公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

朝日杯フューチュリティステークス回顧

2005-12-13 00:05:52 | 大レース回顧集

今年の朝日杯は出走していれば最有力候補と思われたマルカシェンクが骨折して戦線離脱したとはいえ、1番人気の7・ジャリスコライト、2番人気の12・フサイチリシャール、3番人気の2・ショウナンタキオンの3強対決と2歳戦にしては珍しい上位拮抗の様相となった。

11・レソナルが予想通りハナを切り、すかさずフサイチリシャールが2番手。1・ダイヤモンドヘッドとジャリスコライトがほぼ並び、5・スーパーホーネットはほぼ中団の位置。一方、ショウナンタキオンはスタートの出がイマイチで最後方から2頭目ぐらいの位置を余儀なくされる。

向正面ではやくも審議の青ランプがついたが、レースのほうはレソナルがそのまま快調に飛ばし、フサイチが4角を回ってレソナルを捕えにかかる体勢。ジャリスはさらにフサイチの後ろから抜け出しを図る。

直線に入りフサイチが満を持して先頭。ショウナンはまだ後方のままで、ジャリスも直線半ばで伸びきれない。するとスーパーホーネットが凄い勢いでフサイチに襲い掛かり、ゴール前は完全に2頭に絞られたが、わずかにフサイチがスーパーをクビ差退けて優勝。スーパー2着、ジャリス3着、ショウナン4着となった。

前走の東京スポーツ杯2歳Sで逃げ切ってレコード勝ちを収め、3連勝で今回の一戦に挑んだフサイチリシャール。未勝利戦以後は全て逃げ切り勝ちだったが、今回はレソナルにハナを譲ってその番手からの競馬で堂々押しきった。

先行力がありながらも上がりタイムも上々といったあたりから考えて恐らく距離が伸びてもそれほどの不安はないようには感じるが、スピードで押し切れる展開がこの馬の一番の持ち味ではないかと考えられ、そうでない展開となると新馬戦がそうであったようにややしんどい戦いも予想される。

しかし3強対決と言われた今回の一戦を勝利した意味はもちろん大きく、現時点では間違いなくクラシックの最右翼候補であろう。

スーパーホーネットは道中しっかり折り合いをつけて切れ味勝負に持ち込み、もうちょっとのところで勝利を逸したが、ジャリス、ショウナンといったあたりを抑えた競馬は評価できよう。ただ、展開に注文がつくタイプでありそうだ。

1番人気の外国産馬・ジャリスコライトは直線半ばでバッタリといった感じでまさかの3着ともいえようか。今回が重賞初挑戦でもあり、厳しい競馬を経験していない分追い較べで劣った感じ。ただこの一戦ではもちろん見限れまい。レースキャリアを積んでの更なる良化は期待できる。

新潟2歳ステークス以来とはいえ、素質的にはナンバーワンと考えられたショウナンタキオンだが、スタートでの後手が最後まで響いた。4角でも後方グループでは絶好の展開となっていたフサイチにはもちろん及ぶまい。過去2戦もいずれも出遅れており、今後もスタートが課題となろう。

まるで古馬のレースのような感もした今年の朝日杯だが、現時点では今年のディープインパクトのような存在は出てきていないと考えられる。

したがって年末に開催されるラジオたんぱ杯や来年以降の重賞戦線を見ないとクラシックの足跡というのは恐らく見えて来まい。来年のクラシック戦線は今年とは違って混沌ムードが予想されそうだ。


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