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「西の谷緑地公園」を美しく!

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ハイレッド・センター 「直接行動の軌跡」@渋谷区立松濤美術館

2014年02月26日 23時45分39秒 | 美術展
ハイレッド・センター 「直接行動の軌跡」@渋谷区立松濤美術館

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松濤美術館は渋谷駅から徒歩15分位の住宅地にある小さな美術館。
城塞の様な建物と独自の視線の企画展を開く異色の存在で、常に注目されている。韓国産の花崗岩を割肌野積した外壁と、展示室中央の円形吹き抜けの建築は1980(昭和55)年に竣工し、建築家・白井晟一の代表作といわれる。

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開館以来30年を経て昨年に改修工事が行われ、今年の1月にリニューアルオープンした。記念展として『ハイレッド・センター 「直接行動の軌跡」展』が2月11日 ~ 3月23日まで開催されている。

「ハイレッド・センター(Hi-Red Center)は1963年5月に高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之により結成され、三人の姓の頭文字の英訳(高松のHi、赤瀬川のRed、中西のCenter)を並べた名称で、匿名の行動により平穏な日常のなかに「芸術」を持ち込もうとした試みだった。

ハイレッド・センターの存在は赤瀬川原平の「模造千円札事件」で一般にも知られるようになった。赤瀬川は、「オブジェとしての紙幣」に興味をいだき、千円札をルーペで詳細に観察し、自筆で丹念に、原寸の200倍の大きさに拡大模写した作品を制作し、1963年3月の読売アンデパンダン展に発表した。
この作品や、千円札の表面を印刷し、包装紙として使って瓶や家具など身の回りの品物を包む「梱包作品」等も制作した。
これらが通貨及証券模造取締法違反に問われ、起訴された。

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時計など身辺の小物を玉子型の透明プラスチックに閉じ込めた中西夏之の「コンパクトオブジェ」のシリーズ。

これら、メンバーのオブジェや絵画作品の展示の他に芸術の枠組みを超えた数々のイベント。

冷戦時代の核問題の緊張を背景とした「シェルター計画」。

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白衣を着用し銀座の並木通りで行われた「首都圏清掃整理促進運動」などのイベントは、ユーモアをもって社会を批判し問題提起をした。
これらの「直接行動」を記録した文献資料や記録写真が数多く展示されている。

今回の展覧会はハイレッド・センター結成50周年を記念した回顧展だが、平和ボケと芸術家を取り巻く環境があまりにも拝金主義的になっている現代社会に対し考え直してみませんか?と問いかけている。


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