こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

構 造 欠 陥

2016-05-15 08:28:08 | Weblog
資本制度は市場主義の普遍化へと傾き

富の偏在は

貧困の蔓延という結果を招いた


そこに関与していたのは

ドルの通貨価値を担っていた金

から代わった

量的制限のない

地下資源という名で呼ばれてきた

抽象名詞としての

石油


地下資源が不在なら

電気を生み出すことは固より

内燃機関で動く

輸送を担っている移動体

すべて



ただの

鉄屑


電気製品の総てもまた

電気がなければ

意味のない

箱型の置物


自然界から電気を取り出す方法はあっても

安定供給することは

無論 

不可能


環境性能に優れた電源は

たしかに

たくさん

ある

だが

蓄電装置に電気を貯めておかなければ

必要な時に

必要な量を

取り出すことは

できない

大量に蓄電するには

大容量のバッファが必要だ

それはコストアップ要因

以外のなにものでも

ない


この制約を振り払うことが

未だにできない

ということが

文明に

地下資源の燃焼を

止められないものと思わせ

炭化水素でできている地下資源

の燃焼を四六時中継続させて

温室効果ガスである二酸化炭素

濃度を高め続けさせただけでなく

気体の水の大量生産から



離れられなくさせている


水蒸気のもつ温室効果は

気化熱が証明しているように

地表から熱を奪って涼しさを生みはするものの

上空へと持ち去った地表の熱は

大気を局所的に

温める

エネルギー保存則は

万古不易


地表の熱で蒸発蒸散した気体の水は

上空へ達してやがて雲となり

寒気に触れることで凝固し

重さを得て

地表へと落下する

雨となる


地下資源を燃やすと

このようにして

CO2とH2Oの二種類の温室効果ガスが

その濃度をひたすら高めつづけることとなり

大気が保持する熱を濃縮拡散させ

平均気温を緩慢に

高める結果を地表へ残す


その熱が

さまざまな異常気象の原因

を構成するサイクルを

地球の随所で発生させるものとなる


火力発電所では天然ガスを燃やして熱を取り出し

高めた熱で水を沸騰させ

圧縮して高圧の蒸気をつくる

蒸気を動力源とする発明は

産業革命をイギリスで派生させ

鉄道による大量輸送

を可能ならしめた


蒸気機関車や外輪船

を動かす外燃機関

つまり

系の外部に設けられた釜

で燃焼させて蒸気を作り

高圧化することで

ピストンに直線運動させる仕組み

へと発展させた


その後

係の内部で燃料を直接燃焼させる

内燃機関が開発され

回転効率を高めたエンジンは

航空機をはじめとする

さまざまな移動体を

短期間で急速に

普及させることとなった


その後ガスタービンが開発され

ピストンの直線運動に代わって

円運動を効率よく

且つ

安定的に引き出すことが

可能となった


発電所では蒸気タービンを採用して

高速回転よりも

恒常性の維持を目的とする

蒸気発電が普及することとなり

その方式が発電の主流となった


核分裂反応が生み出した熱で

蒸気を更に高圧化する

というのが

原子力発電の基本動作

発電原理は誘導法則

と呼ばれている古典的なもの


発電機の回転数が乱れると

磁場変化がその影響を受けてふらつき

たちまち

周波数の乱れ

となって電力品位を貶める

電力会社では使い物にならなくなった電流を遮断し

オシャカと呼ばれる売り物にならない製品の生産を

直ちに止める

これが人為的な広域停電

が起きるその実態


商用電力以外の小型電源でさえ

回転ムラの少ないディーゼルエンジンや

ガスエンジンなどの発動機式電源が主流となっており

回転ムラのあるガソリンエンジン式の電源に

大差をつけた


交流電源にとって

回転数の変動は

死活問題にひとしい

この事情が

節電を行っても

発電所の燃焼炉で

化石燃料の消費抑制

をまったく不可能なものにした


温室効果ガスの排出量を減らすことなく

CO2の大気中濃度を

高め続けてきた挙句

三年前の実質で

大気中の二酸化炭素濃度は

ついに400ppmの大台を突破した


この値を百分比にすると

0・004%となることから

たったこれだけの微小な濃度の違い

というものが

地表で多くの自然災害を生み出すほどの

異常気象を発生させる原因となった


大気成分の構成比率は

窒素N2が78%

酸素O2が21%となっており

残りの1%を単原子分子のアルゴンと

微量の二酸化炭素

そして

雲を構成する気体の水や

その他の稀ガスとで

大気圏を成り立たせている


炭化水素を燃やすと

二種類の温室効果ガスが

同時副生されることとなり

その一つであるCO2は

蓄熱作用による保温効果を地表へと与え

H2Oは液化することで雨となり

海洋面積を拡大する主因となる


問題を深刻化させている原因は

紫外線で分解できる二酸化炭素の方

にではなく

自然条件下では絶対に分解しない

極めて安定な化合物となった 



を大量生産するシステムの

文明が生み出した

熱を

止められない交流電源と

それを放置する以外に方法を知らない

無知で強欲な指導者層の怠慢

とが相俟って

身勝手な暴走を生み出し

制御することが

ちっともできなくなっている

この現状に集約できる


何らかの理由で一旦合成された水は

気体 液体 固体へと変わることはあっても

水であることには変わりがなく

環境条件によって

この三態を繰り返しつつ

量を減らすことは

決してない


この水の持つ化合物としての安定性の高さ

というものが

地球を水の惑星

と呼ばせている


地下資源を燃やせば燃やすほど

こうして

自然災害は狂暴化し

降水量は過去の実績を超えて

急増するという結果を残す


先年より気象庁が採用している

過去に例のない大雨

と呼ぶほどの降水量の急増現象とは

原発が停止していたその期間を通じて

生じていた変化


火力発電の稼働率は

その間づっと

高められていた

この事実と

降水量の異常な集中的増加との間には

明確な相関関係が

成り立たっていた


シェールガスの消費量を増やした北米大陸では

洪水の被害が

着実に増加していた

炭化水素の代表は

メタン

CH4

これに燃焼の酸化作用で大気中の酸素が結びつくと

一つしかない炭素は

二酸化炭素を一分子合成するが

四つもついている水素は

二つのH2Oを

大気圏内で同時に派生することとなる


水の大量生産は

温暖化の結果として予告されていた

海面水位の上昇を

説明できないほど急速に

いま高めている


地下資源を燃やす方法から離れることができない限り

地球の海洋面積は広がり

海岸線の総延長距離は

おなじ比率で縮められることとなる

その過程で気候の変動が加わり

異常気象は更に狂暴化し

農作物の収穫量を減らし

魚介類は塩分を希釈させた海面付近から

より深く潜るようになり

水産資源の収穫量を

これから更に引き下げる


海洋生物に多様性を与えていた海流が

その精妙なバランスを失って

消えて途絶えてしまうことになるのなら

海洋生命のみならず

地表にもその影響は

間違いなく

及ぶ


問題が問題として見えていない

ということが

電力消費を人が減らすと

それを生み出していた化石燃料の消費も減る

とする誤った法律を成立させ

名目値で減らしたはずの二酸化炭素が

実測値では逆に増えていた

という結果が地球全域で観測された

問題の本質というものは

実にシンプルな理由から

作られている


考える力が文明に残されていたのなら

子供にでもすぐ分かる

実に簡単な図式

となっている事実と指摘することに

困難はなかった

高い学力を誇る知識階級

のそれは義務

となっていなければならないことだった


止まらない温暖化とは

要するに

教育の失敗

以外のナニモノでもなかった

ということなのである

オソマツなこと

この上ない
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