去年、「公営競技はどこへ行く賞」の開催日に、笠松競馬のⅠ課長と少々話す時間があった。その際、丁度笠松がまたぞろその時点では赤字が出ており、
「笠松に来年度はあるのか?」
という話をしたところ、
「いや、その話は大丈夫。既に来年度のことは考えている。」
「来年度は日曜開催を増やしたい。」
という話が返ってきた。
その際Ⅰ課長は、
「やはり、本場へと客を呼び込むことが基本。確かに日曜開催は中央に客を取られてしまうし、売上げも場外分が見込めないから少ない。しかし、日曜だったら休みで、それを利用して来てくれる客もいるはず。」
という話もしてくれた。
今日、笠松の開催日であるが、丁度中央競馬とバッティング。ま、地方競馬サイドとすれば、笠松のような環境であれば、ウインズ名古屋や中京競馬場での場外発売もあることから、そちらのほうに当然のことながら足がいってしまうため、なるべくならば「避けたい」と思うのがスジ。
しかし昨年のJRAの本場入場者、ウインズの来場者の総計をみると、一昨年よりも6.5%ほど落ちており、そう考えると、JRAはいまや、在宅・モバイル投票者に依存する様相になってきているということがいえる。
だが、在宅・モバイル投票は確かに便利ではあるが、一方でそれこそ金銭が動かず、ただ「数字だけが」動いているだけだから、取った取られたという「感情移入」がしにくく、また意外と「めんどくさい」ものでもあるので、次第次第に「買わなくなっていく」という人も結構いる。
私などはそのうちの一人で、全部の在宅投票に加入はしているが、昨年果たしてインターネット投票でどれだけ買ったか?と聞かれれば、恐らく下半期などはほとんど買っていなかったように思う。
一方で私は、もはやビッグレースがあるから買う、というようなこともしなくなった。ヒラであろうがビッグであろうが、同じレースである以上、買い方は「一緒」だからだ。
そう考えると、客の少ない、重賞もないような開催でも結構楽しめるようにもなってきた。こうしたやり方は、在宅投票ではまず「できない」。
例えば私は昨年、第1レースを取って後のレースは買わず、すぐさまそのまま「トンズラ」したことも結構あったが、こういった楽しみ方ができるのも、本場の「威力」であるといえよう。
話は戻るが、笠松が来年度から日曜開催を増やす計画があるというのは、つまり、JRAにかつてのようなパワーがなくなってきており、だったら今がチャンスではないか、という狙いもあると思う。
ま、実績面に結びつけるには時間はかかると思う。しかし長い目でみれば、
「笠松へたまには行きたいが平日しかやってない。仕方ないからJRAをやるしかない。」
と思っている客も確かにいるはず。
笠松に限らず、他のところもその姿勢をそろそろ打ち出すべきではないか。