趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『バスジャック』 三崎亜記

2010年05月28日 | 
三崎亜記さんは、男性だったのですね~
以前、小説すばる新人賞を受賞された『となり町戦争』読んだ時
お名前からか、あるいは、その何ともいえない透明感漂う作風に
女性をイメージしてしまったのかもしれないです。

その後、何度か直木賞の候補になられたりして
その活躍ぶりは何となく知っていましたが
どういうわけかご無沙汰していました。
今回図書館の書棚で見つけて、借りてきたのです。

全7編の短編集です。
中にはほんの数ページの超短いモノもあります。

三崎さんの描く世界は、独特の雰囲気がありますね~
読みながら、昔読んだ筒井康隆の世界を思い出しました。
筒井作品ほど、ブラックでも毒でもないのですが
異世界や不条理の世界と
なんでもない日常をさりげなくつないでいく、名手だと思いました。
あ、そういう部分では、小川洋子さんにも通じているかも。

気持ちの表し方や情景の描写が繊細な感じで
別な物語も読んでみたいと思いました。。