大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

冬越しの木々 ~冬芽と葉痕  その20

2012年03月10日 | 樹木

2012_0307_165240p3070138

ミヤマガマズミの冬芽(花芽)

ミヤマガマズミの花芽は赤い芽鱗で覆われ、内側の芽鱗には毛が生えていて暖かそうです。今にも中から花の妖精が出てきそうですね。

2012_0307_165400p3070143

ミヤマガマズミの葉芽と葉痕

葉痕は、三角形で目がつりあがった顔に見えますね。上目づかいで葉芽の生長を温かく見守っているようです。

Photo

ミヤマガマズミ(スイカズラ科)

ミヤマガマズミは、高さ3m位の落葉低木、果実は秋に赤く熟し、食べられます。

Photo_2

コハウチワカエデの冬芽と葉痕

コハウチワカエデの冬芽は、膜質鱗片に半分ほど覆われ、暗紫色の美しい冬芽が互いに向き合い、ヒソヒソとささやき合っているようです。葉痕は三日月形で細く目立ちません。

2

コハウチワカエデ(カエデ科)

コハウチワカエデは、葉の形を鳥の羽で作った小型のうちわに見立ててこの名があります。樹皮は白っぽい褐色で縦にすじ状の浅い裂け目が入っています。

2012_0307_163357p3070131

ヤマザクラの冬芽と葉痕

ヤマザクラの冬芽は、水滴形で芽鱗の先が少し開いています。葉痕は半円形で維管束痕は上側に寄り、丸い目のキョロちやんです。

Photo_5

ヤマザクラ(バラ科)

ヤマザクラの樹皮は赤紫色を帯びた褐色で横長の皮目が目立ちます。この樹形は風雪に耐えてきた歴史を感じます。見上げるような高木のヤマザクラの花を愛でるのは難儀ですが、ヤマザクラで覆われた山容の景色は、幽玄ですね。

輝く命を秘めながら、今は沈黙の存在である冬芽、来たるべく春にはどんなすてきな命の輝きを見せてくれるのでしょうか?