公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

「想定震源域がどこかということ自体不確実性が高い。その震源域に入るかどうかで、本当に南海トラフに関連性があるかどうかを判定するのは非常に難しい」

2024-08-09 08:20:48 | 災害情報
南海トラフ巨大地震「注意」とは? 過去事例では「数百回に1回」というが… 専門家が語る「危険度」 2024年8月8日 22時08分

気象庁は8日、南海トラフ巨大地震の臨時情報で「南海トラフ巨大地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっている」として注意情報を出した。
◆宮崎県南部「震度6弱」発生で調査
午後4時43分ごろ、宮崎県南部で震度6弱の地震があり、調査していた。最大規模の地震が発生した場合、関東から九州にかけての広範囲で強い揺れ、関東から沖縄にかけての太平洋沿岸で高い津波が想定されるとして、注意を呼びかけた。
 ◇  ◇
◆可能性は低いが、起これば激甚被害
 現在の地震学では、地震発生の場所や時間を前兆現象などから言い当てる「地震予知」はできない。「巨大地震注意」とした臨時情報の根拠は過去の統計に基づくが、記録に残っている南海トラフ地震は10回程度で、不確実性が伴う。
 今回の「巨大地震注意」は、想定震源域でM7.0以上の地震が発生した場合に出される。気象庁が国内外の過去の事例を調べたところ、同様の状況で7日以内に巨大地震が発生したのは1437例中6例で「数百回に1回程度」の危険度とされている。
気象庁の担当者は8日の会見で、注意情報の特性を踏まえ「数百回に1回という意味で、決して高い確率ではない。それでも南海トラフ地震が発生すれば、激甚な被害が考えられる。注意してほしい」と呼びかけた。
◆前兆と言えるような確度はない
 臨時情報の運用が始まった2017年当時から、専門家の間では「この情報でどこまで警戒すべきなのか」との疑問が上がり、情報の取り扱いの難しさが問題となっていた。
 名古屋大の鷺谷威教授(地殻変動学)は「想定震源域がどこかということ自体不確実性が高い。その震源域に入るかどうかで、本当に南海トラフに関連性があるかどうかを判定するのは非常に難しい」と語る。「前兆といえるような確度はなく、もしこの情報で何かを判断するとしたら、外れる可能性も高い情報だと認識しておく必要がある」という。(小沢慧一)
  ◇  ◇
◆想定震源域の西端で起きた「M7.1」
 8日に日向灘で起きたマグニチュード(M)7.1の地震を受け、気象庁は南海トラフ巨大地震に関する「注意情報」を初めて出した。専門家は、駿河湾から日向灘沖にかけての震源域の西端で「一部割れ」が起きたと指摘。今後、巨大地震発生への注意が求められるが、いつまで警戒が必要なのかは見通せないのが現状だ。(宇佐見昭彦、増井のぞみ、榊原智康)
東京大地震研究所の加藤愛太郎教授(地震学)は、今回の地震の発生メカニズムについて「陸側のユーラシアプレートと、その下に沈み込むフィリピン海プレートとの境界で起きた逆断層型」と説明。これは想定される南海トラフ巨大地震と同じメカニズムで、今回の地震で震源域の一部が破壊されたことになるという。
◆日向灘ではM6級のあと「ゆっくり滑り」
 日向灘では1968年にM7.5の地震が起きたほか、31、41、61、84年にM7.0〜7.2が起きている。1996年にはM6クラスの地震が続いた後、震源周辺の海底下でプレート境界が緩やかにずれ動く「ゆっくり滑り」と呼ばれる地殻変動が進行した。ゆっくり滑りは翌1997年にかけて、約1年間続いた。今回も、推移に注視が必要な状態が長引く恐れがある。
1996年の日向灘の地震活動は、10月19日に宮崎市の東南東約50キロでM6.9の地震が発生。12月3日にも宮崎市の南東約25キロでM6.7の地震が起きた。震源の深さは10月が34キロ、12月が38キロだった。2つの地震は逆断層型で、プレート境界で発生したとみられる。
 この地震活動の後、1996年終わりごろから97年末ごろにかけて、震源より北側の海底下を中心に、プレート境界が緩やかにずれ動いていたことが分かった。当時はゆっくり滑りという現象が詳しく知られていなかったが、後年の解析で明らかになった。2000年以降も日向灘では度々ゆっくり滑りが起きている。
◆物資備蓄や避難先の確認を
 8日の日向灘の地震後にゆっくり滑りのような特異な地殻変動が観測されるかどうかは分からない。たとえ観測されても、必ず巨大地震に直結するとは言えないのが現状だ。
 気象庁は今後1週間を「注意を要する期間」として、地震への備えを徹底するよう呼びかけた。東京工業大の中島淳一教授(地震学)は「飲料水や食料などの備蓄を再確認するほか、レジャーや帰省で出かける場合は、その地域の避難所の場所などをあらかじめ調べておいてほしい」と求めている。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 政府は、カザフスタン、ウズ... | トップ | 自民党の武見敬三厚生労働相... »
最新の画像もっと見る

災害情報」カテゴリの最新記事