こ と の 端

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応 用 力 学

2018-05-27 07:07:38 | Weblog
柔道なら返し技

野球なら一流打者の一振り

などにそれを見る機会

がある


タイミングがうまく合致したとき

力を必要としない反発力

が顕在化する

パワーなど寧ろ

邪魔

力むのは逆効果

力の入れどころ次第で

非力な選手であったとしても

相手のもつ力が

利益となる


打撃で言えば

最適なミートポイントは

ただ一つのみ

それはヘソの前


体の軸がグラウンドに対して90度

バットのグリップエンドとヘソ

の関係も同じく90度

そしてバットとボールが出逢う

その関係が90度となったとき

反発力が

その一瞬に生まれ出る


バッティングに力はいらない

タイミングと

三種類の90度の関係性が

同時に成り立ったとき

打球は理によって

早く遠くへと飛ぶ


優れた打者の打撃フォームを

スロー再生の画面で見るならば

地面と体軸

そしてバットとボールの間には

強い相関する関係が発生している

ということが分かる


教えてできるようなレベルの技

では固よりない

観察力と思考力

理解力と創造力

更に

情報統合力と回転速度を生み出す

身体能力の高さ

などが同時に

相互作用したその一瞬

のみ

にそれは生まれる

三つのローレンツ力

が生み出すその効果

が同時生成したその瞬間



そのような変化を

引き出すことが可能となる


この方法に基づいて

バットでボールを返してやる

だけのことで

ボールは与えられた自らが持つ

そのパワーで

勝手に

遠くへと飛んでいく

そのとき打者に手応えはなく

力の移転が勝手に起きた

という感触を手に残し

打球の行方を

満ち足りた思いを抱いて

目で追っている己に

改めて気付くことだろう


投手が投じたボールには

飛んで行きたい方向が

潜在的に与えられており

ムリな打撃を強行すれば

凡打となって報いを受ける

この条件をバッターが

無視しなければ

醍醐味は投手ではなく

打者のもの


力んでバットを振り回している

体格の良い強打者は

この感覚を理解することが

最後まで

できない


パワーゲームの覇者が

常に強者であるとは

限らない

筋肉増強を急いで

薬剤に頼ろうとするのは

身の破滅

高い問題認識能力を持ち

観察力と推理力

原因と結果を成り立たせている

そのメカニズムを

仔細に観察するその能力

こそ

が運動選手すべて

の役に立つ


思考力が高ければ

起きている事象の意味を推測し

対応する術

を率先して探りだす姿勢

を生む

この謙虚な態度がヒトを一流の存在

へと導き高める


単純思考が生む

力任せのスポーツは

筋肉増強を促す薬剤

に手を伸ばす誘惑を与えるだけでなく

意図的な反則を仕掛けたり

八百長を謀ったり

することで

勝利の価値を引き下げた輩を

再生産する仕組みを放置させ

身勝手な論理を試合に持ち込み

己の非を認めないどころか

正当化するための強弁

をコトとする

荒んだ展開を呼び起こす


薬物疑惑を未だに払拭できずにいる

ロシアの例やアメフトの日大監督の例

などと

大リーグで今年

大いに関心を集めている

日本から上陸した二刀流選手大谷

との違いは

余りにもおおきい


この差は

頭の使い方で

生じている

どんなに知能が優れていても

使い方に問題があるのなら

良い結果を引き出すことは

できない


運動能力の高さだけでなく

その他の分野に於いても

不遜な態度は

多くの悪影響を

見る人すべてに

強く与える


例えば政治や経済の反応場

などでも

当事者の持つ問題認識能力

のありように於いて

巨大な乖離とそれによる損失の増大を

長期間

生じせしめている

ということが

失われた10年を倍の二十年にし

更にそこへアベノミクスによる

結果不在の空疎な5年が加わったことにより

やがてそれが失われた三十年へと

拡大しようとする

直前

にまでなろうとしている


まことに愚かなること

限りなし


認識能力と応用能力とが

共に不在であるのなら

損失は増大して

国民の苦悶は

トワに残り続ける


あざとさに裏打ちされた

問題のある認識は

悪い結果だけを

定着させるものとなる
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