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洗 脳 教 育

2015-07-19 07:50:37 | Weblog
特定の反応パターンを

ひとに対して誘導する

目的



教育される側の

意識を

教育する側が

制御する

ことを洗脳という


偏った方向へとひとを靡かせ

刷り込んだ思考パターンを

疑わせることなく

真実だ

と信じ込ませるその行為が

不正の温床となる例が

このところヤケニ目立つ


最新の事例ではISによる

イスラム教への

偏向した姿勢の強要

が生み出している犯罪行為に

その欠陥の最たる部分が

明確にみてとれる


その少し前には

反日教育と呼ばれる

意図的な方向付けが

東アジアの一部で

顕在化した

という記録が残されている


日本でも同様の刷り込みが

維新を契機として始められ

国家神道を前面に押し立てようとして

廃仏毀釈という名の運動が

明治新政府によって実施されたことがある


仏教が既に文化として定着していたことから

この権威づけに寄与する

と思われたさまざまな変更が

後に

英霊という名の特殊な信仰

へと転嫁していくこととなった


靖国神社がもつ特異な価値は

官軍として戦った日本兵を

慰霊するための社

という意味を

国民へと広く植え付けた


仏教文化に基づく

幕藩体制による統治を経て

大政奉還がなり

仏教から神道へと引き戻す

その契機となったのが

王政復古


神道が定める祭祀を

皇室が厳密に遵守し

国の基幹を形成する骨格を

伝統的に引き継いできた


皇室の威信を

国家の運営

へと取り入れてきた明治新政府が

権威主義を前提とする統治スタイルを

採用したのは

ものの道理


新生日本を確立するための内戦で

官軍となった戦死者を慰霊するために

特殊な神社が創建された

賊軍となった側の戦死者を

祀らない

というのが靖国の姿勢


だが

幕藩体制が取り入れてきた仏教文化は

維新後も廃れずに残り

今では却って隆盛を誇る

ほどの民族性の根拠

を与えるものになっている


国民の暮らしの

奥深くにまで

今では

仏教がすっかり行きわたり

国民の多くが

打ち揃って

ほとけ

に帰依していた

習俗の時代

がつい最近まで

できていた


保守系の国会議員の一部が

今でも靖国参拝

を続けている

というのは

選挙区に残されている

先の大戦による戦死者を悼む

家族の側からの

無言の圧力

を感じ取っているからに他なるまい

官軍として亡くなった多くの兵士を

仏教ではなく

国家神道で悼みつづけたい

とする心境は

まさに

明治政府が志向してきた

維新体制を護持するための

洗脳教育の結果として

国民に

その後与えられるようになったもの


洗脳の本質として

教育する側の都合が優先されている

ことに留意しなければならない

オウム事件がそうだったように

洗脳行為は

宗教と密接に結びつく

信仰心を逆手に取ると

意識を誘導することが

容易にできるようになる


洗脳された側は

その事実にまったく関心というものがなく

英霊に対する追悼を

仏式によらない

神式の

慰霊を望み

靖国参拝へと

保守系の議員を駆り立てる


問題は

東京裁判で戦犯

とされた霊魂まで

そこに合祀し

侵略された国々が

議員による靖国参拝を

批判せざるを得なくした

という

その点にある


与党議員による神社への参拝は

侵略戦争に対する礼賛

と見做されるようになり

対立を際立たせる結果を

招致させている


双方の国民にとって

まことに不本意なこと

としか言いようがない


だがその参拝行為がきっかけとなって

反日教育を国家的習慣

とするようになった

近隣の国々を

却って生み出すことともなったのだ


天皇制は武士による政治を

繰り返し生み出す理由

を与えてきたが

新政府に於いても

また

本質に於いても

伝統的手法を

採用する結果へと繋がった

のは歴史の皮肉


安易に流れた統治というものは

後の軋轢を生む種となる


御所のある都を守護する

検非違使が力をもつようになり

源平の時代を経て

明治維新まで

幕藩体制が続けられてきた


御所に接近することが許された一部の者が

権威の意向を体現する代理者となり

権威主義を正当化していく

という歴史が繰り返されてきた


頼朝が実弟である義経

を遠ざけて

討ち果たしたという史実には

権威に近づきすぎた者が負う

宿命的な破滅

という結果が示されている


武士階級による代理の統治を

幕藩体制と呼び

軍人による国家の統治を

軍政と呼ぶ

この両者は封建主義という点で

共通するあるものを共に具有し

力で他を制圧する体質に

縛られる


保守系の議員が

選出区にある

言わず語らずに伝わる

秘めた選挙民がもつ思い

を意識すればするほど

周辺の戦争被害国を

意図せずに刺激する

行為を善と信じて

繰り返す


国家相互間にできている

認識の齟齬



こうして勝手に

どんどん広がっていくようになり

ついには

安保体制を見直すための

理由

へと発展させてしまうものとなってゆく


洗脳教育を施されてきたひとは

固有の偏り

をその思考パターンへと

自覚なく抱え込む

それが判断の誤りへと結びつき

ISでは信仰を

犯罪を正当化するための手段へと

貶めた


批判精神の不在が

歴史的変化を

連綿と

これまで数多く

産み落としてきた

抜きがたい原因となっている


健全な認識を確保するには

教育に

バランスを保たせておかなければならない

知育偏重の高等教育は

思考能力のない国会と

産業界を同時に産み落とし

国家財政を危殆に瀕する状況へと

追い詰めた


国に認識能力があったなら

国の劣化など実現しない

産業界が学歴フィルターを放置して

判断能力のない指示待ち世代に

優越性を与えてきた

ということが

経営陣から認識の健全性を取り上げて

告発される事態を招き

その一方で

経営不振の状況とを

数多く与える経過を

いま

顕在化させている事実に

誰ひとり学ぼうとしていない


思考力が担保されていたのであれば

正しい認識をそれと自覚することは

できていた

その思慮の無さというものが

モンダイに対する理解を

これまで遠ざけてきた

学習はフィードバックを繰り返すことで

認識の精度をより高める

知識だけの学習は

理解ではなく

薀蓄へとひとをただ単に走らせる


批判精神を涵養するには

思考力を育むことが

なによりも大切な不可欠の要素


誤った教育は

不正な認識を正当化させ

有害な判断を

善と断じて

最終的に

当事者相互を追い詰める


総ての戦争は

独善

の結果として与えられたもの

戦勝国だけが

己の行為を正当化することが許され

時の政府を延命させる


パックスロマーナが

パックスアメリカーナ

の終焉を予告する如く

諸行は無常にして

絶えず変化する


健全な思考力は

まっとうな批判精神を育み

不正な認識を排除する

有効解を手に入れるには

知識が担うその意味を察知して

応用する術を割り出すことが

とても重要なことなのだ

教育の高度化が

思考力を価値のないものへと追いやり

批判精神を奪って

国に壮大な混乱と

それによる巨大な損失

を与えている


知識の量的拡大が

正しい認識より

多数派がもつ誤った認識を

数の論理で正当化させ

国民すべてに

不正な結果を押し付ける


民主主義において

分母となる成分が

多数派となればなるほど

分子成分がもつ認識は劣化する

それは野球でいう打率と同じ

打席数が増えれば増えるほど

打率は下がるものなのだ

量の拡大が

質の劣化となって

現れる


教育がもつ固有の欠陥は

ここにある

民主主義を劣化させてきたのは

学力重視による

選抜を目的とするその教育姿勢

知識量が巨大でも

そのもつ意味を考える力を

育てなければ

どんな成果も残せない

損失だけが

一方的にただ増えてゆく


止まらない温暖化

がその代表的な

失敗の典型


バブルを崩壊させたのもそうだったし

失われた二十年を強いてきたのも

経済認識に対する

為政者の無知に起因することだった


異次元緩和がいまどうなっているか

を一瞥するだけで

実生活の劣化

の意味が浮上する


一切は知に偏った教育

とその高等化



起源を有することなのだ




洗脳とは思考力を外部から奪うこと

教育と宗教とに共通してみられる特異な傾斜の謂
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