こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

生 産 効 率

2017-12-03 09:45:07 | Weblog
一向に止まらない温暖化

という現状が示す

長期化した怪異現象とその経過は

文明が直流電流と

交流電流との違いを理解することなく

ただ単に混同している

ことに今尚気付かない

という牢固たるその姿勢が禍となり

環境に対して

不健全に作用した

当然の帰結

に過ぎない


問題の解決を図っていながら

実効性をいつまで経っても引き出せない

という不毛な顛末を導き

損失の山を築いて

経済成長の足を引っ張り

温暖化防止対策が果たすべき役割

を遠ざけて

徒に

問題の解決を先延ばし

するという粗末な経過

を世に残す事態を生んだ


直流電流(DC)は電池電源を起点とし

それによる回路

を成り立たせることで

負荷に対応した正味の電流を

所定の電圧条件で

正確に誘導する

ことを可能ならしめた


ところが交流電流(AC)では

もう一つの電流(オルタナティブ カレント)を

自動的に帯同することとなり

ベクトルを180度異にする

二種類の電流を同時に生みだす

という結果を残した


この形態をとることで

磁場変化の割合を大きく高め

その効果で起電力の制御を

自在に行えるようになった

このときから送電するための方法

である交流が電力輸送の基礎となり

電気製品を動かすための直流電流

を生むその母体となって機能した


性質を異にする二種類の電流の併存

という状態は

とても危険性が高く

電流同士が触れ合っただけで

ショートして発火することとなる


このため一方の電流を

送電端の一方で

予め絶縁処理しておくことによって

電流値がゼロで

電圧だけを具有する

という条件を与えることが

一般化した


これは実数と虚数の関係

として説明できることから

数式で説明する際には

複素数を用いることが

通例となった


実際に存在する電流があるその一方で

電流は不在だが

電圧だけが単独で存在する

という上下に分かれた波形

で電圧振動が描かれる


山型の波に電流電圧があるとしたとき

谷型の波には電圧だけがあり

電流は不在

という波形が現れる


交流電流の波は

山型を示す電圧の分布と

谷型を示す電圧の分布

の双方でなりたっている


この上下に分かれる二つの波の連続が

二次元で表現されるあの

回転角をもつ独特の波形

を成り立たせ

それが電流電圧の変化を体現する

交流電流となることで

長距離高圧送電を可能ならしめ

送電効率を高め

電流損失

を最小化する役に立っている


交流の波形を形作らせているのは

磁石の持つ極性の違い

要するに

それだけなのだ


SとNからなる磁極の違いは

発電機に於いて

右向きの電流を生むその一方で

左向きに流れる別(オルタナティブ)の電流

も同時生成する仕組み

を足り立たせている

この磁極が切り替わるその頻度が

周波数を生み出すことで

交流電流を特徴づけている


毎秒50回の頻度で磁極が切り替わるとき

それは50ヘルツの交流電流となり

毎分3600回の頻度となるなら

それは60ヘルツの交流電流となる

周波数とは要するに

発電機の回転数によって

与えられるものなのだ


このことは電力需要を減らす目的で

どれほど大量に節電したとしても

周波数変動を許容できない

商用電源では

化石燃料の消費を減らすことが

本質的にできない

という事実を立証するための

絶対的な基本条件なのである


火力発電所の多くは

蒸気圧を高めることで

電磁相互作用を生み出している

磁場が生む回転抵抗を打ち消すための

強い円運動の継続を

化石燃料の安定的消費

が支えている

という仕組みが

温暖化を止まらないようにした


節電を世界中で実行していながら

CO2は却って逆に増えていた

その理由は交流送電が

電力輸送のインフラ

となっていたからだった


化石燃料の消費を抑制すれば

蒸気圧は低下する

蒸気タービンの回転力が落ちれば

磁気抵抗を打ち消す力は減殺され

発電機の円運動量は後退する


こうして磁場変化が量的に減少すると

周波数も同じ割合で変化する

このため周波数変動が惹起され

それまで安定していた周波数は

俄かに乱れて不安定化する

こうして化石燃料の消費を節約すると

周波数変動と電圧変動とが

同時生成するようになってしまう

その事実を承知の上で

世界中の電力業界は

地下資源の輸入量を

永久に減らすことができない

身分となることを

エジソンとテスラによる直交戦争を経て

最終的に選び取った

という歴史的経緯が

温暖化を止まらないものにした


乱れた周波数は電力の品位を大きく引き下げ

使い物にならない電力を

意味もなく量産し続ける

この無駄が生む損失と

周波数変動による短絡の発生

という危険性の増加とが

電力業界の足枷となり

温室効果ガスの削減を

実行不可能なものにしただけでなく

業界全体を秘密主義の温床とした


世界中がこのような状況になっている

ということが京都議定書をパリ協定へと

変更させたたった一つしかない

その理由


節電が無効なだけでなく

再生可能エネルギーの大量導入に於いても

地下資源の燃焼量を

減らす効果を

最初から失っていた


交流送電という形態は

どんなに優れた外部電源を導入したとしても

それが周波数変動の原因となる以上

地下資源の燃焼を

量的に減らす効果を

永遠に引き出せないようにしてしまう


周波数を安定的に堅持することが

電力業界の責務

となっている以上

どのような省エネ節電対策も

環境的に無効となり

再生可能エネルギーの設置を

急いでみたところで

どのような成果も引き出せなかった

という粗末な結果

だけがこうして残されたのだった


室効果ガスの濃度のみが

時の経過と共に只管積み上がていく

という仕組みを成り立たせる時代

が文明の本質をこれからも

試し続けることとなる


このメカニズムが

省エネ節電の励行や

自然エネルギーの大量投与では

大気中の温室効果ガスの濃度低減

にはまったく寄与していなかった

という現実の確認を閲して

気候変動要因が生むその危機感を

より一層深刻なものにした


教育の高度化を急いだ

ということが学力の効率化を導き

知識の量的拡大を急がせて

考えるための十分な時間

を惜しむ結果を教育の場へと齎した


思考力の減退は

批判精神の劣化を招き

原因がそれ

と分かっていながら

その生成を制御することができない

という知識階級を世界中に生み出した


地下資源に依らない

運動エネルギーの導出法を見出せば

気候変動要因は

最終的に消滅する

呆気ないほど

それは簡単なことである


問題認識能力の不在こそ

止まらない温暖化と

画一的で定型的

且つ同質的な認識パターン

の生みの親

学力が差別化するための方便

となっている以上

生産性の向上を

最早

期待するべきではなかろう
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする