8/1 曇り
今日は礼文島をトレッキングする。予定は岬めぐりコースと8時間コースで全長24kmぐらい、結構長いルートだ。キャンプ場近くの香深井のバス停から朝一番のバスで揺られること50分(バス料金は1060円)、スコトン岬に到着した。最果て感のある岬だ。昨日はここで食べた昆布ソフトクリームが一気に溶けるほどの暑さだったが今日は曇って少し肌寒い感じだ。
さて、行きましょう。トレッカーは数組で静かなスタートとなった。前半は丘陵地帯の1車線道路を歩く、白い花林糖のような千島吾亦紅(チシマワレモコウ)がよく咲いていた。車道を離れて途中から笹原の歩道を歩く。
礼文島は花の島と呼ばれる、最盛期は過ぎてしまったがそこかしこに花が咲いていた。北鋸草(キタノコギリソウ)も多く見かけた。鋸のような葉だ。
この花もよく見かけた。釣鐘人参(ツリガネニンジン)
海岸近くには蝦夷河原撫子(エゾカワラナデシコ)が群生していた。
マメ科の花も多い。固有種の礼文草(レブンソウ)と言うものもあるらしい。
丘陵地帯を抜けて海岸線に出た。砂利道沿いに待宵草(マツヨイグサ)が咲いていた。南米原産の帰化種らしい。
しばらく歩くと鉄府(てっぷ)の集落に着いた。利尻昆布が置かれていた。
集落を過ぎて再び山道へ。千島風露(チシマフウロ)が咲いていた。
こんな道を歩いて行く。良い道だ。島の北部は笹原に覆われている。
そして澄海岬に着いた。休憩を兼ねて「銀の龍の背に乗って」を聴いた。今日は1回だけ。
春は菜の花 秋には桔梗 そしてあたしは夜咲くアザミ、と中島みゆきはアザミ嬢のララバイで歌った。
(追記)この花はアザミ属ではなくトウヒレン属のようだ。
うーむ、なんの花だろう。
紫陽花の仲間の糊空木(ノリウツギ)だと思う。
錨草(イカリソウ)、花が錨の形をしているからそう呼ばれる。
礼文島は山火事によって森の大半が焼けてしまったとのことだが、島の西側に昔からの森が少し残っている。その森を抜けるともうすぐ海岸だ。海岸の崖は斜めになった地層がむき出しになっていて大地の躍動を感じられる。
何度か見かけた8時間コースの道標、ここを下れば海岸に出る。
急峻な崖の道を下って海岸に出た。何かの機械の一部だったと思われる鉄の塊、打ち上げられたのだろうか。
しばらく海岸線を歩く。強い陽射しに素肌がヒリヒリする。
20分ほど歩いて宇遠内と言う小さな集落に着いた。APEと言うバイクが置いてあったのでここから車の通れる林道かと思ったら歩けども車道がない。この集落へのアクセスは徒歩か小型船のみだったのだ。すると背後からバイクの音がした。APEに乗ったオバちゃんが草をかき分けて走って来た。そしてこの坂道をAPEで駆け上がって行ったのだ。もちろんこの林道は許可なしにバイクで乗り入れてはいけない。
そこから数キロ、キャンプ場まで戻った。24kmを7時間だったから良いペースだった。
夕飯は街で食べようと決めていた。夕方17時ごろのバスで香深に向かった。日に数本しかないバスの最終便だ。
香深の温泉うすゆきで汗を流して温まったらビールと海の幸を目指して昨日訪れた漁協の直営店かふかに向かった。すると団体客による予約であと数時間は席がないと言う。そんなに待てないので近くの「ちどり」と言う炉端焼きの店の暖簾をくぐった。
帆立、つぶ、ちゃんちゃん焼きを頼むも帆立とつぶはなかったので、たこ串をお願いした。もちろん生ビールもホッケは今が旬とのこと。ちゃんちゃん焼きは初めてなのでお店の人が焼き方を教えてくれた。焼けるのを待っている間にジョッキが空になった。
ホッケもたこも新鮮で甘い。油ののったホッケを焼けたところから崩して味噌とねぎと絡めて食べる。干物のホッケとは一線を画す美味さだ。たこ串は大きな吸盤を取り揃えたもので柔らかい歯ごたえがある。それらをつまみに次のジョッキもグイグイといけた。そうこうしているうちに席は満席になった。カップルが入って来て席がなくお店の人がお断りしていたので相席いいですよと伝えた。ふたりにホッケとたこはお勧めだと伝えた。二人は新婚で旦那さんが旅好きだと言う。そして南の離島や北海道の話をひとしきりした。
今日は身体がエネルギーとたんぱく質を欲している。調子に乗って締めにカツカレーをオーダーした。ふたりにさよならを言って店をでた。キャンプ場まで約5キロ、海沿いの道をテクテクと歩いた。すっかり暗くなった海と空の向こうに利尻山が浮かんでいた。
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