木を愛し、土に親しみ、犬と戯れ、思いつくまま気ままに発信、知る人ぞ知る「山章工房」のブログです。
山章工房の木土愛楽(きどあいらく)



おはようございます。

10日ぶりに磐田に戻ったので、散歩も1時間早い磐田時間、

JA温度計は14℃と卯月の暦に合わせて、春の暖かさです。

昨日もMayは暖かい風が通るリビングで気持ちよさそうに寝ていました。

私も8時半に工房でほぞ取りから作業開始。

ところが、のっけから大チョンボに気が付きます。

上の写真の右をご覧ください、ほぞ穴を埋めるほぞがありません。

ポリカが入る溝を突いているので、ほぞのつけようがありません。

訓練校で、「加工は最後の最後、その前に墨付けのミスがないか確認すること。」

と教わっているのに、こうして実際に加工してみないと気が付かない

まだまだ未熟な頭です。

溝切カッターを取り付けてある昇降盤は設定を変えたくないので、

隅に追いやられ、何年も使っていなかった2番目の昇降盤を引っ張り出し、

小さなほぞ穴を埋めるための、スリップを切り出します。

ラジオの「こども電話相談室」を聞きながら、ほぞ穴を埋めていきます。

この作業に90分ほどを要します。

加工前に10分時間をさいて墨付けの確認をしておけば…と思っても後の祭りです。

ボンドが乾く間に、ほぞの加工をします。

多分、日本中で私しか使っていないほぞ取り治具です。

また、ほぞは同じ寸法のものを同じ手順で加工していくので、

テストピースで寸法を出しながら加工していくので、部材への墨付けはしません。

さらにここに複雑な加工が入るので、いったんお昼休みにします。

ここで考え違いすると、修復不可能になるので、少し頭を休めるのです。

工房をでると、今日も猿山がきれいに見えます。

高校野球の中継を聞きながらテストピースに墨付け。

こういう小さな部材への墨付けには、最近買ったこの小さな尺金が便利です。

複雑なほぞといったのは、この「小根付きほぞ」です。

建具のように組手のねじれを嫌う時に用いるものです。

加工は複雑ですが、

組み上げるときゃしゃな組手でも、しっかりと強度を出してくれます。

またシンプルなほどに比べて、小さな誤差を帳消しにくれる便利な組手でもあります。

窓枠を組んで、縦横の寸法を確認、OKミスなし!

面取り治具を使って、桟と框の面取りをします。

中桟は細く見せたいので、大きく面を取りますが、

ちょっとやりすぎたかな、何か品がないような気もします。

この部材はささくれが多く指に刺さるので、

本来は組み立て後に行う外側の面取りも先に済ませました、もちろん軽く面取りです。

5時の時報がなったので、片付けをして、Mayの待っている山荘に帰ります。

しかし、工房に久保田さんにいただいた野菜を置き忘れたので、

Mayと歩いてまた工房に戻ってきました。

ヘリポートの脇ではミツマタが咲き、その奥には若い桜が花開きだしています。

「私の桜」は暖かな1日でぐっと花が増えました。

次に私が伊豆に行く前に満開になってしまうのではないかと心配です。

それでは今週も元気に行きましょう。



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