ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

マクベス東京公演4

2006-02-12 00:57:12 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
東京初日の土曜日や平日の19時開演より、1時間早い18時開演だったので
うっかり(笑)終演後、お茶してしまったら、やはり日付変更線近くの帰宅…

眠い(-_-)zzz
けど、私にとっては凄く大きな変更と感じた点をアップ。

二幕目、魔女たちが傘を持って出てきますが、
あの傘、フツーに白い紙が貼られた美しい傘だったのです.
しかし、破れ傘に変更されていました。
火曜か水曜あたりに変えたそうなので
それ以降観た方は、その初見のものがオリジナルですから
当然、違和感なかったでしょうけれど、
私の、まったく個人的な嗜好からすると改悪。

なんの細工もない、綺麗な白い傘を差しての出端が
白装束にピッタリで、美しい造形だったし、
また、ラスト、残された人々をエスコートする時も
視覚的には破綻のない様相だからこそ
秘められた不穏が露呈する感じだったのに、
かなりボロボロの破れ傘が提示されることによって
(傘に、何かしらの意味を与えてしまうことによって)
隠匿されている怪しさみたいなものの魅力が、半減したように感じた。

また、魔女たちが傘を自分たちの前に置くことによって
「姿が見えない/姿を隠した」事を表す演出があるけれど
これも、歌舞伎の常套で、すっと入っていける約束事なのですが、
ボロ傘にしたことによって、そういうあたりも、何か馴染めず。

りゅーとぴあ能楽堂は、舞台が明るかったので白傘が映えたが
梅若能楽院の舞台は、暗いあめ色なので、その雰囲気から
演出家が、変更したらしいのですが、私は断然変更前の白い傘希望!!

準備が整わないとの事で、本日、開演が若干遅れたので、
最初、ボロ傘を目撃した瞬間、何かの事情で傘が壊れてしまい
直す時間がないので、逆にすべての傘をボロボロにしたのか?
とまで、思ってしまいました(笑)

あと、役者さんたちが、だんだんと、役に馴染んできて
より感情移入しやすくなったのか、
声を張りすぎで、台詞の意味以前に、単語そのものの発語が
聞き取り難くなってしまっている点もあり、
劇場のキャパや客席の状況(客入りによって声の吸収のされ方が異なる)
音の返りなどを加味した台詞術も必要と思う。
ホント、声割れちゃって勿体無い部分もあり。

能舞台で、この空間でこのサイズで演じていることを、再認識して欲しい。
感情の高揚や動揺を表すのは、大声で怒鳴りあう事とは違うと思う。


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3 コメント

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ルビチご覧になりましたか? (白兎)
2006-02-12 09:07:48
 yayaさんのように、同じ舞台を何度も鑑賞なさって変化を楽しんだり逆に悶々としたりという境地は、極めたファンならではのものですね。この度はかなりフラストレーションが溜まられたみたい。(笑)

 でも読んでいて、白傘に託される静かな不吉さというのが、よく想像されたので、心中お察しいたしました。たしかにボロ傘では、お化け屋敷みたいにムキ出しな感じですよね。

 愛するがゆえの批判だなーってヒシヒシ感じられました。



 ところで宮川彬良さんのルビチ観てきました。yayaさんはご覧になりましたか?

 時広真吾さんの衣装、とぉ~っても素敵でした。ルビチの企画にピッタリで、エキゾチックで神秘的な雰囲気が、作品の魅力を際立たせてくれていました。衣装の力ってすごいですね。

 なぜか舞台終了後に、時広さんが独特のお衣装でロビーを歩いてらっしゃって、すれ違いざまにも強烈な印象でした!
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あら、そうでしたか (愛ゴンのママ)
2006-02-12 14:01:05
私は木曜日に拝見しましたので、

破れ傘でした。

初見だったので、そういうものなのかと思っていました。

変っていたとは知りませんでした。。。
返信する
個人的希望(笑) (yaya)
2006-02-12 22:17:33
>白兎さん、こんばんは



舞台は、演出家・役者、そして観客のものでもあることを

許していただけると信じて(笑)

個人的希望も述べさせて頂いております。

もし、最初から破れ傘しか観ていなかったら

「あ~雰囲気だなぁ~」なんて

云っていたかもしれませんが、

白い傘目撃してしまったので!!



ルビチ、お伺いしたかったのですが

フロア内引越しのため、残業となりお伺い

出来ませんでした。

栗田・宮川・時広(敬称略!)トリオの

作り出す、また別の世界も味わってみたかったのですが。



>愛ゴンのママさん、いらっしゃいませ。



そうですよね。初見ならまったく無問題、

だと思います…

「白傘」は、まったく私の個人的希望、嗜好、要望なのです。
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