
“飛び石連休”「自宅で過ごす」が最多 去年比増 物価高影響か NHK 2025年4月25日 18時32分
ことしの大型連休は暦どおりであれば平日を挟む「飛び石連休」です。
民間の調査会社が5000人にWEBアンケートをしたところ「自宅で過ごす」と答えた人が37.3%と最も多く、去年やおととしより増えています。
民間の調査会社「インテージ」は3月末までの5日間で、15歳から79歳の5000人のモニターを対象にWEBアンケートを行いました。
連休の過ごし方を複数回答でたずねたところ、
▽「自宅で過ごす」が最も多く37.3%で去年より3.2ポイント多くなりました。
一方、
▽「外食に行く」は3ポイント減って17.5%
▽「ショッピング」は0.6ポイント減って16.1%
▽「国内旅行」は2ポイント減って13.6%でした。
▽「海外旅行」はもともと希望していた人は5.2%でしたが、実際に行く人は1.3%にとどまり、「理想」と「現実」の間にギャップがあることがうかがえます。
また、予算について尋ねたところ、平均で2万9237円と去年に比べ5%増えました。
増やす理由については半数以上の55.6%が「物価高や円安」と答えていて、宿泊代などの高騰も影響したとみられています。
物価高で外出控えか
そのほか、働いている人に期間中最も長い休みについて尋ねたところ、最も多かったのが「4日間」で、5月3日から6日にかけて休む人が多いとみられます。
調査会社の担当者は「長い連休を取得しにくい曜日の並びに加え、物価高が続く中、支出を抑えるために外出を控え、自宅でこもることを選択する人が増えているのではないか」としています。
「飛び石」に物価高で”時短ツアー”人気
「飛び石」に加え、物価高も続く中で迎える大型連休。
都内のバス会社では日帰りツアーの予約者数が去年よりも増えていて、観光名所をおよそ1時間でめぐる「時短」のツアーが国内旅行客の間で人気を集めています。
およそ100台のバスを所有する東京 大田区にあるバス会社では日帰りツアーの予約者数が26日から5月6日までの期間中、去年の同じ時期と比べ1割ほど増えているということです。
中でも人気なのは2階建ての屋根のない観光バスで都内の観光名所をおよそ1時間でめぐるツアーです。
コースは東京駅前発着で、国会議事堂や東京タワー、虎ノ門ヒルズ、レインボーブリッジ、銀座など東京の「名所」を一気にまわります。所要時間はおよそ1時間で、途中下車はありません。
運行する会社によりますと、ことしの大型連休は5月3日から5日まで、朝8時台や9時台、それに午後4時台に増便していて、予約者数が多い時間帯は一便あたりのバスの台数を増やすことも検討しているということです。
グループで群馬県から訪れた40代の男性は「東京で車を運転したことがなく、短時間で東京の町並みを見ることができると思って来ました」と話していました。
兵庫県から訪れた20代の男女は「短い時間で東京の有名なところをすべて見られて大満足でした」と話していました。
バス会社の広報室の竹下成美主任は「ことしは飛び石連休やホテル代の高騰、物価高の影響もあり、宿泊ツアーより日帰りツアーの需要が高まっていると思う。東京観光の『隙間時間』に組み込んでもらえることで人気を集めている」と話しています。
能登半島へボランティアに行く人も
飛び石連休を活用して去年の能登半島地震やその後の豪雨で被災した人を支援しようとボランティアに行く人もいます。
能登半島で活動を続けている複数の団体によりますと、被災地の一部の地域ではがれきの撤去や、農業用水路にたまった土砂の撤去など、今も支援が必要な作業はあるということです。
こうした中、埼玉県に拠点を置くボランティア団体は5月3日から5日まで石川県七尾市で被災した住宅の補修や仮設住宅で過ごす人との交流イベントなどを予定しています。
ボランティアに応募した山形県の大学生、小川千海さんは都内に実家があります。
平日は授業があるため、ことしは4連休しか取れないということもあってボランティア活動に参加することにしました。
小川さんは「飛び石連休で長期の旅行が難しく、ホテル代も高くて帰省や旅行は行きにくいと考えました。大学生最後の年でもあるので被災地の支援に協力したい」と話していました。
大型連休中 食料支援に需要もコメ価格高騰の影響が…
物価高騰の中で迎える大型連休。
生活に困っている世帯に食料支援を行っている団体の中にはコメの価格高騰を受け、支援内容を変えて対応しているところもあります。
東京 江戸川区で活動をしている「フードネット江戸川」は企業などから寄付されたコメや野菜、お菓子などをひとり親家庭や生活に困っている世帯に月に3回、無償で提供しています。
利用者からは「お菓子を買うお金がないからお菓子をもらえるとうれしい」とか、「来月も楽しみにしています」などの声が寄せられています。
大型連休中は26日をはじめ、あわせて2回配る予定にしていますが、いずれも定員がいっぱいになっているということです。
しかし、コメの価格高騰の影響で団体に寄付されてきたコメの量が4月から減ったことに加え、備蓄米がこの団体に届くのは大型連休明けの見通しとなっています。
そのため、コメの量を1世帯あたりこれまでの5キロから2、3キロ程度まで減らし
長期保存ができるパンやアルファ化米など、企業から提供された備蓄用の食料で補っています。
フードネット江戸川の大場千恵子代表は「大型連休にフードバンクが開いていると、『途切れることなく提供してくれてうれしい』と聞きます。お米は十分ではないかもしれませんが、連休期間中は給食も少ないので子どもの口に入ったらうれしいです」と話していました。
ことしの大型連休は暦どおりであれば平日を挟む「飛び石連休」です。
民間の調査会社が5000人にWEBアンケートをしたところ「自宅で過ごす」と答えた人が37.3%と最も多く、去年やおととしより増えています。
民間の調査会社「インテージ」は3月末までの5日間で、15歳から79歳の5000人のモニターを対象にWEBアンケートを行いました。
連休の過ごし方を複数回答でたずねたところ、
▽「自宅で過ごす」が最も多く37.3%で去年より3.2ポイント多くなりました。
一方、
▽「外食に行く」は3ポイント減って17.5%
▽「ショッピング」は0.6ポイント減って16.1%
▽「国内旅行」は2ポイント減って13.6%でした。
▽「海外旅行」はもともと希望していた人は5.2%でしたが、実際に行く人は1.3%にとどまり、「理想」と「現実」の間にギャップがあることがうかがえます。
また、予算について尋ねたところ、平均で2万9237円と去年に比べ5%増えました。
増やす理由については半数以上の55.6%が「物価高や円安」と答えていて、宿泊代などの高騰も影響したとみられています。
物価高で外出控えか
そのほか、働いている人に期間中最も長い休みについて尋ねたところ、最も多かったのが「4日間」で、5月3日から6日にかけて休む人が多いとみられます。
調査会社の担当者は「長い連休を取得しにくい曜日の並びに加え、物価高が続く中、支出を抑えるために外出を控え、自宅でこもることを選択する人が増えているのではないか」としています。
「飛び石」に物価高で”時短ツアー”人気
「飛び石」に加え、物価高も続く中で迎える大型連休。
都内のバス会社では日帰りツアーの予約者数が去年よりも増えていて、観光名所をおよそ1時間でめぐる「時短」のツアーが国内旅行客の間で人気を集めています。
およそ100台のバスを所有する東京 大田区にあるバス会社では日帰りツアーの予約者数が26日から5月6日までの期間中、去年の同じ時期と比べ1割ほど増えているということです。
中でも人気なのは2階建ての屋根のない観光バスで都内の観光名所をおよそ1時間でめぐるツアーです。
コースは東京駅前発着で、国会議事堂や東京タワー、虎ノ門ヒルズ、レインボーブリッジ、銀座など東京の「名所」を一気にまわります。所要時間はおよそ1時間で、途中下車はありません。
運行する会社によりますと、ことしの大型連休は5月3日から5日まで、朝8時台や9時台、それに午後4時台に増便していて、予約者数が多い時間帯は一便あたりのバスの台数を増やすことも検討しているということです。
グループで群馬県から訪れた40代の男性は「東京で車を運転したことがなく、短時間で東京の町並みを見ることができると思って来ました」と話していました。
兵庫県から訪れた20代の男女は「短い時間で東京の有名なところをすべて見られて大満足でした」と話していました。
バス会社の広報室の竹下成美主任は「ことしは飛び石連休やホテル代の高騰、物価高の影響もあり、宿泊ツアーより日帰りツアーの需要が高まっていると思う。東京観光の『隙間時間』に組み込んでもらえることで人気を集めている」と話しています。
能登半島へボランティアに行く人も
飛び石連休を活用して去年の能登半島地震やその後の豪雨で被災した人を支援しようとボランティアに行く人もいます。
能登半島で活動を続けている複数の団体によりますと、被災地の一部の地域ではがれきの撤去や、農業用水路にたまった土砂の撤去など、今も支援が必要な作業はあるということです。
こうした中、埼玉県に拠点を置くボランティア団体は5月3日から5日まで石川県七尾市で被災した住宅の補修や仮設住宅で過ごす人との交流イベントなどを予定しています。
ボランティアに応募した山形県の大学生、小川千海さんは都内に実家があります。
平日は授業があるため、ことしは4連休しか取れないということもあってボランティア活動に参加することにしました。
小川さんは「飛び石連休で長期の旅行が難しく、ホテル代も高くて帰省や旅行は行きにくいと考えました。大学生最後の年でもあるので被災地の支援に協力したい」と話していました。
大型連休中 食料支援に需要もコメ価格高騰の影響が…
物価高騰の中で迎える大型連休。
生活に困っている世帯に食料支援を行っている団体の中にはコメの価格高騰を受け、支援内容を変えて対応しているところもあります。
東京 江戸川区で活動をしている「フードネット江戸川」は企業などから寄付されたコメや野菜、お菓子などをひとり親家庭や生活に困っている世帯に月に3回、無償で提供しています。
利用者からは「お菓子を買うお金がないからお菓子をもらえるとうれしい」とか、「来月も楽しみにしています」などの声が寄せられています。
大型連休中は26日をはじめ、あわせて2回配る予定にしていますが、いずれも定員がいっぱいになっているということです。
しかし、コメの価格高騰の影響で団体に寄付されてきたコメの量が4月から減ったことに加え、備蓄米がこの団体に届くのは大型連休明けの見通しとなっています。
そのため、コメの量を1世帯あたりこれまでの5キロから2、3キロ程度まで減らし
長期保存ができるパンやアルファ化米など、企業から提供された備蓄用の食料で補っています。
フードネット江戸川の大場千恵子代表は「大型連休にフードバンクが開いていると、『途切れることなく提供してくれてうれしい』と聞きます。お米は十分ではないかもしれませんが、連休期間中は給食も少ないので子どもの口に入ったらうれしいです」と話していました。