こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

獲 得 形 質

2018-05-13 10:01:37 | Weblog
ありそうもないことだが

アメリカがパリ協定に復帰

することが

仮にあったとしたところで

温暖化を止められずにいるこの現状

がもつ根源的な理由

を排除すること

は不可能

それができるくらいなら

温暖化現象ははるか昔に

解消されていた


それができなかったからこそ

パリ協定と呼ばれる新しい枠組み

を創設する機運が高まり

猶予期限を今世紀末

以前のできるだけ早い時期

に設定せざるを得なかったのだ


経緯の事実に従うと

温室効果ガスの排出量は

これからもトワに

増加し続ける

ということとなる訳だ


これは交流送電を採用した過去

の決断が

遅れて連れてきたその結果

であるに他ならない


交流電源は

システムに組み込んだ回転体

がもつ固有の円運動量

の維持確保

を絶対的な条件とする


電源としての機能とその恒常性を

常に維持する

という厳粛な制約が

課題としてその時設定され

これが電力業界に

避け難い宿命

というものを一貫して

与えつづけるようになったのだった


電力消費が何らかの理由で

大幅に減ったとしても

タービン軸の回転数を

電力会社は

勝手に減らすことが

そもそもできない

それは交流電流の品位を貶め

使えない電流を生むだけでなく

危険な電気を大量生産する

ことになるからだ


交流電流を成り立たせている

その要素成分の一つ



周波数というものがある

これがよく知られている正弦波

の生みの親


発電装置の回転数が変化して

円運動量が突然変化すると

周波数もまた

同じ比率で

一瞬で変動する

このため電力会社のすべてが

燃焼炉の火を止めることが

まったくできなくなっていた

この事実を見落としていた

ということが温暖化を

止めることができないよう

世界を追いつめた


蒸気発電の宿命として

水を熱して得た蒸気に圧力を掛け

水なら沸騰してしまう百度

の熱

を大幅に超える高温を

蒸気圧に生み出させている


この方法が

蒸気圧の変化を

業界に強く戒めると同時に

タービン軸を回すための強い力



タービン翼に伝えさせている


要するに蒸気機関で成り立っている電源

というものはおしなべて

蒸気圧を常に一定

の状態に保っていなければ

熱運動量を

安定した状態で

維持し続けていること

が要するにできない

ということなのだ


このため消費者が節電に務め

電力消費を自らの努力で減らしたり

或は再生可能エネルギーを

大量に設置導入したりしてみたところで

外部電源が生み出す発電量を

増やしたその分だけ

減っていなければならない化石燃料

の消費量を

却って逆に増やし続ける結果となった


これら一連の事実が

環境測定の結果となって

毎年否定することができなくなった

ということが環境投資の一切が

無駄となって消え去っている事実



年ごとにより一層明瞭にしてみせた


これらずべての無駄な投資が

国際経済の場で

成長するための足を引っ張ることとなり

経済成長を長期間低迷させている

その動力源となって作用する時代を生んだ


この経過のもつ諸事実が

見えていないようだと

省エネ節電や

環境性能の高いその他の電源を

大量に導入していながら

大気中の二酸化炭素濃度を

減らすことがまったくできていなかった

ことの意味にさえ

まったく気付けない事実

を果てしなく再生産する事態を

招かせた


一向に減ることがなく

それどころか却って増える一方

という二酸化炭素濃度を更に上昇させ

気候変動要因をまったく減らせずにいる

この粗末な現状を生み出した

CO2濃度を速やかに減らさない限り

温室効果は増長の一途を辿る


このようにして

環境投資を有効化することができずにいる

現状を成り立たせている条件を探るための

要素抽出と要因分析とを何一つ行わないまま

電力消費を減らせばよい

と一方的な判断を下し

問題を単純化していた

ということが文明の危機

をここに今

連れてきた


交流の高圧長距離送電を実施している限り

地球温暖化という現象は

時の経過と共に

増え続ける一方

とならざるを得ないのだ


直流送電への変更は

グリッド化を可能にしはするにせよ

交流送電ではそれが

できない

位相制御の必要のない直流

になら多少の可能性はあるのだが

それができない交流には

単一の電流を接地点へと導く

一方通行の電力輸送しか

許されてはいなかった


直流と交流との違い

を世界中の知識人たちが

弁別できていなかった

ということが無駄な燃焼を続けている

その知られざる理由

その背後には電力業界による

意図的な隠蔽工作が

跋扈している


直流による電力輸送は

送電効率が極めて低く

損耗が甚だ大きなものとなる


送電で生じる電気抵抗による電流損失

を圧縮するためには

高圧化する以外に

有効な方法はない


電力は電圧と電流の積

であることから

電圧を高めれば

電流の値は小さくなる

だが電力としての全体は

まったく変わらない

高圧化が容易にできる交流

であるからこそ

長距離の電力輸送に於いても

損失を最小化することが可能になった

ということが

電気料金の高騰を未然に防いでいる


長距離輸送を経た高圧電流を

減圧するその都度

電流値は元の状態へと

復元されることとなる

変圧工程で生じる損耗の程度は

たった1%であるに過ぎない

変成の仕組みを工夫することによって

電力を増幅して取り出す効果

なども易々と手に入る


電信柱を繋いで

どこまでも果てしなく

伸びてゆく配電線は

終点がどこにあるのかさえ

分からないほど

電源の補給なしで

延々と

全国の津々浦々にまで

均一にムラなく

きちんと電力を届けている

これが変圧変成工程を工夫することで

得られる電力

を生み出している増幅効果


変電所に繋がる送電線の鉄塔

を見れば

引き込み用の電力線と

再び送電線へと戻すための

別系統の二種類の電力線とが

鉄塔を挟んで

三本ごとに一対

となる仕組みとなっていることが

誰の目にも明瞭に見て取れる


変電設備を介することで

電力を半減させる過程で

電路を分割する際に

50%の減圧を実施すると

電流値が二倍に増やせる

この変圧操作は交流であるが故に

できたこと


変圧装置に付属するコイルでは

周波数がもつ位相は

90度遅れて顕在化する

この後れを復元する目的で

併設の進相コンデンサが

位相の復元を実行する

こうすることで三相交流がもつ

120度の位相差を取り戻すことができ

復元効果を活用する仕組み

をうまく成り立たせている


このようにして変圧と増幅とを

長距離送電の途上の任意の地点で

電力量を規定できるようになっている


需要地にグリッドを構築する

ということは

位相変化で生じる様々な調整

をそれぞれの交点で

円滑に制御する方法が

成立していなければならないのだが

その証拠はどこにも見当たらない


グリッド構造が未だに実現していない

という現状に鑑みると

技術レベルに認識の大きな相違

がみられる

乖離を埋めるために残された

最後の壁

を乗り越えることが

未だにできていない

とそう判断することしか

できない


交流と直流との違い

を弁別していなかった

ということが

問題の所在を自らの手で

韜晦することとなり

周波数とそれに付随する位相の安定性確保

とを同時にやっている交流電流による

長距離高圧送電の

それが宿命となっている


このことが

燃焼炉の火を絶対に減らせない

とする困難な状況を

世界中の電力業界へと

等しく押し付けた


これが環境対策に莫大な公的資本

を毎年投下していながら

大気中の二酸化炭素濃度を

却って増やしてしまっていたことの

水面下に置かれ続けているその理由

背後には電力業界の秘密主義

というその姿勢が蟠踞している


これが世界中の知識階級に

交流と直流とを混同させることとなり

省エネ節電や再生電源の増設

を急がせておきながら

温室効果ガス濃度を

却って高め続けさせてる

不毛な結果

を残す結果を齎した


問題の本質は

交流と直流の違い

を弁別することなく

同一であると独善的に見做してきた

知識階級がもつ傲岸なその姿勢と

判断能力の大いなる劣化

とが引き寄せた知の脆弱化

に起因して派生的に引き起こしたこと


その結果

実効性を失った環境対策を

止めることさえできなくなり

パリ協定という

達成期限を最長で今世紀末

と設定することしかできなくなった

国連の環境部会が

無駄な投資を加速する

という実に愚かな顛末だけを

こうして世に残す事態

となった


思考力を失った知識人ほど

愚かなる存在はない

これこそが教育を高度化させてきた

そのことによって得た

学力水準の高さ

がついに辿りついた荒れた岸辺

とその光景


知識の大量修得は

思考回路を習熟させるための機会を

学習に要する時間

が奪いとったことにより

認識能力の高度化を

却って阻害する結果を導いた


考える力は

ホモルーデンスにとって

遊ぶことによってのみ

涵養されるものなのだ

後天的に獲得した学力信仰が

止まらない温暖化を

地球規模で刷り込んだ

ということになる一連の粗末な経過



文明の危機をこうして

ここに連れてきた


問題の持つ深刻さ

を健全に理解するためには

教育のあり方

を再点検する必要

が先ず第一にある

とする
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする