こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

か け ひ き

2015-05-31 07:16:34 | Weblog
世界中の政治指導者に

政治資質

というものが不在

となっている時代には

国家は

それぞれに定められている

その方式の通り

勝手に衰える


世界の現状は

逼迫した状態にあり

どこを向いても

不安定な世相

を反映して

未解決の課題を

あまた積み残す

様相を深めつつある


健全な判断能力というものは

浩瀚な思考

の裏付けに基づく

合理的な選択

の関与



を前提とする


思考力は遊びを通じて養われ

その経験の累積が

交渉事の場で

取捨選択を容易にし

意識を進化させ

納得のいく解

を見つけだす

糧となる


日本の国会では

いま

複数の隣国から威圧された

というだけのことで

憲法解釈を

柔軟にするための算段

を整えようと腐心し始め

状況の変化

に即応できるよう

予め行動の制約を

最小限のレベルへと

引き下げるよう

内閣が旗を振る姿が

顕著となった


今では

特定の勢力による

身勝手な法解釈



独善的に通用する

という風潮さえ

通用する

時代となった


幼少期に於いて

熱心に遊ぶための時間

を捨てるよう

周辺から一斉に迫られた子供たちは

知識量で個人を差別化する

という習慣を受け容れ

自らの本心が決して望まない

進学と就職を容易にするための

教育制度へと

率先して組み込まれていくことを

社会から求められていることに

異を唱えず

自発的にシステム内部へと

突入していくことが

教育の眼目

だと信じ込まされている


高等教育を受ければ受けるほど

知識の量は応分に増えるのだが

それがもつ生来の本義

を考慮するための時間が

反対に顧慮されなくなっていき

思考力を錬磨するための工夫

を凝らす機会を減され

自動人形

のように

社会制度を構成する一成分

へと自らを他動的に追い込んでいく

生活を是としてきた


一元的に標準化された

単一の

思考

を互いに確認し合うその過程で

判断の正当性を

自発的に納得する

という習慣が

東大紛争後の教育改革の結果として

作りあげらられてきた

学生は教育制度に対して

必要以上に従順となり

批判精神をもつ自由を

手放した


いまでは

世界に誇るべきその憲法を

国会が骨抜きにする

その方法を編み出すことに成功し

戦闘能力を国が身に着けていながらもなお

戦力の不保持を内外に誇っている

という奇異な政治姿勢を一般化させた


指導者がもつべき

判断能力に有効性が不在なら

望ましからざる結果を

ひとり善と信じて

勝手に導こうと努めようとする

経過を残す


先の大戦の開始

がまさしく

そうだった

その終焉が被爆体験の強要だった

ということが

独善の結果として今に残された


歴史の経過がもつ意味を

とりわけ

日ノ本の民は

自戒するようになったのだったが

戦後70年となる今年

顛末を忘れて

居丈高に振る舞おうと努めるその姿こそ

ま こ と に あ は れ


開戦前夜

補給路を連合国によって

すべて断たれた当時の日本が

国際連盟を離脱して

真珠湾攻撃を行うようになったのは

日本包囲網を設えた当時の米政権

の思惑に

ものの見事に嵌められてしまった

指導者たちのもつ自意識の高揚



それを齎した認識不足

の相乗効果による

不毛な結果


アメリカはそれと同じことを

ウクライナを巡るロシアに対して

またしても

実行した


国会の成員の多くは

核の傘がなければ

不安で眠ることもできない

ほどの心配症を患っている

脅されると

心細さでいっぱいになる

というありさま

は国民のよく知るところ


臆病者は真っ先に身構える

それこそが弱点の所在を

如実に教える行為なのだが

頓着せずに

勝手に反応してしまうからこそ

虐げられる身分となることを

周囲から迫られる


いじめの構造と

それはよく似ている


遊びを通じて駆け引きの機微を鍛えられてきた

諸外国の政治指導者たちとは

較べものにならないくらい

駆け引きを鍛錬する機会を

日本では教育制度が奪っていた


敵が不在

という長い時間が

外交交渉をするための能力を

この国から奪ってきた

想定外の反撃を受け

面喰ってたじろぎ

うろたえてしまう

のは弱き者の通弊なのだ


たとえ世に優れた憲法

があったとしても

それが優れた武器になる

ということをまったく理解しようとせず

力で世の中を平定してきたアメリカに

ひたすら頼る

コバンザメ様の

依存する暮らしで

これまで満ち足りてきた

そこには自立志向という国の姿勢は

微塵も窺えない


中国に公船による領海侵犯

を有効だと思わせてきたのは

日本側の姿勢にある

戦略思考の不在と

それによる軟弱な態度


単純極まりない威圧目的の脅しにさえ

震え上がり

実績のある憲法すら変えてしまいたい

と思わせた中国のとった戦略は

日本政府がもつ固有の弱点を

率先して詳らかしてみせた

という点で

有効なものとなっている


臆病者は己の弱点

をよく承知しているが故に

その部分を真っ先に隠そうとする

だが

その行為が

ウィークポイントの所在を

敵に自ら明かす

ということになるのを

遊びを通じて培ってきた戦略思考で

見通している相手にとって

却って増長させる最大の動因

ともなっていることに

まだ一向に気づかない


日本の政治家が臆病風に吹かれていると

最もされたくないことを

相手の国は好んでする

駆け引きとはそういうこと


臆病者にとって

平和憲法は

弱点としてしか

目に映らないものなのだ


同じ弱点を

攻撃ツールとして使えば

相手の土俵を変える効果が

すぐに得られる

同じ土俵で戦っているうちは

膠着状態へとはまり込み

力による消耗戦へと

必然的に発展する

このパターンは

歴史の通例となっている


憲法解釈を柔軟にする

という日本風のアレンジは

政府の脆弱性を却って鮮明に露呈させ

国民を一層不安な状態へと

追い落とす


その効果が顕著であればあるほど

同じ内容の攻撃を

相手の国に繰り返し

執拗に

続けさせることになっていく


相手の弱点を知れば

戦況は逆転する


力に対して力で応じていたのでは

過去の歴史を繰り返えすのみ

不毛な結果にしかならないことなど

避け

経済発展を共に目指す立場へと戻るなら

小異に拘る必要は

消滅する


戦略意識のない政府を

威圧すれば効果的

だと相手に思わせてしまったということが

対米依存をより募らせ

真の独立を

日本政府に遠ざけさせた

最大の原因


戦後復興の途上で

フランスの大統領となっていた

ド・ゴール将軍は

貿易代金の決済を

アメリカの通貨であるドルではなく

正貨としての金でするよう

兌換をアメリカに求めた

貿易大国であればあるほど

金の保有率は自動的高くなる

ドルを基軸通貨の地位から追い落とし

フランを基軸通貨へと昇格させる効果が

短期間で得られる

という点に着目したことが

後のドルショックへと繋がっていくことなり

アメリカをして金本位制から

一方的に離脱させた

そのきっかけとなったのである


物理戦へと持ち込むのではなく

頭脳戦へと持ち込んだ

ということが

アメリカに青天井で

ドル通貨の発行を

可能ならしめた


知識の量をどんなに高めても

高度な政治判断など

およそ俗人には不可能

知識の質的向上が

国際経済の発展に寄与した

という事例に学ぶべきだろう

金本位制は特定の鉱物資源の絶対量

という上限に資本の移動を縛っており

経済規模を拡大することに

限界を与える元凶となっていた


ド・ゴールの頭脳的謀略と

アメリカのそれを超えた知性とが

70年代以降の国際経済を

急速に発達させ

信用経済を生み出して

制限のない金融市場による

活発な市場経済化を

短期間で成り立たせるよう

はたらいた

まさに勿怪の幸い

というべきことであったのだが

それが資本の論理を追い詰める契機

となっていくことを

知識階級が

これから一斉に知る

その時が近づいている


途中経過を眺めると

世界は格差社会の拡大に苦しみ

貧困を起源とする破戒活動

を正当化するための信仰を根拠にした

個人の意思によらない

集団的なバイアスを先鋭化させ

社会資本の喪失を急ぐ

様相を次第に強めるようになっていく


武器を持たないという優越性を捨て

武器に手を伸ばすことを是

とするあらたな憲法解釈と

対米依存の強化とで

外圧をカワそうとするその政治姿勢は

あまりも下劣で

且つみすぼらしい


やればできていた

エネルギーの自給自足体制

の確立をなおざりにしてきたそのツケが

安全保障政策の強化を

いまになって急がせる


環境復元能力を持つ

優れたエネルギーの開発を優先していれば

地下資源を巡る軋轢の一切

とは無縁であった

エネルギーコストがゼロ

ならば

あらゆる既存のエネルギーを

その性能に於いて

凌駕する


小さな電力を増幅するシステムに着目すれば

エネルギーだけでなく

必要なものすべて

を自給自足する体制の構築は

夙に実現していたことだろう


国の劣化は

国会の劣化に同じ

国会の劣化は

教育の劣化にひとしい

思考力を鍛錬するには

幼少期に好きなだけ

遊ばせること以外に

有効な方法は

ない


教育の高度化が

国民から思考力を奪い

十分に機能していた憲法に

勝手な解釈を許して効能を狭め

地下資源に執着して

自らを被爆させた国のもつ当該兵器に

国民を頼らせることを

社会通念として一般化させてきた


批判精神の欠如という事態も

思考力の不在が起源

諸悪の根源は

答えが用意されていることしか扱わない

教育のあり方

にある
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 振 り 返 り | トップ | 健 全 な 国 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事