YUKI

言語、言語で表現できることすべて

言葉の綾 と 悪問

2007-10-05 00:28:52 | Weblog
....You tell us not to hurt others,
but you do things you tell us not to do....

この英文について、thingsの内容を日本語で説明させる
問題を作ったら、95%の生徒が
「他の人を傷つけるな」と解答しました。
これを0点とすることに難色を示した者がおりまして、

「言葉の綾に過ぎない。生徒がかわいそう。
 こんな問題が大学入試に出たら、その大学に文句をつける」
…のだそうですw

作題者である私は「これは悪問だといいたいんですね」
と確認したら、違うというのですよ。変ですネェ。
「言葉の綾は大事でしょ。東北大学にもこんな問題はありますよ。」
と言っても、聞く耳もちません。

どうなんでしょうね。
「you(この場合は「大人」)のすることはなんですか?」
と訊いてるんですけど…
なぜ、「他の人を傷つけること」と解答できないのでしょう?
そして、これは単なる言葉の綾かねぇ?

要するに、本文に書いてあることを 丸写し する程度の
発想しかない生徒を大量に作ろうとしているのでしょう。

ちなみに、下線部について、本文に沿って具体的に説明せよ。
という問題を出したら95%が「説明」せずに、下線部を単純に和訳していました。

和訳と説明の違いが分からない生徒たちなんです。
これは、教えない教員の方が悪いと思うのです。

「こういう設問もある、ということは
 なるべく早い時期に示しておくべきで、
 生徒ができないなら、指導した我々が深く反省すべきでしょ?」
と説教?しておきますた。

国語教師とは、よく「解法」について話すのですが
国語の解答でトップ校と2番手校の違いは
「文末表現で減点されるか、どうか」も大きいと言ってました。
単純な例で言うと
「Aはどういうことですか?」という質問には
「Aは~ということです」のように、
質問の形式に合わせた解答をすることなんですね。

それにしても、こんな基本的なこと…
「ゆとり」なんだろうな。

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