ハナサナギタケ(バッカクキン科)
雑草でうっそうとしたビニールハウスの周りの草取りをしていると、ツユクサの根に絡まって顔を出したキノコ。
チョウやガの幼虫の蛹から発生するハナサナギタケという冬虫夏草でした。
真っ白な菌糸に包まれた蛹から、淡黄色の分生子柄が束生し、木の枝状に広がり、動かすと先端の白色状の胞子が舞い上がりました。
水で土を流してみると、3センチ程の大きさの蛹の姿が見えました。
たくさんある冬虫夏草の中でも、薬用のあるものは数種と限られるようですが、ハナサナギタケには、最も高い薬効成分が含まれ、生きている蚕で人口培養された抽出エキスが加工され、若返りや自然治癒力を高める機能性健康食品として販売されているようです。
蚕は、桑の有用成分を体内に蓄積し、「シルク」という素晴らしい天然繊維を創りだす働きからも、蚕の蛹からの人工培養したハナサナギタケの薬効、興味をそそられますね。