日本屈指の観光路線、高山本線を使い倒せないJR東海のジレンマ【JR線では最強の観光路線なのに、ポテンシャルをフルに発揮できない】
@naoyasano8695
東海北陸自動車道が開通する前の飛騨地方の観光は、下呂、高山を抱える、高山本線が圧倒的に優性だったが、高山本線に沿う道路は、今でも国道41号線しかなく、おまけに、高山本線ともども、飛騨川に沿って運行する区間が大部分のため、美濃太田以北は高速で運行できる区間が少ない。対して、東海北陸自動車道はトンネルによるショートカット区間が多く、一部区間を除き、線形は良好。また、公共交通利用だと、鉄道と比べて運賃が安価な高速バスでしか行けない、という理由から、白川郷や五箇山への観光客が増えた影響もモロに受けるようになった。これに加え、白川郷に行った観光客が、「ついでに」、高山に寄り道する、というパターンも多くなっている。結果、高速バスであれば、高山から金沢、高岡方面にも行ってくれるし、高山は観光だけ、宿泊は金沢で、という客も目立つ。つまり、下呂、高山、飛騨古川といった観光地を抱える高山本線ではあるが、競合関係となるべき高速バスは東海北陸自動車道経由となるため、一応、高山本線の区間では「独占」できるが、飛騨というトータル面で考えると、東海北陸自動車道沿いの観光地にやられている印象が強い。