ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

監督・ばんざい!撮影日誌5

2007年07月20日 | 撮影日誌
2006年9月9日(土)
午前10時から恵比寿で、内田有紀さんの衣裳合わせ。午後3時からテレ朝で、監督の衣裳合わせ。夕方6時から日活撮影所で、他の俳優さんの衣裳合わせ。夜7時30分から、松坂慶子さんのマネージャさんと、打ち合わせ。あちこちと移動した一日でした。

2006年9月10日(日)
午前6時新宿出発で、茨城の那珂湊鉄道でロケ。結局、監督は電車に乗らないで撮影をする。午後1時には終了して、帰京。夜は高瀬さんのお通夜に出る。顔見知りが大勢いた。こんな時に会うんだよなぁ・・・みんなと、懐かしいみんなと・・・・

2006年9月11日(月)
本栖湖へロケに出発。2時間近くかかる。午前中はなんとか曇りだったが、昼前から小雨が降り出す。少しずつ撮影を進めていたが、井手らっきょさんの出番の所で、雨が強くなり、中断。一気に撮影したかったが、雨待ちをかねて昼食タイムになる。しかし、そうすると雨は止んだりして、チグハグな展開へ。助監督泣かせの天候。食後、小雨の中撮影続行。なんとか取りきって終了する。その途端、雨は上がり、なんだ慌てさせやがってとなる。まぁ、天気にはかなわない(^_^;)

2006年9月12日(火)
伊豆マリーナへ出発する。準備パートは渋谷を朝の5時30分出発する。約2時間の移動距離。今日も小雨模様。恋愛映画パートで、内田有紀さん初登場。台本が一気に変わって、改訂稿での撮影となる。午前中は、室内で恋人とコーヒーを飲んでいるシーンで雨はなんとかしのいだが、午後からのシーンは完全に表で、雨は避けられない。結局、「天気が悪いから、またこようね」とセリフを足して、なんとか終了。このへんが、北野映画の真骨頂かもしれない。

2006年9月13日(水)
午前中は、東京駅での撮影。改札口を飛び出して、タクシーに乗り込む、岸本、鈴木杏親子のシーン。天気は雨。監督が到着して、まず、恋愛映画のシーンの変更か伝えられる。そして今日の、タクシーへ乗り込むシーンはカットとなる。これも天気の影響だけど、それはそれでOKだと思う。午後から東北新幹線の車内を、東京から宇都宮間で撮影し終了となる。

2006年9月14日(木)
午前中は雨、しかし、撮影は幕張で午後から。午後から雨は止み、ついている。撮影も終盤戦を迎え、足りないシーンをこなしているといった感じ。今日は逃げる岸本さん達を、井手博士が車で追いかけるシーン。3カットで終了。

2006年9月15日(金)
午前中に、茨城県の田園風景の中で、ローカル線の車内の撮影をする。ローカル線といっても、トラックにセットを組んで走らせるというバカバカしい撮影。昨日の雨も止んでほっとする。そして、今日は岸本加世子さんと鈴木杏ちゃんの最終日。長かったようで、短かった北野組の撮影だった。無事に終了して、みんなで記念撮影をして、終了。もうクランクアップの日も近い。

2006年9月16日(土)
午後12時出発で、千葉県佐倉市にある病院内での撮影。ファーストシーンとラストシーンの撮影。監督が14時に現場に到着。なんと真っ白いロールスロイスの新車で到着。みんな珍しそうに車の周囲に集まってくる。監督も自慢らしい(^_^;)病院内で、いろいろ撮影し、午後7時近くに終了する。都心に戻ったのは21時を過ぎていた。

2006年9月17日(日)
午前中に表参道で撮影。人通りが多くなる前に撮影をすますため、なんだかみんなてきぱきと準備を進める。今日は恋愛映画のシーンの撮影で、内田有紀さんがプディックで働いているシーンの撮影。9時シュート開始で、10時30分には終了して解散。今日はこれだけの撮影。午後から土砂降りの雨になったので、本当に天気にはついている。台風が接近している。

2006年9月18日(月)
撮休・諸準備

2006年9月19日(火)
午前6時にメーク準備開始で、恋愛映画の最終日。上野の国立博物館での撮影。国立博物館は、以前撮影が出来なかったが、いつの頃からか撮影の許可がおりている。文化庁の考え方が変わってきたのだろう。でも担当者が変われば、また昔のように撮影禁止となるかもしれないなぁ。映画は産業であり、文化でもあるのだけどなぁ・・・午前中で撮影は終了。内田有紀さん終了となる。今日から、カメラマンの柳島さんが、ハリウッドに行ってしまったので、撮影チーフがカメラを回す。

2006年9月20日(水)
日活撮影所にて、合成のためのブルーバック撮影。監督は井戸の中などの撮影をすませると、帰ってしまう。後は、血糊の吹き出しなどの撮影をして、午後7時終了。実は、本編これですべて終了、クランクアップとなる。監督もいない寂しいアップで、森社長も笑いながら、無事にアップしたことをスッタフに感謝の言葉を話される。しかし、おまけの撮影が明日から2日間残っている。

2006年9月21日(木)
カンヌ映画祭で上映される3分の短編の撮影が始まる。これは世界の映画監督が、同じモチーフで、それぞれ3分の短編を撮影するというもの。映画館がモチーフとなる。今日は、映画館に来る男(モロ師岡)の撮影。長野県の野辺山に来る。約2時間30分の移動となる。映画館に見立てたグリーンバックの所へ、自転車に乗ったモロさんが来る撮影。来ると帰るを何パターンか撮影して終了。

2006年9月23日(金)
今日はすべての最終日。山梨県の上野原にある古い映画館の、表と中で撮影する。この映画館はすでに閉館していて倉庫になっているのを、すべて片づけて映画館に戻しての撮影となる。上映されているのが「キッズ・リターン」。モロさんは、チケットを買うとき「農業1枚」と言って入っていく。みんな大笑い。昼食をはさんで撮影は進み、午後3時過ぎ終了。すべての撮影がアップした。モロさん、監督のスタンドインをした所クンに、監督から花束を渡され、監督には森社長から花束を渡されて、拍手で終了する。7月初旬からの撮影は、やっと終了した(^_^;)