ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

「アウトレイジ・ビヨンド」撮影日誌第1節

2012年11月20日 | こらむ
2012年4月1日(日)
いよいよ神戸に出発。羽田発7:20、神戸着8:35。そのまま埠頭に向い、シーン1のリハーサル。神戸のエキストラの人も混じって、クレーンの動きと、カメラワーク、人間の動きなど確認する。風も強く寒い。明日の出演俳優さんは試練になりそうだ。ホテルに戻り、20時から監督と打ち合わせ。監督もかなり上機嫌だった。

2012年4月2日(月)
晴天、絶好のクランクイン。岸壁から落ちた車を引き上げる、ファーストシーンの撮影。前回出演した、貴山クンが車中で発見される所から、今回は始まる。まだ寒い4月に、ずぶぬれにおなった、貴山クンとホステス役の筒井奏さん。寒さを懸命に耐えてもらって撮影する。終了後は、すぐ毛布にくるまってシャワーを浴びにホテルへ。初日にして、二人は撮影終了する。そして刑事役、中村育二さんと松重豊さんの二人が北野組初登場。二人とも緊張気味。やはり早く終わって、そのまま新幹線で帰ってもらう。3時過ぎには新幹線の車中だったはず(笑)撮影終了後は、ロケハンとなる。

2012年4月3日(火)
春の嵐の一日。昼頃から風雨が激しくなり、まともに前が見えない状況になる。しかし、今日は、「花菱会」の室内撮影なので大丈夫。北野組初出演、神山繁・西田敏行・塩見三省さん達が参加。それに中尾彬・小日向文世が集まると、もう怪物達の集団と化する。控え室も、いろんな話が出てきて大笑いの連続。ともかく小日向さんが最年少なのだからすごい。こんな平均年齢の高いシーンは、最近どんな映画でも見たことがない。撮影終了後、西田敏行・塩見三省さん達は、東京へ帰京する予定だが、新神戸へ送り出したら、新幹線が止まっていた。神山繁さんは在来線で関西の自宅へ。西田さん達はタクシーで、新大阪へ向かい、東京・大阪間の新幹線に乗る事となる。帰る人も大変だが、今日、神戸に入る名高達男・三石研・平井真軌さんの3人も大変だった。ホテルに到着したのが、全員9時頃。お疲れ様でした。

2012年4月4日(水)
昨日の、控え室の話題をいくつか。一番大笑いしたのが、のどに「すっぽん」の甲羅のかけらを詰まらせて、その違和感をとりのぞこうとして、いろんな物を食べて押し込もうとしたが、すべて「甲羅」の上にたまってしまって、ビールを飲んだら逆噴射した話(笑)あとは大酒飲みの話、草野大悟・信欽三・熊井啓・戸浦六宏・芥川也寸志らのお名前が続々・・・・みなさんお亡くなりになっているのが悲しかった。この方々の名前を理解している人は、控え室にはあまりいなくて、もう超先輩達だけがわかりあえる友達ワールドでした。今日は、神戸の垂水区のホテルで、山王会の、名高・光石・中尾さん達3人が密談している所に、小日向さんが乗り込んでくるシーンを撮影する。

2012年4月5日(木)
晴天。天気に恵まれている。あの嵐の火曜日を、神がかり的にうまく乗り切った。今日は、監督の初の出番。刑務所の食堂に、小日向さんが訪ねてくるシーンの撮影。スタンドインの所さんも2年ぶりの登場。かなり怒鳴りあいの会話になる。そうか、今回は、この怒鳴りあいがテーマかもしれないなぁと思う。夜は、三宮へ出て、神戸でお世話になってるNさんと食事会。飲んだぁ、食った(笑)明日は名古屋へ移動。第一節もいよいよ後半戦となる。

2012年4月6日(金)
今日も晴天。名古屋へ移動!サービスエリアで、さっそく味噌カツ丼!

2012年4月7日(土)
刑務所を出てくる、大友のシーン。出迎えに、小日向・松重さんと、久々の白竜さん。現場で準備して昼食というスケジュールだったが、なんだかそのまま撮影に突入して、結局12時過ぎに終了。このスピードに小日向さんも松重さんもびっくり驚いたようで、これが北野組なんだねと理解していました(^_^;)

2012年4月8日(日)
名古屋市役所を使っての撮影。前作に続いて加瀬亮クンが登場。午後2時にはすべて終了。衣装部屋に戻ってきて加瀬クン「ヤバ、今日は失敗した・・・」と暗い顔。自分のイメージ通りに出来なかった事と、監督の指示に十分答えられなかった事を、かなり気にしていた。そんな謙虚な加瀬クンを、また好きになった(^^;)今日で、第1節が終了。新幹線組と車両組に分かれて帰京する。