こ と の 端

散文でロジックを
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因 と 果 と

2019-03-24 09:28:13 | Weblog
自然界には存在していなかった

交流電流を

電力供給システムの基礎

としてきた文明の歴史

というものが

巡り巡って

温暖化現象を定着させるに及び

気候変動を加速する

という世界規模の憂慮

をこのところ一団と

募らせる時代がやってきた


交流電流は直流電流とは違って

人為的な操作

を意図的に

加えなければ

生み出すことができない


交流電流は

右に向かって流れる電流電圧



左に向かって流れる電流電圧

とが

綯い交ぜになることによって

はじめて生み出せる


磁石の配置を工夫すると

互い違いに流れ方が変化する

二つの異なった電流電圧を

定常的に生み出すことが

制御裏に可能となる


その事実を物語っているのが

正弦波

と呼ばれている交流電流に特有の

あの波のカタチ


山型の部分を占める電力と

谷型の部分を占める電力

とが

毎分三千回切り替わっている時

50ヘルツの交流電流

を供給する能力をもつ

交流電源

が成り立っている


流れる電流電圧(電力)の向き

が交互に入れ替わることから

交流電流

とそのように呼ばれるようになった


電流の向き

が切り替っていることを示す指標

が周波数

発電機の回転力が

不安定化すると

周波数変動が起きるのだ


複数の周波数が

その結果

単一の導体(電線)

に混在する状態が発生する

このような複合状態にある電力は

発火する惧れが多分にある

電力として無効であるだけでなく

危険性が高く

要するに使い物にならない


このリスクをゼロにしておくためには

常に波の位相が

正確に一致していなければならない

という条件に交流送電システムは

常に拘束されている


交流電流を文明が選択した

ということが

周波数の位相制御を

安定化させておくための義務

を電力会社に課している

ということなのだ


発電機の回転数が変調を来すと

複数の周波数を内包した

交流電流を許容せざるを得なくなる


そのとき

電流と電圧の制御

を逸脱した状況が

突発的に発生する


ブラックアウトは

その結果とてして起きる

送電システムがもつ

固有の変化の一つ


電力会社には

発電機の回転数

を些かでも変化させてはならない

という絶体的条件の下

で電力供給を

事業として行っている


このため

メガソーラーやウィンドファームを

どれほど大量に普及させても

化石燃料の消費量を

減らすことが

些かたりともできなくなっている


この交流長距離送電

という条件が

京都議定書が定めた

CO2削減目標の達成



世界中がこぞって取り組んでいた

二十年間を通じて

切なる期待を裏切りつづけることとなり

大気中の二酸化炭素濃度を

却って大幅に増やしてしまった

という事実

を先般確定させてしまっていた


この一連の不毛な経過が

パリ協定の成立を急がせた

だがその合意内容は

実現不可能なもので

永遠にあり続ける

周波数を保っているためには

絶えざる燃焼が

必要条件となっているからだ


問題の本質を

正しく理解していないと

判断を誤って

資本と時間とを

徒に喪失するだけ

という

既存の温暖化防止対策と

何らかわらないものと

ならざるを得ないのだ

パリ協定に新味はない

ことなど

既に立証されてしまっている


問題認識能力の欠如

はその濫觴を辿ると

交流電流の意味を

正しく理解していないこと

へと辿りつく


交流電流を成り立たせている周波数

の意味を考慮しないで

電力消費を一方的に止めたとしても

二酸化炭素の排出量が減る

道理など成り立つ筈がない


この事実が

気候変動を

これから危機的な状況

へと短期間で

強制的に落とし込むことだろう


火力発電の存続

を文明が容認している限り

温室効果ガスの排出量が減る

という理屈は成立しない


交流電流のメリットは

磁場変化が量的に高い

ということ

そこで起電力を高める効果

が楽に得られる

というその点にあるのだ


起電力は磁束密度と磁場変化

の割合で決まることから

磁束の制御と回転力次第で

任意の交流電力が取り出せる

というところに

直流電流にはない

特徴的なメリットがある


環境負荷のない

つまり燃焼工程を排除した

交流電源の開発

を急ぐことこそ

失った麗しい地球環境を

復元するための唯一の手段


交流電流についての情報を

電力業界が未だに隠し続けている

ということが

温暖化を加速させてきた

たった一つの動力源


誘導法則を活用すると

電流を増幅することが

容易くできるようになる

資源効率を重視した結果

単一の電源で

北海道全域を供給対象としてきた

その選択の根拠

となった合理性の高さこそ

地域全体を一斉に暗闇化

してしまうこととなり

復旧を遅らせて

徒に長期化させた

その最大の理由


環境対策としての再生可能エネルギーや

省エネ節電行為ほど

無駄な投資行為は見当たらない

却って状況を悪化させてしまった

だけなのだ


この現実に

学ぶことができなければ

温暖化による気候変動は

近い将来急速に進み始める


交流電流についての

基礎的な知識がないと

直流電流と変わりない

とそう勝手に思い込み

誤った判断に基づいて

不正な結果を喜んで

手に入れるサル

と等しい昏い文明

を誕生させる


思考力を涵養しない

学力重視の画一的な高等教育が

環境異変を放置して

生命の多様性を

緩慢に奪い去る起源

となったことに気付いたとき

突きつけられた不可逆性に

文明は遅れて

漸く青ざめる


直流と交流との違い

を弁別せずにいた

ということが

止まらない温暖化

の生みの親


電力業界の利益誘導型体質と

教育制度の知育偏重型体質とが

問題認識能力を急速に喪失させ

あらゆる環境対策から

実効性を悉く

奪い去っていく

この拙い現実に

文明は相変わらず

まだ一向に

気付かない
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