こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

忘 れ も の

2011-10-02 08:47:11 | Weblog
バブル経済を国が潰したあと

国会が採用してきた経済対策のすべては

悉く無効であった

失われた十年は倍になり

国民の暮らしは

より切実なものになった


有効な対策が講じられていたのであれば

景気の回復は

とっくの昔に成就されていた

経済を知っていると自認していても

その知識を活用することができなければ

無知と同じことである


実態としての経済のあり様のもつ意味を察知できなければ

政策を正しく立案することは

できない

国の劣化には

当然ながら原因というものがある


経済力学を知らない者が

政策を立案すると

所期の成果を得られない

という結果を延々と招く

ついには

国費を無駄にして

損失だけを積み増す

という誰も望まない経過を

引き寄せる


景気の長期的低迷は

あれから

20年の長きに及ぶほどまでになった

この期間に講じられた景気を浮揚させるためのあらゆる政策は

国富を徒に漏出させる

という粗末な結果だけを生み出した

その総額が

1000兆円の大台付近にまで近づいている


債務の増加を生み出したメカニズムを調べておかなければ

同じ過ちをこの先何度でも繰り返す

負債総額は減るどころか

増える一方という状態を続けざるを得なくなる


実効を上げていない新年度予算は

直ちに廃止しなければならない

傷口があいているのを放置したままで

経済活動を外部から勝手に刺激すれば

出血は止まらずに

却って激しくなってゆく

やがて貧血を経て

失血による

死を待つばかりの状態へと陥る


国民は長期の困窮生活で大いに疲弊し

デフレがその貧困を加速する

安易なインフレ政策への転向は

開いている傷口を

もっと押し広げて

症状をより悪化させるだけのこと


意味のない分野の予算から

意義のある分野へと

予算を振替えていかなければならない

それには

実績を逐一検証し

効果を確認したその上で

有効性を毎年公表する必要があった

効果を確認しない予算配分は

今年も横行を続けるようだ


国家予算の分配とその交付は

実績に基づいて為されなければならない

問題の所在が曖昧なままになっていると

政策判断の根拠もあやふやなものになる

国費の漏出を当然の経過として放置していたということが

未来の国民に多大な債務を引き継がせている

同じ行為を繰り返し実施させているのは

現実認識ができなくなっていることの証佐

己の愚かさを知らずにいると

行き着く先の破局は急速に近づく


国会が着手するべきことの第一は

健全な予算配分でなければならない

それには

正しい認識に基づいた政策判断が

為されている必要がある

この前提となる条件を

実行したという記録はない


国会から正当性を失わせているものの正体を

いま突き止めておかなければ

国民の負担を高めて

生産性そのものを低下させることになる

消費性向が低下するのだから

生産は抑制される

創られたものは値を下げてでも

売却し

換金しておかなければならない

利益を引き下げてでも

資本を回収しておかなければ

次の生産が成り立たない

こうしてデフレがデフレを呼ぶサイクルが

生みだされていったのだった


この収縮型のスパイラルは

僅かな変化で

大きく転換する潜在能力を秘めている

ベクトル量とは

制御することができるという意味をもつ

僅かなきっかけで反転することが ある

成果が上がっていない事実の裏には

認識の誤りが潜んでいる

事実認識が正しいものであるならば

対策は奏功し良好な成果が得られる

結果を見れば

判断の当否は定まる

国会は謙虚でなければならないのだが

無知に気付かないという連綿たる経過をみると

白痴化したと断じざるを得ない

過ちを正しく知ることこそが

未来を開くための転換点

瞑目したまま牢習にはまり込んでいると

不健全な仕組みを保守することに命をかける

実に愚かな国となる

巨額に達した債務残高の数値は

国会の愚かさを

国民に訴えるためのその指標であった


どんなに知識量が豊富であっても

それを正しく使うことができていなければ

白痴とおなじ

現実をまるで認識していない国会を

国民は

どう適切に呼ぶのだろうか

増え続ける二酸化炭素は

環境対策を誤った結果として与えられたもの

同じ対策を踏襲し続ける行為は

愚かとしか言いようがない

愚昧な選良を戴かざるを得ない国民は

困難な状況に耐え忍ぶ以外に選択肢をもたない

制度欠陥は

紛れもなく白痴化した国会の産物である

ヒトが生み出したものは

当事者が始末する

というのが決まりごと

問題というのは

おきている事実に対する

大いなる無関心

考える力を養ってこなかった教育の

忘れもの
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お と し 穴 | トップ | 水 素 爆 発 ① »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事