大小迫 つむぎの家

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”クロメンガタスズメ”が北に出現

2013年09月03日 | 昆虫

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クロメンガタスズメ(スズメガ科)

ビニールハウスで栽培しているナスに10センチ近くもある鮮やかな緑色をした大型幼虫がいました。初めて目にしたイモムシでしたのですぐに調べてみますとクロメンガタスズメの幼虫であることがわかりました。

クロメンガタスズメは、南方系のガで分布域は九州以南だったのに、近年の温暖化の影響もあり、関東でも確認されるようになったそうですが、東北にまで北上してきたようです。


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尾がS字に曲がったこの大きさのクロメンガタスズメは終齢幼虫かと思われますが、この大きさになるまで気がつかなかったとは我ながら驚きです。ナスの葉裏にいる姿は植物と同化して目立ちませんでした。


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食べっぷりがよく、「蚕」を思い起こすほど見る間にナスの葉を食べつくしていました。上部のナスの新芽は丸坊主です。ナスの下には直径5ミリほどの糞がゴロゴロ転がっていました。

名前の由来ともなっている成虫のメンガタ(面型)にも興味が有りハウスで成長を観察することにしました。

発見してから数日後、突然姿が見えなり、その後、土に潜って蛹になることを知り、後の祭り、到底潜ってしまった幼虫を見つけることはできないだろうと、発見した時点で土を入れた飼育箱で育てればよかったと後悔しました。


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ところがその後、今度はトマトの葉を食べている黄色型のクロメンガタスズメの幼虫を発見。


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クロメンガタスズメの幼虫を下から撮った姿ですが風変わりな表情ですね。

今度の黄色型の幼虫は、トマトの枝を入れた飼育箱で育てることにしました。


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その後、ハウスの中の草取りをしていると偶然にも最初に発見したクロメンガタスズメの幼虫を見つけました。土を固めた丸型の巣の中でツヤのある赤茶けた蛹になっていました。

蛹を巣に戻し、土ごと飼育箱に入れて蛹が羽化して成虫になる日を待っています。

温暖化による地球環境の異変が問われていますが、南方系のクロメンガタスズメが温暖化によって岩手にまで生息域を広げているとしたらこれも切実な問題ですね。