ったし、目立つ事の出来る人間こそ、湘南では、リスペクトの対象だったし・・・女性達から、割りと好待遇だったな。あの頃・・・」

と、僕。

「でも、わたしも女性としての立場から、言わせてもらうけど・・・ゆるちょくんのサイクリスト姿は、女性のハートを直撃だから・・・ちょっとルール違反な感じもあるわね」

と、御島さん。

「でも、ゆるちょさんは、そういう事もすべてわかっていて・・・よく飲み会であの姿になってくれますから・・・女性としては、そのサービス精神に」

「やられちゃう感じ・・・ほんと、ゆるちょさんってサービス精神旺盛で、ハートが強いですよね。でも、女性はそういうハートの強い男性を好みますから・・・」

と、ユキちゃん。

「ゆるちょさん・・・なんか、女性陣から、随分、好反応ですよ」

「もっともゆるちょさんは、そういう状況に引き込む為に・・・すべて戦略しているんだから、すごい人ですよ」

と、貴島くん。

「いやいや・・・僕も湘南に長くいたから、女性へのプレゼンって事をまず考えるようになっちゃったんだろうね」

と、僕。

「でも、それって、湘南のオトコ達は、当然って感じじゃない?むしろ、それより、大自然と戦うからこそ、そういうハートの強い男性が出来上がるって」

「わたしは、理解しているけどね」

と、御島さん。

「大切な事は、本気で、大自然と戦うって事よ。大自然を組み伏せようと真剣になって、すべてを賭けて戦うって事よ」

「そういう経験こそ、オトコを磨くわ。タカのような、強い目と何にも負けない、強いハートを持つオトコを作るのよ。それこそが、大事だわ」

と、御島さん。

「そういうオトコ達を愛しているから、湘南のオトナの女性は、かっこいいんでしょうね。なんだか、あこがれちゃう」

と、ユキちゃん。

「そういう意味では、湘南の人達は、皆、大切なモノを守りながら、強いハートで、がんばっている人達ばかりだよ」

「パスタ屋さんだって、デパ地下のカレー屋のお姉ちゃん達だって、ハワイグッズの店のママも、サーファーやウィンドの人達も、そして、サイクリスト達も」

「基本、一匹狼で、前に出て、戦っている人達ばかりだったもの。だから、そうやって前に出る事の大変さも、リスクも知り抜いているから」

「湘南のオトコ達、女性達は、自然、お互いをリスペクトし合っているんだ。だから、皆、そういう人間には、優しいし、素直に笑顔になれるんだよ」

と、僕。

「前に出ているって言っても、大自然を組み伏せようとする意識で戦っているって・・・ちょっとすごい事だし、同じ男性として、やっぱ、リスペクトしちゃいますよ」

「確かに、女性だったら、そういう姿見たら、イチコロでしょうね、実際」

と、貴島くん。

「人ってどういうカタチでも、戦っている姿が一番美しいし、魅力的だと思うわ。それは大自然を相手にって言うだけじゃなくて」

「普段の生活でも、そうじゃない?・・・そういう中で、前に出て戦える人間にこそ、魅力がある・・・わたしは、そう思うわ」

と、御島さん。

「前に出ている人間は、風当たりは強いからこそ、リスペクト対象になる。人の後ろに逃げ込んでいる人達は、一生相手にされない・・・この法則って」

「どこででも通用しますね。スポーツ全般、そうだし、店を構えた人間は、前に出た人間だし、やっぱり、前に出る一匹狼こそ、リスペクトの対象なんですね」

と、辛辣姫。

「結局、日本って、自分の進むべき道を探し当てて、その自分の仕事をどこまでも追求出来る人間こそ・・・そして、その道で価値を持つ事を貫いている人間こそ」

「価値を持つんだよ。前に出るからこそ、いろいろ風当たりも強い。でも、その風に毎秒磨かれる。だからこそ、ダイヤモンドのように輝き始めるんだ」

「ダイヤモンドだって、磨かれなければ、単なる輝け無い石だ。そこには大きな違いがあるんだ」

と、僕。

「リスペクトって、そういう前に出る行為で、自分を磨けた人間だからこそ、当然、起きる行為なんですよね」

「自分で、自分の道を見つけられたって事は・・・すごく価値のある事だと思うし・・・それは自分で時代を作っていく事にもなりますからね」

と、ユキちゃん。

「最近は、時代に流されて、他人の指図通り生きてて・・・何の魅力も感じない人間も増えてるものね・・・そういう人間達に比べたら」

「大自然と戦う、あのサーファーたちや、そのオトコ達を守る、強いハートのオンナ達・・・そういう人間達が多く住む、湘南って、街は・・・やっぱり魅力的な街だわ」

「その湘南の街に・・・ゆるちょくんが魅了されるのも、当たり前の話ね。あなたこそ、常に、一匹狼で戦う、素敵なオトコだもの」

と、御島さんは、嬉しそうに言葉にした。


「七里ヶ浜のちょっとした丘にいい店があってさ。夕方になると、江ノ島の向こう側に落ちる夕日を見られる場所がある」

「「彼女が出来たら、この御店に連れて来なさい。女性は絶対に、落ちるから」と、平日のランチにその店に連れて行かれた事があるんだ」

と、僕。

「そのハワイグッズのお店のお姉さんに?って事ですか?」

と、貴島くん。

「いや。そこは内緒・・・でも、素敵なお店が多い場所である事は確かだなあ・・・将来、僕は、絶対に湘南に復帰しよ」

と決意した僕は、皆より、ちょっとだけ早く、天ぷらそばを食べ終わった。


(おしまい)



旦那は何故奥さんに嫌われる?

2015年08月24日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

8月もラスト100メートル、全力ダッシュって感じになってきて。

でも、楽しく生きてますね、僕は(笑)。


さて、その時、僕は週末と言う事もあって、昼近く、ユキちゃん(28)のマンションにいました。

「最近の週末は完全にゆるちょさんの食の趣味に乗っかるカタチですね・・・」

「って言うか、カレーをルンルンで作っているゆるちょさんの横で、大好きなキッシュを作るものまた楽しいです」

と、ユキちゃん。

「なんか、好きな音楽をかけながら、土曜日の午前中からカレーを作る風景って、ちょっと好きなんだよね」

「今回は、みじん切りにした玉ねぎをタッパーで冷凍して貰ったし、どうも下準備はいつもユキちゃんに頼っちゃうよねー」

と、僕。

「いいんですよ。そんな事、気にしなくても・・・。むしろ、ゆるちょさんの笑顔の為だったら」

「下準備も、どんどんやらせて欲しいって感じだし」

と、ユキちゃん。

「で、この冷凍した玉ねぎを20分ほどレンジでチンなんですか?」

と、ユキちゃん。

「うん。そうすると、飴色玉ねぎが簡単に作れるからね・・・そっから、15分くらい炒めれば、飴色玉ねぎに出来るから」

と、僕はのんびりとチンされている玉ねぎを見ている。

「飴色玉ねぎをさー。フレッシュ玉ねぎの代わりに、ハンバーガーに挟むのも美味しいんだよね」

「それだけでも、お手製のハンバーガーがグルメバーガーに変わる感じ。やっぱ飴色玉ねぎは無敵な感じだしね」

と、僕は、サングリアを飲みながら、笑顔で言葉にしている。

「今回はカットトマト缶プラス、少し酸味の多いトマトもざく切りで入れてみて・・・ちょっと味を楽しんでみよう」

「それと、最後にちょっと楽しい果物をカレーに加える予定だから・・・少し楽しみにしておいて」

と、僕はルンルンで、料理をしている。

「ゆるちょさんは、小学生の頃、夕飯を作るお母様の横で、オムレツ焼いてたりしたんですよね」

「お母様は、楽しかっただろうな。ゆるちょさんは解説しながら、上機嫌で、料理してくれるし」

と、ユキちゃん。

「あの頃は、解説までは出来てなかったんじゃないかな。でも、よく「それどうするの?」とか聞かれてたね」

「その頃から、オムレツにトマト入れてたりして・・・焼いたトマトの美味しさは知っていた感じかな」

と、僕。

「和食だと「出会いモノ」とか言われてるんだけど、相性のいい食材ってあるんだよね」

「ワカメとタケノコの若竹煮とかさ、イワシと梅の天ぷらとか・・・味の相乗効果を狙った料理って和食に結構あるんだよね」

と、僕。

「お互いがお互いのいいところを引き出す料理って事ですね?」

と、ユキちゃん。

「そういう意味じゃ、トマトって甘みと酸味なんだよね。この食材ってすごく使えて・・・すし酢の代わりにトマトを合わせた」

「トマト寿司なんて食べたこともあるくらいで・・・トマトは無限に使えるよ・・・」

と、僕。

「和とイタリアンの融合とか、和とフレンチ、スペイン料理の融合って最近、流行っていますよね」

「オリーブオイルを使った刺身料理とか食べたことありますよ。和食の店で」

と、辛辣姫。

「まあ、魚料理はスペイン料理の得意とする所だからね。でも、最近はそういう新しい味が増えてきて」

「食べる方としても、作る方としても楽しい・・・もう僕的には完全に週末の趣味の世界だけど・・・」

と、僕。

「ゆるちょさんって、いっつもそういう楽しい事を考えているんですね」

「一緒にいて楽しいですよ。素直に」

と、ユキちゃん。

「ま、週末は楽しまないと、ね・・・って、ユキちゃんはどんなキッシュを作るつもり?」

と、僕。

「ほうれん草とマッシュルーム。さらに夏野菜として、ナスと・・・ゆるちょさんイチオシのトマトも・・・」

「いれちゃおうかなと思って・・・ちょっと味が楽しみです。ナスとほうれん草とトマトって、どんな感じになるのかなって」

「思って・・・」

と、辛辣姫。

「ふーん。それって、素直に楽しみだね」

と、僕。

「今回は、グリュイエールチーズも用意しましたから・・・美味しい料理になりますよー」

と、ユキちゃんも上機嫌。

「キッシュって、そう言えば、どこの郷土料理なの?フランス料理の一種って気がするけどさ」

と、僕。

「フランスはアルザス地方の郷土料理ですよ。ストラスブールとか・・・あの辺り」

「よくツールで通過したりしてますから、ゆるちょさんなら、映像を見たら、すぐわかるんじゃないですか?」

と、ユキちゃん。

「ああ。ストラスブールね。確かにツールで何度も見た風景だ。耳年増じゃないけど、完全に映像年増になってるな」

と、僕。

「でも、女子ってさ、オムレツとか、チーズとか、トマトとか・・・そういう食材好きだよね?」

と、僕。

「カレーも好きですよ。でも、やっぱり、チーズと卵料理とトマトと・・・イタリアンやフレンチ、スペイン料理なんか」

「好きなんですよね、女子って」

と、ユキちゃん。

「でも、ゆるちょさんも、そういう女子力高い料理が好きじゃないですか?」

「土曜日の昼間から、若竹煮を煮てたりってイメージ、一切無いし」

と、辛辣姫。

「そうだね。土曜日の昼下がりって、やっぱり、そういう女子力高い系の料理セレクションになっちゃうんだよねー」

と、僕。

「っていうか、ゆるちょさん自身、女子力の方が高めじゃないですか?」

「デパートに行っても、女性フロアの方が、ゆるちょさん生き生きしているし・・・女性向けの雑貨屋なんて」

「ひとりでドンドン入っていって、女性の中にオトコが一人って言う状況を全然問題にしていないし」

「むしろ、楽しんでいる。ちょっと笑っちゃいますよ」

と、ユキちゃん。

「えー?だって、欲しいモノがたくさんある場所には、やっぱ行くでしょ?」

と、僕。

「女性向けの雑貨屋って、やっぱりセンスいいんだよね。平日を朝から非日常にしてくれるって言うかさ」

「可愛い時計の小物とかさ、朝起きた瞬間から、楽しい非日常をくれる感じあるしー」

と、僕。

「ゆるちょさんって、大学まで美術部に居たから・・・センスを磨くとか、デザイン性の高い小物に惹かれる所があったり」

「むしろ、毎日を非日常性の高いモノにしている感じがありますよね?聞いている音楽も、常に爽やかだし」

「グルーブ感のある、素敵な音楽のチョイスですよね。いっつも」

と、ユキちゃん。

「うん。それは音楽のチョイスって大事だよね。どういう音楽を聞いているかで、その男子の内容がわかっちゃうって言うかさ」

と、僕。

「ゆるちょさんは、洋楽、スムースジャズ、日本のロック、クラッシック・・・結構、なんでも聞くけど」

「チョイスがかっこ良くて、その音楽の流れている空間を素敵にしている感じがありますよね」

と、ユキちゃん。

「うーん、それってその人のテイストが出るんだと思うよ。他人のプロデュースする音楽を聞いていて」

「「あ、こいつ分かり合える」ってなった時って、すげー、嬉しいもん」

と、僕。

「だから、そういう音楽を流しながらの・・・土曜日の朝、一緒に料理を作っていて・・・気分いいし・・・って言うか、気分がすごくアガるし」

「それに料理も美味しいってなれば・・・最高な週末になりますよ」

と、ユキちゃん。

「それに、土曜日の午前中から、サングリアってのも、気分をアゲてるよ」

「っていうか、やっぱり、「分かり合えてる」人間と一緒に時間を過ごすって事が、常にテンション上がる状況を」

「作っているんじゃない?」

と、僕。

「わたし、この間、既婚男性のふしあわせ問題をテーマに調べ物を、していたんですけど」

「そういう男性って必ず、「自分をリスペクトして欲しい、自分を褒めてほしい、自分を笑顔で見つめて欲しい」って言う事を」

「奥さんに言ってるんですね」

と、辛辣姫。

「わたし、でも、それって・・・女性が悪いんじゃないと思うんです。むしろ、そういう言葉を出せない状況を」

「既婚の男性・・・旦那さんが、そういう状況を作っているんだと思うんです」

と、ユキちゃん。

「で、既婚の女性に生でいろいろ聞いたんです。普通の主婦の皆さんに・・・」

と、辛辣姫。

「そしたら、「何を言ってるの?むしろ、そういう事を言う男性を、現状を何も理解出来ていない男性として、侮蔑する」って言う女性側の言葉を聞いたんですよ」

と、ユキちゃん。

「うわー。なんか、そういう問題・・・俺、週末に聞きたくないなー」

と、僕。

「すいません。でも、ここは、言うべき所かな、と・・・」

と、ユキちゃん。

「うん。大丈夫。ユキちゃんの性格は把握しているから。どんどん話して」

と、僕。

「で、わたし、思ったんです。この状況は何か?と。つまり、既婚の男性の多くは、奥さんが、自分の旦那の事を侮蔑しているのに」

「それすら、察する事も出来ていないって事なんですよ。そういう状況で、旦那が「自分をリスペクトしろ」って言ったって」

「そんなの、無理じゃないですか?」

と、ユキちゃん。

「ま、そうだね。確かにユキちゃんの言う通りだ」

と、僕。サングリアを飲んでいる。

「結局、そういう男性って、まず、女性の今の気持ちが全くわからないし、何を持って「リスペクトしろ、褒めろ、笑顔になれ」」

「と言ってるのか、全然わからないんですよ。で、それを考えているうちに一つの仮説に辿り着いたんです」

と、ユキちゃん。

「ほう。それはどんな?」

と、僕。

「女性が男性にやさしくする状況は二つある。ひとつは、その男性が本当に好きだからこそ、女性が相手にやさしくするパターン」

「これ、「普通の女性のやさしさパターン」としておきましょう」

と、辛辣姫。

「ほう。それはわかりやすいね。まあ、それは、ごく当然な話だね」

と、僕。

「でも、残されたもうひとつのカタチ・・・これが最悪なんです」

と、ユキちゃん。

「ほう。どういう話?」

と、僕。

「オトコ達が子供の頃に触れてしまう、女性のやさしさのカタチ・・・「ママのやさしさパターン」です」

と、ユキちゃん。

「ほう。「ママのやさしさパターン」・・・それって、どういう事?」

と、僕。

「ママは、自分の息子に「見返りを求めない、無償の愛」を与えます。これはオトナの女性だったら、ごく当然のあり方です」

「でも、それが子供の頃のオトコ達に完全なカン違いの愛の状態を教えてしまうんです!」

と、辛辣姫。

「ほう。具体的に言うと?」

と、僕。

「相手の女性がママだった場合、その女性は息子が何をやっても褒めます。ちょっと勉強して、テストで百点取ったくらいで」

「「自慢の息子よ」なんて言ってリスペクトしてくれます。あるいは、マラソンなどのスポーツで、いい成績を取ると」

「自分の事のように、嬉しがってくれて・・・「自分はママに愛されている。ママは僕が好きなんだ」と当然、理解しますよね、息子は」

と、ユキちゃん。

「うん。まあ、それが、息子と母親の普通の関係だもんね」

と、僕。

「つまり、息子達は・・・いや、オトコ達は、この時の経験があるから」

「「女性は、自分がいい成績を取れていれば、一緒に喜んでくれるし、自分をリスペクトしてくれるし、愛してくれる」」

「「しかも、見返りを求めない、無償の愛で・・・」と思っているって事です」

「つまり、そういうマザコンな気持ちが抜けていない男性がオトナになって・・・一番大事なこと」

「「目の前の女性が、どんな気持ちでいるか、毎秒察する」って事を一切せずに」

「単に目の前の女性にマザコン的に甘えている・・・そういう構図なんですよ」

と、辛辣姫。

「なるほど。すげーわかる。子供の頃は、確かに、母親が今、何を考えているかなんて、一切考えず」

「自分を認めてくれる行為だけを求めていたし、実際、愛されていた。確かに、そうだわ」

と、僕。

「じゃあ、聞きますけど、ゆるちょさんって、どうして、今のように、常に相手の女性の気持ちを察しながら」

「毎秒、女性を笑顔にするような行動の出来る人間になったんですか?そのきっかけってあったんですか?」

と、ユキちゃん。

「まず、僕は一人っ子だったから、母に評価されても、ちょっと恥ずかしいだけだったんだよね」

「だって、10代の頃や、20代前半の頃の僕自身の、自分の価値評価は、最低。ゼロに近かったからね」

「勉強が出来るわけでもない。むしろ、大学の成績は最悪。ドベだったからね」

「そりゃー、自己評価が最低なのは、当たり前さ」

と、僕。

「そっか。そういう10代、20代でしたよね、ゆるちょさんは。でも、30代になって、女性に愛されるようになった」

「その過程でゆるちょさんは、変わったんですか?」

と、辛辣姫。

「よく言うけど、僕の25歳から、30歳は、女性に関して言えば、暗黒時代だった」

「女性に見向きもされないどころか、圧倒的に、嫌われていた。「近くにすら、寄らないで」と言うニュアンスすら、出されていた」

「だからこそ、僕は一念発起して、自分の外見を自己プロデュースするようになったんだ」

「体重を落とす所から始めて、女性が自分に対して、どういう評価をするか・・・客観的に調べたり・・・」

「女性の出す、外見的なメッセージを研究したり、どうしたら、女性は自分と同じ空間にいて」

「嬉しい感情でいてくれるか・・・全部自分の頭で考えて、研究したんだ」

「まあ、実際に実験してみて、結果を考察して、再実験をかけ、どうやったら、女性の感情をよく出来るか、常に考えていたんだね・・・」

と、僕。

「それはわかりますけど・・・でも、ゆるちょさんは、元々、女子の好きなモノを好きだったんですよね?女性向けの雑貨屋で売っている」

「小物を大好きだったり・・・」

と、ユキちゃん。

「僕は美術部だった事からも、わかるように、美しいモノが好きなんだ。それがすべての根底にあるね」

「だから、自分も美しくしていたいし、空間の雰囲気もいい感じにしていたいし、食べるものも、普通に好きなモノが食べたい」

「・・・それを追求していったら、今の自分になったって感じだよね」

と、僕。

「じゃあ、土曜日の午前中から、カレーを作っているのも、女性に合わせているわけでなく、単に自分が好きな事を」

「追求しているだけって、事ですか?」

と、辛辣姫。

「そ。結局、美しいものを好きなのは、女性も一緒って事なんじゃないの?」

「非日常な時間が好きとか、テンション上がる音楽が好きとか、デザイン性の高い服や、小物を持っているとか」

「それは男女共に、同じなんじゃない?」

と、僕。

「じゃあ、ゆるちょさんは、女性にやさしくされる為に、何かしているわけではなく」

「自分の好きな事を追求しているだけに過ぎない?そういう事ですか?」

と、ユキちゃん。

「うーん、そう言われるとちょっと違うかな。例えば、今日だって、ユキちゃんのテンションが上がる事は考慮にいれてる」

「それは確かだけど、大事な事は、ユキちゃんがテンション上がる事は、僕もテンション上がるって事だって事」

「つまり、僕らは「「類友」だからこそ、一緒の空間にいたい」と言う気持ちを最初から持っている、って事だよ」

「つまり、僕とユキちゃんは「分かりあえている」からこそ、お互いに大切にしている、土曜日の午前中を」

「一緒に過ごしているって事なんじゃない?」

と、僕。

「女性と言うのは、おしゃべりだ。言葉で何かを言わなくても、ちょっとした仕草や、目つき、そもそも近づいた時の」

「その女性の発するニュアンス、雰囲気で・・・まあ、それを我々日本人は、「空気」と呼ぶんだけど、それで相手の気持ちは」

「わかるじゃん」

と、僕。

「つまり、女性相手の「空気」すら、読めないダメダメくんは、奥さんの気持ちすら、一切、察する事が出来ない」

「永遠に出世できないダメダメくんと言う事だよ。この日本において、一番大事なのは、相手が言葉にしなくても」

「相手の気持ちを察する事が出来る・・・これが日本社会で出世できる、基本中の基本の能力なんだよ」

と、僕。

「一緒に住んでいる奥さんの気持ちすら、察せないなんて・・・そんな男性、日本社会では使い物にならないよ」

と、僕。

「・・・と言う事は、ゆるちょさんは、わたしと類友で、同じ空間にいる事が楽しいから」

「そもそも好きなモノが一緒で・・・さらにゆるちょさんは、女性の出すニュアンスをビビットに受け止めて理解する事が」

「出来るから・・・具体的に言えば、常にわたしの気持ちをテンションアゲアゲにしてくれてる・・・そういう事ですね?」

と、辛辣姫。

「ま、そういう事だよ。だいたい、ムードメーカーと言うのは、場の空気をすべて読みきれるからこそ、出来る芸当でさ」

「その場にいる、男女すべての気持ちをアゲアゲに出来るからこそ、ムードメーカーなんだよ」

「場にいるすべての人間の気持ちを察し、そのすべての気持ちを、最高に盛り上げられるからこそ、その場に必要とされる」

「オトコになれるんだよ」

と、僕。

「日本文化においては、その場の「空気」つまり、その場の人間、男女すべての気持ちを察し、それをすべてアゲアゲに出来る人間こそ」

「「使える人間」であって、それが出来ない人間は、「使えない人間」と言う客観的な評価が下ると言う事だ」

「それこそが、日本社会における、基本中の基本の能力だって、言う事だよ」

と、僕。

「じゃあ、女性の気持ちを察する事が出来ない男性って言うのは・・・日本文化的には、最低評価のオトコって事になりますね」

と、ユキちゃん。

「ああ。そういう事になるね。割りとシンプルな結論になったな」

と、僕。

「結局、真面目な議論になっちゃうんだよな。ま、僕は結論を出さないと気持ち悪い人間だからね」

と、僕。

「ゆるちょさん、キッシュそろそろ出来上がります」

と、ユキちゃん。

「おー。それを肴に本格的に飲み始めようか。カレーはもう少しかかりそうだから」

と、僕は、上機嫌な笑顔で、テーブルの上を片付け始めた。

「そう言えば、ゆるちょさん、最後にカレーに楽しい果物を加えるって言ったましたけど?」

と、ユキちゃん。

「それはバナナなんだ。これ、試してみたんだけど、カレーとの相性抜群。バナナの天ぷらを加えているカレー店もあるくらいだからね」

「でも、今日は、生のバナナをカットして加えてみよう。ま、人生、すべて実験さ」

と、僕が笑うと、ユキちゃんも一緒に笑顔になった。

「そうそう。今日はシャンパンも買っておきました。スパークリングワインで、さらに、気持ちを盛り上げましょうか」

と、辛辣姫は、素敵な笑顔で、冷蔵庫の下の段を開けた。


(おしまい)

人生の正しい、しあわせになれるやり方!

2015年08月23日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

えー、先週はすっかりお休みしてしまいましたが、これは体調が悪かったわけでもなく、

ウィンドウズ8→10へのバージョンアップのハレーションが起きてしまって、その対応に時間が取られた事によります。

ま、なんとか、なったので、また、対応再開って事ですかね。まあ、コンピュータ業界なんて、そんなもんですよ。はい。


さて、その時、僕と社長の御島さん(31)、イケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)、若い池澤くん(24)は、

事務所の近所の中華料理店で、ランチを取っていました。

「でも、ゆるちょくんに聞きたいんだけど、人生ってどう生きていったら、いいのかしら?」

「最近、何が正解なのか、わからなくなっているところがあるのよね、わたし・・・」

と、御島さんが、中華丼を食べる手を止めて、言葉にしてきます。

「えー、人生すか?また、話が大きいなあ・・・」

と、僕。天津丼を食べています。

「でも、ゆるちょさんは」

「「人生はすべて自分のイエス・ノーで決めてきている。大事なのは、すべての人生の責任は自分にあると言う事だ」って」

「普段から、おっしゃられていますよね?それが人生のキモなのでは?」

と、ユキちゃん。冷やし中華を食べている。

「うーん、ともすると、自分の人生が悪いのは、他人のせいだ・・・なんて見解を示す人もいますからね」

「特に人間的に小さい男女は、そういう傾向にあるような気がするな」

と、貴島くん。

「人生に失敗しちゃっている人にそういう人って多いっすよね?」

「他人を羨んだり、妬む事で、自分をなだめるみたいな?そういう人達?」

と、池澤くん。

「ふーん。そういう意味では、人生に失敗する人って、人間的に成長出来なくて人間性の小さいままの人ってなるのかしら?」

と、御島さん。

「ゆるちょさん。例の「Bm7の壁」って奴じゃないですか?それを越えられなかった精神的に弱い人が」

「結局、人間的に一切成長せずに・・・人間的に小さいまま、精神的にも成長出来ず、精神的にも弱いまま・・・」

「これが人生として一番やっちゃいけない生き方なんじゃないですか?」

と、辛辣姫。

「ほう。なんだ、ユキちゃん、答えをいきなり出しちゃったじゃん・・・多分、そういう事だと思うよね・・・」

と、僕。

「そもそもゆるちょさんは、その「Bm7の壁」の定義にいつ気づいたんですか?」

と、貴島くん。

「僕は高校生の時に軽音にいたんだけどさ・・・たまたま、友人にギターの弾き語りの上手い奴がいて」

「そいつがめちゃくちゃかっこ良く見えて・・・で、「僕もやってみよ」って事になったわけ」

「ある意味、そこに「美しい人生」があったんだよ。自分の目指すべき人生みたいなものが、さ・・・」

と、僕。

「当時は、どんなアーティストの歌を歌ってらしたんですか?ゆるちょさんって、そもそも歌上手いですもんね」

と、池澤くん。

「え?今考えるとめちゃくちゃなチョイスだったよ。基本、小田和正さんの楽曲メインだったんだけど」

「ほぼ対極にあると言っていい・・・長渕剛さんの楽曲とかコピーしていたからね・・・」

と、僕。

「ハイトーンボイス系だけでなく、歌い上げ系の楽曲もやってたんですね・・・」

と、貴島くん。

「長渕剛さんは、当時、まだ、知られていなかった「乾杯」と言う・・・結婚式の二次会でやれる系の歌が、僕は好きで」

「そういう、自分の好きな歌をチョイスして、ライブで歌う感じだったね。でも、人の前で歌うって楽しいって気づいてさ」

「それが人前に出て行くきっかけになったね。だから、まあ、「Bm7の壁」くらいじゃあ、負けないわけよ」

「それを超える楽しさを知ってしまったから、「Bm7の壁」なんか、わけなく超えちゃったんだね」

と、僕。

「より楽しい時間を楽しみたいから・・・「Bm7」と言う初心者には壁になるコードも練習で持って、難なく弾けるようになった」

「・・・そういう事ですか?」

と、貴島くん。

「ああ。結局、人生ってどこまでも、楽しさを追求するべきって事なんだよ。人前で歌って盛り上げる事が楽しいって気づいたから」

「「Bm7」と言う人生の壁も難なく越えられたわけだから・・・それが自信にもなるし、人前でどうやってパフォーマンスしたら」

「皆が喜んでくれるか?とか、皆を気持ちよくさせる歌い方とか・・・その場その場で気づいていくんだよね」

「これがさ、カラオケが苦手とか言って、何もしなかったら、何も身につかないでしょう?」

と、僕。

「そうですね。特にゆるちょさんの高校生の頃は、まだ、この世にカラオケそのものが無かった・・・だから」

「もう、その時代に人前で歌う楽しさを知っていたって言うのは・・・時代の一歩先を歩いていたような感じがありますね」

と、貴島くん。

「うーん、僕にはそういう意識はなかったけれど・・・「楽しみが増えるっていい事だよな」って感じだったかな」

「今でもお酒を飲んで酔っ払うと・・・家で飲んでると、ギターを弾きながら飲んだり出来て、割りと楽しいからね・・・」

と、僕。

「僕、楽器出来ないから・・・たまにゆるちょさんが、事務所の大部屋で、ギターを静かに弾いていたりすると」

「自然に聞き入っちゃいますから・・・羨ましいですよ」

と、池澤くん。

「ほら・・・さっき自分で、「他人を羨んだり、妬んだりする人が人生失敗した人」って言ったんじゃないの?」

と、御島さん。

「あ、そっか。でも、これは賞賛の「羨ましい!」ですよ。すげーなって意味だし」

と、池澤くん。

「そうなると・・・ゆるちょさんみたいに、いろいろ好奇心旺盛に、手を出してきた人間は」

「いろいろな能力を身につけるし・・・その経験をしないとわからない事?例えば、前に出る楽しさとかを」

「知らないまま、年齢を重ねちゃった人が人生失敗しちゃった人って事になりますか?」

と、辛辣姫。

「ゆるちょくんは、自分の理想の女性を「オトコマエ3要素を持つ、人間性の大きな、精神的に強い、美人」ってしてるわよね」

「そこで言うオトコマエ3要素・・・「好奇心旺盛」「チャレンジングスピリッツ旺盛」「サービス精神旺盛」が揃っていると」

「人生失敗しちゃった人の逆要素になると思うんだけど・・・違う?」

と、御島さん。

「うん。確かにそうですね。御島さんの言う通りだと思います」

と、僕。

「実際、オトコマエ3要素を持っていると、「好奇心旺盛」だし、「チャレンジングスピリッツ旺盛」「サービス精神」も」

「旺盛って人はドンドン社会に冒険に出て行く女性って事になるんですよね。そういう女性って、毎秒ドンドン成長していくから」

「自然、人間性も大きくなるし、精神的にもタフになるんですよ。それは男性も同じですよね」

と、僕。

「でも、そのエンジンって、「好き」って事なんですよね。僕も「好き」だからこそ、美術部に入ったり、軽音に入ったり」

「してきましたけど・・・そういう集団って、皆、「好きこそ物の上手なれ」を知っている人達で」

「やっぱり、「好きな音楽を一緒にやれるとすっげー楽しい」って事を実感出来たりして」

「それでいろいろまた、成長出来る・・・そこがすげー大事な所だと思いますね、人生的に」

と、僕。

「それって面白い考察ですよね。「好き」な事をするからこそ、人生成長させて行く事が出来る・・・って事ですもんね」

「じゃあ、よく誤解を受けていると思うんですけど、子供達が例えば幼稚園くらいから、高校を卒業するまでって」

「「いい学校に行って、たくさん勉強して、いい大学に入り、いい会社に入り、真面目にがんばれば、しあわせになれる」みたいな」

「幻想ってあるじゃないですか?その似非しあわせ哲学の事って、どう考えたらいい事になります?」

と、貴島くん。

「それって「いい会社=収入のいい会社」に入れれば、人はしあわせになれる・・・と言う幻想なんだよね」

「僕は三菱電機と言う、そこそこいい会社に入ってシステムエンジニアになったけど」

「全然しあわせには、なれなかった・・・むしろ、周囲にも、ふしあわせになって行く人間の方が多かったような気がするよ」

と、僕。

「じゃあ、「いい会社=収入のいい会社」に入れれば、しあわせになれる・・・と言うのはある種の作り話って事ですか?」

と、辛辣姫。

「うん。だと思う。収入がいいと言う事は、その分、高度な技術や並外れた集中力、長い拘束時間など」

「要はハードな仕事の質や量をこなせる人間を必要としている、と言う裏替えしと言っていい」

「だから、裏を返せば・・・週末すら、休めず、仕事に追われる・・・そういう自分がいただけだった」

と、僕。

「ゆるちょさんの元の職場に「システムエンジニアは、30歳までに結婚しなかったら、物理的に出会いの時間が作れないから」」

「「結婚出来ない」って言う伝説があったんですよね?」

と、辛辣姫。

「そうそう。「僕、30歳を迎えました」って職場で報告したら、「ようこそ、こちらの世界へ」って未婚の男性達に」

「笑顔で言われたよ・・・その瞬間、ゾっとしたけどね・・・」

と、僕。

「それはシステムエンジニアは、30歳になると・・・たくさんの仕事量をこなさなければいけないから」

「そもそも仕事べったりになって、出会いの時間なんて作れない・・・そういう話?」

と、御島さん。

「そうですね。ま、もう、僕はああいう世界に関わりたくは、ないですけどね」

と、僕。

「要は、しあわせとは何かと言う事ですよね?収入が良くても、自分の時間ひとつ取れないのであれば」

「それはしあわせではない・・・そういう話ですよね」

と、貴島くん。

「うん。僕は元の職場でも、今、いろいろ知っている人を見ていても・・・ふしあわせになって行った人をたくさん見てきた」

「結局、そういう人って、自分の仕事や置かれた立場が嫌で・・・何かに逃げこんでしまった人達なんだよね・・・」

と、僕。

「人生「好き」だからこそ、成長出来てきた・・・と言ったゆるちょくんから、今度は、「嫌だから逃げた」と言う」

「キーワードが出てきたわ。「好き」と「嫌い」・・・このワードが人生を左右している?そういう事に整理出来そうだわ」

と、御島さん。

「僕はね・・・日本文化において、「頑張る」と言う言葉があまり好きじゃない。社会的には、奨励されているけどね」

と、僕。

「例えば、高校野球なんて「頑張る」の成功例みたいに思われているんだと思うんだけど・・・」

と、僕。

「毎日の頑張りのおかげで、甲子園まで進めた・・・みたいな事ですか?そういう観念と言うか?」

と、辛辣姫。

「そ。だけど、僕はその中心にこそ、「人生エンジンとしての「好き」」が絶対にある」と思うんだ」

「なんか、子供が勉強をやる事と同じようにカン違いしている・・・勉強は正直、好きでもないところから始めるでしょう?」

と、僕。

「でも、わたし、国語好きでしたよ。好きだったから、試験の成績とかもよかったし・・・」

と、辛辣姫。

「そっか。あれ、俺も、国語も社会も図工も好きだった。理科もそんなに嫌いじゃなかった」

「算数嫌いだったけど、これはコンピュータを学びたい一心で数学を勉強しなおして、理系の大学に入れた」

と、僕。

「あれ、勉強って、不思議なモノで・・・問題が解けるようになると、その教科が好きになるんですよね」

「僕は文系でしたけど、英語が嫌いで・・・でも、帰国子女の女性と仲良くなるうちに・・・英語も教えてもらって」

「・・・結果的には英語が最も得意になってました・・・そんな経験をしていますね」

と、貴島くん。

「・・・と言う事は、「好き」になるって事は、問題を解ける快感を感じられるようになったから・・・つまり、「快感」が」

「人生を作るって事?それって「ハッピーエナジー」?」

と、御島さん。

「ゆるちょさんの言おうとしていた事って、人生で「努力が大事」って事ではなくて・・・むしろ「好き」な事を増やせって」

「そういう事ですよね。他人を評価する時に「嫌いな事でも、努力して、成し遂げた」みたいな事も評価するけど」

「むしろ、「算数が嫌いだったら、算数を好きになる方向で、いろいろ試してみろ」って言い方に変えるべき・・・そういう話ですね」

と、ユキちゃん。

「そうなんだ。僕が算数を嫌いだったのは、嫌いだったからこそ、問題をたくさん解く経験をしていなかったから、なんだね」

「でも、大学でコンピュータを学びたいなら、数学は試験的に必須だったから、問題集を徹底的にやり抜いて、解き方を覚えていって」

「苦手な数学を克服していったんだ。問題が出てきて、解き方さえわかっていれば、受験数学なんて簡単なモノだからね」

「ある意味、パズルみたいなもんだから、あれ」

と、僕。

「そっか。それって結局、知恵を作る事なんですね。受験数学を克服する知恵をゆるちょさんは経験的に見つけたからこそ」

「大学にも受かって、コンピュータを勉強する事も出来、結果、ロボットの研究すら、経験した」

「・・・でも、経験したからこそ、「自分はコンピュータ技術者には、全く向いていない」と言う知恵が得られて」

「結果、今のような物書きの道に「好きこそ物の上手なれ」の言葉通り、進んだ・・・そして、毎日が充実している」

「・・・そういう話なんですよね」

と、池澤くん。

「「好き」と「経験知」ですか。そして、「ハッピーエナジー」・・・結局、それって、人生とは「ハッピーエナジー」を」

「最大限、収拾する事が出来れば・・・それが出来る人間に成長する事が人生の意味・・・そういう話になってきますよね?」

と、貴島くん。

「あえて、ここでわかり易く考えられる為に・・・逆の例を言おう」

「人生、ふしあわせになっていった人間は、皆「俺エライ病」か「逃げ込み者」な人間ばかりだった」

「だいたい「俺エライ病」の人間って、人間的に小さくて、精神的にも弱いのに、周囲の空気を読まず、偉くもないのに「俺はエライんだ」と」

「言いまくり、周囲を不快にさせる人間達なんだよね・・・当然、周囲から嫌われ、誰にも相手にされないと言う状況に陥るけど」

「本人達は、周囲に「妬みそねみ」で対応されているんだと、変なカン違いをしているんだ」

と、僕。

「その場合、周囲からの「ハッピーエナジー」は一切貰えないパターンになりますね」

と、貴島くん。

「そうだね。そして、「逃げ込み者」も周囲との関係性を一切断ってしまうパターンだ」

「例えば、会社に逃げ込むお父さん、家庭に逃げこむ専業主婦、スマホに逃げ込む子供たち。週末の趣味に逃げ込む、お父さん」

「女子会に逃げ込む、独女や、お酒に逃げこむ、サラリーマンなどなど・・・例をあげたらキリがないけどね」

と、僕。

「それって、要は傷の舐め合いパーティーに「逃げ込む」人達ですよね。傷の舐め合いコミュニティだから、一切成長が無い」

「むしろ、劣化していく人達・・・そこにも「傷の舐め合い」程度の「ハッピーエナジー」しか生まれないですね」

と、貴島くん。

「結局、人生って「ハッピーエナジー」の収拾レースなんじゃないですか?」

「その「ハッピーエナジー」が一定以上、体内に確保出来ると、「八百比丘尼」化し、外見の変化が無くなる。そして、目はもちろん「ハッピーエナジー」を大量に出し入れの」

「出来るキラキラお目目の「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」になれて・・・異性を恋に落とす能力を備える・・・そういう話ですね」

と、貴島くん。

「そういう事だ。大事なのは、「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」を備えてこそ、始めてオトナと言える事だ。そこに到達せずに体内から「ハッピーエナジー」が」

「枯渇すると・・・目は「死んだ魚の目」のままとなり・・・周囲から恋をされる事も無いから、異性の視界に入れられる事は一切なくなり・・・」

「「緩慢な死のスイッチ」が押され・・・外見の劣化が始まる・・・いわゆる「おっさん化」「オバサン化」だ」

と、僕。

「そっか。人生でしあわせになる事って、いろいろなアプローチがあると思ったけど、正しいやり方は、「八百比丘尼化」を達成して、社会と「ハッピーエナジー」のやりとりが」

「出来る能力「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」を装備した個体になること・・・これが一番の前提条件になるんですね?」

と、辛辣姫。

「そうだね。そこから子供を作っていけば、女性は結構な確率で「ヒカルの姫の目」の子供を産んでくれるからね」

「そうなると、やっぱり、「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」を持つ、「リアル・アダルト」な男性と女性同志で、結婚する事がしあわせになる為の必須な条件になってくる」

と、僕。

「リアルアダルトな男女で結婚すれば、その家庭には、当然「ハッピーエナジー」が潤沢に溢れますからね」

「当然、そういう家庭はしあわせな時間に溢れるし、お父さんは当然「サル山のボス力」を持っているから、子供たちを本能的に威嚇出来るから・・・本能的に守られている事も」

「同時に感じられて、子供達は安心して、日々を過ごせますね」

と、辛辣姫。

「・・・となると、なあに。正しい人生の歩き方って、男女問わず「オトコマエ3要素・・・「好奇心旺盛」「チャレンジングスピリッツ旺盛」「サービス精神旺盛」が揃っていて」」

「「人間性が大きく、精神的にも強い人間。そして男女共に、八百比丘尼化が出来ていて、「ヒカルの君の目」「ヒカルの姫の目」を持った、キラキラした目の男女になる事こそ」

「「しあわせになる前提条件」って事になる?」

と、御島さん。

「そうですよね?そういう男女は自然、前に出て、皆から慕われる人間になるから・・・「俺エライ病」や「逃げ込み者」にもなりませんからね」

と、辛辣姫。

「人生、前に出る楽しさを知った時から・・・しあわせへの道が開ける・・・そういう事ですか?」

と、貴島くん。

「ああ。そういう事になるね。人生いつまでも「かくれんぼ」してたんじゃ、絶対にしあわせになれない・・・そういう話だな」

と、僕。

「それだけ、前に出る事って、大事なんだな。僕も気をつけよう」

と、池澤くんは、大盛りチャーハンセットを食べ終わった。


(おしまい)

「エッチ」とかけて「辛い料理」と解く!

2015年08月17日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

いい夏ですね。

うーん、それって、やっぱり、いろんな人生を生きてきて・・・大失敗な夏、大不幸な夏を過ごしてきたからこそ、

なんか、到達出来る、そういう夏だからですかねー。

笑顔になれる夏を過ごせれば、それで、いいんちゃいますかねー。


さ、新たにリセットしよ!


さて、その時、僕は夕方、辛辣姫ユキちゃん(28)のマンションで、お酒を飲んでいました。

暑い夏も盛りを過ぎた・・・そんな夕日の風景でした。

「それにしても、今年の夏休みは・・・随分と辛い店に行きましたね・・・」

と、浴衣姿のユキちゃんはうちわで風を送ってくれる。

「ユキちゃんの計略にやられたよ・・・辛い料理が不得意だった僕が・・・いつの間にか、「辛い料理クエスター」だからね」

「だいたい料理系の問題は、ユキちゃんに勝てるわけがないんだから・・・ユキちゃんのお母さんは料理研究家なんだし・・・」

と、僕。辛めに味付けされたホットチキンを食べている。

「でも、ゆるちょさんは今まで、「辛い料理が苦手」って公言してたから・・・わたしは、「自分が辛い料理が割りと好き」と言う事は」

「ゆるちょさんの前では、絶対に一言も言ってませんよ。だって、それを言ったらお人好しのゆるちょさんは」

「絶対にわたしの事を考えて「たまには辛い料理も食べてみようか?」って絶対に言いますもん」

と、ユキちゃん。

「まあ、それはそうなんだけどさ・・・そういう所の気配り、完璧だから、ユキちゃんなんだけどね」

と、僕。ホットチキンは美味しい。ビールが進む。

「でも、実際、これまでは辛い料理は苦手だったんですよね?ゆるちょさん」

と、ユキちゃん。

「元々はさ・・・辛いって事は舌の上で味を感じ取る受容体である「味蕾」が破壊されるって言う話を聞いたし」

「「「辛い」って舌の火傷だよ。すごく危ない行動なんだよ。それを感じるのって」って大学時代に、誰かに言われてさ」

「それがまず、頭にあったんだよね」

と、僕。

「しかも、辛い料理を食べると僕自身、すぐに大量の汗が出てたから・・・それがちょっと嫌で」

「・・・それもあって、「辛い料理は苦手」って言う意識が強かったんだ・・・」

と、僕。

「それってゆるちょさんらしくない。誰かに賢しらに言われた「知識」を自分で試す事もせず、その「知識」に支配されてたなんて」

「・・・常に経験を至上の価値として、自分がその経験から、何を思うか・・・から、「生きる知恵」を常に作ってきた」

「ゆるちょさんらしくないですよ・・・それ」

と、ユキちゃん。

「確かに、そうだね。ユキちゃんの言う通りだ」

と、僕。ホットチキンの辛みをビールで流す。

「それに辛いモノを食べて、大量に汗が出るのは・・・ゆるちょさんが常に毎日トレーニングを欠かさないから」

「身体の新陳代謝能力が高いからで・・・・それは望ましい身体の状況って事ですからね・・・」

「実際、過度に辛いものばかり食べると、味蕾ばかりか、消化器系がやられますけど、ゆるちょさんは」

「消化器系も強いし、辛いもので胃が荒れたりしないでしょう?」

と、ユキちゃん。

「ああ。その辺、消化器系は、だいぶ強いみたい。辛いもの食べても、次の日、トイレでつらくなる事もないしね」

と、僕は笑顔で言う。

「よく長生きのお年寄りは普段、肉をたくさん食べているからだ・・・なんて言う人がいますけど」

「あれこそ、「逆因果関係のカン違い現象」で・・・胃や消化器系が丈夫だから、健康で長生きが出来るし、肉も食べられるって考えるべきなんですよね?」

「ゆるちょさん!」

と、ユキちゃん。

「そういう事。僕が消化器系が強いのも、僕らの仕事はフリーのお仕事だし、「好きこそ物の上手なれ」で職業を選んでいるから」

「・・・胃や消化器系にストレスによる負担をかけていない。だから、少々の辛いモノでやられる事はない・・・と言う事だと思うね」

と、僕。

「なんか、ストレスと言う事で考えると・・・世の女性が辛いものが好きなのは、辛いものを食べる事でストレス解消しているんじゃないかと思いますけどね」

と、辛辣姫。

「辛いものを食べるとストレスを解消出来るの?汗をかくことで、ストレス解消になるのかな。女性は、涙を流せる映画を見ると、ココロが洗われてストレス解消されるのと同じ事?」

と、僕は辛辣姫に質問している。

「辛いものを食べると感情がスッキリするんですよね。涙も感情をリセット出来る。まあ、女性は感情の生き物ですからね」

「常に最高の感情でいたいんですよ」

と、辛辣姫。

「じゃあ、聞くけど、女性として、最高の感情って、具体的に何?」

と、僕。

「好きな男性に最大限に理解して貰って、一緒に笑顔になれる事・・・でしょうね」

「でも、その中でも、最高って言ったら・・・スキンシップが出来る事でしょうね」

と、ユミちゃん。

「あれ、スキンシップをすると、相手の女性の気持ちが伝わって来たりするんだよね。昔、ピューロランドで、キティちゃんに突然握手されて」

「手に触れた瞬間・・・相手が望んで握手してきた事も・・・握手出来て、相手がすっごく嬉しがっている事も・・・僕のココロに伝わってきた経験があるよ」

と、僕。

「ゆるちょさんって、本当にいろいろな経験をされていますよね・・・でも、それは当然ですよ。女性は相手に自分の気持ちを伝えたくて」

「スキンシップするんですから・・・」

と、ユキちゃん。

「そう言えば、未だにモスバーガーに行くと、可愛い女の子が笑顔でお釣りをくれながら、手をギューッと握ってくれるけどね・・・」

と、僕。

「まあ、ゆるちょさん相手だったら、そうしたくなるのが、女性なんじゃないですか」

と、ユキちゃん。

「わたし、思うんですけど、好きな男性には触れたいし、触れさせたいのが女性なんです」

「逆に生理的にダメな男性は、肌に触れるどころか、視界にすらいれたくないし、声さえ聞きたくない・・・そこまで行くのが女性だと思います」

「だから、家庭内別居って、相手を視界にすら、いれたくないから・・・物理的に会わないようにする・・・ってなるんだと思います」

と、ユキちゃん。

「好きな男性だったら、触れたいし、触れさせたい。生理的にダメな男性は、視界に入れないし、声すら・・・存在を意識する事すら、嫌・・・そういう事?」

と、僕。

「ええ。女性は本能の世界の住人ですから・・・結局、そうなるんです」

と、ユキちゃん。

「えーと、話を戻しますね。わたし、ゆるちょさんを見ながら、「でも、この人・・・案外、辛いモノ好きになれる素質があるんじゃないかな?」って」

「結構、思っていたんですね・・・」

と、ユキちゃん。

「え?そうなの?例えば、どういう所から?」

と、僕。

「だって、ゆるちょさん、タイカレーとか好きじゃないですか。タイカレーの辛さも好きだって言うし、ナンプラーも好きだし、ガパオご飯も普通に食べてるし」

「トムヤムクンもへーきでしょ?香草も大丈夫そうだし・・・」

と、ユキちゃん。

「そっか。なんだろうな。カレーがまず、好きなんだよね。香辛料の辛さだから・・・味わい深くて好きだしさ・・・」

「だいたい、カレーに至っては好きが講じて皆に作ったりするからな・・・カレーの辛さはちょっと別な感じで捉えていたんだろうね」

と、僕。

「だから、辛い旨味は、わかっているんじゃないかと思っていたんです」

「だから、いつかは、ゆるちょさんを、「辛い料理クエスター」にしてやろうって思っていたんです、わたし」

と、ユキちゃん。

「ま、賢いユキちゃんに計略かけられたら・・・ま、弱いよね、僕としては・・・」

と、僕は苦笑。

「・・・それで、この夏のある日、ゆるちょさんは言葉にしましたよね」

「「美味しい担々麺の店に行きたい・・・ユキちゃん、そういお店知ってる?」って・・・」

「その時、わたしは、シメタと思ったんです。でも、どういう風の吹き回しだったんですか、あれ?」

と、ユキちゃん。

「いや、この夏は結構、各所でカレーを作ってあげててさ・・・辛みもいろいろ考えて味見とかしてたら」

「なんとなく、辛みに慣れて・・・夏だったし、ちょっと辛い料理を本格的に食べたくなって・・・」

「で、料理と言ったら、ユキちゃんに聞くのが早いと思って」

と、僕。

「だいたい、僕は元々、担々麺が好きだったから・・・で、ユキちゃんに連れて行って貰ったってわけ」

「まあ、だから・・・この夏、確実に、辛みを楽しむ環境が僕の身体的に・・・出来てたって事だろうね」

と、僕。

「そうなんですよ。わたしも、それがわかったから・・・「よし、今年の夏こそ、ゆるちょさんを「辛みクエスター」にしちゃえ」って」

「その一瞬で思って・・・で、とりあえず旨味の濃い、少し辛めの担々麺の店に連れて行ったんです」

と、ユキちゃん。

「うん。最初の店・・・あそこ、すげー、美味かった。辛さも程良くて・・・」

と、僕。

「わたしとしては、とにかく、程よい辛さの店に行って・・・ゆるちょさんの求めている辛さを知りたかったんです。だから、低い辛さの店から」

「少しずつ辛さをアップしていくか・・・少し辛さをダウンさせるかして、ゆるちょさんの求めている辛さの基本を知りたかったんです」

と、ユキちゃん。

「で、次に辛めの甘い店に連れて行ったら、ゆるちょさん、案の定、「ユキちゃん、ここの辛み、少し甘くない」って言ってくれて・・・」

「もう、そこで、ゆるちょさんが、完全に辛さの旨味を理解している事がわかっちゃったんで・・・あとは、ドンドン「辛みクエスター」の道を歩くことに・・・」

と、ユキちゃん。

「あの時・・・ユキちゃんは説明してくれたよね・・・「ゆるちょさんはもう辛さのベースを理解しちゃったから・・・あとはその辛さのベースを高めていけば」」

「「辛い料理の真髄に出会うまでいけますよ」って・・・」

と、僕。

「ええ。まあ、今はまだ、極初歩のあたりを歩いてる感じですけど、辛い料理の世界は。かなり深いですから・・・楽しみながら、深めて行きましょうよ」

と、ユミちゃん。目が妖しく光る。

「ゲゲゲ・・・そういう話なの・・・でも、確かに、辛い料理って旨味が深い・・・辛けりゃいいってもんじゃないし、やっぱり旨味が必要だし・・・」

「でも、その辛みの向こうにこそ、ある旨味と言うのも、やっと感じられるようになってきた・・・」

と、僕。

「わたし、辛い料理って、男女関係と同じようなもんだと思っているんです」

と、辛辣姫。

「へ?それ、どういう事?」

と、僕。ユキちゃん手製の麻婆豆腐を食べている。

「辛さってある種の痛みだと思うんです。その痛みを越えなければ、本当の旨味に出会えない」

「恋愛だって同じじゃないですか。最初・・・十代の頃は、恋愛にも痛みが伴った。20代になっても、それは同じだったけど、少しずつ歓びも知るようになった」

「あれ?それだと、エッチと辛い料理は同じって事になっちゃいますね・・・」

と、ユキちゃん。ビールが進んでいる。

「エッチは何よりその状況に至る、お互いの気持ちが重要だ。お互いを敬愛し、お互いの存在に感謝を示し、お互いを視界に入れられる事に最大の慶びを感じる・・・」

「そして、相手が自分を最大限理解していてくれる事に感謝し、相手と同化したいとさえ、思う・・・ってなると、ちょっと辛い料理とは違うんじゃないかな?」

と、僕。

「でも、最初の痛みには、耐えなければ・・・その先の歓びは味わえない・・・そっか、これ、ゆるちょさんがよく言う「Bm7の壁」だったんですね」

「辛い料理も「Bm7の壁」同様、少々の痛みの克服が必要・・・そういう事だったんですね」

と、ユキちゃん。

「でも、人生と同様、辛い料理は、さらに深く追求出来ますよ・・・自分を進化させて行く事も出来るし、新しい自分を知る事も出来ます」

と、ユキちゃん。

「恋愛も同じだね。恋愛もさらに深く追求する事が出来る。恋を愛に成長させる事が出来れば・・・相手の今この瞬間の気持ちさえ、見抜けるようになれば」

「そして、相手を常に本能的に気分よくさせる事が出来るようになれば・・・お互い常にしあわせでいられるからね・・・」

と、僕。

「・・・と言う事は、人生何事も「食わず嫌い」はダメって事ですね。味わって始めて出会う味もある・・・そういう事ですね」

と、辛辣姫。

「そうだな。それって、人間との出会いの話でもあるな。だから、いろいろな人間と出会えれば、自分を磨く事につながるんだね」

「それは辛い料理も一緒って事だ」

と、僕。

「そういう意味で言えば・・・辛い料理は、人生を輝かせようとする男女二人をさらに盛り上げてくれる・・・ハッピーアイテムって事になりますね」

「美味しい辛さに、お互い、いい笑顔になれますから・・・」

と、ユキちゃん。

「だから・・・夏が終わる前に・・・まだまだ、美味しい辛い料理を追求して行きましょう?まだまだ、美味しい辛い料理の出てくる店のリストは終わっていませんから」

と、ユキちゃん。

「そうしよう。辛い料理の師、ユキちゃんのリスト、終わらせるまで僕はついていくよ」

「どこまでも、ユキちゃんに、ね・・・」

と、僕。


「あ、そうだ。エッチと辛い料理の共通点、見つけた」

と、僕。

「それって、何ですか?」

と、ユキちゃん。

「経験した後、たくさん汗をかくけど・・・心から、満足した笑顔になれるって事」

と、僕が言うと、

「ふふ・・・バカね」

と、辛辣姫は、少し恥ずかしそうに笑顔になった。


(おしまい)




女性として理想の結婚相手とは?(オトコは何故美人な女性ばかり選ぶのか!)

2015年08月11日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

まあ、今週は夏休みの週と言う事で、まあ、毎日好きなように生きていますねー。

暦の上ではもう秋ですが・・・まだまだ、かき氷が美味しい季節ですねー。


さて、ユキちゃんのマンションでの、僕とユキちゃん(28)の恋についての話し合いは、まだまだ、続いています。

「じゃあ、ゆるちょさん。話題を元に戻しますけど、女性が男性にやさしさを求めるのに対して」

「男性は何故、女性の顔にこだわるんですか?」

と、ユキちゃんは聞いてくる。

「うーん、それは有り体に言ってしまえば、男性がこの世に生まれてくるのは、本能的には「いい女とやりたい!」からだ」

「まあ、もちろん、「いい女」の定義なんて、それこそ、千差万別だけど、その中でも大多数は、「美人なオンナとやりたい」」

「と、思っているからね・・・」

と、僕。

「それって、押し詰めて考えると「女性は美人であれば、最悪、家事が出来なくてもいい」くらいの話になっちゃって」

「人格すら、いらない・・・美人な女性が笑っていれば、男性はもう満足・・・みたいな話になっちゃいますよ?」

と、ユキちゃん。

「それこそ、まさしく、若い男性が愛する、女性アイドルのカタチじゃない・・・彼女達はモニターの向こうで、あるいはステージ上で笑っていればいい」

「元気に歌ってパフォーマンスをしてくれればいい・・・それが男性が女性アイドルに求めるすべてじゃない?」

「ま、たまに握手会みたいなスキンシップの場があるとしても、結局、皆から愛される女性アイドルのあり方を」

「男性同士共有出来なければいけない・・・そういう価値のある女性は男性共有の財産って事になるんだね」

と、僕。

「それは男性も同じで・・・価値のある男性こそ、女性達の共有財産になるじゃないですか?」

「それがその男性の社会的価値って事になると思うんですけど・・・」

と、ユキちゃん。

「うん・・・ただ、そういうアイドルとファンのカタチって、要は、「見た目消費」の関係でさ・・・」

「アイドルは見た目よければすべてよし・・・なわけじゃん?」

と、僕。

「さっき、ユキちゃんが指摘した通り「女性は美人であれば、最悪、家事が出来なくてもいい」であって・・・「見た目消費」さえ出来ればファンは納得する」

「・・・そういう関係なんだよね。つまり、それは逆に言うと、ファンのあり方がどうであれ・・・仕事が出来なくたって」

「ファンでありさえすればいい・・・そういう関係になっちゃって・・・アイドルもファンも、実は中身がいらないと言う」

「ある意味、空疎な関係になっちゃうんだよね・・・」

と、僕。

「それってまさか・・・既婚の女性を怒らせている・・・空気を読まない「思考停止者」の男性達のあり方を助長する関係ですか?」

と、ユキちゃん。

「鋭いね・・・実際、空気を読めない「思考停止者」の男性達は、本来、若い頃、彼女すら、作れない人間も多い」

「彼女を作れる人間こそ、空気をバリバリ読むどころか、相手の女性の気持ちになって思考出来る男性達だから」

「相手の女性の気持ちを察するなんて・・・普通に出来る男性達なんだ・・・ま、それが「純思考者」のあり方だよね・・・」

と、僕。

「アイドルとファンの空疎な関係性では、そういうお互いを察する・・・と言う「思考停止者」からすると面倒くさい関係に」

「なる事はない・・・だから、安心して、「思考停止者」は、アイドルを愛しているんだ」

と、僕。

「・・・って事は、男性も女性も、アイドルを愛する、空疎な関係性しか結べない「思考停止者」は」

「相手の気持ちに立って「察する」事すら出来る「純思考者」からすれば、絶対にパートナーにしちゃいけない種類の男性や」

「女性と言う事になりますか?」

と、ユキちゃん。

「うん。そういう事になるね。「恋は類友・・・」と言う関係から言えば、「純思考者」は「純思考者」と恋に落ち、「思考停止者」は「思考停止者」をパートナーに選ぶ、と」

「言う事になるはずなんだ。・・・となれば、要は自分が「純思考者」なのか「思考停止者」なのかを考える必要が出てくるって事になる」

「「自分はアイドルを愛する事しか出来ない」・・・「思考停止者」と、リアルに女性に愛される「純思考者」か」

「と言うくくりで、男性は、自分がどちらの世界の住人か、考えておく必要があるね・・・」

と、僕。

「・・・それはわかるとして・・・リアルに女性に愛される「純思考者」の男性も」

「アイドルしか愛せない「思考停止者」の男性も・・・変わらず、美人な女性を好むと言うのは、何故ですか?」

と、ユキちゃん。

「僕の恋の定理は「男性がプレゼンし、女性が恋に落ちる」だけど、この言葉の中で、ひとつ情報として漏れている内容がある」

「それこそが・・・男性は誰にプレゼンしているか?と言う話なんだ」

と、僕。

「確かに・・・その情報は、はっきりしませんね?」

と、ユキちゃん。

「そここそ・・・男性は自分の好みの外見を持つ女性にプレゼンし・・・と言うべきところなんだな」

と、僕。

「つまり、男性はこの世に、自分の遺伝子を与えて、子供を作ってくれる女性との交尾の為に生まれてくる・・・と言う事だから」

「男性はどこまでも自分の交尾の対象として、女性を見ているわけだ・・・」

と、僕。

「それは女性も同じだと思いますけど?」

と、ユキちゃん。

「ああ。だけど、女性は、相手の遺伝子だけでなく、子育て環境の整備能力も欲していたね」

「・・・というか、遺伝子より、子育て環境の整備能力の方を欲していたよね?相手のやさしさを最も求めているんだから」

と、僕。

「それは違うと思います。子育て環境の整備能力も、男性の遺伝子の能力のひとつだって考えられますから」

と、ユキちゃんは反論。

「なるほど・・・男性の子育て環境の整備能力も・・・遺伝子情報のひとつに過ぎないか・・・となると」

「男性が欲する・・・美人な女性・・・と言う条件も、これもまた、女性の遺伝子情報のひとつに過ぎないね・・・」

と、僕。

「・・・と言う事は、女性は、遺伝子情報の中でも、特に子育て環境の整備能力を欲しがり」

「男性は、遺伝子情報の中でも、特に女性の外見の整備能力を欲しがった・・・そういう話ですか、これ?」

と、ユキちゃん。

「うん、そういう事になるな・・・女性は、男性の子育て環境の整備能力を必要としている、と言う事は具体的に言えば」

「・・・自分と家族を守ってくれる、男性の本能的強さと、食事を確保してくれる狩猟能力を欲していると言う事になる」

「・・・でも、まあ、女性とすれば、それが男性の存在の意味と言う事になるね・・・もっと具体的に言葉にすれば」

「家族と言うコミュニティを統率出来る「サル山のボス力」と、社会において、高度に冨を獲得出来る現代的狩猟能力」

「・・・これを相手の男性に求めていると言う事になるね」

と、僕。

「前回、既婚の女性が怒っているのは、コミュニティも統率出来ない、高度に冨を獲得出来ない「思考停止者」なボンクラ夫を」

「自分で選んでしまったから・・・そういう話になっていましたよね・・・」

と、ユキちゃん。

「ああ。結局、それって、女性から見れば、「思考停止者」を夫に選んでしまうと、女性は不幸になり」

「自分の事をよく考えて言葉を出してくれる「純思考者」を夫に選べば、女性はしあわせになれる・・・そんな話かな?」

と、僕。

「そういう風に結論づけられるでしょうね、その話だと・・・」

と、ユキちゃん。

「それを知っているから、わたしは、いつもゆるちょさんの傍にいるんですよ・・・実際」

と、ユキちゃんは笑った。


「で、話を戻すと・・・男性は、「純思考者」も「思考停止者」も女性の外見整備能力を欲している」

「・・・これは何故か?と言う話だったね」

と、僕。

「それって、やっぱり、男性は皆「いい女とやりたいから」ですか?」

と、辛辣姫。

「自分の遺伝子に、「いい女要素」を取り込む事の意味って何なんだろう?もちろん、美人にだって「思考停止者」も」

「「純思考者」もいるわけだし・・・」

と、僕。

「それって、アイドル的に女性を取り込みたい「思考停止者」と、いろいろな意味での「いい女要素」を取り込みたい」

「「純思考者」と言う構図が成り立ちません?」

と、辛辣姫。

「なるほど・・・「思考停止者」と「純思考者」では、取り込みたい「いい女要素」が異なるというわけか」

「うん。それは頷ける話だな・・・」

と、僕。

「ここで、ゆるちょさんに頼みたいんですけど・・・「純思考者」と「いい女」の関係、「思考停止者」と「いい女」の関係」

「について、それぞれ、説明してくれませんか?」

と、辛辣姫。

「うん。わかった。確かにそれは話を続けて行く上で必要だもんね・・・えーと、んじゃ、まず、「純思考者」と「いい女」の関係ね・・・」

と、僕は少しだけ考えこむ。

「基本「純思考者」の男性は恋愛が得意だ。・・・と言うのも、「純思考者」は自分が否定される事を厭わない。特に子供の頃から」

「「自分の価値」と言うモノについて考えに考えているから、周囲のオトナの反応から「僕はまだ子供なんだ。価値の無い人間なんだ」と言う事を理解しているから」

「女性に恋しても・・・否定されるのが当然と考える事が出来る・・・つまり、自分を子供の頃から、客観視出来ているから、否定されるのは、当然と考えるんだな」

と、僕。

「だから、「純思考者」の男性は、子供の頃から女性との恋愛について何度も失敗を重ねている。何度も失敗を重ねてきたからこそ、女性から恋されない、自分の至らない所を」

「自分でちゃんと見つける事が出来る・・・だからこそ、その至らない所を自分で直すように生きるようになる・・・結果、少しずつ女性に恋される自分に成長していくんだね」

と、僕。

「「純思考者」はそういう風に信頼できるオトナの第三者の反応や好きになった女性の反応を見ながら、自分を恋される男性に成長させる事が出来る・・・ここが大きいよね」

「それを子供の頃からやってくるから、「純思考者」は女性に恋されるオトナの男性に成長出来る事が出来るんだ・・・」

と、僕。

「で、オトナになった「純思考者」はさらに、何より自分の価値観や思いを相手に押し付ける事は、女性が嫌う事だということを理解し」

「まず、目の前の女性が何を考えているかを察する事が出来るようになっていくからこそ、その相手の思いを察しながら、自分の言葉を相手に与え」

「・・・相手のこころを震わせる事が出来るようになったからこそ、外見的にも内面的にも女性に認められて・・・女性と恋出来る男性になっていった・・・そういう経緯がある」

「失敗を繰り返し経験した事で、自分の問題点を浮かび上がらせ、その点を徐々に改良し、徐々に相手の女性の気持ちも理解出来るようになり」

「・・・その気持ちを効果的に自分に向かせるように言葉を選ぶようになり・・・結果、女性と恋が出来るようになったんだね」

「・・・それが「純思考者」が女性から恋されるようになる経緯だ・・・」

と、僕。

「なかなか、大変なんですね。女性と恋出来るようになるには・・・「純思考者」と言えども・・・」

と、辛辣姫。

「ああ。だが、一度、女性に恋される自分を作ってしまえば・・・あとは上手い運用方法さえ確立してしまえばいいから・・・苦労した分は必ずご褒美となって帰ってくると言う奴だね」

と、僕。

「・・・となると、そういう恋出来るようになった「純思考者」にとって、「いい女」の定義とはどうなりますか?」

と、ユキちゃん。

「そうだな。「純思考者」とすれば、こちらのやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる女性って事になるね」

「つまり、「中身重視」と言う事だ。ただし、「純思考者」の男性は、やっぱり、美人が好きだから・・・そういう「中身重視」の上で、自分のコミュニティの中で最も美人な」

「・・・そういう女性を好む・・・そういう事になるね」

と、僕。

「有り体に言えば・・・「純思考者」の男性のやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる・・・その上で「純思考者」のサポートを全力でしてくれる」

「・・・そういう「純思考者」で、美人な女性・・・これこそ、「純思考者」的いい女の定義・・・ですか?」

と、辛辣姫。

「うん。そういう事になるね。「恋愛強者」同志の恋だよ、それは」

と、僕。

「じゃあ、逆に「思考停止者」にとっての「いい女」の定義は?」

と、辛辣姫。

「「思考停止者」の男性と言うのは、要は「恋愛弱者」なんだ。性格的に弱いから、自分を否定される事を最も怖がり、恋について一歩踏み出す事も嫌がる男性だ」

「だから、自然、アイドル好きになり、アイドルとファンと言う空疎な関係を築きたがる。だから、そういう男性からすれば、いつも笑顔でいてくれる美しい女性こそ」

「「いい女」になるんだね。自分が何もしなくても、自分に対して文句を言わないばかりか、笑顔をくれる。・・・これ、そういう男性の母親との関係に相似するんだ」

「つまり、そういう男性は得てしてマザコン男性が多い。母親は自分に対して文句を言わないばかりか、いつでも笑顔をくれるからね」

と、僕。

「・・・と言う事は、アイドルとファンと言う空疎な関係を築きたがるのは、得てして、マザコンの男性って事ですか?」

と、辛辣姫。

「そういう事になる。・・・と言うか、マザコンの男性だからこそ、生身の女性との恋愛関係を築く経験も無いし、そういう関係を築かなくても容易に女性の笑顔を貰える手段として」

「アイドルとファンと言う関係性を利用しちゃう・・・女性アイドルとファンの関係とは、そういうい努力から逃げるオトコ達の逃げ込み先だったんだよ・・・」

と、僕。

「・・・つまり、若い頃から、母親とのマザコン関係に陥り、その関係性から抜け出せない男性が、現実的な恋に踏み出せず、アイドルに恋してしまう所から、始まる関係こそ」

「アイドルとファンとの空疎な関係=「思考停止者」と「いい女」の関係・・・と言う事になる」

「つまり「思考停止者」的な「いい女」の定義は、「美人であり、かつ、自分が何もしなくても、自分に対して文句を言わないばかりか、笑顔をくれる、そういう女」ってなるね・・・」

と、僕。

「これ、思ったんですけど、昨日話した・・・既婚の女性が怒り狂っている、「思考停止者」なボンクラ夫って、今出た言葉のように、その妻に」

「「自分が何もしなくても、自分に対して文句を言わないばかりか、笑顔をくれる」ばかりを期待しているって事じゃないですか?」

「だから、普段、妻に対して、何にもしていないのに、「俺を偉いと言ってくれ」「褒めてくれ」って言えるんですよ、そういうボンクラ夫達は・・・」

と、辛辣姫。

「は。確かに・・・昨日の話とつながったな・・・ま、「思考停止者」だから、そういう事になるんだよ。マザコン夫だったから、妻にも母親のように」

「「自分が何もしなくても、自分に対して文句を言わないばかりか、笑顔をくれる」状況を期待しているんだ」

「・・・それって、ぜんぜん現実が見えてない、妄想に逃げ込んでいる「逃げ込み者」そのものだよ」

「そりゃあ、家族を不幸にするわな・・・だって、「逃げ込み者」はコミュニティ皆をふしあわせスパイラル一直線に引き込んじゃうんだもん・・・」

と、僕。

「「思考停止者」は、それだけ、不幸の使者って事なんですね・・・「思考停止者」の男性って、マザコンだったんだ・・・」

と、辛辣姫。

「なるほど・・・これで、見えてくるモノがあるね。「思考停止者」の男性は、子供の頃に作り上げた母との関係性に逃げ込んじゃう男性なんだよ」

「女性との関係性と言う事で言えば、女性は「何もしなくても、自分に対して文句を言わないばかりか、笑顔をくれる」・・・母親的な関係性から」

「「こちらのやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる女性」と言う現実的な女性との関係性に成長しなければいけないのに・・・それが出来ない、やらない」

「のが、「思考停止者」・・・「恋愛弱者」の男性の本質と言う事になる」

と、僕。

「じゃあ、人生面倒くさがって、成長しなかった・・・女性との正当な関係性が一切作れないダメな男性と言うのが、「思考停止者」の正しい評価と言う事になるんですか」

と、ユキちゃん。

「まあ、そういう事だ。結婚している男女として、評価するなら、妻が怒り狂っている夫婦は・・・旦那が「思考停止者」にしてマザコン・・・と言うパターンになりそうだね」

と、僕。

「逆に・・・結婚している男女として、妻が旦那を支える事に活き活きとしている状況なら・・・旦那は「純思考者」と言う事になりますね?」

と、ユキちゃん。

「ま、そういう事になるね・・・」

と、僕。

「奥さんに母親的な対応を求めちゃうマザコン夫は、家庭を不幸にする「思考停止者」の「逃げ込み者」だから・・・絶対そういう結婚をしちゃいけない」

「それと・・・女性は結婚するなら、奥さんを常に生き生きとさせて、しあわせにする「純思考者」である男性を求めなさい・・・そんな所ですね」

と、ユキちゃんは結論を女性の為の言った。


「それがわかった所で・・・男性は、何故、美人な女性を好むんでしょう?」

と、ユキちゃん。

「美人な女性と言うのは・・・血が作り上げるんだよね。何世代も続いたお姫様なんて・・・ほんとに美しいからね」

と、僕。

「あ、今、リアルお姫様、名雪さんを思い出してたでしょ?」

と、ユキちゃん。

「まあね。でも、他にも、何世代も続いているお姫様を僕は知ってる・・・そして、美しさと言うのは、知恵の結晶なんだ。たくさんの「知恵者」によって作られるんだ」

「色の白さ、キラキラした「ヒカルの姫の目」、素敵な笑顔・・・それらはすべて、男性の気持ちを蕩かしてしまうし、同じ女性すら、うっとりさせる」

「つまり、美人な女性は、その言葉の説得力にもなるし・・・世の中を生き抜く上での最高の価値を持ったパスポートにもなり得る」

「だからこそ、男性達は、こぞって、美しい女性を・・・コミュニティのマドンナを求めるんだ」

と、僕。

「でも、もちろん、「恋は類友」・・・だから、コミュニティのマドンナを務められるのは、女性にも愛される「純思考者」でなければならない・・・」

「とすれば、もちろん、男性も「純思考者」でなければ、その恋は成り立ちませんね」

と、ユキちゃん。

「その通り、「純思考者」の女性と言うのも、子供の頃から、自分の美しさに気づいていた・・・だからこそ、自分を一方で大事にしながら、自分をその美しさに」

「負けない人間的に素敵なオトナの女性に成長させる事に時間をかけてきた女性と言う事になるね。美しいからこそ子供の頃から、たくさんの男性に言い寄られただろうけど」

「安易な道に流されずに、オトナの男女の中に身を置くことで、自分を素敵に成長させる為に、自分を磨いてきた女性こそ・・・「純思考者」の女性と言う事になるね・・・」

と、僕。

「そういう「純思考者」の女性と男性だからこそ・・・お互いの素晴らしさを見抜き、尊敬し、好意を抱き・・・お互い恋すると言う事になるんだね」

「ま、大抵の場合、それは、コミュニティのムードメーカーとマドンナの恋と言う事に結実するんだけどね」

と、僕。

「だから、コミュニティのムードメーカーとマドンナが恋する事こそ・・・最高にしあわせになる恋愛と・・・ここで証明出来ちゃうんだな」

「だって、お互いがお互いを最高に求めるんだから、その絆は強固になるだろ?それこそが、本当の愛・・・リアル・ラブだよ」

「オトナの男性も女性もそれを愛の至高のカタチとして、求めていかなきゃいけないのさ」

と、僕。

「・・・ってことは、女性の美しさこそ、至高の価値だと、すべての男性が思っている・・・そういう事ですよね?」

「他の能力はいらないから、とにかく美人である事に価値を置いている。そういう事ですね?」

と、ユキちゃん。

「まあ、ここで言いたいことわざがある・・・「美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる」・・・まあ、これは中身が同程度の女性の場合の話だけどね」

「要は美人って言うのは、見た目だ。前にも話したけど「「思考停止者」は見たモノにしか考えが及ばない。「純思考者」は見たモノの裏にあるモノにまで、意識が及ぶ」」

「・・・と言う事だから「思考停止者」は見た目が美人なら、満足なんだよ」

と、僕。

「それに対して、「純思考者」は美人でかつ、その中身も伴う美人でなければ、満足しない・・・そういう事なんだ」

「だから、「純思考者」からすれば、女性は美人で、かつ、「こちらのやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる女性」である事を求めている」

「そういう事なんだ・・・」

と、僕。

「だいたい、美人と言う事で、言えば・・・生物と言うのは、皆、遺伝子を最高のモノにしようと毎秒シビアに戦っているわけだから」

「女性に関しては、美しさと言うのは、遺伝を重ねながら、「知恵者」=「純思考者」によって作り上げられてきたモノだから、もう、それは美術作品と言ってもいいんだ」

と、僕。

「女性は、美術作品と言われるくらい、美しい女性だからこそ、オンナとして価値を持つ・・・そういう事ですか?」

と、ユミちゃん。

「その裏側にこそ、代々のご先祖様の「姫は綺麗になれ、綺麗になーれ」と言う強い思いを感じるじゃないか。やさしさを感じるじゃないか」

「そういう周囲の温かい意識で育てられてきた女性こそ、本物の姫様だし、周囲皆から、自然に愛される、ハートフルで、温かい女性になれているんじゃないかな」

「もちろん、人間性も大きいだろうし・・・旦那を尊敬出来れば、旦那をやさしくサポート出来る素敵な奥さんになれるんじゃないかな」

「なにより、女性は周囲の皆から、自然に愛されるパーソナリティになれている事が一番大事なんだから・・・」

と、僕。

「だからこそ、女性は美人であり、「こちらのやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる女性」であって、「純思考者」の男性の毎日のサポートをして」

「くれれば・・・そして、「純思考者」の男女同志、共同して、子育てが出来れば・・・周囲の皆に愛される夫婦になれるんだから」

「・・・それこそが、男女が目指すべき夫婦のあり方って事になるんじゃない?」

と、僕。

「・・・って言う事は・・・男性が何故、女性の美人要素を遺伝子に取り込みたいかと言えば」

「・・・「こちらのやる事の真意をすべて見抜き、受け止めてくれて、笑顔をくれる女性」である「純思考者」要素と・・・一番大事な、皆に自然に愛される姫様要素」

「・・・これを取り込む事で、自分の子供を含めた子孫の女性達に・・・「純思考者」である事と、周囲の男女に自然に愛される「お姫様要素」を贈りたかったから」

「・・・そういう話になりますよ!」

と、辛辣姫は、解答を見つけ出した。

「なるほど・・・そういう話なら、納得行くね。ほー・・・そりゃ大発見だ。さすが辛辣姫。頭がよく回るし、話す意味のある女性だよ・・・」

と、僕は手放しの褒めようだった。


「結局、女性は周囲皆に自然に愛される美しい姫様であって・・・そして、相手の男性の考えている事を見抜ける、そして、サポート出来る「純思考者」である事が大事」

「もちろん、男性も周囲皆から愛される「純思考者」であって「恋愛強者」である事・・・そういう二人になれた時・・・結婚も上手く行くんですね」

と、辛辣姫。

「ま、そういう結論だからさ・・・割りと上手くやれるんじゃない?」

と、僕。

「は?それって?」

と、ユキちゃん。

「いや、単なるひとりごと・・・」

と、僕は言って、少し照れた。


(おしまい)