日本列島の交通機関という交通機関が、ほぼ満席になって賑わう帰省ラッシュや行楽の人出。冬の場合はお正月であり、夏の場合はお盆である。
お盆とは、夏に行われる日本の祖先の霊を祀る一連の行事。日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事。と定義づけられている。
我が家もご多分に洩れず、娘と息子がそれぞれの家族を連れて帰って来る。
とはいっても、娘一家はすぐ近くなので帰省などと言うには当たらないのだろうが、息子一家は一応クルマで2時間を要するので当然ラッシュに巻き込まれることもあり、お盆帰省という仲間に入るようだ。
両家族が揃うと総勢10人という大所帯になる。おっとっと、息子のところにこの6月に一人増えたのだから総勢11人となった。それにお客を1人招いて総勢12人、というか正確には11.5人の晩餐となる。
晩餐の内容をどうするか。手っ取り早くBBQに。これが一番の人気メニューでもある。狭い庭にひしめきながら、最初の30分は、焼いても焼いても間に合わないほどの勢いで箸が寄って来る。飲み物もアルコールこそ少人数だが、お茶・水・オレンジジュース・カルピス等々てんでに叫ぶ。接待におおわらわ。
それぞれの声に応じるためには前々日あたりから買い物に追われる。
当日だって日がかげる前から汗だくで全ての準備を整える。仏壇にお線香をあげるや否や、我先に勝手な場所に座るのを眺める。そのけたたましさたるや一種の壮観である。これが我が家のお盆行事の定番。
仏壇の奥から、両親やご先祖様が苦笑しながら見守っていてくれるのだろうか。
年に何度もない一大イベントではあるこんな行事が、あとどのくらい続けられるのだろうか。
半端ではない食材を準備するエネルギーは年々細るばかり。それでも今はまだBBQを突っつく笑顔や旺盛な食欲を笑顔で見守っていられるし、気力でカバーも出来ている。
などと弱気が頭をもたげるが、考えてみればまだ0歳がいるのだった。彼女が一人前の仲間入りして自らの手で食べ始めるまでは、投げ出すわけには行かんだろうね~