近畿~北陸の沿岸や沖合 M7以上地震のおそれある活断層を公表 NHK 2024年8月2日 13時09分
能登半島地震を受けて、政府の地震調査委員会は近畿から北陸にかけての沿岸や沖合でマグニチュード7以上の地震を引き起こすおそれがある活断層が25か所に上るとする調査結果を公表しました。
政府の地震調査委員会は、能登半島地震を受けて海域の活断層で起きる地震の長期評価を急ぐ方針をことし2月に示していて、2日、兵庫県北方沖から新潟県上越地方沖にかけての調査結果を公表しました。
それによりますと、マグニチュード7以上の地震を引き起こすおそれがある長さ20キロ以上の活断層や活断層帯は、合わせて25か所に上るということです。
このうち22か所はこれまでに大学や研究機関が公表していた研究結果をもとに精査したもので、残りの3つは今回初めて活断層と評価されました。
最も長い活断層は、元日の能登半島地震を引き起こしたとみられている「能登半島北岸断層帯」でおよそ94キロに上り、地震の規模はマグニチュード7.8から8.1程度と推定されています。
地震の発生確率については、来年中の公表を目指すとしています。
地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直名誉教授は、「今回評価された活断層は、過去に地震が起きていただけでなく将来も起きる可能性があるということを認識して防災に努めてほしい」と話していました。
海域の活断層をめぐってはこれまでに九州や中国地方沖の評価結果が公表されていて、地震調査委員会は今後、上越地方沖を除く新潟県沖と、東北や北海道の日本海側について評価を進めることにしています。
公表された25の活断層や活断層帯は
今回公表された25の活断層や活断層帯の名前と断層の長さ、想定される地震の規模は次のとおりです。
1.沖ノ礁北方断層は長さが25キロ程度で、地震の規模はマグニチュード7.2程度と推定されています。
2.経ヶ岬沖断層は長さが36キロ程度でマグニチュードは7.4程度、
3.小浜沖断層は、長さ33キロ程度でマグニチュード7.4程度となっています。
4.浦島礁北方北断層は長さ40キロ程度でマグニチュード7.5程度、
5.若狭海丘列北縁断層は長さ21キロ程度でマグニチュード7.0程度、
6.越前岬西方沖北断層は長さ38キロ程度でマグニチュード7.5程度、
7.浦島礁北東断層は長さ23キロ程度でマグニチュード7.1程度、
8.ゲンタツ瀬・大グリ南東縁断層帯は長さ52キロ程度でマグニチュード7.7程度、
9.加佐ノ岬沖断層は長さ25キロ程度でマグニチュード7.2程度、
10.羽咋沖東断層は長さ30キロ程度で、マグニチュード7.3程度と推定されています。
11.羽咋沖西断層は長さが21キロ程度で、マグニチュードは7.0程度、
12.内灘沖断層は長さ29キロ程度でマグニチュード7.3程度、
13.海士岬沖東断層は長さ21キロ程度マグニチュード7.0程度、
14.門前断層帯は長さ38キロ程度で、マグニチュード7.5程度、
15.沖ノ瀬東方断層は長さ35キロ程度でマグニチュード7.4程度、
16.能登半島北岸断層帯は長さ94キロ程度でマグニチュードは7.8から8.1程度です。
17.輪島はるか沖断層は長さが24キロ程度でマグニチュードは7.1程度、
18.能登半島北方沖断層は長さ31キロ程度でマグニチュード7.3程度、
19.舳倉島近海断層帯は長さ64キロ程度でマグニチュード7.8程度、
20.七尾湾東方断層帯は長さ43キロ程度でマグニチュード7.6程度、
21.飯田海脚南縁断層は長さ31キロ程度で、マグニチュード7.3程度、
22.富山トラフ西縁断層は長さ61キロ程度で、マグニチュード7.8程度、
23.上越沖断層帯は長さ86キロ程度で、マグニチュードは7.8から8.1程度、
24.名立沖断層は長さ31キロ程度で、マグニチュード7.3程度、
25.上越海丘東縁断層は長さ25キロ程度で、マグニチュードは7.2程度と推定されています。
このうち、京都から福井の沖合にある
1.沖ノ礁北方断層と4.浦島礁北方北断層、7.浦島礁北東断層は今回、新たに活断層として評価されました。
地震の規模について、政府の地震調査委員会は、断層の長さや過去の活動から推定したもので、周辺の活断層もずれ動くなどした場合はさらに規模が大きくなるおそれがあるとしています。
海域活断層の評価の経緯
海域の活断層をめぐっては、大学や研究機関が個別に調査や研究を行ってきましたが、国としての統一見解がなかったことから、政府の地震調査委員会は7年前に分科会を立ち上げ、一体的な評価に乗り出しました。
おととしには初めて、九州や中国地方沖の評価結果が公表され、その後、能登半島周辺を含む海域についても検討が進められていましたが、ことしの元日に能登半島地震が発生しました。
これを受けて、地震調査委員会は断層の位置や形状などがまとまった段階で、発生確率などの確定を待たずに公表していく方針に切り替えました。
評価に携わった産業技術総合研究所の岡村行信 名誉リサーチャーは「能登半島付近まで評価が終わったところで元日の地震が起きたことを重く受け止め、少しでも早く断層の位置や形状を公表する必要があると考え今回の公表に至った」と説明しました。
そのうえで「20キロ以上の長さの活断層は見逃しのないように評価したつもりだ。被害をできるだけ小さくする対策に向けた第1歩だと考えていて、今回の評価結果をぜひ活用してほしい」と述べました。
能登半島地震を受けて、政府の地震調査委員会は近畿から北陸にかけての沿岸や沖合でマグニチュード7以上の地震を引き起こすおそれがある活断層が25か所に上るとする調査結果を公表しました。
政府の地震調査委員会は、能登半島地震を受けて海域の活断層で起きる地震の長期評価を急ぐ方針をことし2月に示していて、2日、兵庫県北方沖から新潟県上越地方沖にかけての調査結果を公表しました。
それによりますと、マグニチュード7以上の地震を引き起こすおそれがある長さ20キロ以上の活断層や活断層帯は、合わせて25か所に上るということです。
このうち22か所はこれまでに大学や研究機関が公表していた研究結果をもとに精査したもので、残りの3つは今回初めて活断層と評価されました。
最も長い活断層は、元日の能登半島地震を引き起こしたとみられている「能登半島北岸断層帯」でおよそ94キロに上り、地震の規模はマグニチュード7.8から8.1程度と推定されています。
地震の発生確率については、来年中の公表を目指すとしています。
地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直名誉教授は、「今回評価された活断層は、過去に地震が起きていただけでなく将来も起きる可能性があるということを認識して防災に努めてほしい」と話していました。
海域の活断層をめぐってはこれまでに九州や中国地方沖の評価結果が公表されていて、地震調査委員会は今後、上越地方沖を除く新潟県沖と、東北や北海道の日本海側について評価を進めることにしています。
公表された25の活断層や活断層帯は
今回公表された25の活断層や活断層帯の名前と断層の長さ、想定される地震の規模は次のとおりです。
1.沖ノ礁北方断層は長さが25キロ程度で、地震の規模はマグニチュード7.2程度と推定されています。
2.経ヶ岬沖断層は長さが36キロ程度でマグニチュードは7.4程度、
3.小浜沖断層は、長さ33キロ程度でマグニチュード7.4程度となっています。
4.浦島礁北方北断層は長さ40キロ程度でマグニチュード7.5程度、
5.若狭海丘列北縁断層は長さ21キロ程度でマグニチュード7.0程度、
6.越前岬西方沖北断層は長さ38キロ程度でマグニチュード7.5程度、
7.浦島礁北東断層は長さ23キロ程度でマグニチュード7.1程度、
8.ゲンタツ瀬・大グリ南東縁断層帯は長さ52キロ程度でマグニチュード7.7程度、
9.加佐ノ岬沖断層は長さ25キロ程度でマグニチュード7.2程度、
10.羽咋沖東断層は長さ30キロ程度で、マグニチュード7.3程度と推定されています。
11.羽咋沖西断層は長さが21キロ程度で、マグニチュードは7.0程度、
12.内灘沖断層は長さ29キロ程度でマグニチュード7.3程度、
13.海士岬沖東断層は長さ21キロ程度マグニチュード7.0程度、
14.門前断層帯は長さ38キロ程度で、マグニチュード7.5程度、
15.沖ノ瀬東方断層は長さ35キロ程度でマグニチュード7.4程度、
16.能登半島北岸断層帯は長さ94キロ程度でマグニチュードは7.8から8.1程度です。
17.輪島はるか沖断層は長さが24キロ程度でマグニチュードは7.1程度、
18.能登半島北方沖断層は長さ31キロ程度でマグニチュード7.3程度、
19.舳倉島近海断層帯は長さ64キロ程度でマグニチュード7.8程度、
20.七尾湾東方断層帯は長さ43キロ程度でマグニチュード7.6程度、
21.飯田海脚南縁断層は長さ31キロ程度で、マグニチュード7.3程度、
22.富山トラフ西縁断層は長さ61キロ程度で、マグニチュード7.8程度、
23.上越沖断層帯は長さ86キロ程度で、マグニチュードは7.8から8.1程度、
24.名立沖断層は長さ31キロ程度で、マグニチュード7.3程度、
25.上越海丘東縁断層は長さ25キロ程度で、マグニチュードは7.2程度と推定されています。
このうち、京都から福井の沖合にある
1.沖ノ礁北方断層と4.浦島礁北方北断層、7.浦島礁北東断層は今回、新たに活断層として評価されました。
地震の規模について、政府の地震調査委員会は、断層の長さや過去の活動から推定したもので、周辺の活断層もずれ動くなどした場合はさらに規模が大きくなるおそれがあるとしています。
海域活断層の評価の経緯
海域の活断層をめぐっては、大学や研究機関が個別に調査や研究を行ってきましたが、国としての統一見解がなかったことから、政府の地震調査委員会は7年前に分科会を立ち上げ、一体的な評価に乗り出しました。
おととしには初めて、九州や中国地方沖の評価結果が公表され、その後、能登半島周辺を含む海域についても検討が進められていましたが、ことしの元日に能登半島地震が発生しました。
これを受けて、地震調査委員会は断層の位置や形状などがまとまった段階で、発生確率などの確定を待たずに公表していく方針に切り替えました。
評価に携わった産業技術総合研究所の岡村行信 名誉リサーチャーは「能登半島付近まで評価が終わったところで元日の地震が起きたことを重く受け止め、少しでも早く断層の位置や形状を公表する必要があると考え今回の公表に至った」と説明しました。
そのうえで「20キロ以上の長さの活断層は見逃しのないように評価したつもりだ。被害をできるだけ小さくする対策に向けた第1歩だと考えていて、今回の評価結果をぜひ活用してほしい」と述べました。