「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

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なぜ、織田信長は、当初平氏を名乗ったか?

2012年04月12日 | 信長論考!
えーというわけで、今回は、信長論考特別版として、書きたいと思います。


ま、昨日、平清盛関係の番組を、民放で見たからですねー。

まあ、以前から、指摘してきましたが、織田信長と、平清盛の共通点というのは、非常に多いですね。

昨日も、平清盛は、厳島神社において、ライトアップを行なっていたという話を新たに聞きましたけど、

信長も安土城のライトアップをやっていて、

「史上初ではないか?」

などと言われてましたが、なんのなんの・・・清盛がやってるじゃーん、ということで、これも、清盛を意識してのことだと推測されますね。


元々、信長については、

「なぜ、信長は、当初、平氏を私称していたのか?」

という問題について、思考したんですね。


そこにどういう理由があるか?


で、信長の思考を考えた時、信長は自家を強くする方法論として、

「商業地からの税金収入を重視し、足利義昭を奉戴し入京した際には、堺、近江の大津、草津に代官を起き、交易による収入管理へ移行していった」

ということから考えて、同じような方法論をとった平清盛を、先人として、理解していたからこそ、

信長は、平清盛を尊崇し、平氏を私称したと考えられるわけです。


また、清盛は、仏教の末法思想が跋扈した、平安の世に生きていながら、非常に合理的な考え方を示しています。

例えば、陰陽師が、祈祷し、雨が降りだした時も、

「4月5月の春の嵐が収まれば、梅雨になって雨が降るのは至極当然」

として、陰陽師の功を、否定しています。


あるいは、大河ドラマ「平清盛」でも描写されていますが、当時の「平清盛」以外の人間が恐れた神輿に対して、

その神輿を、

「あれは、ただの箱じゃ」

として、神輿を矢にて射る、という事件を起こしています。


平清盛は、明らかに合理的にモノを考えることが出来た・・・当時の人間の中で、唯一、合理的精神を持った人間だったということが証明出来るでしょう。


このありかたは、信長に共通するモノであることは、明白ですね。

「仏が来世利益を約束し、神と崇められるなら、実際に現世利益を約束し、実行している、この織田信長は、神以上ではないか!」

そう喝破した信長は、神輿を「ただの箱」とした清盛と同じ合理性の海にいる人間と見ていいでしょう。


清盛にしろ、信長にしろ、この合理性に裏打ちされた精神力を持っていたからこそ、数々の困難を打ち破り、

貿易による巨利を背景に、政治課題を解決していったと見られるわけです。


清盛に至っては、宋銭の輸入まで、行なっている。もちろん、日本初のことです。


つまり、二人の武将は、どうやって、自家の力を伸ばすかという課題について、貿易を選択したのです。


お金こそが、人の心を取る、お金こそが、自家の軍事力を養うのだ、ということを理解していたのは、信長であり、清盛だったんですね。


さらに人の心を取る、ということでは、信長も清盛も、自身がシンボルとした安土城、厳島神社を、両者とも、ライトアップしている。

闇夜に、火という形が、人を荘厳な気持ちにさせ、人の気持ちをとる、ということを両者とも、よーく知っていたということでしょう。


信長による、安土城のライトアップは、信長的には、最晩年にあたります。

そういう意味では、信長は、最晩年まで、尊敬する清盛の影を追い続けていたのかもしれませんね。


「信長は、平清盛を、「成功した武家の始祖」として、尊敬していた」

これ以外に、信長が、平家を選択した理由がありますか?


「信長は、元々平家の流れだったのだ。それ以外にない」

という話は、笑う以外にありません。


信長は、使えるモノは徹底的に使ったリアリストです。


自分に意味のあるプロパガンダしか、しない人間です。

ですから、信長が平家を名乗るなら、それは、意味のあるプロパガンダにならざるを得ないのです。

なので、

「信長は、元々平家の流れだったのだ。それ以外にない」

という言説は、ポイントをはずした指摘と言わざるを得ないのです。


信長と清盛のこれだけの共通点・・・これは、信長が意識的に、模倣したとしか考えられません。

あのオリジナリティにあふれた信長が、模倣したということは、それだけ、清盛に尊敬の念を抱いていた・・・使える施策ばかりだと評価していたということでしょうね。


信長と清盛・・・二人の巨人が、日本を変えた・・・新しい日本を作るために、動いていたことは、現代の我々に、

「ほら、今の日本も、新たな日本に作り変えろよ!誰か!」

というメッセージに聞こえるのは、僕だけではないでしょう。


新しい日本を作らなきゃ!


以上

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