土曜日(10日)にホナミちゃん親子がつむぎの家に遊びに来ました。前日、ホナミちゃんとお母さんがつむぎの家にやってきて、明日(10日)遊びにきていいかと目を輝かせており、楽しみにしていました。
明け方から雪が降り続いていましたが、9時過ぎには止んできて、小学3年生のホナミちゃんを頭に1年生のショウキ君、3歳のサッちゃんとお母さんがやってきました。そこで、この冬に整備したばかりの小川や旧棚田を案内しました。川が目に入ると早速ホナミちゃんとショウキ君は川に下りて遊び始めました。
南尾根口の丸木橋から上流に来ると、ホナミちゃんは石に生えていたコケに興味を示し、ショウキ君は木肌が半分はがれた小枝に見とれています。
この日も川の水は冷たく、私は手袋を離せないでいましたが、ホナミちゃんは素手で水の感触を楽しんでいるようです。
ホナミちゃんは、 豆のような形のコクサギの実を見つけ「これなんですか?」と、水の流れでえぐられた川の窪みをのぞいては不思議がり、 上を見上げては杉の木の葉からのこもれびや滴り落ちるしずくに気づき、自然の中での興味・関心は尽きませんでした。ショウキ君は、川の上流へと一人でどんどん移動していきました。
川の上流域で、ホナミちゃんとショウキ君が二人並んでジイーと川の流れを見つめていました。二人の瞳には、どのように映っていたのでしょうか。カメラのファインダー越しには、自然の中にゆったりと身を置く、二人の優しい表情が映っていました。後方には今朝降った雪がうっすらと積もっています。
川べりから林道に出ると、ホナミちゃんが小さな木の切り株についていたキノコ(キクラゲ)見つけ、「これ、なあに?」と聞き、「これはキクラゲといって食べられるキノコよ」と教えると、お土産に持って帰りました。
ホナミちゃんは、森林整備で間伐したばかりの真新しい杉の年輪を数えています。その側で弟のショウキ君がお姉さんの行為をじっと見つめています。
らせん状にツルが絡んだ杉の木肌を見てホナミちゃんは驚きの声をあげています。足元に転がっているフジヅルは、杉の立木に絡まっていたツルを切り落としたものです。
ショウキ君が、整備地に転がっていた4mほどの長さの和竹を、持って帰ると言いだし、兄弟3人で山から降ろしてきました。
途中、棚田の栗の木で足を止め、ショウキ君は木登りを始めました。ホナミちゃんは今度は木の枝に生えた緑の苔に興味を示し、しっとりと水を含んだ苔を指で押しています。
サッちゃんは、コケの胞子についた輝くしずくを「きれい!」と指さしています。このときは、ホナミちゃんは、お姉ちゃんの顔になって、優しくサッちゃんと一緒に見つめていました。
ひとしきり遊んだ後、つむぎの家に戻ることにしました。「さあ帰ろう!」と言ったとたんにショウキ君は自分が見つけたワダケを持って駆け下りていきました。その後を追ってサッちゃんとホナミちゃんが走っています。
お昼を挟んで、午後からは山から運んできた竹で竹細工。
ショウキ君の要望で、そうめん流しの道具、たけばし、竹コップをつくり、ホナミちゃんは弓を作りたいと言いだし、一緒につくりました。
二人並んで出来上がった弓で、どちらが遠くまで矢が飛ぶか競争です。
ホナミちゃんが飛ばした矢が遠くへと飛び「ヤッター!」と歓声を上げています。ショウキくんも負けじと頑張っていました。二人とも"ロビンフット風"に竹で作った矢筒に矢をいれて、弓の名人に成りきっていました。
午後の3時を回っても子どもたちの興味と遊びは尽きないようでしたが、また来ることを約束して、3姉弟は帰宅の途に就きました。
子どもたちの感性に刺激されながら、寒さを忘れて久しぶりに遊んだ休日でした。