情報1の共通テストはいつから?対策方法は?いらない大学もある?知りたいことを徹底解説! 2024.02.08
2022年4月に高校1年生になった高校生からが学習し始める必履修科目の情報1ですが、共通テスト(旧センター試験)でも出題されることは既にご存知な人も多いでしょう。
本記事では情報1が共通テストに導入されるのはいつからなのか?や対策方法、出題範囲、情報1の導入を既に決定している大学など、情報1と共通テストに関して必ず知っておくべくことをまとめました。
ぜひ最後までご覧いただき、情報1の勉強・対策にお役立てください。
【情報1】共通テストで導入されるのはいつから?
では早速、情報1が共通テストで導入されるのはいつからなのかについて解説します。
結論から言いますと、2025年の1月に実施される共通テストから情報1は導入予定となっています。
冒頭でも解説した通り、情報1は2022年4月に高校1年生になった高校生からが学習する科目です。
2022年4月に高校1年生になった高校生が受験する共通テストは2025年の1月となります。
つまり、2022年4月に高校1年生になった高校生が初めて共通テストで情報1を受験することになります。
【情報1】共通テストの出題範囲は?
ちなみにですが、共通テストにおける科目名は情報1ではなく「情報」となりますのでご注意ください。
そして、共通テストにおける科目「情報」の出題範囲は情報1で学習する範囲となります。
高校では情報1と情報2という2つの科目が用意されていますが、共通テストで出題されるのは情報1のみです。情報2は出題されませんのでご注意ください。
情報1で学習する範囲は大きく以下の4つとなります。
情報社会の問題解決
コミュニケーションと情報デザイン
コンピュータと プログラミング
情報通信ネットワークと データの活用
1つ目は「情報社会の問題解決」です。 私たちが今生きている社会は情報社会とも言われていますが、 今後、情報社会で働いていく上では今後多くの問題や課題に直面します。そのような問題や課題をどうやって解決していくのか、 解決のためのアイデアはどうやって生み出していくのか? などについて学習します。
2つ目の「コミュニケーションと情報デザイン」では、ネット上でのコミュニケーションの方法や注意点(ネット犯罪やSNS炎上など)、わかりやすいデザインとは何かなどについて学習します。
3つ目の「コンピュータとプログラミング」では主にプログラミングについて学習します。
最後の4つ目「情報通信ネットワークとデータの活用」では、インターネットにアクセスするというのはどういうことなのかや、インターネットの仕組みなどについて学習します。
【情報1】共通テストのサンプル問題
共通テストで出題される情報1では、実際にどんな問題が出題されるのか気になる高校生も多いでしょう。
本記事を執筆している2023年4月現在、文部科学省のサイトから共通テストで出題される情報1のサンプル問題が公表されていますので、情報1を共通テストで受験予定の高校生は必ずチェックしておきましょう。
ただし、以上のサンプル問題を解く際には以下のことを念頭に置いておいてください。
平成30年に改訂された高等学校学習指導要領「情報Ⅰ」に基づいて作成したものであること。
情報1の内容のうちの一部を出題範囲として作成したものであり、情報1の全ての内容を網羅しているわけではないこと。
今後、問題の内容や難易度などが変更される可能性があること。
【情報1】共通テストで使用されるプログラミング言語は?
上記でも解説した通り、情報1の学習内容が出題範囲となるので共通テストでも プログラミングに関する問題が出題されます(実際にサンプル問題でも出題されていることがわかります)
では、共通テストでは何のプログラミング言語が使用されるのでしょうか?
結論から言いますと、共通テストではDNCLという擬似プログラミング言語が使用されます。
情報1のプログラミング言語について解説した記事をご覧いただくとわかりますが、情報1では 教科書によって採用されているプログラミング言語が異なり、主に以下4つのプログラミング言語が採用されています。
Python
JavaScript
VBA
Scratch
例えば、共通テストで使用するプログラミング言語をPythonにしてしまうと、Python以外を取り扱っている教科書で学習した高校生は共通テストで不利になってしまいます。
このような事態を防ぐために、共通テストでは既存のプログラミング言語ではない擬似プログラミング言語としてDNCLを採用しています。
DNCLに関する細かい文法や詳しい説明は独立行政法人大学入試センターが「共通テスト手順記述標準言語」という資料で解説しているので、ぜひご覧ください。
共通テストで情報1が必要な大学は?
2025年1月に実施される共通テストで「情報」を実施するかどうかについて「検討中」「予告」「決定」など何らかの発表をしているのは、国立大89%(73/82大学)、公立大72%(68/94大学)となっています(2023年3月31日時点の情報)
また、すべての大学のうち、一般入試で「情報を実施する」としているのは国立大で60%(49/82大学)、公立大学で12%(11/94大学)となっています。
ちなみにですが、北海道・東北・北陸・中国・四国地方では既にすべての国立大学が公表しています。
関東・近畿地方ではまだ一部の大学が公表していません。
具体的な数字としては以下の通りです(数字は校数を示しています)
自分が受験予定の大学・興味のある大学に関しては、必ずその大学のホームページで情報1の扱いについて確認しておくようにしましょう。
【情報1】共通テストの対策方法は?
最後に共通テストの情報1の対策方法について解説して本記事を終了とします。
まず、情報1でも共通テストであることに変わりはないので基礎力が非常に重要となります。
実際に先ほどご紹介した共通テストの情報1のサンプル問題を見ても基礎的・基本的な問題が多数出題されており、応用力が必要な問題の割合はそこまで多くはありません。
また、用語に関する問題も出題されるので少なくとも 教科書などで登場する用語は必ず押さえておく必要があります。あとは一問一答の問題集などで用語に関する知識量を増やしましょう。
※本記事の筆者が運営している情報1の一問一答を毎日配信するインスタのアカウントもぜひフォローしてください。
情報1の勉強では、用語に関する知識量を増やすことと基礎力を磨くことを意識してみてください。
ちなみにですが、本記事の筆者が提供している映像授業ではたった4時間で情報1の基礎をすべて学ぶことができます。視聴期限もなく無料で質問し放題です。
映像授業のサンプル動画もご用意しているので、ご興味のある人はぜひ以下からチェックしてみてください。
いかがでしたか?
今回は情報1の共通テストはいつからなのか?や大学の公表状況、対策方法などについて解説してきました。
情報1はまだ開設されて間もない科目なので共通テストに関する情報もまだまだ少なく、なかなか対策がしづらい科目ではありますが、先ほども解説した通り基礎を徹底的にやりこむことをぜひ意識してみください。
情報1のプログラミング言語は?どれが入試に有利?知っておきたいことを徹底解説 2024.02.08
2022年に必修化、2025年からの共通テストに出題予定となった新しい科目の情報1ですが、その特徴の1つとしては「 プログラミング学習の必須」があげられます。
つまり、すべての高校生がプログラミングを学習することになったのです。
後ほど詳しく解説しますが、プログラミングをするには プログラミング言語というものをまずは選択する必要があります。
しかし、プログラミング言語には様々な種類があり、情報1の教科書によって取り扱っているプログラミング言語も異なります。
そこで今回は情報1におけるプログラミング言語とは何かについて解説した後、各教科書が取り扱っているプログラミング言語のご紹介やどのプログラミング言語が共通テストに有利なのか?などについて解説していきます。
情報1を学習する高校生が必ず知っておくべき内容なので、必ず最後までチェックしておきましょう。
【情報1】プログラミング言語とは?
まずはプログラミング言語とは何かについて解説しておきます。
「言語」と名が付いているので、プログラミング言語とは何かを理解するには日本語や英語、中国語などを例に考えると理解しやすいです。
例えば、日本という国ではほとんどの人が日本語を使って生活をしていますね。
アメリカでは英語、中国では中国語といったように、国によって使っている言語は異なります。
そして、言語によっても様々な特徴があります。例えば「私はテニスをする」を日本語と英語で比較してみましょう。
日本語では「主語(私は)→目的語(テニスを)→動詞(する)」という流れになっていますが、英語では「I play tennis」となるので「主語(I)→動詞(play)→目的語(tennis)」となります。
日本語と英語では目的語と動詞が逆になっていますね。このように、言語が違えば文法などの特徴も違ってくるのです。
では、これを プログラミングに置き換えてみます。
世の中にはプログラミングという技術を使って作られたものがたくさんあります。
例としては
Googleなどの検索エンジン
TikTokなどのスマホアプリ
大学のホームページ(WEBサイト)
通販サイト
など、あげればキリがありません。そして、プログラミングをするには プログラミング言語を使わないといけません。言葉を発するのに言語が必要なのと同じです。
何を作るかによって選択するプログラミング言語は変わってきます。
例えば、
ホームページ(WEBサイト)を作りたい→JavaScriptというプログラミング言語を選択
スマホアプリ(iPhoneアプリ)を作りたい→Swiftというプログラミング言語を選択
のようにプログラミング言語によってできることや特徴が変わってきます。
これは先ほどの国と言語の話と似ています。
アメリカでは英語を使う、日本では日本語を使う
ホームページ(WEBサイト)制作ではJavaScriptを使う、スマホアプリ(iPhoneアプリ)制作ではSwiftを使う
といった感じです。
【情報1】プログラミング言語とは何かの解説
プログラミング言語は200種類以上もあると言われており、言語によって文法の特徴や習得の難易度も変わってきます。
※プログラミング言語にも文法(=書き方)が存在します。
情報1で使うプログラミング言語は?
では、情報1で用意されているプログラミング言語は何になるのでしょうか?
2023年3月時点で情報1の 教科書は全部で13冊用意されており、各教科書で使われているプログラミング言語は以下の通りPython(パイソン)、JavaScript(ジャバ スクリプト)、VBA(ブイビーエー)、Scratch(スクラッチ)の4つです。
結果としてはPythonが最も人気で、次に人気なのはVBAでした。
情報1で使うプログラミング言語の特徴
先ほど解説した通り、情報1の教科書では
Python
JavaScript
VBA
Scratch
という4つの プログラミング言語が取り上げられています。
この4つのプログラミング言語に共通して言える特徴は、
プログラミング初心者でも比較的習得しやすい
文法がシンプルでわかりやすい
の2つです。
ここからは4つのプログラミング言語それぞれの詳しい特徴について解説していきます。
Pythonの特徴
Pythonは今、世界で最も注目されていると言っても過言ではないプログラミング言語です。
ニュースなどでもよく聞く人工知能(AI)の開発とも非常に相性が良く、様々な分野で使われています。
Pythonでできることしては以下が代表例としてあげられます。
WEBサービスの開発
人工知能(AI)の開発
データ分析の効率化
ブロックチェーンの開発
JavaScriptの特徴
JavaScriptはホームページやWEBサービスなどのWEB開発で使用されることが多いプログラミング言語です。
JavaScriptはWEB開発には欠かせない重要なプログラミング言語になっており、今も多くのWEBサービスやホームページなどで使われているため、将来性が高いと言われています。
ちなみにですが、JavaScriptと似たようなプログラミング言語としてJavaというプログラミング言語がありますが、この2つはまったく別物なのでご注意ください。
JavaはJavaScriptよりも習得難易度が高いといわれており、文法もJavaScriptより複雑であるケースが多いため、一般的には プログラミング上級者向けのプログラミング言語となっています。
VBAの特徴
VBAはVisual Basic for Applicationsの略で、Microsoftが提供しているWord、Excel、PowerPointなどのいわゆるOfficeソフトで使用するための プログラミング言語です。
PythonやJavaScriptと同様に初心者でも学習しやすいプログラミング言語になっています。
高校生でもWordやExcel、PowerPointを使う機会はあるかと思いますので、比較的身近に存在するプログラミング言語と言えるでしょう。
Scratchの特徴
ScratchはMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームが小中学生向けの教育ツールとして開発したプログラミング言語です。
Scratchはブロックをつなげていくだけでプログラミングができるので、レゴのような感覚でプログラミングを学習することができます。
Scratchの公式サイトにアクセスするだけで簡単に・すぐに・無料でプログラミングができるというのが最大の特徴です。
プログラミングに対して苦手意識が強い生徒にはおすすめのプログラミング言語となっています。
情報1の共通テストで使用されるプログラミング言語は?
冒頭でも軽く触れましたが、2025年からの共通テストでは情報1が出題予定(科目名=情報)となっており、国立大学協会は情報を入試対象にすると既に表明しています。私立においては早稲田大学が既に情報の採用を決めています。
※情報1の共通テストについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
先ほど解説した通り、高校の授業の情報1で使用される プログラミング言語は
Python
JavaScript
VBA
Scratch
の4つが主流ですが、共通テストではDNCLという擬似プログラミング言語が使用されます。
上記の通り、情報1では教科書によって採用されているプログラミング言語が異なっており、プ
ログラミングの実習時間も学校によって異なります。
なので、共通テストではこのような事情を考慮し、生徒全員が平等な条件で情報を受験できるようにするため、既存のプログラミング言語ではない擬似プログラミング言語としてDNCLを採用しているのです。
※DNCLは共通テスト用の手順記述言語とも呼ばれています。
高校の授業でPythonを学習したから共通テストで有利になる、VBAを学習したら不利になるといったことはありませんのでご安心ください。
DNCLに関する細かい文法や詳しい説明は既に独立行政法人大学入試センターが「共通テスト手順記述標準言語」という資料を公開しているので、興味がある人はぜひご覧ください。
共通テスト(情報1)の使用プログラミング言語:DNCLの練習をするには?
高校生の中には共通テストで使われる(擬似)プログラミング言語がDNCLなら、今のうちからDNCLに触れて文法の書き方などを練習・勉強しておきたいと思う人もいるでしょう。
そのような高校生におすすめのサイトがDNCL学習環境「どんくり」です。
「どんくり」では先ほどご紹介した独立行政法人大学入試センターが公開している「共通テスト手順記述標準言語」に則った プログラミングをすれば(=コードを書けば)その結果がすぐに表示されます。
使い方の手順は以下の通りです。
「どんくり」にアクセスする
まずは「どんくり」にアクセスしましょう。すると、以下のような画面が登場します。
プログラミングをする
では実際にプログラミングをしてみましょう。
今回はDNCLの文法に則って「変数xに10を代入し、そのxを表示させる」というプログラムを実行してみます。
まずは変数xに10を代入します。DNCLではこれを
x ← 3
と書きます。そして次はxを表示させましょう。
DNCLではxを表示させるために
xを表示する
と書きます。以上2つを「どんくり」に書くと以下のようになります。
「実行」ボタンをクリック
プログラム(コード)が書けたら最後に左上にある「実行」をクリックします。
すると、右側に3が表示されていることが確認できます
以上がDNCL学習環境「どんくり」の使い方です。早めに共通テストの対策をしておきたい高校生は使えるようにしておくと便利です。
いかがでしたか?
今回は情報1で登場するプログラミング言語とはそもそも何かについて解説した後、情報1の教科書で登場するPythonやJavaScript、VBA、Scratchといったプログラミング言語の特徴などについて解説していきました。
2022年4月に高校1年生になった高校生からが学習し始める必履修科目の情報1ですが、共通テスト(旧センター試験)でも出題されることは既にご存知な人も多いでしょう。
本記事では情報1が共通テストに導入されるのはいつからなのか?や対策方法、出題範囲、情報1の導入を既に決定している大学など、情報1と共通テストに関して必ず知っておくべくことをまとめました。
ぜひ最後までご覧いただき、情報1の勉強・対策にお役立てください。
【情報1】共通テストで導入されるのはいつから?
では早速、情報1が共通テストで導入されるのはいつからなのかについて解説します。
結論から言いますと、2025年の1月に実施される共通テストから情報1は導入予定となっています。
冒頭でも解説した通り、情報1は2022年4月に高校1年生になった高校生からが学習する科目です。
2022年4月に高校1年生になった高校生が受験する共通テストは2025年の1月となります。
つまり、2022年4月に高校1年生になった高校生が初めて共通テストで情報1を受験することになります。
【情報1】共通テストの出題範囲は?
ちなみにですが、共通テストにおける科目名は情報1ではなく「情報」となりますのでご注意ください。
そして、共通テストにおける科目「情報」の出題範囲は情報1で学習する範囲となります。
高校では情報1と情報2という2つの科目が用意されていますが、共通テストで出題されるのは情報1のみです。情報2は出題されませんのでご注意ください。
情報1で学習する範囲は大きく以下の4つとなります。
情報社会の問題解決
コミュニケーションと情報デザイン
コンピュータと プログラミング
情報通信ネットワークと データの活用
1つ目は「情報社会の問題解決」です。 私たちが今生きている社会は情報社会とも言われていますが、 今後、情報社会で働いていく上では今後多くの問題や課題に直面します。そのような問題や課題をどうやって解決していくのか、 解決のためのアイデアはどうやって生み出していくのか? などについて学習します。
2つ目の「コミュニケーションと情報デザイン」では、ネット上でのコミュニケーションの方法や注意点(ネット犯罪やSNS炎上など)、わかりやすいデザインとは何かなどについて学習します。
3つ目の「コンピュータとプログラミング」では主にプログラミングについて学習します。
最後の4つ目「情報通信ネットワークとデータの活用」では、インターネットにアクセスするというのはどういうことなのかや、インターネットの仕組みなどについて学習します。
【情報1】共通テストのサンプル問題
共通テストで出題される情報1では、実際にどんな問題が出題されるのか気になる高校生も多いでしょう。
本記事を執筆している2023年4月現在、文部科学省のサイトから共通テストで出題される情報1のサンプル問題が公表されていますので、情報1を共通テストで受験予定の高校生は必ずチェックしておきましょう。
ただし、以上のサンプル問題を解く際には以下のことを念頭に置いておいてください。
平成30年に改訂された高等学校学習指導要領「情報Ⅰ」に基づいて作成したものであること。
情報1の内容のうちの一部を出題範囲として作成したものであり、情報1の全ての内容を網羅しているわけではないこと。
今後、問題の内容や難易度などが変更される可能性があること。
【情報1】共通テストで使用されるプログラミング言語は?
上記でも解説した通り、情報1の学習内容が出題範囲となるので共通テストでも プログラミングに関する問題が出題されます(実際にサンプル問題でも出題されていることがわかります)
では、共通テストでは何のプログラミング言語が使用されるのでしょうか?
結論から言いますと、共通テストではDNCLという擬似プログラミング言語が使用されます。
情報1のプログラミング言語について解説した記事をご覧いただくとわかりますが、情報1では 教科書によって採用されているプログラミング言語が異なり、主に以下4つのプログラミング言語が採用されています。
Python
JavaScript
VBA
Scratch
例えば、共通テストで使用するプログラミング言語をPythonにしてしまうと、Python以外を取り扱っている教科書で学習した高校生は共通テストで不利になってしまいます。
このような事態を防ぐために、共通テストでは既存のプログラミング言語ではない擬似プログラミング言語としてDNCLを採用しています。
DNCLに関する細かい文法や詳しい説明は独立行政法人大学入試センターが「共通テスト手順記述標準言語」という資料で解説しているので、ぜひご覧ください。
共通テストで情報1が必要な大学は?
2025年1月に実施される共通テストで「情報」を実施するかどうかについて「検討中」「予告」「決定」など何らかの発表をしているのは、国立大89%(73/82大学)、公立大72%(68/94大学)となっています(2023年3月31日時点の情報)
また、すべての大学のうち、一般入試で「情報を実施する」としているのは国立大で60%(49/82大学)、公立大学で12%(11/94大学)となっています。
ちなみにですが、北海道・東北・北陸・中国・四国地方では既にすべての国立大学が公表しています。
関東・近畿地方ではまだ一部の大学が公表していません。
具体的な数字としては以下の通りです(数字は校数を示しています)
自分が受験予定の大学・興味のある大学に関しては、必ずその大学のホームページで情報1の扱いについて確認しておくようにしましょう。
【情報1】共通テストの対策方法は?
最後に共通テストの情報1の対策方法について解説して本記事を終了とします。
まず、情報1でも共通テストであることに変わりはないので基礎力が非常に重要となります。
実際に先ほどご紹介した共通テストの情報1のサンプル問題を見ても基礎的・基本的な問題が多数出題されており、応用力が必要な問題の割合はそこまで多くはありません。
また、用語に関する問題も出題されるので少なくとも 教科書などで登場する用語は必ず押さえておく必要があります。あとは一問一答の問題集などで用語に関する知識量を増やしましょう。
※本記事の筆者が運営している情報1の一問一答を毎日配信するインスタのアカウントもぜひフォローしてください。
情報1の勉強では、用語に関する知識量を増やすことと基礎力を磨くことを意識してみてください。
ちなみにですが、本記事の筆者が提供している映像授業ではたった4時間で情報1の基礎をすべて学ぶことができます。視聴期限もなく無料で質問し放題です。
映像授業のサンプル動画もご用意しているので、ご興味のある人はぜひ以下からチェックしてみてください。
いかがでしたか?
今回は情報1の共通テストはいつからなのか?や大学の公表状況、対策方法などについて解説してきました。
情報1はまだ開設されて間もない科目なので共通テストに関する情報もまだまだ少なく、なかなか対策がしづらい科目ではありますが、先ほども解説した通り基礎を徹底的にやりこむことをぜひ意識してみください。
情報1のプログラミング言語は?どれが入試に有利?知っておきたいことを徹底解説 2024.02.08
2022年に必修化、2025年からの共通テストに出題予定となった新しい科目の情報1ですが、その特徴の1つとしては「 プログラミング学習の必須」があげられます。
つまり、すべての高校生がプログラミングを学習することになったのです。
後ほど詳しく解説しますが、プログラミングをするには プログラミング言語というものをまずは選択する必要があります。
しかし、プログラミング言語には様々な種類があり、情報1の教科書によって取り扱っているプログラミング言語も異なります。
そこで今回は情報1におけるプログラミング言語とは何かについて解説した後、各教科書が取り扱っているプログラミング言語のご紹介やどのプログラミング言語が共通テストに有利なのか?などについて解説していきます。
情報1を学習する高校生が必ず知っておくべき内容なので、必ず最後までチェックしておきましょう。
【情報1】プログラミング言語とは?
まずはプログラミング言語とは何かについて解説しておきます。
「言語」と名が付いているので、プログラミング言語とは何かを理解するには日本語や英語、中国語などを例に考えると理解しやすいです。
例えば、日本という国ではほとんどの人が日本語を使って生活をしていますね。
アメリカでは英語、中国では中国語といったように、国によって使っている言語は異なります。
そして、言語によっても様々な特徴があります。例えば「私はテニスをする」を日本語と英語で比較してみましょう。
日本語では「主語(私は)→目的語(テニスを)→動詞(する)」という流れになっていますが、英語では「I play tennis」となるので「主語(I)→動詞(play)→目的語(tennis)」となります。
日本語と英語では目的語と動詞が逆になっていますね。このように、言語が違えば文法などの特徴も違ってくるのです。
では、これを プログラミングに置き換えてみます。
世の中にはプログラミングという技術を使って作られたものがたくさんあります。
例としては
Googleなどの検索エンジン
TikTokなどのスマホアプリ
大学のホームページ(WEBサイト)
通販サイト
など、あげればキリがありません。そして、プログラミングをするには プログラミング言語を使わないといけません。言葉を発するのに言語が必要なのと同じです。
何を作るかによって選択するプログラミング言語は変わってきます。
例えば、
ホームページ(WEBサイト)を作りたい→JavaScriptというプログラミング言語を選択
スマホアプリ(iPhoneアプリ)を作りたい→Swiftというプログラミング言語を選択
のようにプログラミング言語によってできることや特徴が変わってきます。
これは先ほどの国と言語の話と似ています。
アメリカでは英語を使う、日本では日本語を使う
ホームページ(WEBサイト)制作ではJavaScriptを使う、スマホアプリ(iPhoneアプリ)制作ではSwiftを使う
といった感じです。
【情報1】プログラミング言語とは何かの解説
プログラミング言語は200種類以上もあると言われており、言語によって文法の特徴や習得の難易度も変わってきます。
※プログラミング言語にも文法(=書き方)が存在します。
情報1で使うプログラミング言語は?
では、情報1で用意されているプログラミング言語は何になるのでしょうか?
2023年3月時点で情報1の 教科書は全部で13冊用意されており、各教科書で使われているプログラミング言語は以下の通りPython(パイソン)、JavaScript(ジャバ スクリプト)、VBA(ブイビーエー)、Scratch(スクラッチ)の4つです。
結果としてはPythonが最も人気で、次に人気なのはVBAでした。
情報1で使うプログラミング言語の特徴
先ほど解説した通り、情報1の教科書では
Python
JavaScript
VBA
Scratch
という4つの プログラミング言語が取り上げられています。
この4つのプログラミング言語に共通して言える特徴は、
プログラミング初心者でも比較的習得しやすい
文法がシンプルでわかりやすい
の2つです。
ここからは4つのプログラミング言語それぞれの詳しい特徴について解説していきます。
Pythonの特徴
Pythonは今、世界で最も注目されていると言っても過言ではないプログラミング言語です。
ニュースなどでもよく聞く人工知能(AI)の開発とも非常に相性が良く、様々な分野で使われています。
Pythonでできることしては以下が代表例としてあげられます。
WEBサービスの開発
人工知能(AI)の開発
データ分析の効率化
ブロックチェーンの開発
JavaScriptの特徴
JavaScriptはホームページやWEBサービスなどのWEB開発で使用されることが多いプログラミング言語です。
JavaScriptはWEB開発には欠かせない重要なプログラミング言語になっており、今も多くのWEBサービスやホームページなどで使われているため、将来性が高いと言われています。
ちなみにですが、JavaScriptと似たようなプログラミング言語としてJavaというプログラミング言語がありますが、この2つはまったく別物なのでご注意ください。
JavaはJavaScriptよりも習得難易度が高いといわれており、文法もJavaScriptより複雑であるケースが多いため、一般的には プログラミング上級者向けのプログラミング言語となっています。
VBAの特徴
VBAはVisual Basic for Applicationsの略で、Microsoftが提供しているWord、Excel、PowerPointなどのいわゆるOfficeソフトで使用するための プログラミング言語です。
PythonやJavaScriptと同様に初心者でも学習しやすいプログラミング言語になっています。
高校生でもWordやExcel、PowerPointを使う機会はあるかと思いますので、比較的身近に存在するプログラミング言語と言えるでしょう。
Scratchの特徴
ScratchはMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームが小中学生向けの教育ツールとして開発したプログラミング言語です。
Scratchはブロックをつなげていくだけでプログラミングができるので、レゴのような感覚でプログラミングを学習することができます。
Scratchの公式サイトにアクセスするだけで簡単に・すぐに・無料でプログラミングができるというのが最大の特徴です。
プログラミングに対して苦手意識が強い生徒にはおすすめのプログラミング言語となっています。
情報1の共通テストで使用されるプログラミング言語は?
冒頭でも軽く触れましたが、2025年からの共通テストでは情報1が出題予定(科目名=情報)となっており、国立大学協会は情報を入試対象にすると既に表明しています。私立においては早稲田大学が既に情報の採用を決めています。
※情報1の共通テストについて詳しく解説した記事もぜひ参考にしてください。
先ほど解説した通り、高校の授業の情報1で使用される プログラミング言語は
Python
JavaScript
VBA
Scratch
の4つが主流ですが、共通テストではDNCLという擬似プログラミング言語が使用されます。
上記の通り、情報1では教科書によって採用されているプログラミング言語が異なっており、プ
ログラミングの実習時間も学校によって異なります。
なので、共通テストではこのような事情を考慮し、生徒全員が平等な条件で情報を受験できるようにするため、既存のプログラミング言語ではない擬似プログラミング言語としてDNCLを採用しているのです。
※DNCLは共通テスト用の手順記述言語とも呼ばれています。
高校の授業でPythonを学習したから共通テストで有利になる、VBAを学習したら不利になるといったことはありませんのでご安心ください。
DNCLに関する細かい文法や詳しい説明は既に独立行政法人大学入試センターが「共通テスト手順記述標準言語」という資料を公開しているので、興味がある人はぜひご覧ください。
共通テスト(情報1)の使用プログラミング言語:DNCLの練習をするには?
高校生の中には共通テストで使われる(擬似)プログラミング言語がDNCLなら、今のうちからDNCLに触れて文法の書き方などを練習・勉強しておきたいと思う人もいるでしょう。
そのような高校生におすすめのサイトがDNCL学習環境「どんくり」です。
「どんくり」では先ほどご紹介した独立行政法人大学入試センターが公開している「共通テスト手順記述標準言語」に則った プログラミングをすれば(=コードを書けば)その結果がすぐに表示されます。
使い方の手順は以下の通りです。
「どんくり」にアクセスする
まずは「どんくり」にアクセスしましょう。すると、以下のような画面が登場します。
プログラミングをする
では実際にプログラミングをしてみましょう。
今回はDNCLの文法に則って「変数xに10を代入し、そのxを表示させる」というプログラムを実行してみます。
まずは変数xに10を代入します。DNCLではこれを
x ← 3
と書きます。そして次はxを表示させましょう。
DNCLではxを表示させるために
xを表示する
と書きます。以上2つを「どんくり」に書くと以下のようになります。
「実行」ボタンをクリック
プログラム(コード)が書けたら最後に左上にある「実行」をクリックします。
すると、右側に3が表示されていることが確認できます
以上がDNCL学習環境「どんくり」の使い方です。早めに共通テストの対策をしておきたい高校生は使えるようにしておくと便利です。
いかがでしたか?
今回は情報1で登場するプログラミング言語とはそもそも何かについて解説した後、情報1の教科書で登場するPythonやJavaScript、VBA、Scratchといったプログラミング言語の特徴などについて解説していきました。