加藤廣の「本能寺三部作」の最後、『明智左馬助の恋』の上巻を読み終えた。ここの所天候が不安定で、雪が降ったり風が強かったりで、野良に出ることができない日がままあり、そんな時はレンタルで借りてきたDVD鑑賞か読書ということで時間を過ごすので読書のペースも上がっている。
『明智左馬助の恋』は、信長が支配を広げる中で起こった「摂津動乱」=荒木村重の反逆の頃から始まる。左馬助はもともと明智の一門ではなく、後醍醐天皇から錦旗をたまわった一族を先祖に持つがその出自を隠そうと明智の養子となった三宅弥平次が主役。いったんは明智姓を離れるが、光秀の娘・綸(荒木村重の嫡男に嫁いだが、村重の反逆で離別される)と結婚し、再び明智左馬助となる。光秀とともに信長のもとで頭角を現すが、光秀は秀吉の出世争い苦しむ。上巻では、光秀とともに丹波の治世にとりくむところで終わっている。光秀謀反への伏線が引かれている感じだ。