経済を学んできたはずの者たちが
20年に及ぶ長い年月のあいだ
日本に備わっていた
経済活力を失わせ続けていた
この結果は実に 雄弁である
この国に劣化を始めさせた
その
最も大きな契機となったのは
1990年4月
に施行された
不動産融資に対する総量規制
という浅慮の逸失を生みだした拙い政策
これが土地神話に基づくバブル経済を潰した
直接の原因
その後続くようになった不作為の時代が
失われた十年
と呼ばれるエポックのきっかけとなった
日本の経済史には
無知をものともしない為政者の
数々の顛末が
深く刻みつけられている
これらの経過をみるだけでも
知識階級がもっていた認識のレベルが
どの程度のものであったのか
ということが
よく伝わってくる
経済に関する基礎的な知識を
実際の場に
正しく活かす政策がとられていれば
バブル化した日本の経済を
軟着陸させる程度のことは
難なくできていた
この事実の存在は
経済を知っていることが
ただしい経済政策に結び付くとは限らない
ということを示していた
バブル経済を成り立たせている構造を
認識していなかったからこそ
経済の血液である
流動性の循環を止めてしまった
ということなのだ
血流が止まれば
システムは活性を失い
急速に衰える
その後採用された一連の対策も
傷口を広げるばかりであったため
結果としてこの国の債務残高を急速に増やし
財政赤字の規模を毎年拡大する一方
という状態へと導いた
そもそもの発端は
1971年8月のドルショック
ここを淵源として
多くの不具合が生み出されてきた
金本位制から一方的に離脱することを宣言したアメリカは
変動相場制への移行を推し進め
石油の取引をドルで決済することにより
金に変わる新たな価値を
国際経済の場に生み出した
あれから40年たった今年
地球では異常気象による自然災害が頻発するようになり
日本では国際市場から逃避してきた外国資本の大量流入で
国が望まない円高が
国際金融資本の手によって
意図的に生み出されるような状態になっている
円高とは
つまり
ドル安政策の結果
を意味することなのだ
それを可能ならしめたのは
1985年10月のプラザ合意
日本の土地バブルは
その時から増殖を開始し
五年ほど経ってから
機能不全へと陥り
その後
ゆっくりと終息した
バブルの崩壊を
知識人たちがそれと理解したのは
はるか後になってからのことである
日本の経済を動かしている人たちの認識のレベルは
この程度のものに過ぎなかった
景気の低迷が続いて
デフレ経済になっているいまの現状は
認識の誤謬が原因となって
国が長年にわたり生み出してきたもの
円高は
外資の流入がおきている
ということを意味する
この日本へと逃げてきた国外からの流入資本を
日本の経済成長に活かしてやることにより
ドルに対する不信任を
希釈する効果が引き出せるだけでなく
日本経済を再生復興させ
国際経済を支援する体制を築くことさえ
可能になる
このチャンスを生かさなければ
ドルに対する不信任で
国際経済は破局へと至るのみ
土地バブルを崩壊させたのは
要素の抽出を怠り
要因分析を蔑にした結果であった
判断がきちんとなされていなかったことが
日本経済に備わっていた活性をはぎ取らせた
といえるだろう
その後
急速に起きた次の円高では
流入してきた大量の資本が
主に企業買収のための資本へ振り替えられた
この時に求心力となっていたのが
外でもないホリエモン
と呼ばれた象徴的人物
外資の隠れ蓑の役割を演じていたのだが
法を逸脱する行為に及び
目論見は呆気なく頓挫した
これら
外資の活用法を誤り続けてきた過去に学べば
日本経済を再生させる方法の存在に気付くはず
度重なる為替介入で
日本が保有するドル建ての資産は急増した
だが
その殆どがアメリカの公債となったため
在外資産を機敏に処分することができなくなってしまった
この資産を
政府日銀は勝手に処分することが
できない
長期債を売却すれば長期金利を引き上げ
米国の金融市場に
少なからぬ打撃を与えることになるからだ
換金が可能になったとしても
ドルを円転しなければならず
みずからが円高の原因となる以外の道は
残されていなかった
世界中の資本が
打ち揃って日本へとやってくるこのチャンスを
むざむざ
棒に振ることはあるまい
経済とその力学を正当に活用する方法を採りいれてやれば
日本は世界の救世主になり得る
有効な投資先が日本に欠けていたのだったからこそ
為替差益を国際金融資本が捻出した段階で
資本の流出がおきるような循環を生みだした
ということなのだ
円高の直後に緩やかな円安が起きていたこれまでの経過は
ドル資本の意図とその所在とを
明確に伝えていた
資本の国外流出がおきないようにするには
日本市場に十分なリターンを保障できる市場があれば
よい
投資が投資を呼ぶ展開を再び築くことができたなら
日本は国際経済を牽引する役割を担うだろう
市場介入という常套手段は
国内経済を劣化させ
貧困とデフレを同時にすすめ
国民全体を疲弊させる
最悪の方法なのだ
輸出産業を保護するだけで片付く問題では
ない
節度ある資本の流入を導くには
収益の還流が
その前に制御された状態で
実施されていなければならない
ドルに備わる避け難い属性
即ち
過剰流動性を日本市場へ呼び込むことにより
世界中から押し寄せてくる金融業界からのエネルギーを
経済再生の手段へと転換させる返し技を発動する政策が
この国に いま
最も必要なことである
20年に及ぶ長い年月のあいだ
日本に備わっていた
経済活力を失わせ続けていた
この結果は実に 雄弁である
この国に劣化を始めさせた
その
最も大きな契機となったのは
1990年4月
に施行された
不動産融資に対する総量規制
という浅慮の逸失を生みだした拙い政策
これが土地神話に基づくバブル経済を潰した
直接の原因
その後続くようになった不作為の時代が
失われた十年
と呼ばれるエポックのきっかけとなった
日本の経済史には
無知をものともしない為政者の
数々の顛末が
深く刻みつけられている
これらの経過をみるだけでも
知識階級がもっていた認識のレベルが
どの程度のものであったのか
ということが
よく伝わってくる
経済に関する基礎的な知識を
実際の場に
正しく活かす政策がとられていれば
バブル化した日本の経済を
軟着陸させる程度のことは
難なくできていた
この事実の存在は
経済を知っていることが
ただしい経済政策に結び付くとは限らない
ということを示していた
バブル経済を成り立たせている構造を
認識していなかったからこそ
経済の血液である
流動性の循環を止めてしまった
ということなのだ
血流が止まれば
システムは活性を失い
急速に衰える
その後採用された一連の対策も
傷口を広げるばかりであったため
結果としてこの国の債務残高を急速に増やし
財政赤字の規模を毎年拡大する一方
という状態へと導いた
そもそもの発端は
1971年8月のドルショック
ここを淵源として
多くの不具合が生み出されてきた
金本位制から一方的に離脱することを宣言したアメリカは
変動相場制への移行を推し進め
石油の取引をドルで決済することにより
金に変わる新たな価値を
国際経済の場に生み出した
あれから40年たった今年
地球では異常気象による自然災害が頻発するようになり
日本では国際市場から逃避してきた外国資本の大量流入で
国が望まない円高が
国際金融資本の手によって
意図的に生み出されるような状態になっている
円高とは
つまり
ドル安政策の結果
を意味することなのだ
それを可能ならしめたのは
1985年10月のプラザ合意
日本の土地バブルは
その時から増殖を開始し
五年ほど経ってから
機能不全へと陥り
その後
ゆっくりと終息した
バブルの崩壊を
知識人たちがそれと理解したのは
はるか後になってからのことである
日本の経済を動かしている人たちの認識のレベルは
この程度のものに過ぎなかった
景気の低迷が続いて
デフレ経済になっているいまの現状は
認識の誤謬が原因となって
国が長年にわたり生み出してきたもの
円高は
外資の流入がおきている
ということを意味する
この日本へと逃げてきた国外からの流入資本を
日本の経済成長に活かしてやることにより
ドルに対する不信任を
希釈する効果が引き出せるだけでなく
日本経済を再生復興させ
国際経済を支援する体制を築くことさえ
可能になる
このチャンスを生かさなければ
ドルに対する不信任で
国際経済は破局へと至るのみ
土地バブルを崩壊させたのは
要素の抽出を怠り
要因分析を蔑にした結果であった
判断がきちんとなされていなかったことが
日本経済に備わっていた活性をはぎ取らせた
といえるだろう
その後
急速に起きた次の円高では
流入してきた大量の資本が
主に企業買収のための資本へ振り替えられた
この時に求心力となっていたのが
外でもないホリエモン
と呼ばれた象徴的人物
外資の隠れ蓑の役割を演じていたのだが
法を逸脱する行為に及び
目論見は呆気なく頓挫した
これら
外資の活用法を誤り続けてきた過去に学べば
日本経済を再生させる方法の存在に気付くはず
度重なる為替介入で
日本が保有するドル建ての資産は急増した
だが
その殆どがアメリカの公債となったため
在外資産を機敏に処分することができなくなってしまった
この資産を
政府日銀は勝手に処分することが
できない
長期債を売却すれば長期金利を引き上げ
米国の金融市場に
少なからぬ打撃を与えることになるからだ
換金が可能になったとしても
ドルを円転しなければならず
みずからが円高の原因となる以外の道は
残されていなかった
世界中の資本が
打ち揃って日本へとやってくるこのチャンスを
むざむざ
棒に振ることはあるまい
経済とその力学を正当に活用する方法を採りいれてやれば
日本は世界の救世主になり得る
有効な投資先が日本に欠けていたのだったからこそ
為替差益を国際金融資本が捻出した段階で
資本の流出がおきるような循環を生みだした
ということなのだ
円高の直後に緩やかな円安が起きていたこれまでの経過は
ドル資本の意図とその所在とを
明確に伝えていた
資本の国外流出がおきないようにするには
日本市場に十分なリターンを保障できる市場があれば
よい
投資が投資を呼ぶ展開を再び築くことができたなら
日本は国際経済を牽引する役割を担うだろう
市場介入という常套手段は
国内経済を劣化させ
貧困とデフレを同時にすすめ
国民全体を疲弊させる
最悪の方法なのだ
輸出産業を保護するだけで片付く問題では
ない
節度ある資本の流入を導くには
収益の還流が
その前に制御された状態で
実施されていなければならない
ドルに備わる避け難い属性
即ち
過剰流動性を日本市場へ呼び込むことにより
世界中から押し寄せてくる金融業界からのエネルギーを
経済再生の手段へと転換させる返し技を発動する政策が
この国に いま
最も必要なことである
