前回の記事で予告しました「ぎょっとするお話」。期待はずれかもしれませんが、ま~聞いて下さい。
スノーシューを楽しんだ日は水上駅の近くのホテルに宿泊しました。
翌日お天気が良ければ、谷川岳ロープウェイとリフトを乗り継いで天神平、天神峠展望台まで行き、
雪の谷川岳の美しい姿を眺めながら、天神尾根を少し歩くつもりでした。
しかし、翌日は朝からどんよりとした雲が立ち込め、雪ならまだしも、みぞれ交じりの雨。
谷川連峰は午後から天候が急変、風雪が激しくなるとの予報でした。
自業自得です(苦笑)。前日雨を呼ぶ山「雨呼山」へ行ったのですから。
それでも折角だから谷川連峰が観たい!取り敢えずロープウェイの駅まで行きそこでまた考えることに。
ここからがぎょっとするお話です。
JRの乗車券を「土合」まで購入していましたので、水上から土合駅まで電車に乗りました。
土合の駅は谷川岳の玄関口駅。谷川岳登山者、スキー客のための普通の駅だと思っていた私。
(何度も谷川岳に来ている夫もそう言っていましたから・・・・ウソつき!)
降りてビックリ!ここはどこ?一瞬スイスユングフラウ登山電車のアイガーバンド駅を思い出しました。
降りる人はだ~れもいません。私達だけ。それでも何だか不思議な空間に降り立ったようでミステリアス。
まるでこれはシェルターです!
ここはJR上越線土合駅下り線ホーム、新清水トンネル内にある地下駅です。日本一のモグラ駅。
地下70mに位置しますが、標高はすでに583mあります「。
が、次にこれを見て足がすくみました。
「お父さん、これ何?この階段上がるの?エレベーターは?エスカレーターは?」とキョロキョロする私。
驚くなかれ!改札までこの階段486段もあるのです!エrベーターモもエスカレーターも何処にもありません。
一段一段登るしかない、それも背にはザック、手にはスーツケース。そんな~!私、悲鳴を上げました。
ビルにすると20階建て。しかし改札をでたらロープウェイの駅はすぐだと私は信じ(夫はそう言いました)、頑張りました。
<あの光を目指して・・・・>
<ヨッコラショ ちょっと休息 ふ~>
夫はこんな階段があることを私には一言も言いませんでした。
彼曰く昔(若かりし頃)は、この階段をスキーを担ぎ一斉に皆で駆け上がったものだと。その後はいつもバスで来ていたらしい。
彼にとっては数十年ぶりの土合駅、エスカレーターの設置スペースが用意されていたので、エスカレータができていると思ったって。
この土合駅ホーム、上りホームは地上にあります。引き返すにしてもこの486段の階段を登らなければ帰れないのです。
<ようやく到着です。お疲れ様!>
日本一のモグラ駅。私もモグラになった気分。無人駅です。
私たち以外には誰もいない静寂の駅舎の佇まいです。外は霙。真っ白な銀世界。どこか詩的な絵になる世界です。
さ~ここからがまた大変。ロープウェイ駅まで2キロはあったかしら?誰、すぐだって言った人は?
ガラガラとスーツケースを引きながら、ブツブツ言いながらも天候が回復して谷川連峰が望めるかと、
期待しながら右を見ても左を見ても雪、雪、雪、シトシト降る霙の中を歩きました。
ロープウェイは動いてはいましたが、リフトは運航中止とのこと。
この天候では高いロープウェイ運賃(2人で往復5000円近くかかります)を払ってまで、とても上がる気にはなりません。
<閑散としたロープウェイ駅>
夏にも振られた谷川岳ですが、三度目の正直、また訪れる日を楽しみに、家路へ急ぐことにしました。
帰りはどうしたかって?ロープウェイ駅から水上駅まで1時間に1本ですがバスがありました。
最初からそれに乗ってくればよかった~のに。でも面白い体験をしました。
土合駅は、「関東の駅百選」に認定されている鉄道マニアに人気の駅だそうです。
二回に渡る今回の旅行記、最後までお読み頂き有難うございます。
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