2010年 を起点とした
2019年の暮れまでにかけての10年間で
二酸化炭素の排出量を25%減らすことが
この国の政府に
ほんとうにできるのだろうか
(チャレンジ25では、期限を2020年までとしている)
毎年2.5%ずつ確実に減らしていくことができなければ
この目標は画餅に帰す
問題を先送りするようになれば
後の展開は
年ごとにより窮屈なものとなる
京都議定書の削減数値であるマイナス6%でさえ達成できていない現状で
10年後の25%削減という目標設定は
無謀だとしかいいようがない
97年の京都会議から丸12年が経過した現在
二酸化炭素の排出量は確実に増えている
この期間に脱温暖化対策が取られていなかったという訳ではない
国を挙げて積極的な対策が取られていたのである
デフレと呼ばれるようになった2008年度の実績では
経済活動が低下して
産業分野で発生させたCО2は大きく減っていたのだったが
民生分野では大きな変化はみられなかった
経済活動をこれからマイナス方向へと導いていく以外に
現状で
二酸化炭素濃度を減らす有効といえる具体的な方法は
存在しないということなのだ
実効のない名目値を積み上げることによってでは
温暖化防止に貢献したということにはならない
自然エネルギーをどれほど大量に導入したところで
交流送電の系統に連携をとっている以上
火力発電所の稼働率に影響を与えるというのは
永久に不可能なこと
インフラを構成する仕組みそのものが
温暖化対策を受け付けないようなものになっている
要するに
手の打ちようがなくて当たり前
ということだったのである
国が本気で温暖化を止めたいと願うのであれば
エネルギーシステム全体を速やかに見直さなければならない
必要な正しい診断をナオザリにしたままの状態では
それがどれほど優れた対策であったとしても
実際に二酸化炭素の排出量を減らすという効果を
引き出すことはできない
問題というのは
これまでの経過に文明自体が盲目になっている
という点に集約されている
つまり
現実認識がなされていないにも関わらず
太陽電池や風力発電を多用すれば
火力発電所の負担を減らして
化石燃料の消費を抑制できる
と単純に信じ込んでいる
ということにあったのだ
経過と結果との関係を
検証することができていたにも関わらず
データの示す意味の確認を怠り続けていたのだったから
いつまでたっても二酸化炭素の排出量が減らなかったということなのだ
困難な状況が与えられているということに
人類はまったく気付けなくなっている
一向に止まろうとしない温暖化現象は
旧態依然たるエネルギーシステムを墨守しようとする勢力が生み出した
人災
にほかならない
現実を正しく認識することができないでいるあいだ
二酸化炭素の濃度は
国際会議を頻繁に開いたとしても
減るどころか
反対の結果である増加だけを連れてくる
パラダイムシフトを引き起こすためには
行き詰ったこの状況が更に悪化するまで待たなければならない
既存の方式で満ち足りているうちは
温室効果が募り続けていても
人類は環境異変に耐えて忍ぶことしかできない
問題の所在が目に見えるようなものになった段階で
長い眠りについていた各種技術の発掘作業が
世界中で一斉におきるようになるだろう
石油や石炭などの炭素系資源は
熱エネルギーとなった段階で
酸化剤である酸素分子と化合して
CO2 という酸素化合物となる
メタンCH4に代表される炭化水素系資源なら
酸素と出会うことによって一つのCO2分子と
二つのH2O分子を同時生成することになる
ガスを燃やすと温暖化の原因であるCO2と
その結果である気体の水とを
同時に地表へと与えてしまうことになる
ガスの消費なら環境負荷がないと思われているのだが
二酸化炭素の比率は確かに低下しはするものの
大気圏内ではH2Oを合成するプロセスが促進され
気体の水を地表付近に生み出すという経過を残す
このため
地球はゆっくりと水没していき
水素系資源を消費する燃料電池の普及段階では
温室効果で極地付近に融けだした液体の水に加えて
水素分子H2が大気中の酸素と反応して生成した気体の水によって
あらたな気候変動という課題に人類は取り組まなければならなくなるのだ
文明は
温暖化を止めたことによって
もう一度苦しむような状況を迎えるであろう
このようなことが現時点で既に判明しているのだが
人類は長閑な暮らしを続けることにしがみついており
地下資源の消費をやむを得ないこととして
その解決を人任せにしたまま
先延ばし工作に同意することとなったのだった
資源を消費する形式のエネルギーモデルでは
あらたな問題の発生を繰り返すだけとなり
資本の利用効率を低下させるという実りなき結果を生みだす
報われない結末だけが この星に残される
エネルギー問題が抱えている困難な状況のもつ真の意味が見えているのなら
その有効な対策を導くことができていなければならない
現状を見る限り
石油の消費を若干減らす程度の方策しか実行されていない
これが現実である
実際の効果を確かめもしないで
節電努力や自然エネルギーの普及促進でお茶を濁しているだけのこと
温室効果ガスの増産に歯止めをかけることができなかった道理である
問題の持つ深刻さを悟ることができたとき
文明は方向転換するための舵を大きく切るようになるだろう
これまでの国際社会を形作っていた枠組みは捨て去られ
あらたな秩序が未来を統べる文明の基礎を築くだろう
合理性に欠けた既存の社会システムは
覇権を握った国に独善をはびこらせ
貧困を前提とするみせかけの平和状態を
軍事力で保持するという文明をうみだした
その手段とされてきたのが限りのある地下資源
枯渇することを承知の上で
それが温暖化の原因であるということも分かっていながら
人類は有害な資源の消費に日夜勤しんでいる
この奇妙さに気付かないということこそが
この惑星の気候に多大な変動を与えるようにさせたものの正体
力による平和状態の維持から
繁栄に基づく真正な秩序を生みだすことができなければ
人類に明日はない
パラダイムシフトは可能なのだが
問題の持つ意味を理解することができなければ
その必然性に思いを致すこと自体が困難なのだ
問題の本質を察知することができた者には
簡単に乗り越えられる程度の課題であるに過ぎない
設問を正しく理解することができなかった者には
永遠に解けない課題となって
行く手に立ち塞がって道を譲ろうとしないスフインクスとなる
貧相な欲はひとを盲目状態に落として
環境をひたすら悪化させていくのだが
遠大な欲はこれまで実現したことがなかった平和を
この惑星へと導く動因となり得る
刮目せよ
問題の意味を理解しようとしないまま
答案を好き勝手に書いてはならない
一向に改善がみられない気候の変動は
採点の結果を示すためのもの
健全なシステムを構築することができたとき
繁栄する世の中がすぐにでも訪れる
不健全なシステムを温存したいと願うなら
貧困と破壊とに満ちた不穏な暮らしを
生命環境が許す限り
甘受してすごさなければならない
2019年の暮れまでにかけての10年間で
二酸化炭素の排出量を25%減らすことが
この国の政府に
ほんとうにできるのだろうか
(チャレンジ25では、期限を2020年までとしている)
毎年2.5%ずつ確実に減らしていくことができなければ
この目標は画餅に帰す
問題を先送りするようになれば
後の展開は
年ごとにより窮屈なものとなる
京都議定書の削減数値であるマイナス6%でさえ達成できていない現状で
10年後の25%削減という目標設定は
無謀だとしかいいようがない
97年の京都会議から丸12年が経過した現在
二酸化炭素の排出量は確実に増えている
この期間に脱温暖化対策が取られていなかったという訳ではない
国を挙げて積極的な対策が取られていたのである
デフレと呼ばれるようになった2008年度の実績では
経済活動が低下して
産業分野で発生させたCО2は大きく減っていたのだったが
民生分野では大きな変化はみられなかった
経済活動をこれからマイナス方向へと導いていく以外に
現状で
二酸化炭素濃度を減らす有効といえる具体的な方法は
存在しないということなのだ
実効のない名目値を積み上げることによってでは
温暖化防止に貢献したということにはならない
自然エネルギーをどれほど大量に導入したところで
交流送電の系統に連携をとっている以上
火力発電所の稼働率に影響を与えるというのは
永久に不可能なこと
インフラを構成する仕組みそのものが
温暖化対策を受け付けないようなものになっている
要するに
手の打ちようがなくて当たり前
ということだったのである
国が本気で温暖化を止めたいと願うのであれば
エネルギーシステム全体を速やかに見直さなければならない
必要な正しい診断をナオザリにしたままの状態では
それがどれほど優れた対策であったとしても
実際に二酸化炭素の排出量を減らすという効果を
引き出すことはできない
問題というのは
これまでの経過に文明自体が盲目になっている
という点に集約されている
つまり
現実認識がなされていないにも関わらず
太陽電池や風力発電を多用すれば
火力発電所の負担を減らして
化石燃料の消費を抑制できる
と単純に信じ込んでいる
ということにあったのだ
経過と結果との関係を
検証することができていたにも関わらず
データの示す意味の確認を怠り続けていたのだったから
いつまでたっても二酸化炭素の排出量が減らなかったということなのだ
困難な状況が与えられているということに
人類はまったく気付けなくなっている
一向に止まろうとしない温暖化現象は
旧態依然たるエネルギーシステムを墨守しようとする勢力が生み出した
人災
にほかならない
現実を正しく認識することができないでいるあいだ
二酸化炭素の濃度は
国際会議を頻繁に開いたとしても
減るどころか
反対の結果である増加だけを連れてくる
パラダイムシフトを引き起こすためには
行き詰ったこの状況が更に悪化するまで待たなければならない
既存の方式で満ち足りているうちは
温室効果が募り続けていても
人類は環境異変に耐えて忍ぶことしかできない
問題の所在が目に見えるようなものになった段階で
長い眠りについていた各種技術の発掘作業が
世界中で一斉におきるようになるだろう
石油や石炭などの炭素系資源は
熱エネルギーとなった段階で
酸化剤である酸素分子と化合して
CO2 という酸素化合物となる
メタンCH4に代表される炭化水素系資源なら
酸素と出会うことによって一つのCO2分子と
二つのH2O分子を同時生成することになる
ガスを燃やすと温暖化の原因であるCO2と
その結果である気体の水とを
同時に地表へと与えてしまうことになる
ガスの消費なら環境負荷がないと思われているのだが
二酸化炭素の比率は確かに低下しはするものの
大気圏内ではH2Oを合成するプロセスが促進され
気体の水を地表付近に生み出すという経過を残す
このため
地球はゆっくりと水没していき
水素系資源を消費する燃料電池の普及段階では
温室効果で極地付近に融けだした液体の水に加えて
水素分子H2が大気中の酸素と反応して生成した気体の水によって
あらたな気候変動という課題に人類は取り組まなければならなくなるのだ
文明は
温暖化を止めたことによって
もう一度苦しむような状況を迎えるであろう
このようなことが現時点で既に判明しているのだが
人類は長閑な暮らしを続けることにしがみついており
地下資源の消費をやむを得ないこととして
その解決を人任せにしたまま
先延ばし工作に同意することとなったのだった
資源を消費する形式のエネルギーモデルでは
あらたな問題の発生を繰り返すだけとなり
資本の利用効率を低下させるという実りなき結果を生みだす
報われない結末だけが この星に残される
エネルギー問題が抱えている困難な状況のもつ真の意味が見えているのなら
その有効な対策を導くことができていなければならない
現状を見る限り
石油の消費を若干減らす程度の方策しか実行されていない
これが現実である
実際の効果を確かめもしないで
節電努力や自然エネルギーの普及促進でお茶を濁しているだけのこと
温室効果ガスの増産に歯止めをかけることができなかった道理である
問題の持つ深刻さを悟ることができたとき
文明は方向転換するための舵を大きく切るようになるだろう
これまでの国際社会を形作っていた枠組みは捨て去られ
あらたな秩序が未来を統べる文明の基礎を築くだろう
合理性に欠けた既存の社会システムは
覇権を握った国に独善をはびこらせ
貧困を前提とするみせかけの平和状態を
軍事力で保持するという文明をうみだした
その手段とされてきたのが限りのある地下資源
枯渇することを承知の上で
それが温暖化の原因であるということも分かっていながら
人類は有害な資源の消費に日夜勤しんでいる
この奇妙さに気付かないということこそが
この惑星の気候に多大な変動を与えるようにさせたものの正体
力による平和状態の維持から
繁栄に基づく真正な秩序を生みだすことができなければ
人類に明日はない
パラダイムシフトは可能なのだが
問題の持つ意味を理解することができなければ
その必然性に思いを致すこと自体が困難なのだ
問題の本質を察知することができた者には
簡単に乗り越えられる程度の課題であるに過ぎない
設問を正しく理解することができなかった者には
永遠に解けない課題となって
行く手に立ち塞がって道を譲ろうとしないスフインクスとなる
貧相な欲はひとを盲目状態に落として
環境をひたすら悪化させていくのだが
遠大な欲はこれまで実現したことがなかった平和を
この惑星へと導く動因となり得る
刮目せよ
問題の意味を理解しようとしないまま
答案を好き勝手に書いてはならない
一向に改善がみられない気候の変動は
採点の結果を示すためのもの
健全なシステムを構築することができたとき
繁栄する世の中がすぐにでも訪れる
不健全なシステムを温存したいと願うなら
貧困と破壊とに満ちた不穏な暮らしを
生命環境が許す限り
甘受してすごさなければならない