先日送られてきた公営ジャアナルによると、
競輪の2006年次(1~12月)の売上げは8621億7769万5000円で、対前年比▲2.9%。
競艇はオフィシャルでも掲載されていたが、同9650億5370万8900円で、これも同▲1.3%。
オートレースは同1089億9173万600円で、同▲4.4%。
ということだったらしい。
販売経路が一向に増えないオートレースは予想通りの数字(というか、これでも健闘の部類か)といえるが、競艇、競輪は何とか底を打ちそうな気配のようには「見える」。
しかし、競艇は住之江のナイター開催が新たに60日開催が加わったことや、名古屋、習志野といった、大都市圏におけるボートピア開業の恩恵も多少は含まれているので、まず、普通の流れからいけば、今年はその恩恵がなくなる、と見るのが筋。
競輪もまた、F1の広域場外発売を拡大させたりしたことによるところが大きい。
と考えると、中身の見地からいけば心もとない気がするものの、数字の上ではそろそろ底が見えてきたようにも思える。
そして、これも公営ジャアナルに書いてあったが、川口オートがJRAの馬券発売を検討しているみたい。埼玉県が競輪施行者撤退の「報復手段」として、来年度より川口オートからの撤退を決めたが、その分賃貸手数料が減ることや、オートレース自体の開催日数も削減されたこともあり、JRAの馬券を売って穴埋めしていきたい、という意味なんだろう。
ま、私も川口に住んでいた時代は、本場へ行かなければ、後楽園(通勤定期がほぼ使えた分、後楽園へ行くことが圧倒的に多かった)か浅草まで買いに行かねばならなかった。埼玉県内にウインズがないことを考えるとかなり便利にはなる。但し、新潟県営競馬や高崎競馬みたいな「悲劇」の事例もあるため、そのあたりの話も十分聞いておいたほうがよさそう。
かつて、ブログ以前の「公営競技はどこへ行く」でも取り上げたことがあったが、異種競技との「コラボレーション」というのか、公営ジャアナルはかなり強調しているみたいだが、漸くそのあたりの動きが見えてきたというのか。
ま、競艇を除けば、いわゆる、同一競技における各場連携というのは当たり前になってきている。昔はお互い、反目しあうところがほとんどだったのに。でもそうしたことが本格的に実現したのは実は21世紀に入ってから。本当はもっと早くから行うべきであったが。
しかもオートレースのように、政府の参与会議から競技そのものの廃止をつきつけられ、慌てて6場共同体みたいな形の動きを取ったところもあるが、いよいよ今度は異競技同士の「連携」ということになるな。
既に小倉競輪場内で若松競艇の舟券が発売されており、これを「異競技コラボレーショーン」のきっかけと見る業界筋もいるだろうけど、実はこのやり方っていうのは、競艇側には有利だが、競輪側には実に「不利」なもので、反対に、若松競艇場内で小倉競輪の車券を売るという話はいまだ持ち上がっていない。というか、若松のような立地条件のところで小倉競輪の車券を発売したところで、そんなに効果など見られまい。
また、池袋の「アレッグサテライト」も、オート側はやる気満々だったのに、競輪側が全く乗り気ではなく、結局話が潰れた。そう考えると、異競技のコラボっていうのは言うは容易く、行うは相当に難しい。
そもそも、中央競馬自体が、地方競馬の馬券をいまだほとんど発売している形跡が見られない。本来ならば中央競馬は札幌のホッカイドウ競馬開催を除けば土日以外は休みになるわけだから、平日は地方競馬にどんどん貸してあげればいいように思うのだが、高い賃貸料を吹っかけられて頓挫しているケースも目立つという。
そう考えると、施設を使ってのコラボ発売というのはまだまだ壁が大きいようにも思える。ここはやはりまず、インターネット投票におけるコラボを考えるべきではないか。
ジャパンネットやイーバンクの「即」使えるシステムがあるとはいえ、これとてまだまだ厳密にシステム上からいえば「別個」のもの。そうではなくて例えばJRAのIPATで地方開催場のG1レースを発売するとかいったものが求められている。
さらにこれを発展していって、競輪とオートレースの相互発売を考えるとかいったように、コスト面がそんなにかからないインターネットから着手していくべきだと思うが。
但し、今後もますます公営競技における異競技のコラボ化は進むことであろう。とにかく、どの競技においても共存共栄の精神がなければ、ただ廃れるのみである。