資源を消費しなければ成り立たない
これまでの旧弊なエネルギーシステムは
当該資源が枯渇する以前の段階で
環境異変の影響をうけて
文明そのものを滅ぼしてしまうものとなりつつある
生命を育んできた精妙この上ない地球の表層において
安定していた気候を成り立たせていた諸条件は
文明が温暖化を募らせた結果失われ
さまざまな変化を地表へと与えはじめるようになってきた
石油 石炭 天然ガス
などの地下資源は
それを燃焼させることによって
熱エネルギーを取り出した瞬間に
酸化作用を受けて
二酸化炭素と呼ばれる酸素化合物となり
その他の二次生成物
つまり
窒素酸化物や硫黄酸化物まで生み出しながら
元の有機化合物であった状態へは
戻れなくなっていく
それが炭素系資源であったのなら
二酸化炭素となることによって安定化することとなり
炭化水素系の資源
メタンなどの天然ガスであるのなら
二酸化炭素に加えて気体の水
即ち 水蒸気を同時生成するものとなる
水素資源の場合には
酸化反応で気体の水だけでなく
液体の水までも生み出して
地球がもつ水の絶対量を増やし続ける
一旦水になった化合物は
そのまま放置しておいても自然に元の元素へと戻ることはできない
二酸化炭素なら紫外線のエネルギーを受けて
炭酸へと緩慢に分解されていく
産業革命以前までの時代には
二酸化炭素は火山の噴火や山火事
生物の呼吸などで生み出される僅かな量でしかなかった
しかもその殆どが
自然に分解され
海水へと取りこまれていったものは
海底へと沈んで
石灰質を堆積させるサイクルを生みだしていた
特に石油の消費を早めた内燃機関が
近年にわかに登場してからというもの
二酸化炭素の合成が急速に加速され
分解される量よりも
生成する量の方が
はるかに多くなってしまったのだった
このため
大気圏に占める二酸化炭素の割合が
戦後から現在までの数十年に関しては
340ppm (0.034%)程度から
400ppm (0.04n%)超へと
短期間で急増してしまうこととなったのだった
これまで自然界にやってきた紫外線によって
その殆どが分解されていた二酸化炭素は
大気圏内により多く残留するようになったことから
二酸化炭素の濃度は増加する一方となり
それがもつ温室効果を高めたことによって
平均気温が上昇し続けるという展開から
抜け出せなくなり
温暖化と呼ばれる現象が国際的な問題として
20世紀末頃までに
結果として急浮上するようになったのだった
資源に依存するエネルギーシステムに執着していると
温室効果を募らせて
精妙で危ういバランスを得て
かろうじて成り立っていた地球の環境が
突如として機能しなくなる時を
迎えることになる
これは確定している事実なのだ
それがいつか
ということは未だ判らない
だが
試練の時代は確実にやってくる
このまま地下資源を消費する暮らしを続けていくのなら
生命にとって
抜き差しならない深刻な状況が
やがて訪れる
これを避けることは
現状ではできない
二酸化炭素濃度はさまざまな対策を十年以上重ねていながら
減るどころか却って増加し続けるようになっていた
この不毛な結果を承知していながら
有効な対策を立てることが文明にはできなかった
そのこと自体さえ
理解することがまったくできていない
というのがありのままの
すがた
カーボンオフセット(相殺)という手段では
現状を維持するだけで精一杯
減らす効果など
引き出せるはずのない方策に過ぎない
早ければ三年程度で
あらゆる温暖化対策に
効果がなかった
という事実を人類が認めざるを得なくなる日がやってくる
その段階に達して認識の誤謬に気付いたのち
やるべきだったことが何なのか
ということを
人類は
はじめて見出すことになる
問題の所在が判明すれば
実効を引き出すことに困難はない
意味の合成が起きなければ
文明は遺跡となって草生すばかり
偽薬(プラセボ)が効いている期間は
そう長くは続かない
文明が温暖化対策に行き詰り
ことの真相を悟ったとき
己の愚かさに対する失望を経たのちに
価値の転換
というプロセスの第一歩が
ようやく踏み出されることだろう
真実を永遠に糊塗しておくことなどできはしない
地下資源の利権に群がっている者どもが
身罷るための花道を残しておく余裕は
もはや
ない
これまでの旧弊なエネルギーシステムは
当該資源が枯渇する以前の段階で
環境異変の影響をうけて
文明そのものを滅ぼしてしまうものとなりつつある
生命を育んできた精妙この上ない地球の表層において
安定していた気候を成り立たせていた諸条件は
文明が温暖化を募らせた結果失われ
さまざまな変化を地表へと与えはじめるようになってきた
石油 石炭 天然ガス
などの地下資源は
それを燃焼させることによって
熱エネルギーを取り出した瞬間に
酸化作用を受けて
二酸化炭素と呼ばれる酸素化合物となり
その他の二次生成物
つまり
窒素酸化物や硫黄酸化物まで生み出しながら
元の有機化合物であった状態へは
戻れなくなっていく
それが炭素系資源であったのなら
二酸化炭素となることによって安定化することとなり
炭化水素系の資源
メタンなどの天然ガスであるのなら
二酸化炭素に加えて気体の水
即ち 水蒸気を同時生成するものとなる
水素資源の場合には
酸化反応で気体の水だけでなく
液体の水までも生み出して
地球がもつ水の絶対量を増やし続ける
一旦水になった化合物は
そのまま放置しておいても自然に元の元素へと戻ることはできない
二酸化炭素なら紫外線のエネルギーを受けて
炭酸へと緩慢に分解されていく
産業革命以前までの時代には
二酸化炭素は火山の噴火や山火事
生物の呼吸などで生み出される僅かな量でしかなかった
しかもその殆どが
自然に分解され
海水へと取りこまれていったものは
海底へと沈んで
石灰質を堆積させるサイクルを生みだしていた
特に石油の消費を早めた内燃機関が
近年にわかに登場してからというもの
二酸化炭素の合成が急速に加速され
分解される量よりも
生成する量の方が
はるかに多くなってしまったのだった
このため
大気圏に占める二酸化炭素の割合が
戦後から現在までの数十年に関しては
340ppm (0.034%)程度から
400ppm (0.04n%)超へと
短期間で急増してしまうこととなったのだった
これまで自然界にやってきた紫外線によって
その殆どが分解されていた二酸化炭素は
大気圏内により多く残留するようになったことから
二酸化炭素の濃度は増加する一方となり
それがもつ温室効果を高めたことによって
平均気温が上昇し続けるという展開から
抜け出せなくなり
温暖化と呼ばれる現象が国際的な問題として
20世紀末頃までに
結果として急浮上するようになったのだった
資源に依存するエネルギーシステムに執着していると
温室効果を募らせて
精妙で危ういバランスを得て
かろうじて成り立っていた地球の環境が
突如として機能しなくなる時を
迎えることになる
これは確定している事実なのだ
それがいつか
ということは未だ判らない
だが
試練の時代は確実にやってくる
このまま地下資源を消費する暮らしを続けていくのなら
生命にとって
抜き差しならない深刻な状況が
やがて訪れる
これを避けることは
現状ではできない
二酸化炭素濃度はさまざまな対策を十年以上重ねていながら
減るどころか却って増加し続けるようになっていた
この不毛な結果を承知していながら
有効な対策を立てることが文明にはできなかった
そのこと自体さえ
理解することがまったくできていない
というのがありのままの
すがた
カーボンオフセット(相殺)という手段では
現状を維持するだけで精一杯
減らす効果など
引き出せるはずのない方策に過ぎない
早ければ三年程度で
あらゆる温暖化対策に
効果がなかった
という事実を人類が認めざるを得なくなる日がやってくる
その段階に達して認識の誤謬に気付いたのち
やるべきだったことが何なのか
ということを
人類は
はじめて見出すことになる
問題の所在が判明すれば
実効を引き出すことに困難はない
意味の合成が起きなければ
文明は遺跡となって草生すばかり
偽薬(プラセボ)が効いている期間は
そう長くは続かない
文明が温暖化対策に行き詰り
ことの真相を悟ったとき
己の愚かさに対する失望を経たのちに
価値の転換
というプロセスの第一歩が
ようやく踏み出されることだろう
真実を永遠に糊塗しておくことなどできはしない
地下資源の利権に群がっている者どもが
身罷るための花道を残しておく余裕は
もはや
ない