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上代香 後藤清一作 (木彫・1940年)

2012年07月31日 16時31分42秒 | 彫刻家 後藤清一

上代香 後藤清一作 (木彫・1940年)




後藤清一さん作の『薫染(くんぜ)』(木彫・1941年)が李王家の買い上げとなり、太平洋戦争前に海を渡った、
久しく行方が分からなかったが、最近になってソウルの「韓国国立中央博物館」に収蔵され、日本室に展示されていることが分かった。
昨年(2011年)11月ソウルに赴き『薫染』と対面することが出来た。
太平洋戦争や朝鮮戦争による戦火を潜り抜け、制作当初と変わらない姿を拝せたのは、作品の持つ生命力を感じた。



展示室中央の『薫染』の像は、日本室を代表する作品と思えた。

『上代香』(1940年)と題する作品は『薫染』と同じ桜の木で制作された。
縄文・弥生時代の土器や古墳時代の埴輪など、日本古来の文物に美しさを感じていた後藤さんは《埴輪》を現代の作品に移したいと考えておられたようだ。
『玉』(1944年・乾漆)は埴輪を思わせる女性像だが、ほぼ同じ姿だ。





両肘を張り腰に手を当て、髷を結った髪、刳り貫かれた眼は埴輪を甦らせたかのごとく微笑を含んでいる。

この作品も行方が分からなかったが、所在が確認された。
寸法は23×28.5×61・サクラ材に彫られ着色されている。
後藤さんの作品で木彫は稀、着色された作品はさらに少ない。

携帯で撮影した写真では作品の素晴らしさを理解してもらうのは難しい。
僕も、白黒のはがき大の写真しか見ていなかった時は想像できなかった。

彫刻作品の良さを写真で映すには撮影の技術が重要だ。
写真家に撮影していただいてから、改めてご紹介したいと思っている。


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