こ と の 端

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社 会 体 制

2010-01-23 11:24:45 | Weblog
老後の生活に大きな不安があるからこそ

資本の死蔵

という現象がおきている

不安のない老後を過ごせるような制度が敷かれていれば

現預金を個人で備蓄しておく必要など消えうせる


資本のもつ本来の活力を十全に引き出すために

不安を消し去って安心を生む仕組みを提供することができれば

健全な資本制度を基盤とする

他に類例のない

あたらしい社会体制

ネオ資本主義というシステムを構築することができるようになる


老後の不安をなくすためには

福祉システムのあり方そのものを見直して

それが支出の増加ではなく

関係者すべての増収となる仕組みをつくってやればよい


生活の不安をひしひしと感じているからこそ

ひとは貯蓄に励まざるを得なかったのである

消費を増やさなければ

供給側の企業に利潤を集めることはできない

収入の増加が支出の増加を決定するのだから

最初になすべきことは

供給する側の企業に利益が先に貯まるような仕組みをつくる

ということになるだろう

福祉制度だけを切り離して拡充しても

富の循環を惹起することができなければ

時の経過とともに飽和して終わる


成熟したひとは 物質的な成長を求めない

精神を充実させることによって

生活の質を高めることこそが

愉悦

となる

その世代が握りしめている資本を

国家の繁栄のために引き出すことを可能ならしめるには

年金制度を手厚くして

社会保障を何倍にも充実させていけばよい

ただそれだけのことなのだ


日常の生活が滞りなく過ごせるのであれば

資本を死蔵している意味は薄れる

健全な資本制度を生み出すためには

社会保障体制を篤いものにして

もっともっと

拡充することができていなければならない

これを

自由主義的社会主義

という

つまり

自由主義の基盤である資本主義体制を

これから発展拡充してネオ資本主義へと高めていくためには

社会主義的な生活の安全保障体制の実現

を最終目的としなければならない

ということなのである


奉仕しようとする気持ちは 熟年になればなるほど

一般に強くなる傾向がある

そのよろこびを体験し

細胞のレベルで感応することが一度でもできたことがあるひとは 

最終的に

法悦の境地とでもいうべきところへと達する

この経験知を積んできた世代を

大切にする仕組みをつくれば

世の中から不具合を取り除くことが

より早くできるようになる


介護の需要は全国的にきわめて高い

だが

労働対価はきわめて低い

このギャップを埋めて尚余りあるものにするためには

高福祉を実現するための

収入源となるものを新たに創出してこなければならない


その財源の一つとして

ここでとりあげてきた

資源なきエネルギーを当てると

自由主義の到達点となる

社会主義制度のあるべき姿というものが見えてくる


資本を十分に生かすことができない現在の資本主義制度の欠陥は

社会主義という概念を

その文字面から判断して

訳もなく

忌み嫌ってきたということから引き起こされている

必要な資産を一旦もった上で

十分な年金または配当収入が保証されるような仕組みをつくってやれば

資本を握りしめておくという

資本主義にそむく行為のもつ本来の意味がより明確になる

この段階で死蔵されていた資本の流動活性が復活し

経済のダイナミズムを高めるように作用する

資本は 至高の生産財である

これを眠らせておくのは

資本制度の活力を自らそぎ落とす自損行為に他ならない


資源なきエネルギーの供給を事業とする新産業の育成に目的を絞って

資本を集約するシステムを構築することにより

利息収入と配当収入とを同時に得ることは

不可能ではない

利息収入は個人の裁量で随時使えるものであり

配当収入などは再投資へと回わされる

流動性の厚みをより早く増加させる結果

経済活性は日本市場にみなぎるような展開になる

名義上の個人資産は増えるのだが

元本に当たる部分を相続するのは

社会保障システムを担当する運営母体に限られる

この仕組みは 国の年金制度のあり方によく似ている

民間の資本を運用して

国のシステムを補完する仕組みをつくるなら

進化した資本制度がより早く生みだせる


事業主体を信用力のある組織とすることにより

金融業務のできる業態をとることで

自由主義的社会主義体制を

この地上に導くことができるようになる

利息収入の使い道に制限はなく

配当収入を口座に残すことで

将来の利息収入に上乗せする部分を増やす効果が引き出せる


平和本位制と

資本と福祉とを連携させる新体制の融合は

軍拡から反転して軍縮をすすめるものとなり得る

繁栄を導くことによって貧困をなくし

武器をもつことが資本制度に反するということを

証明する時がやがてやってくるだろう

そんな時代の到来こそが

平等で公平 

かつ公正な究極の社会体制を

地上へともたらすものとなる


資本主義を貶めてきたものは

収益の独占

または偏った分配を許してきた資本制度の仕組みにあった

このことは

収益の公平な還元を行うことによって

有益な資本制度をあらたに構築することができる

という可能性を当初から示唆していたのだった


老若男女を問わず

貯蓄に励むのは向上心の表れとみてよいのだが

成熟した者にとっては

利得を還元する義務を果たすことこそが 喜びとなる

人生を全うする最終ステージで必要なもの

とは

資本の解放を手段とする魂の奉仕(バクシーシ)

この歓びの源を総ての世代が頒ち合って支えるような時代になると

健全な資本制度に基づいた生産性の高い社会保障体制が

呆気ないほど簡単に

実現してしまうことだろう 
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