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こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

有 害 無 益

2016-03-13 10:39:26 | Weblog
金利が上がるということは

インフレであることの

証明

金利の低下がつづく

ということは

その反対の

デフレの証拠


この違いを知らないと

消費者物価だけが高くなり

金利は一層低くなる

という

インフレでありながら

デフレがすすむ

というキッカイな

乖離現象

が景気の復興を妨げる


それはさながら

加速しながら制動する行為

のさま

によく似ている


景気がよくなれば

政策の是非

に関係なく

モノの値段はどんどん上がり

金利は追いかけるようにして

その後ろを随いてくる


インフレ効果を狙ったのが

FRBによる

先の利上げ

金利を事前に引き上げておくことで

国内経済を牽引しようと試みた


過剰流動性を身に帯びて

世界中に分散しているドルが

金利の高い地域へと一斉に向かい

未成熟な市場から

真っ先に逃げ出して

ローカル市場から

流動性の厚みを消し

経済活性に負の圧力をかけ

景気を余計に冷え込ませる

という展開がが

世界中で観察された


中央銀行が量的緩和を卒業して

質的緩和へと戻っていけば

金融政策の自由度は

自動的に高まる


景気が過熱すれば

金融引き締めを行って利率を高め

反対に

景気が軟弱化するようであれば

質的緩和を意味する利下げ

を行うことで

流動性に活性を付与する動因

を与えることが可能となる

状況に応じて

金融政策を使い分ける

ということが

中央銀行がもつ存在理由

の重要な項目の一つ


日銀のケースでは

量的緩和を異次元レベルで行っていながら

マイナス金利の導入

に踏み切らざるを得なかった


アベノミクスと呼ばれるインフレ誘導政策

が成功していたのが事実なら

景気をコントロールする目的で

政策金利を

機動的に

引き上げて

インフレを抑制する

金融引き締め

へとシフトすることが

四年目となる今年あたりから

その兆候が濃厚に窺えるよう

変化していた筈だった


アベノミクスの失敗は

消費増税を合理化する

という目的の不健全性だけでなく

インフレという状況の理解

に根源的な誤りを潜ませていた

という初歩的な認識の齟齬

が招いたものに相違ない


物価が上がることで

インフレになる

と身勝手に即断してしまった指導階層は

緩和マネーを手段とする

円安効果を誘導することに成功し

当時単位当たり80円だった

円の購買力平価を

短期間で半減させてしまい

120円へと50%も

どや顔で下落させていた


輸入物価は五割ほど高くなり

国内市場でも

消費財のコストが

それ以上へと上昇し

消費者は

消費増税と円安効果

の十字砲火を浴びせられ

逃げ場を失って

可処分所得を大幅に減らした結果

GDPの六割を占める消費市場で

マイナスとなる指標を積み上げた


消費財の需要が伸びず

企業が経済政策で生産を拡大しても

在庫を増やしただけとなり

企業の経営に負担となる割合を

増やす結果に終始した


アベノミクスによって生じた一連の経過は

企業の資金需要を低下させる動因

となってその後機能し続けている


企業はそれまで内部留保を積み上げていて

金融機関に依存するリスク

を避けるようになっており

その手段の一つとして

労働環境劣悪化させていったことによって

人件費を中心とする固定費の圧縮を急ぎ

嘗て社会問題として指摘されていた

銀行による所謂貸し渋りや

貸し剥がし

などの粗雑な行為の影響を免れようとして

内部留保の積み上げを

企業の義務と心得

マイナス金利の時代になってさえ

銀行融資を避けたがる傾向を強めていた

その結果

借り渋り

という経過を生み出して

資金需要が新たに生じたとしても

自己資金で賄う体制が築かれていた


元はといえば

国会の不明が

バブル経済に針孔を空け

経済を収縮させたその対策

として

銀行を救済する道を選び取った

という選択の誤りが

公的資本の強制的大量注入を

金融市場で例外なく行わせ

金利負担を強要された側の民間金融機関が

望まない合従連衡を行ったことによって

現在のメガバンクを

誕生させることとなったのだった


公的融資を受容するよう強制された銀行は

その返済を急ぐ必要に迫られ

融資先からの資金回収を急がざるを得なくなり

貸し剥がし

と形容されるほどの

強制的な返済を強要した過去が

内部留保の積み上げを

企業に義務と思わせた


日銀からマイナス金利を設定されていながらも

資金需要がなければ流動性は停滞する

企業の側には兵糧が十分備わっており

融資したい側の銀行と

景気の回復を感じ取れない企業との間とで

資本の貸し借りを巡る駆け引き

が行われる時代が俄かに生じた

ということになる

まことに皮肉な経過が起きていた


大量の不良債権を抱え込んだ金融機関を

国があのとき

潰す決断を怠って

公的融資を実行した

というその判断の誤りが

四半世紀の時を経て

国が市場から報復を受ける

身分となったその次第


国会で生じた判断の誤りが

巡り巡って己に還る

というのはまさしく世の倣い


日銀が導入したマイナス金利というものは

デフレを証明する経過

以外のナニモノでもないのだ


インフレを人為的に誘導できる

と思い込んだ知識階級の浅薄さ

がインフレ目標を自ら遠ざけさせただけでなく

中央銀行にデフレの証明を急がせた

という実に愚かな話なのである


日本の現状は

国会の不明に基づいて起きたもの

政治に寛容な国民が

愚かなる選良を生み出した

ということが

問題の本質

として国民の眼前に横たわっている


知識が豊富にあったとしても

その意味を理解することができていなければ

有効な結果など到底得られない

学力を競って勝ち上がってきた中央官僚に

思考力がなく

論理構成に瑕疵がなければ合理的

だと教育がそのように思わせてきた


判断能力が優れていても

知識量に於いて官僚の支援を必要とする

頭は良くてもその使い方に

未解決の問題を多く残す選良とが

野合することによって

この粗末な現況を国民へと押し付けた


バブル経済崩壊直後の一時期は

不作為の三年

と当時からそう呼ばれていた

現実認識だけでなく

判断能力が共にない指導階層が

事態の急変に狼狽していたあの期間



デフレ経済のそもそもの

生みの親


起きていることの

事実認識に

正当性が担保されていたのであれば

初動の三年程度で

日本経済を再生させることは

十分に可能であった


その後の経済政策が

悉く間違ったものとなったのは

寧ろ

当然の帰結

というべき経過


学力重視へと特化した高等教育は

世界中の優れた指導者たちから

思考力を取り上げて

不正な認識であると意識させることなく

批判精神を失った国民に対して

独善的に振る舞って

誤った経済政策を

いつまでも連ねて

問題の所在に気づけない

という状態にながく留め置いた


国際経済全体を

稚拙で粗雑な判断で

勝手に逼塞させておきながら

自らの責任を顧みることができない

という困った為政者たちの一群を

戦後の高度化した教育が

一貫して今なお再生産しつづけている


止まらない温暖化と

止まらないないデフレ経済とは

共通する一つの原因から

生み出された

双子の魑魅魍魎の首魁

となったある存在が与えたもの

に他ならない


教育の失敗は

このようにして

惑星全体に

強い負の圧力を今かけている


教育の失敗を

個々人が

独自に察知するようになったとき

不具合のすべては

短期間で

おそらく消え去る


批判精神が不在なら

あらゆるフィードバックは

成り立たない

世界の現状はその結果
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