「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「羽ばたけ、大空へ」

2009年05月14日 | 季節の移ろい・出来事
二階の窓から臨む瀬戸内海の眺望を、半分遮るようにはみ出す小高い雑木林。
新緑の季節を迎えて、山が笑うほどでもないが、静かに微笑んでいるかに見える。

その一角にアオサギが巣を架けて抱卵しているのを見つけたのが3月下旬。まだ枯れ枝同然の、ヒョロヒョロと伸びた木のてっぺんに、大きな2羽が巣作りを始めた。やがて抱卵、つがいと思える親鳥が甲斐甲斐しく子育てする様子は、遠くから双眼鏡で覗いても実に微笑ましい光景であった。

あの抱卵から50日が過ぎようとしている。雛の小さい頃はほとんど姿を現さなかった。ここにきてようやく、その勇姿を見せ始めた。くちばしはまだ短い、首から頭にかけては産毛に覆われているのか、親鳥より丸く見え、白さも鮮やか。アオサギ特有のグレーがかった薄緑の羽根の色にはまだ遠い。

巣を架けた枯れ木は、実は栗の木で、今は青々と新緑に萌えている。その葉陰に身を潜めているのか、昼間は姿を見せない。夕方、親鳥が近くに帰ってくる頃になると、盛んに、あの長い首を伸ばしたり、羽づくろいなど動きが活発になる。

どうかすると、巣立ちを促すように、親鳥が近くの高い枝にとまって見守っているようだ。
スズメなどの小鳥は2週間で巣立つというのに、さすがは大物だけに時間がかかるのだろうか。
でも間違いなく巣立ちは近い。出来ればその瞬間を見届け、拍手で送り出したい。さてそんなヒマとグッタイミングに恵まれるかどうか。

命の神秘…というほど大げさでもないが、少なくとも今までは見たことのない貴重な子育てドラマを見せてもらった。 大空に向かって羽ばたく瞬間に出会えることを願いたい。新たな生命悠雅君、そして二人のお兄ちゃんの飛翔と重ねて……。

      ( 写真: 3月下旬、子育てを始めた親鳥(左) 巣立ち間近い雛鳥(右) )
コメント (5)
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